JP3982672B2 - 加熱処理装置及び加熱処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造プロセスで使用して好適な加熱処理装置および加熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィ工程においては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」とする)の表面にレジスト液を塗布した後のプリベーキングおよびパターンの露光処理を施した後のポストエクスポージャーベーキング、さらには現像処理後の加熱処理を含む種々の加熱処理が行われている。
【0003】
従来、このような加熱処理には、ウエハ加熱処理室を形成するための蓋体を有するチャンバと、ウエハを載置して加熱する熱板とを備えた加熱処理装置が用いられている。
そして、前記加熱処理は、所定温度に維持された熱板上にウエハを載置した後、チャンバを密閉し、熱板上のウエハを所定時間加熱することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した加熱処理装置においては、熱板を覆うチャンバ(蓋体)の温度が熱板からの輻射熱によって自然に変動するものであるため、プロセス処理の違いによって加熱温度変更する際にチャンバ温度が安定するまでにはかなりの時間を要する。このとき、チャンバ温度が安定しない間にウエハの加熱処理が行われると、最初の数枚のウエハが温度変動の影響を受け、最終的に形成される回路パターンの線幅が不均一になる。このため、チャンバが完全に安定するまで待ってから加熱処理を行うこととなり、それだけ基板の加熱開始が遅れ、スループットが低下するという課題があった。
【0005】
本発明は、このような技術的課題を解決するためになされたもので、早期にチャンバ温度を安定させることができ、基板の加熱開始時期を早めることができ、もってスループットを高めることができる加熱処理装置および加熱処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明に係る加熱処理装置は、導入口および導出口を有し、基板を加熱処理するための処理室を形成するチャンバと、このチャンバ内に配設され、前記基板を載置して加熱する熱板と、この熱板の載置面上方に配設され、かつ前記チャンバの内壁と一定の隙間をもって収容された天板と、前記天板の外周部に設けられた環状のヒータからなる加熱器と、前記天板の上下方向に貫通し、かつ放射方向に延設する複数のスリットと、前記天板上の前記スリット間に配置された、放射方向に延在する伝熱器と、前記加熱器の加熱温度を制御するコントローラとを備え、前記天板の下方に前記導入口を配置し、前記天板の上方に前記導出口を配置すると共に、前記コントローラによって、前記加熱器の加熱温度が前記基板の設定加熱温度よりも低い温度に制御されることを特徴とする
このように構成されているため、チャンバ温度を安定させるための処理が、熱板および天板を加熱することにより行われる。この場合、チャンバ内壁と天板との間に形成された隙間を気体が通過し、さらに天板面上に沿って流動する。この際、天板面上の気体が加熱される。
【0007】
したがって、チャンバ温度を安定させるための処理時間を確実に短縮することができ、基板の加熱開始時期を早めることができるため、スループットを高めることができる。
また、天板の加熱温度を基板の設定加熱温度に対応させて制御可能であるため、基板に対する加熱処理を所定の加熱温度で施すことができ、加熱処理後には安定した熱履歴をもつ基板を得ることができる。
【0008】
ここで、前記天板の中央部に、上下方向に開口する流通口を形成することが望ましい。
このように構成されているため、天板の一方面側にある気体が流通口を介して他方面側に速やかに導出される。
また、前記天板に、上下方向に開口する複数のスリットを形成することが望ましい。
このように構成されているため、チャンバ内の気体がスリットを通過し、天板の上下空間における雰囲気温度差を確実に小さくすることができる。
【0009】
そして、前記天板上に、放射方向に延在する伝熱器が配設されていることが望ましい。
このように構成されているため、加熱器から天板への熱伝導を伝熱器によって放射方向に促進させることができ、天板の温度をより均一になすことができる。
【0010】
また、前記加熱器が天板の外周部に設けられた環状のヒータからなることが望ましい。
このように構成されているため、天板の外周部から加熱でき、天板を迅速に昇温させることができる。
さらに、前記加熱器が前記天板の上面に配置されていることが望ましい。
このように構成されているため、天板と基板(熱板)間の気体の流れは滑らかであり、該気体を速やかに天板上方に導出させることができる。また、天板の上面に加熱器が配置されているため、天板の温度を変化させることにより天板と基板との間の気体の流れをコントロールすることができる。
【0011】
そして、前記天板上に前記加熱器を覆うカバーを配設し、このカバーに前記加熱器を冷却するための流通口を形成することが望ましい。
このように構成されているため、基板の加熱処理終了後に流通口からカバー内に冷却気体を供給して加熱器を冷却し、次の降温加熱処理に迅速に移行することができる。
また、前記天板の下方に前記導入口を配置し、上方に前記導出口を配置することが望ましい。
このように構成されているため、チャンバ内において下方の導入口から上方の導出口に向かう気流が形成される。この際、天板の面方向に流動する気体は加熱される。即ち、導入口からチャンバ内に供給された気体が天板付近で熱を受けながら、天板の面方向に流動し、導出口からチャンバ外に排気される。
【0012】
さらに、前記導出口を前記チャンバの天井中央部に配置することが望ましい。
このように構成されているため、導入口からチャンバ内に供給された気体が天板の付近で熱を受けながら、天板縁部から天板中央部に向かって流動し、導出口からチャンバ外に排気される。
さらにまた、前記加熱器の加熱温度が前記基板の設定加熱温度よりも低い温度に制御されることが望ましい。
このように構成されているため、処理室内の上部が下部に比べて雰囲気温度が低くなり、対流が生じ、処理室雰囲気の濃度が拡散される。
また、前記した目的を達成するためになされた本発明に係る加熱処理方法は、前記加熱処理装置の加熱処理方法であって、所定の温度に加熱された熱板に基板を載置し、加熱する工程と、基板と対向する位置に設けられ前記蓋体の内側に設けられる天板を有する前記天板を加熱する工程と、前記熱板の加熱温度よりも前記天板の加熱温度が低くなるように温度を制御する工程と、を有していることを特徴としている。
このように、天板の加熱温度が熱板の加熱温度より低い温度に制御されるため、天板と熱板との空間において対流が生じ、熱板の良好な温度制御性を得ることができる。
ここで、前記導入口から供給された気体は、前記蓋体と前記天板との間を流動する際に前記天板によって加熱され、前記導出口から導出されることが望ましい。
また、前記制御する工程は、さらに前記天板の温度を降温させる際に前記基板の設定加熱温度に対応させて予め求められた規定温度になるようにする工程を有することが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る加熱処理装置につき、図に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、加熱処理装置の説明に先立ち、塗布現像処理装置ユニットにつき、図1〜図3を用いて説明する。図1〜図3は、本発明が適用された加熱処理装置を備えた塗布現像処理装置ユニットの概略を示す平面図,正面図および背面図である。
図1に示すように、塗布現像処理装置ユニット1は、例えば25枚のウエハWをカセット単位で外部から搬入しかつカセットCにウエハWを搬出するカセットステーション2と、塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3とを備えている。さらに、この処理ステーション3に隣接する露光装置(図示せず)との間でウエハWの受け渡しをするインターフェース部4を備えている。
【0014】
前記塗布現像処理装置ユニット1は第一処理装置群G1〜第四処理装置群G4から構成されている。第一処理装置群G1および第二処理装置群G2は前記塗布現像処理装置ユニット1の正面側に配置され、第三処理装置群G3は前記カセットステーション2に隣接して配置されている。また、第四処理装置群G4は前記インターフェース部4に隣接して配置されている。さらに、オプションとして破線で示す第五処理装置群G5を前記塗布現像処理装置ユニット1の背面側に別途配置可能となっている。
【0015】
前記カセットステーション2では、カセット載置部5上の所定位置に複数のカセットCが矢印X方向(図1の上下方向)に沿って一列に載置可能に構成されている。そして、カセット配列方向(X方向)およびウエハ配列方向(Z方向)に対して移送可能なウエハ搬送体7が搬送路8に沿って移動可能に配設され、各カセットCに対するアクセスを選択的にし得るように構成されている。
【0016】
前記ウエハ搬送体7は、ウエハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウエハ搬送体7は、後述するように、処理ステーション3の第三処理装置群G3に属するエクステンション装置32(図3に図示)に対してもアクセスし得るように構成されている。
【0017】
前記処理ステーション3では、その中心部に主搬送装置13が配設されている。
この主搬送装置13の周辺には、各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。前記主搬送装置13は、前記処理装置群G1〜G5に配置されている後述する各種処理装置に対してウエハWを搬入・搬出可能である。
なお、処理装置群の数や配置は、ウエハWに施される処理の種類によって異なる。処理装置群の数は複数であれば、任意に選択してもよい。
【0018】
前記第一処理装置群G1では、図2に示すように、ウエハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置17と、露光後のウエハWを現像処理する現像処理装置18とが下から順に二段に積み重ねられている。同様に、前記第二処理装置群G2では、レジスト塗布装置19と現像処理装置20とが下から順に二段に積み重ねられている。
【0019】
前記第三処理装置群G3では、図3に示すように、ウエハWを冷却処理するクーリング装置30と、レジスト液とウエハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31と、ウエハWを待機させるエクステンション装置32と、本実施形態に係る加熱処理装置としてのプリベーキング装置33,34と、現像処理後の加熱処理を施すポストベーキング装置35,36等が下から順に例えば七段に積み重ねられている。
【0020】
前記第四処理装置群G4では、クーリング装置40と、載置したウエハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41と、エクステンション装置42と、クーリング装置43と、露光後の加熱処理を施すポストエクスポージャーベーキング装置44,45と、ポストベーキング装置46,47等が下から順に八段に積み重ねられている。
【0021】
前記インターフェース部4の中央部にはウエハ搬送体50が配置されている。このウエハ搬送体50は、矢印X方向および矢印Z方向に移動し、かつθ方向(Z軸の回り)に回転し得るように構成されている。そして、前記第四処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41およびエクステンション装置42と周辺露光装置51等とにアクセスを行い、各装置に対してウエハWを搬送し得るように構成されている。
【0022】
次に、前記したプリベーキング装置(加熱処理装置)につき、図4および図5を用いて詳細に説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係る加熱処理装置を示す断面図である。図5は、本発明の第一実施形態に係る加熱処理装置の天板を示す平面図である。
図4に示すプリベーキング装置33は、ウエハWを加熱処理するための処理室Sを形成するチャンバ55と、このチャンバ55内に位置する熱板75と、この熱板75の上面(載置面)に対向する天板69とを備えている。
【0023】
前記チャンバ55は、駆動機構(図示せず)によって昇降可能な第一チャンバとしての蓋体60と、この蓋体60を下方で保持可能な第二チャンバとしての保持体61とを有している。
前記蓋体60は、下方に開口するアルミニウムまたはステンレス製の有頭円筒体によって形成されている。この蓋体60の中央部には、前記処理室S内のパージ用気体としてのエアを前記プリベーキング装置33のケーシング33a外に導出する導出管84が設けられている。
【0024】
前記保持体61は、前記熱板75の外縁部を支持するリング状の第一支持部材81と、この第一支持部材81を支持する円筒状の第二支持部材82とを有している。また、前記保持体61は、前記両支持部材81,82を囲むサポートリング83を有している。このサポートリング83には、前記処理室S内にエアを供給する供給(導入)管68が挿通されている。これにより、処理室S内にエアを供給し、処理室S内を清浄な雰囲気に置換し得るように構成されている。前記サポートリング83の外周囲には、前記保持体61の外周部となる円筒状のケース85が配設されている。
【0025】
前記熱板75は、厚さが2〜10mm程度の円板からなり、例えば炭化珪素,窒化アルミニウムのセラミック材料によって形成されている。この熱板75の表面はウエハWの載置面75aとされ、裏面には熱源となるヒータ76が印刷技術を用いて設けられている。前記ヒータ76は、第一コントローラ77によってその発熱量が制御可能に構成されている。これにより、ヒータ76の発熱量が制御され、熱板75の温度を維持・変更し得るようになっている。
【0026】
また、前記熱板75の下方には、ウエハWを搬入・搬出するに際にウエハWを支持して昇降するための昇降ピン78が複数個配設されている。これら昇降ピン78は、昇降駆動機構79によって昇降可能に構成されている。そして、前記熱板75の中央部付近には、鉛直方向に開口する貫通孔80が設けられている。これにより、昇降ピン78が上下方向に移動し、貫通孔80を挿通して熱板75の上方に突出し得るように構成されている。
【0027】
前記天板69は、前記熱板75の載置面75a上方に配設され、かつ前記チャンバ55の蓋体60内に保持されており、ステンレス,アルミニウムや炭化珪素,窒化アルミニウム等の様に熱伝導性の良い材料によって形成されている。なお、前記天板69の保持(取り付け)は、例えば天板外縁部と前記蓋体60の内周面との間に図示しない複数の取付部を介在させることにより行われている。前記天板69の中央部には、上下方向に開口する流通口89が設けられている。また、前記天板69の外周部と前記蓋体60の内壁との間には一定の隙間90が設けられている。
【0028】
また、前記天板69の周縁上部内側には、スリット群91,92が形成されている。これらスリット群91,92は、上下方向に貫通し、かつ放射方向に延在する複数のスリット91a,92aを有している。さらに、前記天板69の周縁上部には、伝熱器としての例えばヒートパイプ62a,62bが配設されている。これらヒートパイプ62a,62bは、放射方向に延在し、前記スリット91a,92a間に配置されている。これにより、後述する加熱器から天板69への熱伝導が促進される。また、前記天板69とウエハW(熱板75)との間にあるエアがスリット群91,92を通過するに際してヒートパイプ62a,62bから熱を受け、天板69の上下空間の雰囲気温度差を確実に小さくし得るように構成されている。
【0029】
前記天板69の周縁上部外側には、環状のカバー94によって覆われた加熱器としての環状のヒータ93が配設されている。これにより、天板69がヒータ93によって加熱される。このヒータ93の近傍には、前記カバー94内に位置する温度センサ66が配設されている。この温度センサ66のデータは、第二コントローラ95に出力されるようになっている。この第二コントローラ95は、前記ヒータ93に接続されており、前記天板69の加熱温度をウエハWの設定加熱温度に対応させて制御するように構成されている。これにより、ウエハW(熱板75)の設定加熱温度に対応して天板69の温度を上昇・下降させることができる。
【0030】
前記カバー94には、前記ヒータ93を冷却するための供給管94aと導出管(図示せず)が配設されている。これにより、処理ロット変更時にウエハWの加熱処理終了後に供給管94aからカバー94内に冷却気体を供給してヒータ93を冷却し、次の加熱処理温度(ウエハWの加熱温度を降温する場合)に迅速に移行することができる。
【0031】
なお、前記プリベーキング装置33におけるケーシング33aの側部には、ウエハWを搬入・搬出するための搬送口86が設けられている。また、この搬送口86を開閉可能なシャッタ87が取り付けられている。
【0032】
次に、プリベーキング装置33を用いた加熱処理方法につき、塗布現象処理装置ユニット1で行われるフォトグラフィ工程のプロセスと共に説明する。
先ず、ウエハ搬送体7がカセットCから未処理のウエハWを一枚取り出し、アドヒージョン装置31に搬入する。このアドヒージョン装置31において、レジスト液との密着性を向上させるHMDSなどの密着強化剤が塗布されたウエハWは、主搬送装置13によってクーリング装置30に搬送され、所定の温度に冷却される。その後、ウエハWはレジスト塗布装置17または19に搬送され、ウエハW上に所定量のレジスト液が塗布される。そして、表面にレジスト膜が形成されたウエハWは、プリベーキング装置33または34に搬送され、レジスト液中の溶剤を蒸発させるための加熱処理が行われる。
【0033】
次に、加熱処理の終了したウエハWは、主搬送装置13によりエクステンション・クーリング装置41に搬送され、所定の温度に冷却される。そして、ウエハWは、エクステンション・クーリング装置41からウエハ搬送体50によって取り出される。その後、周辺露光装置51を経て露光装置(図示せず)に搬送される。露光処理の終了したウエハWは、ウエハ搬送体50によりエクステンション42に搬送される。さらに、主搬送装置13によってポストエクスポージャーベーキング装置44または45に搬送される。そして、ウエハWは主搬送装置13によりクーリング装置43,現像処理装置18または20,ポストベーキング装置35,36,46または47,クーリング装置30に順次搬送され、各装置において所定の処理が施される。その後、ウエハWがエクステンション装置32を介してカセットCにウエハ搬送体7によって戻され、一連の所定の塗布現像処理が終了する。
【0034】
次に、前記したプリベーキング装置33を用いた加熱処理方法について詳細に説明する。
先ず、加熱処理が開始される前に導入管68からのエアの供給が開始され、これと同時に導出管84からの排気が開始される。これにより、ケーシング33a内がパージされ始める。また、第一コントローラ77がヒータ76を制御して熱板75の加熱が開始される。
【0035】
同時に、第二コントローラ95によってヒータ93が制御され、天板69の加熱も開始される。この際、ヒートパイプ62a,62bによってヒータ93からの温度が天板69へ熱伝導し放射方向に熱伝搬される。また、天板69の外周縁部から中心部に向かって(ヒータ93の径方向に)加熱される。さらに、図6に矢印で示すように天板69の付近を流動するエアが加熱される。このため、天板69の温度およびその上下空間の雰囲気温度が昇温される。また、対流が生じ、雰囲気温度が迅速に昇温される。
【0036】
なお、ヒータ93から天板69に対する加熱は、ウエハWの設定加熱温度(A℃)に対応させて予め実験等で求めておいた規定温度が温度センサ66によって検出されるまで行われる。
但し、天板69と熱板75との空間において対流を生じさせるために、天板69の加熱温度が熱板75の加熱温度より低い温度に設定される。この場合、天板69の加熱温度は、熱板75の加熱温度と比べ、同一の温度あるいは高い温度に設定されても差し支えないが、熱板75の良好な温度制御性を得るためには低い温度に設定されることが好ましい。
【0037】
ここで、熱板75の温度制御性について説明する。先ず、熱板75を所定の設定温度まで加熱するために、第一コントローラ77はヒータ76をONする。そして、熱板75が設定温度に到達すると、第一コントローラ77はヒータ76をOFFし、また熱板75の温度が所定の温度まで低下すると、再びヒータ76をONする。このとき、天板69の加熱温度が熱板75の加熱温度よりも低い温度に設定されていると、熱板75の熱は放熱(天板69に吸熱)され、直ちにヒータ76がONする温度まで降温する。その結果、短時間に再びヒータ76がONし、熱板75は設定温度まで昇温する。
【0038】
このように、天板69の加熱温度が熱板75の加熱温度よりも低い温度に設定されていると、降温状況下(ヒータOFF状態下)の時間が短く、熱板75を設定温度に維持できる時間が長いため、温度制御性が良くなる。逆に、例えば天板69と熱板75の温度を同一の温度に設定すると、熱板75の温度降下は緩やかになされるため、降温状況下の時間が長くなる。よって、温度制御なし得ない時間が長くなるため、温度制御性が良好ではなく、好ましくない。
【0039】
次に、搬送口86のシャッタ87が開放され、主搬送装置13によってウエハWがプリベーキング装置33内に搬入される。
そして、熱板75の上方まで搬送されたウエハWは、予め熱板75の上方で待機していた昇降ピン78上に支持される。
その後、蓋体60が下降され、保持体61と一体となって処理室Sが形成される。この場合、供給管68からのエアによって処理室S内の雰囲気はパージされている。
そして、ウエハWは昇降駆動機構79により昇降ピン78と共に下降され、熱板75上に載置される。この状態でウエハWの加熱が開始され、ウエハWが加熱温度A℃で所定時間加熱される。
【0040】
この後、昇降ピン78によってウエハWが再度上昇され、熱板75による加熱が終了する。次に、蓋体60が上昇され、処理室Sが開放されると、主搬送装置13が搬送口86から再び進入し、ウエハWが主搬送装置13に受け渡される。そして、ウエハWが搬送口86からケーシング33a外に搬出されて一連の加熱処理が終了する。
【0041】
次に、ウエハ処理のレシピが変更され、ウエハWの加熱温度が変更された場合について説明する。
先ず、ウエハWの加熱温度がA℃からB℃(A>B)に変更される場合には、熱板75の加熱温度がA℃からB℃に変更され、第一コントローラ77によって熱板温度が降温される。この際、供給管94aからカバー94内への冷却エアの供給によってヒータ93が冷却されると、熱板75の降温に要する時間が短縮される。また、第二コントローラ95によってヒータ93が制御され、天板温度およびその上下空間の雰囲気温度も降温される。
なお、天板温度等の降温は、ウエハWの設定加熱温度に対応させて予め実験等で求めておいた規定温度が温度センサ66によって検出されるまで行われる。
そして、前記した場合と同様にして、ウエハWがプリベーキング装置33内の熱板75上に載置され、この熱板75上のウエハWが所定の加熱温度B℃で所定時間加熱される。
【0042】
一方、ウエハWの加熱温度がB℃からA℃(A<B)に変更される場合には、熱板75の加熱温度がB℃からA℃に変更され、第一コントローラ77によって熱板温度が昇温される。また、第二コントローラ95によってヒータ93が制御され、天板温度およびその上下空間の雰囲気温度も昇温される。
なお、天板温度等の昇温は、ウエハWの設定加熱温度に対応させて予め実験等で求めておいた規定温度が温度センサ66によって検出されるまで行われる。
そして、前記した場合と同様にして、ウエハWがプリベーキング装置33内の熱板75上に載置され、この熱板75上のウエハWが所定の加熱温度A℃で所定時間加熱される。
【0043】
したがって、本実施形態においては、チャンバ温度を安定させるための処理が、熱板75のみならず天板69および天板上下方の雰囲気を加熱することにより行われる。これにより、チャンバ温度を安定させるための処理時間を確実に短縮することができるため、ウエハWの加熱開始時期を早めることができ、スループットを高めることができる。
また、本実施形態においては、天板69の加熱温度をウエハWの設定加熱温度に対応させて制御可能であるため、ウエハWに対する加熱処理を所定の加熱温度で施すことができ、加熱処理後には安定した熱履歴をもつウエハWを得ることができる。
【0044】
さらに、本実施形態においては、上下方向に開口するスリット91a,92aを天板69に形成したため、チャンバ55内の気体がスリット91a,92aを通過するに際してヒートパイプ62a,62bから熱を受ける。これにより、天板69の上下空間におけるエアの交換がされ、その上下空間の雰囲気温度差を確実に小さくすることができ、ウエハWの加熱処理時間をさらに短縮することができる。
さらにまた、本実施形態においては、天板69上に放射方向に延在するヒートパイプ62a,62bを配設したため、ヒータ93から天板69への熱伝導をヒートパイプ62a,62bによって放射方向に促進させることができ、より迅速に天板69を昇温させることができる。
【0045】
なお、本実施形態においては、スリット91,92を有する天板69上にヒータ93およびヒートパイプ62a,62bを配設する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、図7に示すように、スリットの無い天板100の上面にヒータ93およびヒートパイプ62aを配設するものでもよい。この場合、同図に矢印で示すように天板69の上下面に沿ってエアが流れ、チャンバ中央部の導出管84からチャンバ外に排気される。この際、天板69およびその上下空間のエアがヒータ93によって加熱されるとともに、ヒートパイプ62aによってヒータ93から天板69への熱伝導が放射方向に促進される。
【0046】
また、図8に示すように、スリットの無い天板101の上面にヒータ93のみを配設するものでもよい。この場合、同図に矢印で示すように天板69の上下面に沿ってエアが流れ、チャンバ中央部の排気管84からチャンバ外に排気される。この際、天板69およびその上下空間のエアがヒータ93によって加熱される。
【0047】
この他、本実施形態においては、加熱処理装置がPEB装置44,45である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、プリベーク装置33,34やポストベーク装置35,36,46,47など他の加熱処理装置であってもよい。
また、本実施形態においては、半導体デバイスの製造プロセス(フォトリソグラフィ工程)におけるウエハWの加熱処理装置に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば液晶ディスプレイの製造プロセス等における基板の加熱処理装置にも実施形態と同様に適用可能である。
【0048】
さらに、本実施形態においては、第一コントローラ77によってヒータ76を、また第二コントローラ95によってヒータ93を温度制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、単一のコントローラ(図示せず)によって両ヒータ76,93を温度制御してもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなとおり、本発明に係る加熱処理装置および加熱処理方法によると、基板の加熱開始時期を早めることができ、スループットを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された加熱処理装置を備えた塗布現像処理装置ユニットの概略を示す平面図である。
【図2】本発明が適用された加熱処理装置を備えた塗布現像処理装置ユニットの概略を示す正面図である。
【図3】本発明が適用された加熱処理装置を備えた塗布現像処理装置ユニットの概略を示す背面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る加熱処理装置を示す断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る加熱処理装置の天板を示す平面図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る加熱処理装置の天板一部を示す断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係る加熱処理装置の天板一部を示す断面図である。
【図8】本発明の第三実施形態に係る加熱処理装置の天板一部を示す断面図である。
【符号の説明】
33 プリベーキング装置
33a ケーシング
55 チャンバ
60 蓋体(第一チャンバ)
61 保持体(第二チャンバ)
62a,62b ヒートパイプ
66 温度センサ
68 導入管(供給管)
69 天板
75 熱板
75a 載置面
76 ヒータ
77 第一コントローラ
84 導出管
86 搬送口
87 シャッタ
89,90 流通口
91,92 スリット
91a,92a 開口部
93 ヒータ
94 カバー
94a 供給管
95 第二コントローラ
S 処理室
W ウエハ

Claims (8)

  1. 導入口および導出口を有し、基板を加熱処理するための処理室を形成するチャンバと、このチャンバ内に配設され、前記基板を載置して加熱する熱板と、この熱板の載置面上方に配設され、かつ前記チャンバの内壁と一定の隙間をもって収容された天板と、前記天板の外周部に設けられた環状のヒータからなる加熱器と、前記天板の上下方向に貫通し、かつ放射方向に延設する複数のスリットと、前記天板上の前記スリット間に配置された、放射方向に延在する伝熱器と、前記加熱器の加熱温度を制御するコントローラとを備え、
    前記天板の下方に前記導入口を配置し、前記天板の上方に前記導出口を配置すると共に、前記コントローラによって、前記加熱器の加熱温度が前記基板の設定加熱温度よりも低い温度に制御されることを特徴とする加熱処理装置。
  2. 前記天板の中央部に、上下方向に開口する流通口を形成したことを特徴とする請求項1に記載された加熱処理装置。
  3. 前記加熱器が前記天板の上面に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された加熱処理装置。
  4. 前記天板上に前記加熱器を覆うカバーを配設し、このカバーに前記加熱器を冷却するための流通口を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された加熱処理装置。
  5. 前記導出口を前記チャンバの天井中央部に配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された加熱処理装置。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された加熱処理装置の加熱処理方法であって、
    所定の温度に加熱された熱板に基板を載置し、加熱する工程と、
    基板と対向する位置に設けられ前記蓋体の内側に設けられる天板を有する前記天板を加熱する工程と、
    前記熱板の加熱温度よりも前記天板の加熱温度が低くなるように温度を制御する工程と、
    を有していることを特徴とする加熱処理方法。
  7. 前記導入口から供給された気体は、前記蓋体と前記天板との間を流動する際に前記天板によって加熱され、前記導出口から導出されることを特徴とする請求項6に記載の加熱処理方法。
  8. 前記制御する工程は、さらに前記天板の温度を降温させる際に前記基板の設定加熱温度に対応させて予め求められた規定温度になるようにする工程を有することを特徴とする請求項6に記載の加熱処理方法。
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