JP3986206B2 - 遊技球排出機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やアレンジボール遊技機等の遊技機で使用される遊技球を排出する遊技球排出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技球排出機構を、遊技機に並設される球貸機を例に挙げて説明する。
この種の球貸機は、遊技機と並設された状態で島設備に設置されており、例えば、所要数の遊技球を排出可能な球排出装置、球出口が球排出装置に連通した補給球供給路、球排出装置が排出した遊技球が流下する排出球流下路、及び、球排出装置の動作を制御する球貸制御装置等を有する遊技球排出機構を備える。
この遊技球排出機構では、島設備側からの遊技球を補給球供給路によって球排出装置へ供給し、投入された硬貨の検出に伴って球排出装置が排出した遊技球を、排出球流下路及びこの排出球流下路に連通したノズル部材を通じて遊技者側へ払い出す。
【0003】
この遊技球排出機構では、万一、球排出装置に故障が生じたり不正行為がなされたりして、遊技球が連続的に排出される状態が形成されてしまうと、排出すべき数よりも多量の遊技球が排出されてしまい、遊技店に大きな不利益を与えてしまう。そこで、このような不具合を防止するために、遊技球が流下する球流下路の途中に遊技球を強制的に停止させ得る球止め機構を設け、予定外の遊技球、つまり、本来排出されるべきではない遊技球が球排出装置から排出されてしまった場合に球止め機構を作動させて、遊技球を強制的に停止させる構成が考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような球止め機構は、予定外の遊技球が排出されて初めて作動するため、遊技店に設置された後、長期間に亘って使用されない可能性がある。このように、使用されない期間が長期間に亘ってしまうと、その間に、錆等によってソレノイド等の駆動源に断線が生じたり、この駆動源に機械的に接続された球止め部材等の機構部品等が埃等によって正常に動作できなくなってしまう虞がある。そして、駆動源や機構部品が正常に動作しないと、故障等により球排出装置が予定外の遊技球を排出してしまった際に、折角設けた球止め機構が機能せず、遊技店に大きな不利益を与えてしまう。
さらに、この球止め機構は上記の不具合が生じることにより作動するので、球止め機構が故障していても球排出装置は正常に動作する。このため、球止め機構の故障は見逃され易かった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、必要な時に球止め機構を確実に作動させることができる遊技球排出機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、球流下路の途中に設けられ、単位金額に応じた規定排出数の遊技球を排出する球排出動作を行う球排出装置と、
前記球排出装置による遊技球の異常排出動作が認められた場合に、前記球流下路内に球止め部材を突出させて遊技球の流下を強制的に停止させる球止め機構と、
を有し、
前記球止め部材が前記球流下路内に突出した球係止状態では、前記球排出装置により規定排出数未満の遊技球しか排出できないように、前記球止め機構を球排出装置よりも上流側に配設した球貸機の遊技球排出機構において、
前記球排出装置による前記球排出動作に連動させて前記球止め機構の異常を検出する球止め機構異常検出手段と、
前記球止め機構異常検出手段によって球止め機構の異常が検出された場合に、この異常を報知する異常報知手段と、
を備え、
前記球止め機構異常検出手段は、
当該球止め機構異常検出手段の初期化処理時に、前記球止め機構の球止め部材を前記球係止状態にすべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給する事前作動手段と、
前記事前作動手段による前記球止め部材の球係止状態を維持したまま前記球排出装置に前記球排出動作を実行させて前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させる不足状態発生手段と、
該不足状態発生手段による遊技球排出数の不足状態が発生すると未払出数と未払出排出動作タイマのタイムアップ時間とを設定し、前記球止め機構の球止め部材を前記球流下路から退避させるべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給して不足状態を自動的に解消させる不足状態解消手段と、
を備え、
前記球止め機構は、
前記事前作動手段により供給された駆動信号により、前記球止め部材を前記球係止状態と、前記球流下路から退避させて遊技球の流下を許容する流下許容状態とに変換可能であり、駆動信号の供給が停止された時には直前の駆動信号供給時における状態を保持可能とし、
前記不足状態解消手段は、不足状態が生じることで前記球止め機構の正常作動を確認して、前記球止め部材を前記球流下路から退避させることにより前記球排出装置から前記未払出数分の遊技球を排出させ、
前記不足状態発生手段により前記球排出装置が前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させたにも拘らず規定排出数の遊技球が排出されると前記球止め機構に異常が生じたと判断することを特徴とする遊技球排出機構である。
【0007】
請求項2に記載のものは、前記球排出装置は、排出される遊技球数を計数するための排出センサを備え
前記未払出排出動作タイマがタイムアップしても前記排出センサを通過した遊技球数が前記未払出数に達しない場合には、前記球止め機構に異常が生じたと判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技球排出機構である。
【0008】
請求項3に記載のものは、前記事前作動手段は、主電源が投入される毎に前記球止め機構を作動させて前記球流下路内の遊技球の流下を強制的に停止させ、
前記不足状態発生手段は、主電源投入後における前記球排出装置による初回の前記球排出動作時に不足状態を発生させることを特徴とする請求項2に記載の遊技球排出機構である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、球貸機の遊技球排出機構を例に挙げて説明する。ここで、図1は、代表的な遊技機であるパチンコ機1の隣りに並べられた状態で、島設備2に設置された球貸機3を示す図である。
【0010】
パチンコ機1は、機枠4により囲われており、この機枠4の前面に額縁状の前面枠5を開閉可能に取り付けてある。この前面枠5の背面には、前面枠5の開口部に後方から臨ませて遊技領域6を形成した遊技盤7を取り付けてある。また、前面枠5には、開口部を前方から塞ぐようにして、前面ガラス8を保持したガラス枠9と、前面に上皿10を形成した開閉パネル11とを、ともに開閉可能な状態で取り付けてある。さらに、開閉パネル11の下方には、灰皿12、下皿13及び発射操作ハンドル14を設けてある。
開閉パネル11に設けた上皿10は、貸し球や賞球として排出された遊技球を一時的に貯留するための部材であり、この上皿10に貯留された遊技球は、発射位置に順次供給される。
【0011】
次に、球貸機3について、図1及び図2に基づいて説明する。球貸機3は、幅狭の筺体21を有し、この筺体21の前面部には、LED等の点灯で使用可能状態などを報知する状態報知部22と、100円硬貨や500円硬貨を投入するための硬貨投入口23と、投入した硬貨を返却させる際に操作する返却ボタン24と、例えば100円当たりの単位貸し球数を表示する球数表示部25と、水平方向および上下方向に回動可能に取り付けられて、貸し球をパチンコ機1の上皿10に案内するノズル部材26と、返却される硬貨が排出される返却口27等を設ける。
【0012】
この筺体21の内部には、所要数の遊技球を排出可能な球排出ユニット30と、球出口を球排出ユニット30に連通させた補給球供給路31と、この補給球供給路31内の遊技球の流下を許容したり、この遊技球を強制的に停止させたりする球止め機構32と、球排出ユニット30が排出した遊技球をノズル部材26に案内する排出球流下路33と、球排出ユニット30や球止め機構32等を制御する球貸制御装置34と、筺体21の島設備2に対する装着状態を検出するための設置状態監視ユニット35と、硬貨投入口23から投入された硬貨の識別等を行うコイン識別機(検銭機)36などを配設してある。
【0013】
ここで、球排出ユニット30、補給球供給路31、球止め機構32、排出球流下路33、及び、球貸制御装置34は、本発明の遊技球排出機構を構成する。そして、補給球供給路31(上流側球流下路)と排出球流下路33(下流側球流下路)は本発明の球流下路を構成する。また、この球流下路の途中に配設された球排出ユニット30は、本発明の球排出装置として機能する。また、球貸制御装置34は、本発明の球止め機構異常検出手段として機能すると共に、異常報知手段の一部を構成する。
【0014】
図3に示すように、上記した補給球供給路31は、前後方向に略コ字状に蛇行させて設けてあり、球入口を筺体21の上面後部に開口させ、球出口を球排出ユニット30の球入口に連通させている。そして、補給球供給路31の球入口は、島設備2の枝樋40の球出口と連通させてある。この枝樋40は、島長手方向に沿って僅かに下り傾斜した状態で島設備2の上部に取り付けられた球補給樋41(図1参照)の途中から分岐したものであり、遊技球を案内する。
また、補給球供給路31と枝樋40との接続部分には、可動シャッター42を設けてある。この可動シャッター42は、球貸機3の島設備2への装着に伴って開放して、枝樋40からの遊技球を補給球供給路31に案内可能な状態を形成する。また、可動シャッター42は、球貸機3の島設備2からの取り外しに伴って閉じ、補給球供給路31の球入口を塞ぐ。
【0015】
なお、補給球供給路31の上段部分の途中には、規定球量検出手段としての補給球検出機構43を設けてある。この補給球検出機構43は、球排出ユニット30の上流側に規定排出数(例えば、100円分に相当する25個)の遊技球が貯留されていることを確認するための機構であり、本実施形態では、補給球検出部材44と補給球検出スイッチ45とから構成してある。
そして、規定排出数以上の遊技球が貯留されている場合には、遊技球に上方から当接することで補給球検出部材44の自由端部は補給球検出スイッチ45の内側空部に入り込み、補給球検出スイッチ45の検出信号が例えば「H」レベルとなる。一方、貯留されている遊技球が規定排出数未満の場合には、補給球検出部材44の自由端部は、補給球供給路31の底面に当接するまで下方向に回動して補給球検出スイッチ45から外れる。これにより、補給球検出スイッチ45の検出信号が例えば「L」レベルとなる。
【0016】
球止め機構32は、球排出ユニット30による予定外の遊技球の排出動作、例えば、故障に伴う遊技球の異常排出動作や、不心得な遊技者による不正行為に起因する遊技球の異常排出動作が認められた場合などに作動して、補給球供給路31内の遊技球を強制的に停止させる。本実施形態では、球止め機構32を補給球供給路31の下段部分の途中、つまり、球排出ユニット30よりも上流側であって補給球検出機構43よりも下流側の位置に設けてある。
【0017】
例示した球止め機構32は、先端部分が補給球供給路31内に出没可能な状態で取り付けられ、この先端部分により、補給球供給路31内の遊技球を停止させたり或いは遊技球の流下を許容させたりする球止め部材46と、球止め部材46に接続したプランジャー部を往復移動させて、球止め部材46の先端部分を補給球供給路31内に出没させる球止めソレノイド47とを備える。
【0018】
球止めソレノイド47は駆動源(球止め駆動源)の一種であり、本実施形態ではラッチング型のソレノイド、即ち、パルス電圧を印加するだけでプランジャー部をソレノイドのケーシング内に引き込んだり、ケーシングから突出させたりすることができ、尚且つ、非通電時(言い換えると駆動信号の供給が停止された時)には直前の通電時(駆動信号供給時)に供給した電力を必要とせずに引き込み状態又は突出状態を保持できるタイプのソレノイドを用いて構成してある。
そして、この球止めソレノイド47は、球貸制御装置34に電気的に接続してあり、球貸制御装置34からの駆動信号によりプランジャー部の突出や引き込みが制御される。
【0019】
球止め部材46は、先端部分が補給球供給路31における球出口近傍で出没可能に配設されており、当該位置で遊技球を係止する。具体的には、図3に示すように、球排出ユニット30の球入口に連通させるために下向きに屈曲させた球供給路の終端部分に対し、この屈曲コーナー部分の外側から球止め部材46の先端部分を出没させるように配設してある。
【0020】
そして、球止めソレノイド47のプランジャー部が突出した球止め機構32の非作動状態では、図3に実線で示すように、球止め部材46の先端部分が補給球供給路31から退避し、遊技球の流下が許容された流下許容状態が形成される。一方、このプランジャー部が引き込まれた作動状態では、図3に点線で示すように、球止め部材46の先端部分が補給球供給路31内に突出し、補給球供給路31内の遊技球がこの先端部分に当接して停止する。従って、遊技球の流下が禁止された球係止状態が形成される。
【0021】
なお、球止め部材46は、球止め機構32の作動状態で球排出ユニット30が規定排出数未満の遊技球しか排出できないように、先端部分の出没場所が定められている。
図3の例では、規定排出数である25個よりも少ない10個の遊技球しか排出されないように、球止め部材46の先端部分の出没場所を補給球供給路31の終端部としている。
【0022】
球排出ユニット30は、球入口が補給球供給路31の球出口に連通するとともに、球出口が排出球流下路33の球入口に連通し、前後方向に略S字状に屈曲した球流路50を備える。
また、この球流路50の途中には、球流路50内の遊技球を検出可能な排出センサ51と、先端部分が球流路50内における排出センサ51の下流側で出没可能に取り付けられ、この先端部分により遊技球を停止させたり、遊技球の流下を許容させたりする球係止部材52とを配設してある。さらに、球係止部材52には、排出駆動源としての排出ソレノイド53を取り付けてある。この排出ソレノイド53は、球係止部材52に接続したプランジャー部を往復移動させることで、球係止部材52の先端部分を球流路50内に突出させたり、球係止部材52の先端部分を球流路50から退避させたりする。
【0023】
そして、これらの排出センサ51及び排出ソレノイド53は、球貸制御装置34に電気的に接続してあり、排出ソレノイド53は、球貸制御装置34からの駆動信号により励磁あるいは消磁が制御される。
【0024】
この球排出ユニット30から規定排出数の遊技球を排出させる場合には、球貸制御装置34は、次のような制御を行う。
まず、駆動信号の印加により排出ソレノイド53を励磁して、球係止部材52の先端部分を球流路50から退避させ、遊技球を流下させる。同時に、この遊技球の通過に伴って変化する排出センサ51からの検出信号に基づいて、例えば、この検出信号の立ち上がりエッジを検出して、排出センサ51を通過した遊技球の数を計数する。そして、規定排出数の遊技球が排出されるタイミングと判断したら、駆動信号の印加を止めて排出ソレノイド53を消磁し、球係止部材52の先端部分を球流路50内に突出させ、遊技球の流下を停止させる。
【0025】
次に、図4を参照して、上記した球貸機3の電気的構成について説明する。
球貸制御装置34は、CPU、ROM、RAMを一体に構成した制御部60と、クレジットデータ等のバックアップデータを記憶するEEPROM61と、リセットスイッチ62と、第1設定スイッチ63及び第2設定スイッチ64と、売上出力端子65とを備えている。
ここで、第1設定スイッチ63及び第2設定スイッチ64は、単位金額(例えば100円)あたりの単位貸し球数、つまり、規定排出数を設定するためのスイッチであり、これらのスイッチの設定を変えることにより、例えば、100円当たりの単位貸し球数を24個〜26個の範囲で設定することができる。なお、本実施形態における単位貸し球数の初期値は25個に設定してある。
また、売上出力端子65は、売り上げ情報を外部に出力するための端子であり、この売上出力端子65からは、例えば、100円分の貸し球が排出される毎にパルス信号が売り上げ情報として出力される。そして、この売り上げ情報は遊技店の管理装置に受信され、売り上げデータとして使用される。
【0026】
制御部60は、球貸機3の各部を制御する部分である。この制御部60は、上記したコイン識別機36と電気的に接続してあり、コイン識別機36から送信される100円コイン信号、500円コイン信号、及び、アクセプタートラブル信号を受信する。また、コイン識別機36に対して100円受入阻止信号、及び、500円受入阻止信号を送信する。
ここで、100円コイン信号は硬貨投入口23に投入された100円硬貨がコイン識別機36で検出される毎に送信される信号であり、同様に、500円コイン信号は500円硬貨がコイン識別機36で検出される毎に送信される信号である。また、アクセプタートラブル信号は、投入された硬貨に関する何らかのトラブルが生じた際に送信される信号である。
一方、制御部60から送信される100円受入阻止信号は、コイン識別機36での100円硬貨の受け付けを阻止させる指令信号である。同様に、500円受入阻止信号は、500円硬貨の受け付けを阻止させる指令信号である。これらの阻止信号は、次の硬貨を受け付けると受付上限値(即ち、クレジットデータの最大許容値)を超えてしまう場合に送信される。
【0027】
また、制御部60には、オーバーフロースイッチ66からのオーバーフロー信号や設置状態監視ユニット35を構成する設置状態監視スイッチ67からの検出信号が入力されており、制御部60からは、7セグ基板(7セグメントLED用基板)68に設けた球数表示部(7セグメントLED)25に対する駆動信号を出力する。
この球数表示部25は、通常時には単位金額に対応する貸し球数を表示するが、球止め機構32の異常が検出された場合には、異常が検出された旨を示すエラーコードを表示する。即ち、この球数表示部25は、本発明における異常報知手段の一部としても機能する。
【0028】
さらに、中継基板69を介して制御部60には、排出センサ51からの検出信号や補給球検出スイッチ45からの検出信号が入力され、中継基板69を介して制御部60からは、排出ソレノイド53への駆動信号や球止めソレノイド47への駆動信号が出力される。また、制御部60からは、中継基板69に実装された状態報知部(モニタLED)22への駆動信号も出力される。
この状態報知部22は、通常時には使用可能状態などを報知するが、球止め機構32の異常が検出された場合には、異常が検出された旨のエラー表示を行う。即ち、この状態報知部22は、本発明における異常報知手段の一部としても機能する。
【0029】
次に、上記の構成を有する球貸機3の動作について説明する。この球貸機3では、電源スイッチ(図示せず)がオンされる等によって主電源が投入されたり、リセットスイッチ62によるリセットがなされると、球貸制御装置34は初期化処理を行う。そして、主電源投入に伴う初期化処理で球貸制御装置34(球止め機構異常検出手段)は、事前作動手段として機能し、球止め機構32を作動状態にすべく、球止めソレノイド47を閉状態にする駆動信号を球止めソレノイド47に供給する。
主電源が投入された後に硬貨が投入されると、この硬貨はコイン識別機36で検出される。そして、コイン識別機36は、検出した硬貨に応じて球貸制御装置34にコイン信号を送信する。コイン信号を受信した球貸制御装置34は、受信したコイン信号に応じた数のクレジット(例えば、100円=1クレジット)を記憶し、記憶したクレジットに基づいて球貸し処理を行う。この球貸し処理では、クレジットを「1」ずつ消費し、クレジットの消費に連動させて規定排出数(例えば、25個)の貸し球を繰り返し払い出す。
【0030】
ここで、球貸し処理が主電源投入以降の初回の場合には、球貸制御装置34(球止め機構異常検出手段)は、不足状態発生手段として機能し、球止め機構32の作動状態を維持したまま球排出ユニット30による球排出動作を行わせる。これにより、球止め部材46よりも上流側の遊技球は、球止め部材46に当接して停止したままとなる。そして、球排出ユニット30からは規定排出数よりも少ない数の遊技球、例えば、10個の遊技球しか排出されない。その結果、貸し球の排出数不足状態となり、残数未払出が設定される。
【0031】
残数未払出が設定されたことに伴って球貸制御装置34は、不足状態解消手段として機能し、残数払出処理を行う。この残数払出処理では、まず、球止め機構32を非作動状態に切り換えるべく、つまり、球止め部材46の先端部分を補給球供給路31から退避させるべく、球止めソレノイド47を開状態に変換する駆動信号を供給する。球止めソレノイド47に駆動信号を供給したならば、球貸制御装置34は、排出ソレノイド53を励磁し、排出センサ51からの検出信号を監視する。ここで、遊技球の通過に伴う検出信号が排出センサ51から出力されてきたならば、未払い出し分の遊技球が排出されるタイミングで排出ソレノイド53を消磁し、球係止部材52の先端部分を球流路50内に突出させ、遊技球の流下を停止させる。
そして、この残数払出処理で未払い出し分の遊技球が球排出ユニット30から排出された場合には、球貸制御装置34(球止め機構異常検出手段)は、球止め機構32が正常に動作していると判断する。
【0032】
また、排出ソレノイド53を励磁した後に未払出排出動作タイマ(後述)がタイムアップしても、遊技球が排出センサ51を通過しなかった場合、或いは、排出センサ51を通過した遊技球の数が未払い出し個数に達しなかった場合には、球排出ユニット30の上流側で何らかの異常が発生していると考えられる。例えば、球噛みなどによって球止め機構32が非作動状態に戻らなくなったり、補給球供給路31内で球詰まりが生じていることが考えられる。
このような場合、異常報知手段による異常の報知がなされる。即ち、球貸制御装置34は、排出エラーを設定して球数表示部25や状態報知部22に異常報知信号を出力する。そして、この異常報知信号を受信した球数表示部25は排出エラーが発生した旨のエラーコードを表示する。また、異常報知信号を受信した状態報知部22は排出エラーが発生した旨のエラー表示を行う。さらに、球貸制御装置34は、遊技店の管理装置に対しても排出エラーが発生した旨を示す排出エラー通知情報が送信される。
【0033】
一方、主電源投入以降の初回の球貸し処理で、球止め機構32の作動状態を維持したまま球排出ユニット30による球排出動作を行わせたにも拘わらず、不足状態が設定されないで球貸し処理が正常に終了した場合、球貸制御装置34(球止め機構異常検出手段)は、球止めソレノイド47の断線や球止め部材46の動作不良など球止め機構32に異常が発生したと判断する。
この場合、異常報知手段による異常の報知がなされる。即ち、球貸制御装置34は、球止め異常エラーを設定して球数表示部25や状態報知部22に異常報知信号を出力する。そして、この異常報知信号を受信した球数表示部25は球止め異常エラーが発生した旨のエラーコードを表示する。また、異常報知信号を受信した状態報知部22は球止め異常エラーが発生した旨のエラー表示を行う。さらに、球貸制御装置34は、遊技店の管理装置に対しても球止め異常エラーが発生した旨を示す球止め異常エラー通知情報が送信される。
【0034】
なお、本実施形態では、この球止め異常エラーが設定されても球貸機3を直ちに止めずに継続して使用させている。これは、球止め機構32が作動状態に切り換わらなくても球貸し処理には何等影響しないためである。そして、この球止め異常エラーが設定された場合には、当該球貸機3が使用されていない時に交換等の対処を行うようにする。
【0035】
以上の動作を行う本実施形態では、主電源の投入に連動して球止め機構32を作動状態に変換し、主電源の投入後の初回の球貸し処理において、この作動状態を維持したまま球排出ユニット30から遊技球を排出させているので、つまり、意図的に球不足状態を発生させるように構成しているので、払い出された遊技球に不足が生じることで球止め機構32の正常作動を確認でき、不足が生じることなく正規の数の遊技球が排出されたことで球止め機構32が正常に機能していないことを確認できる。
このため、万一、球止め機構32に故障等の異常が生じてしまった場合においても、この異常を見逃すことなく確実に発見することができる。従って、故障等により球排出ユニット30が予定外の遊技球を排出してしまった際に、球止め機構32を確実に作動させることができ、遊技店が不利益を被ってしまうことを防止できる。
【0036】
さらに、主電源投入後の初回の球排出時に球止め機構32が正常に機能しているかどうかを確認しているので、球止め機構32に異常が生じたとしても、異常が生じたことを直ちに把握できる。このため、異常に対する迅速な対応が可能となり、遊技店が不利益を被ることを一層確実に防止できる。
【0037】
次に、上記の動作を行わせるための球貸制御装置34(制御部60)の制御について、フローチャートに基づいて説明する。ここで、図5は球貸制御装置34のメイン処理を説明するフローチャートであり、図6はこのメイン処理に並行して行われるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
【0038】
まず、メイン処理について説明する。球貸機3に主電源が投入されると、或いは、球貸機3がリセットされると初期化処理(S1)を行う。この初期化処理では、球止めソレノイド47を閉状態に設定する等、球貸機3を初期状態にする。なお、この初期化処理については、後で詳しく説明する。
初期化処理を行ったならば、設定処理(S2)を行う。この設定処理では、単位金額あたりの貸し球数(規定排出数)等、各種の設定値を設定する。設定処理に続いて、トラブル監視処理(S3)を行う。このトラブル監視処理では、球貸機3の異常(エラー)の判断や発生した異常に対する処理等、球貸機3の異常に関する処理を行う。このトラブル監視処理についても後で詳細に説明する。
【0039】
トラブル監視処理を行ったならば、球貸し処理(S4)を行う。この球貸し処理では、100円硬貨や500円硬貨がコイン識別機36で受け付けられたかをコイン信号に基づいて判断し、受け付けられた場合に、金額に応じた個数の貸し球を球排出ユニット30から排出させる処理を行う。なお、この球貸し処理についても後で説明する
【0040】
球貸し処理に続いて出力編集処理(S5)を行う。この出力編集処理では、入力編集処理(S6)で編集した各種のスイッチ情報やトラブル監視処理(S3)での判断結果等に基づき、排出ソレノイド53や球止めソレノイド47に供給する信号の編集、球数表示部25の表示情報や状態報知部22の報知情報の編集、管理装置に送信する送信情報等の編集を行う。出力編集処理を行ったならば、入力編集処理(S6)を行う。この入力編集処理では、入力処理(S12)で取得したスイッチ信号から各スイッチの状態を表すスイッチ情報を編集する。
そして、S6の出力編集処理を行ったならば、上記した設定処理(S2)に移行して、この設定処理以降の処理を再度実行する。
【0041】
次に、タイマ割込処理について説明する。このタイマ割込処理は、所定間隔(例えば、1ms)毎に、上記のメイン処理に割り込んで実行される。このタイマ割込処理では、まず、タイマ関連処理(S11)を行う。このタイマ関連処理では、予め定められた実行時間を監視するウオッチドッグタイマに関する処理や、制御上の時間を生成するフリーランニングタイマに関する処理を行う。
【0042】
タイマ関連処理を行ったならば、入力処理(S12)を行う。この入力処理では、コイン識別機36からのコイン信号及びアクセプタートラブル信号や、排出センサ51、第1及び第2設定スイッチ63,64、設置状態監視スイッチ67、及び、オーバーフロースイッチ66等からの出力信号等を取得する。この取得した信号は、入力編集処理(S6)で所定の形式に編集される。
【0043】
この入力処理に続いて出力処理(S13)を行う。この出力処理は、出力編集処理(S5)の編集結果に基づいて行われ、排出ソレノイド53や球止めソレノイド47、状態報知部22や球数表示部25、コイン識別機36、及び、管理装置に対し、必要な信号を出力する。そして、出力処理を行ったならば、タイマ割込処理を終了する。
【0044】
次に、上記した初期化処理(S1)について詳しく説明する。
図7に示すように、この初期化処理では、まず、電源投入に起因する初期化処理の実行であるのか否かを判定する(S21)。ここで、電源投入に起因してなされた場合にはEEPROM61のチェック処理(S22)を行い、リセットなど電源投入によらない場合には内部メモリクリア処理(S24)に移行する。
このチェック処理を行ったならば、球止めソレノイド初期設定処理(S23)を行って、球止めソレノイド47の閉状態を設定する。ここで、球止めソレノイド47の閉状態を設定すると、上記の出力処理(S13)で球止めソレノイド47に駆動信号が供給され、球止め機構32が作動状態に変換される。続いて、内部メモリクリア処理(S24)で制御部60のRAMの記憶内容を一旦クリアし、初期設定処理(S25)で初期値をセットする。この初期設定処理を行ったならば、バックアップデータ監視処理(S26)を行い、メイン処理に復帰する。
【0045】
次に、上記のトラブル監視処理(S3)について詳細に説明する。ここで、図8はトラブル監視処理を説明するフローチャート、図9はトラブル監視処理における排出エラー監視処理を説明するフローチャート、図10は排出エラー監視処理における残数払出処理を説明するフローチャート、図11はトラブル監視処理における球止め機構異常監視処理を説明するフローチャートである。
【0046】
このトラブル監視処理では、まず、補給球検出スイッチ出力監視処理(S30)を行う。この補給球検出スイッチ出力監視処理では、補給球検出スイッチ45からのスイッチ信号を参照し、このスイッチ信号が球無しを示す場合に、補給球不足エラーフラグをセットして補給球不足エラーを設定する。そして、エラーを設定したならば、オーバーフロースイッチ出力監視処理(S31)に移行する。また、スイッチ信号が球有りを示す場合には、エラーフラグをセットせずにオーバーフロースイッチ出力監視処理に移行する。
【0047】
オーバーフロースイッチ出力監視処理(S31)では、オーバーフロースイッチ66からのスイッチ信号を参照し、このスイッチ信号が球有りを示す場合に、オーバーフローエラーフラグをセットしてオーバーフローエラーを設定し、排出センサ出力監視処理(S32)に移行する。また、スイッチ信号が球無しを示す場合には、エラーフラグをセットせずに排出センサ出力監視処理に移行する。
【0048】
排出センサ出力監視処理(S32)では、排出センサ51からの信号を参照し、この信号が球無しを示す場合に排出ユニット球無しエラーフラグをセットして排出ユニット球無しエラーを設定し、排出エラー監視処理(S33)に移行する。また、信号が球有りを示す場合には、エラーフラグをセットせずに排出エラー監視処理に移行する。
【0049】
排出エラー監視処理(S33)では、貸し球の排出を監視する処理を行う。なお、この排出エラー監視処理については、後で詳しく説明する。
【0050】
排出不正監視処理(S34)では、貸し球の非排出期間中における異常排出、例えば、排出ソレノイド53の故障に起因する貸し球の排出や、不心得な遊技者による不正行為に起因する貸し球の排出の有無を判断し、異常排出が認められた場合に排出不正エラーフラグをセットして排出不正エラーを設定する。そして、エラーを設定したならば、アクセプタートラブル監視処理(S35)に移行する。また、異常排出が認められなかった場合には、エラーフラグをセットせずにアクセプタートラブル監視処理に移行する。
【0051】
アクセプタートラブル監視処理(S35)では、入力編集処理(S6)の編集結果を参照し、アクセプタートラブル信号の受信が認められた場合にアクセプタートラブルフラグをセットし、アクセプタートラブル状態を設定し、EEPROM異常監視処理(S36)に移行する。また、アクセプタートラブル信号を受信していない場合には、エラーフラグをセットせずにEEPROM異常監視処理に移行する。
【0052】
EEPROM異常監視処理(S36)では、EEPROM61の動作チェックを行い、この動作チェックで異常と判断した場合にEEPROMエラーフラグをセットしてEEPROMエラーを設定し、設置状態監視処理(S37)に移行する。また、動作チェックで正常と判断した場合には、エラーフラグをセットせずに設置状態監視処理に移行する。
【0053】
設置状態監視処理(S37)では、島設備2に対する筺体21(即ち、球貸機3)の装着状態を監視し、島設備2の取付空部から筺体21が取り外されたと判断した場合に、設置状態エラーフラグをセットして設置状態エラーを設定し、球止め機構異常監視処理(S38)に移行する。また、装着状態に変化がなければ、エラーフラグをセットせずに球止め機構異常監視処理に移行する。
【0054】
球止め機構異常監視処理(S38)では、主電源投入後の初回の球排出処理がなされたかを判断し、初回の球排出処理がなされた場合には、球止め機構正常フラグがセットされているかを確認する。ここで、球止め機構正常フラグがセットされていなければ、球止め機構エラーフラグをセットしてトラブル制御処理(S39)に移行する。一方、球止め機構正常フラグがセットされていれば、球止め機構エラーフラグはセットしないでトラブル制御処理に移行する。なお、この球止め機構異常監視処理については、後で詳しく説明する。
【0055】
トラブル制御処理(S39)では、上記した各エラーが設定されたか否かをエラーフラグに基づいて判断し、設定されたエラーに関する処理、例えば、報知処理や球止め機構32の作動設定等を行う。そして、所定のエラー中にあっては、リセットスイッチ62の操作を監視し、リセットスイッチ62が操作された場合に、エラーを解除する。
【0056】
次に、排出エラー監視処理に関し、図9に基づいて説明する。この排出エラー監視処理では、まず、エラーフラグを参照し、エラーが発生しているかどうかを判定する(S41)。ここで、エラーが発生している場合には、この排出エラー監視処理から復帰する。また、エラーが発生していなければ、残数未払出の設定の有無を判定する(S42)。なお、残数未払出の設定は、後述する貸球排出処理(S74)にて、規定排出数(例えば25個)よりも少ない数の遊技球を排出した状態で排出動作終了タイマがタイムアップした場合になされる。そして、残数未払出が設定されていた場合には残数払出処理(S43)を実行し、また、残数未払出が設定されてなければ、排出エラー監視処理から復帰する。
【0057】
ここで、図10を参照して残数払出処理(S43)について説明する。
この残数払出処理では、まず、排出ウェイトタイマの作動中かどうかを判定し(S51)、作動していない場合に、球止めソレノイド47の「開」状態を設定する(S52)。ここで、球止めソレノイド47の開状態を設定すると、上記の出力処理(S13)で球止め機構32が非作動状態に変換される。球止めソレノイド47の開状態を設定したならば、未払出数を設定し(S53)、未払出排出動作タイマのタイムアップ時間を設定する(S54)。ここで、未払出排出動作タイマのタイムアップ時間は、未払出数の遊技球を球排出ユニット30が排出するのに十分な時間に設定される。なお、本実施形態では3秒に設定される。このタイムアップ時間を設定したならば、未払出排出動作タイマをスタートさせ(S55)、排出ソレノイド53を励磁(オン)して球流路50内の遊技球が流下可能な状態を形成する(S56)。
【0058】
排出ソレノイド53を励磁したならば、排出センサ51からの検出信号を監視し、未払出数の遊技球が排出されたか判断する(S57)。ここで、排出が終了していなければ払出排出動作タイマがタイムアップするまで監視を継続し(S58)、排出が終了した場合には、排出ソレノイド53を消磁(オフ)して球流路50内の遊技球を停止させ(S59)、排出ウェイトタイマを作動させる(S60)。一方、払出排出動作タイマがタイムアップしても未払出数の遊技球が排出されなかった場合には、排出ソレノイド53を消磁(オフ)して球流路50内の遊技球を停止させ(S61)、排出エラーフラグをセットして排出エラーを設定する(S62)。
【0059】
以上の残数払出処理が終了したならば、この残数払出処理で未払出数の遊技球が排出されたかどうかを判定し(S44)、未払出数の遊技球が排出された場合には、排出作動回数情報を取得する(S45)。この排出作動回数情報は、主電源投入後からの球排出ユニット30の作動回数を示す。詳しくは、クレジット「1」に対応する単位貸し球(例えば、規定排出数としての25個)の排出動作が行われる毎に+1更新される情報である。なお、この排出作動回数情報は、主電源の投入直後は「0」に設定されており、初回の排出動作の実行に連動して「1」となる。
【0060】
排出作動回数情報を取得したならば、取得した排出作動回数情報が値「1」かどうか、つまり、主電源投入後の初回の排出動作であるかどうかを判断する(S46)。ここで、値「1」(初回の排出動作)であった場合には、球止め機構正常フラグをセットして(S47)排出エラー監視処理から復帰する。また、「1」以外の値の場合には、球止め機構正常フラグをセットしないで排出エラー監視処理から復帰する。
【0061】
次に、球止め機構異常監視処理(S38)について説明する。図11に示すように、この球止め機構異常監視処理では、まず、排出作動回数情報を取得する(S6)。次に、取得した排出作動回数情報が値「1」かどうかを判定し(S6)、値「1」(初回の排出動作)であった場合には、球止め機構正常フラグがセットされているかを判定する(S6)。ここで、球止め機構正常フラグがセットされていた場合には、球止め機構32が正常に動作していると判断して、この球止め機構異常監視処理から復帰する。一方、球止め機構正常フラグがセットされていなかった場合には、球止め機構32に異常があると判断して、球止め機構エラーフラグをセットし(S6)、球止め機構異常エラーの報知を設定する(S6)。そして、エラーの報知を設定したならば、球止め機構異常監視処理から復帰する。
【0062】
次に、上記の球貸し処理(S4)について説明する。図12に示すように、この球貸し処理では、まず、コイン投入監視処理(S71)を行う。このコイン投入監視処理では、クレジットデータを取得し、このクレジットデータに基づき、必要に応じて500円受入阻止信号や100円受入阻止信号の出力を設定する。次に、コイン識別機36からの500円コイン信号や100円コイン信号を監視し、500円コイン信号を受信した場合には取得したクレジットデータに値「5」を加算し、100円コイン信号を受信した場合には取得したクレジットデータに値「1」を加算する。なお、この加算後のクレジットデータはEEPROM61にバックアップする。
【0063】
コイン投入監視処理を行ったならば、球貸条件監視処理(S72)を行う。この球貸条件監視処理では、まず、クレジットデータを参照し、クレジットデータの値が「1」以上の場合に、排出センサ51からの検出信号や補給球検出スイッチ45からの検出信号等を参照する等して、球貸機3が球貸し可能な状態であるか判断する。そして、この判断結果に基づいて処理を分岐させ(S73)、球貸し可能な状態であれば貸球排出処理(S74)を実行し、球貸しが行えない状態であれば貸球排出処理をスキップする。
【0064】
図13に示すように、貸球排出処理(S74)では、排出作動数を+1更新し(S81)、次に、クレジットデータを−1更新して(S82)、−1更新したクレジットデータをEEPROM61にバックアップする(S83)。次に、設定値に基づいて、クレジット「1」あたりの規定排出数を設定する(S84)。この処理では、例えば、「1」クレジットに対応する規定排出数「25個」が設定される。規定排出数を設定したならば、排出動作終了タイマのタイムアップ時間を設定する(S85)。ここで、排出動作終了タイマのタイムアップ時間は、規定排出数の遊技球を球排出ユニット30が排出するのに十分な時間に設定される。なお、本実施形態では3秒に設定される。このタイムアップ時間を設定したならば、排出動作終了タイマをスタートさせ(S86)、排出ソレノイド53を励磁して球流路50内の遊技球が流下可能な状態を形成する(S87)。
【0065】
排出ソレノイド53を励磁したならば、排出センサ51からの検出信号を監視し、規定排出数の遊技球が排出されたかを判断する(S88)。ここで、排出が終了していなければ排出動作終了タイマがタイムアップするまで監視を継続し(S89)、排出が終了した場合には、排出ソレノイド53を消磁して球流路50内の遊技球を停止させ(S90)、排出ウェイトタイマを作動させる(S91)。一方、排出動作終了タイマがタイムアップしても規定排出数の遊技球が排出されなかった場合には、排出ソレノイド53を消磁して球流路50内の遊技球を停止させ(S92)、残数未払出を設定し(S93)、この貸球排出処理を終了する。そして、この残数未払出の設定は上記の残数払出処理(S43)で参照され、この残数払出処理で未払出しの遊技球が排出される。
【0066】
なお、上記の実施形態では、遊技球排出機構を備える球貸機3を例に挙げて説明したが、本発明は、球貸機3に限定されるものではなく、パチンコ機1に代表される遊技機の球排出機構にも適用することができる。
【0067】
また、上記の実施形態では、補給球供給路31の途中に止め機構32を設けた例を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、排出球流下路33の途中に球止め機構32を設けた構成にも本発明を適用することができる。この場合、例えば、排出球流下路33の途中に球止め機構32を設け、この球止め機構32に当接して停止した遊技球を検出可能な停止球検出スイッチ(停止球検出手段)を設ける。そして、球排出ユニット30から排出された遊技球が、球止め機構32で停止され、この停止された遊技球が停止球検出スイッチによって検出された場合に、球止め機構32が正常に機能していると判断する。
【0068】
さらに、上記の実施形態において球貸制御装置34は、電源投入後の初回の単位球貸し動作に連動させて、貸し球の排出数不足状態を発生させ、この排出数不足状態を解消させるべく残数払出処理を行っているが、本発明は、この構成に限定されない。
例えば、電源投入後の初回の球貸し動作が複数回の単位球貸し動作によって行われる場合には、2回目以降の単位球貸し動作に連動させて、貸し球の排出数不足状態を発生させるように、球貸制御装置34(不足状態発生手段、不足状態解消手段)を動作させても良い。
この場合、電源投入後の初回の球貸し動作が500円硬貨の投入に基づく球貸し動作であった場合には、5回の単位球貸し動作を繰り返し行う。そこで、球貸制御装置34は、3回目の単位球貸し動作や4回目の単位球貸し動作時に移行する直前に球止めソレノイド47を閉状態に変換し、貸し球の排出数不足状態を発生させる。
このように構成すると、単位球貸し動作が数回行われた後に貸し球の排出数不足状態が発生するので、遊技者に対し違和感や不信感を与え難くすることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、球止め機構異常検出手段は、前記球排出装置の非作動時に、前記球止め機構の球止め部材を前記球係止状態にすべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給する事前作動手段と、前記事前作動手段による前記球止め部材の球係止状態を維持したまま前記球排出装置に前記球排出動作を実行させて前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させる不足状態発生手段と、該不足状態発生手段による遊技球排出数の不足状態が発生すると未払出数と未払出排出動作タイマのタイムアップ時間とを設定し、前記球止め機構の球止め部材を前記球流下路から退避させるべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給して不足状態を自動的に解消させる不足状態解消手段とを備え、前記球止め機構は、前記事前作動手段により供給された駆動信号により、前記球止め部材を前記球係止状態と、前記球流下路から退避させて遊技球の流下を許容する流下許容状態とに変換可能であり、駆動信号の供給が停止された時には直前の駆動信号供給時における状態を保持可能とし、前記不足状態解消手段は、不足状態が生じることで前記球止め機構の正常作動を確認して、前記球止め部材を前記球流下路から退避させることにより前記球排出装置から前記未払出数分の遊技球を排出させ、前記不足状態発生手段により前記球排出装置が前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させたにも拘らず規定排出数の遊技球が排出されると前記球止め機構に異常が生じたと判断するので、球止め機構の異常検出を球排出装置による球排出動作に連動させて行うことができる。したがって、万一、球止め機構に故障等の異常が生じてしまったとしても、この異常を見逃すことなく確実に発見することができる。そして、発見した異常を異常報知手段によって遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
このため、長期間に亘って球止め機構が使用されなくても、この球止め機構を作動可能な状態に維持することができ、故障等により球排出装置が予定外の遊技球を排出してしまった際に、球止め機構を確実に作動させることができ、遊技店が不利益を被ってしまうことを防止できる。
【0070】
請求項2に記載の発明によれば、前記球排出装置は、排出される遊技球数を計数するための排出センサを備え前記未払出排出動作タイマがタイムアップしても前記排出センサを通過した遊技球数が前記未払出数に達しない場合には、前記球止め機構に異常が生じたと判断するので、球止め機構の動作確認を営業時における遊技球払出処理の中で自動的に行うことができる。このため、遊技店の店員等にかかる負担を軽減することができる。
【0071】
請求項3に記載の発明によれば、事前作動手段は、主電源が投入される毎に前記球止め機構を作動させて前記球流下路内の遊技球の流下を強制的に停止させ、前記不足状態発生手段は、主電源投入後における前記球排出装置による初回の前記球排出動作時に不足状態を発生させるので、主電源投入後の初回の球排出時に球止め機構が正常に機能しているかどうかを確認することができる。したがって、万一、球止め機構に異常が生じたとしても、異常が生じたことを直ちに把握できる。このため、迅速な対応が可能となり、遊技店が不利益を被ってしまうことを一層確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の隣りに並べられた状態で、島設備に設置された球貸機を示す図である。
【図2】 球貸機の内部構造を説明する図である。
【図3】 球貸機内の要部構造を説明する図である。
【図4】 球貸機の電気的構成を説明する図である。
【図5】 球貸制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。
【図6】 メイン処理に並行して行われるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
【図7】 初期化処理を説明するフローチャートである。
【図8】 トラブル監視処理を説明するフローチャートである。
【図9】 排出エラー監視処理を説明するフローチャートである。
【図10】 残数払出処理を説明するフローチャートである。
【図11】 球止め機構異常監視を説明するフローチャートである。
【図12】 球貸し処理を説明するフローチャートである。
【図13】 貸球排出処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機
2 島設備
3 球貸機
4 機枠
5 前面枠
6 遊技領域
7 遊技盤
8 前面ガラス
9 ガラス枠
10 上皿
11 開閉パネル
12 灰皿
13 下皿
14 発射操作ハンドル
21 球貸機の筐体
22 状態報知部
23 硬貨投入口
24 返却ボタン
25 球数表示器
26 ノズル部材
27 返却口
30 球排出ユニット
31 補給球供給路
32 球止め機構
33 排出球流下路
34 球貸制御装置
35 設置状態監視ユニット
36 コイン識別機
40 枝樋
41 球補給樋
42 可動シャッター
43 補給球検出機構
44 補給球検出部材
45 補給球検出スイッチ
46 球止め部材
47 球止めソレノイド
50 球排出ユニットの球流路
51 排出センサ
52 球係止部材
53 排出ソレノイド
60 制御部
61 EEPROM
62 リセットスイッチ
63 第1設定スイッチ
64 第2設定スイッチ
65 売上接点出力
66 オーバーフロースイッチ
67 設置状態監視スイッチ
68 7セグ基板
69 中継基板

Claims (3)

  1. 球流下路の途中に設けられ、単位金額に応じた規定排出数の遊技球を排出する球排出動作を行う球排出装置と、
    前記球排出装置による遊技球の異常排出動作が認められた場合に、前記球流下路内に球止め部材を突出させて遊技球の流下を強制的に停止させる球止め機構と、
    を有し、
    前記球止め部材が前記球流下路内に突出した球係止状態では、前記球排出装置により規定排出数未満の遊技球しか排出できないように、前記球止め機構を球排出装置よりも上流側に配設した球貸機の遊技球排出機構において、
    前記球排出装置による前記球排出動作に連動させて前記球止め機構の異常を検出する球止め機構異常検出手段と、
    前記球止め機構異常検出手段によって球止め機構の異常が検出された場合に、この異常を報知する異常報知手段と、
    を備え、
    前記球止め機構異常検出手段は、
    当該球止め機構異常検出手段の初期化処理時に、前記球止め機構の球止め部材を前記球係止状態にすべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給する事前作動手段と、
    前記事前作動手段による前記球止め部材の球係止状態を維持したまま前記球排出装置に前記球排出動作を実行させて前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させる不足状態発生手段と、
    該不足状態発生手段による遊技球排出数の不足状態が発生すると未払出数と未払出排出動作タイマのタイムアップ時間とを設定し、前記球止め機構の球止め部材を前記球流下路から退避させるべく球止め部材の駆動源に駆動信号を供給して不足状態を自動的に解消させる不足状態解消手段と、
    を備え、
    前記球止め機構は、
    前記事前作動手段により供給された駆動信号により、前記球止め部材を前記球係止状態と、前記球流下路から退避させて遊技球の流下を許容する流下許容状態とに変換可能であり、駆動信号の供給が停止された時には直前の駆動信号供給時における状態を保持可能とし、
    前記不足状態解消手段は、不足状態が生じることで前記球止め機構の正常作動を確認して、前記球止め部材を前記球流下路から退避させることにより前記球排出装置から前記未払出数分の遊技球を排出させ、
    前記不足状態発生手段により前記球排出装置が前記規定排出数よりも少ない遊技球数を排出する不足状態を発生させたにも拘らず規定排出数の遊技球が排出されると前記球止め機構に異常が生じたと判断することを特徴とする遊技球排出機構。
  2. 前記球排出装置は、排出される遊技球数を計数するための排出センサを備え
    前記未払出排出動作タイマがタイムアップしても前記排出センサを通過した遊技球数が前記未払出数に達しない場合には、前記球止め機構に異常が生じたと判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技球排出機構。
  3. 前記事前作動手段は、主電源が投入される毎に前記球止め機構を作動させて前記球流下路内の遊技球の流下を強制的に停止させ、
    前記不足状態発生手段は、主電源投入後における前記球排出装置による初回の前記球排出動作時に不足状態を発生させることを特徴とする請求項2に記載の遊技球排出機構。
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