JP3990982B2 - ディスクインサートを備えた固体ボウルスクリュー式遠心機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、請求項1の前段による固体ボウルスクリュー遠心機に関する。
【0002】
【発明の背景】
固体ボウルスクリュー遠心機の場合においても、ディスク配置を提供することが、従来技術から知られている。
【0003】
例えば、米国特許第5,310,399号は、ディスクがスクリュー本体、特にスクリューにおけるいくつかの螺旋間に配置されることを示している。
【0004】
同様の構造は、ドイツ国特許第DE 26 17 692号から知られている。このマルチステージデカンタ配置においてもまた、ディスクが各場合にスクリューに配置される。
【0005】
加えて、一種のディスクドラムが実際のデカンタドラムの背後に接続される構成がある(例えばIT 496 031又はSU 385 629参照)。
【0006】
ディスクインサートを備えた固体ボウルスクリュー遠心機の他の既知の組み合わせは、国際出願WO 98/45045、フランス国特許第1 449 064号、フランス国特許第2 532 189号及び英国特許第998 669号から知られている。
【0007】
構造ユニットとして出力側に、完全な一種のセパレータが接続された場合、デカンタで前洗浄された生成物の後洗浄は、デカンタ及びセパレータの完全に別個な直列接続の場合として基本的に起こる。
【0008】
ディスクスタックを備えたセパレータにおいて、濃縮物は大きい直径のノズルで排出され、清澄相は中央で排出される。ディスクのスタックの外側で、円錐壁部により両側で境界となる固形物空間が構成される。例えば、SU 385 629中におけるこのセパレータの外径は、デカンタの外径より大きい半径に位置している。
【0009】
一体化されたディスクスタックを備え、最初に述べた付加的なデカンタ構成は、ディスクスタックがそれぞれスクリュー本体に取り付けられ、これにより、ドラムケーシングに関して差動回転速度で回転するという点で区別される。これは、必然的に隙間を乱すことに終わり、さらに、空間の最適な利用は達成できない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、ディスクスタックをスクリュー本体に取り付けることに起因する問題点を回避することである。
【0011】
本発明は、請求項1の目的によってこのディスクを達成する。この場合、ディスクスタックは、本質的に一定な直径のドラムチャンバの円筒状断面に配置され、ドラムカバー上で静止し及び/又はドラムカバー上に配置される間、ディスクスタックは液体出口の直ぐ上流に取り付けられる。
【0012】
ディスクスタックがドラムカバー上で直接に搭載され、又はそれに固定されるので、ドラムケーシングに関して差動回転速度ではもはや回転せず、それと共に回転する。
【0013】
スクリュー上のディスクインサートに対比して、液体側ドラムケーシングに接続されたこのディスクインサートの場合、ディスクスタックの配管を集合した清澄相と、ディスクインサート外側の固体物空間との間に起こる、短絡接続を乱さない。ディスクインサートの濃縮物空間は、ディスクスタックの外側に位置している。ここで、ドラムケーシングの直径は、連続体として構成することができ、拡張を必要としない。このように、清澄するのが困難な混合物、例えば微細な懸濁物を含む混合物を分離することができる。
【0014】
ドラムカバーは、好適には本質的に円錐構造を有し、特に、ディスクスタックのディスクも好適には円錐構造を有するため、ドラムカバー上で好適には予め組み立てられたディスクスタックを特に簡単に取り付けることが可能となる。
【0015】
本発明の他の好適な実施形態によれば、清澄相集合管は、スクリュー本体の外部壁より小さい直径で位置することを強調すべきである。
【0016】
さらに、ドラムカバーの方向から数えて1番目のスクリュー螺旋とドラムカバーとの間に、ディスク−タイプ内部断面及び円錐外部断面を有するスクリューディスクが提供されることを強調すべきである。そして、スクリューディスクの最大半径寸法は、スクリュー羽根の半径寸法より小さい。スクリューディスクの円錐断面の反対側に造られる円錐ドラムカバーと同様にスクリューディスクの円錐断面によって、固形物又は濃縮物を回収する空間が形成される。この空間は、円錐状に2段にテーパーが付けられ、特にスクリューディスクを貫通する第1のスクリュー羽根での除去装置によって、ドラムケーシングの方へ濃縮物の特に有利な排水を可能とする。
【0017】
追加の有利な実施の形態は、追加の従属請求項で示される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面によって詳述する。
【0019】
図1は、ここで詳細に説明する必要のない構成要素、例えば駆動部A及び機械フレームM等に加え、ドラムケーシング1及びスクリュー2を備えた遠心ドラムを有する固体ボウルスクリュー遠心機を示す。スクリュー2は、スクリュー本体3と、数回スクリュー本体3を取り囲むスクリュー羽根4とを含む。スクリュー螺旋4の間に、遠心力を作用される原料を搬送/移送させるために構成される搬送経路が形成される。
【0020】
スクリュー本体3は円筒状断面5aを有し、この円筒状断面5aは後方領域において僅かな段差が設けられ、円錐形にテーパを付けた断面5bに隣接している。スクリュー本体3及びドラムケーシング1間の少なくともドラムチャンバ6の領域に、円錐構造を有するドラムカバー7によって、円筒状断面5aが軸方向に仕切られている。
【0021】
この固体ボウルスクリュー遠心機の動作は、次の通りである。
【0022】
遠心力を作用される原料Sは、中央に配置され共に回転する入口管12を通り、分配装置20を経由してドラムチャンバ6に導入される。ドラムチャンバ6は、スクリュー2及びこのスクリュー2を囲むドラムケーシング1を備える。重力の結果、固体粒子は、非常に短時間で回転しているドラムケーシング1の内壁上に堆積する。分配装置20及び共に回転している入口管12は、有利には衛生学的に非常に緊密なシステムを形成する。
【0023】
スクリュー2は、ドラム1よりわずかに遅い又は速い速度で回転し、遠心力を作用された固体を円錐断面の方へドラムから固体出口に搬送する。
【0024】
これとは対照的に、液体はドラム1の後方端部の円筒状断面5aの方へ流れ、そこで排出される。
【0025】
この場合、以下の構造が図1の液体排出部の上流側に取り付けられる。
【0026】
ドラムカバー7の方向から数えて1番目のスクリュー螺旋x及びドラムカバー7の間に、一種のスクリューディスク8がスクリュー本体にスクリュー端部として配置される。このスクリュー本体は、ディスク−タイプの内部断面8a及び好適には安定化させる円錐外部断面8bを有し、スクリューディスク8の最大半径寸法はスクリュー羽根4の半径方向の寸法より小さい。少なくとも1つの開口が、ここでは環状間隙が、スクリューディスク8の内径に、言い換えればスクリューディスク8のスクリュー本体に接続する部分に、液体を通過させるために設けられている。円錐状ディスク11は、ドラムカバー7の円錐形状に本質的に対応した円錐形状に構成されるのが好ましい。
【0027】
スクリューディスク8及びドラムカバー7の間に、円錐状ディスク11のスタック9が配置され、このスタック9は前もって組み立てることができ、ドラムカバー7の内側に直接取り付けることができるユニットとして構成される。円錐状ディスク11のスタック、把持具10を有し、把持具10は、内部円筒状断面10a及び軸方向に隣接する円錐状断面10bを含む。円錐状断面10b及びドラムカバー7の間に、実際に円錐状のディスク11が配置され、この円錐状ディスク11は、それぞれの用途に応じたスペーサ(モールド片、点状のスペーサ、その他)によって間隔を空けられていることが望ましい。
【0028】
円錐状ディスク11の外側領域において、上昇ダクト13が形成され、これもまた円錐状断面10bを貫通する。代替として、円錐状ディスク11のスタック9が設けられてもよく、これにより、清澄にされる原料の供給が円錐状ディスク11の半径方向にその外周から中心に向かって起こる。
【0029】
清澄相の排出は、円筒状断面10aの壁部で、円錐状ディスク11の内径における回収管14によって行われる。
【0030】
回収管14は、把持具内で少なくとも部分的にスクリュー本体3の外壁より小さい直径の円周内であって、かつ、清澄相を回収できる箇所に配置されることが望ましく、これは、大きな直径の回収管を配置するよりもエネルギーを節約するモードとなり、これは理論的にも受け入れられるものである。回収管14は、清澄相のために半径方向に外側に延びる液体出口16に導かれるドラムカバーの穴15に、軸方向で接続される。
【0031】
濃縮物空間は、ここでは円錐状ディスク11のスタック9の半径方向外側に位置し、ドラムケーシング1の直径は、連続的構造を有しており、広がる部分を含まない。濃縮物の排出は、スクリュー2によって行われる。濃縮物空間から固体を排出するために、スクリュー本体3はスクリューディスク8を貫通する除去突起部17を有する。ドラムケーシング1の直径は、この領域において本質的に一定に構成される。
【0032】
ドラムの直径で液面を調整するために、既知のシステム、例えば本出願人のVaripond System(ドレン前面で軸方向に摺動できる調整ディスク22、ドイツ国特許明細書DE 43 20 265)を使用することができる。液面の他の調整手段も考えられ、例えばディスクスタックの背後に接続されるトレー環状羽根ディスクである。
【0033】
リブ23は、把持具10及び/又はドラムカバー7上に設けられており、遠心力を作用される原料をディスクスタック9に導入するのを促進する。
【0034】
この配置の動作は、次の通りである。環状間隙21を通過する、遠心力を作用される原料は、リブ23に沿って流れ、ディスクスタック9の上昇ダクト13に流入する。ここで、清澄相は回収管に排出され、固形物は外部に吐出される。固形物は、除去突起部17によって運ばれ、スクリューによって円錐状断面5bに搬送される。
【0035】
システム又はディスクスタック9は、フラッシュバック装置によって清浄にすることができる。必要に応じて、液体出口16又は遠心力バルブ19でノズルにより吸引を行うことにより、洗浄効果を促進することができる。
【0036】
ディスクスタック9の円錐状ディスク11の間隔は、円錐状ディスク11表面に垂直に測定して、0.5mmより大きく3mmより小さいことが望ましい。遠心ドラムの軸に対して円錐状ディスク11の傾斜角は、好適には35度〜55度、特に40度〜50度の範囲である。
【0037】
特に好適には、外端部における円錐状ディスク11の直径は、フリースクリュー領域又はドラムチャンバの直径のおよそ50〜75%、特に2/3である。言い換えれば、円錐状ディスク11の半径方向の最大寸法は、スクリュー本体3とドラムケーシング1との間の半径方向の大きさ、又は、ドラムチャンバ6の半径方向の大きさのおよそ50〜75%、特に2/3である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による固体ボウルスクリュー遠心機の断面図である。
【図2】 本発明による固体ボウルスクリュー遠心機の部分断面図である。
【符号の説明】
1…ドラムケーシング、2…スクリュー、3…スクリュー本体、4…スクリュー羽根、5a…円筒状断面、5b…円錐状断面、5…ドラムチャンバ、7…ドラムカバー、8…ディスク、8a…内部断面、8b…円錐状断面、9…ディスクスタック、10…把持具、10a…円筒状断面、10b…円錐状断面、11…円錐状ディスク、12…入口管、13…上昇ダクト、14…回収管、15…穴、16…出口、17…除去突起部、19…遠心バルブ、20…分配装置、21…環状間隙、22…調整ディスク、23…リブ、A…駆動部、M…機械フレーム。

Claims (16)

  1. 固体ボウルスクリュー遠心機であって、
    ドラムケーシング及びスクリューを備えた遠心ドラムであり、スクリュー螺旋を形成するスクリュー羽根に囲まれたスクリュー本体を備え、遠心力を作用され処理される原料を搬送する移送経路がスクリュー螺旋間に形成される、遠心ドラムと、
    遠心ドラムへの入口と、
    少なくとも1つの固形物排出部と、
    固形物排出部と軸方向反対側に少なくとも1つの液体出口と、
    円錐状の構造を有するドラムカバーによって軸方向の液体出口側を閉じられるドラムチャンバと、
    円錐状ディスクを備えるディスクスタックであって、前記ディスクスタックは、内部円筒状断面を有し、かつ、軸方向の最も固形物排出部側に円錐状ディスクに隣接する円錐状断面を有する把持具を有し、前記円錐状ディスクと前記円錐状断面がドラムチャンバ内にあるように前記把持具が前記液体出口の直ぐ上流で前記ドラムカバーに取り付けられ、前記円錐状ディスクは、前記把持具の前記円錐状断面及び前記ドラムカバーの間に複数が適宜間隔で固定して配置されている、ディスクスタックと、
    前記ドラムカバーの方向から数えて1番目のスクリュー螺旋と前記把持具の円錐状断面との間において前記スクリュー本体に配置されたスクリューディスクであって、スクリュー本体に接続する部分とその半径方向外側の円錐形状断面を有する部分とからなるスクリューディスクと、
    を有することを特徴とする固体ボウルスクリュー遠心機。
  2. 前記円錐状ディスクは、前記ドラムカバーの円錐形状に対応した円錐形状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  3. 前記ディスクスタックは、清澄相のための回収管を有し、回収管は、把持具内で前記スクリュー本体の外壁より小さい直径の円周内であって、かつ、清澄相を回収できる箇所に位置することを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  4. 前記スクリューディスクの最大半径寸法は、前記スクリュー羽根の半径方向の寸法より小さいことを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  5. 少なくとも1つの開口、液体を通過させるために前記スクリューディスクのスクリュー本体に接続する部分に設けられることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  6. 遠心力を作用された原料の供給が前記円錐状ディスクの半径方向にその外周から中心に向かって起こるように、前記ディスクスタックが配置されることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  7. 前記スクリューディスクと前記把持具の円錐状断面との間が液体の上昇通路となり、液体が前記把持具の円錐状断面に設けられた貫通孔を貫通することを特徴とする請求項に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  8. 前記回収管は、前記ドラムカバーの穴を介して液体出口に通じることを特徴とする請求項に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  9. 前記スクリュー本体は、前記ディスクスタックの半径方向外側の濃縮物空間から固形物を排出するための除去突起部を有することを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  10. 前記入口は、前記スクリューと共に回転するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  11. 遠心力を作用される原料を前記ディスクスタックに導入するためのリブが、前記ドラムカバーに結合されることを特徴とする請求項に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  12. 前記ディスクスタックの前記円錐状ディスクの間隔は、前記円錐状ディスクの表面に対して垂直に測定して、0.5〜3mmの間にあることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  13. 前記遠心ドラムの軸に対する前記円錐状ディスクの傾斜角は、35度〜55度の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  14. 前記円錐状ディスクの半径方向の最大寸法は、前記スクリュー本体と前記ドラムケーシングとの間の半径方向の大きさ、又は、前記ドラムチャンバの半径方向の大きさの50〜75%であることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  15. 前記円錐状ディスクの半径方向の最大寸法は、前記スクリュー本体と前記ドラムケーシングとの間の半径方向の大きさ、又は、前記ドラムチャンバの半径方向の大きさの2/3であることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
  16. 前記遠心ドラムの軸に対する前記円錐状ディスクの傾斜角は、40度〜50度の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の固体ボウルスクリュー遠心機。
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