JP2009010121A - 中空封止素子、その製造方法ならびに中空封止素子を用いた移動通信機器 - Google Patents

中空封止素子、その製造方法ならびに中空封止素子を用いた移動通信機器 Download PDF

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邦夫 松本
Kazuyuki Sakiyama
和之 崎山
Kazushi Watanabe
一志 渡邊
Hiroyuki Tenmyo
浩之 天明
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Abstract

【課題】低コストで小型実装に適した特性の良い整合回路内蔵弾性表面波デバイスに代表される中空封止素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】機械的可動部を有する機能部20と、機能部20と電気的に接続された内部電極70と、機能部20を取囲むスペーサ層40とを絶縁性基板10上に形成し、機能部20、内部電極70ならびにスペーサ層40の上にカバー層42を設置して、機能部20とカバー層42の間に空隙90を形成するとともに、スペーサ層40上を封止する中空封止素子において、カバー層40上にインダクタ50を形成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば携帯電話機等の移動通信機器などに使用する弾性表面波デバイスの如き中空封止素子の小型化パッケージング技術に関する。
携帯電話機などに搭載される弾性表面波デバイスは通常単独では用いられず、周辺回路とのインピーダンスマッチングや送受信信号の位相をシフトさせるため、インダクタやコンデンサからなる整合回路と組み合わせて用いられる。
図2は、送受信信号のアンテナを共用するための分波器の一例を示す回路図である。図中の50はインダクタ、60a、60bはコンデンサ、80aは受信端子、80bはアンテナ端子、80dは送信端子、100は整合回路内蔵弾性表面波デバイス、101は受信側の弾性表面波デバイス、102は送信側の弾性表面波デバイス、200は分波器、250はアンテナである。
この例では、受信側の弾性表面波デバイス101にインダクタ50とコンデンサ60a、60bからなる位相シフトのための整合回路が接続されている。整合回路は、送受信用弾性表面波デバイス101,102の両方に接続される場合もある。また、インダクタ50のみで構成されることもある。
しかし、これらの整合回路は必要不可欠な電気部品であり、携帯電話機など携帯無線端末の小型化阻害要因となっていた。
これに対し実装の小型化を図るため、弾性表面波デバイスと整合回路を同一パッケージに実装する方法が特開2006−135447号公報(特許文献1)および特開2004−129224号公報(特許文献2)に開示されている。
図10に前記特許文献1に記載されている代表的な実装方法を図示する。同図(1)は整合回路内蔵分波器の分解斜視図、同図(2)は整合回路内蔵弾性表面波チップの概略構成図である。
同図(2)に示されているように整合回路となる並列インダクタ362、363およびコンデンサ364は、送信用弾性表面デバイス310と受信用弾性表面デバイス311が形成されている同一圧電基板10上に形成されて、整合回路内蔵弾性表面波チップ351を構成する。
この整合回路内蔵弾性表面波チップ351はアンテナ端子接続パッド352、送信端子接続パッド353、受信端子接続パッド354およびグランド電極パッド355、356を介して、同図(1)に示されているようにセラミックパッケージ341のキャビティ342部にフリップチップボンディング370され、メタルリッド343で封止されて整合回路内蔵分波器となっている。
また、図11に前記特許文献2に記載されている代表的な実装方法を図示する。同図(1)はインダクタ配線の平面図、同図(2)は整合回路内蔵の弾性表面波フィルタの断面図である。
整合回路となるインダクタ配線431、432は絶縁層428上に形成され、外部端子445、446に接続されている。インダクタ配線431、432の他端は圧電基板10上に形成された引き回し配線412、415に接続され、弾性表面波デバイス404、405に接続される。
弾性表面波デバイス404、405上の絶縁層428に励振部分保護開口部417,419を形成するとともに、第二絶縁層442に第ニ励振部分保護開口部435、437を形成し、中空部を確保する構造となっている。弾性表面波デバイス404、405は蓋材447で保護され整合回路内蔵の弾性表面波フィルタ400となっている。
特開2006−135447号公報 特開2004−129224号公報
しかし、前記した図10および図11に示す従来の整合回路内蔵弾性表面波デバイス構造には、次のような問題点があった。
すなわち図10に示した整合回路内蔵弾性表面波デバイスでは、並列インダクタ362、363を送信用弾性表面波デバイス310および受信用弾性表面波デバイス311が形成されている同一圧電基板10上に形成しているため、圧電基板10はこれら全てを形成する面積が必要であり、実装サイズの小型化の障害になるとともに、1枚の圧電ウエハから切り出せる圧電基板10の取数が少なくなりコスト高になっていた。
さらに圧電基板10は通常、タンタル酸リチウム(LiTaO)やニオブ酸リチウム(LiNbO)などの高誘電率材料を用いるため、圧電基板10上に作られたインダクタには無視できない寄生容量が付き、Q値の低いインダクタになるため特性上の問題もあった。
一方、図11に示した整合回路内蔵弾性表面波デバイスでは、弾性表面波デバイス404、405上には、中空部を確保するため絶縁層428に励振部分保護開口部417,419および第二絶縁層442に第ニ励振部分保護開口部435、437が形成され、インダクタを形成できる構造になっていない。
このためインダクタ形成領域に制限があり、インダクタンスの大きなインダクタの形成が困難であった。逆にインダクタンスの大きなインダクタを形成しようとすると、弾性表面波デバイス404、405上を避けて形成する必要があり、その分サイズが大きくなるため、小型化に反するとともに、1枚の圧電ウエハから切り出せる圧電基板10の取数が少なくコスト高になっていた。
本発明の目的は、前記した問題点を解決し、低コストで小型実装に適した特性の良い整合回路内蔵弾性表面波デバイスに代表される中空封止素子およびその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続された内部電極と、前記機能部を取囲むスペーサ層とを絶縁性基板上に形成し、前記機能部、内部電極ならびにスペーサ層の上にカバー層を設置して、前記機能部とカバー層の間に空隙を形成するとともに、前記スペーサ層上を封止する中空封止素子において、前記カバー層上にインダクタを形成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第2の手段は、前記第1の手段を行った中空封止素子において、前記絶縁性基板上に平面対向コンデンサを形成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第3の手段は、前記第1の手段を行った中空封止素子において、前記絶縁性基板上に並行平板コンデンサを形成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第4の手段は、前記第1の手段を行った中空封止素子において、ビア部を除く前記機能部および前記内部電極の全表面を、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆ったことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第5の手段は、前記第3の手段を行った中空封止素子において、ビア部を除く前記機能部、前記内部電極および前記並行平板コンデンサの下部電極の全表面を、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆い、その上に前記並行平板コンデンサの上部電極を形成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第6の手段は、前記第5の手段を行った中空封止素子において、前記並行平板コンデンサの前記下部電極を覆った前記絶縁性保護膜上を、さらに誘電体層で覆い、その上に前記並行平板コンデンサの上部電極を形成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第7の手段は、前記第2の手段を行った中空封止素子において、ビア部を除く前記機能部、前記内部電極および前記平面対向コンデンサを、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆ったことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第8の手段は、前記第4ないし7の手段のいずれかを行った中空封止素子において、前記絶縁性保護膜が酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜から構成されていることを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第9の手段は、機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続される内部電極を一組にして絶縁基板上に所定の間隔をおいて多数形成する工程と、
前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記機能部、内部電極の受信端子、アンテナ端子、グランド端子などの外部電極およびインダクタへの接続部にあたるビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去してスペーサ層を形成する工程と、
前記スペーサ層が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記ビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去するとともに、前記機能部上に空隙を形成して封止するカバー層を形成する工程と、
前記カバー層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記ビアホール部およびインダクタ形成部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記ビアホール部に配線層を形成するとともにこれに接続されたインダクタを形成する工程と、
前記配線層および前記インダクタが形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記外部接続端子部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去し最上層を形成する工程と、
前記最上層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記外部接続端子部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記外部接続端子を形成する工程と、
前記ダイシング部をダイシングして個別のデバイスを分離する工程とを含むことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第10の手段は、機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続される内部電極および並行平板コンデンサの下部電極を一組にして絶縁基板上に所定の間隔をおいて多数形成する工程と、
前記機能部、前記内部電極および前記並行平板コンデンサの下部電極が形成された前記絶縁性基板の上面全体を水分を透過しない絶縁性保護膜で覆う工程と、
前記並行平板コンデンサの上部電極を形成する工程と、
前記並行平板コンデンサの上部電極が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記機能部、内部電極の受信端子、アンテナ端子、グランド端子などの外部電極およびインダクタ、コンデンサへの接続部にあたるビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去してスペーサ層を形成する工程と、
前記スペーサ層が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記ビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去するとともに、前記機能部上に空隙を形成して封止するカバー層を形成する工程と、
前記ビアホール部の底部およびダイシング部に相当する箇所にある前記絶縁性保護膜を前記スペーサ層およびカバー層をマスクとして除去する工程と、
前記カバー層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記ビアホール部およびインダクタ形成部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記ビアホール部に配線層を形成するとともにこれに接続されたインダクタを形成する工程と、
前記配線層および前記インダクタが形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記外部接続端子部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去し最上層を形成する工程と、
前記最上層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記外部接続端子部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記外部接続端子を形成する工程と、
前記ダイシング部をダイシングして個別のデバイスを分離する工程とを含むことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第11の手段は、前記第10の手段を行った中空封止素子の製造方法において、前記並行平板コンデンサの上部電極を形成する工程の前に、前記並行平板コンデンサの上部電極よりやや大きめの誘電体層を形成する工程を付加したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第12の手段は、前記第9、10、11の手段を行った中空封止素子の製造方法において、前記機能部および内部電極をアルミニウムを主成分とする材料で構成し、インダクタを銅で構成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第13の手段は、前記第10、11の手段を行った中空封止素子の製造方法において、前記並行平板コンデンサの上部電極をアルミニウムを主成分とする材料で構成したことを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第14の手段は、前記第10、11の手段を行った中空封止素子の製造方法において、前記絶縁性保護膜が酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜から構成され、かつその除去工法として、逆スパッタ工法、ドライエッチング工法またはフッ化水素薬剤によるエッチング工法を用いることを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第15の手段は、前記第9ないし14のいずれかの手段を行った中空封止素子の製造方法において、前記絶縁基板が圧電基板で、前記機能部が櫛歯電極であることを特徴とするものである。
前記目的を達成するため本発明の第16の手段は、高周波フィルタを搭載した移動通信機器において、前記高周波フィルタが前記第1ないし8のいずれかの手段の中空封止素子であることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、低コストで小型実装に適した特性の良い整合回路内蔵弾性表面波デバイスに代表される中空封止素子およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について弾性表面波デバイスを例にとって図面とともに説明する。
図1は本発明の実施形態に係る整合回路内蔵弾性表面波デバイスを説明するための図で、同図(1)はその弾性表面波デバイスに用いるインダクタの平面図、同図(2)はその弾性表面波デバイスの断面図である。
同図(2)において、10は弾性表面波デバイスの基材となるタンタル酸リチウム(LiTaO)あるいはニオブ酸リチウム(LiNbO)などからなる圧電基板であり、その主面上にはAlを主成分とする櫛歯電極20が形成されている。櫛歯電極20には、これと同時に同一材料で作られた内部電極70aおよび70bが電気接続され、ビアホール部86a、86dを介して受信端子80a、インダクタ50に接続される。
インダクタ50は同図(1)に示すように平面形状がほぼ渦巻き状をしており、インダクタ50の他端はビアホール部86bを介してアンテナ端子80bに接続される。一方、インダクタ50の両端はそれぞれビアホール部86b、86eを介してコンデンサ60a、60bのコンデンサ上部電極63a、63bに接続される。コンデンサ60a、60bの下部電極は、櫛歯電極20と同時に同一材料で作られたグランド電極70cを兼ね、グランド端子80cに接続する。
櫛歯電極20の上部は弾性表面波の伝達効率を低下させないため、感光性樹脂からなるスペーサ層40およびカバー層42で空隙部90を形成しつつ封止される。インダクタ50はカバー層42の上部に形成する。受信端子80a、アンテナ端子80bおよびグランド端子80cの外部端子を除き、上部全体を最上層44で覆う。
絶縁性保護膜30は最上層44、カバー層42、スペーサ層40を透過侵入してくる水分から櫛歯電極20の腐食を防ぐとともに、コンデンサ60a、60bの絶縁層を兼ねる。絶縁性保護膜30は水分の浸入を阻止し、コンデンサの耐電圧を確保するのが目的であるが、弾性表面波の伝達効率を低下させないためできるだけ薄い膜が要求される。本発明では酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜などの無機絶縁膜を3nm〜30nmの厚さでコーティングし絶縁性保護膜30とした。ところで絶縁性保護膜30だけではコンデンサの耐電圧を確保するのが困難な場合、図3に示すように、コンデンサ60a、60bの形成部の絶縁性保護膜30に重ねて誘電体層61を形成し、その上にコンデンサ上部電極63a、63bを形成することで耐電圧を確保する。
図4は、本発明に適用されるコンデンサの各種構成を示す図である。図4(1)、(2)は図3でも示した並行平板型のコンデンサで、図4(1)はそのコンデンサの平面図、図4(2)は図4(1)A−A線上の断面図である。この並行平板型のコンデンサは、圧電基板10上に、グランド電極70cを兼ねたコンデンサ60a、60bの下部電極と上部電極は誘電体層61を介して積層されている。
比較的容量の小さいコンデンサの場合、図4(3)〜(6)に示すような平面対向型コンデンサを採用すると、工程を簡素化する上で有効である。この平面対向型コンデンサは、圧電基板10の同一平面上に2つのコンデンサ電極66a、66bを所定の間隔をおいて対向するように形成したものである。なお図4(3)〜(6)では、図面を簡素化するため圧電基板10とコンデンサ電極66a、66bのみしか描いていない。
図4(3)は平面対向型コンデンサの一例を示す平面図、図4(4)は図4(3)B−B線上の断面図である。この例は圧電基板10上に、Alを主成分とする平面形状がT字状のコンデンサ電極65a、65bの頭部側を互いに単純に対向させて形成した例である。
図4(5)は平面対向型コンデンサの他の例を示す平面図、図4(6)は図4(5)C−C線上の断面図である。この例は電極の対向長を長くして容量を確保するためコンデンサ電極66a、66bを櫛歯状に形成して、その櫛歯部を対向させた例である。圧電基板10にタンタル酸リチウム(LiTaO)あるいはニオブ酸リチウム(LiNbO)を使用した場合、その比誘電率は30〜85であり、電気力線69はほとんど圧電基板10内を通り、ある程度の容量を確保することは可能である。
なお、図1で説明した整合回路内蔵弾性表面波デバイス100の実装構成は図2に示した分波器200の受信部を想定したものである。図1の櫛歯電極20が図2の受信用弾性表面波デバイス101に対応し、整合回路内蔵弾性表面波デバイス100が図2の破線部に対応する。図2の例では、送信部は送信用弾性表面波デバイス102のみで構成されているが、整合回路が付加される場合もあり、そのときは図1のような実装構造をとることもある。また、受信部と送信部を1つの圧電基板上に形成し、一体化した分波器として更なる小型化を図ることも可能である。
次に図5〜図9を用いて、図3に示した整合回路内蔵弾性表面波デバイス100の製造方法について説明する。
図中縦の破線はダイシング部12を示す。破線間が整合回路内蔵弾性表面波デバイス1個分の領域であり、工程の最後にダイシングにより個々の整合回路内蔵弾性表面波デバイス100に分離される。
まず、図5(1)において、タンタル酸リチウム(LiTaO)あるいはニオブ酸リチウム(LiNbO)などからなる圧電基板ウエハ11を準備する。
次に図5(2)において、前記圧電基板ウエハ11上に櫛歯電極20および内部電極70a、70bおよびグランド電極70cとなるAlを主成分とする電極材料21をスパッタ法または蒸着法にて成膜する。
次に図5(3)において、前記電極材料21上にエッチングレジスト(図示せず)をスピンコートし、フォトリソグラフィー工法にて櫛歯電極20部およびこれに電気接続する内部電極70a、70b、グランド電極70c部以外をパターニング除去して、続いてエッチングレジスト(図示せず)をマスクとして櫛歯電極材料21をエッチング除去し、最後にエッチングレジスト(図示せず)を有機溶剤にて溶解除去することで、櫛歯電極20およびこれに電気接続する内部電極70a、70b、グランド電極70cを形成する。
次に図5(4)において、櫛歯電極20および内部電極70a、70b、グランド電極70cが形成された圧電基板ウエハ11の全面に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜からなる無機絶縁膜を3nm〜30nmの厚さで成膜し、絶縁性保護膜30とする。
次に図5(5)において、コンデンサ60a、60bの形成部位に誘電体層61を選択的に形成するため、誘電体用レジスト材をコートし、フォトリソグラフィー工法にて誘電体用レジスト62をパターニングする。
次に図5(6)において、圧電基板ウエハ11上全面に高誘電体材料を所望の厚さスパッタして誘電体層61を形成する。
次に図6(7)において、誘電体用レジスト62を有機溶剤にて溶解除去することにより、コンデンサ60a、60bの形成部位にのみ誘電体層61を選択的に残す。
なお、図5(4)の絶縁性保護膜30形成と図5(5)から図6(7)の誘電体層61の形成工程は順序を変え、誘電体層61上に絶縁性保護膜30を形成してもよい。
次に図6(8)において、前記図5(2)および(3)の工法を用いてコンデンサ上部電極63a、63bを形成する。
次に図6(9)において、前記コンデンサ上部電極63a、63bが形成された圧電基板ウエハ11の全面に感光性樹脂からなるスペーサ材料41をラミネートする。
次に図6(10)において、前記スペーサ材料41をフォトリソグラフィー工法にて、櫛歯電極20部、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eおよびダイシング部12のスペーサ材料41をパターニング除去し、スペーサ層40を形成する。
次に図6(11)において、前記スペーサ層40が形成された圧電基板ウエハ11の全面に感光性樹脂からなるカバー材料43をラミネートする。本実施例ではカバー材料43はスペーサ材料41と同じものを使用した。
次に図6(12)において、前記カバー材料43をフォトリソグラフィー工法にて、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eおよびダイシング部12のスペーサ材料41を除去し、カバー層42を形成する。なお、櫛歯電極20部の上は空隙部90となる。このとき、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eの開口径およびダイシング部12の樹脂除去領域をスペーサ層40のそれらより大きくしオーバーハング状態にならないようにパターニングする。
次に図7(13)において、前記ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eの開口部およびダイシング部12の樹脂除去部を通し、アルゴン等の不活性ガスによる逆スパッタ工法、塩素系ガスによるドライエッチング工法またはフッ化水素系薬液によるエッチング工法31により絶縁性保護膜30をエッチング除去する。このときスペーサ層40およびカバー層42のビアホール部86a、86b、86c、86d、86eおよびダイシング部12の樹脂除去部をセルフアライメントマスクの開口部として絶縁性保護膜30をエッチングするため、絶縁性保護膜30の専用パターニングマスクは不要となる。
次に図7(14)において、内部電極70a、70bおよびグランド電極70c部のビアホールおよびインダクタ50を電気めっきにより形成するため、図7(13)の工程を経た圧電基板ウエハ11の全体にTiおよびCuまたはCrおよびCuを連続スパッタして第1給電膜81を形成する。なお、TiやCrは下地材料との密着性を確保するための材料である。
次に図7(15)において、第1給電膜81が形成された圧電基板ウエハ11上に感光性のめっきレジストフィルム91をラミネートする。
次に図7(16)において、前記感光性めっきレジストフィルム91を、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eおよびインダクタ50部以外を残すようにフォトリソグラフィー工法によりパターニング除去し、めっきレジスト層92を形成する。
次に図7(17)において、前記めっきレジスト層92のパターニング除去されたところにCuを電気めっきして、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86eを形成するとともにインダクタ50ならびに配線層82を形成する。
次に図7(18)において、前記めっきレジスト層92を有機溶剤にて除去する。
次に図8(19)において、前記第1給電膜81をエッチング除去する。
次に図8(20)において、ビアホール部86a、86b、86c、86d、86e、インダクタ50ならびに配線層82が形成された圧電基板ウエハ11の全面に感光性樹脂からなる最上層材料45をラミネートする。本実施例では最上層材料45はカバー材料43およびスペーサ材料41と同じものを使用した。
次に図8(21)において、前記ラミネートされた感光性樹脂からなる最上層材料45をフォトリソグラフィー工法にて、ビアホール部86a、86b、86cおよびダイシング部12のスペーサ材料41を除去し、最上層44を形成する。
なお、櫛歯電極20部の上は空隙部90となる。このとき、ビアホール部86a、86b、86cの開口径およびダイシング部12の樹脂除去領域をカバー層42のそれらより大きくしオーバーハング状態にならないようにパターニングする。
次に図8(22)において、ビアホール部86a、86b、86cに電気接続し、受信端子80a、アンテナ端子80bおよびグランド端子80cを電気めっきにより形成するため、図8(21)の工程を経た圧電基板ウエハ11の全体にTiおよびCuまたはCrおよびCuを連続スパッタして第2給電膜83を形成する。
次に図8(23)において、第2給電膜83が形成された圧電基板ウエハ11上に感光性のめっきレジストフィルム91をラミネートする。
次に図8(24)において、前記感光性めっきレジストフィルム91を、受信端子80a、アンテナ端子80bおよびグランド端子80c部以外を残すようにフォトリソグラフィー工法によりパターニング除去し、めっきレジスト層92を形成する。
次に図9(25)において、前記めっきレジスト層92のパターニング除去されたところに、先ずNiを電気めっきしアンダーバリアメタル84a、84b、84cとし、次にSn−Agからなるはんだ85a、85b、85cを連続して電気めっきし、受信端子80a、アンテナ端子80bおよびグランド端子80cを形成する。
次に図9(26)において、前記めっきレジスト92を有機溶剤にて除去する。
次に図9(27)において、前記TiおよびCuまたはCrおよびCuからなる第2給電膜83をエッチング除去する。
最後に図9(28)において、圧電基板ウエハ11をダイシング部12でダイシングし、個別の整合回路内蔵弾性表面波デバイス100を得る。
以上、図3に示した整合回路内蔵弾性表面波デバイス100の製造方法について説明したが、コンデンサ60a、60bの耐電圧が比較的低くてもよい場合は、図5(5)から図6(7)の誘電体層61形成工程を省略することが可能である。このときのデバイス概念図は図1のようになり、並行平板コンデンサ60a、60bには誘電体層61が形成されず、その絶縁耐性は絶縁性保護膜30のみにて確保することになる。
一方、コンデンサの必要容量が1pF程度以下であれば、並行平板コンデンサではなく図4(3)〜(6)に示した平面対向コンデンサでも容量を得ることが可能である。このとき平面対向コンデンサを図5(3)の工程で行うことができるため、図5(5)から図6(8)の工程が省略できる。
また、整合回路をインダクタのみで構成できればコンデンサ形成工程を省くことが可能である。
さらに、耐湿性仕様が比較的厳しくない場合は、絶縁性保護膜30を省略できるので、図5(4)および図7(13)の工程が省略できる。
以上述べたように、本発明の整合回路内蔵弾性表面波デバイスはこれに求められる仕様によって必要最小限の工程を選ぶことが可能である。
本発明に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスは、携帯電話機などの移動通信機器に搭載される分波器などの高周波フィルタとして利用される。
前記実施形態では弾性表面波デバイスについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、機能部に機械的可動部が存在する中空封止素子全般に適用することができる。
本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの概念図で、同図(1)はその弾性表面波デバイスに用いるインダクタの平面図、同図(2)はその弾性表面波デバイスの断面図である。 本発明の実施形態に係わる送受信信号のアンテナを共用するための分波器の一例を示す回路図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイス概念図である。 本発明に適用されるコンデンサの各種構成を示す図であり、同図(1)は並行平板型コンデンサの平面図、同図(2)は同図(1)A−A線上の断面図、同図(3)は平面対向型コンデンサの一例を示す平面図、同図(4)は同図(3)B−B線上の断面図、同図(5)は平面対向型コンデンサの他の例を示す平面図、同図(6)は同図(5)C−C線上の断面図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係わる整合回路内蔵弾性表面波デバイスの製造方法を説明するための工程図である。 従来技術による弾性表面波デバイスの実装概念図である。 従来技術による他の弾性表面波デバイスの実装概念図である。
符号の説明
10:圧電基板、11:圧電基板ウエハ、12:ダイシング部、20:櫛歯電極、21:電極材料、30:絶縁性保護膜、31:エッチング工法、40:スペーサ層、41:スペーサ材料、42:カバー層、43:カバー材料、44:最上層、45:最上層材料、50:インダクタ、60a、60b:コンデンサ、61:誘電体層、62:誘電体用レジスト、63a、63b:コンデンサ上部電極、65a、65b、66a、66b:コンデンサ電極、69:電気力線70a、70b:内部電極、70c:グランド電極80a:受信端子、80b:アンテナ端子、80c:グランド端子、80d:送信端子、81:第1給電膜、82:配線層、83:第2給電膜、84a、84b、84c:アンダーバリアメタル、85a、85b、85c:はんだ、86a、86b、86c、86d,86e:ビアホール部90:空隙部、91:めっきレジストフィルム、92:めっきレジスト層、100:整合回路内蔵弾性表面波デバイス、101:受信用弾性表面波デバイス、102:送信用弾性表面波デバイス、200:分波器、250:アンテナ、310:送信用弾性表面波デバイス、311:受信用弾性表面波デバイス、341:セラミックパッケージ、342:キャビティ、343:メタルリッド、351:整合回路内蔵弾性表面波チップ、352:アンテナ端子接続パッド、353:送信端子接続パッド、354:受信端子接続パッド、355、356:グランド電極パッド、362、363:並列インダクタ、364:コンデンサ、370:フリップチップボンディング、400:弾性表面波フィルタ、404、405:弾性表面波デバイス、412〜415:引き回し配線、417、419:励振部分保護開口部、428:絶縁層、431、432:インダクタ配線、435、437:第ニ励振部分保護開口部、442:第二絶縁層、445、446:外部端子、447:蓋材。

Claims (16)

  1. 機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続された内部電極と、前記機能部を取囲むスペーサ層とを絶縁性基板上に形成し、
    前記機能部、内部電極ならびにスペーサ層の上にカバー層を設置して、前記機能部とカバー層の間に空隙を形成するとともに、前記スペーサ層上を封止する中空封止素子において、
    前記カバー層上にインダクタを形成したことを特徴とする中空封止素子。
  2. 請求項1記載の中空封止素子において、前記絶縁性基板の同一平面上に2つの電極を所定の間隔をおいて対向するように形成して構成した平面対向コンデンサを形成したことを特徴とする中空封止素子。
  3. 請求項1記載の中空封止素子において、前記絶縁性基板上に2つの電極が誘電層を介して積層して構成した並行平板コンデンサを形成したことを特徴とする中空封止素子。
  4. 請求項1記載の中空封止素子において、接続用ビア部を除く前記機能部および内部電極の全表面を、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆ったことを特徴とする中空封止素子。
  5. 請求項3記載の中空封止素子において、ビア部を除く前記機能部、前記内部電極および前記並行平板コンデンサの下部電極の全表面を、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆い、その上に前記並行平板コンデンサの上部電極を形成したことを特徴とする中空封止素子。
  6. 請求項5記載の中空封止素子において、前記並行平板コンデンサの前記下部電極を覆った前記絶縁性保護膜上を、さらに誘電体層で覆い、その上に前記並行平板コンデンサの上部電極を形成したことを特徴とする中空封止素子。
  7. 請求項2記載の中空封止素子において、ビア部を除く前記機能部、前記内部電極および前記平面対向コンデンサを、水分の透過しない絶縁性保護膜で覆ったことを特徴とする中空封止素子。
  8. 請求項4ないし7のいずれか1項記載の中空封止素子において、前記絶縁性保護膜が酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜から構成されていることを特徴とする中空封止素子。
  9. 機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続される内部電極を一組にして絶縁基板上に所定の間隔をおいて多数組形成する工程と、
    前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記機能部、内部電極の受信端子、アンテナ端子、グランド端子などの外部電極およびインダクタへの接続部にあたるビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去してスペーサ層を形成する工程と、
    前記スペーサ層が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記ビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去するとともに、前記機能部上に空隙を形成して封止するカバー層を形成する工程と、
    前記カバー層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
    前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記ビアホール部およびインダクタ形成部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記ビアホール部に配線層を形成するとともにこれに接続されたインダクタを形成する工程と、
    前記配線層および前記インダクタが形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記外部接続端子部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去し最上層を形成する工程と、
    前記最上層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
    前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記外部接続端子部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記外部接続端子を形成する工程と、
    前記ダイシング部をダイシングして個別のデバイスを分離する工程とを含むことを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  10. 機械的可動部を有する機能部と、その機能部と電気的に接続される内部電極および並行平板コンデンサの下部電極を一組にして絶縁基板上に所定の間隔をおいて多数形成する工程と、
    前記機能部、前記内部電極および前記並行平板コンデンサの下部電極が形成された前記絶縁性基板の上面全体を水分を透過しない絶縁性保護膜で覆う工程と、
    前記並行平板コンデンサの上部電極を形成する工程と、
    前記並行平板コンデンサの上部電極が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記機能部、内部電極の受信端子、アンテナ端子、グランド端子などの外部電極およびインダクタ、コンデンサへの接続部にあたるビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去してスペーサ層を形成する工程と、
    前記スペーサ層が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記ビアホール部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去するとともに、前記機能部上に空隙を形成して封止するカバー層を形成する工程と、
    前記ビアホール部の底部およびダイシング部に相当する箇所にある前記絶縁性保護膜を前記スペーサ層およびカバー層をマスクとして除去する工程と、
    前記カバー層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
    前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記ビアホール部およびインダクタ形成部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記ビアホール部に配線層を形成するとともにこれに接続されたインダクタを形成する工程と、
    前記配線層および前記インダクタが形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性樹脂フィルムをラミネートし、前記外部接続端子部およびダイシング部に相当する箇所をフォトリソグラフィー工法でパターニング除去し最上層を形成する工程と、
    前記最上層が形成された前記絶縁性基板の上側全面にめっき用給電膜をスパッタ工法により成膜する工程と、
    前記めっき用給電膜が形成された前記絶縁性基板の上側全面に感光性のめっきレジストフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィー工法で前記外部接続端子部をパターニング除去し、当該除去部に導電性金属を電気めっきした後、めっきレジストフィルムおよび給電膜を除去し、前記外部接続端子を形成する工程と、
    前記ダイシング部をダイシングして個別のデバイスを分離する工程とを含むことを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  11. 請求項10記載の中空封止素子の製造方法において、前記並行平板コンデンサの上部電極を形成する工程の前に、前記並行平板コンデンサの上部電極より大きめの誘電体層を形成する工程を付加したことを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  12. 請求項9ないし11のいずれか1項記載の中空封止素子の製造方法において、前記機能部および内部電極をアルミニウムを主成分とする材料で構成し、インダクタを銅で構成したことを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  13. 請求項10または11記載の中空封止素子の製造方法において、前記並行平板コンデンサの上部電極をアルミニウムを主成分とする材料で構成したことを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  14. 請求項10または11記載の中空封止素子の製造方法において、前記絶縁性保護膜が酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜から構成され、かつその除去工法として、逆スパッタ工法、ドライエッチング工法またはフッ化水素薬剤によるエッチング工法を用いることを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  15. 請求項9ないし14のいずれか1項記載の中空封止素子の製造方法において、前記絶縁基板が圧電基板で、前記機能部が櫛歯電極であることを特徴とする中空封止素子の製造方法。
  16. 高周波フィルタを搭載した移動通信機器において、前記高周波フィルタが請求項1ないし8のいずれか1項記載の中空封止素子であることを特徴とする移動通信機器。
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