JP2003252222A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2003252222A
JP2003252222A JP2002050609A JP2002050609A JP2003252222A JP 2003252222 A JP2003252222 A JP 2003252222A JP 2002050609 A JP2002050609 A JP 2002050609A JP 2002050609 A JP2002050609 A JP 2002050609A JP 2003252222 A JP2003252222 A JP 2003252222A
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Japan
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steering
amount
vehicle
torque output
control means
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JP2002050609A
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Nobutomo Hisaie
伸友 久家
Osamu Shimoyama
修 下山
Haruhiko Sato
晴彦 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者に必要な最適な操舵量と走行軌跡を実
現する車両用操舵装置を提供すること。 【解決手段】 操舵手段の操舵量を検出する操舵量検出
手段と、前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操舵ト
ルクの特性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手段
と、前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手段
における操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する操
舵伝達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段
と、走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手
段と、前記走行環境検出手段で検出された走行環境に基
づいて運転行動方略を生成する運転行動方略生成手段と
を備え、前記運転行動方略生成手段で生成された運転行
動方略に基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段に
よる操舵トルク出力の特性、前記操舵伝達特性制御手段
による操舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更
することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の走行状況に
応じて運転者が操舵手段で入力する操舵量と操向車輪の
角度間の特性を可変で設定する操舵装置の技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の走行状況に応じて運転者が
操舵手段で入力する操舵量と操向車輪の角度間の特性を
可変で設定する操舵装置としては、例えば特開平9−5
8507号公報に記載の技術が知られている。この公報
に記載の技術は、車速に応じてステアリングギア比を可
変で設定するものである。また、特開平11−5550
号公報に記載の技術は、運転者の運転難易度を検出し、
運転難易度に応じてステアリングギア比及び操舵反力特
性を可変で設定する旨が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平9−58507号公報に記載の技術では、車速の
みによってステアリングギア比が設定され、低中車速域
では走行状況や運転者の運転行動方略にかかわらず常に
ギア比が大きく操舵ゲインが大きい構成になっているた
め、直進時のように車両の向きを変えるための操舵入力
が不要な場合においても微少操舵に車両が反応してしま
い、車両の挙動が安定しにくくなる。またそのような状
況にならないように常に運転操作に注意しなければなら
ないため、運転負荷が低減されないという問題があっ
た。
【0004】また、特開平11−5550号公報に記載
の技術では、運転者の緊張度を低減することを目的とし
て舵角比、操作反力特性を可変で設定する構成となって
いる。従って、同一の走行環境でも検出された運転者の
緊張度によって操舵特性が異なるため、運転者がどのよ
うな運転操作をすべきかがわかりにくい。また、車両の
走行環境を操舵特性設定に直接的に反映していないた
め、運転者の本来の目的である車両走行位置の制御を適
切に行うために操舵特性が設定されるわけではない、と
いう問題があった。
【0005】本発明は、上記問題に着目してなされたも
ので、運転者に必要な最適な操舵量と走行軌跡を実現す
る車両用操舵装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明では、操舵手段の操舵量を検出する操舵量
検出手段と、前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操
舵トルクの特性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手
段と、前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手
段における操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する
操舵伝達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段
と、走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手
段と、前記走行環境検出手段で検出された走行環境に基
づいて運転行動方略を生成する運転行動方略生成手段
と、前記運転行動方略生成手段で生成された運転行動方
略に基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段による
操舵トルク出力の特性、前記操舵伝達特性制御手段によ
る操舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更する
ことで上記目的を達成した。
【0007】なお、運転行動方略生成手段に替えて、走
行環境検出手段で検出された走行環境に基づいて規範運
転操作量を生成する規範運転操作量生成手段を設けた構
成としてもよいし、運転行動方略生成手段と運転行動方
略推定手段の両手段を備えると共に、運転行動方略比較
手段を備えた構成としてもよい。
【0008】
【発明の作用および効果】本願発明にあっては、運転行
動方略生成手段を設けたことで、走行環境に応じた典型
的な運転者が実行する運転行動方略の遂行に適した客観
的に適切な操舵特性の設定が可能な車両用操舵装置を提
供することができる。
【0009】また、運転行動方略推定手段を設けたこと
で、運転者が実行しようとする運転行動方略の遂行に適
した客観的に適切な操舵特性の設定が可能な車両用操舵
装置を提供することができる。
【0010】また、規範運転操作量生成手段を設けた場
合、走行環境に応じた運転者に必要かつ典型的な運転者
が実行する客観的に望ましい運転操作量と走行軌跡を実
現する車両用操舵装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。
【0012】(実施の形態1)本実施の形態1は、特許
請求の範囲に記載の請求項1,請求項4〜請求項9に対
応する。図1は実施の形態1における車両用操舵装置を
示す全体システム図である。
【0013】1は運転者が操舵手段であるステアリング
であり、ステアリング1を操作した操舵量は、ステアリ
ングコラムシャフト上に設けられた操舵量検出手段3に
より検出される。
【0014】電子制御ユニット27は、操舵トルク出力
特性制御手段5と、操舵伝達特性制御手段9と、走行環
境検出手段15と、運転行動方略生成手段25から構成
されている。
【0015】操舵伝達特性制御手段9は、操舵量検出手
段3で検出された操舵量に基づいて操向車輪13の目標
転舵角を算出する。そして、この目標転舵角となるよう
に操向車輪駆動制御手段11を電気的に駆動する。
【0016】一方、操舵トルク出力特性制御手段5は、
操舵量検出手段3で検出された操舵量を用いて、ステア
リングコラムシャフト上に設けられた操舵トルク付与手
段7を駆動するための目標値を決定し、操舵トルク付与
手段7を電気的に駆動する。
【0017】走行環境検出手段15は、先行車への接近
度合検出手段17で計測された先行車への接近度合、前
方道路状況検出手段19で計測された車両前方の道路曲
率と車線内の車線中央からの横変位量、隣接車線ギャッ
プ検出手段21で検出された隣接車線の間隔、車速セン
サ23で検出された車速等を用いて走行環境を検出す
る。
【0018】先行車への接近度合検出手段17は、車両
前部に設置されたレーザレーダ、ミリ波レーダ等を用い
て、先行車までの接近度合として先行車までの車間距
離、相対車速、先行車までの到達時間であるTTC等を
出力する。
【0019】また、前方道路状況検出手段19は、車両
前方をカメラで撮像した画像を画像処理して車両前方の
道路曲率データ及び車線内の車線中央位置からの横変位
量を出力する。車両前方の道路曲率データは、ナビゲー
ションシステムを利用して得ることもできる。
【0020】隣接車線ギャップ検出手段21は、車両前
部及び左右後側方を撮像する複数のカメラシステムを用
いて、隣接車線のギャップとして前方車両と後方車両間
の距離を出力する。
【0021】車速センサ23は、一般的に車両に搭載さ
れている車輪速センサの出力信号を利用する。
【0022】運転行動方略生成手段25は、走行環境検
出手段15で検出された走行環境において典型的なドラ
イバが決定する運転行動方略DSnを生成する。
【0023】運転行動方略の生成には、例えばドライバ
モデルを使用する。このモデルは、車両運転時の人間の
視覚、意志決定、感覚運動をモデル化したものであり、
認知科学的妥当性に基づいている。前述の認知要素処理
にかかわる階層性に着目して構成されており、意志決定
レベルでは運転行動方略決定をシミュレーションするこ
とが可能である。このドライバモデルでは、走行中の車
線維持と車線変更の運転行動方略生成が実際のドライバ
と同等に可能であることが種々の文献により示されてい
る。
【0024】本実施の形態1では、運転行動方略生成手
段25に、ACT-Rドライバモデルを使用し、車線維持及
び車線変更の運転行動方略を出力する。
【0025】操舵伝達特性制御手段9では、運転行動方
略生成手段25で生成された運転行動方略DSnに基づい
て操舵伝達特性Fwを設定する。
【0026】図2に、実施の形態1における車速Vと操
舵伝達特性として操舵角θに対する操向車輪転舵角の比
である操舵ギア比Kdとの関係の例を示す。生成された運
転行動方略DSnが車線維持の場合は操舵ギア比Kdを小さ
くすることにより車両の直進性向上を図る。また、生成
された運転行動方略DSnが車線変更の場合は、操舵ギア
比Kdを大きくすることにより車両の回頭性を向上させ
る。更に、車線変更開始後、車両が隣接車線に進入した
時点で操舵ギア比Kdを小さくすることにより車線変更終
了時の車両挙動の収束性を向上させる。操舵ギア比補正
係数Kdrは、運転行動方略DSnが車線維持の時にはたらく
(運転行動方略DSnが車線変更の時には、Kdr=1)。
【0027】図3に、車線内の横変位量Ldivと操舵ギア
比補正係数Kdrの関係の例を示す。自車両の隣接車線へ
の進入は、車線内の横変位量Ldivを用いて検出する。図
3中の車線内横変位量Ldivは、車線中央位置を0,車線
右端を+1,車線左端を−1とした正規値で示されてい
る。図3のように、車線端に接近するほど操舵ギア比が
大きくなるようにギア比補正係数Kdを設定する。
【0028】以上の設定マップを用いて、操向車輪転舵
角度δwが δw=Kdr×Kd×θ となるように、操向車輪駆動手段11を駆動する。操舵
トルク出力特性制御手段5では、同様に運転行動方略生
成手段25で生成された運転行動方略DSnに基づいて操
舵トルク出力特性Fdを設定する。
【0029】図4に出力された運転行動方略と設定する
粘性係数Kvの関係を示す。粘性係数Kvは、ステアリング
に付与する操舵トルク目標値計算式において、操舵角速
度θdotに関連する項に用いられ、θdotに乗算される係
数である。
【0030】出力された運転行動方略DSnが車線変更の
時には粘性係数Kvを小さくし、車両の回頭性向上を図る
と共に、隣接車線進入後は粘性係数Kvを増加させ車両挙
動の収束性を図る。また、運転行動方略DSnが車線維持
の場合には、粘性係数Kvを大きくし、微少な修正操舵を
不要にする。
【0031】図5に、車線内横変位量Ldivと粘性補正係
数Kvrとの関係を示す。粘性補正係数Kvrは、運転行動方
略DSnが車線維持のときにはたらき(DSnが車線変更のと
きは、Kvr=1)、直線路走行時には、車線内横変位量
が大きくなるほど粘性補正係数Kvrを大きくし、車線逸
脱しにくくする。
【0032】図6にカーブ走行時における車線内横変位
量Ldnと粘性補正係数Kvrの関係を示す。カーブ走行時に
は、多くの運転者が曲線部で車線中央位置より内側を走
行する傾向があることを考慮し、車線中央位置よりカー
ブ内側で粘性補正係数Kvrを直線路走行時より小さくし
カーブ内側を走行しやすくする。また、車線中央位置よ
りカーブ外側では粘性補正係数Kvrを直線路走行時より
大きくし車線逸脱を起こしにくくする。
【0033】図7は、電子制御ユニット27における制
御処理内容を表すフローチャートである。この制御処理
は、所定のメインプログラムに対する所定時間(例えば
100msec)後とのタイマ割り込み処理として実行する。
【0034】ステップ101では、走行環境データとし
て先行車への接近度合検出手段17で検出された先行車
への接近度合TTC、前方道路状況検出手段19におい
て検出された道路曲率ρ、隣接車線ギャップ検出手段2
1で検出された隣接車線の間隔距離dn、車速センサ23
で検出された車速Vを入力する。
【0035】ステップ103では、運転者の操舵量を入
力する。
【0036】ステップ105では、ACT-Rドライバモデ
ルを用いて典型的なドライバが行う運転行動方略として
走行中の車線維持、車線変更のいずれかの運転行動方略
DSnを生成する。
【0037】ステップ107では、運転行動方略DSnが
車線変更かどうかを判定し、車線変更の場合は、ステッ
プ109に進み、運転行動方略が車線維持の場合はステ
ップ115へ進む。
【0038】ステップ109では、目標車線に進入済み
であるかどうかを判定し、目標車線に進入済みの場合は
ステップ111へ進み、目標車線に未進入の場合はステ
ップ113へ進む。
【0039】ステップ111では、図2に示すmw_lc2を
操舵ギア比Kd設定用マップMWに指定する。
【0040】ステップ113では、図2に示すmw_lc1を
操舵ギア比Kd設定用マップMWに指定する。
【0041】ステップ115では、図2に示すmw_lkを
操舵ギア比Kd設定用マップMWに指定する。
【0042】ステップ117では、選択された操舵ギア
比Kd設定用マップMWに基づいて車速Vから操舵ギア比Kd
を設定する。
【0043】ステップ119では、図3に示すマップに
基づいて車線内の横変位量Ldivから操舵ギア比補正係数
Kdrを設定する。
【0044】ステップ121では、操向車輪転舵角度目
標値θwを算出する。
【0045】ステップ123では、操向車輪転舵角度目
標値を出力する。
【0046】ステップ125では、運転行動方略DSnが
車線変更かどうかを判定し、車線変更の場合はステップ
127へ進み、車線維持の場合はステップ133へ進
む。
【0047】ステップ127では、目標車線に進入済み
であるかどうかを判定し、目標車線に進入済みの場合は
ステップ129に進み、目標車線に未進入の場合はステ
ップ131に進む。
【0048】ステップ129では、図4に示すkv_lc2を
粘性係数Kvとして設定する。
【0049】ステップ131では、図4に示すkv_lc1を
粘性係数Kvとして設定する。
【0050】ステップ133では、図4に示すkv_lkを
粘性係数Kvとして設定する。
【0051】ステップ135では、図5又は図6に示す
ようなマップを用いて車線内の横変位量Ldiv、道路曲率
ρから粘性補正係数Kvrを設定する。
【0052】ステップ137では、粘性項を含むステア
リングシャフトに付与するトルク指令値Tを算出する。
【0053】ステップ139では、操舵トルク付与指令
値Tを出力する。
【0054】すなわち、運転行動方略DSnを生成し、こ
の運転行動方略DSnが車線変更か、車線維持かを判断
し、車線変更の場合、目標車線に進入済みかどうかを判
断する。これらの判断に応じて操舵ギア比Kd及び粘性補
正係数Kvrを設定することで、走行環境に応じた典型的
な運転者が実行する運転行動方略の遂行に適した客観的
に適切な操舵特性の設定が可能となる。
【0055】(実施の形態2)実施の形態1では、走行
環境検出手段15で検出された走行環境に基づいて典型
的な運転者が決定する運転行動方略を生成し、生成され
た運転行動方略に基づいて操舵トルク出力特性、操舵伝
達特性を可変で設定したのに対し、実施の形態2では、
走行環境検出手段15で検出された走行環境と、操舵量
検出手段3で検出された操舵量とに基づいて現在運転し
ている運転者が決定する運転行動方略を推定し、推定さ
れた運転行動方略に基づいて操舵トルク出力特性、操舵
伝達特性を可変で設定する点が異なる。
【0056】本実施の形態2は、特許請求の範囲に記載
の請求項2,請求項4〜請求項9に対応する。図8は本
発明の実施の形態2を表すシステム図である。走行環境
検出手段15で検出された走行環境、操舵量検出手段3
で検出された操舵量3は、運転者の運転行動方略推定手
段31に入力され、運転者の運転行動方略DSdを推定す
る。操舵トルク出力特性制御手段5,操舵伝達特性制御
手段9では、推定された運転者の運転行動方略DSdに基
づいて操舵トルク出力特性Fd、操舵伝達特性Fwをそれぞ
れ設定する。
【0057】運転者の運転行動方略推定方法としては、
かくれマルコフモデルを用いて確立統計的に運転者の運
転行動方略を推定する方法とする。これは走行中の車線
維持と車線変更の運転行動方略が検出可能なことが示さ
れている。
【0058】本実施の形態2における、推定した運転行
動方略DSdと操舵ギア比Kd設定用マップMWの関係の例を
図9に示し、推定した運転行動方略DSdと粘性係数Kvの
関係の例を図10に示す。
【0059】図11は、電子制御ユニット31における
制御処理内容を表すフローチャートである。基本的な制
御内容は実施の形態1と同様であるため、異なる点につ
いてのみ説明する。
【0060】ステップ205では、運転者の運転行動方
略DSdを推定する。
【0061】ステップ207では、推定した運転者の運
転行動方略DSdが車線変更であるかどうかを判定し、推
定した運転者の運転行動方略DSdが車線変更である場合
はステップ109に進み、推定した運転者の運転行動方
略DSdが車線維持の場合はステップ115に進む。
【0062】操舵ギア比Kdに関しては、ステップ207
で推定した運転者の運転行動方略DSdが車線変更である
場合は、更に車両位置が目標車線に進入したかどうかの
判断を加えて、操舵ギア比Kdを決定する。
【0063】操舵粘性係数Kvに関しては、ステップ22
5で推定した運転行動方略DSdが車線変更である場合
は、更に車両位置が目標車線に進入したかどうかの判断
を加えて操舵粘性係数Kvを決定する。
【0064】すなわち、運転者の運転方略を推定した運
転行動方略DSdを生成し、この運転行動方略DSdが車線変
更か、車線維持かを判断し、車線変更の場合、目標車線
に進入済みかどうかを判断する。これらの判断に応じて
操舵ギア比Kd及び粘性補正係数Kvrを設定することで、
運転者が実行しようとする運転行動方略の遂行を支援す
る適切な操舵特性の設定が可能となる。
【0065】(実施の形態3)本実施の形態3は、特許
請求の範囲に記載の請求項3〜請求項9に対応する。図
12は本発明の実施の形態3を表すシステム図である。
実施の形態3では、実施の形態1で説明した運転行動方
略生成手段25で生成された運転行動方略DSnと、実施
の形態2で説明した運転者の運転行動方略推定手段31
で推定された運転者の運転行動方略DSdとを比較する運
転行動方略比較手段41を有し、比較結果を用いて操舵
トルク出力特性Fd、操舵伝達特性Fwを可変で設定する点
が異なる。
【0066】実施の形態3では、生成した運転行動方略
DSnを推定した運転行動方略DSdが一致した場合に所定の
操舵特性設定を行い、両者が異なる場合は標準設定を使
用するものとする。
【0067】本実施の形態3における、生成した運転行
動方略DSnと推定した運転行動方略DSdが一致した場合
と、異なる場合の操舵ギア比Kdの設定例を図13に示
し、粘性係数Kvの関係の例を図14にそれぞれ示す。
【0068】図15,16は、電子制御ユニット27に
おける制御処理内容を表すフローチャートである。基本
的な制御内容は実施の形態1,2と同様であるため、異
なる点についてのみ説明する。
【0069】ステップ307では、ステップ105で生
成した運転行動方略DSnとステップ205で推定した運
転者の運転行動方略DSdの比較を行う。そして、DSnとDS
dが一致している場合はステップ309へ進み、一致し
ていない場合はステップ315へ進む。
【0070】ステップ309では、運転行動方略DSnと
運転行動方略DSdがともに車線変更かどうかを判定し、
車線変更であればステップ109へ進み、車線維持であ
ればステップ115へ進む。
【0071】ステップ315では、図13に示すmwoを
操舵ギア比Kd設定用マップMWに指定する。
【0072】ステップ325では、ステップ105で生
成した運転行動方略DSnとステップ205で推定した運
転者の運転行動方略DSdの比較を行う。そして、DSnとDS
dが一致している場合はステップ327へ進み、一致し
ていない場合はステップ333へ進む。
【0073】ステップ327では、運転行動方略DSnと
運転行動方略DSdがともに車線変更かどうかを判定し、
車線変更であればステップ127へ進み、車線維持であ
ればステップ133へ進む。
【0074】ステップ333では、図14に示すKvoを
粘性係数Kvに設定する。
【0075】操舵ギア比Kdに関しては、ステップ105
で生成した運転行動方略DSnとステップ205で推定し
た運転行動方略DSdを比較し、一致している場合、一致
内容が車線変更であるか、車線維持であるかに応じて操
舵ギア比Kd設定用マップMWの設定を行う。
【0076】粘性係数Kvに関しては、ステップ105で
生成した運転行動方略DSnとステップ205で推定した
運転行動方略DSdを比較し、DSnとDSdが一致している場
合、一致した内容が車線変更であるか、車線維持である
かに応じて粘性係数Kvの設定を行う。
【0077】すなわち、運転行動方略DSnとDSdを比較す
ることで、運転者が実行しようとする運転行動方略の遂
行を支援し、かつ、走行環境に応じた典型的な運転者が
実行する運転行動方略の遂行に適した客観的に適切な操
舵特性の設定が可能な車両用操舵装置を提供することが
できる。
【0078】(実施の形態4)本実施の形態4は、特許
請求の範囲に記載の請求項10〜13及び請求項20,
21に対応する。図17は本発明の実施の形態4におけ
る車両用操舵装置を示す全体システム図である。基本的
構成は実施の形態1と同様であるため、異なる点につい
てのみ説明する。
【0079】規範運転操作量生成手段29は、走行環境
検出手段15で検出された走行環境において典型的なド
ライバが決定する運転操作量として操舵角θnを生成す
る。
【0080】規範運転操作量の生成には、ドライバモデ
ルを使用する。ドライバモデルには前方注視点モデル、
ニューラルネットワークを利用したモデルなどが提案さ
れているが、本実施の形態4ではACT-Rに基づいたドラ
イバモデルを使用する。
【0081】このモデルは、車両運転時の人間の視覚、
意志決定、感覚運動をモデル化したものであり、認知科
学的妥当性を有している。前述の認知要素処理に関わる
階層性に着目して構成されており、感覚運動レベルでは
運転操作をシミュレーションすることが可能である。走
行中の車線維持と車線変更時における操舵角の時系列デ
ータが実際のドライバと同等に可能であることが示され
ている。
【0082】本実施の形態4では、規範運転操作量生成
手段29に、このACT-Rドライバモデルを使用し、操舵
角θnを出力する。
【0083】操舵伝達特性制御手段9では、規範運転操
作量生成手段29で生成された操舵角θnの所定時間変
化量である規範操舵角速度θdot_nに基づいて操舵トル
ク出力特性Fdを設定する。
【0084】操舵トルク出力目標値Tは、以下の式
(1)で計算される。 T=Kθd+Kvn×Kv×θdot_d (1) ここで、Kは操舵反力係数、Kvnは規範操舵粘性係数、Kv
は操舵粘性係数である。
【0085】規範操舵粘性係数Kvnは、以下の式(2)
で計算される。 Kvn=αvn×αldiv×αθdot_n (2) ここで、αvnは車速V、αldivは車線内横変位量Ldiv、
αθdot_nは規範操舵角速度θdot_nによって定まるパラ
メータ値である。
【0086】図18に実施の形態4における車速Vとα
vnの関係の設定例を、図19に車線内横変位量Ldivとα
ldivの関係の設定例を、図20に規範操舵角速度θdot_
nとαθdot_nの関係の設定例をそれぞれ示す。このよう
に設定することにより、規範操舵角速度が速いときにの
み、実際の運転者も素早いステアリング操作が可能にな
り、修正運転操作による運転負荷が軽減されると共に、
運転技量に関係なくドライバモデルが生成する最適な運
転操作と走行軌跡に近付くことが可能になる。
【0087】図21は、電子制御ユニット31における
制御処理内容を表すフローチャートである。この制御処
理は、所定のメインプログラムに対する所定時間(例え
ば100msec)後とのタイマ割り込み処理として実行す
る。
【0088】ステップ401では、道路前方状況検出手
段19で検出された道路曲率ρと車線内横変位量Ldiv、
車速センサ23で検出された車速Vを入力する。
【0089】ステップ403では、運転者の操舵量を入
力する。
【0090】ステップ405では、ACT-Rドライバモデ
ルを用いて典型的なドライバが行う運転操作量として規
範操舵角θnを生成する。
【0091】ステップ407では、規範操舵角速度θdo
t_nを算出する。
【0092】ステップ409では、式(2)に基づいて
規範操舵粘性係数Kvnを求める。
【0093】ステップ411では、式(1)に基づいて
操舵トルク出力目標値Tを算出する。
【0094】ステップ413では、操舵トルク出力目標
値Tを出力する。
【0095】すなわち、規範操舵角θn,規範操舵角速
度θdot_nを算出し、この算出結果に基づいて規範操舵
粘性係数Kvnを可変とすることで、車速や車線内横変位
量といった走行環境に応じた運転者に必要かつ典型的な
運転者が実行する客観的に望ましい運転操作量と走行軌
跡を実現する車両用操舵装置を提供することができる。
【0096】(実施の形態5)本実施の形態5は、特許
請求の範囲に記載の請求項10〜21に対応する。実施
の形態4の規範運転操作量生成手段29で生成された規
範運転操作量と、操舵量検出手段3で検出された運転者
の操舵量を比較する運転操作量比較手段33を有し、そ
の比較結果を用いて操舵トルク出力特性Fd、操舵伝達特
性Fwを可変で設定するものである。本実施の形態5で
は、規範運転操作量と運転者の操作量の差異が所定値以
上の場合に所定の操舵特性設定を行い、両者が異なる場
合は標準設定を使用するものとする。
【0097】図22は本発明の実施の形態5における車
両用操舵装置を示す全体システム図である。規範操舵角
θnと運転者の操舵角θd、規範操舵角速度θdot_nと
運転者の操舵角速度θdot_dを運転操作量比較手段33
における比較対照とする。
【0098】運転者の操舵角θdと操向車輪の転舵角度
δwの関係を以下の簡易式(3)で示す。 δw=K×Kdds×Kds×βvn×βldiv×θd (3) ここで、Kddsは微分係数、Kdsは操舵ギア比係数、βvn
は車速によって決まるパラメータ、βldivは車線内横変
位量によって決まるパラメータである。
【0099】操舵トルク出力目標値Tは、以下の式
(4)により計算される。 T=Kps×θd+Kvn×Kvs×θdot_d (4) ここで、Kpsは操舵反力係数4、θdは運転者の操舵
角、Kvsは操舵粘性係数5である。
【0100】規範操舵粘性係数Kvsは、以下の式(5)
により計算される。 Kvs=αvn×αldiv×αθdot_n (5) 規範操舵角θnと運転者の操舵角θdとの差分△θと操
舵反力係数Kpsの関係の設定例を図23に示す。また、
差分△θと操舵ギア比係数Kdsの関係の設定例を図24
に示す。また、規範操舵角θdot_nと運転者の操舵角θd
ot_dとの差分△θdotと微分係数Kddsの関係の設定例を
図25に示す。また、差分△θdotと操舵粘性係数Kvsの
関係の設定例を図26に示す。
【0101】また、車速Vとβvnの関係の設定例を図2
7に示す。また、車線内横変位量Ldivとβldivの関係の
設定例を図28に示す。本実施の形態5は操舵特性を能
動的に変更しているが、その際に特性変化によって操舵
に対する車両挙動変化の感度の高い特性パラメータ変更
の所定値を、車両挙動変化の感度の低い特性パラメータ
変更の所定値より大きくし、段階的に当該パラメータを
変更することにより、運転者による特性変化に対する補
償動作を発生しにくくしている。
【0102】図29は、電子制御ユニット31における
制御処理内容を表すフローチャートである。基本的な制
御内容は実施の形態4と同様であるため、異なる点につ
いてのみ説明する。
【0103】ステップ501では、操舵角差分△θを算
出する。
【0104】ステップ503では、操舵角速度差分△θ
dotを算出する。
【0105】ステップ505では、図24に示すマップ
から操舵伝達特性である操舵ギア比係数Kdsを算出す
る。
【0106】ステップ507では、図25に示すマップ
から操舵伝達特性である微分係数Kddsを算出する。
【0107】ステップ509では、図23に示すマップ
から操舵トルク出力特性である操舵反力係数Kpsを算出
する。
【0108】ステップ511では、図26に示すマップ
から操舵トルク出力特性である粘性係数Kvsを算出す
る。
【0109】ステップ513では、図27に示すマップ
から車速Vに基づいてβvnを算出し、図28に示すマッ
プから車線内横変位量ldivに基づいてβldivを算出し、
式(3)に基づいて操向車輪転舵角度目標値δwを決定
する。
【0110】ステップ515では、式(4)に基づいて
操向車輪駆動手段に操向車輪転舵角度目標値δwを出力
する。
【0111】すなわち、規範操舵角θn,規範操舵角速
度θdot_nを算出し、この算出結果に基づいて規範操舵
粘性係数Kvnを可変とし、更に運転者の操舵による操舵
角θdと規範操舵角θnの差分△θ、及び運転者の操舵
による操舵角速度θdot_dと規範操舵角速度θdot_nの差
分△θdotに応じて操向車輪転舵角度目標値δwを算出
することで、運転者による特性変化に対する補償動作を
発生しにくくしつつ、車速や車線内横変位量といった走
行環境に応じた運転者に必要かつ典型的な運転者が実行
する客観的に望ましい運転操作量と走行軌跡を実現する
車両用操舵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における車両用操舵装置を示す全
体システム図である。
【図2】実施の形態1における生成された運転行動方略
と操舵ギア比の関係を示す図である。
【図3】実施の形態1における車線内横変位量と操舵ギ
ア比補正係数の関係を示す図である。
【図4】実施の形態1における生成された運転行動方略
と操舵粘性係数の関係を示す図である。
【図5】実施の形態1における車線内横変位量と操舵粘
性補正係数の関係を示す図である。
【図6】実施の形態1における道路線形を考慮した車線
内横変位量と操舵粘性補正係数の関係を示す図である。
【図7】実施の形態1における電子制御ユニットの制御
内容を表すフローチャートである。
【図8】実施の形態2における車両用操舵装置を示す全
体システム図である。
【図9】実施の形態2における推定された運転行動方略
と操舵ギア比の関係を示す図である。
【図10】実施の形態2における推定された運転行動方
略と操舵粘性係数の関係を示す図である。
【図11】実施の形態2における電子制御ユニットの制
御内容を表すフローチャートである。
【図12】実施の形態3における車両用操舵装置を示す
全体システム図である。
【図13】実施の形態3における運転行動方略比較結果
と操舵ギア比の関係を示す図である。
【図14】実施の形態3における運転行動方略比較結果
と操舵粘性係数の関係を示す図である。
【図15】実施の形態3における電子制御ユニットの制
御内容を表すフローチャートである。
【図16】実施の形態3における電子制御ユニットの制
御内容を表すフローチャートである。
【図17】実施の形態4における車両用操舵装置を示す
全体システム図である。
【図18】実施の形態4における車速と操舵特性パラメ
ータの関係を示す図である。
【図19】実施の形態4における規範操舵角速度と操舵
特性パラメータの関係を示す図である。
【図20】実施の形態4における車線内横変位量と操舵
特性パラメータの関係を示す図である。
【図21】実施の形態4における電子制御ユニットの制
御内容を表すフローチャートである。
【図22】実施の形態5における車両用操舵装置を示す
全体システム図である。
【図23】実施の形態5における△θと操舵特性パラメ
ータKpsの関係を示す図である。
【図24】実施の形態5における△θと操舵特性パラメ
ータKdsの関係を示す図である。
【図25】実施の形態5における△θdotと操舵特性パ
ラメータKddsの関係を示す図である。
【図26】実施の形態5における△θdotと操舵特性パ
ラメータKvsの関係を示す図である。
【図27】実施の形態5における車速と操舵特性パラメ
ータβvnの関係を示す図である。
【図28】実施の形態5における車線内横変位量と操舵
特性パラメータβldivの関係を示す図である。
【図29】実施の形態5における電子制御ユニットの制
御内容を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 操舵手段(ステアリング) 3 操舵量検出手段 5 操舵トルク出力特性制御手段 7 操舵トルク付与手段 9 操舵伝達特性制御手段 11 操向車輪駆動手段 13 操向車輪 15 走行環境検出手段 17 先行車への接近度合検出手段 19 前方道路状況検出手段 21 隣接斜線ギャップ検出手段 23 車速センサ 25 運転行動方略生成手段 27 電子制御ユニット 29 規範運転操作量生成手段 31 運転者の運転行動方略推定手段 33 運転操作量比較手段 44 運転行動方略比較手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 晴彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC03 DA03 DA23 DA77 DA84 DA86 DD06 DD17 EB05 EC29

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵手段の操舵量を検出する操舵量検出
    手段と、 前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操舵トルクの特
    性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手段と、 前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手段にお
    ける操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する操舵伝
    達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段と、 走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手段
    と、 前記走行環境検出手段で検出された走行環境に基づいて
    運転行動方略を生成する運転行動方略生成手段と、 を備え、 前記運転行動方略生成手段で生成された運転行動方略に
    基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵
    トルク出力の特性、前記操舵伝達特性制御手段による操
    舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更すること
    を特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】 操舵手段の操舵量を検出する操舵量検出
    手段と、 前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操舵トルクの特
    性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手段と、 前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手段にお
    ける操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する操舵伝
    達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段と、 走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手段
    と、 運転者の運転方略を推定する運転者運転方略推定手段
    と、 を備え、 前記運転者運転方略推定手段で推定される運転者運転方
    略に基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段による
    操舵トルク出力特性、前記操舵伝達特性制御手段による
    操舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更するこ
    とを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】 操舵手段の操舵量を検出する操舵量検出
    手段と、 前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操舵トルクの特
    性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手段と、 前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手段にお
    ける操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する操舵伝
    達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段と、 走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手段
    と、 前記走行環境検出手段で検出された走行環境に基づいて
    運転行動方略を生成する運転行動方略生成手段と、 運転者の運転方略を推定する運転者運転方略推定手段
    と、 前記運転方略生成手段で生成される運転方略と前記運転
    者運転方略推定手段で推定される運転者運転方略を比較
    する運転方略比較手段と、 を備え、 前記運転方略比較手段において前記運転方略生成手段で
    生成される運転方略と前記運転者運転方略推定手段で推
    定される運転者運転方略が異なると判断されたときは、
    前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵トルク出力
    特性、前記操舵伝達特性の変更手段による操舵伝達特性
    の少なくともいずれかひとつを変更することを特徴とす
    る車両用操舵装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の車両用操舵装
    置において、 走行中の車線の車線中央からの横方向変位量を検出する
    車線内横変位量検出手段を有し、 前記車線内横変位量検出手段で検出された横方向変位量
    と、前記運転行動方略生成手段または前記運転行動方略
    推定手段で生成された運転行動方略に基づいて、前記操
    舵トルク出力特性制御手段による操舵トルク出力特性、
    前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特性の少なく
    ともいずれかひとつを変更することを特徴とする車両用
    操舵装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の車両用操舵装
    置において、 走行中の道路曲率を検出する道路曲率検出手段を有し、 前記道路曲率検出手段で検出された道路曲率と、前記運
    転行動方略生成手段または前記運転行動方略推定手段で
    生成された運転行動方略に基づいて、前記操舵トルク出
    力特性制御手段による操舵トルク出力特性、前記操舵伝
    達特性制御手段による操舵トルク出力特性、前記操舵伝
    達特性制御手段による操舵伝達特性の少なくともいずれ
    かひとつを変更することを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5に記載の車両用操舵装
    置において、 前記操舵両特性変更手段で変更される操舵トルク出力特
    性を、操舵粘性としたことを特徴とする車両用操舵装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6に記載の車両用操舵装
    置において、 前記操舵伝達特性制御手段で変更される操舵伝達特性
    を、操舵手段における操舵量に対する操向車輪の角度比
    としたことを特徴とする車両用操舵装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7に記載の車両用操舵装
    置において、 前記車線内横変位量検出手段で検出される車線内横変位
    量を増加させる操舵方向と、車線内横変位量を減少させ
    る操舵方向で、前記操舵トルク出力特性制御手段による
    操舵トルク出力特性の変更内容、前記操舵伝達特性制御
    手段による操舵伝達特性の変更内容の少なくともいずれ
    かひとつを変更することを特徴とする車両用操舵装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8に記載の車両用操舵装
    置において、 前記運転方略生成手段または前記運転方略推定手段で生
    成される運転方略は、走行中の車線維持、車線変更のい
    ずれかを含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  10. 【請求項10】 操舵手段の操舵量を検出する操舵量検
    出手段と、 前記操舵量に応じて操舵手段に付与する操舵トルクの特
    性を変更可能な操舵トルク出力特性制御手段と、 前記操舵手段の操舵量に基づいて操向車輪駆動手段にお
    ける操舵量と操向車輪駆動角度の関係を規定する操舵伝
    達特性を可変で設定可能な操舵伝達特性制御手段と、 走行中の車両の走行環境を検出する走行環境検出手段
    と、 前記走行環境検出手段で検出された走行環境に基づいて
    規範運転操作量を生成する規範運転操作量生成手段と、 前記規範運転操作量生成手段で生成された規範運転操作
    量に基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段による
    操舵トルク出力の特性、前記操舵伝達特性制御手段によ
    る操舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更する
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の車両用操舵装置に
    おいて、 前記規範運転操作量生成手段で生成された規範運転操作
    量を操舵角速度とし、 該操舵角速度に基づいて変更される前記操舵トルク出力
    特制御手段による操舵トルク出力特性を操舵粘性とした
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の車両用
    操舵装置において、 前記規範運転操作量生成手段で生成された規範運転操作
    量と前記操舵量検出手段で検出された運転者の操舵量を
    比較する操舵量比較手段を有し、 前記操舵量比較手段における操舵量比較内容に基づい
    て、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵トルク
    出力特性、前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特
    性の少なくともいずれかひとつを変更することを特徴と
    する車両用操舵装置。
  13. 【請求項13】 請求項10ないし12に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵量比較手段における操舵量比較は、操舵角ある
    いは操舵角速度の少なくともいずれかひとつに基づいて
    行われることを特徴とする車両用操舵装置。
  14. 【請求項14】 請求項10ないし13に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵量比較手段における操舵角の比較により、規範
    運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上大きいと
    きは、前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特性と
    して操舵角比を小さくし、 規範運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上小さ
    いときは、前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特
    性として操舵角比を大きくするように変更することを特
    徴とする車両用操舵装置。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし14に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵量比較手段における操舵角の比較により、規範
    運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上大きいと
    きは、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵トル
    ク出力特性として操舵トルク出力係数を小さくし、 規範運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上小さ
    いときは、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵
    トルク出力特性として操舵トルク出力係数を大きくする
    ように変更することを特徴とする車両用操舵装置。
  16. 【請求項16】 請求項10ないし15に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特性変更所定
    値を、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵トル
    ク出力特性変更所定値より大きく設定したことを特徴と
    する車両用操舵装置。
  17. 【請求項17】 請求項10ないし16に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵量比較手段における操舵角の比較により、規範
    運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上大きいと
    きは、前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特性と
    して操舵微分係数を小さくし、 規範運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上小さ
    いときは、前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特
    性として操舵微分係数を大きくするように変更すること
    を特徴とする車両用操舵装置。
  18. 【請求項18】 請求項10ないし17に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵量比較手段における操舵角速度の比較により、
    規範運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上大き
    いときは、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵
    トルク出力特性として操舵粘性係数を小さくし、 規範運転操作量が運転者の操舵量よりも所定値以上小さ
    いときは、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵
    トルク出力特性として操舵粘性係数を大きくするように
    変更することを特徴とする車両用操舵装置。
  19. 【請求項19】 請求項10ないし17に記載の車両用
    操舵装置において、 前記操舵伝達特性制御手段による操舵伝達特性変更所定
    値を、前記操舵トルク出力特性制御手段による操舵トル
    ク出力特性変更所定値より大きく設定したことを特徴と
    する車両用操舵装置。
  20. 【請求項20】 請求項10ないし19に記載の車両用
    操舵装置において、 走行中の車線の車線中央からの横方向変位量を検出する
    車線内横変位量検出手段を有し、 前記車線内横変位量検出手段で検出された横方向変位量
    と、前記操舵量比較手段における運転操作量の比較内容
    に基づいて、前記操舵トルク出力特性制御手段による操
    舵トルク出力特性、前記操舵伝達特性制御手段による操
    舵伝達特性の少なくともいずれかひとつを変更すること
    を特徴とする車両用操舵装置。
  21. 【請求項21】 請求項10ないし20に記載の車両用
    操舵装置において、 自車両の車速を検出する車速検出手段を有し、 検出された自車両の車速に基づいて前記操舵トルク出力
    特性制御手段による操舵トルク出力特性、前記操舵伝達
    特性制御手段による操舵伝達特性の変更内容を可変で設
    定することを特徴とする車両用操舵装置。
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