JP3987898B2 - 量子ドット形成方法及び量子ドット構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体量子構造を構成する量子ドットの形成方法、及び量子ドットを内部に含む量子ドット構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、量子井戸、量子細線、量子箱(量子ドット)等の半導体量子構造に閉じ込められた電子やエキシトンを利用した電子デバイス、例えばレーザーや各種の非線形光学素子、記憶素子についての研究が進められている。例えば、窒化ガリウム及びその他のIII族窒化物は、高品質短波長発光ダイオード及びレーザーダイオードを実現できる素子として注目されており、Jpn. J. Appl. Phys. 35, L74(1996)、Appl. Phys. Lett. 68, 2105(1996)には、InGaN多重量子井戸からのレーザー発振が報告されている。
【0003】
このような半導体量子構造を利用した電子デバイスの実用化にあたっては解決すべき多くの問題がある。例えば、短波長レーザーダイオードへの応用を考えるとき、前記InGaN多重量子井戸のレーザー発振の閾値電流は8.7kA/cm2 と報告されており、GaAs系のIII−V族レーザーダイオードやZnSe系のII−VI族レーザーダイオードの閾値電流である100〜200A/cm2 程度と比較して著しく高く、閾値電流を低下させることが必要である。レーザー発振の閾値電流は、活性層構造のサイズを小さくすることによって改善できると考えられる。すなわち、量子構造を1次元の量子細線又は0次元の量子ドットとして活性層構造のサイズをエキシトンの実効ボーア半径程度とすると、量子閉じ込め効果により電子とホールの波動関数の重なり合いが増しクーロン相互作用が高められるため、エキシトンの結合エネルギーが増大し、エキシトン及びエキシトン分子の振動子強度も増大する。そして、この効果は量子構造の次元が下がるにつれ、より強くなると考えられるからである。
【0004】
0次元の量子ドットに関し、III−V族半導体であるInGaAs及びInAs/GaAs系では、格子不整合基板上に Stranski-Krastanov 成長モードによって量子ドットが自然形成されることが報告されている〔Appl. Phys. Lett. 63, 3203(1993); Nature 369, 131(1994); Appl. Phys. Lett. 65, 1421(1994)〕。また、種々のサイズのナノスケールGaNドットが6H−SiC基板上に直接形成されることが報告されている〔V. Dmitriev, K. Irvine, A. Zubrilov, D. Tsvetkov, V. Nikolaev, M. Jakobson, D. Nelson and A. Sitnikova, to be published in "Gallium Nitride and Related Materials" (Mater. Res. Soc. Symp. Proc.)〕
なお、本明細書では、大きさが、幅ほぼ100nm以下、高さほぼ100nm以下程度の多面体あるいは半球状等の構造物を量子ドットという。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
量子ドットの電子デバイスへの応用に当たっては、量子ドットを他の半導体層の中に閉じ込めた状態で形成することが必要である。例えば、GaN量子ドットを電子デバイスに利用するには、GaN量子ドットをGaNよりバンドギャップの大きな例えばAlGaN層の中に閉じ込めた状態で形成することが必要である。
【0006】
しかし、通常の有機金属化学気相堆積法(MOCVD)や分子線エピタキシー法(MBE)によってAlGaN層上にGaNの成長を行うと、GaN/AlGaN系のエネルギー平衡条件及び格子歪みの程度によってGaNはAlGaN層の上に膜として2次元的に広がった状態で膜厚方向に成長するため、AlGaN層上にGaN量子ドットを形成することができない。これは、GaN/AlGaN系のみでなく、電子デバイスへの半導体量子構造の適用が有望視されている他の化合物半導体系、例えばGaAs/GaAlAs系、ZnCdSe/ZnSSe系においても同じ状況にある。
【0007】
このように電子デバイスの高性能化、高機能化のために量子ドットを利用することが有利であっても、現実にはデバイス構造として半導体層の中に量子ドットを形成することができないために、電子デバイスの高性能化に寄与することができない事情があった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、MOCVDやMBEによる通常の製法では表面のエネルギー平衡条件及び格子歪みの程度のために量子ドットを形成することができない材料系においても量子ドットの形成を可能とする方法を提供すること、及びその方法によって作製された電子デバイスへの適用が可能な量子ドット構造体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、量子ドットを形成する前に半導体層表面にサーファクタントを作用させることにより、エネルギー的に量子ドットの形成が抑制されている系においても量子ドットの形成を可能とする。ここで、サーファクタントとは、表面状態を変化させる物質をいう。
【0010】
すなわち、本発明は、第1の化合物半導体層上に第2の化合物半導体の量子ドットを形成する方法において、第1の化合物半導体層上に第2の化合物半導体を直接成長させると膜が形成されるとき、第1の化合物半導体層にその表面状態を変化させる物質(サーファクタント)を作用させてから第2の化合物半導体を成長させることを特徴とする。
【0011】
第1の化合物半導体及び第2の化合物半導体は、各々AlxGa1-xN(0≦x≦1)又はInxGa1-xN(0≦x≦1)から選択された相互に組成の異なる化合物半導体等のIII−V族半導体、あるいはII−VI族半導体とすることができる。
【0012】
第1の化合物半導体層の表面状態を変化させる物質(サーファクタント)は、第1の化合物半導体と第2の化合物半導体の組み合わせてよって適当なものが選択されるが、例えばAlxGa1-xN(0≦x≦1)に対しては、テトラエチルシランとすることができる。
【0013】
第2の化合物半導体の量子ドットの大きさ、アスペクト比及び/又は密度は、第1の化合物半導体の表面状態を変化させる物質(サーファクタント)の供給量、成長温度、第1の化合物半導体の組成等に敏感である。したがって、これらのパラメータを調整することにより、量子ドットの大きさ、形状、密度を制御することができる。
なお、本発明による量子ドットはMOCVDによっても、MBEによっても形成することができ、成膜法には依存しない。
【0014】
また、本発明による量子ドット構造体は、前記方法で形成されたものであり、第1の化合物半導体層と、第1の化合物半導体層中に形成された第2の化合物半導体の量子ドットとを含む量子ドット構造体において、第2の化合物半導体は第1の化合物半導体層上に直接成長させると膜が形成されるものであることを特徴とする。
【0015】
このとき、第1の化合物半導体のエネルギーギャップが第2の化合物半導体のエネルギーギャップより大きくなるようにし、第1の化合物半導体の屈折率が第2の化合物半導体の屈折率より小さくなるようにすると、レーザー等電子デバイスの基本構造として有効である。
【0016】
また、本発明は、第1の化合物半導体からなるクラッド層と、クラッド層の表面に形成された第2の化合物半導体からなる量子ドットと、クラッド層の上に配置され量子ドットを埋設するキャップ層とを含む量子ドット構造体において、第2の化合物半導体は第1の化合物半導体層上に直接成長させると膜が形成されるものであり、第1の化合物半導体のエネルギーギャップは第2の化合物半導体のエネルギーギャップより大きく、第1の化合物半導体の屈折率は第2の化合物半導体の屈折率より小さいことを特徴とする。
【0017】
サーファクタントとしては、例えばテトラエチルシラン(TESi)を用いることができる。
サーファクタントの作用については現段階では明らかではないが、表面の自由エネルギーを変化させることによってGaN薄膜がAlxGa1-xN表面を濡らすことを禁止する作用をすると思われる。いま、基板の表面自由エネルギーをσs 、薄膜の自由エネルギーをσf 、界面の自由エネルギーをσi とするとき、成長先端における表面自由エネルギーバランスが次の不等式〔数1〕を満たすとき、薄膜は2次元的に成長を始める。
【0018】
【数1】
σs>σf+σi
【0019】
このとき、サーファクタントを基板表面に導入すると、主に基板の表面自由エネルギーの変化によって〔数1〕の不等式の不等号の向きが変わる。例えば、AlGaN表面にTESiガスを作用させることにより、AlGaNの表面自由エネルギーが減少し、〔数1〕の不等号の向きが逆になることでGaN薄膜の成長が抑制され、GaN量子ドットの成長が促進されることになるものと考えられる。
本発明によって作られた量子ドット構造体は、室温短波長CWレーザー及びLED、メモリー、光スイッチ等に応用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
ここでは、有機金属化学気相堆積法(MOCVD)によってAlxGa1-xN層表面にナノスケールのGaN量子ドットを形成する方法について説明する。GaNは、通常の成長条件ではエネルギー平衡条件のためにAlxGa1-xN層表面上に2次元的な広がりを持つ薄膜として成長するが、本発明の方法によってGaN量子ドットの形成が可能となる。
【0021】
図1は、本発明の方法で使用した水平型MOCVD薄膜成長装置の概略図である。ステンレス製容器10中にグラファイト製の基板サセプター11が配置されており、基板サセプター11上にSiC基板12が配置されている。基板サセプター11は高周波電源13に接続されたRFコイル14によって1060℃〜1100℃の温度に誘導加熱されている。基板温度は基板サセプター11の位置に配置された熱電対によって計測される。SiC基板12の上流側には石英ガラスによって3層に重ね合わせた流路が形成され、上部の流路21からは窒素ガスが供給される。中間の流路22からは水素をキャリアガスとしたトリメチルアルミニウム(TMA)とトリメチルガリウム(TMG)が供給可能であり、下部の流路23からはアンモニアガスが供給される。反応ガスは3つのガス流路21,22,23から独立に供給され、基板サセプター11の直前で混合される。25はTMA溶液の入った容器、26はTEM溶液のはいった容器、27はTESi溶液の入った容器である。なお、上部流路21からの窒素ガスは毎分0.5リットルの流量で常時供給されている。
【0022】
次に、膜形成の工程を説明する図2の略断面図をも参照して、6H−SiC(0001)基板のSi面上にAlNバッファー層、AlGaNクラッド層、GaN量子ドット、AlGaNキャップ層からなる多層構造体を形成する方法について説明する。
【0023】
まず、反応炉に中間流路22からTMAを供給し、下部の流路23からNH3 を供給して、図2(a)に示すように、6H−SiC(0001)基板31の表面に膜厚約1.5nmのAlNバッファー層32を形成した。TMAは、密閉容器25に入れられた18℃のTMA溶液中にH2 ガスを流量6.6cc/minでバブリングさせることでH2 をキャリアガスとして供給した。NH3 は毎分2リットルの流量で供給した。
【0024】
続いて、図2(b)に示すように、AlNバッファー層32の上に厚さ約0.6μmのAlxGa1-xNクラッド層33を形成した。AlxGa1-xNクラッド層33の形成にあたっては、中間流路22からTMAとTMGの混合ガスを供給し、下部流路23からアンモニアを供給した。TMAは、密閉容器25に入れられた18℃のTMA溶液にH2 ガスを流量6.6cc/minでバブリングさせることにより、H2 をキャリアガスとして供給した。また、TMGは、密閉容器26に入れられた−4℃のTMG溶液にH2 ガスを流量10cc/minでバブリングさせることにより、H2 をキャリアガスとして供給した。アンモニアの流量は毎分2リットルとした。
【0025】
TMA及びTMGの流量を変化させることによりAlの含有量xは0〜1.0の範囲で変化させることができる。形成されたAlxGa1-xNクラッド層23の表面を原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察したところ、ほぼ等間隔に並んだステップが観察され2次元成長をしていることが確認された。
【0026】
次に、図2(c)に示すように、中間流路22からテトラエチルシラン〔Si(C254:TESi〕をAlxGa1-xNクラッド層33の表面に供給した。TESiの供給は、密閉容器27に入れられた−12℃のTESi溶液にH2 ガスを流量30cc/minでバブリングさせることにより、H2 をキャリアガスとして供給した。
【0027】
続いて、AlxGa1-xNクラッド層33の表面にTMG及びNH3 ガスを短時間供給して、図2(d)に示すように、GaN量子ドット34を成長させた。TMGはH2 キャリアガスの流量を5cc/minとして供給し、NH3 ガスは毎分2リットルの流量で供給した。
【0028】
最後に、図2(e)に示すように、表面にGaN量子ドット34が形成されたAlxGa1-xNクラッド層33の上にAlxGa1-xNキャップ層35を約60nmの膜厚に形成してGaN量子ドット34をキャップ層35中に埋設した。AlxGa1-xNキャップ層35形成の際の供給ガスは、AlxGa1-xNクラッド層33形成のときと同じにした。
【0029】
GaN量子ドット34の形状をAFMによって調査するために、AlxGa1-xNキャップ層35の無い試料も作製した。各層及び量子ドットの成長の間、反応炉の圧力は76Torrに維持し、基板温度は1060℃〜1100℃に維持した。
得られた多層構造体をAFM、X線回折、及びHe−Cdレーザー(325nm)を用いた77Kでのフォトルミネッセンス等により調べた。
【0030】
図3は、AFMで観察したAlGaNクラッド層33表面上に成長したGaN量子ドット34の構造であり、キャップ層35を形成しない試料を用いて得られたAFM像である。図3(a)は平面図に相当するAFM像、図3(b)は鳥瞰図に相当するAFM像である。図3に示されているように、平均的な大きさで幅40nm、高さ約6nmである六角形のGaN量子ドットがAlGaN表面上に、密度約3×109 cm-2で分布していた。
【0031】
図4は、図2(c)に示したステップ、すなわちAlGaNクラッド層33の表面にTESiガスを作用させる処理を省略して、図2(d)のTMG及びNH3 ガスによる処理を行った場合の、図3に対応するAFM像である。図4から分かるように、AlGaN層33の表面にTESiを作用させない場合には、AlGaN層33の表面上にGaNのステップが観察され、ステップフロー成長が起きていることが分かる。ドット構造は見られず、GaNの表面構造はAlGaNクラッド層33の表面構造と類似している。このように、GaN量子ドットは、GaN成長処理の前にAlGaN表面にTESiガスを作用させた場合にのみ得られる。
【0032】
TEMi供給量、AlxGa1-xNのAl含有量x、及び成長温度を調整することによりGaN量子ドットの形状(アスペクト比)及び密度を制御することができる。また、量子ドットサイズは、GaN成長の間のTMG供給量、すなわち成長時間によって制御することが可能である。
【0033】
図6は量子ドットの密度と成長温度の関係を示す図、図7は量子ドットの密度とTESi供給量の関係を表す図である。図6のデータは、TMSi供給量を30cc/min、AlxGa1-xNのAl含有量をx=0.2に固定し、成長温度を変化させることによって得た。また、図7のデータは、成長温度を1080℃、AlxGa1-xNのAl含有量をx=0.2に固定し、TMSi供給量を変化させることによって得た。
【0034】
Al0.18Ga0.82Nキャップ層を上部に有するGaNドット構造の光学的特性を、He−Cdレーザー(波長325nm)を用いた77Kでのフォトルミネッセンスにより調べた。キャップ層及びクラッド層のAl含有量(x=0.18)はXRD測定によってチェックした値である。
【0035】
図5は、図3のAFMで示したGaN量子ドットを有し、AlGaNキャップ層を持つサンプルのフォトルミネッセンススペクトルを示す。図示するように、エネルギー約3.55eVに半値幅約60meVの単一ピークが観察された。AlGaN層からの発光は高エネルギー側に位置しており観測できなかった。このピークは、GaN薄膜の標準ピークと比較して約80meVのブルーシフトを起こしており、量子効果によるものと考えられる。
【0036】
ここでは、AlGaN層の上にGaN量子ドットを形成する方法をサーファクタントとしてTESiを用いる例によって説明した。しかし、サーファクタントとして使用できる物質はTESiに限られるものではなく、TESi以外にもSiH4 やSi26 及びそれらの混合ガス、シクロペンタンジエニルマグネシウム(Cp2Mg)等を使用しても同様の効果を得ることができる。
【0037】
本発明の方法は、III−V族半導体及びII−VI族半導体において、表面のエネルギー平衡条件により量子ドットを形成することができない場合一般に適用することができる。例えば、AlGaAsのGaAs基板上の成長において、同様に例えばTESiを付加することによって量子ドットの形成が可能となる。
【0038】
本発明により、材料系の表面のエネルギー平衡条件によらず自由に量子ドットを形成することができるようになった。そのため、低次元構造物に発現する新たな物理現象(量子効果や多体効果等)を応用した新しいデバイスの開発ができるようになる。例えば、エキシトン/エキシトン分子を使った高効率低閾値レーザーがその代表である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によると、従来は表面のエネルギー平衡条件によって量子ドットを形成することができなかった材料系においても量子ドットを形成することが可能となる。そのため、半導体量子構造の電子デバイスへの適用の可能性を大きく広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で使用した水平型MOCVD薄膜成長装置の概略図。
【図2】膜形成の工程を説明する略断面図。
【図3】AlGaN表面上に成長したGaN量子ドットのAFM顕微鏡写真。
【図4】従来の方法でAlGaN表面上に形成したGaNのAFM顕微鏡写真。
【図5】GaN量子ドットのフォトルミネッセンススペクトルを示す図。
【図6】量子ドットの密度と成長温度の関係を示す図。
【図7】量子ドットの密度とTESi供給量の関係を表す図。
【符号の説明】
10…ステンレス製容器、11…基板サセプター、12…SiC基板、13…高周波電源、14…RFコイル、21,22,23…ガス流路、31…基板、32…バッファー層、33…クラッド層、34…量子ドット、35…キャップ層

Claims (9)

  1. 第1の化合物半導体層上に第2の化合物半導体の量子ドットを形成する方法において、
    前記第1の化合物半導体層上に前記第2の化合物半導体を直接成長させると表面のエネルギー平衡条件により膜が形成されるとき、前記第1の化合物半導体層の表面にその表面の自由エネルギーを減少させる物質を供給してから前記第2の化合物半導体を成長させることを特徴とする量子ドット形成方法。
  2. 前記第1の化合物半導体及び第2の化合物半導体はIII−V族半導体であることを特徴とする請求項1記載の量子ドット形成方法。
  3. 前記第1の化合物半導体及び第2の化合物半導体は、各々AlxGa1-xN(0≦x≦1)又はInxGa1-xN(0≦x≦1)から選択された相互に組成の異なる化合物半導体であることを特徴とする請求項1記載の量子ドット形成方法。
  4. 前記物質は、テトラエチルシランであることを特徴とする請求項3記載の量子ドット形成方法。
  5. 前記物質の供給量、成長温度、又は前記第1の化合物半導体の組成を調整することにより、前記第2の化合物半導体の量子ドットの大きさ、アスペクト比及び/又は密度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の量子ドット形成方法。
  6. 第1の化合物半導体層と、前記第1の化合物半導体層中に形成された第2の化合物半導体の量子ドットとを含む量子ドット構造体において、
    前記第2の化合物半導体は前記第1の化合物半導体層上に直接成長させると表面のエネルギー平衡条件により膜が形成されるものであり、前記量子ドットは前記第1の化合物半導体層の表面にその表面の自由エネルギーを減少させる物質を供給してから前記第2の化合物半導体を成長させることにより形成したものであることを特徴とする量子ドット構造体。
  7. 前記第1の化合物半導体及び第2の化合物半導体は、各々AlxGa1-xN(0≦x≦1)又はInxGa1-xN(0≦x≦1)から選択された相互に組成の異なる化合物半導体であることを特徴とする請求項6記載の量子ドット構造体。
  8. 前記第1の化合物半導体のエネルギーギャップは前記第2の化合物半導体のエネルギーギャップより大きいことを特徴とする請求項6又は7記載の量子ドット構造体。
  9. 第1の化合物半導体からなるクラッド層と、前記クラッド層の表面に形成された第2の化合物半導体からなる量子ドットと、前記クラッド層の上に配置され前記量子ドットを埋設するキャップ層とを含む量子ドット構造体において、
    前記第2の化合物半導体は前記第1の化合物半導体層上に直接成長させると表面のエネルギー平衡条件により膜が形成されるものであって、前記量子ドットは前記第1の化合物半導体層の表面にその表面の自由エネルギーを減少させる物質を供給してから前記第2の化合物半導体を成長させることにより形成したものであり、前記第1の化合物半導体のエネルギーギャップは前記第2の化合物半導体のエネルギーギャップより大きいことを特徴とする量子ドット構造体。
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