JP3994044B2 - パネル板支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の外壁面に使用されるパネル板支持構造に関し、更に詳しくは、優れた耐風圧特性と免震構造とを簡易かつ低コストで得ることができる現場施工に適したパネル板支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフィスビル等の建築物の外壁面に使用されるガラス板その他のパネル板支持構造として、アルミサッシによりパネル板の四辺を支持するものが周知である。しかし、近年ではデザイン性等の観点からアルミサッシの枠が見えないジョイントタイプのものによりパネル板の四辺を支持するものが多く見受けられる。
【0003】
例えば、図8は従来のパネル板支持構造800を目地断面により示したものであり、アルミサッシの枠を外部に出さず平滑なガラス板801により外壁面が構成されるようにしたジョイントタイプのものである。この従来構造は、ガラス板801と押し出し成形体であるアルミニウム製のアルミ方立部802からなり、これらはスペーサを兼ねたバックアップ材804を介してシーリング材806(シリコーンゴム、シリコーンシーラント等の樹脂材料からなる構造シーラント材又は一般シーリング材のいずれでもよい)により接合され、目地部分は一般シーリング材808により接合される。施工方法は現場施工と工場施工に大別されるが、パネル板支持構造800は、多くの場合、現場施工、すなわち、建設現場の作業員により接着作業がなされるものが多い。現場施工の方が作業が進むのが早く、コストも安くて済むからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現場施工の場合には、接合特性や選定試験等を行わずに作業員の勘のみで接着作業が行われるため、アルミ方立部802とガラス板801とを接合するシーリング材806の接着力が一定せず、特にアルミニウムから接着材が剥がれやすく、接着材が剥がれると耐風圧特性が低下するという問題があった。その理由は、シーリング材806でアルミ方立部802とガラス板801とを接合して引張試験を行うと、ガラスにはシーリング材が強固に付着していてもアルミニウムの表面ではシーリング材がきれいに剥離するという現象が起こるからである。更に、シーリング材によるアルミニウムとガラスとの接着力は、アルミニウムの材質や表面処理状態等によってバラツキもあり、品質が不安定になるという問題もある。
【0005】
そのため、現場施工は、工場施工であるとしたならばパネル板の四辺がアルミサッシ枠に呑み込まれた施工法によるもの(以下単に「四辺支持」という)として扱われる場合であっても、二辺がアルミサッシ枠に呑み込まれた施工法によるもの(以下単に「二辺支持」という)として扱われる。従って、現場施工によりパネル板支持構造800を施工する場合には、工場施工によるとしたならば許容されるガラス板の厚さよりも、ガラス板801の厚さを厚く設計する必要があるという問題があった。そのため、コスト高となり施工が大変になるという問題もあった。
【0006】
そこで、これらの問題を解決すべく、図9のSSG構法による従来のガラス板支持構造900が提案されている。ここでSSG構法とは、簡単には工場施工により厳正な選定試験・品質管理の下で構造シーラント材によりアルミニウムとガラス板との接着力を高めた構法である。図9の構造は、構造シーリング材901をガラス板902と支持部904(アルミニウム部材904a、904bからなる)との間に充填して構造接着系を形成し、ガラス板902に加わる種々の外力に対して安全に支持固定することを狙ったものである。クリアランスCにより層間変位追従機構が実現され免震構造となっている。
【0007】
一方、パネル板支持構造900を組み立てる場合には、アルミニウム部材904aと構造シーリング材901との接着力を安定させるためにサッシメーカーやガラスメーカーでの工場施工により接合作業をする必要がある。具体的には、アルミニウム部材と多種類の構造シーリング材との接着性能の適合性確認と選定試験とを行った上で(試験選定工程)、選定された構造シーリング部材を用いて一定条件の品質管理下でアルミニウム部材とガラス板とを接合する(接着工程)必要がある。こうして接合された接着部分は支持辺として扱われるため、パネル板支持構造900は四辺支持として扱われる。
【0008】
しかしながら、試験選定工程は、長期間を要するためガラスユニット製造工程や建設作業全体の工期を遅らせる原因となる。また、アルミニウム部材を変更する度に試験や選定を行わなければならず、工場でのアルミニウム部材の接合作業を面倒なものとしていた。更に、人手や時間のほか特殊な専門知識や経験も必要となり、コストが高くなるという問題もあった。
【0009】
更に、この種の関連技術としては、特許文献1、2のものも知られている。これらの特許文献に開示されたパネル板支持構造は、いずれも、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板の脱落防止を目的として当該ガラス板の端縁を目地断面形状で外壁面側が狭幅となるようにテーパ形状にしたものである。そして、当該ガラス板の脱落防止のためにテーパ形状にした部分にシリコーン樹脂を充填したり、あるいは、サッシフレームでそのテーパ形状を覆ったりしている。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−141027号公報
【特許文献2】
特開平6−235279号公報
【0011】
従って、特許文献に記載された支持構造は、シール構造によるパネル板支持構造を有する建築物に好適な支持構造ではあるが、耐風圧特性に最も関係する建築物躯体側のシール構造そのものを強化するものではなく、万が一の場合に何らかの原因でその構造シールが剥離した場合におけるガラス板の脱落を防止するための脱落防止構造にすぎない。また、特許文献に記載された支持構造は、施工作業の効率化・簡単化等を目的としたものでもない。従って、これらの特許文献に記載されたものを採用したとしても、建築物躯体側のシール構造の接着力・耐風圧特性の低下の他、作業長期化、コスト高といった上記問題点は解決されるものではなかった。
【0012】
そこで、本発明者は、単なるガラス板の脱落防止ではなく、建築物躯体側のシール構造の接着力・耐風圧特性の低下やバラツキ、作業長期化、コスト高といった上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者は、図10に示した周知のガラススクリーン構造1000、すなわち、ガラス製のガラス方立部1002とガラス板1004とを一般シーリング材1006を用いて目地部分で接合して四辺支持としたものが接着力が高いことに着目し、ガラス板どうしを接着するという考え方を図8の支持構造に取り入れれば、現場施工であっても、簡単かつ低コストで四辺支持とすることができるパネル板支持構造が得られるのではないかと想到するに至った。そうすれば、工場施工が不要な分作業工程を早めることができる。
【0013】
また、ガラススクリーン構造1000は、接着力の高さを利用したものであるが、一方でガラス方立部の奥行きRがアルミニウム方立部のものよりも大きくなり施工が大変になるという欠点があった。そのため、本発明者は、図8の構造に一般シーリング材によるガラス板どうしの接着力の高さを利用すれば、奥行きRが大きくなるという欠点も併せて解消されるものと考えた。
【0014】
本発明は、これらの問題点を解決すべくなされたものであり、その第一の目的は、工場施工によらずとも現場施工により、耐風圧特性に優れ、四辺支持として扱うことができるパネル板支持構造を提供することにある。そして、本発明の第二の目的は、現場施工を可能とすることで建設作業全体の作業工程を短縮化し、人件費等のコストを抑えることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る一つめのパネル板支持構造は、建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状を呈する空間が形成される支持部と、前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材とを備え、前記緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で、当該緩衝材のテーパ形状と当該支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが前記接着材により接合されていることを要旨とするものである。
【0016】
上記構成を有する本発明に係る一つめのパネル板支持構造によれば、緩衝材は、当該緩衝材のテーパ形状と支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されるから、パネル板支持構造に負荷がかかっても緩衝材のテーパ部分と支持部のテーパ部分とが互いに掛かり合い、緩衝材が支持部から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材の露出部とパネル板とが接着材により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。ちなみに、前記テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。
【0017】
そして、更に、前記支持部を支持する方立部と、前記支持部と前記方立部とを連結する連結部とを備える場合には、当該連結部と当該支持部との間には、クリアランスを形成するとよい。地震や風による揺れが吸収され免震力が高まるからである。また、前記支持部は、凸部を有する部材と凹部を有する部材とを係合させるようにしてもよい。優れた耐風圧特性を安定させるためである。
【0018】
上記課題を解決するために本発明に係る二つめのパネル板支持構造は、建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状を呈する空間が形成される支持部と、前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い第一緩衝材と、前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記第一緩衝材の間に介設される第二緩衝材と、前記建築物の外壁面の外側から前記第二緩衝材に対向する位置に取り付けられる押え具とを備え、前記第一及び第二緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で、当該各緩衝材のテーパ形状と前記支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが前記接着材により接合され、更に、前記押え具と当該第二緩衝材とが接合されていることを要旨とするものである。
【0019】
上記構成を有する本発明に係る二つめのパネル板支持構造によれば、第一及び第二緩衝材は、当該緩衝材のテーパ形状と支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されるから、パネル板支持構造に負荷がかかっても緩衝材のテーパ部分と支持部のテーパ部分とが互いに掛かり合い、緩衝材が支持部から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部よりも接着材との相性が良い第一緩衝材の露出部とパネル板とが接着材により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。更に、押え具と第二緩衝材とが接合されているから、耐風圧特性を補強する効果がある。ちなみに、前記テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。
【0020】
本発明に係る三つめのパネル板支持構造は、建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、前記建築物の室内から室外へ向かう方向に対して垂直な方向へ向かう狭幅形状を呈する空間が形成される支持部と、前記狭幅形状とその一部が重なり合う狭幅形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材とを備え、前記緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で当該緩衝材の狭幅形状と当該支持部の狭幅形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが接着材により接合されていることを要旨とするものである。
【0021】
上記構成を有する本発明に係る三つめのパネル板支持構造によれば、緩衝材は、当該緩衝材の狭幅形状と支持部の狭幅形状とが重なり合うように当該支持部に収容されるから、パネル板支持構造に負荷がかかっても緩衝材の狭幅部分と支持部の狭幅部分とが互いに掛かり合い、緩衝材が支持部から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材の露出部とパネル板とが接着材により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1Aから図1Cは、本発明の第一の実施形態に係るガラス板支持構造100を示したものであり、図1Aがその目地断面図、図1Bがその斜視図、図1Cがその分解斜視図である。
【0023】
ガラス板支持構造100は、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板112を支持するアルミニウム製の支持部114であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状116を呈する空間が形成される支持部114と、テーパ形状116とその一部が重なり合うテーパ形状118を有し、支持部114よりも一般シーリング材122との相性が良いガラス製の緩衝材120と、支持部114を支持するアルミニウム製の方立部124と、支持部114と方立部124とを連結する連結部126とを備える。
【0024】
また、緩衝材120は、その外形形状のうち露出部128が支持部114から露出した状態で、テーパ形状118とテーパ形状116とが重なり合うように支持部114に収容される。このとき、緩衝材120と支持部114との間には、プラスチック樹脂(シリコンシート、ゴムシート等)その他の高分子樹脂からなる樹脂シート117が介装される。これにより、緩衝材120と支持部114との間の小さな隙間をなくすとともに、振動や衝撃が吸収されるようにしている。露出部128及び支持部114の端面とガラス板112とは、バックアップ材130を介して一般シーリング材122により接合されている。
【0025】
従って、緩衝材120は、テーパ形状118とテーパ形状116とが重なり合うように支持部114に収容されるから、パネル板支持構造100に負荷がかかってもテーパ形状118とテーパ形状116とが互いに掛かり合い、緩衝材120が支持部114から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部114よりも一般シーリング材122との相性が良い緩衝材120の露出部128とガラス板112とが一般シーリング材122により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。ちなみに、テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。
【0026】
一般シーリング材は、シリコーンゴム、シリコーンシーラント等からなるものであれば良い。ガラス製の緩衝材120を用いたのは、ガラスはアルミニウムよりも一般シーリング材122との相性が良く一般シーリング材がガラスから剥離しにくいからである。
【0027】
また、緩衝材120は、ガラス板を加工したものであり、面取状角部132が形成されるように加工される。これにより、テーパ形状118がテーパ形状116に当たった衝撃で緩衝材120が欠けないようにしたものである。また、テーパ形状116を呈する空間は起立片134により形成され、緩衝材120は、樹脂シート117に覆われた状態で、ほぼぴったりとその空間に収容される。そして、支持部114は、いわば鍔状の起立片134を備えた二つの断面コ字状部材を断面略逆エ字状を呈するようにボルト接合される。
【0028】
連結部126は、支持部114と方立部124とを連結する略コ字状部分を有する鍔付きの連結部材であり、略コ字状の先端片136が支持部114の略逆エ字状の開口から当該支持部114に抜脱不能に挿入され、鍔状の後端片138が方立部124にボルト接合されている。また、連結部126と支持部114とにより形成されるクリアランスCにより、層間変位追従機構が得られる。そのため、ガラス板支持構造100は免震構造となる。方立部124は、中空状のアルミニウム製の角柱状部材であり、ガラス板112、支持部114、緩衝材120等、ガラス板支持構造100の全体を支持する。
【0029】
次に、第一の実施形態に係るガラス板支持構造100の組立方法について説明する。ガラス板支持構造100は工場施工ではなく現場施工により組み立てることができる。まず、緩衝材120の目地断面視での外表面のうち支持部114に収容される部分に樹脂シート117をまく。その状態で、緩衝材120のテーパ形状118の両側から支持部114により樹脂シート117で覆った緩衝材120を挟みテーパ形状116とテーパ形状118とを重なり合わせ、起立片134によって形成される空間に緩衝材120を収容し、支持部114、114をボルト接合する。
【0030】
そして、バックアップ材130を緩衝材120に取り付けた後、ガラス板112a、112bの端部がバックアップ材130の上にかかるように、ガラス板112a、112bをセットする(図1A参照)。そして、一般シーリング材122をガラス板112a、112bの間の部分及び各ガラス板112と露出部128との間の部分に充填する。その後、方立部124を支持部114の端面に沿わせて、先端片136を支持部114の略逆エ字状開口部から当該支持部114に挿入し、後端片138と方立部124とをボルト接合する。
【0031】
次に、本発明の第二の実施形態に係るガラス板支持構造200について図2を参照して説明する。図2に示したガラス板支持構造200は、図1Aのバックアップ材130に代えてこの部分にも一般シーリング材222を充填するようにした構成である。緩衝材220は、露出部228が支持部214から露出した状態で樹脂シート217を介して支持部214に収容される。また、連結部226の屈曲部分にゴミ等が貯まらないように化粧板202が取り付けられている。更に、連結部226は、支持部214の略エ字状部分の開口を閉じるようにコ字状部分が形成されているため、支持部214のボルト接合部分にゴミ等が貯まることがない。その他の部分については図1Aのガラス板支持構造100と同一であるのでその説明をもってガラス板支持構造200の説明に代える。
【0032】
次に、本発明の第三の実施形態に係るガラス板支持構造300について図3を参照して説明する。図3は、樹脂シート317を介して緩衝材320のテーパ形状318と支持部314のテーパ形状316とを重ね合わせて支持部314に収容した状態を示したものである。ガラス板支持構造300は、支持部314の一方に凸部340aが形成されるとともに、他方に凹部340bが形成され、この凸部340aと凹部340bとを係合させた構成をとったことに特徴がある。その他の構成はガラス板支持構造100、200のものと同様のものを用いることができる。従って、ガラス板支持構造300の構成は、特に図中矢示方向の耐久力を補強することができる。ガラス板支持構造300は、具体的にはガラス板支持構造100、200の支持部114、214に代えてこの支持部314を適用すれば得られる。
【0033】
以下に、本発明の第四〜第七の実施形態に係るガラス板支持構造について図4〜図7を参照して説明する。第四〜第七の実施形態に係るガラス板支持構造は、図10に示した従来のガラススクリーン構造のガラス方立部に本発明を適用した例であり、例えば、ショールームやロビー等に用いるとよい。
【0034】
まず、図4に示した第四の実施形態に係るガラス板支持構造400は、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板412を支持するアルミニウム製の支持部414であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状416を呈する空間が形成される支持部414と、テーパ形状416とその一部が重なり合うテーパ形状418を有し、支持部414よりも一般シーリング材422との相性が良いガラス製の緩衝材420と、支持部414を支持するアルミニウム、ステンレスその他の金属製の方立部424とを備える。奥行きは、ガラススクリーン構造のものより小さくすることができる。
【0035】
そして、緩衝材420は、その外形形状のうち露出部428が露出した状態で、樹脂シート417を介してテーパ形状418とテーパ形状416とが重なり合うように支持部414に収容される。ちなみに、テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。露出部428及び支持部414の端面とガラス板412とは、一般シーリング材422により接合されている。また、支持部414は、その中心部442で接合され、端部444が方立部424の開口部446に挿入され挟持された上でボルト448により接合されている。更に、支持部414と方立部424とは、一般シーリング材422によって図示のように支持固定されている。一般シーリング材422は、ボルト448の目隠しのために充填される。
【0036】
次に、図5に示した第五の実施形態に係るガラス板支持構造500は、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板512を支持するアルミニウム製の支持部514であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状516を呈する空間が形成される支持部514と、テーパ形状516とその一部が重なり合うテーパ形状518を有し、支持部514よりも一般シーリング材522との相性が良いガラス製の緩衝材520と、支持部514を支持するアルミニウム製の方立部524と、支持部514と方立部524とを連結する連結部526とを備える。奥行きは、ガラススクリーン構造のものより小さくすることができる。
【0037】
そして、緩衝材520は、その外形形状のうち露出部528が露出した状態で、樹脂シート517を介してテーパ形状518とテーパ形状516とが重なり合うように支持部514に収容される。ちなみに、テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。露出部528及び支持部514の端面とガラス板512とは、一般シーリング材522により接合されている。また、支持部514は、その中心部542で接合され、端部544が連結部526の開口部546に挿入され狭持され、ボルト548により接合されている。連結部526の一部である棒状部材550は、床に対して水平に取り付けられている。棒状部材550は、この形態に限定されるものでなく、縦格子状、斜線形状、斜め格子状、トラス状等種々の形態にすることができる。
【0038】
次に、図6A〜図6Bに示した本発明の第六の実施形態に係るパネル板支持構造600は、図6Aが要部拡大図であり、図6Bがこれをオフィスビルの外壁面に適用したときの一例を示したものである。ガラス板支持構造600は、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板612を支持するアルミニウム製の支持部614であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状616を呈する空間が形成される支持部614と、テーパ形状616とその一部が重なり合うテーパ形状618aを有し、支持部614よりも一般シーリング材622との相性が良いガラス製の第一緩衝材620aと、テーパ形状616とその一部が重なり合うテーパ形状618bを有し、第一緩衝材620aの間に介設される第二緩衝材620bと、建築物の外壁面の外側から第二緩衝材620bに対向する位置に取り付けられる押え具646とを備える。
【0039】
また、緩衝材620(620a、620b)は、その外形形状のうち露出部628が支持部614から露出した状態で、樹脂シート617を介してテーパ形状618(618a、618b)とテーパ形状616とが重なり合うように支持部614に収容されている。ちなみに、テーパ形状の室内から室外へ向かう方向に対してとる角度は、特に限定されるものではないが、一般的には15°〜30°の範囲が好ましい。そして、露出部628とガラス板612とが一般シーリング材622により接合され、更に、押え具646と第二緩衝材620bとが接合されている。
【0040】
従って、緩衝材620は、テーパ形状618とテーパ形状616とが重なり合うように支持部614に収容されるから、パネル板支持構造600に負荷がかかってもテーパ形状618とテーパ形状616とが互いに掛かり合い、緩衝材620が支持部614から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部614よりも一般シーリング材622との相性が良い第一緩衝材620aの露出部628とガラス板612とが一般シーリング材622により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。更に、押え具646と第二緩衝材620bとが接合されているから、耐風圧特性を補強することができる。押え具646は、図6Bに示したように適当なピッチでボルト648により接合される。
【0041】
ガラス板支持構造600は、例えば、第一〜第五の実施形態において、ガラス製の緩衝材の間にアルミニウム製の緩衝材を介設し、アルミニウム製の緩衝材に対向するようにガラス板の外壁側から押え具を当該アルミニウム製の緩衝材に固設することにより得られる。
【0042】
次に、図7に示した本発明の第七の実施形態に係るガラス板支持構造700は、建築物の外壁面に取り付けられるガラス板712を支持する支持部714であって、建築物の室内から室外へ向かう方向に対して垂直な方向へ向かう狭幅形状716を呈する空間が形成される支持部714と一体となったアルミニウム製の方立部724と、狭幅形状716とその一部が重なり合う狭幅形状718を有し、支持部714よりも一般シーリング材722との相性が良いガラス製の緩衝材720とを備える。緩衝材720は、その外形形状のうち露出部728が支持部714から露出した状態で狭幅形状718と狭幅形状716とが重なり合うように支持部714に収容される。露出部728とガラス板712とは、一般シーリング材722により接合されている。
【0043】
ガラス板支持構造700は、緩衝材720が狭幅形状718と狭幅形状716とが重なり合うように当該支持部714に収容されるから、ガラス板支持構造700に負荷がかかっても狭幅形状718と狭幅形状716とが互いに掛かり合い、緩衝材720が支持部714から外れることはない。これにより、優れた耐風圧特性が得られる。また、支持部714よりも一般シーリング材722との相性が良い緩衝材720の露出部728とガラス板712とが一般シーリング材722により接合されるから、その接着力は高く安定したものとなる。従って、工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。
【0044】
以上本発明の種々の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。上記実施の形態においては方立部としてアルミニウム製のものを用いたが、鉄、ステンレスその他の金属製のものを適用してもよい。また、上記実施形態は支持対象がガラス板であったが、本発明はガラス板に限定されるものではなく、各種のパネル板に適用しえるものである。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係るパネル板支持構造は、緩衝材が当該緩衝材のテーパ形状と支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されるから、正圧負圧に対して優れた耐風圧特性が得られるという効果がある。また、支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材の露出部がパネル板と接着材により接合されているから工場施工ではなく現場施工であっても四辺支持として取り扱うことが可能になる。そのため、現場施工をすることができ、工場施工であったとしたならば必要な試験選別工程が不要になる。そのため、建設工期が長引くことがないという効果がある。また、人件費を抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の第一の実施形態に係るガラス板支持構造100の目地断面図である。
【図1B】本発明の第一の実施形態に係るガラス板支持構造100の斜視図である。
【図1C】本発明の第一の実施形態に係るガラス板支持構造100の分解斜視図である。
【図2】本発明の第二の実施形態に係るガラス板支持構造200の目地断面図である。
【図3】本発明の第三の実施形態に係るガラス板支持構造300の要部断面図である。
【図4】本発明の第四の実施形態に係るガラス板支持構造400の目地断面図である。
【図5】本発明の第五の実施形態に係るガラス板支持構造500の斜視図である。
【図6A】本発明の第六の実施形態に係るガラス板支持構造600の分解斜視図である。
【図6B】本発明の第六の実施形態に係るガラス板支持構造600の適用例を示した図である。
【図7】本発明の第七の実施形態に係るガラス板支持構造700の斜視図である。
【図8】従来のガラス板支持構造800の目地断面図である。
【図9】従来のガラス板支持構造900の目地断面図である。
【図10】従来のガラス板支持構造1000の目地断面図である。
【符号の説明】
114、214、314、414、514、614、714 支持部
116、216、316、416、516、616 テーパ形状
118、218、318、418、518、618 テーパ形状
716 狭幅形状
718 狭幅形状
120、220、320、420、520、620、720 緩衝材
122、222、322、422、522、622、722 一般シーリング材
124、224、424、524、724 方立部
126、226、526 連結部
128、228、328、428、528、628、728 露出部
132、232、332 面取状角部
134、234、334 起立片

Claims (5)

  1. 建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状を呈する空間が形成される支持部と、
    前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材とを備え、
    前記緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で、当該緩衝材のテーパ形状と当該支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが前記接着材により接合されていることを特徴とするパネル板支持構造。
  2. 更に、前記支持部を支持する方立部と、
    前記支持部と前記方立部とを連結する連結部とを備え、
    前記連結部と前記支持部との間には、クリアランスが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパネル板支持構造。
  3. 前記支持部は、凸部を有する部材と凹部を有する部材とを係合させることにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル板支持構造。
  4. 建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、当該建築物の室内から室外へ向かう方向に漸次狭幅となるテーパ形状を呈する空間が形成される支持部と、
    前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い第一緩衝材と、
    前記テーパ形状とその一部が重なり合うテーパ形状を有し、前記第一緩衝材の間に介設される第二緩衝材と、
    前記建築物の外壁面の外側から前記第二緩衝材に対向する位置に取り付けられる押え具とを備え、
    前記第一及び第二緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で、当該各緩衝材のテーパ形状と当該支持部のテーパ形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが前記接着材により接合され、更に、前記押え具と当該第二緩衝材とが接合されていることを特徴とするパネル板支持構造。
  5. 建築物の外壁面に取り付けられるパネル板を支持する支持部であって、前記建築物の室内から室外へ向かう方向に対して垂直な方向へ向かう狭幅形状を呈する空間が形成される支持部と、
    前記狭幅形状とその一部が重なり合う狭幅形状を有し、前記支持部よりも接着材との相性が良い緩衝材とを備え、
    前記緩衝材は、その外形形状のうち露出部が前記支持部から露出した状態で、当該緩衝材の狭幅形状と当該支持部の狭幅形状とが重なり合うように当該支持部に収容されて当該露出部と前記パネル板とが接着材により接合されていることを特徴とするパネル板支持構造。
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