JP3983363B2 - 建造物用下地構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
【0002】
本願発明は、建築物の壁面を構成する建造物用下地構造に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
建築物の内装工事等に使用される金属製下地材として一般的に普及しているものとしては、断面コ字状のスタッドや金属製角型柱が知られているが、このような下地材を用いて下地構造を構成する場合、下地材のフレ止めを行うために該下地材にフレ止め用のチャンネルを通して下地材の補強を行う必要があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記したような建造物用下地構造において、例えば下地材として幅寸法の小さいものを使用した場合、フレ止め用チャンネルだけでは、下地材が撓むおそれがある。すると、下地構造に強度的な不安が生ずるとともに、下地材に対してボードを貼る作業がしにくくなるおそれがある。
【0005】
また、通常の幅寸法を有する下地材を使用した場合であっても、高さ寸法が大きくなると、やはり下地材が撓むおそれがあり、上記したと同様な不具合が生ずる。
【0006】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、下地材の撓みを防止することにより、堅牢な下地構造が得られるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の基本構成(請求項1の発明)では、上記課題を解決するための手段として、複数の金属製下地材1,1・・と、これらの金属製下地材1,1・・に対して貫通固定されて該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行うチャンネル11とを備えた建造物用下地構造において、前記金属製下地材1,1・・の間にあって前記チャンネル11が挿通される固定部材23と、該固定部材23を貫通する支持部材24と、該支持部材24に対して前記チャンネル11を圧接固定する固定手段25とを付設するとともに、前記固定部材23は、前記チャンネル11を跨ぐ断面コ字状の部材からなり、前記支持部材24は、前記固定部材23の対向片23a,23aを貫通するものとされており、前記固定手段25は、前記固定部材23において前記対向片23a,23aを連結する連結片23bに螺合されて前記チャンネル11に対して圧接されるネジ部材とされていて、前記固定部材23における対向片23a,23aに、前記支持部材24を貫通する貫通穴26,26が形成され且つ前記各貫通穴26に、前記支持部材24を水平方向から挿入できる大きさの開放部26aがそれぞれ形成されている。
【0008】
上記のように構成したことにより、金属製下地材1,1・・に貫通固定されて該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行うチャンネル11が、支持部材24に対して固定部材23と固定手段25とにより強固に固定されることとなり、金属製下地材1,1・・の撓みが防止されることとなる。従って、堅牢な下地構造が得られるとともにボード貼付作業も容易となる。しかも、支持部材24をチャンネル11を跨ぐ固定部材23の対向片23a,23aに貫通させた後、固定部材23の連結片23bに固定手段25であるネジ部材を螺合させるだけで金属製下地材1,1・・の撓み防止が達成できることとなり、作業性が向上する。また、前記固定部材23における対向片23a,23aに、前記支持部材24の外径よりやや大径の貫通穴26,26を形成したことにより、貫通穴26,26への支持部材24の貫通が容易に行えるし、前記各貫通穴26に、前記支持部材24を水平方向から挿入できる大きさの開放部26aをそれぞれ形成したことにより、支持部材24の貫通穴26,26への挿入が開放部26a,26aを介して水平方向から行えることとなり、作業性が向上する。
【0009】
請求項2の発明におけるように、前記各金属製下地材1を、中空な金属製四角柱により構成するとともに、前記金属製下地材1の相対向する二面5,6に、前記チャンネル11を嵌合するためのチャンネル嵌合溝12を下端に有する正面側切欠開口9と、該正面側切欠開口9と相対向する裏面側切欠開口10とをそれぞれ形成し且つ前記チャンネル嵌合溝12の両側口縁12a,12aに、前記チャンネル11の嵌合時に該チャンネル11の両側面に圧接される舌片15,15を一体に形成する一方、前記正面側切欠開口9の片側口縁9aに、該片側口縁9aを折曲部13として開閉自在とされ且つ閉止時に前記チャンネル11の上方に近接される固定片14を一体に突設した場合、中空な金属製四角柱1の相対向する二面5,6の一方側に形成された裏面側切欠開口10から正面側切欠開口9の固定片14を押し開きながらチャンネル11を挿通させ後、あるいは固定片14を手指で押し開いた状態でチャンネル11を挿通させた後、該チャンネル11を正面側切欠開口9の下端のチャンネル嵌合溝12における舌片15,15に対して嵌合位置決めし、その後前記固定片14を閉じてその下端をチャンネル11の上方に近接させると、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12からの離脱が規制され、金属製四角柱1へのチャンネル11の組付が確実且つ強固となり、結果としてより堅牢な下地構造が得られる。
【発明の実施の形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して本願発明の幾つかの参考例および好適な実施の形態について詳述する。
【0011】
第1の参考例
この建造物用下地構造は、図4に示すように、壁面Wの片面に片壁を形成するためのものであり、例えば、前記壁面Wから所定寸法離れた位置において天井スラブ面と床面とに断面コ字状のランナー21,21をそれらの開放側が対向するようにして配設し、該ランナー21,21に複数の金属製下地材1,1・・の上下端を嵌め込んでいき、金属製下地材1,1・・をランナー21,21の流れ方向(即ち、図4の矢印A,B方向)に所定間隔で建て込むとともに、前記金属製下地材1,1・・に対して該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行う断面M字状のチャンネル11を貫通固定して構成される。符号22は前記下地材1,1・・に貼られるボードである。
【0012】
前記各金属製下地材1は、図3に示すように、所定の幅に切断された金属板をその両端がコーナの一点において接するように四角筒状に折曲して構成された中空な金属製四角柱とされている。
【0013】
そして、前記金属板の一方の端部には、前記金属製四角柱1の内側に折曲され、さらにその先端部が外側に向かって折曲されてなる逆J字状折曲部3が設けられ、前記金属板の他方の端部には、内側に逆U字状に折曲されてなる逆U字状折曲部4が設けられており、両者を連続して嵌合圧着せしめて上下方向に連続するコーナ型接続部2として成形されている。そして、該コーナ型接続部2における逆U字状折曲部4の基端から内側に向かってコ字状に突出するリブ19が上下方向に連続して形成されている。このように構成したことにより、コーナ型接続部2の外れを前記リブ19により防止できるとともに金属製四角柱1の剛性強化も図れる。
【0014】
前記金属製下地材(以下においては、金属製四角柱という)1の四面5〜8のうち一方の相対向する二面5,6は正面および裏面とされ、該正面5と裏面6の横方向ほぼ中央部には、フレ止め用の断面コ字状のチャンネル11を開放側を下向きあるいは上向きとして嵌合するためのチャンネル嵌合溝12を底部に有する正面側切欠開口9と、該正面側切欠開口9と相対向する裏面側切欠開口10とがそれぞれ形成されている。
【0015】
前記正面側切欠開口9の片側口縁9a(換言すれば、チャンネル嵌合溝12の上方に位置する片側口縁9a)には、該片側口縁9aを折曲部13として開閉自在とされ且つ閉止時に前記チャンネル11の上方に近接される固定片14が一体に突設されている。本実施の形態においては、前記固定片14の開閉中心となる折曲部13の上下には、該固定片14の開閉動作を容易ならしめるための折曲補助手段として作用する円弧状のヌスミ部17および長穴18が形成されている。該ヌスミ部17および長穴18は折曲部13の剛性を低減させて固定片14の開閉を容易ならしめるためのものである。なお、長穴18の形成個数は任意である。また、前記金属製四角柱1の四面5〜8のうち他の相対向する二面7,8はボード貼付面とされる。なお、本参考例において使用される金属製四角柱1は、ボード貼付面7,8の幅が広く、他の2面(即ち、正面5および裏面6)の幅が狭い断面長方形形状を有するものとされている。つまり、ボード貼付面7,8方向に撓み易い形状とされているのである。
【0016】
前記チャンネル嵌合溝12は、チャンネル11の横幅よりやや幅広とされており、その両側口縁12a,12aには、前記チャンネル11の嵌合時に該チャンネル11の両側面に圧接される舌片15,15が一体に形成されている。つまり、チャンネル嵌合溝12にチャンネル11が嵌合された状態においては、チャンネル11は、舌片15,15の圧接力により横方向移動が許容されない状態とされているのである。なお、前記裏面側切欠開口10の底部にも、前記正面側切欠開口9におけるチャンネル嵌合溝12と対向し且つチャンネル11の横幅とほぼ同一の幅(即ち、嵌合されたチャンネル11の横方向移動が許容されない幅)を有するチャンネル嵌合溝16が形成されている。
【0017】
前記固定片14は、チャンネル11の挿通時にチャンネル11の先端により横向きに押し開かれるか、チャンネル11の挿通前に手指により予め横向きに押し開かれ、チャンネル11がチャンネル嵌合溝12に位置決めされた状態において指力により横向きに閉じられることとなっている。そして、閉じられた状態において、固定片14下端がチャンネル11の上方に近接されてチャンネル11の上方移動が規制されるようになっている。なお、閉じられた状態において、固定片14の下端とチャンネル11との間に若干の隙間が介在される方が、固定片14の操作性を良好ならしめるためには好ましい。該隙間は、チャンネル11が舌片15,15による規制力が作用しないようになるまで上方へ移動することができない程度の大きさとされる。
【0018】
また、前記固定片14の上方は、該固定片14の開閉操作時において指等の出入りを許容する余剰開口20とされている。
【0019】
ところで、上記構成の金属製四角柱1,1・・を用いて建造物用下地構造を形成する場合、金属製四角柱1,1・・が撓むおそれがあるため、本参考例においては、図1および図2に示すように、前記金属製四角柱1,1・・の間にあって前記チャンネル11が挿通される固定部材23と、該固定部材23を貫通する支持部材24と、該支持部材24に対して前記チャンネル11を圧接固定する固定手段25とからなる撓み防止装置Tが付設されている。なお、該撓み防止装置Tは、前記金属製四角柱1,1・・の間のうち所定間隔をおいた部位に設けられる。
【0020】
前記固定部材23は、前記チャンネル11を跨ぐ断面コ字状の金属部材により構成されており、その対向片23a,23aには、前記支持部材24が貫通される貫通穴26,26が形成される一方、前記対向片23a,23aを連結する連結片23bの中央部には、前記固定手段25が螺合されるネジ穴27が形成されている。また、前記固定部材23には、前記対向片23a,23aから連結片23bにかけて延びる一対の補強用ビード28,28が前記貫通穴26,26およびネジ穴27を挟むようにして形成されている。なお、貫通穴26,26の上端と連結片23bとの寸法は、チャンネル11の高さ寸法より若干大きくされている。
【0021】
前記支持部材24は、前記固定部材23の対向片23a,23aに形成された貫通穴26,26に貫通されるボルトとされており、該ボルト24の一端は、前記壁面Wに埋め込まれたネジ筒33に対して螺着されている。このボルト24の外径は、前記貫通穴26,26の内径より若干小径とされている。なお、該支持部材24としては、ボルト以外の部材(例えば、金属棒等)を用いることもできる。なお、前記支持部材であるボルト24は、上記したように壁面Wに埋め込まれたネジ筒33に対して螺着する場合と、前記ボルト24を壁面Wに圧接するだけの場合とがあり、複数個数の撓み防止装置T,T・・のうちの選ばれたものにおけるボルト24をネジ筒33に対して螺着するものとするのが、組付工数を低減する上で好ましい。
【0022】
前記固定手段25は、前記固定部材23における連結片23bに形成されたネジ穴27に螺合されて前記チャンネル11に対して圧接されるネジ部材(例えば、蝶ネジ)とされている。符号29は前記蝶ネジ25に螺合されて弛みを防止するナットである。
【0023】
次に、具体的な建造物用下地構造の形成手順について説明する。
【0024】
まず、図4に示すように、例えば天井スラブ面と床面とにコの字状のランナー21,21をそれらの開放側が対向するようにして配設する。
【0025】
次に、上記構成の複数の金属製四角柱1,1・・の上下端を上下のランナー21,21に嵌め込んでいき、金属製四角柱1,1・・をランナー21,21の流れ方向(即ち、図4の矢印AあるいはB方向)に所定間隔で建て込む。この時、金属製四角柱1,1・・のそれぞれの正面5および裏面6は同方向に向けられる。このようにすると、ランナー21,21のスパン方向に平行して各金属製四角柱1におけるボード貼付面7,8が並ぶこととなる。
【0026】
しかる後、チャンネル11を縦向き(即ち、開放側が横向きとなる向き)として各金属製四角柱1の裏面側切欠開口10から正面側切欠開口9に次々に挿入する。すると、チャンネル11の先端により固定片14が横向きに押し開けられる。その後チャンネル11を正規の姿勢(即ち、開放側を下向きとした姿勢)に姿勢変更させ、その後下方へ押し下げて正面側および裏面側切欠開口9,10のチャンネル嵌合溝12,16に嵌合位置決めする。この状態においては、チャンネル11はチャンネル嵌合溝12における舌片15,15の圧接規制力により横方向の移動が規制されることとなる。
【0027】
次に、チャンネル11の挿通時に押し開かれた固定片14を指力を用いて押し戻すと、固定片14下端がチャンネル11の上方に近接される。この状態においては、チャンネル11は上方への移動が固定片14により規制されることとなる。
【0028】
なお、金属製四角柱1に複数対の正面側および裏面側切欠開口9,10が形成されている場合には、上記作業を複数回繰り返す。
【0029】
上記したようにチャンネル11を組み付けると、チャンネル11は、チャンネル嵌合溝12における舌片15,15によって横方向の移動が規制されるとともに、固定片14によって上方への移動が規制されることとなり、金属製四角柱1,1・・相互間がチャンネル11により強固に連結されることとなる。この状態においては、金属製四角柱1,1・・のランナースパン方向へのユレが完全に防止されることとなる。
【0030】
しかる後、金属製四角柱1,1間に位置するチャンネル11に固定部材23を跨がらせ、この状態で支持部材であるボルト24を前記固定部材23の対向片23a,23aに形成された貫通穴26,26に貫通させた後、ボルト24の一端を壁面Wのネジ筒33に螺着する。その後、ナット29を螺合させた蝶ネジ25を固定部材23の連結片23bに形成されたネジ穴27に螺合させて、蝶ネジ25の先端をチャンネル11の上面に圧接させると、チャンネル11は蝶ネジ25とボルト24との間に強固に挟持されることとなる。
【0031】
その後、ボード貼付面7,8のいずれかに対してドライウォールスクリュー(小ビス)30を用いて上貼り用のボード22が張設されるが、金属製四角柱1,1・・が、チャンネル11による連結性確保によってユレ防止されるとともに、チャンネル11が蝶ネジ25と支持部材24との間に強固に挟持されるという撓み防止装置Tの作用により金属製四角柱1,1・・の撓みが防止されることとなり、堅牢な壁面下地構造が得られる。従って、ボード貼付作業が極めて迅速且つ確実に行えるのである。
【0032】
上記説明では、固定片14をチャンネル11の挿通により押し開くようにしているが、予め固定片14を押し開いた状態でチャンネル11を挿通するようにしてもよい。その場合、金属製四角柱1,1・・の上下端を上下のランナー21,21に嵌め込んでいくときに、金属製四角柱1,1・・のそれぞれの正面5および裏面6を同方向に向ける必要はなく、側面7,8がボード貼付面となるように並べば逆向きとなってもよい。
【0033】
第2の参考例
図5には、本願発明の第2の参考例にかかる建造物用下地構造の要部が示されている。
【0034】
この場合、金属製四角柱1は、ボード貼付面7,8間の寸法が比較的大きいものとされており、チャンネル11は断面コ字状を呈している。そして、固定部材23の対向片23a,23aには、支持部材であるボルト24が貫通される貫通穴26とボルト24が螺合されるネジ穴31が形成されている。また、この場合、金属製四角柱1,1・・におけるボード貼付面7,8の両面にボード22が貼付されることとなっている。その他の構成および作用効果は第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0035】
第3の参考例
図6には、本願発明の第3の参考例にかかる建造物用下地構造の要部が示されている。
【0036】
この場合、金属製四角柱1は、ボード貼付面7,8間の寸法がさらに大きいものとされており、チャンネル11は断面コ字状を呈している。そして、固定部材23の対向片23a,23aには、支持部材であるボルト24が螺合されるネジ穴31,31がそれぞれ形成されている。符号32は固定部材23の対向片23a,23aに一体に形成されたバーリング加工部であり、該バーリング加工部32の内周面に前記ネジ穴31が形成される。その他の構成および作用効果は第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0037】
第4の参考例
図7および図8には、本願発明の第4の参考例にかかる建造物用下地構造が示されている。
【0038】
この建造物用下地構造は、図7および図8に示すように、天井スラブDの下方に吊り下げられる天井用下地を形成するためのものであり、例えば、天井スラブDから所定寸法離れた位置において壁面Wに断面コ字状のランナー34,34をそれらの開放側が対向するようにして配設し、該ランナー34,34に複数の金属製下地材1,1・・の左右端を嵌め込んでいき、金属製下地材1,1・・をランナー34,34の流れ方向(即ち、図8の矢印A,B方向)に所定間隔で建て込むとともに、前記金属製下地材1,1・・に対して該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行う断面M字状のチャンネル11を貫通固定して構成される。符号35は前記下地材1,1・・に貼られる天井ボードである。
【0039】
また、撓み防止装置Tにおける支持部材であるボルト24は、前記天井スラブDに埋め込まれたネジ筒33に螺着されることとなっている。
【0040】
その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0041】
第1の実施の形態(請求項1,2に対応)
図9ないし図11には、本願発明の第1の実施の形態にかかる建造物用下地構造が示されている。
【0042】
この場合、壁面Wは、例えば軽量気泡コンクリートにより構成されており、支持部材であるボルト24の一端は、前記壁面Wに対して固定金具36を介して取り付けられている。該固定金具36は、図11に示すように、切欠穴37,37を有する固定片36a,36aと、該固定片36aを連結する断面コ字状の支持片36bとからなっており、該支持片の中央部には、バーリング加工により形成されたネジ穴38が形成されている。そして、前記切欠穴37,37を介してドライウォールスクリュー39,39を前記壁面Wにねじ込むことにより固定片36a,36aを固定させることにより固定金具36は壁面Wに固定され、その後、前記ネジ穴38にボルト24の一端を螺合させることにより、固定金具36にボルト24が取り付けられることとなっている。
【0043】
また、前記固定部材23における対向片23a,23aに形成された26,26には、図9および図10に示すように、前記ボルト24を水平方向から挿入できる大きさの開放部26a,26aがそれぞれ形成されている。このようにすると、支持部材24の貫通穴26,26への挿入が開放部26a,26aを介して水平方向から行えることとなり、作業性が向上する。
【0044】
その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0045】
なお、本実施の形態にかかる建造物用下地構造も、第4の参考例と同様に天井用下地構造として使用可能である。
【0046】
上記説明では、金属製下地材として金属製四角柱を用いたものを、本願発明の実施の形態としているが、本願発明は、金属製下地材として断面コ字状の鋼材等を用いるものにも適用可能であることは勿論である。
【発明の効果】
【0047】
本願発明(請求項1の発明)によれば、複数の金属製下地材1,1・・と、これらの金属製下地材1,1・・に対して貫通固定されて該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行うチャンネル11とを備えた建造物用下地構造において、前記金属製下地材1,1・・の間にあって前記チャンネル11が挿通される固定部材23と、該固定部材23を貫通する支持部材24と、該支持部材24に対して前記チャンネル11を圧接固定する固定手段25とを付設して、金属製下地材1,1・・に貫通固定されて該金属製下地材1,1・・のフレ止めを行うチャンネル11が、支持部材24に対して固定部材23と固定手段25とにより強固に固定されるようにしたので、金属製下地材1,1・・の撓みが防止されることとなり、堅牢な下地構造が得られるとともにボード貼付作業も容易となるという優れた効果がある。しかも、支持部材24をチャンネル11を跨ぐ固定部材23の対向片23a,23aに貫通させた後、固定部材23の連結片23bに固定手段25であるネジ部材を螺合させるだけで金属製下地材1,1・・の撓み防止が達成できることとなり、作業性が向上するという効果もある。また、前記固定部材23における対向片23a,23aに、前記支持部材24の外径よりやや大径の貫通穴26,26を形成したことにより、貫通穴26,26への支持部材24の貫通が容易に行えるし、前記各貫通穴26に、前記支持部材24を水平方向から挿入できる大きさの開放部26aをそれぞれ形成したことにより、支持部材24の貫通穴26,26への挿入が開放部26a,26aを介して水平方向から行えることとなり、作業性が向上するという効果もある。
【0048】
請求項2の発明におけるように、前記各金属製下地材1を、中空な金属製四角柱により構成するとともに、前記金属製下地材1の相対向する二面5,6に、前記チャンネル11を嵌合するためのチャンネル嵌合溝12を下端に有する正面側切欠開口9と、該正面側切欠開口9と相対向する裏面側切欠開口10とをそれぞれ形成し且つ前記チャンネル嵌合溝12の両側口縁12a,12aに、前記チャンネル11の嵌合時に該チャンネル11の両側面に圧接される舌片15,15を一体に形成する一方、前記正面側切欠開口9の片側口縁9aに、該片側口縁9aを折曲部13として開閉自在とされ且つ閉止時に前記チャンネル11の上方に近接される固定片14を一体に突設した場合、中空な金属製四角柱1の相対向する二面5,6の一方側に形成された裏面側切欠開口10から正面側切欠開口9の固定片14を押し開きながらチャンネル11を挿通させ後、あるいは固定片14を手指で押し開いた状態でチャンネル11を挿通させた後、該チャンネル11を正面側切欠開口9の下端のチャンネル嵌合溝12における舌片15,15に対して嵌合位置決めし、その後前記固定片14を閉じてその下端をチャンネル11の上方に近接させると、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12からの離脱が規制され、金属製四角柱1へのチャンネル11の組付が確実且つ強固となり、結果としてより堅牢な下地構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図2】 本願発明の第1の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大正面図である。
【図3】 本願発明の第1の参考例にかかる建造物用下地構造における金属製四角柱を示す部分拡大斜視図である。
【図4】 本願発明の第1の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す正面図である。
【図5】 本願発明の第2の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図6】 本願発明の第3の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図7】 本願発明の第4の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図8】 本願発明の第4の参考例にかかる建造物用下地構造の要部を示す下面図である。
【図9】 本願発明の第1の実施の形態にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図10】 本願発明の第1の実施の形態にかかる建造物用下地構造の要部を示す部分拡大正面図である。
【図11】 本願発明の第1の実施の形態にかかる建造物用下地構造に用いられ固定金具の正面図である。
【符号の説明】
1は金属製四角柱、5は正面、6は裏面、9は正面側切欠開口、9aは片側口縁、10は裏面側切欠開口、11はチャンネル、12はチャンネル嵌合溝、12aは口縁、13は折曲部、14は固定片、15は舌片、17は折曲補助手段(ヌスミ部)、18は折曲補助手段(長穴)、19はリブ、23は固定部材、23aは対向片、23bは連結片、24は支持部材(ボルト)、25は固定手段(蝶ネジ)、26は貫通穴、26aは開放部、36は固定金具、Wは壁面、Dは天井スラブ、Tは撓み防止装置。
Claims (2)
- 複数の金属製下地材(1),(1)・・と、これらの金属製下地材(1),(1)・・に対して貫通固定されて該金属製下地材(1),(1)・・のフレ止めを行うチャンネル(11)とを備えた建造物用下地構造であって、前記金属製下地材(1),(1)・・の間にあって前記チャンネル(11)が挿通される固定部材(23)と、該固定部材(23)を貫通する支持部材(24)と、該支持部材(24)に対して前記チャンネル(11)を圧接固定する固定手段(25)とを付設するとともに、前記固定部材(23)は、前記チャンネル(11)を跨ぐ断面コ字状の部材からなり、前記支持部材(24)は、前記固定部材(23)の対向片(23a),(23a)を貫通するものとされており、前記固定手段(25)は、前記固定部材(23)において前記対向片(23a),(23a)を連結する連結片(23b)に螺合されて前記チャンネル(11)に対して圧接されるネジ部材とされていて、前記固定部材(23)における対向片(23a),(23a)には、前記支持部材(24)を貫通する貫通穴(26),(26)が形成され且つ前記各貫通穴(26)には、前記支持部材(24)を水平方向から挿入できる大きさの開放部(26a)がそれぞれ形成されていることを特徴とする建造物用下地構造。
- 前記各金属製下地材(1)を、中空な金属製四角柱により構成するとともに、前記金属製下地材(1)の相対向する二面(5),(6)には、前記チャンネル(11)を嵌合するためのチャンネル嵌合溝(12)を下端に有する正面側切欠開口(9)と、該正面側切欠開口(9)と相対向する裏面側切欠開口(10)とをそれぞれ形成し且つ前記チャンネル嵌合溝(12)の両側口縁(12a),(12a)には、前記チャンネル(11)の嵌合時に該チャンネル(11)の両側面に圧接される舌片(15),(15)を一体に形成する一方、前記正面側切欠開口(9)の片側口縁(9a)には、該片側口縁(9a)を折曲部(13)として開閉自在とされ且つ閉止時に前記チャンネル(11)の上方に近接される固定片(14)を一体に突設したことを特徴とする前記請求項1記載の建造物用下地構造。
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-
1998
- 1998-01-05 JP JP00016398A patent/JP3983363B2/ja not_active Expired - Lifetime
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