JP3988395B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に取り付けて使用される照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建物に取り付けて使用される照明器具として、図15に示す分解斜視図の如く、例えば吊り天井と呼ばれている、天井面が建物の躯体天面に懸架される板状の天井材にて形成された天井に設置されるものがある。この照明器具100は、上記天井材の背面側となる天井裏に建物側から垂下された設置ボルト11を介して天井面に固定される本体101と、光源からの光を反射させ照明する反射部材の反射板106とを有している。本体101は、その両端部にそれぞれ光源ランプ用ソケット102、102が設けられるとともに長尺状で上記設置ボルト11を貫挿させる設置孔を有し、その略中央付近に点灯装置となる安定器103、あるいは端子台104が設けられている。この本体101は、両端部に天井面に形成された取付開口との位置決め用のフレーム105、105が設けられて構成されており、また、安定器103や端子台104は本体101にねじ固定されている。
【0003】
反射板106は、略有底箱状で、その底板に穿設された貫通孔にツマミネジ107を挿通させ、上記フレーム105に刻設された雌ネジにそのツマミネジ107が螺着され、ツマミネジ107を介して本体101に着脱自在に固定されている。したがって、上記照明器具100を建物の天井面に設置する場合、まず、本体101を建物側から垂下された設置ボルト11を介して天井面に取り付け、次いで、反射板106をツマミネジ107を用いてフレーム105に取り付け設置できる。
【0004】
また、図16に示す、実開平6−2514として開示されている照明器具200がある。この照明器具200は、建物にボルト等の取付具を介して離隔させて取り付けられる2つの取付台201、201と、安定器203、端子台204、光源ランプ用ソケット205らを具備した、本体部分を一体化させた反射板202とを備えている。
【0005】
取付台201には、天井裏に建物側から垂下された設置ボルト11を貫挿させる設置孔、及び反射板202に設けられている取付バネ206を係止させる係止部がそれぞれに設けられている。反射板202には、所定間隔にて取り付けられる取付台201の係止部と対応する位置に取付バネ206が設けられている。したがって、上記照明器具200を建物の天井面に設置する場合、まず、取付台201、201を天井面に設置ボルト11、11を用いて取り付け、次いで、取付バネ206を用いて反射板202を取付台201、201に容易に取り付けることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術の照明器具にあっては、光源となる蛍光ランプへの給電部品となる端子台あるいは光源ランプ用ソケットの絶縁材料劣化、または安定器を構成する部品材料の劣化にて動作不具合となったときに、部品毎に個々に交換する必要があり、その交換作業に手間が掛かるという問題があった。また、安定器は補修交換用のものにおいて外形寸法などが変更されることも予測される。この場合には単なる取替え交換ができず、その補修交換用の安定器に適合した取付穴を本体に後加工する必要があった。
【0007】
ところで、照明器具の設置された部屋の雰囲気を変えるため、光源の点灯方式を調光可能型に変更することがある。この場合、安定器のサイズが変更になると共に調光制御用端子台などが別途必要になることがあり、既設の本体や反射板では対応が不可能となる。したがって、照明器具全体を交換する必要があった。
【0008】
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、照明器具全体を交換すること無く、安定器等、個々の光源への給電部品を一括して交換が可能な照明器具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の照明器具にあっては、建物にボルト等の取付具を介して離隔させて取り付けられる複数の取付台と、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備する給電部品台と、同給電部品台を覆うとともに光源からの光を反射させ照明する反射部材とを備えた照明器具において、前記給電部品台を、前記取付台から前記反射部材が取外された状態で交換可能と成したことを特徴としている。具体的には、建物にボルト等の取付具を介して離隔させて取り付けられる複数の取付台と、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備して同取付台へ着脱自在となるよう固定される給電部品台と、同給電部品台を覆うとともに前記取付台へ着脱自在となるよう固定される、光源からの光を反射させ照明する反射部材とを備えた構成としている。
【0010】
この構成にて、光源からの光を反射させ照明する反射部材、及びそれにて覆われる、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台を、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換できる。
【0011】
そして、上記給電部品台に光源ランプ用ソケットを具備させ、前記反射部材にてその光源ランプ用ソケットが露出するように給電部品台を覆うことが好ましい。この場合、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台に設けられる、光源からの光を反射させ照明する反射部材から露出するよう配設された光源ランプ用ソケットを含めて、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換される。
【0012】
また、上記反射部材に、光源ランプ用ソケットを反射部材から露出するよう装着させるのも好ましい。この場合、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台に設けられる、光源からの光を反射させ照明する反射部材から露出するようそれに装着された光源ランプ用ソケットを含めて、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換される。
【0015】
そして、本発明の照明器具にあっては、上記給電部品台に小開口等の逃げ部を設け、同給電部品台の固定された取付台を、その逃げ部からナット等の取付具を露出させて建物に取り付けることを特徴としている。この場合、取付台の固定された、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台を、その逃げ部となる小開口等からナット等の取付具を露出させ該取付台を介して建物へ取付できる。
【0016】
更に、本発明の照明器具にあっては、上記取付台は、前記取付具の挿通孔周囲に突出部を有し、同突出部が前記逃げ部に挿入可能となるようその基端形状を略対応させて、同逃げ部に突出部を挿入させることで離間される複数の取付台が相互に位置決め固定されるように成したことを特徴としている。この場合、給電部品台が、その逃げ部に取付具の挿通孔周囲の突出部を挿入されて位置決め固定される。
【0018】
また、上記給電部品台及び/又は反射部材を、ドライバ等の工具に依らず手動固定可能な固定具を介して取付台へ固定させるのが好ましい。この場合、給電部品台及び/又は反射部材を手動固定可能な固定具を外して取付台から離脱させて交換される。
【0019】
また、上記前記取付台及び前記給電部品台にそれぞれ貫通孔を穿設するとともに、前記固定具を、その貫通孔に挿通されてその相互を接合させる接合部を具備したラッチとし、該取付台、給電部品台それぞれの貫通孔にその接合部を挿通させラッチを挿入方向軸回りに回動させることにて取付台へ固定するのが好ましい。この場合、給電部品台が、取付台、給電部品台それぞれに穿設された貫通孔に固定具となるラッチの接合部を挿通させ、そのラッチを挿入方向軸回りに回動させることにて給電部品台が固定される。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3は、本発明の、請求項1、2、4に対応する第1の実施の形態を示し、図4は、第1の参考例を示し、図5は、請求項1、3、4に対応する第2の実施の形態を示し図6乃至11は、第2の参考例を示し、図12、13は、請求項1、2、4、5に対応する第の実施の形態を示している。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態の照明器具の概略構造を示す分解斜視図、図2は、同照明器具の取付台を下面側から見た斜視図、図3は、同取付台を下面側から見た平面図である。
【0022】
この実施の形態の照明器具1は、建物にボルト等の取付具を介して離隔させて取り付けられる複数の取付台2から、反射板7(反射部材)が取外された状態で交換される可能性のある給電部品を交換可能と成したもので、少なくとも安定器4等、光源への給電部品を具備して同取付台2へ着脱自在となるよう固定される給電部品台3と、同給電部品台3を覆うとともに前記取付台2へ着脱自在となるよう固定される、光源からの光を反射させ照明する反射板7とを備えている。
【0023】
また、該実施の形態の照明器具1においては、前記給電部品台3に光源ランプ用ソケット6を具備させ、前記反射板7にてその光源ランプ用ソケット6が露出するように給電部品台3を覆ってもいる。また、該実施の形態の照明器具1においては、前記給電部品台3に小開口(逃げ部)32を設け、同小開口32からナット12等の取付具を露出させて建物に取り付けるとともに、前記取付台2は、前記取付具の挿通孔22周囲に突出部25を有し、同突出部25が前記小開口32に挿入可能となるようその基端形状を略対応させてもいる。また、該実施の形態の照明器具1においては、前記給電部品台3及びは反射板7を、ドライバ等の工具に依らず手動固定可能なツマミネジ9(固定具)を介して取付台2へ固定させてもいる。
【0024】
この照明器具1は、従来の技術の項にて説明したものと同じく、天井面が建物の躯体天面に懸架される板状の天井材にて形成された天井に設置されるもので、図1に示すように、2つの取付台2、2と、給電部品台3と、反射部材に相当する反射板7とを備えている。なお、上記天井材には、同図に示す如く後述する反射板7の箱部の外形より僅かに大きい四角状の開口が形成され、この四角状の開口に照明器具1が埋込設置される。
【0025】
取付台2は、この照明器具1を天井へ固定するための例えば鋼板材料にて形成された介在部品で、この場合、上記開口の長手方向に向けて離隔させ設置された2本の設置ボルト11、11へ2つのものが取り付けられて、後述するツマミネジ9により給電部品台3及び反射板7を着脱自在に固定させる。この取付台2は、上記開口の短手方向と略等しい幅で所定高さ立ち上げて外側に屈曲形成された略逆U字状で、U字の開口端が高さ方向の取り付けの位置決め片24となる。そして、図2、3に詳しく示すように、U字の連結部には、中心に給電部品台3をねじ止めする雌ネジ部21、及び設置ボルト11を挿通させる挿通孔22が設けられ、後述する反射板7をねじ止めする雌ネジ部23,23がこれらを挟むよう両側に設けられている。
【0026】
挿通孔22には、後述する給電部品台3の小開口32の内径より僅かに小さい寸法に湾曲させ絞り加工形成された突出部25がその周囲に設けられおり、給電部品台3に取付台2が容易に位置決め固定し易いようにしてある。したがって、設置ボルト11に螺着されるナット12は、突出部25上面が接合面となるようにして装着され、小開口32周縁がナット12にて押さえ込まれて固定されることも無い。
【0027】
給電部品台3は、鋼板材料にて形成された略板状の長尺部材で、光源となる蛍光ランプ10への給電部品の安定器4、端子台5等の配設される。この給電部品台3は、蛍光ランプ10、10の口金ピン(図示せず)の挿入される光源ランプ用ソケット6、6が、その両端部にそれぞれ等間隔をもって固着されている。また、平板部となる、光源ランプ用ソケット6、6より内側のその略中央位置に、この給電部品台3を取付台2に固定させる貫通孔31、31が上記雌ネジ部21と対応する箇所に穿設され、その貫通孔31、31よりさらに内側の中央位置には、設置ボルト11に螺着されるナット12を露出させる逃げ部となる小開口32、32が穿設されている。この場合、この小開口32、32間の適宜箇所に安定器4、端子台5がねじ固定されており、取付台2への給電部品台3の取り付けを設置ボルト11の外側で行うように構成されており、安定器4等による荷重がほぼ均等に支持され固定されるようになっている。なお、長尺部材である給電部品台3の長さの短いときには、上記逃げ部を小開口以外に、例えば切欠とすることとなる。
【0028】
この給電部品台3は、天井の四角状の開口の幅より細幅の板材両縁を折り曲げて補強されており、その開口との間の隙間から照明器具1の電源用の外部電線となる電灯線が端子台5へ容易に接続される。
【0029】
反射板7は、鋼板材料にて形成された略板状の長尺部材で、この場合、蛍光ランプ10、10による光を反射させるもので、図1に示すように、略有底箱状の中央に反射効率向上と、この反射板7背面側の安定器4及び端子台5を収容したり外部電線となる端子台5へ接続される電灯線及び内部電線を収容する収容部とを兼ねた反射突部が連設され形成されている。この反射板7は、底部に、前述したツマミネジ9を介して取付台2に固定させる貫通孔72、及び両端4隅に上記光源ランプ用ソケット6、6をそれから露出させる露出孔73が穿設されている。
【0030】
上記の照明器具1は、まず、取付台2、2をナット12、12を介して建物側に固定されている設置ボルト11、11に固定させる。次いで、その小開口32から設置ボルト11、11、ナット12、12を露出させ、給電部品台3を蝶ボルト8を用いて取付台2、2に取り付ける。その後、その4隅の露出孔73から光源ランプ用ソケット6、6を露出させるようにして反射板7を給電部品台3に配置し、給電部品台3越しに取付台2、2のそれぞれの雌ネジ部23にツマミネジ9を介して反射板7を固定させ、その後、その光源ランプ用ソケット6、6に光源となる2本の蛍光ランプ10,10を取り付けることによって照明器具の設置が完了する。
【0031】
上記の照明器具1においては、安定器4、端子台5らを交換する際には、まず、反射板7を、取付具であるナット12を介して建物に取り付けられた取付台2、2から離脱させた後、反射板7にて覆われる、安定器4、端子台5の光源への給電部品を具備した給電部品台3を同様にその取付台2、2から離脱させて交換できるのである。
【0032】
したがって、以上説明した照明器具1によると、蛍光ランプ10からの光を反射させ照明する反射板7、及びそれにて覆われる、少なくとも安定器4等、光源への給電部品を具備した給電部品台3を、ナット12等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台2から離脱させて交換できるので、安定器4等、個々の光源への給電部品を一括して交換できる。
【0033】
そして、少なくとも安定器4等、蛍光ランプ10への給電部品を具備した給電部品台3に設けられる、反射板7から露出するよう配設された光源ランプ用ソケット6、6を含めて、設置ボルト11等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台2から離脱させて交換されるので、より高い作業性にて給電部品を一括交換させることが出来る。また、給電部品台3が、その小開口32に取付具の挿通孔22周囲の突出部25を挿入されて位置決め固定されるので、取付台2、2相互が給電部品台3へ横方向のずれを生ずることな固定され、以て、固定具となるツマミネジ9による給電部品台3固定の作業性が良い。また、給電部品台3及び反射板7を手動固定可能なツマミネジ9を外して取付台2、2から離脱させて交換されるので、容易に取り外すことができる。
【0034】
また、この実施の形態の照明器具1においては、前記給電部品台3に設けられている小開口32と、挿通孔22とを位置あわせをして予め固定させ、同給電部品台3の固定された取付台2を、その小開口32からナット12等の取付具を露出させて建物に取り付けても良い。この場合、取付台2、2の固定された、前述の給電部品台3を、その小開口32からナット12等の取付具を露出させ取付台2、2を介して建物へ取付できるので、高所作業の回数を減少させることとなって取付の作業性をより向上できる。
【0035】
[第参考例]図4は、第参考例の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。
【0036】
この参考例の照明器具は、光源ランプ用ソケット、給電部品台を設ける構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、該参考例の照明器具1は、前記反射板7に、光源ランプ用ソケット6を反射板7から露出するよう装着させている。また、該参考例の照明器具1は、給電部品台3を、前記取付台2に代えて前記反射板7へ着脱自在となるよう固定させてもいる。
【0037】
このものの給電部品台3は、建物側に設置ボルト11、11を用いて固定されている取付台2、2間に配設可能な、第1の実施の形態のものより短い長さを有した長尺部材で、少なくとも安定器4及び端子台5の収容可能な幅及び所定高さをもって立ち下げ、外側に屈曲形成された略逆U字状で、このU字の開口端には、反射板7への取付部となるよう所定箇所に雌ネジ部34が設けられている。この給電部品台3の平板部には、外部電線となる電灯線を挿通させて端子台5へ接続させる貫通孔33が穿設され、また、この安定器4においては、内部電線13にて接続された4つの光源ランプ用ソケット6を、反射板7に設けられている上記露出孔73に例えば係止手段を介して係止させ、反射板7背面から前面側に向け装着させるようになっている。(光源ランプ用ソケットの装着状態は図示せず)なお、上記4つの光源ランプ用ソケット6は、このようにして反射板7へ突出させ露出させる以外に、勿論、蛍光ランプ10両端の口金との接合面のみ露出させて装着させても良い。
【0038】
上記の照明器具1は、まず、取付台2、2をナット12、12を介して建物側に固定されている設置ボルト11、11に固定させる。次いで、4隅の露出孔73から光源ランプ用ソケット6、6を露出させるようにして仮固定されている給電部品台3の端子台5へ外部電線の電灯線(図示せず)を接続させ、その後、その給電部品台3をツマミネジ9を用いて反射板7へ本固定させる。そして、反射板7を取付台2、2のそれぞれの雌ネジ部23にツマミネジ9を介して反射板7を固定させた後、その光源ランプ用ソケット6、6に光源となる2本の蛍光ランプ10,10を取り付けることによって照明器具の設置が完了する。
【0039】
したがって、以上説明した照明器具1によると、蛍光ランプ10からの光を反射させ照明する反射板7、及びそれにて覆われ且つ固定された、少なくとも安定器4等、光源への給電部品を具備した給電部品台3を、設置ボルト11等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台2から離脱させて交換できるので、安定器4等、個々の光源への給電部品を一括して交換でき、さらに、反射板7から露出するようそれに装着された光源ランプ用ソケット6を含めて取付台2から離脱させて交換されるので、より高い作業性にて給電部品を一括交換させることが出来る。
【0040】
[第2の実施の形態]図5は、第2の実施の形態の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。この実施の形態の照明器具は、上記第1の参考例のものにおいて、小開口32、32から設置ボルト11、11、ナット12、12を露出させ、給電部品台3を蝶ボルト8を用いて取付台2、2に取り付けるように構成したものである
【0041】
[第参考例]図6は、第参考例の照明器具の概略構造を示す分解斜視図、図7は、同照明器具の取付台を下面側から見た斜視図、図8は、同取付台を下面側から見た平面図、図9は、同照明器具の反射部材の説明図、図10は、同照明器具の取付台の説明図である。図11は、同参考例の照明器具に使用する端部カバーの斜視図である。
【0042】
この参考例の照明器具は、光源ランプ用ソケットを設ける構成のみが第参考例と異なるもので、他の構成部材は第1の参考例のものと同一で、該参考例の照明器具1は、前記取付台2に光源ランプ用ソケット6を具備させ、前記反射板7にてその光源ランプ用ソケット6が露出するように前記給電部品台3を覆っている。また、該参考例の照明器具1は、取付台2及び前記反射板7を、複数の外形寸法の異なる蛍光ランプ10を取り付け可能となるよう光源ランプ用ソケット装着用の係止孔26、露出孔73を設けて成り、該反射板7に、その露出孔部分とともに蛍光ランプ10及び光源ランプ用ソケット6の接合部を覆う端部カバー14を装着させている。
【0043】
このものの給電部品台3は、図6に示したように、建物側に設置ボルト11、11を用いて固定されている取付台2、2間に配設可能な、第参考例にて示したものと同じものであり、また、この安定器4においては、取付台2に、内部電線13にて接続された4つの光源ランプ用ソケット6を係止手段を介して係止させている。この場合、取付台2は、図7、8に示すように、照明器具1の長手方向となる、反射板7取付用の雌ネジ部23、23の線上に、2つの角状の光源ランプ用ソケット6係止用の係止孔26、26が、設置ボルト11を挿通させる挿通孔22を挟むようにして大略15乃至30mm程度離隔され列設されている。
【0044】
反射板7には、この場合、上記係止孔26と対応する位置に、図9(a)のものは、上記係止孔26、26と対応するよう光源ランプ用ソケット6を反射板7表側に露出させる露出孔73、73が列設され、また、図9(b)のものは光源ランプ用ソケット6を反射板7表側に露出させる上記係止孔26、26両方にまたがる大きさの露出孔73が設けられている。
【0045】
なお、上記露出孔73には、図10に詳しく示すような、蛍光ランプ10の両端の使用しない側の露出孔73部分を隠蔽させるための端部カバー14を装着することで外観の美観をより向上できる。この端部カバー14は、断面略U字状の合成樹脂部品で、その上端に露出孔73に嵌合する係止片14a、14aが設けてあり、側面14b、14cの開口形状をそれぞれ大きさを変えて形成し、反射板7への係止方向を変えて、管径の異なる2種類の蛍光ランプ10の端部を美観良く隠蔽することができるようになっている。
【0046】
すなわち、このものにおいては、図11(a)、(b)に示すように、2つの係止孔26を適宜選択し光源ランプ用ソケット6の取付可能にすることで、長さの異なるランプを装着することができるようになっており、また、管径の異なる蛍光ランプ10へも端部カバー14の係止方向を反転させることで容易に対応することができる。なお、上記の如く係止孔26を2つ設ける以外に、取付台2の挿通孔22及び雌ネジ部23から係止孔26までのピッチ間隔を10乃至15mmの寸法差で設け、取付台2の設置ボルト11への固定を反転させても初期状態と取付台反転後のランプソケットの間隔の差を20乃至30mm程度得られ、最近主流となっている蛍光ランプ10のランプ長1198mmから同1149mmの蛍光ランプ10への変更対応が容易に実現できる。
【0047】
上記の照明器具1は、まず、給電部品台3の安定器4と内部電線13を介して接続されている光源ランプ用ソケット6、6が予め係止固定されている取付台2、2をナット12、12を介して建物側に固定されている設置ボルト11、11に固定させる。次いで、給電部品台3の端子台5へ外部電線の電灯線(図示せず)を接続させた後に、その給電部品台3をツマミネジ9を用いて反射板7へ本固定させる。その後、反射板7を取付台2、2のそれぞれの雌ネジ部23にツマミネジ9を介して反射板7を固定させ、その後、その光源ランプ用ソケット6、6に光源となる2本の蛍光ランプ10,10を取り付けることによって照明器具の設置が完了する。
【0048】
したがって、以上説明した照明器具1によると、少なくとも安定器4等、光源への給電部品を具備した給電部品台3に設けられる、反射板7から露出するよう配設された光源ランプ用ソケット6を含めて、設置ボルト11等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台2から離脱させて交換できるので、安定器4等、個々の光源への給電部品を一括して交換でき、しかも、取付台2に外形寸法の異なる蛍光ランプ10を取り付て、端部カバー14にて蛍光ランプ10及び光源ランプ用ソケット6の接合部となる光源端部の光源ランプ用ソケット装着部を覆うことができるので、異なる外形形状の蛍光ランプ10への変更対応も容易となる。
【0049】
[第の実施の形態]図12は、第の実施の形態の照明器具の構造を示す分解斜視図、図13は、同実施の形態の照明器具で用いるラッチの構造を示す斜視図である。
【0050】
この実施の形態の照明器具は、固定具に係る構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、第1の実施の形態の照明器具の構造と同様の部分については、説明を省略することとし、本実施の形態の特徴となる部分について説明することとする。
【0051】
この実施の形態の照明器具1は、前記取付台2及び前記給電部品台3にそれぞれ貫通孔21(第1の実施形態では雌ネジ部21であった)、31を穿設するとともに、前記固定具を、その貫通孔21、31に挿通されてその相互を接合させる接合部15dを具備したラッチ15とし、該取付台2、給電部品台3それぞれの貫通孔21、31にその接合部15dを挿通させラッチ15を挿入方向軸回りに回動させることにて取付台2へ固定されるようにしている。
【0052】
このものの取付台2には、そのU字の連結部に給電部品台3を取り付けるための、両端に半円形状のアールを備えた長穴状の貫通孔21が穿設される一方、給電部品台3の表面には、その貫通孔21に対応する位置に、貫通孔31が穿設されており、該貫通孔21、31が、取付台2、2への取付箇所に給電部品台3を当接させた状態で、その長手方向が略一致するように構成されている。また、ラッチ15は、例えば金属製で、図13に示すように、略円盤状のベース部15aと、ベース部15aの一方の面に突設された略直方体状のツマミ部15bと、ベース部15aの他方の面に突設された円柱部15cと、円柱部15cの先端部に形成された、貫通孔21、31より僅かに小さい角棒状の接合部15dとを有している。
【0053】
接合部15dは、その長さ方向がベース部15aに設けられたツマミ部15bと略平行となるように形成されており、接合部15dが貫通孔21、31に挿通させやすいよう構成されている。また、円柱部15cも、貫通孔21、31に挿通可能な外形をもって形成され、さらに、ベース部15aと接合部15dとの間の距離が、取付台2のU字の連結部の厚さ寸法及び給電部品台3の平板部の厚さ寸法とを足した寸法より、僅かに大きい寸法となるように設定されている。
【0054】
上記の照明器具においては、取付台2、2をナット12、12を介して建物側に固定されている設置ボルト11、11に固定させた後、その小開口32から設置ボルト11、11、ナット12、12を露出させ、給電部品台3をラッチ15を用いて取付台2、2に取り付ける。その後、その4隅の露出孔73から光源ランプ用ソケット6、6を露出させるようにして反射板7を給電部品台3に配置し、給電部品台3越しに取付台2、2のそれぞれの雌ネジ部23にツマミネジ9を介して反射板7を固定させ、その後、その光源ランプ用ソケット6、6に光源となる2本の蛍光ランプ10,10を取り付けることによって照明器具の設置が完了する。
【0055】
また、ラッチ15の操作は、まず、給電部品台3の平板部の裏側を取付台2のU字連結部に当接させて、取付台2の貫通孔21と給電部品台3の貫通孔31との位置を合わせ、貫通孔21、31に接合部15dを挿入して、ラッチ15のベース部15aを給電部品台3を押圧するよう当接させた状態で、ラッチ15を90度回転させて固定する。これにより、接合部15dが取付台2に係止されて、給電部品台3を取付台2に簡単な操作にて取り付けることができる。
【0056】
したがって、以上説明した照明器具によると、給電部品台3が、取付台2、給電部品台3それぞれに穿設された貫通孔21、31に固定具となるラッチ15の接合部15dを挿通させ、そのラッチ15を挿入方向軸回りに回動させることにて給電部品台3が固定されるので、給電部品台3を、固定具となる手動固定可能なラッチ15の簡単な操作にて固定でき、以て、作業性の更に優れたものとなる。
【0057】
なお、本発明は、上記による構成以外に、例えば、図14(a)に示すように、第1の実施の形態の反射部材を、富士型と呼ばれている断面略く字状の露出型の反射板16とした構成等、各種の構成のものを含むことは言うまでもない。あるいは、図14(b)に示すように、第参考例の、反射板17から露出するよう取り付けられた光源ランプ用ソケット6と、給電部品台3に固定された安定器4とを内部電線13を介してコネクタ18、18を介して着脱自在に接続させることもできる
【0058】
【発明の効果】
本発明は、上述の実施態様の如く実施されて、請求項記載の照明器具にあっては、光源からの光を反射させ照明する反射部材、及びそれにて覆われる、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台を、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換できるので、安定器等、個々の光源への給電部品を一括して交換できる。しかも、取付台の固定された、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台を、その逃げ部となる小開口等からナット等の取付具を露出させ該取付台を介して建物へ取付できるので、高所作業の回数を減少させることとなって取付作業性をより向上できる。更に、給電部品台が、その逃げ部に取付具の挿通孔周囲の突出部を挿入されて位置決め固定されるので、取付台相互が給電部品台へ横方向のずれを生ずることなく固定され、以て、固定具による給電部品台固定の作業性が良い。
【0059】
また、請求項記載の照明器具にあっては、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台に設けられる、光源からの光を反射させ照明する反射部材から露出するよう配設された光源ランプ用ソケットを含めて、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換されるので、より高い作業性にて給電部品を一括交換させることが出来る。
【0060】
また、請求項記載の照明器具にあっては、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備した給電部品台に設けられる、光源からの光を反射させ照明する反射部材から露出するようそれに装着された光源ランプ用ソケット及び、ボルト等の取付具を介して建物に取り付けられた複数の取付台から離脱させて交換されるので、より高い作業性にて給電部品を一括交換させることが出来る。
【0066】
また、請求項記載の照明器具にあっては、給電部品台及び/又は反射部材を手動固定可能な固定具を外して取付台から離脱させて交換されるので、容易に取り外すことができる。
【0067】
また、請求項記載の照明器具にあっては、給電部品台が、取付台、給電部品台それぞれに穿設された貫通孔に固定具となるラッチの接合部を挿通させ、そのラッチを挿入方向軸回りに回動させることにて給電部品台が固定されるので、給電部品台を、固定具となる手動固定可能なラッチの簡単な操作にて固定でき、以て、作業性の更に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。
【図2】 同照明器具の取付台を下面側から見た斜視図である。
【図3】 同取付台を下面側から見た平面図である。
【図4】 第参考例の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。
【図5】 第2の実施の形態の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。
【図6】 第参考例の照明器具の概略構造を示す分解斜視図である。
【図7】 同照明器具の取付台を下面側から見た斜視図である。
【図8】 同取付台を下面側から見た平面図である。
【図9】 同照明器具の反射部材の説明図である。
【図10】 同照明器具の取付台の説明図である。
【図11】 同参考例の照明器具に使用する端部カバーの斜視図である。
【図12】 第の実施の形態の照明器具の構造を示す分解斜視図である。
【図13】 同実施の形態の照明器具で用いるラッチの構造を示す斜視図である。
【図14】 本発明の照明器具の別実施例及び参考例の構造を示す分解斜視図である。
【図15】 従来の照明器具の構造を示す分解斜視図である。
【図16】 他の従来の照明器具の構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 照明器具
2 取付台
22 挿通孔
25 突出部
26 係止孔
3 給電部品台
32 小開口(逃げ部)
35 貫通孔
4 安定器
6 光源ランプ用ソケット
7 反射板(反射部材)
73 露出孔
9 ツマミネジ(固定具)
10 蛍光ランプ(光源)
11 設置ボルト(取付具)
12 ナット(取付具)
10 端部カバー
15 ラッチ
15d 接合部

Claims (5)

  1. 建物にボルト等の取付具を介して離隔させて取り付けられる複数の取付台と、少なくとも安定器等、光源への給電部品を具備して同取付台へ着脱自在となるよう固定される給電部品台と、同給電部品台を覆うとともに前記取付台へ着脱自在となるよう固定される、光源からの光を反射させ照明する反射部材とを備えた照明器具において、前記給電部品台に小開口等の逃げ部を設け、同給電部品台の固定された取付台を、その逃げ部からナット等の取付具を露出させて建物に取り付けるようになし、前記取付台は、前記取付具の挿通孔周囲に突出部を有し、同突出部が前記逃げ部に挿入可能となるようその基端形状を略対応させて、同逃げ部に突出部を挿入させることで離間される複数の取付台が相互に位置決め固定されるように成したことを特徴とする照明器具。
  2. 前記給電部品台に光源ランプ用ソケットを具備させ、前記反射部材にてその光源ランプ用ソケットが露出するように給電部品台を覆った請求項記載の照明器具。
  3. 前記反射部材に、光源ランプ用ソケットを反射部材から露出するよう装着させた請求項記載の照明器具。
  4. 前記給電部品台及び/又は反射部材を、ドライバ等の工具に依らず手動固定可能な固定具を介して取付台へ固定させる請求項乃至のいずれか一つの請求項に記載の照明器具。
  5. 前記取付台及び前記給電部品台にそれぞれ貫通孔を穿設するとともに、前記固定具を、その貫通孔に挿通されてその相互を接合させる接合部を具備したラッチとし、該取付台、給電部品台それぞれの貫通孔にその接合部を挿通させラッチを挿入方向軸回りに回動させることにて取付台へ固定される請求項記載の照明器具。
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