JP3987186B2 - 板材加工機におけるオーバトラベル方向検出装置 - Google Patents
板材加工機におけるオーバトラベル方向検出装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、板材加工機において移動体が軸方向へ移動してオーバトラベルになったときにオーバトラベルの方向を検出する板材加工機におけるオーバトラベル方向検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板材加工機としての例えばパンチングプレスにおいて、例えば図5に示されているように移動体としての例えばキャレッジ101がX軸方向(図5において左右方向)へ移動可能に設けられている。このキャレッジ101にはナット部材103が設けられており、このナット部材103はX軸方向へ延伸されたボールねじ105に螺合されている。しかも、このボールねじ105は図示省略の駆動モータで回転自在となっている。
【0003】
前記ボールねじ105の両端部には、オーバトラベル検出用センサとしての非常停止用リミットスイッチ107L,107R,オーバトラベル方向検出用リミットスイッチ109L,109Rが設けられている。
【0004】
オーバトラベル(OT)とは、例えばNCタレットパンチプレスなどの機械のテーブル又はキャレッジが移動範囲を越えた場合、リミットスイッチにより機械はその場で停止するようになっているが、軸移動範囲を越えたことを検出し軸移動させずに機械をその場で停止させる。これをオーバトラベルといっている。
【0005】
上記構成により、ボールねじ105が回転されて、キャレッジ101が左又は右へ移動してキャレッジ101が非常停止用リミットスイッチ107L又は107Rがオンすると共にオーバトラベル方向検出用リミットスイッチ109L又は109Rがオンされてキャレッジ101が停止すると共にオーバトラベル方向が検出されるものである。
【0006】
または、前記オーバトラベル方向検出用リミットスイッチを図6に示したように、ソフトウエアで領域Sを設定することで、その領域Sにキャレッジ101が進入したかどうかで、オーバトラベル方向を検出している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の図5に示したものでは、非常停止用リミットスイッチ107L,107R,オーバトラベル方向検出用スイッチ109L,109Rをそれぞれ各軸のストロークエンドに2個ずつ設けなければならず、工数,コストがかかると共に、故障率も高くなるという問題がある。
【0008】
また、図6に示したものでは、インクリメンタルのエンコーダを使用した場合、原点復帰する前は現在位置がわからないため、オーバトラベル方向を検出できないという問題がある。
【0009】
この発明の目的は、板材加工機において、オーバトラベル(OT)方向検出用のリミットスイッチを設けることなく、原点復帰前でも、OT発生時にOT方向を検出できるようにした板材加工機におけるオーバトラベル方向検出方法およびその装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、板材加工機における移動体を軸方向へ移動可能に設け、軸の端部に前記移動体がオーバトラベルになったことを検出するオーバトラベル用センサを設け、前記移動体が軸方向へ移動されたときに軸移動の方向を記憶せしめる軸移動方向記憶部を備えると共に、オーバトラベルになったときに非常停止回路を解除してOT領域より脱出させるためのOTリリーススイッチを備え、前記軸移動方向記憶部に記憶された軸移動方向と前記オーバトラベル用センサによるオーバトラベル検出とに基づいてオーバトラベルの方向とは逆の方向に軸移動するようにオーバトラベルを処理するオーバトラベル処理部を備えた制御装置を設けてなることを特徴とするものである。
【0012】
したがって、この発明の板材加工機におけるオーバトラベル検出装置では、板材加工機における移動体を軸方向へ移動せしめたとき、制御装置の軸移動方向記憶部に軸移動の方向が記憶される。しかも、移動体が軸の端部に設けられたオーバトラベル用センサで検出されてオーバトラベルになると、そのときの軸移動の方向は制御装置のオーバトラベル処理部で前記軸移動方向記憶部に記憶された軸移動の方向を基にして処理されて、どちらの方向にオーバトラベルになったかが検出される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
【0014】
図2を参照するに、板材加工機としての例えばパンチングプレスにおいて、移動体としての例えばキャレッジ1がX軸方向(図2において左右方向)へ移動可能に設けられている。このキャレッジ1にはナット部材3が設けられており、このナット部材3はX軸方向へ延伸されたボールねじ5に螺合されている。しかも、このボールねじ5は位置検出器としてのエンコーダ7を備えた駆動モータ9(図1参照)で回転自在となっている。前記ボールねじ5の両端部にはオーバトラベル検出用センサとしての非常停止検出用のOTリミットスイッチ11L,11Rが設けられている。
【0015】
前記キャレッジ1を移動制御せしめる制御装置13は図1に示されているように、指令部15,軸制御部17,軸移動方向記憶部19およびOT処理部21 (オーバトラベル処理部)を備えている。指令部15は軸制御部13に軸制御の指令を与えると共に、軸移動方向記憶部19に軸移動方向を記憶せしめる指令を与えるものである。また、軸制御部17で駆動モータ9の回転が制御されると共に、駆動モータ9に備えられたエンコーダ7から軸制御部17へキャレッジ1の位置がフィードバックされる。OT処理部21には軸移動方向記憶部19に記憶されている軸移動の方向と、OTリミットスイッチ11L又は11Rで検出されたOT信号が取り込まれてOT処理が行われる。
【0016】
上記構成により、図3に示されたフローチャートを基にして動作を説明すると、まずステップS1で駆動モータ9を駆動せしめてボールねじ5を回転せしめると、ナット部材3を介してキャレッジ1(軸)が図2において左方向又は右方向へ移動される。ステップS2でそのときの軸の移動方向を軸移動方向記憶部19に記憶せしめる。
【0017】
そして、ステップS3でキャレッジ1が移動してOTリミットスイッチ11L又は11RがONされると、OTになったと判断され、ステップS4においてOT処理部21でOT処理が行われる。
【0018】
すなわち、OTとなった場合には、図4に示されている非常停止回路23をOTリリーススイッチ25により解除してOT領域より脱出せしめる。このときOTの方向と逆の方向のみ軸移動するようにOT処理部21で処理せしめる。
【0019】
以上のことから、従来のOT方向検出用リミットスイッチを設ける必要がなくなり、製造工数の削減,部品のコストを削減できる。又、信頼性も部品が減ることにより向上せしめることができる。インクリメンタルエンコーダを使用している場合に、原点復帰前でもOTの方向を検出することができる。
【0020】
なお、この発明は、前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形態では板材加工機,移動体として、パンチングプレス,キャレッジを例にとって説明したが、レーザ加工機などそれ以外の板材加工機であってもよく、また、キャレッジベースなどそれ以外の移動体であっても構わない。
【0021】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態より理解されるように、本発明によれば、板材加工機における移動体を軸方向へ移動せしめたとき、制御装置の軸移動方向記憶部に軸移動の方向が記憶される。しかも、移動体が軸の端部に設けられたオーバトラベル用センサで検出されてオーバトラベルになると、そのときの軸移動の方向は制御装置のオーバトラベル処理部で前記軸移動方向記憶部に記憶された軸移動の方向を基にして処理されて、どちらの方向にオーバトラベルになったかを検出せしめることができる。
【0022】
したがって、従来のOT方向検出用リミットスイッチを設ける必要がなくなり、製造工数の削減,部品のコストを削減できる。また、信頼性も部品が減ることにより向上せしめることができる。インクリメンタルエンコーダを使用している場合に、原点復帰前でもOTの方向を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の板材加工機におけるオーバトラベル方向検出装置の構成ブロック図である。
【図2】移動体としてのキャレッジのオーバトラベルを説明する説明図である。
【図3】この発明の動作を説明するフローチャートである。
【図4】非常停止処理回路の一例を示す図である。
【図5】従来のオーバトラベル方向を検出する説明図である。
【図6】従来の他のオーバトラベル方向を検出する説明図である。
【符号の説明】
1 キャレッジ(移動体)
3 ナット部材
5 ボールねじ
7 エンコーダ(位置検出器)
9 駆動モータ
11L,11R OTリミットスイッチ(オーバトラベル検出用センサ)
13 制御装置
15 指令部
17 軸制御部
19 軸移動方向記憶部
21 OT処理部(オーバトラベル処理部)
23 非常停止処理回路
25 OTリリーススイッチ
Claims (1)
- 板材加工機における移動体を軸方向へ移動可能に設け、軸の端部に前記移動体がオーバトラベルになったことを検出するオーバトラベル用センサを設け、前記移動体が軸方向へ移動されたときに軸移動の方向を記憶せしめる軸移動方向記憶部を備えると共に、オーバトラベルになったときに非常停止回路を解除してOT領域より脱出させるためのOTリリーススイッチを備え、前記軸移動方向記憶部に記憶された軸移動方向と前記オーバトラベル用センサによるオーバトラベル検出とに基づいてオーバトラベルの方向とは逆の方向に軸移動するようにオーバトラベルを処理するオーバトラベル処理部を備えた制御装置を設けてなることを特徴とする板材加工機におけるオーバトラベル方向検出装置。
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1998
- 1998-02-12 JP JP02991498A patent/JP3987186B2/ja not_active Expired - Fee Related
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