JPS5939192B2 - 下水汚物を脱水するための遠心分離機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は同心の２個のドラムを備えた、下水汚物を脱水
するための遠心分離機に関する。

下水汚物の水を十分に除くことは非常に困難であった。

それ故、遠心分離機のデザインを改良するために多くの
努力がなされてきた。

一般に使用されるデカンタ型遠心分離機は遠心分離ドラ
ムからなり、このドラムの中でらせん状スクレーパがそ
のドラムの回転数と少し異なる回転数で回転する。

ドラムは一端に円錐部分を有している。この円錐部分に
沿って分離された汚物が円錐部分のｄ］の狭いところの
排出部に運ばれる。

分離作用を改良するために、遠心分離機と共に回転する
液体に渦が発生しないようにする努力がはられれた。

それ故、一度分離された汚物が渦巻くことがないように
または凝集した粒子が付着しないようにおよび再び懸濁
しないように、ドラムの中に水性の汚物を供給するため
の手段を備えることが提案された。

公知の汚物遠心分離機では、水を含む汚物は、遠心分離
ドラムと同心に設けられた円錐状室内で回転している供
給スクリューを経て分離室内に供給される。

分離室は突出部材または分離の間液体流れに渦または乱
れを引き起すような他の物を有していない自由空間を形
成する。

らせん状スクレーパは最も大きな径を有する分離室の一
部分から始まっている。

また、第１の遠心分離機で分離された汚物が次の処理の
ために第２の遠心分離機に運はれるように、互いの延長
部としての共通のロークーによって連続して２個または
３個の遠心分離機を結合することが提案された。

このタイプの遠心分離機は非常に長くそして構造上不経
済であり、そして主軸受間の距離が長いため稼動中故障
を避けるために最大限の配慮をもって設計しなけれはな
らない。

更に、２個の同心ドラムを備えた遠心分離機が特開昭４
７−６３９号公報または特公昭４７−２００５３号によ
って知られている。

この遠心分離機の場合は、内側ドラムの一端が開口して
いるので、内側ドラムの中で分離された汚物（固形物）
と棄却物すなわち液体は内側ドラムからこの開口端部を
経て外側ドラムへ移送される。

従って、内側ドラムから外側ドラムの液体出口まで液面
が連続していてレベルが同じであるので、例えば比重の
小さな物質を含む液体は外側ドラムの大きな重力加速度
にさらされずにそのままの状態で液体用「コの方へ移送
される。

よって、この比重の小さな物質が分離されないので、分
離程度が悪く、かつ分離を促進するために加えられる化
合物の効き目が悪い。

本発明の目的は上記欠点を除去することと、遠心分離機
内における汚物と棄却物の滞留時間が長く、汚物と棄却
物の全量が大きな重力加速度にさらされ、更に乱流がき
わめて減じられる遠心分離機を提供することである。

この目的は、２つの同心的なドラムを備え、下水汚物が
内側ドラムの一端に設けた入口から供給され、らせん状
のスクレーパが分離された汚物を複数の通路の方へ運び
、この通路が内側ドラムの他端の周壁に設けられ、汚物
かこの通路を通って外側ドラムに流入し、らせん状スク
レーパが分離された汚物を外側ドラムの一端に設けた汚
物用排出部へ運び、外側ドラムの他端に棄却物出口か設
けられている、下水汚物を脱水するための遠心分離機に
おいて、入口上反対側の内側ドラム端部が閉じており、
それによって棄却物が汚物と同じ通路を通過し、外側ド
ラムの棄却物出口が内側ドラムの周壁よりも遠心分離機
軸線に近い位置に設けられていることによって達成され
る。

内側ドラムの端部が閉じていることによって、棄却物す
なわち液体は汚物と同様に内側ドラム周壁の通路を通っ
て外側ドラムに流入する。

そして外側ドラムの中を出口の方へ移動する。

その際、外側ドラムによって大きな重力加速度にさらさ
れるので、棄却物に含まれる比重の軽い物質が遠心分離
される。

従って、分離程度が良好である。更に、２つのドラムの
液面レベルを決定する棄却物出口が内側ドラムの固壁よ
りも遠心分離機軸線に近い位置にあることによって、汚
物と棄却物が通過する通路における再懸濁が防止される
と共に、乱流が起らないゆっくりした流れが生じる。

以下、本発明を図に基づいて訳述する。

デカンタ型遠心分離機はそれぞれらせん状スクレーパ４
，５を有する同心上にある２個のドラム２．３からなる
。

汚物は回転軸に沿って中空軸１３を経て遠心分離機内に
送られる。

スクレーパは、分離された汚物が汚物用出口の方向に運
はれるように、ドラムの回転数と１分間に少し異なる回
転数で回転している。

ドラム２とスクレーパ４の回転数の差ｎと、ドラム３と
スクレーパ５の回転数の差ｎ′は図示されてない遊星歯
車またはサイクロ歯車によって生じる。

また回転数の差は他の手段例えば異なる大きさのプーリ
ーを備えたベルト、駆動装置によっても生じる。

この回転数の差は通常可変でありまた通常１分間あたり
５〜３０である。

分離作用を高めるための化合物がそれ自体公知の方法で
管１４を経て入口に加えられる。

液体を含む汚物はドラム２の中で適度な重力加速度にさ
らされる。

この重力加速度は渦をあまり発生せず良好な最初の分離
を行なう。

分離された汚物と液体の両方がドラム２の端部にある通
路６を経て外方のドラム３内に流れ、このドラム３内で
は分離された汚物はこの領域の大きな重力加速度で更に
圧縮される。

分離後棄却物に属する液体は、第１図のようにドラムを
離れて縁γを回って環状ダクト８に流入し、そして出口
または棄却口１０を備えた出口室９に達するかまたは第
２図のようにドラムから出口室９に直接運する。

第２図に係る実施形においては、液体は最初に分離され
た汚物と共に外方ドラム３のほぼ中央に運ばれる。

はとんどの汚物はらせん状スクレーパによって汚物用排
出部へ直接運ばれる。

一方最後に分離された汚物の残りの部分は棄却口１０の
方向に棄却物と共に流れる。

この方法でほとんどの汚物（通常９９楚）が分離されそ
してスクレーパ５によって汚物用排出部１２へ運はれる
。

汚物と液体の全量を２段階で分離することによって分離
が改良されることおよびドラムの単位容量あたりの能力
が増大することがわかった。

更に遠心分離機の長さおよび主軸受間の距離が縮まり、
それによって構造コストが低下する。

【図面の簡単な説明】 第１図は棄却物用出口ダクトを備えた実施形の軸方向断
面図、第２図は棄却物を直接出口に導く構造の他の実施
形の軸方向断面図である。 図中符号、２・・・・・・内方ドラム、３・・・・・・
外方ドラム、４，５・・・・・・スクレーパ、８・・・
・・・Ｍｄｋり’） ｈ、１０・・・・・・棄却口、１
２・・・・・・汚物排出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １２つの同心的なドラム２，３を備え、下水汚物が内側
   ドラム２の一端に設けた入口１３から供給され、らせん
   状のスクレーパ４が分離された汚物を複数の通路６の方
   へ運び、この通路が内側ドラム２の他端の周壁に設けら
   れ、汚物がこの通路６を通って外側ドラム３に流入し、
   らせん状スクレーパ５が分離された汚物を外側ドラムの
   一端に設けた汚物用排出部１２へ運び、外側ドラムの他
   端に棄却物量口１０が設けられている、下水汚物を脱水
   するための遠心分離機において、入口１３と反対側の内
   側ドラム２端部が閉じており、それによって棄却物が汚
   物と同じ通路６を通過し、外側ドラム３の棄却物量口１
   ０が内側ドラム２の周壁よりも遠心分離機軸線ＣＬに近
   い位置に設けられていることを特徴とする遠心分離機。