JP3687121B2 - 車両の進行路推定装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願発明は、自車両を前方位置する先行車に追従させて走行させる追従走行時に用いられる車両の進行路推定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自車両を前方位置する先行車に追従させて走行させる追従走行を行う場合、自車両の前方に向けて超音波や電波等のレーダ波を発信して前方に存在する先行車等の障害物を検出するレーダ装置が用いられている。その際、レーダ装置としてスキャン式のものを用いて水平方向に比較的広角度でもって走査を行う一方、その走査で得られる情報の中から、マイクロコンピュータを利用して、スキャン舵角に基づいて推定される自車両の進行路に沿った領域内のもののみをピックアップすることにより、レーダ装置による障害物の検出をソフト的に上記領域内に限定して行うようにしたものが開発されてきている。
【0003】
上記のような追従走行を行う場合、自車両の進行路をいかに正確に推定するかということが極めて重要な問題となる。
【0004】
従来の進行路推定の公知例としては、自車両のステアリング舵角あるいは自車両に発生するヨーレートと自車両の車速とに基づいて行うものがある(例えば、特開平6−131596号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような進行路推定方法では、次のような不具合がある。
【0006】
即ち、ステアリング舵角に基づいて進行路推定を行う場合、高速道路等の曲線部にカント(即ち、路面の傾斜)があるときには、ステアリング舵角は実際の自車両の旋回角度と一致しないため、このステアリング舵角に基づいて推定される自車両の進行路における曲率半径は、実際の進行路(即ち、曲線道路)のそれより大きくなってしまう。また、自車両が直進走行しているときでも、ステアリングは左右に微妙に操舵されるのが普通であるから、ステアリング舵角に基づいて自車両の進行路を推定すると、推定された進行路が実際の進行路と一致しなくなる。
【0007】
一方、自車両に発生するヨーレートに基づいて進行路推定を行う場合、ドライバーのステアリング操舵と同時にヨーが発生するのではなく、ステアリング操舵とヨー発生との間には時間的なズレがあるため、正確な進行路推定が得られない場合が生ずるおそれがある。
【0008】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、適切な進行路の推定を行い得るようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明の第1の基本構成では、上記課題を解決するための手段として、自車両のステアリング舵角を検出する舵角検出手段と、自車両に発生するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段とを備えた車両の進行路推定装置において、前記ヨーレート検出手段および車速検出手段によりそれぞれ検出されたヨーレートおよび車速に基づいて自車両の進行路を推定する進行路推定手段と、前記舵角検出手段により検出されたステアリング舵角に基づいて舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、該舵角速度算出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいて前記進行路推定手段により推定された進行路を補正する進行路補正手段とを付設している。
【0010】
本願発明の第2の基本構成では、上記課題を解決するための手段として、自車両のステアリング舵角を検出する舵角検出手段と、自車両に発生するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段とを備えた車両の進行路推定装置において、前記舵角検出手段により検出されたステアリング舵角に基づいて舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、前記ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートを前記舵角速度検出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいて補正するヨーレート補正手段と、該ヨーレート補正手段により補正されたヨーレートおよび前記車速検出手段により検出された車速に基づいて自車両の進行路を推定する進行路推定手段とを付設している。
【0011】
【作用】
本願発明の第1の基本構成では、上記手段により次のような作用が得られる。
【0012】
即ち、進行路推定手段により自車両に発生するヨーレートおよび車速に基づいて自車両の進行路が推定されるが、該進行路は、舵角速度算出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいて進行路補正手段により適正に補正される。
【0013】
本願発明の第2の基本構成では、上記手段により次のような作用が得られる。
【0014】
即ち、自車両に発生するヨーレートが、舵角速度算出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいてヨーレート補正手段により適正に補正され、かくして補正されたヨーレートおよび自車両の車速に基づいて進行路推定手段により自車両の進行路が推定される。
【0015】
【発明の効果】
本願発明の第1の基本構成によれば、進行路推定手段により自車両に発生するヨーレートおよび車速に基づいて推定された自車両の進行路を、舵角速度算出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいて進行路補正手段により適正に補正するようにしたので、ステアリング操舵とヨーレート発生との時間的ズレが適正に補正されることとなり、実際の道路状況等に対応した適正な進行路推定が行えるという優れた効果がある。
【0016】
本願発明の第2の基本構成によれば、自車両に発生するヨーレートを、舵角速度算出手段により算出された舵角速度(あるいは、舵角速度と自車速との関数値)に基づいてヨーレート補正手段により適正に補正し、かくして補正されたヨーレートおよび自車両の車速に基づいて進行路推定手段により自車両の進行路を推定するようにしたので、ステアリング操舵とヨーレート発生との時間的ズレが適正に補正されることとなり、実際の道路状況等に対応した適正な進行路推定が行えるという優れた効果がある。
【0017】
【実施例】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施例及び参考例を説明する。
【0018】
参考例1
図1および図2には、本願発明の参考例1にかかる進行路推定装置を備えた車両の追従走行装置の概略構成が示されている。
【0019】
図1において符号1はエンジン吸気系のスロットル弁(図示省略)の開度を自動調整するスロットル制御装置、2は電子制御式自動変速機(EAT)の制御装置、3は各車輪に付与する制動力を自動調整するブレーキ制御装置であり、これら三種類の制御装置1〜3は、いずれも図示していないアクチュエータを有し、該各アクチュエータは、コントロールユニット4により制御されることとなっている。
【0020】
即ち、前記コントロールユニット4は、スロットル制御装置1のアクチュエータに対し目標スロットル開度信号を出力して制御を行うとともに、ブレーキ制御装置3のアクチュエータに対し目標ブレーキ量信号を出力して制御を行う。また、コントロールユニット4は、EAT制御装置2のシフト位置を検出するセンサー(図示省略)からのシフト位置信号を受けつつ、該EAT制御装置2のアクチュエータに対しシフト制御信号を出力して制御を行う。
【0021】
符号5で示す情報表示装置は、車室内のインストルメントパネル等に設けられ、図示していないが、前記コントロールユニット4からの警報信号を受けて点灯する警報ランプと、コントロールユニット4からの自己診断信号を受けて画面表示する表示部とを備えている。
【0022】
符号6で示すレーザレーダ装置は、自車の前方に存在する物体(例えば、先行車等)を検出する物体検出手段として作用するものであり、レーザレーダ波を自車の前方に向けて発信し、前方物体に当たって反射してくる反射波を受信し、その受信時点と発信時点との時間差によって自車と前方物体との間の距離を測定するように構成されている。このレーザレーダ装置6により検出された検出信号は、車間距離信号として前記コントロールユニット4に入力される。また、本参考例のレーザレーダ装置6は、レーザレーダ波を水平方向に比較的広角度で走査するスキャン式のものとされている。
【0023】
符号7はスロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサー、8は車速を検出する車速検出手段として作用する車速センサー、9はステアリング舵角(以下、単に舵角という)を検出する舵角検出手段として作用する舵角センサー、10は自車に発生するヨーレートを検出するヨーレート検出手段として作用するヨーレートセンサー、11は自車に発生する横加速度を検出する横Gセンサー、12はブレーキペダルの踏み込み時にON作動するブレーキスイッチ、13はクラッチの作動状態に応じてON作動するクラッチスイッチ、14はロックオンスイッチ、15は自車のオークルーズ運転時ON作動されるオークルーズスイッチであり、これらのセンサー・スイッチ類7〜15の検出信号は、いずれもコントロールユニット4に入力される。なお、図示していないエンジン回転数センサーやその他のセンサー・スイッチ類の検出信号もコントロールユニット4に入力されるが、これらについての詳細な説明は省略する。
【0024】
上記コントロールユニット4は、図2に示すように、第1の進行路推定手段16A、第2の進行路推定手段16B、選択手段17および出力情報処理部18を備えている。
【0025】
前記車速センサー8の検出信号(即ち、自車速V)は第1の進行路推定手段16Aおよび第2の進行路推定手段16Bに、前記舵角センサー9の検出信号(即ち、ステアリング舵角θ)は第1の進行路推定手段16Aに、前記ヨーレートセンサー10の検出信号(即ち、ヨーレートψ)は第2の進行路推定手段16Bにそれぞれ入力されることとなっている。
【0026】
前記第1の進行路推定手段16Aは、ステアリング舵角θと自車速Vとに基づいて自車両の進行路を推定するものであり、具体的には進行路の曲率半径R1を次式により算出する。
【0027】
R1=(1+AV2)・(NL/θ)
ここで、A:ステビリティファクター
N:ステアリングギヤ比
L:ホイールベース
また、前記第2の進行路推定手段16Bは、ヨーレートψと自車速Vに基づいて自車両の進行路を推定するものであり、具体的には曲率半径R2を次式により算出する。
【0028】
R2=V/ψ
前記選択手段17は、前記第1および第2進行路推定手段16A,16Bにより推定された進行路のうち、ヨーレートψの大きさに応じて、いずれか一方を選択するものであり、その出力信号は、出力情報処理部18を介して各種アクチュエータに出力されることとなっている。
【0029】
ついで、上記コントロールユニット4による進行路推定について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0030】
まず、ステップS1において自車データ(即ち、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θ、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψおよび車速センサー8により検出された車速V)を読み込み、ステップS2において第1の進行路推定手段16Aによりステアリング舵角θおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R1)を演算し、ステップS3において第2の進行路推定手段16Bによりヨーレートψおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R2)を演算する。
【0031】
ついで、ステップS4において前記ヨーレートの絶対値|ψ|が所定値ψc(換言すれば、ヨーレートしきい値)よりも小さいか否かを判定し、|ψ|<ψcと判定されたときには、ステップS5において旋回半径R2を進行路の曲率半径Rとして設定し、|ψ|≧ψcと判定されたときには、ステップS6において旋回半径R1を進行路の曲率半径Rとして設定する。該設定は、選択手段17により行われる。
【0032】
次に、本参考例の作用効果について道路状況に応じて説明する。
【0033】
自車両がカント(即ち、路面傾斜)を有する曲線道路上を旋回走行するときには、ステアリングを大きく操舵しなくとも自車両はカントにより旋回走行をし、ヨーレートの絶対値|ψ|は所定のしきい値ψcより小さくなる。従って、ステアリング舵角θよりもヨーレートψの方が自車両の走行状態を的確に表出していることとなるため、ヨーレートψに基づく旋回半径R2が進行路の曲率半径とされる。
【0034】
一方、自車両が急激な旋回走行をするときには、大きなヨーレート値(即ち、|ψ|≧ψc)が発生するが、ステアリング操舵とヨーレート発生との間に時間的ズレが生ずることがあるので、ステアリング舵角θに基づく旋回半径R1を進行路の曲率半径とするようにしている。従って、進行路の推定を自車両に発生するヨーレートの状態(換言すれば、実際の道路状況等)対応した適正な(即ち、実際に近い曲線道路として)進行路が選択できる。
【0035】
さらに、自車両が直線道路を走行するときには、ステアリングが微妙に操舵されるが、ヨーレートψは生じないので、ヨーレートψに基づく旋回半径R2を進行路の曲率半径とされる。従って、ステアリング操作に不必要に追従することなく、進行路の推定を適切に行うことができる。
【0036】
実施例1
図4および図5には、本願発明の実施例1にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図およびフローチャートが示されている。なお、本実施例のその他の構成は参考例1と同様である。
【0037】
本実施例の場合、コントロールユニット4は、図4に示すように、ヨーレートセンサー10および車速センサー8によりそれぞれ検出されたヨーレートψおよび車速Vに基づいて自車両の進行路(具体的には、旋回半径R0)を推定する進行路推定手段16と、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θに基づいて舵角速度dθ/dtを算出する舵角速度算出手段19と、該舵角速度算出手段19により算出された舵角速度dθ/dtに基づいて前記進行路推定手段16により推定された進行路(具体的には、旋回半径R0)を補正する進行路補正手段20とを備えて構成されている。その他の構成は参考例1と同様なので重複を避けて説明を省略する。
【0038】
ここで、進行路の補正値f(θ)は次式で与えられる。
【0039】
f(θ)=a×dθ/dt
a:スタビリティファクター
ついで、上記コントロールユニット4による進行路推定について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
まず、ステップS1において自車データ(即ち、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θ、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψおよび車速センサー8により検出された車速V)を読み込み、ステップS2において進行路推定手段16によりヨーレートψおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R0)を演算する。
【0041】
ついで、ステップS3においてステアリング舵角θに基づいて算出された舵角速度dθ/dtによる補正値f(θ)=a×dθ/dtが舵角速度算出手段19により算出され、ステップS4において前記旋回半径R0に対する進行路補正手段20による補正が行われる。該補正は、R0+R0 2×f(θ)を進行路の曲率半径Rとすることにより実行される。
【0042】
次に、本実施例における進行路推定について、図6を参照して詳述する。
【0043】
図6に示すように、ヨーレートψに基づいて推定された旋回半径R0(点線図示)は、ステアリングの操舵とヨーレート発生との間に生ずる時間的ズレのため、実際の進行路の曲率半径Rに比べて大きくなるが、舵角速度に基づく補正値f(θ)=a×dθ/dtによる補正が行われることにより、適正な曲率半径R(鎖線図示)として求められることとなっている。
【0044】
実施例2
図7および図8には、本願発明の実施例2にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図およびフローチャートが示されている。なお、本実施例のその他の構成は参考例1と同様である。
【0045】
本実施例の場合、進行路補正手段20による補正は、舵角速度dθ/dtと自車速Vとの関数f(θ,V)=b×(dθ/dt)/Vに基づいて行われる。
【0046】
ここで、b:スタビリティファクター
ついで、上記コントロールユニット4による進行路推定について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0047】
まず、ステップS1において自車データ(即ち、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θ、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψおよび車速センサー8により検出された車速V)を読み込み、ステップS2において進行路推定手段16によりヨーレートψおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R0)を演算する。
【0048】
ついで、ステップS3においてステアリング舵角θに基づいて算出された舵角速度dθ/dtと自車速Vによる補正値f(θ,V)=b×(dθ/dt)/Vが舵角速度算出手段19により算出され、ステップS4において前記旋回半径R0に対する進行路補正手段20による補正が行われる。該補正は、R0+R0 2×f(θ,V)を進行路の曲率半径Rとすることにより実行される。
【0049】
実施例3
図9および図10には、本願発明の実施例3にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図およびフローチャートが示されている。なお、本実施例のその他の構成は参考例1と同様である。
【0050】
本実施例の場合、コントロールユニット4は、図9に示すように、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θに基づいて舵角速度dθ/dtを算出する舵角速度算出手段19と、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψ0を前記舵角速度dθ/dtに基づいて補正するヨーレート補正手段21と、該ヨーレート補正手段21により補正されたヨーレートψおよび自車速Vに基づいて自車両の進行路を推定する進行路推定手段16とを備えて構成されている。その他の構成は参考例1と同様なので重複を避けて説明を省略する。
【0051】
ここで、ヨーレートの補正値f(θ)は次式で与えられる。
【0052】
f(θ)=a×dθ/dt
a:スタビリティファクター
ついで、上記コントロールユニット4による進行路推定について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0053】
まず、ステップS1において自車データ(即ち、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θ、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψおよび車速センサー8により検出された車速V)を読み込み、ステップS2においてステアリング舵角θに基づいて算出された舵角速度dθ/dtによる補正値f(θ)=a×dθ/dtが舵角速度算出手段19により算出され、ステップS3において前記ヨーレートψ0に対するヨーレート補正手段21による補正が行われる。該補正は、ψ0+f(θ)を進行路算出用のヨーレートψとすることにより実行される。しかる後、進行路推定手段16により補正されたヨーレートψおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R)を演算する。
【0054】
次に、本実施例におけるヨーレート補正について、図11を参照して詳述する。
【0055】
図11に示すように、ヨーレートセンサー10により検出された検出値ψ0(点線図示)は、ステアリングの操舵とヨーレート発生との間に生ずる時間的ズレのため、実際のヨーレートψに比べて大きくなるが、舵角速度に基づく補正値f(θ)=a×dθ/dtによる補正が行われることにより、適正なヨーレートψ(鎖線図示)として求められることとなっている。従って、本実施例の場合、補正されたヨーレートψと自車速Vに基づいて自車両の進行路の推定が行われるため、適切な進行路推定が得られるのである。
【0056】
実施例4
図12および図13には、本願発明の実施例4にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図およびフローチャートが示されている。なお、本実施例のその他の構成は参考例1と同様である。
【0057】
本実施例の場合、ヨーレート補正手段20による補正は、舵角速度dθ/dtと自車速Vとの関数f(θ,V)=b×(dθ/dt)/Vに基づいて行われる。
【0058】
ここで、b:スタビリティファクター
ついで、上記コントロールユニット4による進行路推定について、図13に示すフローチャートを参照して説明する。
【0059】
まず、ステップS1において自車データ(即ち、舵角センサー9により検出されたステアリング舵角θ、ヨーレートセンサー10により検出されたヨーレートψおよび車速センサー8により検出された車速V)を読み込み、ステップS2においてステアリング舵角θに基づいて算出された舵角速度dθ/dtおよび自車速Vによる補正値f(θ,V)=a×(dθ/dt)Vが舵角速度算出手段19により算出され、ステップS3において前記ヨーレートψ0に対するヨーレート補正手段21による補正が行われる。該補正は、ψ0+f(θ,V)を進行路算出用のヨーレートψとすることにより実行される。しかる後、進行路推定手段16により補正されたヨーレートψおよび車速Vに基づく進行路(具体的には、旋回半径R)を演算する。
【0060】
本願発明は、上記各実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の参考例1にかかる車両の進行路推定装置を備えた自動車の走行制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 本願発明の参考例1にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図である。
【図3】 本願発明の参考例1にかかる車両の進行路推定装置における進行路推定用のフローチャートである。
【図4】 本願発明の実施例1にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図である。
【図5】 本願発明の実施例1にかかる車両の進行路推定装置における進行路推定用のフローチャートである。
【図6】 本願発明の実施例1にかかる車両の進行路推定装置における進行路補正(具体的には、旋回半径補正)を説明する説明図である。
【図7】 本願発明の実施例2にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図である。
【図8】 本願発明の実施例2にかかる車両の進行路推定装置における進行路推定用のフローチャートである。
【図9】 本願発明の実施例3にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図である。
【図10】 本願発明の実施例3にかかる車両の進行路推定装置における進行路推定用のフローチャートである。
【図11】 本願発明の実施例3にかかる車両の進行路推定装置におけるヨーレート補正を説明する説明図である。
【図12】 本願発明の実施例4にかかる車両の進行路推定装置におけるコントロールユニットの内容を示すブロック図である。
【図13】 本願発明の実施例4にかかる車両の進行路推定装置における進行路推定用のフローチャートである。
【符号の説明】
4はコントロールユニット、8は車速検出手段(車速センサー)、9は舵角検出手段(舵角センサー)、10はヨーレート検出手段(ヨーレートセンサー)、16は進行路推定手段、16Aは第1の進行路推定手段、16Bは第2の進行路推定手段、17は選択手段、19は舵角速度算出手段、20は進行路補正手段、21はヨーレート補正手段。
Claims (4)
- 自車両のステアリング舵角を検出する舵角検出手段と、自車両に発生するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段と、前記ヨーレート検出手段および車速検出手段によりそれぞれ検出されたヨーレートおよび車速に基づいて自車両の進行路を推定する進行路推定手段と、前記舵角検出手段により検出されたステアリング舵角に基づいて舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、該舵角速度算出手段により算出された舵角速度に基づいて前記進行路推定手段により推定された進行路を補正する進行路補正手段とを備えたことを特徴とする車両の進行路推定装置。
- 前記進行路補正手段による進行路補正は、舵角速度と自車速との関数値に基づいてなされることを特徴とする前記請求項1記載の車両の進行路推定装置。
- 自車両のステアリング舵角を検出する舵角検出手段と、自車両に発生するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段と、前記舵角検出手段により検出されたステアリング舵角に基づいて舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、前記ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートを前記舵角速度検出手段により算出された舵角速度に基づいて補正するヨーレート補正手段と、該ヨーレート補正手段により補正されたヨーレートおよび前記車速検出手段により検出された車速に基づいて自車両の進行路を推定する進行路推定手段とを備えたことを特徴とする車両の進行路推定装置。
- 前記ヨーレート補正手段によるヨーレート補正は、舵角速度と自車速との関数値に基づいてなされることを特徴とする前記請求項3記載の車両の進行路推定装置。
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