JP3982360B2 - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、さらに詳細には、2つの電子素子間を応力フリー接続する導電性接続部と、熱応力を緩和する低弾性率絶縁層から構成される半導体装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子部品の高性能化に伴い半導体装置の高密度実装化への要求が高まっており、フリップチップ接続や、Ball Grid Array(以下、BGAと言う。)や、Chip Size Package(以下、CSPと言う。)のように半田バンプ接続を用いたパッケージが広く使用されるようになってきた。しかしながら、これらのパッケージでは、主に半導体チップと回路基板との間の熱膨張率差に起因する熱応力により、半田バンプ接続部やインターポーザ基板や実装基板内部の配線が断線し、接続信頼性が低下する問題が深刻になって来ている。接続信頼性を確保するため、最も破断しやすい半田バンプ接続部にアンダーフィル樹脂が封入することが一部で行われているが、アンダーフィル樹脂を封入することにより、リペア性の低下や、生産性の低下によるコスト増など別の問題の発生がある。そこでアンダーフィル樹脂を使用せずに接続信頼性を確保する半導体装置として、半導体チップと回路基板との間の熱応力を緩和するものがある。熱応力を緩和する構造としては、半導体素子とインターポーザ基板との間にシート状素子を設けたパッケージが知られている。
【0003】
図17は、特許第2924923号に開示されている従来の半導体素子の構造図を示す。
【0004】
図17に示すように、この従来の半導体素子は、半導体チップ8320上にシート状素子8336が置かれており、このシート状素子8336上の接続端子8348、8372が半導体チップ8320に対して可動する構造となっている。接続端子8348、8372の半導体チップ8320に対する可動は、半導体チップ8320と接続端子8348、8372との間に配置しているシート状素子8336に低弾性率のしなやかなエラストマの材料8303、8340を用いることにより行わる。また半導体チップ8320と接続端子8348、8372との間は、リード8374、8350により接続されている。その結果、熱応力緩和ができることとしている。
【0005】
一方、半導体ウエハ上にインターポーザ機能を持たせたウエハレベルCSPでは、熱応力ではなくウエハレベルCSP形成時のウエハの反りを抑えるという目的で、低弾性率樹脂を用いた半導体装置がある。
【0006】
図18は、特開2002−93945に開示されている従来のウエハレベルCSPの構造図を示す。
【0007】
この従来のウエハレベルCSPは、ウエハ101上に封止膜107を塗布する工程において、樹脂の硬化収縮に起因する応力によりウエハ101が反り、歩留まりが低下するという問題を解決するため、20から200kg/mm2の低弾性率樹脂を封止膜107に用いている。低弾性率樹脂を用いることでウエハ101の反りが抑制でき、歩留まり向上が可能だとしている。なおこの従来のウエハレベルCSPの電極は突起電極106の構造となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように応力を緩和する手段として、低弾性率樹脂を使用する半導体装置があるが、これらの従来技術には以下のような問題点があった。
【0009】
第1に半導体チップと回路基板の間に存在する低弾性率絶縁層は、低弾性率特性と低熱膨張率特性とが両立しないという問題がある。
【0010】
一般的に半導体チップの熱膨張率は極めて小さいため低弾性率絶縁層の熱膨張率係数が小さくない場合には、半導体チップとの熱膨張率のミスマッチが大きくなるため、比較的強度の弱い低弾性率絶縁層にクラックが生じたり、界面に非常に大きな熱応力が発生することがある。従って半導体チップと接する低弾性率絶縁層には低熱膨張率であることが求められる。また一方で、通常の半導体装置では、半導体チップと直接接続している1次接続部分は、回路基板と接続されている2次接続部分に比べて接合面積やバンプ径が小さいため、接合強度やバンプ強度が弱く破断しやすい。応力緩和構造の半導体装置でも、熱応力がこれらの接続部に全く加わっていないわけではないので、1次接続部を2次接続部に比べて少し強度補強された構造となっていることが望ましく、そのためには1次接続部を被覆する低弾性率絶縁層は2次接続部を被覆する低弾性率絶縁層よりもわずかに弾性率が高いことが望ましい。
【0011】
しかしながら、この低弾性率絶縁層に樹脂材料を使用する場合、熱膨張率と弾性率は一般的に逆の傾向を示すため、従来技術では、前記のような低熱膨張率と低弾性率との両特性を同時に実現するのは困難であった。また低弾性率絶縁層に樹脂材料を用いた場合、ガラス転移温度以下で弾性率が急激に増加し熱膨張率が急激に減少する樹脂の特性を考慮すると、半導体チップに近い低弾性率絶縁層部分のガラス転移温度は、回路基板に近い低弾性率絶縁層部分のガラス転移温度に比べて高いことが望ましいが、この点についても従来技術では解決されていなかった。またこの他にも、従来技術では、応力を緩和するのに重要な役割を果たす低弾性率絶縁層に必要な特性や構造については言及されてこなかった。
【0012】
第2に接続端子などの導電性接続部の保護と応力緩和機能とが両立しないという問題がある。
【0013】
導電性接続部の表面が露出していると、半田接続を行う場合に半田が導電性接続部を伝わって濡れ広がってしまうことがある。また半田接続をしない場合でも樹脂などにより被覆されていない導電性接続部では、導電性材料によっては配線材料が酸化したり、導電性接続部が樹脂から剥離したり、変形して断線の原因ともなりかねない。従来は導電性接続部を保護する目的でソルダーレジストや樹脂封止層を形成していたが、これらの樹脂は一般的に比較的高弾性率の樹脂から構成されており、この高弾性率樹脂の熱膨張率が回路基板と異なっている場合は、回路基板と高弾性率樹脂との間の熱応力によりバンプや配線が破断してしまうことがある。また、たとえこの高弾性率樹脂層と回路基板との間の熱膨張率が同じ場合でも、半導体チップとの応力緩和が不十分だった場合は、やはりバンプや配線の破断原因となるため、高弾性率であることは望ましくない。
【0014】
さらに、以上のような問題のほかにBGAやCSPでは、回路基板と接続する接続端子をチップ外形よりも外に引き出した半導体装置にすることで、端子ピッチを広げることが可能であることも求められている。
【0015】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、導電性接続部の応力を緩和するとともに、低弾性率絶縁層の熱応力を緩和し、上記した解決困難な問題を解決する半導体装置とその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1に本発明の半導体装置では、半導体チップの能動面に対して平行な方向から見た場合に2つ以上の屈曲部または湾曲部をもつ導電性弾性接続部と、物理的特性が半導体チップに近い層と回路基板側の表面層で異なっている2以上の低弾性率絶縁層を用いることで、接続信頼性を向上させている点に特徴がある。
【0017】
半導体チップに近い側の低弾性率絶縁層は、回路基板に近い側の低弾性率絶縁層に比べて、低熱膨張率であること、弾性率が低くないこと、高ガラス転移温度であることなどが望まれており、本発明の半導体装置では、チップ側に近い低弾性率絶縁層部分と回路基板側に近い低弾性率絶縁層部分との物理的特性を変えることによりこれらの要求特性を満足し、高い接続信頼性を確保している。
【0018】
第2に本発明の半導体装置では、従来技術では言及されていなかった低弾性率絶縁層の樹脂特性と構造を最適化し、十分な応力緩和効果を得ている。低弾性率絶縁層の弾性率がたとえば空気のように限りなく0に近ければ、チップと回路基板との間の熱応力をほぼ完全に緩和することが可能である。しかしながら実際の樹脂は有限の弾性率を有しており、その弾性率が低くない場合は熱応力を十分緩和することができず、半田バンプや配線が断線してしまう。また、弾性率がある程度低い場合でも低弾性率絶縁層の厚みが薄い場合は、応力緩和効果が十分発揮されず、やはり半田バンプや配線が断線してしまう。つまり熱応力を緩和し接続信頼性の高い半導体装置を得るためには、低弾性率絶縁層の弾性率Eと厚さtの比E/tが十分低い値となっていることが極めて重要である。しかし特開2002−93945や特許2924923号においては、実装基板に接続した後の接続信頼性までは言及されておらず、接続信頼性が確保できる樹脂の弾性率や樹脂厚さについては一切言及されていない。本発明の半導体装置では、弾性率E(MPa)と厚さt(μm)の比がE/t<20(MPa/μm)、さらに望ましくは、E/t<5(MPa/μm)の低弾性率絶縁層を用いることにより、半導体チップと回路基板との間の熱膨張率差に起因する熱応力を緩和でき、高い信頼性を得ることを実現している。
【0019】
第3に本発明の半導体装置では、応力緩和機能と、配線の剥離防止や配線への半田濡れ広がりを防止するために、導電性接続部の電極端子以外の部分を低弾性率樹脂で完全に被覆している点にも特徴がある。本発明の半導体装置によれば、特許第2924923号で示されているように比較的高弾性率樹脂をソルダーレジストとして用いて端子間同士の機械的自由度を束縛したり、またはソルダーレジストを設けず半田が濡れ広がってしまうという問題点を解決できる。また2層の低弾性率絶縁層のうち一方を空気などの気体を使用した場合でも、ソルダーレジストを導電性接続部上の全面に形成するのではなく、一部に形成することで応力緩和と配線の保護を可能としている。
【0020】
第4に本発明の半導体装置では、半導体チップの能動面に対して平行な方向から見た場合に、半導体チップに近い低弾性率絶縁層と回路基板側に近い低弾性率絶縁層で物理的特性が異なる構造として、特性の異なる2層以上の低弾性率絶縁層を使用している。このため、低弾性率特性と低熱膨張率特性を両立し、高い信頼性を得ることを実現している。
【0021】
第5に本発明の半導体装置では、前記多層低弾性絶縁層構造にさらに工夫を加え、2層の低弾性率絶縁層が多数の波状湾曲または波状屈曲の界面により接した構造にすることにより、半導体チップ側に近い低弾性率絶縁層の特性と回路基板に近い側の低弾性率絶縁層の物理的特性を傾斜変化させている。従って、この半導体装置では、低弾性率絶縁層の各種特性の傾斜機能化が可能となり、物理的特性が連続的に傾斜変化した低弾性率絶縁層構造を実現できるため、さらに高い信頼性を得ることを実現している。また、この波状湾曲または波状屈曲の界面をもつ多層低弾性率絶縁層構造は、低弾性率絶縁層がある程度大きな幅をもった波状湾曲または波状屈曲の界面により接した構造となっているため、通常、材料強度の弱い低弾性率樹脂を積層させた場合に樹脂界面で発生する応力を分散させることができ、強度の弱い低弾性率絶縁層の破壊を抑制することもできる。
【0022】
第6に本発明の半導体装置では、半導体チップの外側に延伸して高弾性率の物質を設けることにより、半導体チップの外側と同等の大きさのものだけでなく、半導体チップの外側に接続端子や電極パッドを設けることを可能としている。また、本発明の半導体装置では、半導体チップの外側に延伸した部分も高弾性物質層とし、高弾性物質層と、第1低弾性率絶縁層と、導電性接続部と、第2低弾性率絶縁層との基本構造となっており、2以上の低弾性率絶縁層と導電性接続部が自由に伸縮できるため、高い接続信頼性を得ることができる。さらに、本発明の半導体装置を応用して、応力緩和が可能なマルチチップパッケージも実現できる。
【0023】
第7に本発明の半導体装置の製造方法では、低弾性率絶縁層の物理特性を傾斜変化させた半導体装置構造を実現するために加工基板を用いており、上記した本発明の半導体装置構造を実現することができる。
0024
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の参考の形態)
図1は、本発明の第1の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0026】
図1に示すように、本発明の第1の参考の形態の半導体装置は、半導体チップ1の電極パッド2とそれに対向する回路基板5の電極パッド6が、接続バンプ3、7を介して導電性材料からなる導電性接続部4により接続されている。このとき導電性接続部4は主として外力に対して復元可能な弾性材料から構成され、さらにこの導電性接続部4のいくつか、または全数が、半導体チップの能動面に対して平行な方向または垂直な方向から見た場合に、即ち平面的または立体的に見た場合に複数の屈曲部または湾曲部を含む、例えばS字の形状となっている。
【0027】
さらに、半導体チップ1と回路基板5の間には、低弾性率絶縁層8が少なくとも1層以上存在する。この低弾性率絶縁層8は半導体チップ1の能動面に対して平行な方向から見た場合、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11では、そのみかけの物理的特性が異なった構造となっている。
【0028】
一般的に、半導体チップ1の熱膨張率係数は回路基板5の熱膨張係数よりも小さい。従って半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9は、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11に比べて低熱膨張率であることが望ましい。
【0029】
また、半導体チップ1と回路基板5との間に導電性接続部4と低弾性率絶縁層8を設けた半導体装置では、熱応力は大きく緩和されるものの、接続バンプ3、7に応力が全く加わっていないわけではない。通常の半導体装置では、半導体チップ1と直接接続している1次接続部の接続バンプ3は、回路基板5と接続されている2次接続部分の接続バンプ7に比べて接合面積やバンプ径が小さいため、接合強度やバンプ強度が弱く破断しやすくなっている。そのため、本発明の第1の参考の形態の半導体装置は、1次接続部の接続バンプ3は2次接続部の接続バンプ7に比べて強度補強された構造となっていることが望ましく、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9は、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11の弾性率よりもわずかに高くなっていることが望ましい。
【0030】
また、一般的に低弾性率樹脂はそのガラス転移温度が低く、またそのガラス転移温度を下回ると弾性率が大きくなり、熱膨張率係数が小さくなる性質がある。そのため、低弾性率絶縁層8が樹脂材料である場合、先にも述べた理由により、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9は、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11に比べて低熱膨張率で、なおかつ弾性率が同等以上であることが望ましく、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9のガラス転移温度は、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11のガラス転移温度に比べて相対的に高いことが望ましい。
【0031】
以上のように、本発明の第1の参考の形態の半導体装置は、低弾性率絶縁層層8の熱膨張率、弾性率、ガラス転移温度の各種物理的特性の全てまたは一部が、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と、回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11とで異なるため、熱応力をより柔軟に緩和したり、また、相対的に強度の弱い1次接続部を強度補強したりすることができ、より高い接続信頼性を確保することができる。
【0032】
なお、本発明の第1の参考の形態の半導体装置における導電性接続部4の材料としては、ニッケル、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、金、銀、銅、アルミなどやそれらを主成分とする合金が挙げられる。また低弾性率絶縁層8の材料としては、例えばエポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ウレタン系、ポリエステル系、ビスマルイミド系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、酸無水物系、フルオロ系、フェノール系、シリコーン樹脂、フッ素シリコーン樹脂などの絶縁性封止樹脂、またはそれらにシリカフィラーやアルミナフィラーを含有している有機・無機複合絶縁性封止樹脂、空気などの気体が挙げられる。また、導電性接続部4と半導体チップ1の電極パッド2との接続、または導電性接続部4と回路基板5の電極パッド6との接続には、Au、Ni、CuまたはSnPb、SnAg、SnCu、SnAgCu、SnBi、SnZn、SnZnBi、SnIn、またはそれらを主成分とする合金などの金属などを使用する。
(第2の参考の形態)
本発明の第2の参考の形態の半導体装置は、低弾性率絶縁層8を半導体チップ1の能動面に対して平行な方向から見た場合、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけて、そのみかけの物理的特性を傾斜変化させるものである。このことは、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11の間に存在する絶縁部10のみかけの物理的特性が、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11のみかけの物理的特性の中間の性質を持っていることを意味する。
【0033】
つまり、本発明の第2の参考の形態の半導体装置は、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけて、そのみかけの物理的特性がある界面において急激に変化するのではなく、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけて、そのみかけの物理的特性を傾斜変化させている。
【0034】
本発明の第2の参考の形態の半導体装置は、熱膨張率、弾性率、ガラス転移温度などの物理的特性が連続的に変化しているので、通常界面で発生する熱応力をより柔軟に緩和できるため、さらに高い信頼性を得ることが実現できる。
【0035】
なお、低弾性率絶縁層8の物理的特性が傾斜変化している層は、低弾性率絶縁層8の全ての範囲とすることもでき、また、低弾性率絶縁層8のどこか一部の層とすることもできる。
(第3の参考の形態)
図2は、本発明の第3の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0036】
図2は図1に類似しているが、本発明の第3の参考の形態の半導体装置は、図2に示すように、低弾性率絶縁層8が回路基板5との界面まで存在し、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11の物理的特性が異なった構造となっている。なお、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけてそのみかけの物理的特性が徐々に傾斜変化する構造とすることもできる。また、これらの素子がさらに別の回路基板12に実装された構造とすることもできる。
(第4の参考の形態)
図3は、本発明の第4の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0037】
図3は図1の構造と類似しているが、本発明の第4の参考の形態の半導体装置は、図3に示すように、低弾性率絶縁層13の物理的特性が半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけて物理的特性を全て同じにすることも、異なるようにすることも、傾斜するようにすることもできる。ただし、低弾性率絶縁層13の平均弾性率をE、厚さをtとしたときに、E/t<20(MPa/μm)の関係を、さらに望ましくはE/t<5(MPa/μm)の関係を満たしていることを特徴とする。
【0038】
本発明の第4の参考の形態の半導体装置は、回路基板5への実装後の接続信頼性を確保するのに必要な低弾性率絶縁層13の特性や厚さについて検討し、E/t<20(MPa/μm)の関係を満たすことにより、高い接続信頼性を確保できることを見出したものである。さらに、E/t<5(MPa/μm)の関係を満たす場合には、さらに高い接続信頼性を確保することも見出した。
【0039】
図16は、E/tと半田バンプ寿命との計算結果をグラフで示す。
【0040】
なお、この半導体装置の計算に用いたチップサイズは10mm四方、チップ厚は0.4mm、回路基板5の厚さは1mm、バンプピッチは0.5mmとしており、回路基板5と低弾性率絶縁層13は共晶半田バンプにより接続している。なお、ここでいう平均弾性率Eとは、低弾性率絶縁層13の平均弾性率として定義する。また、低弾性率絶縁層13の厚さtとは低弾性率絶縁層13自身の厚みとして定義する。
【0041】
図16のグラフより、E/tが100(MPa/μm)前後の従来の半導体装置の場合、半田バンプ寿命が600cycle程度であるのに対し、本発明の第4の参考の形態の半導体装置のE/t<20(MPa/μm)の場合には、半田バンプ寿命は1000cycle以上となった。さらにE/t<5(MPa/μm)の場合では、半田バンプ寿命は3000cycle以上と、従来の約5倍もの高い接続信頼性を確保できることが分かる。
【0042】
以上述べたように、本発明の第4の参考の形態の半導体装置において、低弾性率絶縁層13の弾性率Eと厚さtに関する検討を行った結果、上記特性を満たす低弾性率絶縁層13を用いることにより、半導体チップ1と回路基板5の間の熱応力を緩和できる高い接続信頼性を確保できることが分かった。また、この上記特性を満たし、なおかつ前述したように、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11の物理的特性が異なっていたり、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9から回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11にかけてみかけの物理的特性が傾斜変化しているため、さらに高い接続信頼性を得ることができる。
【0043】
本発明の第4の参考の形態の半導体装置における導電性接続部4の材料として、ニッケル、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、金、銀、銅、アルミなどやそれらを主成分とする合金が挙げられる。また、低弾性率絶縁層13の材料として、例えばエポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ウレタン系、ポリエステル系、ビスマルイミド系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、酸無水物系、フルオロ系、フェノール系、シリコーン樹脂、フッ素シリコーン樹脂などの絶縁性封止樹脂、またはそれらにシリカフィラーやアルミナフィラーを含有している有機・無機複合絶縁性封止樹脂、空気などの気体が挙げられる。また、導電性接続部4と半導体チップ1の電極パッド2、または導電性接続部4と回路基板5の電極パッド6との接続には、Au、Ni、CuまたはSnPb、SnAg、SnCu、SnAgCu、SnBi、SnZn、SnZnBi、SnIn、またはそれらを主成分とする合金などの金属などが考えられる。
(第5の参考の形態)
導電性接続部は応力を緩和するために機械的自由度が確保されているだけでなく、回路基板などと半田接続する場合には、電極端子以外の導電性接続部はソルダーレジストに被覆されていて半田が濡れ広がらないことが望ましい。また、導電性接続部がむき出しになっていると、剥離が生じたり、酸化されてしまう理由からも被覆されていることが望ましい。
【0044】
本発明の第5の参考の形態の半導体装置では、図1〜図3における低弾性率絶縁層8、13が樹脂材料である場合、応力緩和機能と配線保護機能を同時に満足できる構造としている。
【0045】
低弾性率絶縁層8、13が低弾性率樹脂材料であれば、導電性接続部4を機械的に束縛することなく、端子部分以外の導電性接続部を被覆することが可能である。これは従来のように導電性接続部4が高弾性率物質と接していたり、むき出しになっている構造とは異なり、配線保護機能と応力緩和機能を同時に実現できる点で異なっている。なお、この場合にも低弾性率絶縁層8、13がE/t<20(MPa/μm)の関係を満たしていることが望ましく、さらに、E/t<5(MPa/μm)であることが回路基板5に実装後の接続信頼性を確保するために最も望ましい。
(第6の参考の形態)
図4は、本発明の第6の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0046】
本発明の第6の参考の形態の半導体装置は、第1、3、4、5の参考の形態の半導体装置を実現するための具体的な構造を示している。この本発明の第6の参考の形態の半導体装置は、図4に示すように、構造が図1と図3に示したものと類似しているが、図1と図3に示した低弾性率絶縁層8、13が半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15との2層構造となっているところに特徴がある。なお、これらは2層以上の多層構造とすることもできる。
【0047】
本発明の第1、3の参考の形態の半導体装置で述べたように、半導体チップ1に近い側の低弾性率絶縁層9と回路基板5に近い側の低弾性率絶縁層11の特性をそれぞれの層に最適な特性とすることで、さらに高い接続信頼性が得ることを考えると、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15とは違う特性を持っていることが望ましい。
【0048】
ここで図4に示した2層構造において、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14には比較的低熱膨張率の樹脂を用いるとともに、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15には、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14よりも低弾性率の樹脂を使用する。本発明の第6の参考の形態の半導体装置では、半導体チップ1と、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14との熱膨張率のミスマッチが小さく、さらに、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14は、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15の弾性率よりもわずかに高い弾性率となっているので、熱応力が十分緩和されるだけでなく、2次接続部7に比べて相対的に強度の弱い1次接続部3が補強された構造となっている。その結果、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15に同じ材料を用いた場合よりも、高い信頼性を確保することができる。
【0049】
また、先にも述べた理由から、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14のガラス転移温度は、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15のガラス転移温度よりも高くすることで、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14の熱膨張率を低く抑えることと、1次接続部の接続バンプ3を補強することが可能となり、高い接続信頼性を確保できる。
【0050】
なお、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15には、前述したような材料が考えられる。
(第1の実施の形態)
図5は、本発明の第1の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0051】
本発明の第1の実施の形態の半導体装置は、第1〜4の参考の形態の半導体装置を実現するための具体的な構造を示している。この本発明の第1の実施の形態の半導体装置は、図5に示すように、構造が図4に示したものと類似しているが、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15との2つの界面が波状湾曲または波状屈曲形状となっていることに特徴がある。
【0052】
本発明の第1の実施の形態の半導体装置は、図5に示すように、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14とそれに対向する回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15が、半導体チップ1の能動面に対して平行な方向から見た場合に波状の界面を持って接した構造となっている。この構造において、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15の特性が異なる場合、低弾性率絶縁層のみかけの物理的特性が、半導体チップ1側から回路基板5側にかけて傾斜機能化する。これは平面のシート状樹脂に接続端子をとる目的でビアを一部開口しているような構造とは異なり、滑らかな波状湾曲または波状屈曲形状の界面によって2つの特性の異なる低弾性率絶縁層が接している。
【0053】
本発明の第1の実施の形態の半導体装置は、さらに詳細には、半導体チップ1に近い側の接続バンプ3を除き半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14だけで構成されており、一方の回路基板5に近い側では接続バンプ7を除き回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15だけとなっている。さらに、第1低弾性率絶縁層14と第2低弾性率絶縁層15の中間では、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15が互いに入り組んだ構造となっている。つまり半導体チップ1の表面から、回路基板5の表面にかけて徐々に回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15の割合が増加していく構造となっている。その結果、半導体チップ1に近い側の樹脂層は半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14の特性が支配的であるのに対し、回路基板5に近くなると徐々に回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15の特性が支配的になっていく構造となっている。このように2つの低弾性率絶縁層が波状湾曲または波状屈曲の界面に接していることにより、この2つの低弾性率絶縁層は、半導体チップ1から回路基板5に向かって物理的特性が徐々に傾斜変化することとなる。この本発明の第1の実施の形態の半導体装置では、装置全体の構造に適合した低弾性率絶縁層を自由に設計でき、高い信頼性を確保できる。
【0054】
また、この構造の場合、材料強度が比較的弱い低弾性率絶縁層を単に2層積層したときに問題となる樹脂の破壊を抑制できる。波状湾曲または波状屈曲の界面構造は、図5に示すように、積層樹脂界面がある程度の厚みを持っているので、低弾性率絶縁層の積層界面での熱膨張率や弾性率の急激な変化を抑えることが可能となり、樹脂界面で発生する大きなストレスを緩和し、比較的材料強度の弱い低弾性率絶縁層の破断を抑制することができる。
【0055】
ここでは、線径20μmのAuが主層である導電性接続部4を保持する第1低弾性率絶縁層14にNamics製のエポキシ樹脂(樹脂名称 Chipcoat8463 弾性率E<300MPa、平均樹脂厚さが40μm)を用い、第2低弾性率絶縁層として信越化学製のエポキシ樹脂とブロックポリマー(樹脂名称X−43−5603−3A 弾性率<100MPa、平均樹脂厚さ40μm)を用いている。さらに、導電性接続部4の電極パッドと半導体チップ、および回路基板の電極パッドを共晶半田で接続する。導電性接続部4は半導体装置の能動面に対して平行な方向から見た場合、40μmの段差を持って湾曲または屈曲しており、さらに能動面に対して垂直な方向から見た場合にS字形状のパターンとしている。
第2の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の半導体装置においては、前述したように半導体チップ1と接する半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14は低熱膨張率であることが求められている。しかしながら、一般的な樹脂材料では、熱膨張率と弾性率は逆の傾向を示すことが多いため、両特性を同時に満足することは困難であった。しかし、本発明の第2の実施の形態の半導体装置では、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14には、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15に比べて低熱膨張率特性を優先した材料を使用することにより、半導体チップ1と直接接し半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14の熱膨張率のミスマッチを低減しつつ、低弾性率で回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15により、全体の弾性率は小さくできるため、熱応力の緩和も実現することができた。
【0056】
ここでは、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14としてジャパンゴアテクス製のフルオロ樹脂(樹脂名称 GORE−TEX(登録商標) 弾性率が140MPa、平均樹脂厚さ50μm、熱膨張率係数が55ppm)を用い、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15として信越化学製のエポキシ樹脂とブロックポリマー(樹脂名称 X−43−5603−3A 弾性率<100MPa、平均樹脂厚さ40μm、熱膨張率係数140ppm)を用いている。
(第3の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の半導体装置においては、前述したように、半導体チップと直接接続している1次接続部の接続バンプ3は、回路基板5と接続されている2次接続部の接続バンプ7に比べて、接合面積やバンプ径が小さいため、接合強度やバンプ強度が弱く、破断しやすくなっている。そのため本発明の第1の実施の形態の半導体装置においても、1次接続部の接続バンプ3は2次接続部の接続バンプ7に比べて強度補強された構造となっていることが望ましい。
【0057】
この構造を実現するために、本発明の第3の実施の形態の半導体装置では、1次接続部の接続バンプ3を被覆し半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14の弾性率を、2次接続部の接続バンプ7と接し回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15の弾性率と同等以上の値とすることで、高い応力緩和と1次接続部の接続バンプ3の保護の両機能をもたせることができる。
【0058】
ここでは、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14として日立化学製のポリイミド樹脂(樹脂名称 DF−440 弾性率が500MPa、平均樹脂厚さ40μm)を、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15として信越化学製のエポキシ樹脂とブロックポリマー(樹脂名称 X−43−5603−3A 弾性率<100MPa、平均樹脂厚さ40μm)を用いている。
第4の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の半導体装置においては、低弾性率絶縁層が樹脂材料である場合、一般的に樹脂材料はそのガラス転移温度が低く、またガラス転移温度を下回ると弾性率が大きくなり、熱膨張率係数が小さくなる性質がある。先にも述べた理由により、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14に比べて、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15は低熱膨張率で、なおかつ弾性率が同等以上であることが望ましいので、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14のガラス転移温度は、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15に比べて相対的に高いことが望ましい。
【0059】
そこで、本発明の第4の実施の形態の半導体装置では、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14としてNamics製のエポキシ樹脂(樹脂名称Chipcoat8463 弾性率E<300MPa、平均樹脂厚さ40μm、Tg39℃)を用い、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15として信越化学製のエポキシ樹脂とブロックポリマー(樹脂名称 X−43−5603−3A 弾性率<100MPa、平均樹脂厚さ40μm、Tgが−10℃)を用いている。
第5の実施の形態)
図6は、本発明の第5の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0060】
図6は図5に類似しているが、本発明の第5の実施の形態の半導体装置は、図6に示すように、半導体チップ1の外形の外側に、配線または電極端子(図示せず)が配置された構造となっている。この場合、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15だけでは、強度不足のため半導体チップ1の外形よりも外側の部分では平坦性を確保することができない。しかし、本発明の第11の実施の形態の半導体装置では、半導体チップ1の外側に延伸して高弾性率の樹脂や、シリカやアルミナなどのフィラー入りの樹脂や、ニッケル、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、金、銀、銅、アルミなどの金属やそれらの合金、およびセラミックスなどの高弾性率物質層16を形成することにより、半導体チップ1の外形よりも外側の部分を平坦に形成することができる。なお、高弾性率物質層16は前記材料を2つ以上組み合わせた構造とすることもできる。
第6の実施の形態)
図7は、本発明の第6の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【0061】
本発明の第6の実施の形態の半導体装置は、図7に示すように、図6に示す本発明の第5の実施の形態の半導体装置の構造を基本として、2つ以上の半導体チップ1が、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15と、導電性接続部4とをそれぞれ互いに電気的または機械的に接続して、マルチチップパッケージ構造を形成している。この本発明の第6の実施の形態の半導体装置でも、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15と導電性接続部4により応力緩和が可能であるので、高信頼性のマルチチップパッケージを実現できる。
(第7の参考の形態)
図8は、本発明の第7の参考の形態の半導体装置の構造図を示し、図8(a)は、低弾性率絶縁層の一部を気体としたときの構造図を示し、図8(b)は、導電性接続部の一部分にソルダーレジストを被覆したときの構造図を示す。
【0062】
この本発明の第7の参考の形態の半導体装置は、図8(a)に示すように、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15のどちらか1つを樹脂材料ではなく空気などの気体としている。空気などの気体は、樹脂材料に比べて極めて低弾性率の挙動を示すため、低弾性率絶縁材料としては最適である。低弾性材料として空気のような気体材料を使用することによっても、低弾性絶縁層の物理的特性は傾斜変化し、高い接続信頼性を確保することができる。
【0063】
一方、図8(a)に示すように、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15に空気のような気体材料が使われ、接続バンプ7に半田が使われた場合、導電性接続部4に半田が濡れ広がったり、または導電性接続部4が半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14から剥離するなどの問題が生じることがある。これを防ぐため、本発明の第13の実施の形態の半導体装置では、図8(b)に示すように、導電性接続部4の一部分に、半田7の濡れ広がりを抑制するようにソルダーレジスト17を被覆する。この場合、ソルダーレジスト17が半導体チップ1との接続部分3に触れなければ、このソルダーレジスト17は高弾性率であっても応力緩和を妨げることはなく、ソルダーレジストとしての機能がある絶縁性物質であればどのような材料でも使用することができる。
【0064】
このように本発明の第7の参考の形態の半導体装置では、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15に気体を用い、さらにソルダーレジスト17を一部に設けることによっても、応力緩和効果と半田濡れ広がり防止を両立することができる。また、導電性接続部4の最表面をAuなどの貴金属材料とすることにより、導電性接続部4が酸化することも防止できる。さらに、導電性接続部4がソルダーレジスト17により一部固定されているので、導電性接続部4が半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14から剥離することも確実に防止することができる。
第7の実施の形態)
図9と図10は、本発明の第7の実施の形態の半導体装置の製造方法における工程図を示す。
【0065】
まず、工程(a)に示すように表面に凹凸を持ち、さらに電解めっきを行うため表面に導電性を有する加工基板31を作製する。なおこれらの加工基板31の加工形状は、工程(j)に示す半導体チップの電極パッド35または回路基板の電極パッド41に対応した位置に溝や非貫通穴、突起が形成されていればどのような形状でも特に問題はない。加工基板31の材質としては、ステンレスや銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、鉄、白金、金、およびそれらの合金などや、シリコン、有機樹脂材料、セラミックスなどが挙げられる。中でも金属基板は一般的に凹凸形状の加工が比較的容易であるだけでなく、この後の導電性接続部形成工程において、電解めっきのための給電層が不用であり、給電層の付与工程の短縮、低コスト化が可能であるので最も望ましい。なお、工程(a)から工程(j)は加工基板31が金属である場合について説明する。
【0066】
加工基板31上に工程(b)に示すようにレジスト32を形成する。レジスト32の形成には、液状フォトレジストのスピンコート、またはドライフィルムレジストのラミネート、電着などの方法を用いる。続いて工程(c)に示すようにレジスト32の露光と現像とによりレジスト32の部分のパターンニングを行い、さらに電解めっきにより導電性接続部33となる金属層の形成を行う。なおレジストパターン32を形成する際に、導電性接続部33が屈曲部または湾曲部を持つように形成する。このとき屈曲部または湾曲部の数が多い方が熱応力を吸収しやすくなるため、少なくとも2つ以上の屈曲部または湾曲部を持つように加工基板31上にレジストパターン32を形成する。また屈曲部または湾曲部が4つ以上であればなお望ましい。
【0067】
ここで導電性接続部33として形成する導電性金属は少なくとも1層以上の層構成とする。導電性接続部33となる金属層としては、ニッケル、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、金、銀、銅、アルミなどやそれらを主成分とする合金が挙げられる。機械的強度や電気的特性を考えて、Ni、Cu、Auを主体とした構成であることが望ましい。また導電性接続部33の最上面層は、半田接続や熱圧着を行う目的で、Auめっきを形成しておくことも可能である。導電性接続部33を成膜した後、工程(d)に示すようにレジスト32を有機溶剤などにて除去する。
【0068】
次に、工程(e)に示すように導電性接続部33と半導体チップ34とを接続する。接続方法としては半田接続や熱圧着などがある。接続をする前に予め半導体チップ34や導電性接続部33の電極端子上にAuまたはSnPb、SnAg、SnCu、SnAgCu、SnBi、SnZn、SnZnBi、SnIn、またはそれらを主成分とする合金などの金属バンプ36を作製しておくことで導電性接続部33と半導体チップ34の電極パッド35とを接続することが可能となる。なお、これらのバンプにはメタルコアボール、樹脂コアボールなどが含まれていても良い。また、ここでのバンプ形成方法としては、スタッドバンプ、無電解めっき、電解めっき、ボール転写、印刷法などがある。
【0069】
次に、工程(f)に示すように加工基板31と半導体チップ34の間に第1低弾性率絶縁層37を封入する。封入する第1低弾性率絶縁層37としては、例えばエポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ウレタン系、ポリエステル系、ビスマルイミド系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、酸無水物系、フルオロ系、フェノール系、シリコーン樹脂、フッ素シリコーン樹脂などの絶縁性封止樹脂、またはそれらにシリカフィラーやアルミナフィラーを含有している有機・無機複合絶縁性封止樹脂などが挙げられる。
【0070】
工程(g)は、半導体チップ1の外側に延伸した部分を形成する工程を示している。本発明による半導体装置は、半導体チップ34の外形よりも外側に回路基板と接続する電極端子を設けることも可能である。その場合、半導体チップ34の外形よりも外側に延伸した部分は加工基板31除去後、第1低弾性率絶縁層37だけで保持されることになるが、その場合強度不足により激しく変形してしまい平坦性が失われることが問題となる。これを防ぐために、半導体チップ34の外径よりも外側の部分に高弾性率の樹脂、シリカやアルミナなどのフィラー入りの樹脂、ニッケル、鉄、コバルト、白金、ロジウム、パラジウム、金、銀、銅、アルミなどの金属やそれらの合金、およびセラミックスなどの高弾性率物質層38を形成する。ただし、高弾性率物質層38と加工基板上31に形成された導電性接続部33は、熱応力を緩和するために、第1低弾性率絶縁層37を介し直接接していない構造となっている。高弾性率物質層38を支持体にすることで、チップ外形よりも外側に延伸した部分も平坦性を維持することが可能となる。なお、半導体チップ34の外側に導電性接続部33や電極パッドが延伸していない場合、この高弾性率物質層38を形成する工程を省略することも可能である。
【0071】
続いて、工程(h)に示すように加工基板31をエッチングにより除去する。
【0072】
導電性接続部33を形成した半導体チップ34を回路基板と半田接続する場合、導電性接続部33がAu、Cu、Niなど半田がぬれ広がる材料で形成されている場合、半田が所望している電極パッド以外の部分にまでぬれ広がってしまうことが生じる。これを防ぐ目的も含め工程(i)に示すように、半導体チップ34の導電性接続部33上に、第2低弾性率絶縁層39を形成する。第2低弾性率絶縁層39の形成方法としては、第2の低弾性率樹脂を用い、フィルムの張り付け、スピンコート、印刷など、種々の薄膜形成方法が使用できる。
【0073】
なお、この半導体装置において形成される第1低弾性率絶縁層37と第2低弾性率絶縁層39の平均弾性率Eと厚さtはE/t<20(MPa/μm)を満たすことが望ましい。さらに望ましくはE/t<5(MPa/μm)とする。なお、ここでいう平均弾性率Eとは、第1低弾性率絶縁層と第2低弾性率絶縁層39全体の平均の弾性率として定義される。また低弾性率絶縁層の厚tとは第1低弾性率絶縁層37と第2低弾性率絶縁層39とを合わせた厚みとして定義される。具体例としては、第1低弾性率絶縁層に弾性率E=300MPa、平均高さt=50μmのエポキシ系樹脂、第2低弾性率絶縁層に弾性率E=100MPa、平均高さt=40μmのエポキシとシリコーンの複合樹脂を使用する。
【0074】
第2低弾性率絶縁層39を形成後、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザーなどにより、電極パッド部を開口させる。なお、第2低弾性率絶縁層39が感光性であれば、フォトリソグラフィー技術を用いて、パッド部分を開口させることも可能である。また、パッド部分の第2低弾性率絶縁層39をエッチングすることによって、電極パッドを開口させても良い。この方法を用いれば、応力緩和機能を持ったまま、半田の濡れ広がりを防止した製造が可能となる。
【0075】
最後に工程(j)に示すように、導電性接続部33の電極端子を回路基板40の電極パッド41とを金属バンプ42などにより接続する。このとき、使用する金属バンプ42の材料としては、SnPb、SnAg、SnCu、SnAgCu、SnBi、SnZn、SnZnBi、SnIn、またはそれらを主成分とする合金などの金属バンプなどがある。これらにはメタルコアボール、樹脂コアボールなどを含ませることもできる。
第8の実施の形態)
図11は、本発明の第8の実施の形態の半導体装置の製造方法における加工基板の作製工程図を示す。
【0076】
図1などに示す導電性接続部4を電解めっきで製造する場合、その加工基板に形成された凹凸のエッジ部が尖った形状になっていると、電流密度の粗密により導電性接続部4が場所によって太くなったり細くなったりしてしまう。その結果、導電性接続部に応力が加わった場合などに、細い部分が断線して接続信頼性が損なわれるという問題が生じる場合がある。これを防ぐために、加工基板の凹凸のエッジ部を湾曲させることが望ましい。
【0077】
また、図5に示した本発明の第1の実施の形態の半導体装置波状湾曲または波状屈曲の表面を持つ半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15は、この加工基板の形状に沿って形成するため、半導体チップ1に近い側の第1低弾性率絶縁層14と、回路基板5に近い側の第2低弾性率絶縁層15は加工基板の形状に大きく影響を受ける。従って第1低弾性率絶縁層14と第2低弾性率絶縁層15の表面形状を滑らかな波状湾曲または波状屈曲の形状にさせ、特性を連続的に傾斜変化させるために加工基板を波状湾曲または波状屈曲の所望形状に加工しておくことが望ましい。
【0078】
以下に加工基板の作製方法と、エッジ部を湾曲させる方法について述べる。
【0079】
まず、工程(a)に示すように、平面状の加工基板51に対してレジスト52を形成する。続いて工程(b)に示すように、レジスト52の露光と現像により、凹部となる部分を開口し、エッチングなどにより加工基板51を途中まで削る。その後工程(c)に示すようにレジスト52を除去する。なお、この凹部形状の作製は、機械加工により形成することもできる。この工程(c)の状態では、エッチング加工した後にエッジ部が尖った状態になっている。この加工基板51のエッジ部を削り湾曲化または屈曲化させるために、追加エッチング、サンドブラスタ、化学研磨などの機械的処理や化学的処理を行う。この処理は、イオンビームエッチングやレーザ加工などの比較的容易の加工処理で行うこともできる。
【0080】
これら工程を行うと工程(d)に示すように、尖ったエッジ部が優先的に削られ湾曲または屈曲した凹凸形状を持った加工基板51の作製ができる。この結果、この加工基板51を用いて作製した導電性接続部4は、形状の不均一性を改善でき接続信頼性の低下を回避することが可能となる。また、この加工基板51の形状に沿って形成される第1低弾性率絶縁層14と第2低弾性率絶縁層15は、滑らかな湾曲または屈曲の形状とすることができるため、第1低弾性率絶縁層と第2低弾性率絶縁層との垂直方向での形成割合を傾斜的にすることができ、特性がより連続的に傾斜変化した低弾性率絶縁層を形成することができる。
第9の実施の形態)
図11に示した加工基板の作製方法では、加工基板を削るとき凹凸形状を形成しているが、本発明の第8の実施の形態の半導体装置の製造方法では、図12に示すように、これとは逆に平面基板上に突起物を形成して加工基板を作成する。
【0081】
まず、図12の工程(e)に示すように、加工基板51の上にレジストパターン52を形成し、工程(f)に示すように突起部53を電解めっき、無電解めっき、スパッタリング、蒸着などの薄膜形成により形成する。なお、この突起部53の材料は、加工基板51と異なる材料であっても構わないが、同じ材料であることが最も望ましい。次に、工程(g)に示すようにレジスト52を除去し、最後にエッチング、サンドブラスタ、化学研磨などの機械的処理や化学的処理を行う。その結果工程(h)に示すように尖ったエッジ部が優先的に削られ、湾曲または屈曲した凹凸形状を持つ加工基板51となる。
【0082】
この加工基板51を用いて製造する導電性接続部は、形状の不均一性を改善でき接続信頼性の低下を回避することができる。また、この加工基板51の形状に沿って製造される低弾性率絶縁層も滑らかな波状湾曲または波状湾曲の形状とすることができ、特性がより連続的に傾斜変化した低弾性率絶縁層を形成することができる。
第10の実施の形態)
図13は、本発明の第10の実施の形態の半導体装置の製造方法における製造図を示す。
【0083】
図13(a)に示すように、導電性接続部63を形成する基板61に、半導体チップ64のパッシベーション66の厚さに対して十分に高く、さらに先端が半導体チップ64の電極パッド65のサイズよりも小さな突起物62を形成しておき、突起62上に形成した導電性接続部63と半導体チップ64の電極パッド65を接触させ、熱圧着、または超音波熱圧着などにより両者を接続する。
【0084】
なお、この突起物62は図11および図12に示した方法と同様にしても作製することができる。突起物62の位置は図13(b)に示すように、半導体チップ64の電極パッド65の位置に対応した位置に作成する。この突起物62を有する基板61上に形成する導電性接続部63は電解めっきなどにより表面がAu、Alなど、半導体チップ64の電極パッド65と直接接続が可能な材料であることが望ましい。
【0085】
この本発明の第10の実施の形態の半導体装置の製造方法は、Auバンプや半田ボールを用いることなく、バネ性を有する導電性接続部63を直接半導体チップ64の上に形成することができる。
第11の実施の形態)
図14は、本発明の第11の実施の形態の半導体装置の製造方法における製造図を示す。
【0086】
本発明の第11の実施の形態の半導体装置の製造方法は、突起した部分に形成した導電性接続部63と、半導体チップ64の電極パッド65を接続する場合に、図14(a)に示すように、第1低弾性率絶縁層となる接着層67には異方性導電性フィルム(ACF)、異方性導電性ペースト(ACP)を用いたり、または、図14(b)に示すように非導電性フィルム(NCF)、非導電性ペースト(NCP)などを用いる。なお、これらのACF、ACP、NCF、NCPの接着層67は、図10における第1低弾性率絶縁層37と同様の機能を担うもので、導電粒子68を含有することもできる。
【0087】
なお、この接着層67の平均弾性率Eと厚さtは、E/t<20(MPa/μm)を満たすことが望ましい。さらに望ましくはE/t<5(MPa/μm)である。なお、ここでいう平均弾性率Eとは、接着層67と第2低弾性率絶縁層(図示せず)の平均の弾性率として定義される。また低弾性率絶縁層厚tとは、接着層67と第2低弾性率絶縁層とを合わせた厚みとして定義される。
【0088】
具体的な接続方法としては、突起部を形成した基板61、または半導体チップ64上にACF、ACP、NCF、NCPを供給したのち、突起部62に形成した導電性接続部63と、半導体チップ64の電極パッド65との位置合わせを行った上で接触させ、接着層67の接着能力を利用して加熱圧着、圧接する。
【0089】
なお、図14(c)に示すように導電性接続部63の電極端子部または半導体チップ64の電極パッド部65に、別個にバンプ69を形成しておき、バンプ69を介して接続を行うこともできる。形成するバンプ69は電解めっきバンプ、無電解めっきバンプ、スタッドバンプなどであり、材料としては導電性を有していればどのような材料であっても構わない。また、導電性接続部63の材料も導電性があればどのような材料であっても構わない。
第12の実施の形態)
図15は、本発明の第12の実施の形態の半導体装置の製造方法における工程図を示す。
【0090】
一般にピン数が多いチップをフリップチップ接続する場合は半田接続を使用することが一般的である。図15の工程(a)に示すように、導電性接続部33の電極パッド以外の部分が露出したまま半田接続を行う場合、半田が所望している電極パッド以外の部分にまでぬれ広がってしまう恐れがある。これを防ぐために工程(b)に示すように、加工基板31上に形成した導電性接続部33上に、第1低弾性率絶縁層37を形成する。形成する第1低弾性率絶縁層37には、例えばエポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ウレタン系、ポリエステル系、ビスマルイミド系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、酸無水物系、フルオロ系、フェノール系、シリコーン系、フッ素シリコーン系などの絶縁性樹脂、またはそれらにシリカフィラーやアルミナフィラーを含有している有機・無機複合絶縁性材料などが用いられる。
【0091】
第1低弾性率絶縁層37の形成方法としては、フィルムの張り付け、スピンコート、印刷、電着など、種々の薄膜形成方法が使用できる。第1低弾性率絶縁層37を形成後、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザーなどにより、電極パッド部を開口させる。なお、第1低弾性率絶縁層37が感光性であれば、フォトリソグラフィー技術を用いて、パッド部分を開口させることも可能である。また、パッド部分の第1低弾性率絶縁層37をエッチングすることによって、電極パッドを開口させても良い。以上のような方法を用いることで、導電性接続部33を半導体チップ34へ接続するときに半田接続を用いても、半田がぬれ広がる問題をなくすことができる。
【0092】
次に、工程(c)に示すように、半田バンプ43により半導体チップ34と導電性接続部33をフリップチップ接続する。その後工程(d)に示すように半田接続部43に樹脂44を封入する。ただしこの樹脂44は必ずしも封止する必要はなく、また、この層は必ずしも低弾性率絶縁層である必要はないが、この樹脂44が低弾性率絶縁層であれば、より大きな応力緩和効果を得ることができる。
【0093】
さらに、工程(e)に示すようにチップ外に延伸した部分を高弾性率物質層45で支持する。なお、半導体チップ34の外周部に延伸した部分がなければ、この工程を省略することも可能である。この後は図10に示す工程(h)から工程(j)と同様にして第2低弾性率絶縁層39を形成し、回路基板40(図10参照)と接続する。
【0094】
なお、形成される第1低弾性率絶縁層37と第2低弾性率絶縁層39の平均弾性率Eと厚さtは、E/t<20(MPa/μm)を満たすことが望ましい。さらに、望ましくはE/t<5(MPa/μm)である。なお、ここでいう平均弾性率Eとは、第1低弾性率絶縁層37と第2低弾性率絶縁層39全体の平均の弾性率として定義される。また低弾性率絶縁層の厚さtとは第1低弾性率絶縁層37と第2低弾性率絶縁層39を合わせた厚みとして定義される。
【0095】
【発明の効果】
本発明の半導体装置は、半導体チップと、回路基板と、半導体チップと回路基板との電気的接続を行う屈曲部を有する導電接続部と、半導体チップと回路基板との間に設けられた絶縁樹脂層とを有する半導体装置において、絶縁樹脂層に半導体チップ側と回路基板側で物理的特性が異なる低弾性率絶縁層を用いることで、低弾性率絶縁層の低熱膨張率と低弾性率の両立が可能となり、信頼性の高い半導体装置を実現できる。
【0096】
また、本発明の半導体装置は、低弾性率絶縁層の熱膨張率、弾性率、ガラス転移温度などの物理的特性を傾斜機能化することでさらに高い信頼性を得ることができる。
【0097】
また、本発明の半導体装置は、導電性接続部の電極端子以外の部分を低弾性率樹脂で完全に被覆しているので、導電性接続部が極めて高い機械的自由度を保ちつつ保護することが可能となる。
【0098】
また、本発明の半導体装置は、低弾性率絶縁層の弾性率Eと厚さtをE/t<20(MPa/μm)とすることで、高い信頼性を得ることができる。
【0099】
また、E/t<5(MPa/μm)とすることで、非常に高い信頼性を得ることができる。
【0100】
また、本発明の半導体装置は、特性の異なる低弾性率絶縁層の構造として、低弾性率絶縁層を多層構造とし、さらにこれらの複数の低弾性率絶縁層が波状湾曲または波状屈曲の形状をもった界面により接した構造とすることにより、複数の低弾性率絶縁層の積層方向での形成割合を傾斜的に設定することができ、物理的特性を傾斜機能化させた高信頼性の半導体装置を実現でき、また、積層時に材料強度の弱い低弾性率絶縁層が破断することを抑制できる。
【0101】
また、本発明の半導体装置は、半導体チップの外側に延伸した部分に高弾性率物質を設けることにより、半導体チップの外形と同等の大きさのパッケージだけでなく、半導体チップの外形よりも外側に接続端子や電極端子を設けることができる。
【0102】
また、本発明の半導体装置は、本発明の基本構造を応用することで、応力緩和が可能なマルチチップパッケージも実現できる。
【0103】
さらに、本発明の製造方法を用いることにより、以上のような機能をもった半導体装置を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図2】本発明の第3の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図3】本発明の第4の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図4】本発明の第6の参考の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図5】本発明の第1の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図6】本発明の第5の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図7】本発明の第6の実施の形態の半導体装置の構造図を示す。
【図8】本発明の第7の参考の形態の半導体装置の構造図を示し、図8(a)は、低弾性率絶縁層の一部を気体としたときの構造図を示し、図8(b)は、導電性接続部の一部分にソルダーレジストを被覆したときの構造図を示す。
【図9】本発明の第7の実施の形態の半導体装置の製造方法における工程図の一部を示す。
【図10】本発明の第7の実施の形態の半導体装置の製造方法における工程図の一部を示す。
【図11】本発明の第8の実施の形態の半導体装置の製造方法における加工基板の作製工程図を示す。
【図12】本発明の第9の実施の形態の半導体装置の製造方法における加工基板の作製工程図を示す。
【図13】本発明の第10の実施の形態の半導体装置の製造方法における製造図を示す
【図14】本発明の第11の実施の形態の半導体装置の製造方法における製造図を示す
【図15】本発明の第12の実施の形態の半導体装置の製造方法における工程図を示す。
【図16】E/tと半田バンプ寿命との計算結果をグラフで示す。
【図17】特許第2924923号に開示されている従来の半導体素子の構造図を示す。
【図18】特開2002−93945に開示されている従来のウエハレベルCSPの構造
図を示す。
【符号の説明】
1、34、64 半導体チップ
2、35、65 半導体チップの電極パッド
3、7 接続バンプ
4、33、63 導電性接続部
5、12、40 回路基板
6、41 回路基板の電極パッド
8、13 低弾性率絶縁層
9 半導体チップに近い側の低弾性率絶縁層
10 低弾性率絶縁層の中間部分
11 回路基板に近い側の低弾性率絶縁層
14、37 第1低弾性率絶縁層
15、39 第2低弾性率絶縁層
16、38、45 高弾性率物質層
17 ソルダーレジスト
31、51 加工基板
32、52 レジスト
36、42 金属バンプ
43 半田バンプ
44 封止樹脂
53、62 突起部
61 基板
66 パッシベーション
67 接着層
68 導電粒子
69 バンプ

Claims (13)

  1. 半導体チップと回路基板が導電性接続部により接続される半導体装置であって、
    前記導電性接続部は前記半導体チップの能動面に対して平行な方向から見た場合に、2以上の屈曲部、あるいは湾曲部を含む弾性材料からなり、
    前記半導体チップと前記回路基板の間に複数の低弾性率絶縁層が積層され、
    前記複数の低弾性率絶縁層は、それぞれ異なる低弾性率絶縁材料からなり、
    前記導電性接続部は前記複数の低弾性率絶縁層に取り囲まれるように設けられ、
    前記導電性接続部と、それに隣接する導電性接続部によって形成される連続した面が
    前記複数の低弾性率絶縁層の界面であって、
    前記低弾性率絶縁材料の弾性率は、いずれも500MPa以下であり、
    前記界面の前記半導体チップ側にある第1低弾性率絶縁層の弾性率は、
    前記界面の前記回路基板側にある第2低弾性率絶縁層の弾性率よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体チップと回路基板が導電性接続部により接続される半導体装置であって、
    前記導電性接続部は前記半導体チップの能動面に対して平行な方向から見た場合に、2以上の屈曲部、あるいは湾曲部を含む弾性材料からなり、
    前記半導体チップと前記回路基板の間に複数の低弾性率絶縁層が積層され、
    前記複数の低弾性率絶縁層は、それぞれ異なる低弾性率絶縁材料からなり、
    前記導電性接続部は前記複数の低弾性率絶縁層に取り囲まれるように設けられ、
    前記導電性接続部と、それに隣接する導電性接続部によって形成される連続した面が
    前記複数の低弾性率絶縁層の界面であって、
    前記低弾性率絶縁材料の弾性率は、いずれも500MPa以下であり、
    前記界面の前記半導体チップ側にある第1低弾性率絶縁層の熱膨張率は、
    前記界面の前記回路基板側にある第2低弾性率絶縁層の熱膨張率よりも低いことを特徴とする半導体装置。
  3. 半導体チップと回路基板が導電性接続部により接続される半導体装置であって、
    前記導電性接続部は前記半導体チップの能動面に対して平行な方向から見た場合に、2以上の屈曲部、あるいは湾曲部を含む弾性材料からなり、
    前記半導体チップと前記回路基板の間に複数の低弾性率絶縁層が積層され、
    前記複数の低弾性率絶縁層は、それぞれ異なる低弾性率絶縁材料からなり、
    前記導電性接続部は前記複数の低弾性率絶縁層に取り囲まれるように設けられ、
    前記導電性接続部と、それに隣接する導電性接続部によって形成される連続した面が
    前記複数の低弾性率絶縁層の界面であって、
    前記低弾性率絶縁材料の弾性率は、いずれも500MPa以下であり、
    前記界面の前記半導体チップ側にある第1低弾性率絶縁層のガラス転移温度は、
    前記界面の前記回路基板側にある第2低弾性率絶縁層のガラス転移温度よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  4. 前記低弾性率絶縁材料の弾性率をE、前記低弾性率絶縁層の平均厚みをtとしたときに、
    前記第1低弾性率絶縁層および前記第2低弾性率絶縁層において、それぞれ E/t<20(MPa/μm)とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに1項に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体チップの能動面の他面側及び前記半導体チップの外形より外側に延伸して高弾性率物質層が設けられ、
    前記半導体チップの外形より外側に延伸した部分では、前記高弾性率物質層と前記第1低弾性率絶縁層が接している
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに1項に記載の半導体装置。
  6. 前記導電性接続部を介して2以上の前記半導体チップがお互いに接続されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記第1低弾性率絶縁層と前記第2低弾性率絶縁層とが、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ウレタン系、ポリエステル系、ビスマルイミド系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、酸無水物系、フルオロ系、フェノール系、シリコーン系、フッ素シリコーン系の絶縁性樹脂、またはこれらにシリカフィラーやアルミナフィラーを含有している有機・無機複合絶縁性材料である
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 表面に凹凸を有する加工基板を作成する工程と、
    前記加工基板の表面に導電性接続部のパターンを形成する工程と、
    前記導電性接続部を前記半導体チップの電極パッドと接続する工程と、
    前記半導体チップの電極パッドと前記加工基板との間に第1低弾性率絶縁層を形成する工程と、
    前記加工基板を除去する工程と、
    露出した前記導電性接続部を第2低弾性率絶縁層によって被覆する工程と、
    前記第2低弾性率絶縁層の一部を開口し前記導電性接続部を露出させる工程と、
    前記露出した導電性接続部を回路基板の電極パッドと接続する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 表面に凹凸を有する加工基板を作成する工程と、
    前記加工基板の表面に導電性接続部のパターンを形成する工程と、
    第1低弾性率絶縁層の材料として異方性導電性フィルム、異方性導電性ペースト、非導電性フィルム、または非導電性ペーストによって前記導電性接続部を被覆する工程と、
    前記導電性接続部を前記半導体チップの電極パッドと接続する工程と、
    前記加工基板を除去する工程と、
    露出した前記導電性接続部を前記第2低弾性率絶縁層によって被覆する工程と、
    前記第2低弾性率絶縁層の一部を開口し前記導電性接続部を露出させる工程と、
    前記露出した導電性接続部を回路基板の電極パッドと接続する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 表面に凹凸を有する加工基板を作成する工程と、
    前記加工基板の表面に導電性接続部のパターンを形成する工程と、
    前記導電性接続部を第1低弾性率絶縁層によって被覆する工程と、
    前記第1低弾性率絶縁層の一部を開口し前記導電性接続部を露出させる工程と、
    前記露出した導電性接続部を半導体チップの電極パッドと接続する工程と、
    前記加工基板を除去する工程と、
    露出した前記導電性接続部を第2低弾性率絶縁層によって被覆する工程と、
    前記第2低弾性率絶縁層の一部を開口し前記導電性接続部を露出させる工程と、
    前記露出した導電性接続部を回路基板の電極パッドと接続する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 前記第1低弾性率絶縁層を形成する前記工程において、
    前記第1低弾性率絶縁層を前記半導体チップの外形より外側に延伸させ、
    その後に前記半導体チップの能動面の他面側及び前記半導体チップの外形より外側に延伸した部分にて前記第1低弾性率絶縁層と接する高弾性率物質層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記加工基板に凹凸を形成後、
    前記凹凸のエッジ部を化学的または機械的手段により予め定めた滑らかな形状に削る工程と、
    を含むことを特徴とする請求項から請求項11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記凹凸のエッジ部を化学的または機械的手段により予め定めた滑らかな形状に削る前記工程に、
    エッチング、サンドブラスタ、または研磨を用いる
    ことを特徴とした請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
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