JP3992488B2 - 液処理装置および液処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハやLCD基板等の各種基板に対して液処理や乾燥処理を施す液処理装置と液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスの製造工程においては、基板としての半導体ウエハを所定の薬液や純水等によって洗浄することによって、ウエハからパーティクル、有機汚染物、金属不純物等のコンタミネーション、エッチング処理後のポリマー等を除去するウエハ洗浄装置や、窒素(N2)ガス等の不活性ガスや揮発性および親水性の高いIPA蒸気等によってウエハから液滴を取り除いてウエハを乾燥させるウエハ乾燥装置が使用されている。
【0003】
このような洗浄・乾燥装置としては、複数枚のウエハをバッチ式に処理するものが知られており、例えば、複数枚のウエハがその主面が略平行になるようにして収容された容器を洗浄・乾燥装置の所定位置に載置し、搬送機構を用いてこの容器内に収容された複数のウエハを同時に取り出して、ウエハを保持するロータに移し替え、チャンバ内においてロータに保持されたウエハに所定の液処理と乾燥処理を施した後に、再び搬送機構を用いて容器へウエハを搬送するという作業が行われる。
【0004】
ここで洗浄から乾燥に至る工程については、薬液を用いた薬液処理の後にIPAを用いて薬液を洗い流し、次いで純水を用いた水洗処理を行い、最後にIPA蒸気やN2ガス乾燥処理を行うという処理工程が一般的に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、このような一連の処理工程において、IPAによって薬液を洗い流す処理工程を省いて処理工程を短縮し、スループットを向上させたいという要望や、IPAを使用しないようにすることで処理コストを低減させたいという要望が大きくなっている。ところが、薬液処理の後にはチャンバの内壁等に薬液が付着しており、またチャンバ底部にも薬液が完全には排出されずにある程度の量が残留しているために、このような状態で薬液処理の後に水洗処理を行うと、薬液が純水により希釈されることによって、例えば、強アルカリ性水溶液が生成する。この強アルカリ性水溶液がチャンバ内にある程度長い時間存在すると、ウエハがダメージを受けるおそれがある。
【0006】
また、一般的に、液処理を行う処理空間を形成するチャンバは液処理中には処理液が外部に飛散しないようにシール構造を有し、このシール部についてはゴム等のシール材が用いられることが一般的である。このようなシール材は薬液等による劣化や経時的な劣化が生ずるために突発的にまたは定期的に交換する必要が生じるが、従来の液処理装置では、シール材を交換するためにチャンバ自体を取り外さなければならない等、作業性やメンテナンス性は必ずしも良いものではなかった。
【0007】
さらに、薬液処理や乾燥処理時において、基板の主面のパーティクル付着量が少なく、薬液滴等の痕跡が残り難いようにすることにより、基板の品質を高く保持し、信頼性を高めることが求められているが、未だ十分とは言えない。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、処理液が混合されることによって基板に損傷が生ずることを防止した液処理装置と液処理方法を提供することを目的とする。また本発明は、異なる処理液の混合を防止するために中間的に使用されていた処理液を使用することなく液処理を行うことを可能とする液処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、複数の基板に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、前記複数の基板を所定間隔で保持可能なロータと、前記複数の基板に対して処理を行う処理位置と、この処理位置とは別の位置にある退避位置との間でスライド自在に設けられ、前記処理位置において前記ロータを収容する処理室を形成するチャンバと、前記処理室内に収容された基板に前記処理液を吐出する処理液吐出ノズルと、前記チャンバを洗浄するクリーニング機構と、を具備し、前記クリーニング機構は、前記チャンバが前記退避位置にあるときに、前記チャンバとの間で洗浄処理室を形成するように設けられた洗浄処理室形成用部材と、前記洗浄処理室に洗浄液を吐出する洗浄液吐出ノズルと、前記洗浄処理室に乾燥用ガスを吐出するガス吐出ノズルと、
を有することを特徴とする液処理装置、が提供される。
【0010】
本発明の第2の観点によれば、固定して設けられた略筒状の外側チャンバと、前記外側チャンバの内部にある処理位置と、前記外側チャンバの外側にある退避位置との間でスライド自在に設けられた略筒状の内側チャンバと、前記内側チャンバが前記退避位置にあるときに、前記内側チャンバとの間で洗浄処理室を形成するように設けられた洗浄処理室形成用部材を有し、前記内側チャンバを前記退避位置において洗浄するクリーニング機構と、を具備した液処理装置を用いて、複数の基板を所定間隔で保持可能なロータに保持された基板に処理液を供給して液処理を行う液処理方法であって、前記処理位置において前記内側チャンバを用いて前記基板の液処理を行う第1工程と、前記内側チャンバを退避させた後に前記外側チャンバを用いて前記基板の液処理を行う第2工程と、前記クリーニング機構による前記内側チャンバの洗浄処理を前記退避位置において所定のタイミングで行う第3工程と、を有することを特徴とする液処理方法、が提供される。
【0011】
このような液処理装置と液処理方法によれば、チャンバのクリーニング機構が設けられているために、複数の処理液を連続して用いる液処理を行う場合において、ある処理液に対してその前段で使用された処理液が混入することが好ましくないときには、処理液を変えて液処理を行う前にチャンバの洗浄を行うことができる。これにより処理液のコンタミネーションの発生が防止され、処理液の特性を引き出して精度の高い液処理を行うことが可能となり、ひいては基板の品質を高く保持することが可能となる。
【0012】
なお、チャンバとして内側チャンバと外側チャンバとからなる二重構造を有するチャンバを用いた場合には、一方のチャンバを用いて処理液による液処理を行った後に、他方のチャンバを用いて別の処理液による液処理を行うことができる。これによって処理液の混合を防止することが可能であり、また、スループットを向上させることができる。しかしながら、この場合には、あるバッチの基板について一連の処理が終了した後に、次のバッチの基板について液処理を開始するにあたって、最初に使用された一方のチャンバを清浄な状態に戻しておかなければならないという新たな問題が生ずる。本発明の液処理装置は、クリーニング機構を有していることから、このような二重構造を有するチャンバを用いることによって生ずる新たな問題をも解決することが可能であり、スループットの向上のみならず、処理コストの低減にも効果を奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について具体的に説明する。本発明の1つである液処理装置は、例えば、各種基板を被処理体とする洗浄処理装置や乾燥処理装置等に適用できるが、本実施形態においては、半導体ウエハ(ウエハ)の搬送、洗浄、乾燥をバッチ式に一貫して行うように構成された洗浄処理装置を例として説明することとする。
【0014】
図1は洗浄処理装置1の外観を示す斜視図である。図1に示されるように、洗浄処理装置1は、複数枚のウエハWを収容可能なフープ(Front Opening Unified Pod)Fを載置するためのフープステージ2a〜2cが設けられたフープ搬入出部2と、ウエハWに対して洗浄処理を実施する洗浄処理ユニット3と、フープ搬入出部2と洗浄処理ユニット3との間に設けられ、ウエハWの搬送を行うウエハ搬送ユニット4と、洗浄処理のための薬液を貯蔵等する薬液貯蔵ユニット5から主に構成されている。
【0015】
また、洗浄処理装置1に設けられた各種の電動駆動機構や電子制御装置のための電源ボックス6と、洗浄処理装置1を構成する各ユニットの温度制御を行うための温度制御ボックス7が洗浄処理ユニット3の上部に設けられており、ウエハ搬送ユニット4の上部には、洗浄処理装置1に設けられた各種の表示パネルを制御する表示ボックス9と、ウエハ搬送ユニット4に設けられたウエハ搬送機構16の制御装置が収容された搬送機構制御ボックス10が設けられている。また、薬液貯蔵ユニット5の上部には各ボックスからの熱排気を集めて排気する熱排気ボックス8が設けられている。
【0016】
図2に洗浄処理装置1の概略平面図を、図3に洗浄処理装置1の概略側面図を、図4に図3の概略側面図において一部の駆動機構を駆動させた状態を示した概略側面図をそれぞれ示す。ここで図2〜図4においては、フープ搬入出部2、洗浄処理ユニット3、ウエハ搬送ユニット4、薬液貯蔵ユニット5のみを示し、洗浄処理ユニット3、ウエハ搬送ユニット4、薬液貯蔵ユニット5の上部に設けられた電源ボックス6その他各種のボックス部については図示していない。また、後述するように、洗浄処理ユニット3は搬送部3aと洗浄部3bとに分けられるが、図3および図4においては、搬送部3aの概略構造が示されている。
【0017】
フープステージ2a〜2cに載置されるフープFは、ウエハWを複数枚、例えば25枚を所定間隔で主面が水平になるように収容することが可能となっており、フープFの一側面にはウエハWを搬入出するためのウエハ搬入出口が設けられている。フープFはウエハ搬入出口を開閉する蓋体11を有しており、この蓋体11は、後述する蓋体開閉機構15a〜15cによってフープFに脱着可能となっている。
【0018】
ウエハ搬送ユニット4とフープ搬入出部2との間の境界壁12には窓部12a〜12cが設けられており、フープFに形成されたウエハ搬入出口の外周部が窓部12a〜12cを閉塞し、また、蓋体11が蓋体開閉機構15a〜15cによって脱着可能な状態となるようにして、フープFはフープステージ2a〜2c上に載置される(図4参照)。
【0019】
境界壁12の内側(ウエハ搬送ユニット4側)には、窓部12a〜12cのそれぞれの位置に、窓部12a〜12cを開閉するシャッター13a〜13cとシャッター13a〜13cを昇降させる昇降機構14a〜14cからなる蓋体開閉機構15a〜15cが設けられている。蓋体開閉機構15a〜15cは図示しない吸着パッド等の蓋体把持手段を有しており、これによりフープFの蓋体11をシャッター13a〜13cとともに昇降させることができるようになっている。
【0020】
フープFがフープステージ2a〜2cに載置されていないときには、シャッター13a〜13cが窓部12a〜12cを閉塞した状態にあるため、外部からウエハ搬送ユニット4へのパーティクル等の侵入が防止される。一方、ウエハWをフープFから搬出し、またはフープFへ搬入する際には、後述するウエハ搬送機構16の搬送用ピック17a・17bがフープFにアクセスできるように、シャッター13a〜13cおよびフープFの蓋体11が蓋体開閉機構15a〜15cにより降下され、窓部12a〜12cは開口した状態とされる。
【0021】
ウエハ搬送ユニット4には、蓋体開閉機構15a〜15cのそれぞれに隣接して、フープF内のウエハWの枚数を計測するためのウエハ検査機構110が設けられている。このウエハ検査機構110は、例えば、赤外線レーザを用いた発信部と受信部を有する反射式光センサ111を有している。モータ113を用いてガイド112に沿ってこの反射式センサ111をZ方向(鉛直方向)にスキャンさせながら、ウエハWに向けて赤外線レーザを発振しながらウエハWの端面からの反射光を受信する。これによりフープFに収容されたウエハWの枚数や収容状態、例えば、ウエハWが所定のピッチで略平行に1枚ずつ収容されているかどうか、2枚のウエハWが重なって収容されていないかどうか、ウエハWが段差ずれして斜めに収容されていないかどうか、ウエハWがフープF内の所定位置から飛び出していないかどうか等を検査することができるようになっている。
【0022】
なお、ウエハ搬送機構16にウエハ検査機構110を取り付けて、ウエハ検査機構110をウエハ搬送機構16とともに移動可能な構造とすれば、ウエハ検査機構110は1カ所のみに設ければよい。また、例えば、ウエハWの収容枚数を確認するセンサと、ウエハWの収容状態を検査するセンサを別に設けることもできる。さらに、蓋体開閉機構15a〜15cにウエハ検査機構110を取り付けてもよい。
【0023】
ウエハ搬送ユニット4には、清浄な空気をウエハ搬送ユニット4内に送風するためのフィルターファンユニット(FFU)24aが天井部に設けられている。このFFU24aからのダウンフローの一部は、窓部12a〜12cが開口されている状態において、窓部12a〜12cから外部に流れ出てフープステージ2a〜2cに載置されたフープFに流入する。これによりフープF内のウエハWに清浄な空気が供給されるため、ウエハWへのパーティクルの付着が防止される。なお、FFU24aの下部に図示しないイオナイザを設けてウエハWの除電を行うこともできる。
【0024】
ウエハ搬送ユニット4にはウエハ搬送機構16が設けられている。このウエハ搬送機構16は、X方向に延在するガイドを具備するリニア駆動機構19と、ウエハWを保持する搬送用ピック17a・17bと、搬送用ピック17a・17bをそれぞれ保持する保持部18a・18bと、搬送用ピック17a・17bおよび保持部18a・18bがそれぞれ取り付けられたスライド機構20a・20bと、スライド機構20a・20bが取り付けられた回転自在なテーブル21と、テーブル21を回転させる回転機構22と、回転機構22から上の部分を昇降させる昇降機構23と、を有している。
【0025】
ウエハ搬送機構16に2系統の搬送用ピック17a・17bを設けることによって、例えば、搬送用ピック17aを未処理のウエハWを搬送するために用い、搬送用ピック17bを洗浄処理済みのウエハWを搬送するために用いることができる。この場合には、例えば、1系統の搬送アームのみが設けられている場合と比較すると、未処理のウエハWに付着していたパーティクル等が搬送アームに付着してさらに処理済みのウエハWに付着するといった事態が有効に防止される。また、2系統の搬送アームを設けることによって、洗浄処理ユニット3との間で処理済みのウエハWを受け取った直後に次の未処理のウエハWを受け渡すことができる。
【0026】
1個の搬送用ピック17aは1枚のウエハWを搬送する。フープFに収容されている25枚のウエハWを一度に搬送可能なように、25個の搬送用ピック17aが略平行に所定間隔で保持部18aに保持されている。同様に25個の搬送用ピック17bもまた略平行に所定間隔で保持部18bに保持されている。
【0027】
フープFまたは後述するロータ34と搬送用ピック17a・17bとの間でウエハWの受け渡しを行う際には、搬送用ピック17a・17bを所定距離ほど上下させる必要があるが、この搬送用ピック17a・17bの昇降動作は昇降機構23より行うことができる。なお、保持部18a・18bに別途搬送用ピック17a・17bを上下させる昇降機構を設けてもよい。
【0028】
搬送用ピック17a・17bはスライド機構20a・20bによって保持部18a・18bともに搬送用ピック17a・17bの長さ方向にスライド可能となっている。また、テーブル21は回転機構22によって水平面内で回転(図2に示すθ方向)可能に構成されている。さらに搬送用ピック17a・17bの高さは昇降機構23により調節可能であり、搬送用ピック17a・17bは昇降機構23等とともにリニア駆動機構19によってX方向に移動可能である。これにより搬送用ピック17a・17bは、フープステージ2a〜2cに載置されたいずれのフープFおよびロータ34にもアクセスでき、こうしてフープステージ2a〜2cに載置されたフープFとロータ34との間でウエハWを水平状態として搬送することができる。
【0029】
例えば、搬送用ピック17aを未処理のウエハWを搬送するために用いて、フープステージ2bに載置されたフープFから洗浄処理ユニット3に設けられたロータ34へ搬送する場合には、最初に搬送用ピック17aがフープステージ2bに載置されたフープFにアクセスできるようにリニア駆動機構19を駆動させて搬送用ピック17aをX方向に移動させる。次いで昇降機構23を駆動させて搬送用ピック17aの高さを調節した後にスライド機構20aを動作させて搬送用ピック17aおよび保持部18aをフープステージ2b側にスライドさせる。搬送用ピック17aにウエハWを保持させて搬送用ピック17aおよび保持部18aを元の位置に戻すことにより、フープFからウエハWが搬出される。
【0030】
続いて、回転機構22を動作させてテーブル21を180°回転させつつ、リニア駆動機構19を駆動して搬送用ピック17aがロータ34にアクセスできる状態とする。搬送用ピック17aおよび保持部18aをロータ34側にスライドさせてウエハWをロータ34に受け渡し(図4参照)、再び搬送用ピック17aおよび保持部18aを元の位置に戻せば、ウエハWのロータ34への搬送が終了する。
【0031】
このウエハ搬送機構16においては、搬送用ピック17a・17bがテーブル21の回転中心に対して点対称な位置に設けられているために、スライド機構20a・20bが伸張していない状態でテーブル21を回転させると、搬送用ピック17a・17bがウエハWを保持した状態であっても、搬送用ピック17a・17bが回転時に通過する軌跡の範囲を狭くすることができる。このように洗浄処理装置1ではウエハ搬送ユニット4が省スペース化されている。
【0032】
ウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット3とを仕切る境界壁25には、ウエハWの搬送のための窓部25aが形成されており、この窓部25aは昇降機構26bにより昇降自在となっているシャッター26aによって開閉される。シャッター26aはウエハ搬送ユニット4側に設けられているが、洗浄処理ユニット3側に設けることもできる。ウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット3との間でのウエハWの搬送はこの窓部25aを介して行われる。
【0033】
なお、シャッター26aによりウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット3の雰囲気が分離できるようになっているために、例えば、洗浄処理ユニット3において洗浄液が飛散したり、洗浄液の蒸気が拡散等した場合でも、ウエハ搬送ユニット4にまでその汚染が拡大することが防止される。
【0034】
洗浄処理ユニット3は搬送部3aと洗浄部3bから構成されている。搬送部3aの天井部分にはフィルターファンユニット(FFU)24bが設けられており、ここから搬送部3a内にパーティクルを除去した清浄な空気等が送風されるようになっている。なお、FFU24bの下部に図示しないイオナイザを設けてウエハWの除電を行うこともできる。
【0035】
搬送部3aには、ロータ回転機構27と、ロータ回転機構27の姿勢を制御する姿勢変換機構28と、ロータ回転機構27および姿勢変換機構28を垂直方向に移動させるZ軸リニア駆動機構29と、Z軸リニア駆動機構29を水平方向に移動させるX軸リニア駆動機構30と、姿勢変換機構28およびZ軸リニア駆動機構29から発生するパーティクルがロータ回転機構27側へ飛散してウエハWに付着等することを防止するためのカバー45と、X軸リニア駆動機構30から発生するパーティクルがロータ回転機構27側へ飛散してウエハWに付着等することを防止するためのカバー46が設けられている。
【0036】
ロータ回転機構27は、ウエハWを所定間隔で保持可能なロータ34と、ロータ34に保持されたウエハWが面内回転するようにロータ34を回転させるモータ(回転機構)31と、姿勢変換機構28との連結部32と、ロータ34を後述する外側チャンバ71aに挿入した際に外側チャンバ71aに形成されたロータ搬入出口62cを閉塞する蓋体33と、連結部32と蓋体33を貫通してロータ34とモータ31を連結している回転軸50(後に示す図5・図7・図8参照)から構成されている。
【0037】
図5はロータ34の概略構造を示す斜視図である。ロータ34は、所定の間隔をおいて配置された一対の円盤35a・35bと、ウエハWを保持するための溝等が形成された係止部材36aと、係止部材36aと同様に溝等が形成され開閉可能なホルダー36bと、ホルダー36bの開閉の可不可を制御するロックピン36cと、を有する。
【0038】
このホルダー36bの開閉を行うホルダー開閉機構80は境界壁25に設けられており(図3および図4参照)、ホルダー開閉機構80は、ロックピン押圧シリンダ81と、ホルダー開閉シリンダ82と、を有している。なお、境界壁25においてホルダー開閉機構80が設けられている部分にはカバー40が設けられているために、ウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット3は隔離されている。
【0039】
円盤35bの回転軸50への固定は、例えばネジ35cを用いて行われ、係止部材36aは円盤35a・35bの外側からネジ止め等することで円盤35a・35b間に固定することができる。ロックピン36cは、例えば、通常の状態では外側に突出した状態にあり、この状態ではホルダー36bの開閉動作を行うことができない。一方、ホルダー開閉機構80がロータ34にアクセスして、ロックピン押圧シリンダ81からの押圧力によってロックピン36cがロータ34の内側に向かって押し込まれた状態となっているときには、ホルダー36bがホルダー開閉シリンダ82によって開閉自在な状態となる。
【0040】
ホルダー36bが開かれた状態においては、ロータ34と搬送用ピック17a・17bとの間でのウエハWの受け渡しが可能であり、一方、ホルダー36bが閉じた状態では、ロータ34内のウエハWはロータ34から外部に飛び出すことがない状態に保持される。
【0041】
ホルダー開閉機構80は、ロータ34と搬送用ピック17a・17bとの間でウエハWの受け渡しが行われる位置において、ロックピン押圧シリンダ81およびホルダー開閉シリンダ82がそれぞれロックピン36cとホルダー36bにアクセスできるように、図3に示した退避位置と図4に示した処理位置との間で回転自在となっている。上述したホルダー36bの開閉動作を行うことができるように、ロックピン押圧シリンダ81は処理位置においてロックピン36cをロータ34の内部に押し込むことができる押圧機構を有しており、ホルダー開閉シリンダ82は円盤35aの外側においてホルダー36bにアクセスしてホルダー36bを開閉するように動作可能となっている。
【0042】
上述したホルダー36b、ロックピン36c、ホルダー開閉機構80の動作形態にしたがってホルダー36bを開閉する場合には、例えば、最初に退避位置にあるホルダー開閉機構80を処理位置に移動させてロータ34にアクセスさせ、ロックピン押圧シリンダ81によってロックピン36cがロータ34の内部に押し込まれた状態に保持する。この状態においてホルダー開閉シリンダ82を動作させてホルダー36bを開く。これによりウエハWの搬入出が可能となる。
【0043】
ウエハWの搬入出作業が終了したら、ホルダー36bを閉じた状態とした後にロックピン押圧シリンダ81の押圧力を解除して、ロックピン36cが円盤35aから突出した状態、つまりホルダー36bにロックが掛かった状態に戻し、さらにホルダー開閉機構80を退避位置に戻す。
【0044】
ロータ回転機構27の姿勢を制御する姿勢変換機構28は、回転機構42と回転機構42に取り付けられた回転軸41とを有しており、回転軸41はロータ回転機構27の連結部32に固定されている。回転機構42によってロータ回転機構27全体を、図3または図4に示すようにウエハWが水平状態で保持されるような姿勢(縦姿勢)に保持することができ、また、後に図6に示すようにウエハWが垂直状態で保持されるような姿勢(横姿勢)に変換して保持することができるようになっている。
【0045】
Z軸リニア駆動機構29は、モータ43と、モータ43の回転駆動力を姿勢変換機構28に伝える動力伝達部44と、ガイド47と、ガイド47を支持する支持体48と、を有している。姿勢変換機構28はガイド47に沿って移動できるようにガイド47と嵌合しており、モータ43を回転させるとこの回転駆動力が動力伝達部44を介して姿勢変換機構28に伝えられ、姿勢変換機構28がロータ回転機構27とともにガイド47に沿ってZ方向(垂直方向)に所定距離移動することができるようになっている。
【0046】
なお、Z軸リニア駆動機構29としてモータ43の回転変位を直線変位に変換する機構を示したが、このような機構に限定されるものではなく、例えば、モータ43の代わりにエアーシリンダ等の直接に直線変位を生ずる駆動機構を用いても構わない。
【0047】
X軸リニア駆動機構30は、ガイド49と、図示しないモータと、モータに連結されたボールネジ39aと、ボールネジ39aに噛み合わされた噛み合わせ部材39bと、ガイド49に嵌合して噛み合わせ部材39bと支持体48とを連結する連結部材38と、を有している。
【0048】
モータを回転させることによってボールネジ39aが動作し、ボールネジ39aの動作にしたがって噛み合わせ部材39bはX方向に移動する。このとき連結部材38が噛み合わせ部材39bと支持体48を連結しているために、連結部材38と支持体48もまた噛み合わせ部材39bとともにX方向に移動する。つまり、噛み合わせ部材39bがX方向に移動する際には、ロータ回転機構27と姿勢変換機構28とZ軸リニア駆動機構29が同時にX方向に移動するようになっている。
【0049】
図6は、姿勢変換機構28とZ軸リニア駆動機構29とX軸リニア駆動機構30を用いて、ロータ回転機構27を移動させるときの形態の一例を示す説明図である。図6(a)はロータ回転機構27における連結部32の移動軌跡を示したものであり、図6(b)〜(e)はそれぞれ連結部32が図6(a)に示される位置P1〜P4にあるときのロータ回転機構27の状態(姿勢)を示している。以下、ウエハWを保持したロータ34をチャンバ70に挿入するために、連結部32が位置P1から位置P4へ移動するようにロータ回転機構27を移動させる場合を例について説明する。
【0050】
連結部32が位置P1にあるときは、ロータ回転機構27はロータ34とウエハ搬送機構16との間でウエハWの受け渡しを行うことができる位置にあり、このときにロータ回転機構27は縦姿勢の状態にある。ウエハWがロータ34に収容された状態において、最初にZ軸リニア駆動機構29を動作させて、ロータ回転機構27および姿勢変換機構28を連結部32が位置P2に移動するように上昇させる。位置P2においては、姿勢変換機構28を動作させて、ウエハWが水平保持から垂直保持の状態になるようにロータ回転機構27全体を90°回転させ、ロータ回転機構27全体を横姿勢の状態とする。
【0051】
次に、再びZ軸リニア駆動機構29を動作させて、ロータ回転機構27全体を横姿勢のままで連結部32が位置P3に移動するように上昇させる。このように位置P2というロータ回転機構27を上昇させるときの中間地点でロータ回転機構27の姿勢変換を行うと、連結部32が位置P1や位置P3にあるときにロータ回転機構27を回転させる場合と比較して、ロータ回転機構27の回転に必要な空間が狭くとも足りる。これにより搬送部3aの占有容積を小さくすることが可能となる。
【0052】
連結部32が位置P3に到達したら、次にX軸リニア駆動機構30を動作させて連結部32の位置を位置P4まで水平移動させる。連結部32が位置P4にあるときには、ロータ34がチャンバ70に挿入されて洗浄処理を行うことが可能となっている。このようにしてロータ34をウエハ搬送機構16との受け渡し位置から洗浄処理位置まで移動させることができる。
【0053】
なお、連結部32が位置P4にあってロータ34がチャンバ70に挿入された状態は、後に示す図7、図8に詳しく示している。また、ウエハWの洗浄処理が終了した後には、連結部32が位置P4から位置P1に移動するように、前述したロータ回転機構27の移動経路を逆にたどることによって、ロータ34内のウエハWをウエハ搬送機構16に受け渡し可能となる位置まで移動させることができることはいうまでもない。
【0054】
次に洗浄部3bについて説明する。図2に示すように、洗浄部3bには固定された外側チャンバ71aと水平方向にスライド自在な内側チャンバ71bとからなる二重構造を有するチャンバ70が設けられている。図7と図8は洗浄部3bに設けられたチャンバ70にロータ34が挿入されている状態を示す断面図である。ここで図7は内側チャンバ71bを外側チャンバ71aの外側に退避させた退避位置にある状態を、図8は内側チャンバ71bを外側チャンバ71aに収容した処理位置にある状態をそれぞれ示している。
【0055】
外側チャンバ71aは、筒状体61aと、筒状体61aの端面に設けられたリング部材62a・62bと、リング部材62a・62bの内周面に設けられたシール機構63a・63bと、水平方向に多数の洗浄液吐出口54が形成され、筒状体61aに取り付けられた洗浄液吐出ノズル53と、洗浄液吐出ノズル53を収容するノズルケース57と、外側チャンバ71aの下部に設けられ、洗浄液を排出し、また排気をも行うことができる排気/排液管65aを有している。
【0056】
内側チャンバ71bは、筒状体61bと、筒状体61bの端面に設けられたリング部材66a・66bと、リング部材66a・66bの内周面にそれぞれ2箇所ずつ設けられたシール機構67a・67bと、水平方向に多数の洗浄液吐出口56が形成され、筒状体61bに取り付けられた洗浄液吐出ノズル55と、洗浄液吐出ノズル55を収容したノズルケース58と、内側チャンバ71bの下部に設けられ、洗浄液を排出するとともに排気を行うことができる排気/排液管65bを有している。
【0057】
図7および図8に示すように、洗浄部3bには内側チャンバ71bを洗浄、乾燥するクリーニング機構90が設けられている。クリーニング機構90は、筒状体91と、筒状体91の一端面に取り付けられた円盤92aと、筒状体91の別の端面に取り付けられたリング部材92bと、筒状体91に取り付けられたガス吐出ノズル93および排気管94と、を有し、円盤92aには純水吐出ノズル73aと排気管73cが設けられている。なお、後に示す図15および図16に示されるように、洗浄部3bには、内側チャンバ71bのスライド機構120と、クリーニング機構90のスライド機構130が設けられている。
【0058】
まず外側チャンバ71aについてより詳細に説明する。図9はリング部材62b側から見た正面図(但しリング部材62bは図示せず)である。外側チャンバ71aの外形を形成する筒状体61aとリング部材62a・62bは互いに固定されている。外側チャンバ71a全体は筒状体61aを支持するようにして、フレーム99a・99bを用いて所定位置に保持されている。ここでフレーム99a・99bは、外側チャンバ71aの高さ位置と水平位置を微調整する位置調節機構98a・98bを具備しており、ロータ回転機構27の進入・退出がスムーズに所定位置で行えるように調節可能となっている。なお、フレーム99a・99bは、洗浄部3bの外枠を構成する底板97a、天井板97bにそれぞれ固定されている。
【0059】
リング部材62aにはロータ34が進入または退出するためのロータ搬入出口62cが形成されており、このロータ搬入出口62cは図2に示すように蓋体62dによって開閉自在となっている。ロータ搬入出口62cは、ロータ34が外側チャンバ71aに進入した状態では、ロータ回転機構27に設けられた蓋体33により閉塞され、蓋体33の外周面とロータ搬入出口62cとの間隙はシール機構63aによりシールされる。こうしてチャンバ70から搬送部3aへの洗浄液の飛散が防止される。
【0060】
リング部材62aの外側下部には、ロータ回転機構27を搬出する際に蓋体33やシール機構63a等に付着していた洗浄液等がロータ搬入出口62cから液漏れすることを防止するために、液受け62eが設けられている。これにより洗浄部3bの床面の洗浄液による汚れを防止して、洗浄部3bを清浄に保つことができる。
【0061】
図10はシール機構63a・63bの一例を示した説明図である。シール機構63a・63bとしては、例えば、非シール時においては図10(a)に示すように断面略M字型であるが、シール時には図10(b)に示すように所定圧力の空気等を供給することによって中央の凹部が突出して山型となり、この頂点の部分が図示しない蓋体33等に接触することでシール機能が生ずるゴム製チューブ85を用いたものが好適に用いられる。シール機構63a・63bはリング部材62a・62bのそれぞれについて2箇所ずつ形成されており、外側チャンバ71aのシール性をより確かなものとしている。
【0062】
ゴム製チューブ85は、リング部材62a・62bに形成された溝部86に嵌合されている。薬液による劣化や経時劣化によってゴム製チューブ85が使用不能となった場合には、ゴム製チューブ85のみを交換することができる。なお、リング部材62a・62bにゴム製チューブ85が嵌合された別のリング部材を取り付け、ゴム製チューブ85と別のリング部材とを一括して交換する構造としてもよい。このゴム製チューブ85の交換方法については後に詳細に説明する。
【0063】
このようなガス圧を用いたシール機構63a・63bを用いた場合には、ゴム製チューブ85に供給するガス圧を大きくすることによって、外側チャンバ71a内の処理圧力が高い場合であっても良好なシール性を確保することが可能である。このようなシール機構は、後述するシール機構67a・67bについても同様に用いられる。空気圧を用いないゴム製シールリング等を用いることもできるが、この場合にはシール性の強弱を調節することはできないために、洗浄液の漏れ等が生じないように、適宜注意を払うことが好ましい。
【0064】
筒状体61aに設けられた洗浄液吐出ノズル53には、薬液貯蔵ユニット5等の洗浄液供給源から各種薬液や純水、IPAといった洗浄液や窒素(N2)ガス等の乾燥ガスが供給されて、洗浄液吐出口54からロータ34に保持されたウエハWに向かってこれらの洗浄液を吐出することができるようになっている。洗浄液吐出ノズル53は、図7と図8では1本のみ示されているが、複数本設けることも可能であり、また、必ずしも筒状体61aの真上に設けなければならないものでもない。このことは洗浄液吐出ノズル55についても同様である。
【0065】
筒状体61aはリング部材62b側の外径がリング部材62a側の外径よりも大きく設定された略円錐状の形状を有している。また、筒状体61aはリング部材62a側よりもリング部材62b側が低く位置するように勾配を設けて配置されている。このために洗浄液吐出ノズル53からウエハWに向けて吐出された各種の洗浄液は、自然に筒状体61aの底面をリング部材62a側からリング部材62b側に流れ、排気/排液管65aを通してドレイン(外部)に排出される。
【0066】
排気/排液管65aからは排気も行うことができるために、洗浄液吐出ノズル53からウエハWに向けて吐出された窒素ガス等の乾燥ガスは、洗浄液吐出ノズル53から排気/排液管65aの向きに流れやすくなっている。
【0067】
図11はこのような乾燥ガスの流れを模式的に示した説明図である。外側チャンバ71aにロータ34を挿入して所定位置に保持した際に、ウエハWの主処理面(鏡面)84aが風下側であるリング部材62b側内側を向き、ウエハWの裏面84bがリング部材62a側を向くようにウエハWがロータ34に保持されていると、気流はウエハWの主処理面84aに衝突し難くなる。これによって、例えば、パーティクル等を含んだ気流が流れてきた場合には、パーティクル等はウエハWの主処理面84aには付着し難いために、主処理面84aへのパーティクル等の付着が低減される。こうしてウエハWの品質を高く維持し、製品への信頼性を高めることが可能となる。
【0068】
また、ウエハWの主処理面84aがリング部材62b側を向き、ウエハWの裏面84bがリング部材62a側を向くようにウエハWがロータ34に保持されていると、外側チャンバ71a内を処理液が流れるときに、この洗浄液が気流の影響等により液跳ねを起こしても、跳ねた洗浄液は洗浄液の流れの向きの影響を受けてウエハWの主処理面84aに衝突し難くなる。これによりウエハWの主処理面84aに液滴が付着して液痕が残るといった問題の発生を抑制することが可能となる。
【0069】
次に、内側チャンバ71bとクリーニング機構90について説明する。内側チャンバ71bを構成する筒状体61bは、外側チャンバ71aの筒状体61aとは異なり、リング部材66a側とリング部材66b側とで同じ外径を有する円筒形状を有しており、水平に設けられている。このために、筒状体61bの下部には洗浄液の外部への排出を容易ならしめるために、筒状体61bから突出し所定の勾配を有する溝部69が形成されている。例えば、内側チャンバ71bが処理位置にあるときに、洗浄液吐出ノズル55からウエハWに向かって吐出された洗浄液は溝部69を流れ、排気/排液管65bを通してドレインから排出される。
【0070】
洗浄液吐出ノズル55には、薬液貯蔵ユニット5等の洗浄液供給源から所定の薬液が供給されて、洗浄液吐出口56からロータ34に保持されたウエハWに向かって吐出することができるようになっている。また、洗浄液吐出ノズル55からは、クリーニング機構90を用いて内側チャンバ71bを洗浄するために、純水および窒素ガス等の乾燥ガスを吐出することができるようになっている。
【0071】
内側チャンバ71bが処理位置にある場合には、図8に示されるように、リング部材66aと蓋体33との間はシール機構67aによってシールされ、またリング部材66bとリング部材62bとの間がシール機構63bによってシールされ、かつ、リング部材66bと円盤92aとの間がシール機構67bによってシールされる。こうして、内側チャンバ71bが処理位置にある場合には、筒状体61b、リング部材66a・66b、円盤92a、蓋体33によって処理室52が形成される。
【0072】
一方、内側チャンバ71bが退避位置にある状態では、リング部材66aとリング部材62bとの間がシール機構63bによってシールされ、かつ、リング部材66aと円盤92aとの間がシール機構67aによってシールされるようになっている。またロータ34が外側チャンバ71a内に挿入されている場合には、蓋体33とリング部材62aとの間がシール機構63aによってシールされている。このために内側チャンバ71bが退避位置にあるときには、図7に示されるように、筒状体61a、リング部材62a・62b、円盤92a、内側チャンバ71bのリング部材66a、ロータ回転機構27の蓋体33から処理室51が形成される。
【0073】
内側チャンバ71bが退避位置にある状態では、上述のように処理位置で処理室51が形成されるとともに、リング部材66aと円盤92aとの間がシール機構67aによってシールされ、リング部材66bとリング部材92bとの間がシール機構67bによってシールされて、筒状体91の外周と筒状体61bの内周との間に狭い略筒状の洗浄処理室72が形成されるようになっている。筒状体91の複数箇所に設けられたガス吐出ノズル93からは洗浄処理室72に向かって窒素ガスや空気等の乾燥ガスを噴射することが可能となっており、こうして、噴射された乾燥ガスは排気管94から排気される。
【0074】
したがって、内側チャンバ71bを処理位置に移動させて、処理室52においてウエハWに所定の薬液を供給した洗浄処理を行った後に、内側チャンバ71bを退避位置に移動させれば、外側チャンバ71aによって形成される処理室51においては引き続き、例えば、純水を用いた洗浄処理を行うことができる。
【0075】
このときに、内側チャンバ71bを用いた洗浄処理に使用した薬液に純水を加えた場合に生成する希釈液が、例えば、強アルカリ性であっても、外側チャンバ71aには薬液が付着していないことから、薬液が付着しているウエハWやロータ34に純水が供給されても、生成する強アルカリ性希釈液の量は少なく、処理室51内に留まる時間も短いことから、ウエハWは強アルカリ性希釈液によるダメージを受け難い。これにより、従来、薬液処理の後に行っていたIPA洗浄工程を省略して、洗浄処理のスループットを向上させ、処理コストを低減することが可能となる。
【0076】
なお、ウエハWの水洗処理が終了した後には引き続いて乾燥処理が行われるが、この乾燥処理が終了した後には、外側チャンバ71aの内部もまた洗浄、乾燥された状態となる。これにより次のバッチのウエハWの洗浄処理において、内側チャンバ71bを用いた薬液処理の後すぐに外側チャンバ71aを用いた水洗処理を行うことができる。
【0077】
このようにウエハWが純水によって洗浄され、また乾燥ガスによって乾燥される際に、円盤35aにおいて円盤92aと対向している面と、円盤35bにおいて蓋体33と対向している面には、純水や乾燥ガスが直接にはあたり難い。このために円盤92aに設けられた純水吐出ノズル73aから円盤35aを洗浄、乾燥するために、また、蓋体33に設けられた純水吐出ノズル73bから円盤35bを洗浄、乾燥するために、それぞれ純水や乾燥ガスが吐出可能となっている。
【0078】
なお、純水吐出ノズル73a・73bを用いて、処理室51・52を所定のガス雰囲気とするために所定のガス、例えば、酸素(O2)ガスや二酸化炭素(CO2)ガス等を吐出することも可能である。また、処理室51・52に供給されたガスは、排気/排液管65a・65bのみならず、円盤92aに設けられた排気管73cからも排気が可能である。
【0079】
薬液処理が行われた後に退避位置にスライドされた内側チャンバ71bについては、洗浄液吐出ノズル55から洗浄処理室72に純水を吐出することによって自己洗浄を行う。洗浄処理室72は狭く、また、吐出される純水が筒状体91から跳ね返ることから、少量の純水を用いて効果的に内側チャンバ71bの洗浄を行うことができる。洗浄液吐出ノズル55から純水を吐出させることによって、洗浄液吐出ノズル55の内部の洗浄をも同時に行うことができる。なお、筒状体91に純水吐出ノズルを設けることも可能である。
【0080】
こうして洗浄処理室72に吐出された純水が排気/排液管65bから排出された後には、筒状体91に設けられたガス吐出ノズル93から窒素ガスや空気等の乾燥ガスを洗浄処理室72に噴射する。こうして噴射されたガスは排気管94および排気/排液管65bから排気される。このとき洗浄液吐出ノズル55からも乾燥ガスを噴射させることにより、洗浄液吐出ノズル55内の乾燥処理を行うことができる。このようにして、内側チャンバ71bの内部が清浄な状態とされることにより、内側チャンバ71bを次のウエハWの薬液処理に用いることが可能となる。
【0081】
このような内側チャンバ71bの洗浄、乾燥を行う場合には、特にマランゴニ効果を利用することが好ましい。図12はマランゴニ効果を利用した内側チャンバ71bの洗浄処理を行うクリーニング機構90の構成の一形態を示す概略説明図である。図12においては、内側チャンバ71bの筒状体61bとクリーニング機構90の筒状体91は簡略化して示している。
【0082】
図12に示すように、マランゴニ効果を利用して内側チャンバ71bを洗浄する場合には、内側チャンバ71bの上部に排気口144を設ける。また、洗浄液吐出ノズル55へ薬液等を送液する送液管に切替バルブ141a・141bが設けられ、この切替バルブ141a・141bを操作することにより、薬液もしくは純水またはIPA蒸気を含む窒素ガスもしくは窒素ガスを選択して洗浄処理室72へ送ることができるようになっている。IPA蒸気を含む窒素ガスは、例えば、IPAを貯留したタンク143へ窒素ガスをバブリングさせることによって得ることができる。
【0083】
溝部69から廃棄される排液は、切替バルブ142a〜142eを操作することによって、分別回収、廃棄される。例えば、内側チャンバ71bによるウエハWの薬液処理中は、使用された薬液は切替バルブ142aを通して薬液を回収するタンク1に回収される。切替バルブ142bを通してタンク2へ所定の薬液が回収され、切替バルブ142cを通してタンク3へ所定の薬液が回収される構成とすることにより、複数の種類の薬液を使用してウエハWの処理を行う場合の薬液毎の回収が可能となっている。
【0084】
切替バルブ142dは、例えば、30dm3/分〜70dm3/分で洗浄液を流すことができ、切替バルブ142eは、例えば、5dm3/分〜25dm3/分で洗浄液を流すことができるようになっている。後述するように切替バルブ142dは内側チャンバ71bの洗浄時に用いられる多量の純水を流す場合等に使用され、切替バルブ142eは洗浄処理室72に貯留した純水を一定流量で排出する際に使用される。
【0085】
図13は、このような構成を有するクリーニング機構90を用いた内側チャンバ71bの洗浄方法の一形態を示すフローチャートであり、図14は図13に示すステップ2〜ステップ5における洗浄処理の形態を模式的に示す説明図である。最初に内側チャンバ71bを用いたウエハWの薬液処理の後に内側チャンバ71bを退避位置へスライドさせて洗浄処理室72を形成する(ステップ1)。洗浄液吐出ノズル55から純水を吐出させて、洗浄処理室72を形成している壁面に付着した薬液を洗い流す(ステップ2)。このステップ2の状態は図14(a)に示されている。また、ステップ2では、排気口144は閉じた状態とされ、薬液を含む純水は切替バルブ142dを通して廃棄される。
【0086】
ドレインから排出される純水に薬液が殆ど含まれないようになったら、切替バルブ142a〜142eを全て閉じた状態とし、かつ、排気口144を開口して、洗浄処理室72内に純水を貯留する(ステップ3)。このステップ3の状態は図14(b)に示されている。このとき排気口144からは洗浄処理室72に純水が貯留される体積に相当するだけのガスが抜ければよい。洗浄処理室72内に貯留する純水の量は、例えば、洗浄液吐出ノズル55が貯留した純水に触れない程度とすることができる。
【0087】
続いて、所定量のIPAを含んだ窒素ガスを洗浄液吐出ノズル55から洗浄処理室72に吐出させながら、洗浄処理室72内が一定の圧力となるように排気口144からの排気を行い、かつ、切替バルブ142eを通じて洗浄処理室72内に貯留された純水を排出する(ステップ4)。このステップ4の状態は図14(c)に示されている。
【0088】
ステップ4では、洗浄処理室72に供給されたIPAが純水の表面近傍に多く溶け込む。そこで、洗浄処理室72内の純水の水面が一定速度で降下するように、切替バルブ142eの開閉量を制御する。これによりIPAの多く溶け込んだ純水が洗浄処理室72を形成する壁面を伝って降下する際に、マランゴニ効果が生じる。このマランゴニ効果により、洗浄処理室72を形成する壁面に純水の液滴が残ることなく均一に乾燥させることができる。
【0089】
洗浄処理室72から純水を排出した後には、排気口144を閉じて切替バルブ142dから排気を行える状態とし、洗浄液吐出ノズル55から窒素ガスのみを吐出させて洗浄処理室72を乾燥させる(ステップ5)。このステップ5の状態は図14(d)に示されている。ステップ5では筒状体91に設けられたガス吐出ノズル93(図7、図8参照)からも窒素ガスを吐出させることも好ましい。なお図14(d)にはガス吐出ノズル93は図示していないが、ガス吐出ノズル93からの窒素ガスの吐出形態を付記している。このような窒素ガスによる乾燥処理は、洗浄処理室72を形成する壁面は適度に湿った状態が保持されて完全には乾燥しないように行う。これによりパーティクルの発生を防止することができる。
【0090】
このような内側チャンバ71bの洗浄処理は、ウエハWの1バッチ処理毎に行うことができる。また、複数バッチ、例えば、5バッチ分のウエハWの処理が終了した後に内側チャンバ71bの洗浄処理を1度行うようにしてもよい。さらに、予め決められた一定時間が経過したときに内側チャンバ71bの洗浄処理を行ってもよい。この場合にはウエハWの処理の進行状況を確認してそのウエハWの処理に支障が生じないようにする。
【0091】
さらにまた、洗浄処理装置1を使用しない時間が一定時間経過した場合、例えば、メンテナンス等のために洗浄処理装置1の稼働を長時間停止した場合には、内側チャンバ71bが完全に乾燥することによってパーティクルが発生していると考えられるために、その後に行う最初の1バッチの処理前に内側チャンバ71bの洗浄処理を行うことも好ましい。これにより内側チャンバ71b内に存在するパーティクル等を除去して清浄な環境でウエハWの処理を行うことができる。
【0092】
次に、洗浄部3bにおける内側チャンバ71bのスライド機構120とクリーニング機構90のスライド機構130について説明する。図15は、内側チャンバ71bを処理位置に移動させ、かつ、クリーニング機構90をメンテナンス位置に移動させた状態を示した平面図であり、図16は、内側チャンバ71bとクリーニング機構90をともにメンテナンス位置に移動させた状態を示す平面図である。
【0093】
なお、クリーニング機構90が内側チャンバ71bの退避位置にある状態は図7および図8に示されており、その位置は、外側チャンバ71aの位置を基準として明確に把握されることから、クリーニング機構90が内側チャンバ71bの退避位置にある状態を示す平面図は示していない。また、図7および図8に示されるように、ウエハWの洗浄処理を行う状態においては、クリーニング機構90は内側チャンバ71bの退避位置にあり、洗浄処理室72を形成することができる位置にある。このために内側チャンバ71bの退避位置がクリーニング機構90にとっての「処理位置」ということができるが、本説明においては、便宜上、クリーニング機構90が内側チャンバ71bの退避位置にあるときはクリーニング機構も退避位置にあるものということとする。
【0094】
クリーニング機構90の構成部材である筒状体91の内部には、円盤92aとリング部材92bとの間に架設されたフレーム95と、フレーム95に取り付けられ、後述するガイド132を貫通させるための空間を形成することができる貫通孔形成部材96a(円盤92a側)・96b(リング部材92b側)が設けられている。また、クリーニング機構90のスライド機構130は、境界壁25に固定して設けられた支柱131と、2本のガイド132と、ガイド132間に架設して設けられたストッパ133a・133bと、ガイド132と支柱131とを連結する連結部材134と、を有している。支柱131と連結部材134とはネジ135等を用いて固定されているために、クリーニング機構90とガイド132および連結部材134とを一体的に支柱131に取り付け、また、支柱131から取り外すことができるようになっている。
【0095】
2本のガイド132は固定されており、2本のガイド132のそれぞれがフレーム95と貫通孔形成部材96a・96bによって形成される空洞を貫通するようにして、クリーニング機構90は配置されている。これによりクリーニング機構90は退避位置とメンテナンス位置との間をスライドできるようになっている。
【0096】
クリーニング機構90を退避位置へ移動させる場合には、貫通孔形成部材96aがストッパ133aに当接することにより筒状体91が位置決めされ、また、図示しないストッパにより筒状体91が移動しないように保持される。
【0097】
クリーニング機構90をメンテナンス位置へ移動させる場合には、貫通孔形成部材96bがストッパ133bに当接することにより筒状体91が位置決めされるようになっている。なお、クリーニング機構90のメンテナンス位置における位置決めは、リング部材92bを連結部材134に当接させることによって行うこともできる。
【0098】
内側チャンバ71bのスライド機構120は、ガイド121と、ガイド121に沿って移動可能な移動体123と、移動体123と内側チャンバ71bのリング部材66bとを連結する連結部材122と、移動体123のスライド範囲を制限するストッパ124とを有し、連結部材122はリング部材66bと脱着可能となっている。洗浄処理時には、ストッパ124が内側チャンバ71bのスライド範囲を処理位置と退避位置との間に制限するが、メンテナンス時にストッパ124を取り外すことによって、内側チャンバ71bをメンテナンス位置にスライドさせることが可能となる。
【0099】
スライド機構120とスライド機構130を用いて、内側チャンバ71bとクリーニング機構90の位置を適宜調節することによって、外側チャンバ71aや内側チャンバ71bを取り外すことなく、シール機構63a・63b・67a・67bにおけるゴム製チューブ85の交換を容易に行うことができる。
【0100】
具体的には、内側チャンバ71bとクリーニング機構90の位置に関係なく、シール機構63aには搬送部3a側からロータ搬入出口62cを通してアクセスできる。また図8または図15に示したように、内側チャンバ71bが処理位置にある場合には、シール機構67aには搬送部3a側からロータ搬入出口62cを通してアクセスすることが可能である。これにより、例えば、シール機構63aとシール機構67aのゴム製チューブ85の交換を容易に行うことができる。
【0101】
また、図15に示すように、内側チャンバ71bを処理位置に保持し、クリーニング機構90をメンテナンス位置に移動させることによって、内側チャンバ71bのシール機構67bにアクセスして、シール機構67bのゴム製チューブ85の交換を行うことができる。さらに図16に示すように、内側チャンバ71bをメンテナンス位置に保持し、クリーニング機構90もまたメンテナンス位置に移動させることによって、外側チャンバ71aのシール機構63bにアクセスして、シール機構63bのゴム製チューブ85の交換を容易に行うことができるようになっている。
【0102】
なお、内側チャンバ71bを処理位置に移動させた状態でクリーニング機構90を取り外した後に、内側チャンバ71bをメンテナンス位置に移動させることによって、内側チャンバ71bも取り外しが容易である。こうして定期的なメンテナンス等において、容易に洗浄部3bの細部にわたる清掃を行うことが可能となる。
【0103】
次に、フープステージ2aに載置されたフープFをフープF1とし、フープステージ2bに載置されたフープFをフープF2として、これら2個のフープF1・F2に収容されたウエハWの洗浄処理を行う場合を例に、その洗浄処理工程について説明する。まず、25枚のウエハWが所定の間隔で平行に収容されたフープF1・F2を、フープF1・F2においてウエハWの出し入れを行うウエハ搬入出口が窓部12a・12bと対面するように、それぞれフープステージ2a・2bに載置する。
【0104】
まずフープF1に収容されたウエハWを搬出するために、窓部12aを開口させてフープF1の内部とウエハ搬送ユニット4の内部が連通した状態とする。その後に、フープF1内のウエハWの枚数および収容状態の検査をウエハ検査機構110を用いて行う。ここでウエハWの収容状態に異常が検出された場合にはフープF1のウエハWについては処理を中断し、例えば、フープF2に収容されたウエハWの搬出を行う。
【0105】
フープF1内におけるウエハWの収容状態に異常が検出されなかった場合には、フープF1に収容された全てのウエハWをウエハ搬送機構16を動作させて搬送用ピック17aに移し替え、続いてリニア駆動機構19および回転機構22を動作させて、搬送用ピック17aがロータ34にアクセスできる状態とする。昇降機構23により搬送用ピック17aの高さ位置を調節し、窓部25aを開口させ、ホルダー開閉機構80を用いてホルダー36bを開き、ウエハWを保持した搬送用ピック17aをロータ34に挿入する。ホルダー36bを閉じた後に搬送用ピック17aを引き戻すことによりウエハWはロータ34に移し替えられる。
【0106】
ホルダー開閉機構80を退避させた後に、ロータ34が外側チャンバ70aに挿入され、また、ロータ搬入出口62cに蓋体33が位置するように、姿勢変換機構28とZ軸リニア駆動機構29とX軸リニア駆動機構30を駆動させてロータ回転機構27を移動させる。そして、シール機構63aを動作させてリング部材62aと蓋体33との間をシールし、さらに内側チャンバ71bを処理位置に移動させて処理室52を形成する。ロータ34をモータ31の駆動によって回転させ、この状態で洗浄液吐出ノズル55から所定の薬液をウエハWに供給して薬液処理を行う。
【0107】
薬液処理の終了後は内側チャンバ71bを退避位置に移動させ、内側チャンバ71bについてはクリーニング機構90による洗浄、乾燥処理を行い、次バッチのウエハWの処理のための準備を行う。一方、外側チャンバ71aによって形成される処理室51にあるウエハWについては、ウエハWを回転させながら、洗浄液吐出ノズル53から純水を吐出して水洗処理を行い、次いで窒素ガスによる乾燥処理を行う。
【0108】
このように洗浄処理ユニット3においてウエハWの処理が行われている間に、ウエハ搬送ユニット4においては、ウエハWを保持していない状態となったウエハ搬送機構16を、搬送用ピック17aがフープステージ2bに載置されたフープF2にアクセスできるように移動させて、フープF1からウエハWを搬出した方法と同様の方法を用いて搬送用ピック17aにフープF2に収容されているウエハWを移し替える。続いてウエハWを保持していない搬送用ピック17bが窓部25aを介してロータ34にアクセスできるように、ウエハ搬送機構16を移動させる。このとき、搬送用ピック17aが未処理のウエハWを保持している。
【0109】
洗浄処理ユニット3においてウエハWの洗浄処理が終了した後に、ウエハWを保持したロータ回転機構27をX軸リニア駆動機構30等を駆動させて、ウエハWを搬送用ピック17a・17bとロータ34との間で受け渡し可能な位置へ移動させる。窓部25aを開口させて、最初に搬送用ピック17bをロータ34にアクセスさせて、ロータ34に保持されたウエハWを搬送用ピック17bに移し替える。続いて搬送用ピック17aがロータ34にアクセスできるように回転機構22を動作させてテーブル21を180°回転させ、搬送用ピック17aに保持された未処理のウエハWをロータ34へ移し替える。
【0110】
ロータ34に保持されたフープF2のウエハWについては、前述したフープF1に収容されていたウエハWの洗浄処理と同様の工程により洗浄処理を施す。その間に、ウエハ搬送機構16については、搬送用ピック17bがフープF1にアクセスできるように移動させ、洗浄処理の終了したウエハWをフープF1に移し替える。その後に、ウエハ搬送機構16を搬送用ピック17bがロータ34にアクセスできる状態としておく。洗浄処理が終了したフープF2のウエハWは、洗浄処理が終了したフープF1のウエハWをフープF1へ戻した手順と同様の手順でフープF2に収容される。こうしてフープF1・F2に収容されたウエハWについての洗浄処理が終了する。
【0111】
なお、例えば、フープステージ2cにウエハWが収容されたフープF3がさらに配置されている場合については、フープF1のウエハWの処理が終了した後に、搬送用ピック17aにフープF3に収容されたウエハWを移し替え、洗浄処理が終了したフープF2のウエハWをロータ34から搬出した後に、搬送用ピック17aに保持されたウエハWをロータ34に移し替えることによって、連続してフープF3のウエハWの洗浄処理を行うことができる。
【0112】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、クリーニング機構90を構成する筒状体91にガス吐出ノズル93を設けた例を示したが、筒状体91には洗浄処理室72に純水を吐出する純水吐出ノズルを設けもよく、また、ガス吐出ノズル93から純水もまた吐出可能な構成とすることも好ましい。また、内側チャンバ71bの乾燥を促進させるために、内側チャンバ71bを構成する筒状体61bにヒータを設けることも好ましい。
【0113】
さらにクリーニング機構90の構成の変更も可能である。図17はクリーニング機構90の別の実施形態であるクリーニング機構90´の概略構造と動作形態を示す説明図である。クリーニング機構90´は、伸縮可能な筒状体(ベローズ)91´と、ベローズ91´を保持するベローズ保持部材151とを有しており、ベローズ保持部材151は内側チャンバ71bのリング部材66bに固定されている。ベローズ保持部材151には純水や窒素ガスを吐出可能な純水吐出ノズル152が設けられており、円盤92aにも純水やガスを吐出する純水吐出ノズル153が設けられている。この純水吐出ノズル153を保持する配管に円盤92を保持する役割を持たせることができる。
【0114】
図17(a)に示されるように、内側チャンバ71bが処理位置にあるときには、ベローズ91´は縮んだ状態となる。一方、図17(b)に示されるように、内側チャンバ71bが退避位置にあるときには、ベローズ91´が延びることで洗浄処理室72´が形成される。この洗浄処理室72´内に純水吐出ノズル152から純水やガスを吐出することにより内側チャンバ71bの洗浄処理を行うことができる。なお、前述したマランゴニ効果を利用して内側チャンバ71bの洗浄処理を行う場合には、洗浄処理室72´の排気を行う排気口はベローズ保持部材151の上部に設ければよい。
【0115】
このようなクリーニング機構90´においては、内側チャンバ71bが処理位置にあるときに、ベローズ91´とベローズ保持部材151との間で形成される空間は密閉されるために、内側チャンバ71bの洗浄処理を行った後にベローズ91´に薬液や純水が付着していた場合にも、これらの洗浄液が外部へ蒸発することを防止することができ、また、ベローズ91´からの液だれを防止することもできる。
【0116】
上記実施の形態においては、本発明を洗浄処理装置に適用した場合について示したが、本発明は、複数の処理液を連続して用いる液処理を行う場合において、ある処理液による液処理に対してその前段階で使用された処理液が混入することが好ましくないために、用いる処理液を変える際にチャンバの洗浄を行っておく必要がある液処理装置全般に用いることが可能である。例えば、本発明の液処理装置は、所定の塗布液を塗布する塗布処理やエッチング処理等に適用することも可能である。
【0117】
また、チャンバ70として二重構造を有する場合を例に説明したが、チャンバは1個でもよく、また、三重構造であってもよい。1個のチャンバを用いる場合には、薬液処理後にチャンバを洗浄している際には基板に対しては続いて液処理を行うことができない場合が多くなり、スループットの向上という効果は得られ難いが、前段で使用された薬液と後段で使用される薬液との混合を防止するために、これらの薬液処理の中間において前段の薬液を洗い流すために用いられていた処理液を使用する必要がなくなるために、処理コストを低減させる効果を得ることが可能となる。さらに、基板としては半導体ウエハを例に挙げたが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)用基板等、他の基板の処理にも適用することができる。
【0118】
【発明の効果】
上述の通り、本発明の液処理装置にはチャンバのクリーニング機構が設けられているために、複数の処理液を連続して用いる液処理を行う場合において、ある処理液に対してその前段階で使用された処理液が混入することが好ましくないときには、処理液を変える前にチャンバの洗浄を行うことが可能である。これにより処理液のコンタミネーションの発生が防止され、処理液の特性を引き出して精度の高い液処理を行うことが可能となり、ひいては基板の品質を高く保持することが可能となるという効果が得られる。また、例えば、所定の薬液を用いた液処理の後に、その処理液を除去するための予備的な処理液を供給する必要があった場合には、チャンバを洗浄することができるために、予備的な処理液による処理工程を省略して、次の所定の処理液による液処理を行うことが可能となる。これにより予備的な処理液に要する費用を削減し、また処理時間を短縮することも可能となり、処理コストが低減されるという効果が得られる。特に、二重構造のチャンバを用いた場合には、一方のチャンバを用いて液処理を行った後に時間を空けることなく別のチャンバを用いて液処理を行うことができ、これによってスループットを向上させることができるために、処理コストの低減の効果をより大きく得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である洗浄処理装置を示す斜視図。
【図2】 図1に示した洗浄処理装置の平面図。
【図3】 図1に示した洗浄処理装置の側面図。
【図4】 図1に示した洗浄処理装置の別の側面図。
【図5】 ロータの構造を示す説明図。
【図6】 ロータ回転機構の移動形態を示す説明図。
【図7】 ロータをチャンバに挿入した状態の一形態を示す断面図。
【図8】 ロータをチャンバに挿入した状態の別の形態を示す断面図。
【図9】 外側チャンバの保持状態を示す正面図。
【図10】 シール機構の非シール時とシール時の状態を示す説明図。
【図11】 外側チャンバ内での気流の状態を示す説明図。
【図12】 クリーニング機構の構成の一形態を示す説明図。
【図13】 内側チャンバの洗浄方法の一形態を示すフローチャート。
【図14】 内側チャンバの洗浄形態を模式的に示す説明図。
【図15】 洗浄部におけるチャンバとクリーニング機構の位置関係の一形態を示す平面図。
【図16】 洗浄部におけるチャンバとクリーニング機構の位置関係の別の形態を示す平面図。
【図17】 クリーニング機構の構成の別の形態を示す説明図。
【符号の説明】
1;洗浄処理装置
2;フープ搬入出部
3;洗浄処理ユニット
4;ウエハ搬送ユニット
5;薬液貯蔵ユニット
6;電源ボックス
16;ウエハ搬送機構
27;ロータ回転機構
34;ロータ
63a・63b;シール機構
67a・67b;シール機構
71a;外側チャンバ
71b;内側チャンバ
90;クリーニング機構
91;筒状体
92a;円盤
92b;リング部材
93;ガス吐出ノズル
94;排気管
120;スライド機構(内側チャンバ用)
130;スライド機構(クリーニング機構用)
F;フープ
W;半導体ウエハ(基板)
Claims (15)
- 複数の基板に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、
前記複数の基板を所定間隔で保持可能なロータと、
前記複数の基板に対して処理を行う処理位置と、この処理位置とは別の位置にある退避位置との間でスライド自在に設けられ、前記処理位置において前記ロータを収容する処理室を形成するチャンバと、
前記処理室内に収容された基板に前記処理液を吐出する処理液吐出ノズルと、
前記チャンバを洗浄するクリーニング機構と、
を具備し、
前記クリーニング機構は、
前記チャンバが前記退避位置にあるときに、前記チャンバとの間で洗浄処理室を形成するように設けられた洗浄処理室形成用部材と、
前記洗浄処理室に洗浄液を吐出する洗浄液吐出ノズルと、
前記洗浄処理室に乾燥用ガスを吐出するガス吐出ノズルと、
を有することを特徴とする液処理装置。 - 前記ロータに保持された基板が面内回転するように前記ロータに連結して設けられた回転手段と、前記ロータおよび前記回転手段を処理位置と前記ロータにおいて基板の搬入出が行われる基板受渡位置との間で移動させる移動機構と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。 - 前記チャンバは、固定して設けられた略筒状の外側チャンバと、前記外側チャンバの内部に収容可能であって処理位置と退避位置との間でスライド自在に設けられた略筒状の内側チャンバとからなる二重構造を有し、
前記クリーニング機構は前記内側チャンバを前記退避位置において洗浄し、
前記処理室形成用部材は、前記内側チャンバの退避位置において前記内側チャンバの内壁との間に略筒状の洗浄処理室を形成する筒状体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液処理装置。 - 前記外側チャンバの一方の端面において前記ロータが進入および退出可能であり、前記外側チャンバの他方の端面において前記内側チャンバが進入および退出可能であることを特徴とする請求項3に記載の液処理装置。
- 前記ガス吐出ノズルは少なくとも前記筒状体に設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の液処理装置。
- 前記ガス吐出ノズルから吐出されるガスを排気する排気口は前記筒状体に設けられていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 前記洗浄液吐出ノズルは前記ロータに保持された基板に処理液を吐出する別の処理液吐出ノズルとして用いられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 前記処理液吐出ノズルもまた前記チャンバを洗浄する洗浄液を吐出可能であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 固定して設けられた略筒状の外側チャンバと、
前記外側チャンバの内部にある処理位置と、前記外側チャンバの外側にある退避位置との間でスライド自在に設けられた略筒状の内側チャンバと、
前記内側チャンバが前記退避位置にあるときに、前記内側チャンバとの間で洗浄処理室を形成するように設けられた洗浄処理室形成用部材を有し、前記内側チャンバを前記退避位置において洗浄するクリーニング機構と、
を具備した液処理装置を用いて、
複数の基板を所定間隔で保持可能なロータに保持された基板に処理液を供給して液処理を行う液処理方法であって、
前記処理位置において前記内側チャンバを用いて前記基板の液処理を行う第1工程と、
前記内側チャンバを退避させた後に前記外側チャンバを用いて前記基板の液処理を行う第2工程と、
前記クリーニング機構による前記内側チャンバの洗浄処理を前記退避位置において所定のタイミングで行う第3工程と、
を有することを特徴とする液処理方法。 - 前記第3工程は、
前記内側チャンバ内に筒状体を配置して洗浄処理室を形成する第1副工程と、
前記洗浄処理室に純水を供給して前記内側チャンバを洗浄する第2副工程と、
前記洗浄処理室をマランゴニ効果を利用して乾燥する第3副工程と、
を有することを特徴とする請求項9に記載の液処理方法。 - 前記第3工程は、
前記内側チャンバ内に筒状体を配置して洗浄処理室を形成する第1副工程と、
前記洗浄処理室に純水を供給しながら、前記洗浄処理室から使用済み純水を一定量廃棄する第2副工程と、
前記洗浄処理室に純水を貯留する第3副工程と、
前記洗浄処理室に不活性ガスと水溶性溶剤を供給しながら、前記洗浄処理室に貯留された純水を外部へ一定流量で排出し、マランゴニ効果を利用して前記内側チャンバの内壁を乾燥させる第4副工程と、
を有することを特徴とする請求項9に記載の液処理方法。 - 前記第3工程を前記第2工程と並行して行うことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の液処理方法。
- 前記複数の基板のバッチ処理が所定回数行われた後に前記第3工程を行うことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の液処理方法。
- 所定時間が経過した際に前記第3工程を定期的に行うことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の液処理方法。
- 前記基板の液処理が所定時間行われていない場合において、前記基板の処理が開始または再開される直前に前記第3工程を行うことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の液処理方法。
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