JP3982182B2 - 弾性表面波装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性表面波装置に係り、特に、共振回路やフィルタ回路等を単一チップとして構成する場合に好適な装置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、弾性表面波素子(SAW;Surface Acoustic Wave素子)は、圧電体の表面上にすだれ状電極(IDT;Inter Digital Transducer)を形成し、すだれ状電極により形成された電界によって励振された弾性表面波を圧電体表面に伝播させ、この弾性表面波を検出することによって出力を取り出すように構成されている。この弾性表面波素子は、フィルタや共振器として、或いは、湿度センサや温度センサ等として用いられる。
【0003】
例えば、フィルタとしては、上記すだれ状電極の電気機械変換特性をそのまま用いて選択性の高いフィルタ性能を得ることができ、小形・薄型化が可能であることから移動体通信の分野において不可欠のデバイスとなっている。
【0004】
また、弾性表面波共振器として用いる場合には、すだれ状電極の両側に一対の反射器を配置し、すだれ状電極によって励振された弾性表面波を反射器間において定在波化することによって、所定の周波数特性を備えた共振器を構成する。この弾性表面波素子を用いた共振器は、例えば電圧制御発振器(VCO)に用いられている。
【0005】
弾性表面波素子を用いた回路構成に関するものとして、特開平7−122964号公報には、弾性表面波素子内に形成された反射器の一部をインダクタLとして利用し、可変コンデンサを弾性表面波素子に対して外付けすることによって構成された電圧制御発振器が記載されている。また、特開2000−151451号公報には、シリコン基板上に弾性表面波素子を構成する圧電体チップを貼り付ける構造が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように弾性表面波素子は移動体通信の分野において広く利用されているが、携帯型電子機器(携帯電話、携帯型情報端末、GPS等)の小形化は著しくそこに内蔵される弾性表面波素子もまた、さらに小形化が要求されている。しかし、弾性表面波素子自体の小形化は弾性表面波の性質によって一定の制約があるため、現状以上の小形化は困難である。
【0007】
また、弾性表面波素子を含む発振回路(例えば電圧制御発振器)の小形化を図るために上記特開平7−122964号公報に記載された構造を採用する場合には、可変コンデンサが外付けとなっているので、発振器のサイズは弾性表面波チップよりも大きくなる。一方、特開2000−151451号公報に記載された構造においても、集積回路を構成したシリコン基板上に弾性表面波チップを貼り付けているので、上記と同様に弾性表面波チップよりも大きな面積を占有することとなる。また、この場合にはシリコン基板上にインダクタLや可変コンデンサ等を形成しているために高いQを得ることが困難であり、ノイズ特性の向上を図ることは難しい。特に上記移動体通信の分野においては電力ロスの低減とノイズの削減とに対する強い要求が伴うので、シリコン基板を用いた回路の小形化ではこれらの要請に充分応えることが難しく、性能を高めるためにはノイズ低減等のために余分なプロセスが必要となり、製造コストが上昇する。
【0008】
さらに、移動体通信の分野においては弾性表面波素子の高周波化の要請もあるが、現状の弾性表面波素子をそのまま高周波化するには弾性表面波の波長を小さくする必要があり、このためにはすだれ状電極の電極間隔がより小さくなるようにパターニングを行わなければならないので、弾性表面波素子の高周波化に伴って電極加工が困難になる。
【0009】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、弾性表面波素子と回路素子とを含む回路に対して、小形化を図るとともに回路機能を向上させることの可能な新規の弾性表面波装置の構成を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の弾性表面波装置は、共通の誘電体基板上に、弾性表面波素子と、他の回路素子とが設けられていることを特徴とする。ここで、回路素子として、インダクタンス素子と、可変キャパシタンス素子とが形成されていることが好ましい。
【0011】
この発明によれば、従来、別々に構成されていた弾性表面波素子と、インダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子等の回路素子とを誘電体基板上に一体に構成したことにより、弾性表面波素子を含む回路、例えば電圧制御発振器等の発振回路を小形化することができる。特に、インダクタンス素子や可変キャパシタンス素子は通常のIC若しくはLSI技術ではシリコン基板上に形成することが困難であり、また、シリコン基板上にこれらの素子を形成しても移動体通信の分野に必要な高いQを得ることができず、位相ノイズも大きくなるので、回路の性能を維持し、向上させることができない。しかし、本発明においては、誘電体基板上にインダクタンス素子や可変キャパシタンス素子を直接形成することにより、回路を小形化しつつ、回路性能を向上させることができる。
【0012】
本発明において、前記回路素子が、前記弾性表面波素子における弾性表面波の有効伝播領域から外れた位置に形成されていることが好ましい。回路素子が弾性表面波の有効伝播領域から外れた位置に形成されていることにより、弾性表面波素子の特性に対する悪影響を防止することができる。ここで、有効伝播領域とは、表面上に異物が存在することによって弾性表面波の伝播に影響を与え、且つ弾性表面波素子の特性に影響を与え得る領域を言い、例えば、圧電体の表面領域のうち、すだれ状電極間やすだれ状電極と反射器との間の領域を言う。この場合、インダクタンス素子や可変キャパシタンス素子等の回路素子は、上記有効伝播領域から外れた位置ではあるが弾性表面波素子内の位置に形成されていてもよく、或いは、弾性表面波素子の外部に形成されていてもよい。例えば、誘電体基板の全表面の一部のみに弾性表面波素子或いはその圧電体を配置し、弾性表面波素子或いは圧電体が配置されていない他の表面領域にインダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子等の回路素子を形成する。
【0013】
本発明において、前記弾性表面波素子が、前記誘電体基板上に設けられた圧電体と、該圧電体の表面上に形成された電極構造とを有する場合がある。この場合には、誘電体基板上に圧電体が設けられていることによって、全体の回路性能を高めるために誘電体基板の材質を選定でき、弾性表面波素子の特性を高めるために圧電体の材質を選定することができるので、全体として高性能な回路性能を容易に実現することができる。
【0014】
この場合において、前記回路素子が、前記圧電体が設けられていない前記誘電体基板の表面部に形成されていることが好ましい。インダクタンス素子と可変キャパシタンス素子等の回路素子が誘電体基板の表面上に形成されていることにより、圧電体の特性にはほとんど影響されることなく、誘電体基板の特性を利用してインダクタンス素子と可変キャパシタンス素子等の回路素子の高性能化を図ることができる。
【0015】
本発明において、前記弾性表面波素子は、圧電体からなる前記誘電体基板の表面上に形成された電極構造を有する場合がある。誘電体基板そのものが圧電体である場合には、そのまま弾性表面波素子を基板表面上に形成することができる。
【0016】
本発明において、前記弾性表面波素子が前記誘電体基板の表面上に形成され、前記回路素子、例えば前記インダクタンス素子と前記可変キャパシタンス素子の少なくとも一方が前記誘電体基板の裏面上に形成されていることが好ましい。インダクタンス素子又は可変キャパシタンス素子等の回路素子が誘電体基板の裏面上、すなわち弾性表面波素子の形成されている表面とは反対側に設けられているので、誘電体基板の面積を削減することが可能になり、さらなる小形化を図ることができる。
【0017】
本発明において、前記回路素子(インダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子等)がマイクロマシンプロセスにより形成されたものであることが好ましい。これによって各素子を小形化することが可能になるので、装置全体も大幅に小形化することができる。ここで、マイクロマシンプロセスとは、半導体プロセス技術を用いた微細加工プロセスを言い、当該プロセスによって形成された構造及び材質は、半導体プロセスによって形成される構造や材質には限られない。
【0018】
本発明において、前記弾性表面波素子により構成された共振器と、前記回路素子(インダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子等)とによって電圧制御発振器が構成されている場合がある。ここで、弾性表面波素子により構成された共振器は、圧電体の表面上に形成されたすだれ状電極と、このすだれ状電極の両側に形成された一対の反射器とによって構成できる。反射器はグレーティング反射器であることが好ましい。
【0019】
本発明において、前記誘電体基板を支持する支持部を有し、前記支持部は一箇所で前記誘電体基板を支持していることが好ましい。支持部が一箇所で誘電体基板を支持していることにより、温度変化に伴う熱膨張や外部応力等に起因する誘電体基板に加わる応力を低減できるので、弾性表面波素子の特性変化やノイズの発生を低減することができる。
【0020】
次に、本発明の弾性表面波装置の製造方法は、誘電体基板の表面上に弾性表面波素子を形成し、その後、前記誘電体基板に対し予めマイクロマシンプロセスにて形成した他の回路素子を取り付けることを特徴とする。この発明によれば、回路素子を予めマイクロマシンプロセスにて形成しておき、誘電体基板の表面上に弾性表面波素子を形成した後に、これらの回路素子を取り付けるようにすることにより、回路素子の製造工程内に高温プロセスが存在しても弾性表面波素子が高温にさらされることがないので、素子特性を劣化させることなく製造できる。
【0021】
本発明において、前記回路素子を前記誘電体基板の裏面上に取り付けることが好ましい。
【0022】
また、本発明の別の弾性表面波装置の製造方法は、誘電体基板上に他の回路素子をマイクロマシンプロセスにて形成し、その後、前記誘電体基板の表面上に弾性表面波素子を形成することを特徴とする。この発明によれば、誘電体基板上に最初に回路素子を形成してから弾性表面波素子を形成することにより、回路素子の製造工程内に高温プロセスが存在しても弾性表面波素子が高温にさらされることがないので、素子特性を劣化させることなく製造できる。
【0023】
ここで、上記回路素子は、インダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子であることが好ましい。
【0024】
本発明において、前記回路素子を前記弾性表面波素子における弾性表面波の有効伝播領域から外れた位置に形成することが好ましい。
【0025】
本発明において、前記誘電体基板上に圧電体を設け、該圧電体の表面上に電極構造を形成することによって前記弾性表面波素子を構成することが好ましい。
【0026】
本発明において、圧電体からなる前記誘電体基板の表面上に電極構造を形成することによって前記弾性表面波素子を構成することが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る弾性表面波装置の実施形態について詳細に説明する。
【0028】
[第1実施形態]
まず、本発明に係る第1実施形態の弾性表面波装置について図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態の弾性表面波装置100の概略平面図であり、図2は弾性表面波装置100において図1に示すII−II線に沿って切断した状態を示す概略断面図である。
【0029】
弾性表面波装置100は、ダイヤモンド、サファイア、SrTiO、ガラス(石英)等からなる誘電体基板110の表面上に弾性表面波素子120が形成され、また、弾性表面波素子120の形成されていない誘電体基板110の表面領域にインダクタンス素子であるインダクタL、可変キャパシタンス素子である可変コンデンサCv及びキャパシタンス素子であるコンデンサCLがそれぞれ設けられている。
【0030】
弾性表面波素子120は、誘電体基板110の表面上に形成されたZnO、AlN、BrTiO3、LiNbO、LiTaO、LaGaSiO14、KNbO、水晶等の圧電体からなる圧電体層121を備えている。この圧電体層121は薄板化した圧電体を誘電体基板110上に接着層、粘着層、樹脂層等を介して貼り付けてもよく、また、表面を清浄化して直接接合によって一体化させてもよい。さらには、誘電体基板110の表面上にPVD(物理的成膜法)やCVD(化学的成膜法)等によって成膜されてなる薄膜として形成されていても構わない。
【0031】
この圧電体層121の表面上にはAl等の金属からなる薄膜を被着させ、パターニングすることによって導体パターンが形成される。この導体パターンには、対向配置された一対のすだれ状電極122,123と、これらのすだれ状電極122,123の両側に配置された反射器124,125とが設けられている。すだれ状電極122,123は圧電体層121上において弾性表面波の伝播方向(図示左右方向)に所定間隔で配列された帯状電極部を有し、これらの帯状電極部は、すだれ状電極122,123に与えられた電位の差に基づいて上記伝播方向に指向する弾性表面波を圧電体層121の表面にて生成させるとともに、圧電体層121の表面上に生じた弾性表面波を検出して電気信号に変換する。上記左右の反射器124,125は、基本的に一対のすだれ状電極122,123によって生成された弾性表面波の1/2波長の間隔で配列された複数の帯状格子部を有するグレーティング反射器である。
【0032】
上記反射器124,125のさらに左右外側には一対の吸音材126,127が付着されている。これらの吸音材は、シリコーンゴム等の吸音特性を有する材料を圧電体層121の両端部近傍に塗布、硬化させてなる。吸音材126,127の一部は圧電体層121の両側部から誘電体基板110の表面上にはみ出すように形成されている。以上のような構成によって、弾性表面波素子120は、いわゆる1ポート型の弾性表面波素子となっている。
【0033】
上記弾性表面波素子120においては、一対のすだれ状電極122,123による励振で形成された弾性表面波が図示一点鎖線で示す有効伝播領域Aにて定在波を構成するようになっており、これによって所定の共振器特性を示すものとなっている。この有効伝播領域A内には、上記すだれ状電極及び反射器以外は全く存在しないように設計される。
【0034】
また、弾性表面波素子120の表面上には全体的にSiO、Ta等からなる誘電体膜128が形成される。この誘電体膜128は、周囲温度の変動によって生ずる弾性表面波素子120の特性変化を補償するためのものである。
【0035】
圧電体層121の形成されていない誘電体基板110の表面上には、マイクロマシンプロセスにて形成されたインダクタL、可変コンデンサCv、コンデンサCLがそれぞれ配置されている。これらは図8に等価回路を示す電圧制御発振器(VCO;Voltage Controlled Oscillator)を構成するように、図示しない配線パターンを介してすだれ状電極122,123に接続される。また、このように構成された回路には、外部回路との接続点である外部接続端子C1,C2,C3が上記導体パターンの一部として設けられている。
【0036】
なお、本実施形態の弾性表面波装置100は、図9に示すコルピッツ発振回路の一部として用いることも可能である。また、回路素子として抵抗やトランジスタをも構成することによって、この図9に示す発振回路を弾性表面波装置100単体で構成することもできる。
【0037】
また、上記実施形態のインダクタンス素子Lを可変インダクタンス素子として形成することによって、上記周波数可変域Sをより広範囲に設定することが可能になる。
【0038】
図14には、上記電圧制御発振器を構成した本実施形態の周波数−インピーダンス特性を示す。上記可変コンデンサCvに印加される制御電圧(電位)を変えることによって図示丸印で示す直列共振点が周波数軸上において変動することが分かる。このようにして弾性表面波装置100の発振周波数を周波数可変域S内において制御することができる。
【0039】
上記弾性表面波装置100は、例えば図2に示すように、弾性樹脂やセラミック等からなる支持部131を介して固定された状態でセラミック等からなるケース体132の内部に収容される。ここで、支持部131は、弾性表面波装置100の誘電体基板110の端部近傍を一箇所にて支持しており、支持構造として片持ち梁状に構成されている。このようにすると、周囲温度の変動に起因する誘電体基板110の熱膨張で誘電体基板110及び圧電体層121に歪が生ずることを防止でき、また、ケース体132に加わる外部応力によって同様に誘電体基板110や圧電体層121に歪が生ずることも防止できるので、これらの温度変動や外部応力に基づく回路動作への悪影響を低減することができる。
【0040】
インダクタLの構成例を図4に示す。図4に示す構成例は平面スパイラル型インダクタを構成したものである。図4(a)はインダクタの平面構造を示す概略平面図であり、図4(b)は断面構造を示す概略断面図である。ここで、シリコン基板、誘電体基板等からなる基板L1上にはSiOやTa等からなる絶縁膜L2が形成され、この絶縁膜L2上には、Al等の金属からなる第1配線部L3、スパイラル部L4及び第2配線部L5からなる導体パターンが形成されている。この導体パターンは、2層の絶縁層L6、L7を介して2層構造に形成されている。
【0041】
この構成例は、上記誘電体基板110とは別の基板L1上にインダクタLを形成した構造を示すものであるが、上記導体パターンを誘電体基板110の表面上に形成することも可能である。この場合には上記絶縁膜L2を省略し、導体パターンを誘電体基板110の表面上に直接形成することもできる。
【0042】
インダクタLとしては、上記のように平面スパイラル状に形成することも可能であるが、例えば導体パターンの弧状部分を基板厚さ方向に接続しつつ絶縁層を介して積み重ねるように形成し、基板厚さ方向に軸線を有するコイル状にしたものであってもよい。また、柱状材の表面に導体パターンを周回するように構成してコイル状としたものであっても構わない。
【0043】
可変コンデンサCvの構成例を図5に示す。図5に示す構成例は、基板厚さ方向に相互に接近したり離反したりする一対の電極部分を形成したものである。シリコン基板や誘電体基板等からなる基板CV1の表面上にはAl等からなる配線部CV2が形成され、このCV2に導電接続されるようにAl等の支柱部CV3が形成される。この支柱部CV3の上端には両側に伸びるように配置される駆動側変形部CV4と従動側変形部CV5とが一体に設けられている。また、配線部CV2の上には絶縁層CV6が形成され、この絶縁層CV6の表面上に駆動側対向電極CV7及び従動側対向電極CV8が形成されている。
【0044】
この可変コンデンサCvにおいては、外部接続端子C4に所定電位を与えて外部接続端子C5との間に所定の電位差が生ずると、この電位差によって駆動側変形部CV4と駆動側対向電極CV7との間に静電力が働き、駆動側変形部CV4が(例えば図示一点鎖線に示すように上方へ)変形する。すると、駆動側変形部CV4とは逆に従動側変形部CV5が(例えば図示一点鎖線に示すように下方へ)変形するので、従動側変形部CV5と従動側対向電極CV8との対向間隔が(例えば図示一点鎖線に示すように狭まるように)変化し、従動側変形部CV5と従動側対向電極CV8との間の静電容量が(例えば図示一点鎖線に示す変形態様では増大する方向に)変化する。
【0045】
上記のような可変コンデンサCvをマイクロマシンプロセスによって形成する場合の製造方法の例を図13に示す。まず、図13(a)に示すように、基板CV1の上にAl等の金属からなる配線部CV2を蒸着等によって形成する。次に、配線部CV2の上に、図13(b)に示すようにSiO等の絶縁層CV6を形成し、その上にさらにAl等の金属からなる電極パターンCV78を形成する。その後、図13(c)に示すように、電極パターンCV78及びその下の絶縁層CV6の一部を、ドライエッチングやLIGA(Lithographie GaLanoformung Abformung)プロセス(電気めっきにより作製した型(マスク)と、シンクロトロン放射による直線性の優れたX線とを利用して、リソグラフィーにより超高アスペクト比のパターンを形成する技術)を用いて除去し、穴を形成する。しかる後に、それらの上にSiO2等からなる絶縁層CV9を形成する。
【0046】
その後、図13(d)に示すように、絶縁層CV9の上にAl等の金属を蒸着等によって堆積させ、上記支柱部CV3、駆動側変形部CV4及び従動側変形部CV5を一体に形成する。最後に、駆動側変形部CV4及び従動側変形部CV5の下に形成されている絶縁層CV9をアルカリ溶液等によってエッチング除去すると、図13(e)に示すように可変コンデンサCvが形成される。
【0047】
なお、この構成例は上記誘電体基板110とは別の基板CV1上に可変コンデンサCvを形成した構造を示すものであるが、上記導電体パターンを誘電体基板110の表面上に直接形成することも可能である。
【0048】
図6は可変コンデンサCvの別の構成例を示すものである。この構成例において、シリコン基板や誘電体基板等からなる基板CV11の表面上に絶縁層CV12を形成し、この絶縁層CV12の表面上に制御電極CV13、固定電極CV14及び駆動電極CV15を形成する。ここで、制御電極CV13及び固定電極CV14の片側部と、駆動電極CV15の両側部とはそれぞれ櫛歯状に形成され、相互に噛み合うような態様で対向配置されている。その後、駆動電極CV15の直下にある絶縁層CV12を部分的に除去することによって穴部CV12aを形成し、駆動電極CV15の中央部分に構成される可動電極部CV15aが左右に移動可能に構成される。
【0049】
この可変コンデンサCvにおいては、制御電極CV13に所定電位を与えて駆動電極CV15との間に電位差が生ずると、静電力によって駆動電極CV15の可動電極部15aが図示左右方向に移動して制御電極CV13との間隔が変化し、その結果、固定電極CV14と可動電極部CV15aとの間隔も変化するので、固定電極CV14と可動電極部CV15aとの間の静電容量が変化するようになっている。
【0050】
この可変コンデンサにおいても、上記と同様に、誘電体基板110とは別の基板CV1上に可変コンデンサCvを形成した構造を示すものであるが、上記各電極を誘電体基板110の表面上に形成することも可能である。この場合、絶縁層CV12を介することなく誘電体基板110の表面上に上記各電極を直接に形成することも可能である。
【0051】
上記コンデンサCLは、上記インダクタLや可変コンデンサCvと同様にマイクロマシンプロセスによって形成することができる。例えば、一方の電極層の上に絶縁層を形成し、この絶縁層の上にさらに他方の電極層を形成することによって、基板厚さ方向に一対の電極層が対向配置された通常の半導体プロセスと同様のコンデンサを作りこむことが可能である。また、平面的に相互に対向した位置に所定間隔を介して一対の電極パターンを隣接配置することによってもコンデンサを形成することができる。
【0052】
本実施形態によれば、誘電体基板110に弾性表面波素子と、インダクタ、可変コンデンサを搭載していることによって、電圧制御発振器をコンパクトに構成することができる。また、電圧制御発振器を構成しない場合でも、インダクタや可変コンデンサ等のように半導体集積回路プロセスにおいて形成しにくい回路素子を搭載していることによって他の回路構成(半導体チップやプリント回路基板など)を小形化可能である点が非常に効果的である。これらの回路素子は、弾性表面波素子120内において利用されていなかった領域、すなわち有効伝播領域Aの外側にも充分形成し得るので、従来の弾性表面波素子とほとんど変わらない大きさで回路素子をも作りこんだ装置を構成できる。
【0053】
また、誘電体基板110上にインダクタや可変コンデンサを搭載していることによって、シリコン基板上にこれらの回路素子を形成する場合に較べてQを高くすることができ、高Q、低ノイズの発振回路、共振器、各種フィルタ等を構成することが可能である。特に絶縁膜等を介することなく、上記回路素子を構成する導体パターンを直接誘電体基板上に形成することが製造コストの低減を図るためにも好ましい。
【0054】
本実施形態において、誘電体基板110の上に圧電体層121を形成し、この圧電体121の表面上に弾性表面波素子を形成しているので、誘電体基板の材質を選定することによって、圧電体基板の表面上にそのまま弾性表面波素子を形成する場合に較べて弾性表面波の伝播速度(位相速度)を向上させることができる。例えば、水晶、LiNbO3、LiTaO3、ZnO等の圧電体における弾性表面波(レイリー波)の速度は2600〜4800[m/s]程度であるが、ダイヤモンド上に形成したZnO薄膜における弾性表面波の速度は約7000〜10500[m/s]、ダイヤモンド上に形成したLiNbO3薄膜における弾性表面波の速度は約12000[m/s]、ダイヤモンド上に形成したLiTaO3薄膜における弾性表面波の速度は約10600[m/s]となる。このように上層に形成された圧電体における弾性表面波の速度を高めることのできる誘電体材料としては、ダイヤモンド(10000[m/s])、サファイア(6000[m/s])、SrTiO3(5000[m/s])等がある。これらの誘電体は上記括弧内に示すようにいずれも弾性表面波の速度が高い材料である。
【0055】
弾性表面波においては速度v=f・λ(fは周波数、λは波長)が成立するので、速度が変わらなければ周波数fが大きくなると波長λは小さくなるため、すだれ状電極等の電極ピッチも小さくなり加工限界に接近することから、弾性表面波素子の加工(電極のパターニング)が難しくなる。一方、上記式からわかるように、速度vが高くなれば周波数fが大きくなってもλの減少を抑制できる。通常、速度vは圧電体の材質と面方位とによって定まる。近年、移動体通信の分野において発振器やフィルタの高周波化が要請されている。したがって、上記のように誘電体基板上に圧電体を配置し、弾性表面波素子を形成する構成は、弾性表面波の速度を高めることができるので、弾性表面波の高速化により波長の低下を抑制できる点で、電極のパターニングが容易になるなど、製造上きわめて好ましいものである。
【0056】
圧電体層の材質としては、本来的に弾性表面波の速度が約3000[m/s]と高い点で水晶が好ましい。この場合、共振周波数の温度特性が良好である点でSTカット、LSTカットの水晶片を用いることが好ましい。また、周波数温度特性に劣るものの、上記の誘電体膜128等の温度補償手段を設けることによってSTWカットの水晶片を用いることができる。この水晶片においては、上記STカットやLSTカットよりも高速な横波を弾性表面波として用いることができるので、高周波数化対策として有望である。
【0057】
本実施形態においては、上記インダクタンス素子であるインダクタL、可変キャパシタンス素子である可変コンデンサCv、キャパシタンス素子であるコンデンサCLをそれぞれ圧電体層121の形成されていない誘電体基板110の表面上に形成している。しかし、上記弾性表面波の有効伝播領域Aの外側でさえあれば、インダクタンス素子及び可変コンデンサ素子を圧電体層121の表面上に設けても構わない。
【0058】
また、上記弾性表面波装置100においては、コンデンサCLが設けられているが、弾性表面波素子120と、インダクタLなどのインダクタンス素子と、可変コンデンサCvなどの可変コンデンサ素子とが設けられていれば、電圧制御発振器を構成することが可能である。
【0059】
さらに、上記実施形態では、誘電体基板110上に圧電体層121を種々の手段で配置しているが、誘電体基板110そのものを圧電体材料で構成し、圧電体層を形成することなく、誘電体基板110の表面上に直接に弾性表面波素子を形成することも可能である。この場合には、上記回路素子を有効伝播領域Aから外れた位置に形成することが重要になる。
【0060】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態の弾性表面波装置200について図3を参照して説明する。この弾性表面波装置200においては、上記第1実施形態と同様の誘電体基板210、上記第1実施形態と同様に形成された弾性表面波素子220(圧電体層221、すだれ状電極222,223、被覆層228のみを図示するが、その他の構成も第1実施形態とほぼ同様である。)、インダクタL、可変コンデンサCv及びコンデンサCLをそれぞれ備えている。これらの各素子構造は全て第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0061】
本実施形態においては、誘電体基板210の裏面、すなわち弾性表面波素子220の形成された表面とは反対側の面上にインダクタL、可変コンデンサCv及びコンデンサCLが設けられ、さらに、外部接続端子C1,C2,C3(C3は図示せず)もまた裏面上に形成されている。
【0062】
また、弾性表面波素子220の一対のすだれ状電極222,223に対して誘電体基板210の内部を貫通し、若しくは、誘電体基板210の外側面上を迂回するように形成された表裏導通部242,243が接続され、これらの表裏導通部242,243を介して上記インダクタL、可変コンデンサCv、コンデンサCL及び外部接続端子C1,C2,C3が上記すだれ状電極222,223に接続されている。これらの表裏導通部242,243は、電気鍍金、導電性ペースト、蒸着金属膜等によって構成することができる。
【0063】
この実施形態においては、弾性表面波素子220が誘電体基板210の表面上に形成され、インダクタL、可変コンデンサCv等が誘電体基板210の裏面上に配置されているので、誘電体基板210の表裏両面を有効に利用することが可能になり、装置全体のさらなる小形化を図ることができる。また、インダクタや可変コンデンサ等の回路素子を誘電体基板210の裏面上に形成することによって、これらの回路素子が弾性表面波素子220の動作を妨げる恐れをなくすことができる。これは、弾性表面波素子220の動作に関係する領域が圧電体層211の表面から弾性表面波の1波長分程度の深さまでの範囲内にほとんど集中しているからである。
【0064】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、支持部131でケース体132に取付け固定してもよい。この場合、支持部131は回路素子や外部接続端子が形成されていない領域にて誘電体基板を支持することとなる。
【0065】
[第3実施形態]
次に、図7を参照して本発明に係る第3実施形態の弾性表面波装置300について説明する。この弾性表面波装置300は、第1実施形態と同様の誘電体基板310の表面上に弾性表面波素子320が形成され、さらに、弾性表面波素子320における有効伝播領域Aの外側に、インダクタL、可変コンデンサCv、コンデンサCLが形成されている。
【0066】
この実施形態では、弾性表面波素子320において、第1実施形態と同様の圧電体層321の表面上に一対のすだれ状電極322,323と、もう一組のすだれ状電極324,325が隣接した位置に形成され、いわゆる2ポート型の素子が構成されている。これら2対のすだれ状電極の両側には、上記第1実施形態と同様の反射器326,327が形成されている。また、さらにその外側には、上記第1実施形態と同様の一対の吸音材328,329が形成されている。
【0067】
この実施形態においては、圧電体層321における有効伝播領域Aの外側の表面上に、一対の電極CL1、CL2が間隔をもって対向配置され、これらの対向する一対の電極CL1,CL2がコンデンサCLを構成している。このように回路素子としては、有効伝播領域Aから外れた位置でさえあれば、圧電体層321の表面上に配置されていても構わない。
【0068】
[第4実施形態]
次に、上記各実施形態の弾性表面波装置を製造するための製造方法を、図10を参照して第4実施形態として説明する。この実施形態は上記第1実施形態と第2実施形態のいずれを製造する場合にも適用可能であるが、以下の説明は第1実施形態の弾性表面波装置100を製造する場合について行う。
【0069】
まず、図10(a)に示すように、誘電体基板110の表面上にシリコン薄膜101をスパッタリング法やプラズマCVD等により成膜する。次に、このシリコン薄膜101上に通常のマイクロマシンプロセス(酸化膜、金属膜等の形成、レジスト塗布・露光・現像等からなるパターニングなど)を施し、図10(b)に示すように上記インダクタ、可変コンデンサ等の回路素子102を形成する。
【0070】
次に、図10(c)に示すように、上記回路素子102の形成されていない誘電体基板110の表面上に、圧電体層121を形成する。この圧電体層121は、上述のように圧電体の薄板を貼り付けたり接合させたりしてもよく、また、圧電体を種々の成膜手段によって誘電体基板上に成膜してもよい。
【0071】
その後、図10(d)に示すように、圧電体層121の表面上に金属膜を形成し、適宜にパターニングを行うことによって上記のすだれ状電極や反射器等を含む導電パターン120Aを構成する。その後、上記吸音材の塗布や誘電体膜128の形成を行うことによって弾性表面波素子120を構成する。
【0072】
この実施形態においては、誘電体基板110上において先にマイクロマシンプロセスを実施して回路素子102を形成し、その後、圧電体層121の形成を含む弾性表面波素子120の形成プロセスを実施している。このため、マイクロマシンプロセス中に行われる加熱工程(例えば熱酸化膜の形成、蒸着その他の成膜工程など)において圧電体がキュリー点以上の高温にさらされて圧電性が失われたり、圧電性が完全には失われなくても圧電特性が劣化したりすることが防止される。
【0073】
[第5実施形態]
次に、図11を参照して本発明の第5実施形態の製造方法について説明する。この実施形態においては、まず、図11(a)に示すように、誘電体基板110の表面上に上記と同様の方法で圧電体層121を形成する。次に、図11(b)に示すように圧電体層121上に上記と同様の導電パターン120Aや誘電体膜128等を形成して弾性表面波素子120を完成させる。その後、図11(c)に示すように別途シリコン基板などの上に第4実施形態と同様のマイクロマシンプロセスで形成された回路素子103を、図11(d)に示すように誘電体基板110の表面上に貼り付ける。この場合、誘電体基板110と回路素子103とを直接接合してもよい。また、回路素子103を誘電体基板110の表面上でなく、圧電体層121上に配置しても構わない。
【0074】
この実施形態では、インダクタや可変コンデンサ等の回路素子103を誘電体基板110とは別の場所で形成しておき、この回路素子103を誘電体基板110に対して取り付けるようにしているので、回路素子103のマイクロマシンプロセスによって圧電体層121が高温にさらされることなく、良好な特性を有する弾性表面波装置100を製造することができる。
【0075】
[第6実施形態]
次に、図12を参照して本発明に係る第6実施形態の製造方法について説明する。この実施形態は、図3に示す上記第2実施形態の弾性表面波装置200を製造するための方法を示すものである。
【0076】
まず、図12(a)に示すように誘電体基板210の表面上に上記と同様の方法で圧電体層221を形成し、この圧電体層221の表面上に、図12(b)に示すように上記と同様の導電パターン220Aや誘電体膜228を形成して弾性表面波素子220を構成する。次に、図12(c)に示すように、第5実施形態と同様のマイクロマシンプロセスにて形成した回路素子203を形成し、この回路素子203を図12(d)に示すように誘電体基板210の裏面上に取り付ける。
【0077】
この実施形態においては、回路素子203を別途形成してから、誘電体基板210の裏面上に取り付けるようにしているので、弾性表面波素子220が高温にさらされることなく、良好な弾性表面波装置を製造することができる。なお、第4実施形態に示すように、先にマイクロマシンプロセスにて回路素子を誘電体基板210の裏面上に形成しておき、その後、弾性表面波素子220を形成するようにしてもよい。
【0078】
以上説明した各実施形態の弾性表面波装置は、各種フィルタ、共振器、発振回路等として用いることができ、例えば、通信機器に用いられる回路要素として有効である。また、特に小形化が容易である点で移動体通信分野における通信機器、例えば携帯電話等に用いることが望ましい。
【0079】
尚、本発明の弾性表面波装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、弾性表面波素子と上記回路素子との接続態様は、実現すべき回路構成によって種々のものが採用され得るし、誘電体基板や圧電体層の厚さや平面寸法などは材質や性能・特性等に応じて適宜に構成できる。
【0080】
特に、上記実施形態において誘電体基板と圧電体層との積層構造となっている部分は、単一の圧電体基板によって置き換えることが可能である。
【0081】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、弾性表面波素子を含む回路を小形化することができる。また、誘電体基板上にインダクタンス素子や可変キャパシタンス素子を直接形成することにより、回路を小形化しつつ、回路性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性表面波装置の第1実施形態の構造を示す概略平面図である。
【図2】第1実施形態の概略断面図である。
【図3】本発明に係る弾性表面波装置の第2実施形態の構造を示す概略平面図である。
【図4】各実施形態に用いることのできるインダクタの構造例を示す平面パターン図(a)及び断面図(b)である。
【図5】各実施形態に用いることのできる可変コンデンサの構造例を示す断面図(a)及び平面パターン図(b)である。
【図6】各実施形態に用いることのできる可変コンデンサの別の構造例を示す断面図(a)及び平面パターン図(b)である。
【図7】本発明に係る弾性表面波装置の第3実施形態の構造を示す概略平面図である。
【図8】各実施形態において構成可能な電圧制御発振器の回路図である。
【図9】各実施形態において構成可能なコルピッツ発振回路の回路図である。
【図10】本発明に係る弾性表面波装置の製造方法の第4実施形態の構造を示す概略工程説明図である。
【図11】本発明に係る弾性表面波装置の製造方法の第5実施形態を示す概略工程説明図(a)〜(d)である。
【図12】本発明に係る弾性表面波装置の製造方法の第6実施形態を示す概略工程説明図(a)〜(d)である。
【図13】各実施形態に用いることのできる図5に示す可変コンデンサの製造方法を示す概略工程図(a)〜(e)である。
【図14】電圧制御発振器の周波数−インピーダンス特性を示すグラフである。
【符号の説明】
100,200,300 弾性表面波装置
110,210,310 誘電体基板
120,220,320 弾性表面波素子
121,221,321 圧電体層
122,123,222,223,322,323,324,325 すだれ状電極
124,125,326,327 反射器
128,228 誘電体膜
L インダクタ
Cv 可変コンデンサ
CL コンデンサ

Claims (8)

  1. 誘電体基板上にシリコン薄膜を成膜するシリコン薄膜成膜工程と、
    前記シリコン薄膜成膜工程により成膜されたシリコン薄膜上にマイクロマシンプロセスを用いて回路素子を形成する回路素子形成工程と、
    前記回路素子形成工程後、前記誘電体基板における、前記回路素子が形成される領域とは異なる領域に圧電体層を形成する圧電体層形成工程と、
    前記圧電体層形成工程により形成された圧電体層上に弾性表面波素子を形成する弾性表面波素子形成工程と、
    を有することを特徴とする弾性表面波装置の製造方法。
  2. 第一の面及び前記第一の面とは反対に位置する第二の面を備える誘電体基板の前記第一の面上にシリコン薄膜を成膜するシリコン薄膜成膜工程と、
    前記シリコン薄膜成膜工程により成膜されたシリコン薄膜上にマイクロマシンプロセスを用いて回路素子を形成する回路素子形成工程と、
    前記回路素子形成工程後、前記第二の面上に圧電体層を形成する圧電体層形成工程と、
    前記圧電体層形成工程により形成された圧電体層上に弾性表面波素子を形成する弾性表面波素子形成工程と、
    を有することを特徴とする弾性表面波装置の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の弾性表面波装置の製造方法により製造される弾性表面波装置。
  4. 前記回路素子は、インダクタンス素子及び可変キャパシタンス素子であることを特徴とする請求項3に記載の弾性表面波装置。
  5. 前記回路素子が、前記弾性表面波素子における弾性表面波の有効伝播領域とは異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の弾性表面波装置。
  6. 前記弾性表面波素子により構成された共振器と、前記回路素子とによって電圧制御発振器が構成されていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
  7. 前記誘電体基板を支持する支持部を有し、前記支持部は一箇所で前記誘電体基板を支持していることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
  8. 前記支持部は、前記誘電体基板の端部近傍を支持する片持ち梁状に構成されていることを特徴とする請求項7に記載の弾性表面波装置。
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