JPH10339240A - 燃料噴射弁及びその製造方法 - Google Patents

燃料噴射弁及びその製造方法

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JPH10339240A
JPH10339240A JP14567497A JP14567497A JPH10339240A JP H10339240 A JPH10339240 A JP H10339240A JP 14567497 A JP14567497 A JP 14567497A JP 14567497 A JP14567497 A JP 14567497A JP H10339240 A JPH10339240 A JP H10339240A
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JP
Japan
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yoke
coil
fuel
magnetic
valve body
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Application number
JP14567497A
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English (en)
Inventor
Masaki Akutagawa
正毅 芥川
Eiji Iwanari
栄二 岩成
Yukio Sawada
沢田  行雄
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料噴射弁の生産性を向上する。 【解決手段】 モールドコイル33には、コネクタハウ
ジング38と、燃料コネクタ部12の外周に装着するシ
ール部材15を受け止める円環状のシール部材ストッパ
39とを一体に成形する。ヨーク41の上下両端に、本
体パイプ部11の燃料コネクタ部12とバルブボディ部
14に当接する当接部42,43を形成する。組付手順
は、まず、ヨーク41をモールドコイル33の外周部に
横方向から嵌め込むことで、両当接部42,43でモー
ルドコイル33を挟み込んで、モールドコイル33にヨ
ーク41を上下方向に位置決めした状態に組み付ける。
この後、本体パイプ部11をモールドコイル33の内径
部に挿通することで、ヨーク41の上下両端の当接部4
2,43を燃料コネクタ部12とバルブボディ部14に
当接させた状態に組み付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁の上部
から燃料を供給するいわゆるトップフィード方式の燃料
噴射弁に関し、特に磁気回路の構成を改善した燃料噴射
弁及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トップフィード方式の燃料噴射弁の従来
例としては、例えば特表平5−503976号公報に示
すものがある。このものは、燃料配管(デリバリパイ
プ)に連結される磁性材製の筒状の燃料コネクタの下端
に、環状の非磁性部をろう付け等により固着し、更に、
この非磁性部の下端に磁性材製のバルブボディをろう付
け等により固着して本体パイプ部を構成している。そし
て、この本体パイプ部の外周部に、筒状のモールドコイ
ルを嵌合装着した後、このモールドコイルの外周部にヨ
ークを宛がって、該ヨークの上下両端部を燃料コネクタ
とバルブボディとに溶接等で固着した後、これら全体を
樹脂でモールドするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヨークは、
燃料コネクタとバルブボディとの間の磁気回路を構成す
るのに必要な部品であり、上記公報では、このヨークを
上下方向に長い板片状に形成し、このヨークでモールド
コイルの外周部の一部のみを覆うようにしている。この
理由は、次の通りである。即ち、ヨークを円筒状に形成
してモールドコイルの全周を覆うようにしたものがある
が、円筒状のヨークでは、該ヨークの内周側にモールド
コイルを挿入するために、該ヨークの上端部にモールド
コイルの外径より大きい開口部を形成する必要があるこ
とから、ヨークの開口部側の端部を燃料コネクタに当接
させることができない。このため、ヨークの開口部側の
端部と燃料コネクタとの間の隙間(エアギャップ)を塞
ぐために、磁性材製のリングを本体パイプ部に嵌合装着
する必要があり、その分、部品点数、組立工数が増加し
て、コスト高になるという欠点がある。
【0004】そこで、上記公報の燃料噴射弁では、ヨー
クを上下方向に長い板片状に形成し、このヨークをモー
ルドコイルの外周部に横方向から宛がうことで、ヨーク
の上下両端部をそれぞれ燃料コネクタとバルブボディに
当接させるようにしている。しかし、この構成では、製
造時に、モールドコイルの内径部に本体パイプ部を挿通
して、両者を位置決め治具等で位置決めした後、モール
ドコイルの外周部にヨークを位置決め治具等で位置決め
しながら宛がうという手間のかかる組立作業を行わなけ
ればならず、組立能率が悪いという欠点がある。
【0005】しかも、各部品の組立後の最終工程で、全
体を樹脂でモールドして、燃料コネクタの上部外周にシ
ール部材(Oリング)を受け止める円環状のシール部材
ストッパを成形しなければならない。この樹脂モールド
工程も、生産性、コスト性を低下させる一因となってい
る。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、第1の目的は、本体パイプ部とモールド
コイルとヨークとの組立を能率良く行うことができるよ
うにすることであり、更に、第2の目的は、組立後の樹
脂モールド工程を不要にして、少ない工数で燃料噴射弁
を能率良く製造できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の請求項1の燃料噴射弁は、ヨーク
に、該ヨークを前記モールドコイルに横方向から組み付
けるための組付用開口部と、該ヨークを前記モールドコ
イルに対して上下方向に位置決めする位置決め部と、該
ヨークの上下両端部を燃料コネクタ部とバルブボディ部
に当接させる当接部とを形成したものである。このよう
にすれば、請求項7のように、モールドコイルの外周部
にヨークの組付用開口部を向けて横方向から嵌め込むこ
とで、該ヨークを該モールドコイルに対して位置決め部
により上下方向に位置決めした状態に組み付けることが
でき、モールドコイルとヨークとを1つのアッセンブリ
として、以後の組立を行うことが可能となる。しかも、
ヨークに位置決め部が形成されているため、位置決め治
具を用いなくても、ヨークをモールドコイルに位置決め
した状態に組み付けることができ、モールドコイルへの
ヨークの組付が容易である。この後、本体パイプ部をモ
ールドコイルの内径部に挿通すれば、ヨークの上下両端
の当接部を燃料コネクタ部とバルブボディ部に当接させ
た状態に組み付けることができ、本体パイプ部とモール
ドコイルとヨークとの組立を能率良く行うことができ
る。
【0008】この場合、請求項2のように、モールドコ
イルには、該コイルに電気的に接続されたターミナルを
埋設したコネクタハウジングを一体に成形することが好
ましい。このようにすれば、組立後にコネクタハウジン
グをモールド樹脂で成形したり、別体のコネクタハウジ
ングを組み付けたりする必要がなく、生産性を向上でき
る。
【0009】更に、前記第2の目的を達成するために、
請求項3のように、モールドコイルに、燃料コネクタ部
の外周に装着する円環状のシール部材を受け止める円環
状のシール部材ストッパを一体に成形し、このシール部
材ストッパとモールドコイルとをつなぐ樹脂部に、ヨー
クの上端の当接部を燃料コネクタ部に当接させるための
窓部を形成した構成としても良い。このようにすれば、
従来、組立後の樹脂モールド工程で成形していたシール
部材ストッパを、予めモールドコイルと一体に成形して
おくことができ、その結果、組立後の樹脂モールド工程
が不要となり、少ない工数で燃料噴射弁を能率良く製造
できる。
【0010】また、請求項4のように、ヨークの下端の
当接部を、モールドコイルと同じ内径の円環状に形成
し、該円環状の当接部をモールドコイルの下端面に同心
状に当接させた状態で、該円環状の当接部の内径部にバ
ルブボディ部を嵌合するようにしても良い。このように
すれば、ヨークの下端の当接部をバルブボディ部の全周
に当接させることができ、ヨークとバルブボディ部との
間の磁気抵抗を小さくできると共に、ヨークの円環状の
当接部とバルブボディ部との嵌合は、組立後のヨークの
脱落を防止する役割も果たす。
【0011】また、請求項5のように、ヨークは、左右
に対向する2枚の磁性片部を有し、これら2枚の磁性片
部の上下両端にそれぞれ前記当接部を形成すると共に、
少なくとも一方の当接部を前記2枚の磁性片部間に跨が
って連続して形成することで、2枚の磁性片部を一体化
するようにしても良い。このようにすれば、燃料コネク
タ部とバルブボディ部との間の磁束の流れを左右に均等
化でき、バルブボディ部内のニードルバルブを駆動する
電磁力が偏荷重になることを防止できる。
【0012】また、請求項6のように、本体パイプ部を
複合磁性材料で一体に形成しても良い。このようにすれ
ば、燃料コネクタ部、非磁性部及びバルブボディ部をろ
う付けやレーザ溶接等で結合する面倒な工程が不要とな
り、組立工数を削減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。まず、図1に基づいて燃料噴射弁
全体の構成を説明する。本体パイプ部11は、複合磁性
材料で形成された1本のパイプからなり、その中間部
(非磁性部13)を除いて磁性化することで、磁性の燃
料コネクタ部12、非磁性部13及び磁性のバルブボデ
ィ部14を一体に形成している。ここで使用する複合磁
性材料としては、例えば本出願人が先に出願した特開平
8−3643号公報に示す複合磁性材料を使用すれば良
い。この複合磁性材料の組成は、重量基準でC:0.6
%以下、Cr:12〜19%、Ni:6〜12%、M
n:2%以下、Nb:1%以下で、その残部がFe及び
不可避不純物によって構成され、下記式で定義される平
山の等量Heqが20〜23%、ニッケル等量Nieq
が9〜12%、クロム等量Creqが16〜19%であ
る。
【0014】 平山の等量Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕 +0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕 ニッケル等量Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕 クロム等量Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕 +0.5〔Nb%〕
【0015】上記の組成の複合磁性材料で形成した1本
のパイプ(本体パイプ部11)に対し、絞り加工、しご
き加工等の歪み付加加工を多段階に行うと共に、各加工
工程の材料温度を100℃以下に制御することで、磁束
密度B4000(H=4000A/mにおける磁束密度)が
0.3以上となるようにパイプ全体を磁性化(マルテン
サイト化)した後、このパイプの中間部(非磁性部13
に相当する部分)を誘導加熱等の手段によって10秒以
内で加熱溶体化することで、非磁性化(オーステナイト
化)し、結晶粒径を30μm以下とする。このような加
工方法により、非磁性化部分(非磁性部13)の非磁性
特性を極低温環境下でも安定して保持することができ、
極低温環境下で非磁性化部分がマルテンサイト化(磁性
化)することを防ぐことができる。
【0016】尚、極低温環境下で使用しない場合には、
複合磁性材料の組成や加工法を必ずしも上記のようにす
る必要はなく、上記以外の組成のオーステナイト系のス
テンレス鋼を用いて、適宜の加工法で磁性化/非磁性化
するようにしても良い。
【0017】一方、燃料コネクタ部12の上部外周側に
は、図示しないデリバリパイプ(燃料配管)との連結部
をシールするOリング等のシール部材15が嵌合され、
該燃料コネクタ部12の上部内周側には、デリバリパイ
プから送られてくる燃料を濾過するフィルタ16が装着
されている。更に、燃料コネクタ部12内には、フィル
タ16の下方に位置して円筒状の固定鉄心17が圧入に
より固定され、該固定鉄心17の下部が非磁性部13の
ほぼ中間部分にまで圧入されている。この固定鉄心17
には、すり割り18が形成され、圧入時に固定鉄心17
が径方向に縮みやすくなり、圧入が容易になると共に、
圧入後は固定鉄心17自身のスプリングバック作用によ
り固定鉄心17が圧着固定される。
【0018】この固定鉄心17の内周側には、パイプ状
のアジャスタ19が圧入されると共に、その下方側にス
プリング20が装着され、アジャスタ19の圧入量を調
整することで、スプリング20によるニードルバルブ2
1の付勢力を調整する。尚、アジャスタ19を固定鉄心
17にねじ結合する構成としても良い。このアジャスタ
19の内径部とスプリング20の内径部は、フィルタ1
6を通過した燃料が通る流路となる。
【0019】バルブボディ部14は、有底筒状に形成さ
れ、その内部にはニードルバルブ21が収納されてい
る。バルブボディ部14内の下部には有底筒状のバルブ
シート22が圧入されてレーザシーム溶接等により固着
され、このバルブシート22の底面中央部に形成された
開口部が、バルブボディ部14の底面中央部に形成され
た噴射口部23と対向している。バルブシート22の底
面部とバルブボディ部14の底面部との間には噴孔プレ
ート24が挟持され、この噴孔プレート24の中央部に
形成された1個又は複数個の噴孔がバルブボディ部14
の噴射口部23内に位置している。バルブボディ部14
の下部には、樹脂製の保護キャップ25が圧入固定さ
れ、この保護キャップ25の底面中央部に形成された開
口部26内にバルブボディ部14の噴射口部23が位置
している。バルブボディ部14の下部外周側には、吸気
マニホールド(図示せず)との連結部をシールするOリ
ング27が嵌合され、このOリング27の脱落防止が保
護キャップ25の上端鍔部25aでなされている。
【0020】ニードルバルブ21の上端部には中空状の
可動鉄心30が圧入等により固定され、この可動鉄心3
0がバルブボディ部14の上部に摺動自在に嵌合されて
いる。この可動鉄心30の上部は、非磁性部13のほぼ
中間位置まで摺動自在に嵌合され、該可動鉄心30の上
端面が固定鉄心17の下端面と対向している。この可動
鉄心30は、固定鉄心17内に収納されたスプリング2
0によって閉弁方向(下方)に付勢されている。非磁性
部13の内周部には、可動鉄心30と固定鉄心17との
ギャップ部に対応する位置に、可動鉄心30の摺動を円
滑にするための逃げ溝部31が環状に形成されている。
また、ニードルバルブ21の上端大径部(可動鉄心30
内に圧入された部分)には、複数の面取部32が形成さ
れ、固定鉄心17の内部を流れる燃料が可動鉄心30と
上記面取部32との隙間を通過してバルブボディ部14
の内部に流入するようになっている。
【0021】一方、本体パイプ部11の外周部には、モ
ールドコイル33が非磁性部13を覆うように嵌合装着
されている。このモールドコイル33は、樹脂製のスプ
ール34にコイル35を巻装し、これを絶縁性樹脂36
で筒状にモールド成形したものである。このモールドコ
イル33には、コイル35に電気的に接続されたターミ
ナル37を埋設したコネクタハウジング38と、燃料コ
ネクタ部12の外周に装着するシール部材15を受け止
める円環状のシール部材ストッパ39が一体に成形され
ている(図2参照)。このシール部材ストッパ39とモ
ールドコイル33とをつなぐ樹脂部40には、後述する
ヨーク41の上端の当接部42を燃料コネクタ部12に
当接させるための2つの窓部44が左右に対向するよう
に形成されている。
【0022】このモールドコイル33の外周部には、燃
料コネクタ部12とバルブボディ部14との間の磁気回
路を構成する磁性材製のヨーク41が横方向から組み付
けられている。このヨーク41は、図3に示すように、
上下方向に延び且つ左右に対向する2枚の磁性片部41
a,41aを有し、これら2枚の磁性片部41a,41
aの上下両端に、燃料コネクタ部12とバルブボディ部
14に当接する当接部42,43が形成されている。下
端の当接部43は、モールドコイル33と同じ内径の円
環状に形成され、この円環状の当接部43の左右両側に
2枚の磁性片部41a,41aが一体に上向きに形成さ
れている。各磁性片部41aの上端の当接部42は、燃
料コネクタ部12の外周面に合致する円弧状に形成され
ている。各当接部42,43の端縁部には、レーザ溶接
するための薄肉部42a,43aが一体に形成されてい
る。2枚の磁性片部41a,41a間の開口部45は、
ヨーク41をモールドコイル33に横方向から組み付け
るための組付用開口部となっている。
【0023】この場合、上下両端の当接部42,43間
の高さ寸法A[図3(c)参照]と、モールドコイル3
3の下縁と窓部44の下縁(モールドコイル33の上
縁)との間の高さ寸法B[図2参照]とが一致するよう
に形成されている。これにより、ヨーク41をモールド
コイル33に横方向から組み付けた時に、上端の当接部
42の下端面が窓部44の下縁(モールドコイル33の
上縁)に当接し、且つ下端の当接部43の上端面がモー
ルドコイル33の下縁に当接し、上下両端の当接部4
2,43でモールドコイル33を挟み込んだ状態とな
り、ヨーク41がモールドコイル33に対して上下方向
に位置決めした状態に組み付けられる。従って、本実施
形態では、上端の当接部42の下端面と下端の当接部4
3の上端面とによって、モールドコイル33に対してヨ
ーク41を上下方向に位置決めする位置決め部が構成さ
れている。
【0024】以上のように構成した燃料噴射弁におい
て、コイル35への通電がオフされている時には、スプ
リング20によって可動鉄心30が閉弁方向(下方)に
押し下げられ、ニードルバルブ21の下端部がバルブシ
ート22に当接して噴孔プレート24の噴孔を閉鎖した
状態に保持される。
【0025】この後、コイル35への通電が開始される
と、コイル35の周囲に磁束が発生し、その磁束がコイ
ル35の周囲を取り囲む磁気回路を流れる。この磁気回
路はヨーク41…当接部42…燃料コネクタ部12…固
定鉄心17…可動鉄心30…バルブボディ部14…当接
部43…ヨーク41の経路で構成され、非磁性部13が
燃料コネクタ部12とバルブボディ部14との間の磁束
の短絡を防ぐ役割を果たす。この磁気回路に磁束が流れ
ると、固定鉄心17と可動鉄心30との間に磁気吸引力
が発生し、可動鉄心30が上方に吸引されて、ニードル
バルブ21がバルブシート22から離れて噴孔プレート
24の噴孔を開放する。これにより、バルブボディ部1
4内の燃料が噴孔プレート24の噴孔から噴射される。
【0026】次に、各部品の組立手順について説明す
る。まず、モールドコイル33の外周部のうちのコネク
タハウジング38とは反対側の部分にヨーク41の組付
用開口部45を向けて、上端の当接部42をモールドコ
イル33の窓部44に臨ませた状態で、該ヨーク41を
横方向からモールドコイル33に嵌め込む。これによ
り、図4(b)に示すように、ヨーク41の上端の当接
部42がモールドコイル33の窓部44に嵌まり込ん
で、該当接部42の下端面が窓部44の下縁に当接し、
且つ、下端の円環状の当接部43の上端面がモールドコ
イル33の下端面に同心状に当接した状態となる。この
状態では、上下両端の当接部42,43でモールドコイ
ル33を挟み込んだ状態となり、それによってヨーク4
1がモールドコイル33に対して上下方向に位置決めし
た状態に組み付けられた状態となる。
【0027】この後、図4(c)に示すように、本体パ
イプ部11をモールドコイル33の内径部に挿通するこ
とで、ヨーク41の上下両端の当接部42,43を燃料
コネクタ部12とバルブボディ部14に当接させた状態
に組み付ける。この際、下端の円環状の当接部43の内
径部にバルブボディ部14が嵌合され、組立後のヨーク
41の脱落が防止される。
【0028】この後、各当接部42,43の薄肉部42
a,43aをレーザ溶接等で燃料コネクタ部12とバル
ブボディ部14に固着した後、本体パイプ部11内にバ
ルブシート22、ニードルバルブ21、可動鉄心30、
固定鉄心17、スプリング20、アジャスタ19、フィ
ルタ16等を組み付ける。尚、予め、これらの部品を本
体パイプ部11内に組み付けた後に、該本体パイプ部1
1を、ヨーク41が組み付けられたモールドコイル33
の内径部に挿通するようにしても良い。
【0029】以上説明した本実施形態によれば、組立時
には、モールドコイル33の外周部にヨーク41の組付
用開口部45を向けて横方向から嵌め込んで、該ヨーク
41の当接部42,43でモールドコイル33を挟み込
むことで、該ヨーク41を該モールドコイル33に対し
て上下方向に位置決めした状態に組み付けることがで
き、モールドコイル33へのヨーク41の組付が容易で
ある。しかも、モールドコイル33とヨーク41とを1
つのアッセンブリとして、以後の本体パイプ部11の組
付を容易に行うことができ、本体パイプ部11とモール
ドコイル33とヨーク41との組立を能率良く行うこと
ができる。
【0030】また、モールドコイル33の樹脂部40
に、ヨーク41の上端の当接部42を燃料コネクタ部1
2に当接させるための窓部44を形成したので、従来、
組立後の樹脂モールド工程で成形していたシール部材ス
トッパ39を予めモールドコイル33と一体に成形して
おくことができ、その結果、組立後の樹脂モールド工程
が不要となり、少ない工数で燃料噴射弁を能率良く製造
できる。
【0031】更に、ヨーク41の下端の当接部43を、
モールドコイル33と同じ内径の円環状に形成し、該円
環状の当接部43をモールドコイル33の下端面に同心
状に当接させた状態に組み付けるようにしたので、ヨー
ク41の下端の当接部43をバルブボディ部14の全周
に当接させることができ、ヨーク41とバルブボディ部
14との間の磁気抵抗を小さくできて、磁気回路の特性
を向上できる。しかも、ヨーク41の円環状の当接部4
3とバルブボディ部14との嵌合は、組立後のヨーク4
1の脱落を防止する役割も果たし、組付状態を安定化で
きる。
【0032】但し、本発明は、ヨーク41の下端の当接
部43を必ずしも円環状に形成する必要はなく、例えば
半円環状に形成しても良く、要は、2枚の磁性片部41
a,41aを一体化できるように形成すれば良い。
【0033】また、本実施形態では、ヨーク41を構成
する2枚の磁性片部41a,41aを左右に対向させる
ようにしたので、これら2枚の磁性片部41a,41a
によって燃料コネクタ部12とバルブボディ部14との
間の磁束の流れを左右に均等化することができる。これ
により、バルブボディ部14内のニードルバルブ21を
駆動する電磁力が偏荷重になることを防止でき、偏荷重
による摺動部の偏摩耗や摺動抵抗の増大を防ぐことがで
き、安定したニードルバルブ21の開閉動作を実現でき
る。但し、本発明は、ヨークを構成する磁性片部の枚数
を1枚或は3枚以上としても良く、要は、組付用開口部
45を確保できれば、磁性片部の枚数や形状は問わな
い。
【0034】また、本実施形態では、本体パイプ部11
を複合磁性材料で一体に形成したので、燃料コネクタ部
12、非磁性部13及びバルブボディ部14をろう付け
やレーザ溶接等で結合する面倒な工程が不要となり、組
立工数を削減できるという利点もある。但し、本発明
は、燃料コネクタ部、非磁性部及びバルブボディ部をろ
う付けやレーザ溶接等で結合して作製した本体パイプ部
を用いても良く、この場合でも、本発明の所期の目的は
十分に達成できる。
【0035】尚、本発明は、モールドコイル33に、シ
ール部材ストッパ39とコネクタハウジング38の双方
を一体に成形する構成に限定されず、シール部材ストッ
パ39とコネクタハウジング38の双方又は一方を一体
に成形しない構成としても良い。シール部材ストッパ3
9を一体に成形しない場合には、各部品の組立後に、全
体を樹脂モールドしてシール部材ストッパを形成する必
要があるが、この場合でも、本発明の第1の目的は十分
に達成できる。
【0036】また、本実施形態では、ヨーク41の2枚
の磁性片部41a,41aの下端を当接部43で一体化
したが、2枚の磁性片部41a,41aの上端を当接部
で一体化しても良く、また、下端と上端の双方を当接部
で一体化しても良い。また、本実施形態では、ヨーク4
1の上下両端の当接部42,43が位置決め部を兼ねて
いるが、位置決め部と当接部を別々に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料噴射弁の縦断面
【図2】モールドコイルと、これに一体化されたコネク
タハウジングとシール部材ストッパの縦断面図
【図3】(a)はヨークの上面図、(b)はヨークの左
側面図、(c)はヨークの正面図
【図4】(a)は図2のIV−IV線に沿って示す横断面
図、(b)はモールドコイルにヨークを組み付けた状態
を示す横断面図、(c)はモールドコイルにヨークと本
体パイプ部を組み付けた状態を示す横断面図、(d)は
組付完了後の状態を示す横断面図
【符号の説明】
11…本体パイプ部、12…燃料コネクタ部、13…非
磁性部、14…バルブボディ部、15…シール部材、1
6…フィルタ、17…固定鉄心、19…アジャスタ、2
0…スプリング、21…ニードルバルブ、22…バルブ
シート、24…噴孔プレート、25…保護キャップ、3
0…可動鉄心、33…モールドコイル、34…スプー
ル、35…コイル、37…ターミナル、38…コネクタ
ハウジング、39…シール部材ストッパ、40…樹脂
部、41…ヨーク、41a…磁性片部、42,43…当
接部(位置決め部)、44…窓部、45…組付用開口
部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料配管に連結される磁性の燃料コネク
    タ部と、噴孔を開閉するニードルバルブを内蔵する磁性
    のバルブボディ部と、前記燃料コネクタ部と前記バルブ
    ボディ部との間を磁気的に遮断する非磁性部とを有する
    本体パイプ部と、 前記本体パイプ部の外周部に嵌合装着され、絶縁性樹脂
    で筒状にモールド成形されたモールドコイルと、 前記モールドコイルの外周部に横方向から組み付けら
    れ、前記燃料コネクタ部と前記バルブボディ部との間の
    磁気回路を構成するヨークとを備え、 前記ヨークには、該ヨークを前記モールドコイルに横方
    向から組み付けるための組付用開口部と、該ヨークを前
    記モールドコイルに対して上下方向に位置決めする位置
    決め部と、該ヨークの上下両端部を前記燃料コネクタ部
    と前記バルブボディ部に当接させる当接部とが形成され
    ていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記モールドコイルには、該コイルに電
    気的に接続されたターミナルを埋設したコネクタハウジ
    ングが一体に成形されていることを特徴とする請求項1
    に記載の燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記モールドコイルには、前記燃料コネ
    クタ部の外周に装着する円環状のシール部材を受け止め
    る円環状のシール部材ストッパが一体に成形され、この
    シール部材ストッパと前記モールドコイルとをつなぐ樹
    脂部に、前記ヨークの上端の当接部を前記燃料コネクタ
    部に当接させるための窓部が形成されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記ヨークの下端の当接部は、前記モー
    ルドコイルと同じ内径の円環状に形成され、該円環状の
    当接部が前記モールドコイルの下端面に同心状に当接し
    た状態で、該円環状の当接部の内径部に前記バルブボデ
    ィ部が嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 前記ヨークは、左右に対向する2枚の磁
    性片部を有し、これら2枚の磁性片部の上下両端にそれ
    ぞれ前記当接部が形成されていると共に、少なくとも一
    方の当接部が前記2枚の磁性片部間に跨がって連続して
    形成されることで、前記2枚の磁性片部が一体化されて
    いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の燃料噴射弁。
  6. 【請求項6】 前記本体パイプ部は、複合磁性材料で一
    体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれかに記載の燃料噴射弁。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の燃料噴射弁を製造する
    方法において、 前記モールドコイルの外周部に前記ヨークの組付用開口
    部を向けて横方向から嵌め込むことで、該ヨークを該モ
    ールドコイルに対して前記位置決め部により上下方向に
    位置決めした状態に組み付け、 この後、前記本体パイプ部を前記モールドコイルの内径
    部に挿通することで、前記ヨークの上下両端の当接部を
    前記燃料コネクタ部と前記バルブボディ部に当接させた
    状態に組み付けることを特徴とする燃料噴射弁の製造方
    法。
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