JP3987428B2 - ステッキハンガー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行時に杖を必要とするお年寄りなどが一時的に杖を持つ手をフリーにしたい時に掛けて使用するための身体吊り下げ形の鉤付のステッキハンガーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、杖を持つ手をフリーにしたいと思った時の対策として、杖自体に種々な保持具等を取り付けていた。例えば、ループ紐や針金のフック、または、杖の下部に3脚状の足を取り付け等々である。これらの保持具の付いていない杖では、壁などの立てかける場所を探したり小脇に挟んだりしなければならなかった。最も多く見られるループ紐も障害の程度によっては、難しく時間がかかってしまう。以下に関連する公報を揚げると、装着具付杖(実開平7−36721)、T字杖の保持具(実用登録3085170)、杖用掛け止め具(特開2002−177027)、転倒防止杖(特開2001−292818)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べた発明は、一時的に杖を持つ手をフリーにするための方法として、そのほとんどが杖自体に、何らかの細工を施して解決しようとしているが、実際には、障害の程度によっては、いつでも、どこでも片手で瞬時にワンタッチと言うわけには行かない技術が多く見られる。
【0004】
杖を使用したお年寄りが外出先でお手洗いに入り、左手にハンドバッグ、右手にループ紐付きの杖を持ち、手を洗うときハンドバッグは左の小脇に挟み、右手首に杖とループ紐が有っては、まともに手を洗うことは不可能であり、やむなく目の前の壁に杖を立て掛けようとしたが左右に滑って倒れたりして苦労する。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、杖を必要とする人が外出しても、家の中で家事をしていても、いつでも、どこでも身体に吊り下げられている鉤付のステッキハンガーに図2に示すごとく、杖の握り部を掛けて、しかも片手のワンタッチでその手をフリーにしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明におけるステッキハンガーは、2個の鉤部からなるステッキハンガー本体に、紐を付け該紐を図3の(b)のように肩から斜めに掛けて脇腹の辺りに吊るし、または、図3の(a)のように首にかけて、へその辺りに吊るしておく、しかし肩や首に不都合が有る時は、図3の(c)のように該紐を胴に巻き付けて縛り、ステッキハンガー本体を腹部回りに保持させておいてもよい。そして杖を持つ手をフリーにしたい時は、いつでも、どこでも片手で瞬時に握り部を鉤部に掛けて杖を身体から吊り下げられるようにしたものである。
【0007】
ファッショナブルなスーツを着こなした時などは、首から真直に吊り下げた方がスマートであろうが、肩から斜めに紐を掛けてステッキハンガー本体を身体の脇腹付近になるようにした場合は、吊り下げた杖がブラブラせずに最も安定することがわかる。
【0008】
上記のように肩から斜めに掛けて杖を身体の側面に吊り下げ、戦時中の軍刀のようにして歩くこともできるし、階段の昇り降りも楽に出来ることが解った。即ち、階段を昇る時は背中の方に回してやり、降りる時は腹部の方に回してやれば杖の先端の石突部が階段に触れる心配は無い訳である。
【0009】
また、杖を使用して家事をするお年寄り等がキッチンで食器を洗ったり、包丁を使ったりする時は、脇腹の辺りにあるステッキハンガー本体の鉤部や杖の握り部が手首などに触れて邪魔に感じることもある。この時は、ステッキハンガー本体を少し背中の方向に回してやるだけで邪魔にならない。また、杖を部屋の片隅に立て掛けて座って休息している時でも、ステッキハンガーは肩から斜めに掛けたままで良く、やはり、少し背中の方に回した位置にしておくと気にならず、また、物が引っ掛かる心配も無く一日中肩から掛けていても軽量に作られているので疲れを感じることも無く、その存在すら忘れてしまうことがわかる。
【0010】
ステッキハンガーを身体に付けている状態で、万一転倒した時に怪我をしないようステッキハンガー本体は、弾力性のある材質のもので作製することが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
【0012】
鉤部(1)は、ステッキハンガー本体(A)の下部に2個設けられているが、該ステッキハンガー本体(A)と一体成形等で作製しても良く、別部品として作製し、ネジ止めまたは接着等でも良い。
【0013】
ステッキハンガー本体(A)の上部両端には孔があり、該孔(2)に紐(B)を付け肩や首等から吊り下げられるようにするものであるが、紐(B)は軽くて一日中身体に掛けていても気にならないような簡素なものの方が望ましく、ベルト状の物を使用する場合でもあまり丈夫な物は必要としない。
【0014】
本発明のステッキハンガー本体(A)の2個の鉤部(1)は、T字杖だけのものでは無くL形杖(4)にも充分にハンガーとしての役目を果たすことが実験の結果わかった。これを図4に従って説明すると、右側の鉤部(1)には、L形の握り部が掛けられ挟まれた状態にある。もう一方の左側の鉤部(1)は杖が左方向に滑り落ちるのを押さえる役目をしているからである。
【0015】
また、棒状の杖であってもループ紐が付いていれば、その紐を鉤部(1)に掛けることができる。このように本発明のステッキハンガーは、ステッキタイプの杖のみでは無く鉤部(1)に掛けるための要素(ループ紐その他)を有している杖であればどんな杖でも、そのほとんどの杖を自分の体から吊り下げ、手をフリーにすることが可能であり、杖の万能形ハンガーと言っても過言ではない。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
【0017】
本発明のステッキハンガーは、2個の鉤部からなる本体に、紐を付け肩または首等に掛けられるようにし、杖の握り部分を掛ける。これにより、いつでも、どこでも片手で瞬時にワンタッチで自分の体に吊るすことができ、手をフリーにすることができる。
【0018】
従来の杖は、ループ紐の付いた製品が多く市販されているが、手を洗う時にはループ紐を手首に掛けても充分に手を洗うことは難しかった。本発明のステッキハンガーを使用した場合、例えば、左手にはハンドバッグ(5)、右手には杖(3)を持ち両手がふさがっていても、図5に示す如く2個ある鉤部(1)の片方に、まずハンドバッグ(5)を掛け、その上から杖(3)の握り部を掛けることができるので両手が完全にフリーになり石けんをつけて手首まで充分に洗うことができる。
【0019】
片方の手が不自由なお年寄り等が杖を持つ手一本でループ紐に手首を通したり外したりすることは結構難しい。ましてや冬に手袋をしていて手首に掛けたループ紐を外すことは不可能に近い。本発明のステッキハンガーを使用すれば、たとえ手袋をしていても手が寒さでかじかんでいても片手で瞬時にワンタッチで鉤部に掛けて手をフリーにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 紐の一部を省略したステッキハンガー本体の斜視図。
【図2】 ステッキハンガー本体の鉤部に杖の握り部分を掛けた状態の斜視図。
【図3】 ステッキハンガーの紐を肩または首または胴に掛けた状態の人物歩行図。
【図4】 鉤部にL形杖を掛けた状態のステッキハンガー正面図。
【図5】 鉤部にハンドバッグと杖の両方を掛けたステッキハンガー正面図。
【符号の説明】
A ステッキハンガー本体
B 紐
1 鉤部
2 孔
3 杖
4 L形杖
5 ハンドバッグ
Claims (1)
- 一般的杖の握り部を掛けて吊り下げることができるような大きさと強度を有した2個の鉤部(1)を、ステッキハンガー本体(A)に水平方向の間隔を空けて固着せしめたものであり、前記ステッキハンガー本体(A)に紐(B)を付け肩又は首等に掛けられるようにして、杖(3)の握り部を前記鉤部(1)に掛けることを特徴とするステッキハンガー。
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- 2002-12-30 JP JP2002383755A patent/JP3987428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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