JP3988523B2 - 傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置 - Google Patents

傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形装置にそなえられる樹脂成形金型装置に関し、特に、傾斜ロッド曲がりを防止するのに用いて好適の、傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5〜図7は従来の射出成形装置にそなえられる樹脂成形金型装置を示すもので、図5はその模式的な断面図であり、(a)は上型(キャビティ)と下型(コア)との間の内部空間に樹脂剤を流し込んだ状態を示す図、(b)は樹脂剤を固化した後、キャビティとコアとを離隔させた状態を示す図、(c)はエジェクタプレートをコア側へ押し上げた状態を示す図、図6はその傾斜ロッドの動きを説明するための模式的な拡大断面図、図7は図6におけるA−A矢視断面図である。
【0003】
従来、樹脂成形品を射出成形装置を用いて成形する場合、図5(a)〜(c)に示すように、上部のキャビティ11と下部のコア12との間に樹脂剤を流し込み成形を行なうが、アンダーカット部10aを有する樹脂成形品を成形する場合は、後工程でアンダーカット部10aを確実に離型する必要がある。
つまり、図5(a)に示すように、従来の樹脂成形金型装置は、主な構成要素として、コア12と、コア12に対して相対移動が可能なキャビティ11と、コア12に対して相対移動が可能なエジェクタプレート7とをそなえており、キャビティ11とコア12とから金型が構成される。
【0004】
キャビティ11には、キャビティ11とコア12との間の内部空間に樹脂剤を流し込むためのノズル11aが形成されており、図示省略の射出装置によりノズル11aに樹脂剤が供給されるようになっている。
コア12には、後述する傾斜ロッド1及びエジェクタピン18を挿通するための孔部12a,12bが形成され、傾斜ロッド1が挿通される孔部12aの内周面には、傾斜ロッド1の軸方向の移動をガイドするブッシュ9が設けられている。
【0005】
エジェクタプレート7には、コア12の孔部12bに挿通されエジェクタプレート7に対して垂直方向に設けられたエジェクタピン18と、コア12の孔部12aに挿通されアンダーカット部10aを押し出すためにエジェクタプレート7に対して所定の傾きをもって設けられた傾斜ロッド1とがそなえられている。また、エジェクタプレート7を支持するバックアッププレート8が設けられている。
【0006】
エジェクタピン18の基端部は、エジェクタプレート7に固設されており、先端部には、樹脂成形品10の底面を押し上げるための押し出しコア19が固着されている。
図6及び図7に示すように、傾斜ロッド1の基端部には、ロッドホルダー1aが固設されており、このロッドホルダー1aが、エジェクタプレート7に固設されたスライドユニット3に、図6中横方向〔図5(a)中に示す矢印Xの方向〕にスライド移動可能なように接続されている。また、傾斜ロッド1の先端部には、樹脂成形品10に形成されたアンダーカット部10aに対応した形状を有するルーズコア2が固着されている。
【0007】
スライドユニット3は、ロッドホルダー1aを挟むようにエジェクタプレート7上に固設されロッドホルダー1aに対する面に溝部4aが形成されたスライドベース4と、この溝部4aをスライド移動するスライドプレート5とをそなえて構成されており、また、ロッドホルダー1aが、ピン6によりスライドプレート5に枢着されている。
【0008】
従来の樹脂成形金型装置は、上述のように構成されているので、図5(a)に示すように、キャビティ11とコア12とを整合させた状態で、ノズル11aからキャビティ11とコア12との間の内部空間(成形空間)に樹脂剤を流し込み、樹脂剤を固化させる。
その後、図5(b)に示すように、キャビティ11を矢印Y1の方向へ移動させ、あるいは、コア12をこれとは逆に移動させて、キャビティ11とコア12とを離隔させた後、エジェクタプレート7をコア12に対して接近させていくと、エジェクタピン18及び傾斜ロッド1が、コア12表面から突き出て、樹脂成形品10がコア12表面から取り外される。また、このとき、傾斜ロッド1のルーズコア2が、X方向(図中横方向)に移動してアンダーカット部10aから外れるので、アンダーカット部10aに損傷を与えることなく、樹脂成形品10をコア12から取り外すことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エジェクタプレート7に対する傾斜ロッド1の傾きは、樹脂成形品10のアンダーカット部10aの種類に応じて設定される。
図6に示すように、エジェクタプレート7がコア12に対して接近する際に、傾斜ロッド1はエジェクタプレート7側から力P1を受ける。傾斜ロッド1は、エジェクタプレート7に対して所定角度をもって傾いているので、傾斜ロッド1には、傾斜ロッド1軸方向の力P2と、傾斜ロッド1軸に対して垂直方向の力P3とがかかるものと考えることができる。軸方向の力P2は、傾斜ロッド1の剛性で何ら支障なく対向しうるが、力P3は傾斜ロッド1を湾曲させるように作用する。
【0010】
したがって、傾斜ロッド1の倒し角度θが小さい場合には、力P3は小さく、傾斜ロッド1はほとんど曲がることがなく、エジェクタプレート7がコア12に対して接近するにつれて、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aは矢印X1方向へスライド移動する。
しかしながら、傾斜ロッド1の倒し角度θが大きい場合には、力P3が大きくなり、傾斜ロッド1が、矢印X1方向とは略逆の方向(即ち、矢印P3方向に近似した方向)へ動きながらこの方向に曲がってしまい、いわゆる逆反りが生じるおそれがある。こうなると、エジェクタプレート7を円滑に移動させることができないおそれや、傾斜ロッド1を塑性変形させてしまうおそれがある。
【0011】
そこで、このような傾斜ロッド1の逆反りを防止するために傾斜ロッド1の移動をガイドするガイド機構をそなえた樹脂成形金型装置が開発されている。
つまり、図8及び図9に示すように、このガイド機構60は、主な構成要素として、コア42下面にボルト締めにより固定され、ピン51aが設けられたコア側台部材51と、バックアッププレート38にボルト締めにより固定され、ピン52aが設けられたバックアッププレート側台部材52と、ピン51a,52aにより両端部を支持されたガイドロッド50と、ガイドロッド50の外周面に摺接し、スライドユニット33のスライドプレート35に回転自在に係止されたブッシュ39とをそなえて構成されている。
【0012】
また、傾斜ロッド31は、コア側台部材51に挿通され、傾斜ロッド31の先端部には、ルーズコア32が固着されており、傾斜ロッド31の基端部は、ピン36によりスライドプレート35に枢着されている。そして、このスライドプレート35が、スライドベース34内に形成された溝部(図示省略)をスライド移動できるようになっている。
【0013】
なお、キャビティ41及びコア42は、前述した樹脂成形金型装置のキャビティ11及びコア12と同様の作用をするので説明は省略する。
ガイド機構60をそなえた樹脂成形金型装置は、上述のように構成されているので、キャビティ41とコア42との間の内部空間で樹脂剤を固化し、キャビティ41をコア42から遠ざけた後、エジェクタプレート37をコア42に対して接近させる(即ち、図8中に示す矢印Y3の方向へ移動させる)。
【0014】
このとき、傾斜ロッド31が、ガイドロッド50との相対距離を維持しながらガイドロッド50に沿って傾斜ロッド31軸方向へ移動するので、傾斜ロッド31の逆反りを防止することができる。
しかしながら、このようなガイド機構60は、コア側台部材51及びバックアッププレート側台部材52を設けなけらばならず、また、ガイドロッド50をコア42からバックアッププレート38へ亘って設けなければならないので、構造が複雑であり、また、装置が大型となり、重量が増加するという課題がある。
【0015】
また、傾斜ロッド31がガイドロッド50により直接的にガイドされていないので、ガイドロッド50とブッシュ39との間、ブッシュ39とスライドプレート35との間、スライドプレート35と傾斜ロッド31との間等の各誤差が累積して、傾斜ロッド31を円滑にガイドできないおそれがある。従って、この場合、高い製造精度が得られないおそれがある。
【0016】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成により、傾斜ロッドの軸方向の移動を直接的にガイドして傾斜ロッドの逆反りを防止できるようにした、傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置では、キャビティとコアとで構成される金型の内部空間で樹脂成形品を成形し、コアの一部として構成されたルーズコアを用いて樹脂成形品のアンダーカット部を成形する樹脂成形金型装置であって、コアに対して相対移動が可能な可動ベースプレートにスライドベースが固設される一方、傾斜ロッドの基端部が、スライドベースに対してスライド可能に支持され、中間部がコアに挿通されるとともに先端部にルーズコアが固定され、傾斜ロッドが、可動ベースプレートの移動に応じて軸方向移動してルーズコアをコアから外しつつアンダーカット部から離脱させる。このとき、ガイド部材が、該可動ベースプレートの該ルーズコアを該コアから外す際の初期移動時のみに、上記の傾斜ロッドの基端部に面接触により摺接して傾斜ロッドの移動を直接ガイドする。
【0018】
請求項2記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置では、請求項1記載の装置において、摩擦低減部材が、ガイド部材と傾斜ロッドとの摺接する部分においてガイド部材と傾斜ロッドとのいずれか一方にそなえられ、摺接部分の摩擦を低減する。
請求項3記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置では、請求項1又は2記載の装置において、上記の傾斜ロッドの基端部にロッドホルダーが設けられ、ガイド部材が、このロッドホルダーに面接触により摺接して傾斜ロッドの移動を直接ガイドする。
【0019】
請求項4記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置では、請求項1〜3の何れか1項に記載の装置において、ガイド部材が、可動ベースプレートを支持する固定ベースプレートに固設される。
請求項5記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置では、請求項1〜4の何れか1項に記載の装置において、ブッシュが、コアの傾斜ロッドが挿通される内周部にそなえられ、傾斜ロッドの移動をガイドする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置を示すもので、図1はその要部を示す拡大断面図、図2は図1におけるB−B矢視断面図、図3はそのガイド部材を示すものであり、(a)はその上面図、(b)はその側面図、図4はその模式的な断面図であり、(a)は上型(キャビティ)と下型(コア)との間の内部空間に樹脂剤を流し込んだ状態を示す図、(b)は樹脂剤を固化した後、キャビティとコアとを離隔させた状態を示す図、(c)は可動ベースプレートをコア側へ押し上げた状態を示す図である。なお、図1〜図4において、前述した従来例の樹脂成形金型装置と同一の部位については同一の符号を用いて示している。
【0021】
図4に示すように、本発明の一実施形態としての傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置は、主な構成要素として、下部金型としてのコア12と、コア12に対して相対移動が可能な上部金型としてのキャビティ11と、コア12に対して相対移動が可能な可動ベースプレートとしてのエジェクタプレート7と、エジェクタプレート7の下部に設けられ、エジェクタプレート7を支持する固定ベースプレートとしてのバックアッププレート8と、バックアッププレート8に固設されたガイド部材13とをそなえて構成されている。
【0022】
キャビティ11には、ノズル11aが形成されており、キャビティ11とコア12とが整合した状態で、図示省略の射出装置によりノズル11aに樹脂剤が供給されると、キャビティ11とコア12との間の内部空間(成形空間)に樹脂剤が流れ込むようになっている。そして、キャビティ11とコア12との間の内部空間で樹脂剤が固化されることによって、樹脂成形品10が成形されるようになっている。
【0023】
コア12には、後述する傾斜ロッド1及びエジェクタピン(垂直ロッド)18が挿通される孔部12a,12bが形成されている。また、傾斜ロッド1が挿通される孔部12aの内周面には、傾斜ロッド1の軸方向の移動を案内(ガイド)するブッシュ9が設けられ、このブッシュ9により、傾斜ロッド1の移動がガイドされるようになっている。なお、図1及び図4(a)〜(c)では、2つのブッシュ9が設けられているが、1つのみ又は3つ以上設けても良い。
【0024】
エジェクタプレート7には、エジェクタピン18と、傾斜ロッド1とが設けられている。
エジェクタピン18の基端部は、エジェクタプレート7上に垂直に固設されるとともに、エジェクタピン18の中間部は、コア12の孔部12bに挿通されている。また、エジェクタピン18の先端部には、樹脂成形品10下面に沿う形状を有し、コア12の一部として構成された押し出しコア19が固着されている。これにより、エジェクタプレート7がコア12に対して接近した場合、エジェクタピン18が軸方向へ移動して押し出しコア19が樹脂成形品10を上方へ押し出すようになっている。
【0025】
傾斜ロッド1は、図1及び図4に示すように、エジェクタプレート7上に固定されたスライドユニット3に、エジェクタプレート7に対して所定角度をもって取付けられている。
傾斜ロッド1の基端部には、ロッドホルダー1aが固定され、傾斜ロッド1の中間部は、コア12の孔部12aに挿通されている。また、傾斜ロッド1の先端部には、樹脂成形品10下面及びアンダーカット部10aに沿う(即ち、アンダーカット部10aを成形する)形状を有し、コア12の一部として構成されたルーズコア2が固着されている。
【0026】
スライドユニット3は、図2に示すように、エジェクタプレート7上に固定され内側に溝部4b,4bが形成された側部4a,4aからなるスライドベース4と、このスライドベース4の溝部4b,4bに摺動するスライドプレート5とをそなえて構成されている。
そして、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aが、ピン6によりスライドプレート5に枢着されている。これにより、傾斜ロッド1が、スライドプレート5に対して回動可能であるとともに、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aが、スライドプレート5と一体となってスライドベース4に対して摺動(スライド)可能となっている。
【0027】
このように、傾斜ロッド1がエジェクタプレート7に対して所定角度傾いてエジェクタプレート7上に設けられているので、エジェクタプレート7がコア12に対して接近した場合、傾斜ロッド1が、軸方向に移動して樹脂成形品10を上方へ押し出すとともに、ルーズコア2をコア12表面から外しつつアンダーカット部10aから離脱できるようになっている。
【0028】
また、本実施形態の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置は、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aに摺接して傾斜ロッド1の軸方向への移動を直接ガイドするガイド部材13が設けられていることが特徴である。
図3(a),(b)に示すように、ガイド部材13は、ボルト孔17が形成されたベース部13bと、エジェクタプレート7に対する傾斜ロッド1の傾きと略同じ傾きでベース部13bに突設されたガイド本体13aとから構成されている。
【0029】
ベース部13bは、ガイド本体13aがスライドベース4の側部4a,4a間にくるようにバックアッププレート8の所定の位置にボルト16により固定されている。
また、ガイド本体13aは、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aに摺接する摺接面13cを有しており、本実施形態では、この摺接面13cに相当する部分に、傾斜ロッド1とガイド部材13との摩擦を低減する摩擦低減部材(例えば、グラファイト)14が、ボルト15により締結されている。これにより、傾斜ロッド1が円滑な移動を行なえるようになっている。
【0030】
なお、本実施形態のガイド本体13aは、特に、エジェクタプレート7に対する傾斜ロッド1の初期移動においてのみガイドできる長さ(高さ)に形成されている。この理由は、傾斜ロッド1の初期移動をガイドすれば、その後は、ブッシュ9によりガイドが可能となるからである。
【0031】
本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置は、上述のように構成されているので、図4(a)に示すように、キャビティ11とコア12とが整合した状態で、ノズル11aからキャビティ11とコア12との間の内部空間に樹脂剤を流し込み、樹脂剤を固化させる。
その後、図4(b)に示すように、キャビティ11を矢印Y1の方向へ移動させ、あるいは、コア12をこれとは逆に移動させて、キャビティ11とコア12とを離隔させた後、エジェクタプレート7をコア12に対して接近させていく。このとき、ガイド部材13が、傾斜ロッド1のロッドホルダー1aに摺接して傾斜ロッド1の軸方向の初期移動をガイドする。
【0032】
そして、ガイド部材13により傾斜ロッド1が軸方向移動をガイドされた状態で、エジェクタプレート7をコア12に対して接近させていくと、エジェクタピン18の押し出しコア19及び傾斜ロッド1のルーズコア2が、コア12表面から突き出て、樹脂成形品10がコア12表面から取り外される。また、このとき、傾斜ロッド1のルーズコア2が、アンダーカット部10aから外れるので、アンダーカット部10aに損傷を与えることなく、樹脂成形品10をコア12から離脱させることができる。
【0033】
このように、本実施形態の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型によれば、ガイド部材13がそなえられているので、傾斜ロッド1の倒し角度θ(図1参照)が大きくなったとしても、傾斜ロッド1の逆反りを確実に防止することができる。
また、ガイド部材13は、図3(a),(b)に示すような簡素な構成であるので、大型の装置を必要とせず、重量を増加させることもない。
さらに、ガイド部材13は、バックアッププレート8に固設されているので、コア12に対してエジェクタプレート7とともに移動する傾斜ロッド1のロッドホルダー1aを安定してガイドすることができる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本実施形態では、摩擦低減部材14をガイド部材13側に設けたが、ロッドホルダー1a側の摺接部分に設けても良い。また、ガイド部材13とロッドホルダー1aとの両方に摩擦低減部材14を設けても良い。これにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、ガイド部材13が、ロッドホルダー1aと面接触して傾斜ロッド1をガイドする構成としたが、例えば、ガイド部材13に接するロッドホルダー1aの側面を曲面状に形成し、線接触によりガイドする構成としても良い。
【0035】
また、傾斜ロッド1の基端部にロッドホルダー1aを設けたが、特に、ロッドホルダー1aを設けなくとも良い。つまり、この場合、ピン6により傾斜ロッド1の基端部をスライドベース4に直接枢着させ、傾斜ロッド1の基端部側面に直接摺接してガイドするようにガイド部材13を設ければ良い。
さらに、ガイド部材13のガイド本体13aの長さを適宜設定しても良い。つまり、本実施形態では、ガイド部材13を傾斜ロッド1の初期移動においてのみガイドするように構成したが、傾斜ロッド1の全移動に亘ってガイドするように構成しても良い。この場合でも、簡素な構成で傾斜ロッド1の移動をより確実にガイドすることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置によれば、ガイド部材が、該可動ベースプレートの該ルーズコアを該コアから外す際の初期移動時のみに、傾斜ロッドの基端部に面接触により摺接して傾斜ロッドの移動を直接ガイドするので、該ルーズコアを該コアから外す際の初期移動時に、傾斜ロッドの逆反りを確実に防止できる。
請求項2記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置によれば、摩擦低減部材が、傾斜ロッドとガイド部材との摺接部分の摩擦を低減するので、傾斜ロッドの円滑な移動を実現できる。
【0037】
請求項3記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置によれば、ガイド部材が、傾斜ロッドの基端部に設けられたロッドホルダーに面接触により摺接して傾斜ロッドの移動を直接ガイドするので、傾斜ロッドの逆反りを確実に防止できる。
請求項4記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置によれば、ガイド部材が、可動ベースプレートを支持する固定ベースプレートに固設されているので、コアに対して可動ベースプレートとともに移動する傾斜ロッドの基端部を、安定してガイドすることができる。
【0038】
請求項5記載の本発明の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置によれば、ブッシュが、コアの傾斜ロッドが挿通される内周部にそなえられているので、ガイド部材と同様に、傾斜ロッドの移動をガイドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置の要部構成を模式的に示す拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置の要部構成を模式的に示す図であり、図1におけるB−B矢視断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置のガイド部材を模式的に示す図であり、(a)はその上面図、(b)はその側面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置を模式的に示す図であり、(a)〜(c)はその成形工程を説明するための断面図である。
【図5】従来の樹脂成形金型装置を模式的に示す図であり、(a)〜(c)はその成形工程を説明するための図である。
【図6】従来の樹脂成形金型装置の要部構成を模式的に示す拡大断面図である。
【図7】従来の樹脂成形金型装置の要部構成を模式的に示す図であり、図6におけるA−A矢視断面図である。
【図8】従来の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置を模式的に示す断面図である。
【図9】従来の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置のスライドプレートを模式的に示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 傾斜ロッド
1a ロッドホルダー
2 ルーズコア
3 スライドユニット
4 スライドベース
4a 側部
4b 溝部
5 スライドプレート
6 ピン
7 エジェクタプレート(可動ベースプレート)
8 バックアッププレート(固定ベースプレート)
9 ブッシュ
10 樹脂成形品
10a アンダーカット部
11 キャビティ
12 コア
13 ガイド部材
13a ガイド本体
13b ベース部
13c 摺接面
14 摩擦低減部材
15,16 ボルト
17 ボルト孔
18 エジェクタピン
19 押し出しコア
31 傾斜ロッド
32 ルーズコア
33 スライドユニット
34 スライドベース
35 スライドプレート
36 ピン
37 エジェクタプレート
38 バックアッププレート
39 ブッシュ
41 キャビティ
42 コア
51 コア側台部材
51a ピン
52 バックアッププレート側台部材
52a ピン
60 ガイド機構

Claims (5)

  1. コアと、
    該コアに対して相対移動が可能なキャビティと、
    該コアの一部を構成するルーズコアとをそなえ、
    該キャビティと該コアとで構成される金型の内部空間で樹脂成形品を成形するとともに、該ルーズコアを用いて該樹脂成形品のアンダーカット部を成形する樹脂成形金型装置であって、
    該コアに対して相対移動が可能な可動ベースプレートと、
    該可動ベースプレートに固設されたスライドベースと、
    基端部が該スライドベースに対してスライド可能に支持され、中間部が該コアに挿通されるとともに先端部に該ルーズコアが固定され、該可動ベースプレートの移動に応じて軸方向移動して該ルーズコアを該コアから外しつつ該アンダーカット部から離脱させる傾斜ロッドとをそなえ、
    該可動ベースプレートの該ルーズコアを該コアから外す際の初期移動時のみに、該傾斜ロッドの基端部に面接触により摺接して該傾斜ロッドの移動を直接ガイドするガイド部材が設けられている
    ことを特徴とする、傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置。
  2. 該ガイド部材と該傾斜ロッドとの摺接する部分において、該ガイド部材と該傾斜ロッドとのいずれか一方に該摺接部分の摩擦を低減させる摩擦低減部材をそなえている
    ことを特徴とする、請求項1記載の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置。
  3. 傾斜ロッドの基端部にロッドホルダーが設けられるとともに、該ガイド部材は、該ロッドホルダーに面接触により摺接して該傾斜ロッドの移動を直接ガイドする
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置。
  4. 該可動ベースプレートを支持する固定ベースプレートをそなえ、該ガイド部材が、該固定ベースプレートに固設されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置。
  5. 該コアの該傾斜ロッドが挿通される内周部に、該傾斜ロッドの移動をガイドするブッシュがそなえられている
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の傾斜ロッドガイド付き樹脂成形金型装置。
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