JP3986682B2 - 車両の走行安全装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーダー装置等の物体検出手段を用いて自車が対向車に接触するのを防止する車両の走行安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる車両の走行安全装置は、特開平7−14100号公報により既に知られている。
【0003】
上記公報に記載されたものは、自車が対向車線に進入して対向車と衝突する可能性がある場合に、ドライバーに自発的な衝突回避操作を促すための警報を発したり、自車を自動的に制動したりした対向車との衝突を回避するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図3に示すように、車速Viおよびヨーレートγiに基づいて推定した自車Aiの将来の移動軌跡から、自車Aiの車体軸線を基準とした横移動量Y1 を算出するとともに、レーダー装置により自車Aiの車体軸線を基準とした対向車Aoの相対横距離Y2 を算出し、前記横移動量Y1 および前記相対横距離Y2 を比較することにより自車Aiおよび対向車Aoの衝突可能性を判定することが考えられる。このような手法を採用した場合、図8に示すように、左側通行の道路で自車Aiが右カーブの出口に差し掛かかるとドライバーがカーブ路から直線路に移行すべくステアリングホイールを左方向に操舵するため、実際に発生する横移動量は推定した横移動量Y1 よりも小さくなる。その結果、実際には衝突の可能性が無いにも拘わらず、衝突の可能性が有ると誤判定されてしまい、不必要な衝突回避制御が実行されてドライバーに違和感を与える可能性がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、カーブの出口部分において自車および対向車の衝突可能性の誤判定が行なわれるのを未然に防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、自車の進行方向に存在する物体を検出して自車および物体の相対的な位置関係を算出する物体検出手段と、自車の将来の移動軌跡を推定する移動軌跡推定手段と、自車が前記移動軌跡に沿って現在の対向車の位置まで進行したときの自車の推定位置と現在の対向車の位置との横方向の偏差である相対横偏差を算出する相対横偏差算出手段と、相対横偏差算出手段で算出した相対横偏差が所定範囲内にあるときに自車と対向車とが接触する可能性が有ると判定する接触可能性判定手段と、自車がカーブの出口部分に接近したことを検出するカーブ出口検出手段と、カーブ出口検出手段による検出結果に基づいて前記相対横偏差を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、物体検出手段が自車および対向車の相対的な位置関係を検出し、移動軌跡推定手段が自車の将来の移動軌跡を推定すると、相対横偏差算出手段が自車が前記移動軌跡に沿って現在の対向車の位置まで進行したときの自車の推定位置と現在の対向車の位置との横方向の偏差である相対横偏差を算出し、接触可能性判定手段が前記相対横偏差が所定範囲内にある場合に自車と対向車とが接触する可能性が有ると判定する。カーブ出口検出手段が自車がカーブの出口部分に接近したことを検出すると、補正手段が前記相対横偏差を補正するので、カーブの出口部分において自車と対向車との接触可能性が高めに誤判定されるのを確実に防止することができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、接触可能性判定手段が自車と対向車とが接触する可能性が有ると判定したときに接触回避操舵を行なう接触回避手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、自車と対向車とが接触する可能性が有る場合に接触回避手段が接触回避操舵を行なうので、自車と対向車との接触を未然に防止することができる。
【0010】
また請求項3に記載された発明は、請求項1または2の構成に加えて、カーブ出口検出手段は、撮像手段で撮像した自車の進行方向の道路状況に基づいて、自車がカーブの出口部分に接近したことを検出することを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、カーブの出口部分を撮像手段で撮像した自車の進行方向の道路状況に基づいて検出するので、確実な検出が可能になる。
【0012】
また請求項4に記載された発明は、請求項1または2の構成に加えて、カーブ出口検出手段は、操舵角検出手段で検出したドライバーによる旋回状態から直進状態へのステアリング戻し操作に基づいて、自車がカーブの出口部分に接近したことを検出することを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、カーブの出口部分を操舵角検出手段で検出したドライバーによる旋回状態から直進状態へのステアリング戻し操作に基づいて検出するので、確実な検出が可能になる。
【0014】
また請求項5に記載された発明は、請求項1〜4の何れかの構成に加えて、移動軌跡推定手段で推定した移動軌跡に基づいて自車の将来の横移動量を算出する横移動量算出手段を備えてなり、補正手段は前記横移動量を減少させるように補正することを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、横移動量算出手段で算出した自車の将来の横移動量を補正手段が減少させる方向に補正するので、カーブの出口部分で前記横移動量が実際よりも多めに算出されるのを防止することができる。
【0016】
また請求項6に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、補正手段は、ドライバーによるステアリング戻し速度が大きいほど前記横移動量が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、ドライバーによるステアリング戻し速度が大きいほど前記横移動量が小さくなるように補正するので、カーブの出口部分における横移動量の誤差を的確に補正することができる。
【0018】
また請求項7に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、補正手段は、カーブにおける旋回半径が小さいほど前記横移動量が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、カーブにおける旋回半径が小さいほど前記横移動量が小さくなるように補正するので、カーブの出口部分における横移動量の誤差を的確に補正することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜図8は本発明の一実施例を示すもので、図1は走行安全装置を備えた車両の全体構成図、図2は走行安全装置のブロック図、図3は自車Aiおよび対向車Aoの相対関係を示す図、図4は電子制御ユニットの機能の説明図、図5は正面衝突回避制御手段の回路を説明するブロック図、図6は衝突回避制御ルーチンのフローチャート、図7は操舵速度dθ/dtおよび旋回半径Rに基づいて補正係数K1 を検索するマップ、図8はカーブの出口における横移動量Y1 および補正横移動量Y1 ′を説明する図である。
【0022】
図1および図2に示すように、左右の前輪Wf,Wfおよび左右の後輪Wr,Wrを備えた車両は、操舵輪である左右の前輪Wf,Wfを操舵するためのステアリングホイール1と、ドライバーによるステアリングホイール1の操作をアシストする操舵力および衝突回避のための操舵力を発生する電動パワーステアリング装置2とを備える。電動パワーステアリング装置2の作動を制御する電子制御ユニットUには、レーダー3に連なるレーダー情報処理装置4と、カメラ5に連なる画像処理装置6と、各車輪Wf,Wf;Wr,Wrの回転数を検出する車速センサS1 …と、車体のヨーレートを検出するヨーレートセンサS2 と、ステアリングホイール1の操舵角を検出する操舵角センサS3 と、ドライバーによりステアリングホイール1に加えられる操舵トルクを検出する操舵トルクセンサS4 とからの信号が入力される。電子制御ユニットUは、レーダー情報処理装置4、画像処理装置6および各センサS1 …,S2 ,S3 ,S4 からの信号に基づいて電動パワーステアリング装置2の作動を制御するとともに、液晶ディスプレイよりなる表示器7およびブザーやランプよりなる警報器8の作動を制御する。
【0023】
レーダー3は自車前方の左右方向所定範囲に向けて電磁波を送信し、その電磁波が物体に反射された反射波を受信するもので、本発明の物体検出手段を構成するレーダー情報処理装置4は、レーダー3からの信号に基づいて自車Aiおよび対向車Aoの相対的な位置関係を算出する。図3に示すように、自車Aiおよび対向車Aoの相対的な位置関係とは、自車Aiと対向車Aoとの相対距離ΔLと、自車Aiと対向車Aoとの相対速度ΔV(すなわち、自車Aiの車速Viと対向車Aoの車速Voとの差)と、自車Aiの車体軸線に対する対向車Aoの相対横距離Y2 とである。相対横距離Y2 は、自車Aiの車体軸線に対する対向車Aoの成す角度βと、自車Aiおよび対向車Aoの相対距離ΔLとに基づいて算出可能である。レーダー3は対向車Ao以外に先行車や道路の静止物を検出するが、相対速度ΔVの大きさに基づいて先行車や静止物から対向車Aoを判別することができる。尚、本実施例では、1回の送受信で自車Aiと対向車Aoとの上記相対関係(ΔL,ΔV,β)を検出することができるミリ波レーダーが用いられる。
【0024】
画像処理装置6は、本発明の撮像手段を構成するカメラ5で撮像した自車前方の画像に基づいて道路のセンターラインを検出し、検出したセンターラインの曲がり具合によりカーブの出口部分(カーブ路から直線路への移行部分)を判定する。
【0025】
図4に示すように、電子制御ユニットUは電動パワーステアリング制御手段11と、正面衝突回避制御手段12と、切換手段13と、出力電流決定手段14とを備える。通常時は切換手段13が電動パワーステアリング制御手段11側に接続されており、電動パワーステアリング装置2は通常のパワーステアリング機能を発揮する。すなわち、ステアリングホイール1に入力される操舵トルクと車速とに応じて出力電流決定手段14がアクチュエータ15への出力電流を決定し、この出力電流を駆動回路16を介してアクチュエータ15に出力することにより、ドライバーによるステアリングホイール1の操作がアシストされる。一方、自車Aiが対向車Aoと正面衝突する可能性がある場合には切換手段13が正面衝突回避制御手段12側に接続され、正面衝突回避制御手段12でアクチュエータ15の駆動を制御することにより、対向車Aoとの正面衝突を回避するための自動操舵が実行される。この自動操舵の内容は後から詳述する。
【0026】
図5に示すように、電子制御ユニットUの正面衝突回避制御手段12の内部には、移動軌跡推定手段M1と、相対横偏差算出手段M2と、接触可能性判定手段M3と、カーブ出口検出手段M4と、補正手段M5と、接触回避手段M6と、横移動量算出手段M7とが設けられる。
【0027】
移動軌跡推定手段M1は、自車Aiの車速Viおよび自車Aiのヨーレートγiに基づいて自車Aiの将来の移動軌跡を推定する。横移動量算出手段M7は、移動軌跡推定手段M1で推定した移動軌跡に基づいて、自車Aiの将来の横移動量Y1 を算出する。相対横偏差算出手段M2は、自車Aiの将来の移動軌跡(すなわち横移動量Y1 )と、物体検出手段4(レーダー情報処理装置4)で検出した自車Aiと対向車Aoとの間の相対距離ΔL、相対速度ΔVおよび角度βとに基づいて、自車Aiと対向車Aoとの相対横偏差ΔYを算出する。
【0028】
接触可能性判定手段M3は、前記相対横偏差ΔYが−ε≦ΔY≦εの状態にあるとき、自車Aiおよび対向車Aoが接触する可能性が有ると判定する。このとき、カーブ出口検出手段M4が撮像手段5(カメラ5)あるいは操舵角検出手段S3 (操舵角センサS3 )の出力に基づいて自車Aiが右カーブの出口(左側通行の場合)あるいは左カーブの出口(右側通行の場合)にあることを判定すると、補正手段M5が自車Aiおよび対向車Aoのの相対横偏差ΔYを補正する。そして接触回避手段M6が、補正後の相対横偏差ΔYに基づいて、自車Aiおよび対向車Aoの接触を回避すべく電動パワーステアリング装置2を介して接触回避操舵を実行する。
【0029】
次に、本発明の実施例の作用を図6のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
先ず、図6のフローチャートのステップS1で、レーダー情報処理装置4から電子制御ユニットUに自車Aiと対向車Aoとの相対距離ΔLと、自車Aiと対向車Aoとの相対速度ΔVと、自車Aiの車体軸線に対する対向車Aoの相対横距離Y2 とを読み込む。続くステップS2で、車速センサS1 …で検出した自車Aiの車速Viと、ヨーレートセンサS2 で検出した自車Aiのヨーレートγiとに基づいて横移動量Y1 を算出する。図3に示すように、横移動量Y1 は、自車Aiが現在の対向車Aoの位置まで進行したときに発生する横方向の移動量であって、次のようにして算出される。すなわち、自車Aiが現在の対向車Aoの位置に達するまでの時間t1 は、相対距離ΔLを自車Aiの車速Viで除算したΔL/Viで与えられるので、時間t1 =ΔL/Viが経過したときの自車Aiの横移動量Y1 は、自車Aiの車速Viおよび自車Aiのヨーレートγiを用いると、
Y1 =(1/2)・Vi・γi・(ΔL/Vi)2 …(1)
で与えられる。
【0031】
続くステップS3で、画像処理装置6で検出した道路のセンターラインの曲がり具合に基づいて、自車Aiが左側通行の道路における右カーブの出口に差し掛かっているか否かを判定する。ステップS3の答えがYESで自車Aiが左側通行の道路における右カーブの出口に差し掛かっていると一応判定された場合には、更にステップS4で、操舵角センサS3 で検出した操舵角θに基づいてドライバーによるステアリングホイール1の戻し操作があるか否かを判定する。すなわち、ステアリングホイール1を右方向に操舵したときの操舵速度dθ/dtを正値とすると、前記操舵速度角dθ/dtが負値であれば、右カーブの出口部分でドライバーがステアリングホイール1を左方向に戻し操作したことが確認される。
【0032】
而して、ステップS3およびステップS4の何れかの答えがNOである場合には、自車Aiが右カーブの出口に差し掛かっていないと最終的に判定し、ステップS7に移行する。ステップS7では、相対横距離Y2 から横移動量Y1 を減算することにより、相対横偏差ΔYを算出する。
【0033】
ΔY=Y2 −Y1 …(2)
図3から明らかなように、相対横偏差ΔYは、自車Aiが現在の対向車Aoの位置まで進行したときに、現在の対向車Aoの位置と、自車Aiの推定位置との間の横方向の偏差に相当する。相対横偏差ΔYは正負の値を持ち、本実施例の左側通行の場合には、Y2 >Y1 で相対横偏差ΔYが正であれば自車Aiの推定移動軌跡は現在の対向車Aoの位置の左側を通過し、Y2 <Y1 で相対横偏差ΔYが負であれば自車Aiの推定移動軌跡は現在の対向車Aoの位置の右側を通過する。そして、この相対横偏差ΔYの絶対値が小さいほど、自車Aiが対向車Aoに接触する可能性が高いことになる。
【0034】
続くステップS8で、前記相対横偏差ΔYが予め設定した範囲にあるか否かを判定する。すなわち、自動車の車体の横幅に基づいて予め設定した所定値ε(例えば2m)に基づく所定範囲に相対横偏差ΔYが入っており、従って、
−ε≦ΔY≦ε …(3)
が成立する場合には、自車Aiが対向車Aoに衝突する可能性があると判定する。一方、前記(3)式が成立しないときには、自車Aiが対向車Aoの左側あるいは右側をすり抜けて衝突が発生しないと判定して、衝突回避のための自動操舵を実行せずにステップS1に復帰する。
【0035】
続くステップS9で、衝突回避制御の開始タイミングを決定すべく、自車Aiが衝突予測地点に達するまでの時間t0 を算出し、この時間t0 を予め設定した閾値τ0 とを比較する。自車Aiが衝突予測地点に達するまでの時間t0 は、自車Aiおよび対向車Aoの相対距離ΔLを相対速度ΔVで除算することにより算出される。
【0036】
t0 =ΔL/ΔV …(4)
また前記閾値τ0 は、ドライバーが自発的な衝突回避操舵を開始するタイミングに相当するもので、実験的に求められる。而して、ステップS9でt0 がτ0 以下になると、ステップS10で表示器7および警報器8を作動させてドライバーに警報を発するとともに、衝突回避のための自動操舵を実行する。
【0037】
一方、ステップS3およびステップS4の両方の答えがYESである場合には、自車Aiが右カーブの出口に差し掛かっていると最終的に判定し、続くステップS5で前記横移動量Y1 に補正係数K1 を乗算したものを補正横移動量Y1 ′とする。
【0038】
Y1 ′=Y1 ・K1 …(5)
図7に示すマップは、カーブにおける自車Aiの旋回半径Rと、操舵速度の絶対値|dθ/dt|とに基づいて補正係数K1 を検索するためのものである。旋回半径Rは、画像処理装置6で検出したセンターラインの形状から算出される。このマップから明らかなように、補正係数K1 は旋回半径Rが小さいほど、また操舵速度の絶対値|dθ/dt|が大きいほど小さくなり、それに伴って補正横移動量Y1 ′の値も小さくなる。
【0039】
図8は自車Aiが右カーブの出口に差し掛かった状態を示しており、その横移動量Y1 は現在の車速Viおよび現在のヨーレートγiに基づいて推定されたものである。しかしながら、カーブ路から直線路に移行する部分ではドライバーがステアリングホイール1を左方向に操舵するため、実際に発生する横移動量は前記横移動量Y1 よりも小さくなる。すなわち、横移動量Y1 に1以下の補正係数K1 を乗算して減少方向に補正した補正横移動量Y1 ′が、カーブ路から直線路に移行する際に発生する実際の横移動量に近いものとなる。
【0040】
而して、ステップS6で、相対横距離Y2 から補正横移動量Y1 ′を減算することにより、補正された相対横偏差ΔYを算出する。
【0041】
ΔY=Y2 −Y1 ′ …(6)
そしてステップS8で、前記(3)式に基づいて衝突可能性の判定を行なうことにより、カーブの出口においても的確な判定を行なうことができる。
【0042】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0043】
例えば、実施例では横移動量Y1 を補正することにより相対横偏差ΔYを補正しているが、将来の自車Aiの移動軌跡をカーブ半径Rや操舵速度の絶対値|dθ/dt|で補正することにより相対横偏差ΔYを補正することもできる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、カーブ出口検出手段が自車がカーブの出口部分に接近したことを検出すると、補正手段が自車と対向車との相対横偏差を補正するので、カーブの出口部分において自車と対向車との接触可能性が高めに誤判定されるのを確実に防止することができる。
【0045】
また請求項2に記載された発明によれば、自車と対向車とが接触する可能性が有る場合に接触回避手段が接触回避操舵を行なうので、自車と対向車との接触を未然に防止することができる。
【0046】
また請求項3に記載された発明によれば、カーブの出口部分を撮像手段で撮像した自車の進行方向の道路状況に基づいて検出するので、確実な検出が可能になる。
【0047】
また請求項4に記載された発明によれば、カーブの出口部分を操舵角検出手段で検出したドライバーによる旋回状態から直進状態へのステアリング戻し操作に基づいて検出するので、確実な検出が可能になる。
【0048】
また請求項5に記載された発明によれば、横移動量算出手段で算出した自車の将来の横移動量を補正手段が減少させる方向に補正するので、カーブの出口部分で前記横移動量が実際よりも多めに算出されるのを防止することができる。
【0049】
また請求項6に記載された発明によれば、ドライバーによるステアリング戻し速度が大きいほど前記横移動量が小さくなるように補正するので、カーブの出口部分における横移動量の誤差を的確に補正することができる。
【0050】
また請求項7に記載された発明によれば、カーブにおける旋回半径が小さいほど前記横移動量が小さくなるように補正するので、カーブの出口部分における横移動量の誤差を的確に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行安全装置を備えた車両の全体構成図
【図2】走行安全装置のブロック図
【図3】自車Aiおよび対向車Aoの相対関係を示す図
【図4】電子制御ユニットの機能の説明図
【図5】正面衝突回避制御手段の回路を説明するブロック図
【図6】衝突回避制御ルーチンのフローチャート
【図7】操舵速度dθ/dtおよび旋回半径Rから補正係数K1 を検索するマップ
【図8】カーブの出口における横移動量Y1 および補正横移動量Y1 ′を説明する図
【符号の説明】
4 レーダー情報処理装置(物体検出手段)
5 カメラ(撮像手段)
Ai 自車
Ao 対向車
M1 移動軌跡推定手段
M2 相対横偏差算出手段
M3 接触可能性判定手段
M4 カーブ出口検出手段
M5 補正手段
M6 接触回避手段
M7 横移動量算出手段
R 旋回半径
S3 操舵角センサ(操舵角検出手段)
Y1 横移動量
dθ/dt 操舵速度
−ε〜ε 所定範囲
ΔY 相対横偏差
Claims (7)
- 自車(Ai)の進行方向に存在する物体を検出して自車(Ai)および物体の相対的な位置関係を算出する物体検出手段(4)と、
自車(Ai)の将来の移動軌跡を推定する移動軌跡推定手段(M1)と、
自車(Ai)が前記移動軌跡に沿って現在の対向車(Ao)の位置まで進行したときの自車(Ai)の推定位置と現在の対向車(Ao)の位置との横方向の偏差である相対横偏差(ΔY)を算出する相対横偏差算出手段(M2)と、
相対横偏差算出手段(M2)で算出した相対横偏差(ΔY)が所定範囲(−ε〜ε)内にあるときに自車(Ai)と対向車(Ao)とが接触する可能性が有ると判定する接触可能性判定手段(M3)と、
自車(Ai)がカーブの出口部分に接近したことを検出するカーブ出口検出手段(M4)と、
カーブ出口検出手段(M4)による検出結果に基づいて前記相対横偏差(ΔY)を補正する補正手段(M5)と、
を備えたことを特徴とする車両の走行安全装置。 - 接触可能性判定手段(M3)が自車(Ai)と対向車(Ao)とが接触する可能性が有ると判定したときに接触回避操舵を行なう接触回避手段(M6)を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の車両の走行安全装置。
- カーブ出口検出手段(M4)は、撮像手段(5)で撮像した自車(Ai)の進行方向の道路状況に基づいて、自車(Ai)がカーブの出口部分に接近したことを検出することを特徴とする、請求項1または2に記載の車両の走行安全装置。
- カーブ出口検出手段(M4)は、操舵角検出手段(S3 )で検出したドライバーによる旋回状態から直進状態へのステアリング戻し操作に基づいて、自車(Ai)がカーブの出口部分に接近したことを検出することを特徴とする、請求項1または2に記載の車両の走行安全装置。
- 移動軌跡推定手段(M1)で推定した移動軌跡に基づいて自車(Ai)の将来の横移動量(Y1 )を算出する横移動量算出手段(M7)を備えてなり、補正手段(M5)は前記横移動量(Y1 )を減少させるように補正することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の車両の走行安全装置。
- 補正手段(M5)は、ドライバーによるステアリング戻し速度(dθ/dt)が大きいほど前記横移動量(Y1 )が小さくなるように補正することを特徴とする、請求項5に記載の車両の走行安全装置。
- 補正手段(M5)は、カーブにおける旋回半径(R)が小さいほど前記横移動量(Y1 )が小さくなるように補正することを特徴とする、請求項5に記載の車両の走行安全装置。
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