JP3980636B2 - 木目干渉パターンを低減した光熱写真成分 - Google Patents

木目干渉パターンを低減した光熱写真成分 Download PDF

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Description

(技術分野)
本発明は、ハロゲン化銀粒子、還元性銀源、銀イオン用還元剤、およびバインダーから構成される放射線増感光熱写真要素、特に均一光学濃度を提供し、干渉性放射線画像形成により生じたある種の光学的パターンのないエマルジョン被膜を有するそのような光熱写真要素に関する。
(背景技術)
半導体光源、特に電磁スペクトルの可視領域、特に赤色および近赤外領域に放射するレーザーダイオードの向上した有効性および使用は、レーザーイメージセッター(imagesetter)、光輻射ダイオード、またはレーザーイメージャー(imager)により有効に露光され得、高解像度および鮮鋭度を有する鮮鋭画像を形成し得る医療診断およびグラフィックアート用途用の光熱写真材料を必要としてきた。
加えて、半導体光源は、特に医療診断およびグラフィックアート用の用途において、画像形成工程の生産性を向上するコンパクトな自動装置の設計を可能とした。光熱写真要素の目的は、湿式化合物の使用の排除、顧客へのより簡素な、環境に優しい熱システムの提供である。
加熱処理し現像液では処理しないハロゲン化銀含有光熱写真画像形成材料(即ち、熱現像性写真要素)が長年、当業者に公知であった。これらの材料は「ドライシルバー(dry silver)」組成物またはエマルジョンとしても既知であり、一般に:(a)照射時に銀元素を生じる感光性材料;(b)非感光性、還元性銀源;(c)銀イオン、例えば非感光性、還元性銀源中の銀イオン用還元剤(即ち、現像剤);および(d)バインダー;を被覆した支持体を含有する。
感光性材料は一般に、非感光性、還元性銀源と触媒的に近接(catalytic proximity)した写真用ハロゲン化銀である。触媒的に近接するには、これら2種の材料が緊密に物理的会合することが必要であり、そして銀原子(銀斑点、クラスター、または核としても公知である)が写真用ハロゲン化銀の照射または露光により生じる時、核還元性銀源の還元を促進する。銀原子(Ag°)が銀イオンの還元用の触媒であり、感光性ハロゲン化銀は多くの異なる方法により非感光性、還元性銀源と触媒的に近接した状態に置いてもよいことは長年、既知である。例えば、触媒的に近接した状態は、ハロゲン含有源を用いた還元性銀源の複分解(例えば、米国特許第3,457,075号を参照)、ハロゲン化銀および還元性銀源材料の共沈(例えば、米国特許第3,839,049号を参照)および感光性写真用ハロゲン化銀および非感光性、還元性銀源と緊密に会合する他の方法により達成し得る。
非感光性、還元性銀源は銀イオンを含む材料である。好ましい非感光性、還元性銀源は、通常、10〜30個の炭素原子を有する長鎖脂肪族のカルボン酸の銀塩である。ベヘン酸または類似の分子量を有する酸の混合物の銀塩を一般に使用する。他の有機酸または他の有機材料の塩、例えば銀イミダゾレート類が提案され、米国特許第4,260,677号には、非感光性、還元性銀源としての無機または有機銀塩の錯体の使用を開示している。
写真および光熱写真エマルジョンにおいて、写真用ハロゲン化銀の露光により、銀原子(Ag°)の小さなクラスターを生じる。これらクラスターの画像分布は、潜像として当業者間で公知である。潜像は一般に通常の方法では見えない。従って、可視画像を得るために、感光性エマルジョンを更に処理しなければならない。これは銀イオンの還元により達成され、非感光性、還元性銀源中にあり、銀原子のクラスター(即ち潜像)を支持するハロゲン化銀粒子と触媒的に近接する。
光熱写真要素では、しばしば「現像剤」として表される有機銀塩用還元剤は、銀イオンを金属銀に還元し得る如何なる材料、好ましくは如何なる有機材料であってもよい。高温では、潜像の存在により、非感光性、還元性銀源(例えば、ベヘン酸銀)を銀イオン用還元剤により還元する。これは、銀元素のネガ白黒画像を形成する。
常套の写真現像剤、例えば没食子酸メチル、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン類、ヒンダードフェノール類、カテコール、ピロガロール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体が有用であるが、それらは非常に反応性の高い光熱写真配合および光熱写真要素の調製および被覆中のかぶりとなる。結果的に、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。
白黒写真要素中の銀原子(Ag°)により通常、可視画像を完全に得るので、最大画像密度の減少なしにエマルジョン内の銀量を容易には減少し得ない。しかし、銀量の減少はしばしばエマルジョンに用いる原材料の価格を低減するため、および/または性能を向上するためには望ましい。例えば、青味剤(toning agent)をそのエマルジョンに導入して光熱写真エマルジョンの銀画像の色を改良してもよい。エマルジョン層内の銀量の増加なしに、写真および光熱写真エマルジョンの最大画像密度を増加する他の方法は、エマルジョン内に染料形成または染料放出材料を導入することによる。画像形成することにより、染料形成または染料放出材料を酸化し、染料および還元した銀画像を同時に露光した領域に形成する。このようにして、染料促進銀画像を形成し得る。
画像形成業者間では、光熱写真および感熱写真の分野を写真の分野とは明確に異なるものとして認知してきた。光熱写真要素および感熱写真は、湿式法を必要とする常套のハロゲン化銀写真要素とはかなり異なる。
光熱写真および感熱写真画像形成要素では、可視画像が、その要素内に導入される現像剤の反応の結果としての熱により形成される。熱は現像には不可欠であり、100℃以上の温度が通常必要である。これに反して、常套の湿式法による写真画像形成要素は、可視画像を得るのに処理水槽(例えば、現像および定着槽)中の処理が必要であり、現像は通常、より適当な温度(例えば、30〜50℃)で行われる。
光熱写真要素では、ほんの少量のハロゲン化銀を用いて光を捕らえ、異なる形の銀(即ち、ベヘン酸銀)を用いて熱と共に画像を形成する。従って、そのハロゲン化銀は非感光性、還元性銀源の現像用の触媒として供される。これに反して、常套の湿式法による白黒写真要素はたった1つの銀の形(例えば、ハロゲン化銀)を用い、それは現像により銀画像に変換される。加えて、光熱写真要素には、常套の湿式法によるハロゲン化銀の量の1/100以下の単位面積当たりのある量のハロゲン化銀が必要である。
光熱写真系は現像剤に関連する非感光性銀塩、例えばベヘン酸銀を潜像を現像するのに用いる。これに反して、写真系は非感光性銀塩を直接、画像形成処理に使用しない。結果として、光熱写真要素中の画像が主に非感光性銀源(ベヘン酸銀)の還元により得られ、一方、白黒写真要素の画像が主にハロゲン化銀により得られる。
光熱写真および感熱写真要素では、その系の全「化合物」をその要素自体に導入する。例えば、光熱写真および感熱写真要素は現像剤(即ち、非感光性、還元性銀源用還元剤)をその要素中に導入するが、一方、常套の写真要素は導入しない。現像剤の光熱写真要素中への導入により、写真エマルジョンに比較して、光熱写真エマルジョンの被覆による「かぶり」の形成を増加し得る。いわゆるインスタント写真でさえ、現像剤化合物は、現像が必要となるまで、ハロゲン化銀から物理的に分離されている。被覆、貯蔵および後処理エージングによるかぶりの形成を低減するため、光熱写真および感熱写真要素の調製および製造に多くの努力がなされてきた。
同様に、光熱写真要素では、本質的には現像後も未露光ハロゲン化銀が残存し、その要素は更に現像に対して安定化されなければならない。これに反して、ハロゲン化銀は現像後に写真要素から除去して更なる画像形成(即ち、定着工程)を防止する。
光熱写真および感熱写真要素では、バインダーは広範囲に変えることができ、多くのバインダーがこれらの要素を調製するのに有用である。これに反して、写真要素はほとんど排他的に親水性コロイドバインダー、例えばゼラチンに限定される。
光熱写真および感熱写真要素は熱処理を必要とするため、それらは異なる問題を提起し、明らかに異なる製造および使用上の問題が存在する。加えて、画像形成方法に直接的作用を与えようとする接着剤(例えば、安定剤、かぶり防止剤、速度促進剤、増感剤、超増感剤等)の作用は、それらが光熱写真および感熱写真要素中に導入されるか、または写真要素中に導入されるかに依存して変化し得る。
光熱写真および写真要素の間の区別が、イメージング・プロセス・アンド・マテリアルズ(Imaging Process and Materials)(ネブレッツ・エイス・エディション(Neblette's Eighth Edition))、J.スタージ(Sturge)等、ニューヨーク(New York)のファン・ノーストランド・ラインホールド(Van Nostrand Reinhold)出版、1989年、第9章、およびアンコンベンショナル・イメージング・プロセス(Unconventional Imaging Process)、E.ブリンクマン(Brinckman)等、ロンドン(London)およびニューヨーク(New York)のザ・フォーカル・プレス(The Focal Press)、1978年、74〜75頁に開示されている。
感光性記録材料は、記録材料の品質の劣化を招くハレーションとして公知の現象を欠点として有する。そのような劣化は、感光層に照射する画像形成光の一部分が感光層が被覆されるフィルム基材に吸収されないが、透過する場合に生じる。上記基材に到達する光の一部は反射して、上記感光層を下側から照射してもよい。従って反射された光は、いくつかの場合、感光層の総露光量にかなり寄与する。感光性要素中の粒状物質は、上記要素を通過して散乱する光を生じてもよい。上記フィルム基材から反射した散乱光は、第2の感光層の通過時に、露光使用とする点に隣接する領域を露光する。画像劣化の少なくとも1つの形を生じるのはこのためである。感光層は光散乱粒子を含有するため、光熱写真材料はこの形の画像劣化を受けやすい。光散乱の画質への作用は公知であり、例えばT.H.ジェームス(James)のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)、第4版、第20章、マクミラン(Macmillan)に開示されている。
光吸収層を光熱写真要素中に導入することは通常実施されることである。この層の目的は、様々な被膜内で散乱され、さもなければ画像鮮明度を減じることとなる光を吸収することである。有効的となるように、この層の吸収は感光層の感度と同一波長でなければならない。
透明基材上に被覆された画像形成材料の場合、光吸収層は通常、基材の感光層の裏面側上に被覆される。そのような被膜は、裏面被覆された「ハレーション防止層」として公知であり、感光層を透過した如何なる光の反射も有効に低減する。類似の作用を感光層と上記基材間に挿入した光吸収層によって達成してもよい。「ハレーション防止層」として表されるこの構造は、透明または不透明基材上の感光性被膜に適用可能である。光吸収基材を感光層自体に導入して散乱光を吸収してもよい。この用途に用いられる基材は「アーキュタンス染料」として公知である。写真要素の感光層の上に光吸収層を被覆することにより画質も改良し得る。この種の被膜は、米国特許第4,581,323号および同4,312,941号に開示されており、写真要素の内部表面間の散乱光の複合(multiple)反射を防止する。
欧州特許出願第0377961号および米国特許第4,581,325号は、それぞれポリメチンおよびホロポーラー(holopolar)染料を導入する写真および光熱写真要素用の赤外ハレーション防止系を開示している。これらの染料は良好な赤外吸光度を有するが、それらは次の露光または目視の用途には高すぎる可視吸光度を有する。
IR/可視吸光度比30〜1の所望の要求値を満足するハレーション防止系は、欧州特許出願第0403157号および米国特許出願第08/072,153号(1993年11月23日出願)に開示されている熱染料漂白構造体を含む。
適当なハレーション防止に加えて、適当な感光度特性を達成する重要な工程は感光性ハロゲン化銀の添加である。ハロゲン化銀粒子の光熱写真配合物への添加は多くの方法により行われ得るが、基本的には上記ハロゲン化銀は「エクスシトゥ(ex situ)」で作製し有機銀塩に加えるか、有機銀塩にハロゲン化塩を加えることにより「インシトゥ(in situ)」で作製される。光熱写真要素材料へのハロゲン化銀粒子の添加が、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)、1978年6月、第17029項に開示されている。ハロゲン化銀がエクスシトゥ(ex situ)で作製される場合、より特殊な特性を光熱写真要素に付与し、かつインシトゥ法を用いるより確実にそのようにできるように、その組成および粒径をより精密に制御し得ることは当業者に公知である。
医療およびグラフィックアート用途用の高品質光熱写真材料を得るのに望ましいハロゲン化銀成分により影響される他の性能特性は、向上された現像効率、写真速度、最大濃度(Dmax)、および低下した最小濃度(Dmin)および曇り度である。米国特許第4,435,499号には、従来のように調製されたエクスシトゥ配合物に用いられる立方晶粒子ハロゲン化銀ゼラチン状写真エマルジョンによってこれらの特性がうまく付与されないことが開示されている。事実、それらは銀の効率を高いまま保持するように高表面積を維持する一方、増加した速度を提供する円筒状粒子の有用性を開示している。しかしながら、円筒状粒子は、たいてい単分散より低いコントラストを有する感光性材料となる比較的ブロードな粒度分布を提供することは公知である。
米国特許第4,435,499号は向上した速度および向上した現像効率を示しているが、向上したDmaxが得られるか、非常に微小な従来の立方晶粒子を用いる場合よりDminおよび曇り度を低く保持することは示されていない。事実、より大きな粒子が高い曇り度を提供する傾向があることは公知である。
向上した感度を達成するための写真および光熱写真材料の赤外超増感剤が、1992年4月13日出願の米国特許出願第07/846,919号に詳細に開示されている。
多くの異なる添加剤および変性剤が光熱写真要素中に用いられて、その媒体の画質を最適化する。例えば、できる限りエマルジョン層全体に均一な勾配を形成する画像分布を形成すること、および厚さが均一でかつできる限り平滑な層を形成することが通常望ましい。
高品質光熱写真媒体を干渉性放射線(例えば、レーザー画像形成システム)によってシートの全表面にわたって均一な露光量で露光する場合、目立って木目調外観を全表面に形成する。この不都合な現象(「木目」の語で表される)は、干渉性放射線への露光による上記媒体に形成された疑似パターンであり、木目パターンに特に類似しているので、その名前となった。これらのパターンは対称形でも繰り返し形でもない傾向があり、研磨された木目に類似しており、画像表面の光学濃度の偏差(明度および暗度)として現れる。そのような虚像パターンはもちろん、画質が重要である如何なる画像形成システムにおいても望ましくない。
しかしながら本発明者等は、干渉性放射線によって呈する光熱写真要素の被膜品質および一般的な均一性が良好であるほど、顕著に木目となることを見い出した。更に、投光照明または均一な白熱光の露光により現像した画像の光学濃度が均一であるほど、干渉性放射線による露光により同一媒体中に形成された木目パターンのように見える。
この種のパターンは現在、光熱写真画像形成システムに特有であることが見い出されており、干渉性放射線ビームを用いる多数スキャン(湿潤処理ハロゲン化銀媒体用の市販装置により行われ、1994年2月18日出願の米国特許出願第08/198,970号に開示されている)は最終画像中のこの特定種のパターンに関して少しの改善しか示さない。
(発明の要旨)
本発明には、更に高品質光熱写真画像形成システムの提供が可能な要素、特に赤色または赤外に分光増感された優れた画質を有する、特に均一な光学濃度特性を有し、かつ木目パターンの低減されたまたは木目パターンのない要素が記載されている。更に別の性状は、グラフィックアート用途、例えば接触印刷を容易にする380nmの低吸光度の可能なことである。
本発明に従って、光熱写真要素が感光する放射線波長の投光照明または均一な白熱光に露光した場合に少なくとも一表面上にその表面全体に均一画像濃度を示す光熱写真組成物を有する支持層を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素であって、該要素が上層および光熱写真エマルジョン層を含む少なくとも2つの層を含み、該光熱写真エマルジョン層がバインダー、非感光性銀源、銀イオン用還元剤および赤外線感光性ハロゲン化銀粒子を含み、その干渉性放射線はその要素の透過により上層に照射される場合より拡散される分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素が提供される。これは少なくとも一部分、1)該要素の上層がその層の表面改質により誘導された曇り度0.05〜30%を有すること、2)該上層上にランダム屈折パターンが存在すること、3)曇りがハロゲン化銀含有層中に誘導されること、4)該光熱写真組成物に向かい合った支持層表面の反射特性が変化して該組成物内の干渉性放射線の反射を低減すること、または5)光熱写真要素内に含有される放射線吸収材料を有して該支持体から反射される光を低減すること、により達成されてもよい。
上記要素が前述の適当な物理的改質と共に提供されて画像形成放射線のある特性を変化させる場合、それは感光層中および/または感光層を通過して透過するので、低減された木目作用により均一な光学濃度が達成され得る。言い換えれば、木目を低減するのに用いられるメカニズムには、干渉性放射線を上記要素上で拡散すること、上記要素上での干渉性放射線の反射をランダムに曲げること、上記要素中の放射線を吸収すること、または感光性光熱写真層を有する支持体からの放射線の反射特性を変化させることを含む。
本発明は、a)光熱写真要素を該ハロゲン化銀粒子が感光性であって潜像を形成する干渉性放射線に露光する工程、b)露光後に該要素を加熱して該潜像を目視可能な木目パターンのない可視画像に現像する工程、c)可視画像を有する該要素を紫外線エネルギー源と紫外線感光性画像形成性媒体の間に配置する工程、およびd)次いで、該画像形成性媒体を可視画像を通して紫外線に露光し、可視画像がない領域内の紫外線を吸収し、可視画像のない領域に紫外線を伝達する工程、を含む紫外線感光性画像形成性媒体の露光方法も提供する。
本発明は更に、光熱写真組成物が感光する放射線波長の投光照明または均一な白熱光に露光した場合に少なくとも一表面上にその表面全体に均一画像濃度を示す光熱写真組成物層を有する支持層を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素であって、該要素がその全表面上を該要素が分光増感される干渉性放射線に均一に露光される場合に該要素が隣接する1mm2領域間の平均光学濃度の偏差0.05以下を示し、該要素が上層、およびバインダー、非感光性銀源、銀イオン用還元剤および放射線感光性ハロゲン化銀粒子を含有する該光熱写真エマルジョン層を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素を提供する。
上記赤外感光性ハロゲン化銀粒子はインシトゥで形成されてもプリフォームされてもよいが、好ましくはプリフォームされる。
上記ハロゲン化銀粒子は、数平均粒径0.10μm以下を有し、かつ赤外ピーク吸光度(処理前)と可視吸光度(処理前および/または処理後)の比30〜1以上を有するハレーション防止またはアーキュタンス染料を有することが好ましい。
更なる改良は、その物品の赤外感度を向上するための超増感剤の導入である。
これらの微小粒子を前述の超増感剤と組合せることにより、グラフィックアートおよび診断画像形成用途用の干渉性放射線(例えば、レーザー)露光フィルムとして有用な、高速度、高Dmax、高効率、低Dmin、および低曇り度要素を提供する。
還元性銀源用還元剤は直接または間接的に酸化されて染料を形成または放出する化合物であってもよい。
本発明に用いられる光熱写真要素が好ましくは約80℃〜約250℃(176°F〜482°F)で約1秒〜約2分間、実質的に水分を含まない条件で、画像的露光の後または同時に、熱現像される場合、画像が露光領域または露光感光性ハロゲン化銀を有する未露光領域のどちらかに得られる。
本明細書中で用いる実質的に水分を含まない条件での加熱は、80℃〜250℃での加熱を意味する。「実質的に水を含有しない条件」の語により、その反応系が空気中の水がほぼ平衡状態にあり、その反応を誘導または促進する水をその要素に外部から特にまたは積極的に供給しないことを表す。そのような条件はT.H.ジェームス(James)のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)、第4版、374頁に開示されている。
本明細書中で「エマルジョン層」の語により、感光性銀塩(例えば、ハロゲン化銀)および非感光性銀源材料を含有する光熱写真要素層を表す。
本明細書中で「光熱写真要素」の語により、少なくとも1つの光熱写真エマルジョン層および支持体、上層、受像層、ブロッキング層、ハレーション防止層、サビング(subbing)層または下塗層等を含む構造体を表す。
本発明の目的のため、スペクトルの赤外領域は750〜1400nmに特定され、スペクトルの可視領域は400〜750nmに特定され、スペクトルの赤色領域は640〜750nmに特定される。好ましくは、スペクトルの赤色領域は650〜700nmである。
(発明の詳細な説明)
現在まで、光熱写真システムは、低速度、低Dmax、不十分なコントラスト、高Dmaxでの不十分な鮮明度のため、医療診断またはグラフィックアートレーザー記録用途に有用ではなかった。
同時係属米国特許出願第08/072,153号(1994年11月23日出願)および第08/239,984号(1994年5月9日出願)には、例えばハレーション防止システム、平均粒径0.10μm以下を有するハロゲン化銀粒子、および医療またはグラフィックアートレーザー記録用途用の要求を達成する赤外光熱写真物品を導く赤外超増感を有する光熱写真要素の特性および特質のほとんどが開示されている。
木目の大きな原因の1つは、感光性被膜および感光層の高い品質およびコンシステンシーおよび均一性である。本発明の実施では、均一被膜は透明基材上のそれらの光熱写真層であり、それは白熱光露光を用いて光熱写真層の最大感度の波長で均一に画像形成され、かつ均一に熱現像される場合に、1つの露光領域から別の領域までの光学濃度が、画像形成媒体の均一背面照明を用いたグレイアウト光学濃度1.8での光学濃度単位で5%以上までは変化しない画像を提供する。上記被膜の均一性のこの概念は、評価するのに重要である。被膜品質の均一性なしには、上記材料の画像形成能力は医療用放射線透過写真、そして他の高画質画像形成フォーマット用途には不十分である。しかしながら、それは実際に木目の大きな問題を生じる現行の被膜品質の限界に達する。
目視可能な被膜品質の最も容易に観察可能な態様は、白熱光源からの光を用いて均一に投光され、医療用放射線透過写真画像形成スクリーン上に用いられる白色光を用いる背面照明によって観察されるフィルム基材上の画像内にある。次いで、光熱写真要素を均一に加熱される(これは、1994年5月9日出願の米国特許出願第08/239,709号、および米国特許出願第08/289,284号に開示の熱現像システムを用いて行われ得る)。上記媒体の感光度測定の強度は、「グレイアウト」、光学濃度1.0〜2.0、好ましくは1.5〜1.9、最も好ましくは上記表面上に均一に約1.8を提供するように制御される。均一光学濃度は、透明基材上でバックライト現像した媒体により観察される画像が目視可能な光学濃度偏差0.1以下、好ましくは0.075以下、より好ましくは0.05以下、更により好ましくは0.04以下、最も好ましくは0.03以下を示す場合に達成される。これらの値は測定可能であるが、目視が最も重要なコンシステンシーの評価である。バックライトを用いる場合の画像形成物品全体の光学濃度の偏差の程度は、上記被膜の厚さおよび組成の両方の均一性に適切に比例する。以前から販売されている最高グレードの市販光熱写真フィルムは、そのように画像形成され現像された場合に非常に高く非常にランダムな光学濃度の偏差を示す。
出願人等は木目現象の正確な原因について仮説を設けることは可能であるが、光熱写真画像形成層の厚さの微小変化により起こると考えられる。これらの仮定された微小変化により、干渉性画像形成放射線は上記放射線の有効画像形成強度を(より高くまたはより低く)ランダムパターンに変える光学的干渉パターンを形成する。本質において、総厚さ10〜40μmの厚い感光層の(偏差10〜200nmのオーダーと考えられ、本質的にある周期性を示す)厚さの少しの偏差は、上記感光層内の干渉量を変える原因と考えられる。
この現象の中で、上記現象が干渉性放射線露光の波長と同一波長での同一媒体の白熱光露光では存在しないこと、おいて感光層被膜の均一性が改良されるのでその作用がより顕著になることは事実である。レーザー露光した写真要素における縞抑制が、米国特許第4,711,838号(グルゼスコウィアック(Grzeskowiak)およびフィリップ(Philip))に開示されている。この発明の扱う現象は光熱写真要素中の木目パターンとは異なる。木目パターンの問題は、光熱写真要素中の弱い吸収および少しの散乱により、光熱写真要素に独特のものである。
本発明の実施における光熱写真要素の4種の独特な改質、(1)トップコート(最上層)および/またはエマルジョン層の曇り度の増加(トップコート表面粗化、トップコートまたは銀エマルジョン内の屈折率不均一性)、(2)感光層および支持体の界面の粗化、(3)エマルジョン-支持体界面での反射の低減または分散、および(4)アーキュタンス染料のエマルジョン層への導入、が現像画像への木目作用を低減するのに有効であることが見い出された。
本発明は多くの異なる科学的展望から考究され得る。それらの展望の内の1つは、光熱写真組成物が感光する放射線波長の投光照明または均一な白熱光に露光した場合に少なくとも一表面上にその表面全体に均一画像濃度を示す光熱写真エマルジョン層を有する支持層を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素であって、該要素がその全表面上を該要素が分光増感される干渉性放射線に均一に露光される場合に該要素が0.5mm2〜5cm2の正方形によって規定された如何なる3種の直線的に連続な領域(即ち、1列に並んで1[正方形の辺]×3[正方形の辺]の寸法の矩形を形成する3つの正方形)間の平均光学濃度の偏差0.05以下を示し、該光熱写真要素が上層、およびバインダー、非感光性銀源、銀イオン用還元剤および放射線感光性ハロゲン化銀粒子を含有する該光熱写真エマルジョン層を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素としてである。上記3つの直線的に連続的な領域は1mm2の正方形として適当に選択される。本発明の要素は更に、前記上層が光屈折および/または光反射を変化させる第1の特性の偏差の第1の空間頻度を示し、該第1の特性が表面平面性(平滑性)および厚さ(の均一性)から成る群から選択され、該要素が該光熱写真エマルジョン層、該上層および該支持層の少なくとも1層により提供される光屈折および/または光反射を変化させる少なくとも1つの第2特性を有し、該第2の特性が該第1の空間頻度よりかなり高く(例えば、少なくとも25%高く)、好ましくは少なくとも2倍(該第1空間頻度の実際の数値に依存して、より好ましくは少なくとも5倍および更により好ましくは10倍)の頻度である偏差の第2空間頻度である。この第2の特性が少なくとも1部分、a)上記光熱写真エマルジョン層またはトップコート中への有機酸の銀塩以外の粒子の含有、b)該光熱写真エマルジョン層内へのアキュータンス染料の添加、c)該光熱写真要素(トップコート、光熱写真エマルジョン層、および/またはプライマー層のいずれか)中の曇り度の増加、およびd)該支持層および該光熱写真エマルジョン層の屈折率の中間の屈折率を有する該支持層上のプライマー層を提供すること、から成る群から選択される少なくとも1つの特徴により提供されてもよい。上記基材の反射特性は、その表面の摩耗または他の傷(disfiguring)によって変化する。
上記光熱写真要素の表面の光学的性質は、表面層の曇り度を増加することにより改質してもよい(上記表面を通過する放射線を上記媒体に照射する前より上記感光層内で拡散するようにする)。
上記表面層の曇り度は、上層に好ましくは平均粒径1〜12μm、より好ましくは1.5〜10μm、最も好ましくは2〜9μmの、特に粒子の総数の25%以下が平均粒径の±15%の範囲外である粒子(例えば、シリカ、ポリマービーズ等)を添加することにより増加してもよい。上記粒子は木目低減の観察可能な作用を有するのに表面積の0.5%程度を構成してもよく、表面積の25%以下の量で存在してもよい。上記粒子は木目を低減する一方で曇り度の20%程度(または以上でさえ)に寄与するが、他の画質の検討に対しては木目低減により曇り度を0.1〜15%、耳より好ましくは0.5〜8%、最も好ましくは1〜6%増加する粒子を有するのが通常である。表面層の曇り度をこれらのレベルに設定することにより、木目作用を低減する。
多数の要すれば透明ポリマービーズの光熱写真要素層の少なくとも1層への導入により木目を低減する場合、上記ポリマービーズの組成は実質的に可視領域(400nm〜700nm)のすべてが上記材料を透過して光学的透明性を提供するように選択される。優れた光学的透明性を有するポリマービーズの非限定的な例には、米国特許第2,701,245号に開示のポリメチルメタクリレートおよびポリスチレンメタクリレートビーズ、および米国特許第5,238,736号および同5,310,595号に開示のジオールジメタクリレートホモポリマーまたはメタクリル酸の長鎖脂肪アルコールエステルを有するこれらのジオールジメタクリレートおよび/またはエチレン系不飽和コモノマーを含有するビーズ、例えばステアリルメタクリレート/ヘキサンジオールジアクリレート架橋ビーズが挙げられる。
上記ポリマービーズが要すれば透明であっても、上記ビーズの形状、表面特性、濃度、粒径および粒度分布に依存して、曇りが光熱写真要素内に導入され得る。上記ビーズの平滑性および形状は、反射した可視波長(400〜700nm)光の量が最小を保持するように選択される。上記ビーズの形状は好ましくは、球形、長円形、卵形または楕円形である。粒子直径は平均粒径で好ましくは1〜12μm、より好ましくは1.5〜10μm、最も好ましくは2〜9μm、特にビーズ粒子の総数の25%以下が平均粒径の±15%の範囲外である。いくつかの要素では、異なる平均粒径を有する別の2組のビーズを添加することが有用である。これは、曇り度と滑り特性または剥離特性とのバランスをとるための融通性を与える。上記ビーズは上記表面上に、約50〜500ビーズ/nm2、より好ましくは約75〜400ビーズ/nm2、最も好ましくは100〜300ビーズ/nm2存在してもよい。上記ビーズの上記要素への導入による%曇り度の増加は、好ましくは少なくとも0.5〜15%、より好ましくは1〜8%、最も好ましくは1〜6%である。
上記曇り度は、上記表面層の微細構造化(例えば、表面の微細エンボス加工または模様付け(texturing))によっても影響を受ける。これは、微細模写技術または所望量の曇り度(例えば、0.1〜30%、および前述の好ましい範囲)を生じる適当なパターンを有するカレンダーまたはエンボスロールによって行われる。
これらの表面改質技術、または上記トップコート表面の平滑性にランダムな偏差を含む他のものは、木目作用を低減する。本発明の実施における「ランダムな偏差」の語は、最も良好に被覆された被膜が制御不可能なおよび不正確な厚さおよび表面特性の偏差を有することを表すと考えられなければならない。事実、それは高品質であり、これらの偏差の低減された程度(存在する偏差を厳しい公差内に保持する)であり、なぜ木目パターンが存在するかの理由の1つである。小さな厚さ偏差は、干渉光露光による干渉パターンを形成するには十分大きい。これらの偏差により生じる木目パターンはサイズ0.5mm〜5cmを有する目視可能な特徴を有する。これらの偏差は、被膜の特定性質に依存して、例えば0.5〜5mm、および1.0〜5cmの範囲に集中する。本発明の実施のランダムパターンまたはランダム偏差は、干渉による濃度偏差を、肉眼で見えないほど高い空間頻度をもつものとする。これは、均一濃度の光熱写真要素の表面層のランダム偏差を形成するものとして有効的に評価され、上記偏差は20nm以上、より好ましくは30nm以上、更により好ましくは40nm、最も好ましくは50、60、または70nmの大きさを有する。これらの上記表面の微小偏差はランダムであるべきであり、明確な繰り返しパターンであってはならない。これらの偏差は平坦性から上昇した偏差を有する表面積の少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%をカバーしなければならず、かつ木目低減における目視可能な有用性を提供するのに上記光熱写真要素の上層の表面積の少なくとも20%を含むべきである。
トップコート層の厚さの標準偏差と最高最低(peak to peak)木目濃度偏差の間の明確な相関を示すようなモデルが開発されてきた。このモデルは現存するものの中では理論的であるが、トップコートの厚さの偏差を有する光学的木目作用の変化に対応する。上記トップコートが厚さの標準偏差10cm以下を有してほぼ完全である場合、上記木目パターンの最高最低光学濃度偏差は約0.04光学濃度単位であると考えられる。標準偏差20nmでは、最高最低濃度偏差は約0.025であると予想され、60nmでは、この値は0.015以下に低下するはずである。上記最高最低濃度偏差も、トップコートの標準偏差約70nm以上に対して、0.01以下に低下すると予想される。これらの評価は、少なくとも木目作用を低減するそのような偏差の増加する程度への表面特性の改質の実験結果により、ほぼ確認されている。
感光層(ハロゲン化銀含有層)中への粒子の添加も、木目に対して有用である明らかに異なる作用を生じる。ハロゲン化銀層中の粒子は曇り度を増加し、粒子を含有するトップコート層と共に、木目作用を低減するのに十分な程度に干渉性放射線を分散する。上記粒子が単相(例えば、ハロゲン化銀を含有する光熱写真層用の主要バインダーとしてポリビニルブチラールを用いる)中で不安定である2種の異なる樹脂を混合することによりハロゲン化銀層中に形成される場合、ポリエステル樹脂(例えば、PE220ポリエステル)、ポリ酢酸ビニル等のバインダーはポリビニルブチラール相中に分散された粒子として上記混合物中から分離する。インシトゥで形成されたこれらは、これらの材料を含有するハロゲン化銀層を基材上に付着させる場合、上記基材(またはその基材上のプライマー層)と付着または接触する傾向があるものとして注目されてきた。これらの粒子は、それらの粒径がハロゲン化銀含有層の厚さよりかなり小さく、それらがその層中に浸漬または埋没したままであるので、トップコート層表面の平滑性に悪影響を与えない傾向がある。これらの粒子は、ハロゲン化銀含有層の厚さの1/10〜2/3のオーダーであるように見える平均粒径を有している。
これらの粒子の存在も、上記基材とのハロゲン化銀含有層の接着性を改善するものとして注目されてきた。
上記表面層の屈折特性を変える上記粒子は、これに反して、それらが上層から突出して放射線拡散作用を引き起こすように感光層中に提供される。本発明の光熱写真要素中の感光層の厚さは、シングルトリップ感光性要素に対して10〜40μmおよびトップコートに対して0.5〜6μmおよび2層光熱写真系中の銀トリップ層に対して10〜40μmである傾向にある。本発明の好ましい態様であるツートリップ構造では、粒子は上記トップコート組成物により被覆され、かつ概して前述の粒子用の範囲(例えば、数平均直径1〜12μm)内にあるべきである。
上記表面の屈折特性の変化は、例えば(シングルトリップまたはツートリップ構造中の)光熱写真エマルジョン層内に粒子を含有することにより達成されてもよく、それはトップコート表面(またはシングルトリップ被膜中のエマルジョン層表面)を上記粒子以上に膨張させる。これらの膨張は、干渉性画像形成放射線が光熱写真要素表面に照射される角度および干渉性画像形成放射線がその放射線が支持層に照射するために伝わらなければらない距離の偏差を生じる角度の両方の偏差を引き起こす。これらのランダムに課せられた偏差は、感光性媒体を通っる光伝達のパターンを変化させるのに十分である。
また、これらの内部誘導されたランダム偏差は好ましくは前述の寸法を越える。
本発明の木目パターンを低減するように作用すべき上記支持体の内部反射特性の改質には、上記表面の屈折率の変化および上記支持体の反射パターンを変えることを含む。上記支持体の屈折率は、上記支持体に隣接する光熱写真層の屈折率により近い被膜を適用することにより変化させられる。この変化は上記支持体から反射した放射線量を低減し、感光性要素内の放射線パス(path)間の干渉量を低減する。上記支持体の反射パターンは、その支持体の平滑性の変化により変えられてもよい。一般に内部層に関して可能な最も平滑な表面が求められてきたが、光熱写真エマルジョンに向かい合う支持層を粗化して木目作用を低減することが本発明の実施に有効である。粗化は、それらに限定されないが、研磨、化学エッチング、スパッターエッチング、融蝕(例えばレーザー、フラッシュランプ、イオンダイオード、同軸プラズマアクセレレーター、イオンアクセレレーター等による)、非融蝕高エネルギー処理、例えば準非晶質化(quasi-amorphization)(例えば、米国特許第4,879,176号および同4,822,451号参照)等の有用な技術により、それを被覆する前に基材上に行ってもよい。これらの処理を上記支持体に適用して、上記画像形成干渉性放射線の上記波長での反射を0.5〜50%または100%でさえ(可視放射線透過性である一方、全体として透明であるか、または露光放射線、例えば赤外線吸収性である)、より適当には2〜25%低減することが望ましい。ある用途のこれら高エネルギー表面処理は、耐木目性を改良する上記表面を融蝕はしないことも開示されている。上記表面の高エネルギー、非融蝕処理が融蝕材料を用いずに上記表面の屈折率を変化するかもしれないことが、その発明者により提案されている。これは上記表面の結晶形変化(半結晶質またはポリイミド材料の準非晶質化として)の結果となり得、結晶状態の変化が屈折率の変化により少なくとも1部分示される。
支持体表面を有効に粗化する他の技術は、光熱写真要素層を被覆する前に、要すれば粗化材料の被膜を被覆する方法である。
(ハレーション防止およびアーキュタンス材料)
本発明の光熱写真要素は、米国特許第5,266,452号および同5,314,795号に開示のハレーション防止およびアーキュタンス染料を含有してもよい。要すれば、上記染料は、例えば米国特許第3,282,699号に開示のように、媒染されてもよい。
処理後のIR/可視吸光度比30〜1の要求値を満足する赤外ハレーション防止系は、米国特許第5,314,795号および米国特許出願第08/072,153号(1993年11月23日出願)に開示の熱染料漂白構造体である。
処理後のIR/可視吸光度比30〜1の要求値を満足する他の赤外ハレーション防止系は、米国特許第5,135,842号および同5,266,452号に開示の熱染料漂白構造体である。例えば、上記米国特許の染料D-9およびD-10は、熱染料漂白配合に用いられる場合、熱処理前のIR/可視吸光度比30〜1を有さない。熱漂白後にのみ上記系は比30〜1を有する。
処理の前および後のIR/可視吸光度比30〜1の要求値を満足する赤外ハレーション防止系は、非漂白インドレニン染料を用いて達成されてもよい。
光熱写真系の弱い赤外増感剤である有用な染料が米国特許出願第07/846,919号に開示されている。しかしながら、アーキュタンス用途に用いられるそれらの構造式を有する染料の最小量は、増感用途に用いられる染料の最大量をはるかに越える。例えば、米国特許出願第07/846,919号に開示の光熱写真エマルジョンに用いられる増感染料量は3.1mg/m2であるが、上記発明のアーキュタンス用途に対しては上記染料は一般により多い量で用いられる。
前述の染料の多くはヘプタメチン染料であるが、類似のノナメチン染料がアーキュタンスおよびハレーション防止染料としての使用に好適であると予想される。
上記染料は一般に染料のλmaxでの透過光学濃度0.1以上を提供するのに十分な量で光熱写真要素に添加される。一般に、所望の作用を提供する染料の被覆重量は5〜200mg/m2、より好ましくは10〜150mg/m2である。画像形成および現像フィルムの良好な目視検査、または画像形成現像フィルムを通しての露光の用途では、上記染料は可視吸光度≦0.01を有するか、または可視吸光度≦0.01を有する材料に漂白されることが望ましい。
上記染料は従来の技術に従って、光熱写真要素にアーキュタンス染料として導入されてもよい。上記染料は従来の技術に従って、ハレーション防止層に、ハレーション防止バッキング層、ハレーション防止下層またはオーバーコートとして導入されてもよい。
(感光性ハロゲン化銀)
前述のように、本発明には光熱写真要素中の感光性ハロゲン化銀を含む。感光性ハロゲン化銀は、どんな感光性ハロゲン化銀、例えば臭化銀、ヨウ化銀、塩化銀、臭化ヨウ化銀、塩化臭化ヨウ化銀、塩化臭化銀等であってもよい。感光性ハロゲン化銀を、還元性銀源として働く有機銀化合物と触媒的に近接する(catalytic proximity)状態であればどんな方法でエマルジョン層に添加してもよい。
ハロゲン化銀粒子は、それらに限定しないが、立方晶、八面体晶、斜方十面体晶、斜方晶、四面体晶、他の多面体晶癖等を含む感光性である如何なる形状を有してもよく、結晶のエピタキシャル生長を有してもよい。平板状粒子は好ましくなく、実際本発明の光熱写真要素に用いられるべき晶癖はあまり好ましくない。
正確な平板状粒子の狭い粒度分布(例えば、アスペクト比5:1以上を有する)は、平均直径0.10μm以下の好ましい粒径を有する現行の技術により容易に提供され得る。当業者間で「平板状」「層状」または「シグマ」粒子と呼ばれる粒子があり、例えば米国特許第4,806,461号に開示されているが、アスペクト比2:1以上、粒子厚さ0.5μm以下および平均粒子直径0.3μm以下を有する層状粒子と呼ばれる「平板状」二平面粒子は示されているが、それらがハロゲン化銀粒子に対してより高い捕獲表面積と体積の比(例えば、米国特許第号および同号に開示の粒子の被覆重量当たりのより高い投影面積)を提供することにおいて平板状粒子の元の開示の概念的有用性なしに上記の語の適用範囲を拡大する単なる定義であるのと同様、そのような粒子が層状または平板状粒子として当業者に考えられているものに含まれることは明らかにはされていない。
ハロゲン化銀粒子は均一なハロゲン化物の比率を有してもよく;絶えず変化する、例えば臭化銀およびヨウ化銀の比率と共にそれらは等級分けしたハロゲン化物含量を有してもよく;それらはあるハロゲン化物比率を有する不連続コアおよび別のハロゲン化物比率を有する不連続シェルを有するコア-シェル(core-shell)型であってもよい。光熱写真要素に有用なコア-シェル型ハロゲン化銀粒子およびこれら材料の製造方法が同時係属米国特許出願第08/199,114号(1994年2月22日出願)に開示されている。イリジウムドーピングされたコアを有するコア-シェルハロゲン化銀粒子が特に好ましい。この種のイリジウムドーピングコア-シェルが同時係属米国特許出願第08/239,984号(1994年5月9日出願)に開示されている。
ハロゲン化銀は如何なる手段、例えば米国特許第3,839,049号に従って、プリフォームしてもよい。例えば、ハロゲン化銀および有機銀塩をホモジナイザーを用いて長時間混合することが有効である。このタイプの材料は「プリフォームエマルジョン」として表される。これらのハロゲン化銀および有機銀塩の調製方法およびそれらの混合方法並びにプリフォームエマルジョンの作製方法が、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)1978年6月、17029項;米国特許第3,700,458号および同4,076,539号;および特願昭49-13224号、同昭51-42529号および同昭50-17216号;に開示されている。
赤外増感した光熱写真材料中の0.10μm以下のプリフォームハロゲン化銀粒子を用いることが本発明の実施において望ましい。好ましくは、上記粒子の数平均粒径は、0.01〜0.08μm、より好ましくは0.03〜0.07、最も好ましくは0.04〜0.06である。前述の同時係属米国特許出願第08/072,153および同08/239,984号に開示のイリジウムドーピングハロゲン化銀粒子およびイリジウムドーピングコア-シェルハロゲン化銀粒子を用いることも好ましい。
本発明の材料に用いられる場合、プリフォームハロゲン化銀エマルジョンは可溶性塩を除去するために洗浄しなくてもしてもよい。後者の場合、可溶性塩は冷却固化および抽出(leaching)により除去されてもよく、また、そのエマルジョンは、例えば米国特許第2,618,556号、同2,614,928号、同2,565,418号、同3,241,969号および同2,489,341号に開示された方法により凝固洗浄されてもよい。
また、インシトゥ方法、即ちハロゲン含有化合物を有機銀塩に添加して、有機銀塩の銀をハロゲン化銀に部分的に変換する方法を用いることも有効である。
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀を非感光性還元性銀塩1モル当たり、約0.005〜約0.5モル、好ましくは約0.01〜約0.15モル、より好ましくは0.03〜0.12モルの範囲で使用してもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀は、従来の湿式処理ハロゲン化銀または最新の熱現像性写真材料を増感するのに用いるのと同様の方法で、化学増感および分光増感されてもよい。例えば、それを化学増感剤、例えば硫黄、セレンまたはテルル等を含む化合物または金、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムまたはイリジウム等を含む化合物、還元剤、例えばハロゲン化錫等、またはそれらの組合せを用いて化学増感してもよい。これら方法の詳細が、T.H.ジェイムズ(James)のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)第4版、第5章、149〜169頁に開示されている。また、好適な化学増感方法が、シェパード(Shepard)の米国特許第1,623,499号;ウォーラー(Waller)の米国特許第2,399,083号;マクベイ(McVeigh)の米国特許第3,297,447号;およびダン(Dunn)の米国特許第3,297,446号に開示されている。
増感染料の感光性ハロゲン化銀への添加により、それらに分光増感による可視光および赤外光への高い感度を提供する。従って、感光性ハロゲン化銀を、ハロゲン化銀を分光増感する様々な既知の染料を用いて分光増感してもよい。使用し得る増感染料の非限定的例として、シアニン染料、メロシアニン染料、錯体シアニン染料、錯体メロシアニン染料、ホロポーラーシアニン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料、およびヘミオキサノール染料が挙げられる。これら染料の内、シアニン染料、メロシアニン染料および錯体メロシアニン染料は特に有用である。
加える増感染料の適量は、一般にハロゲン化銀1モル当たり約10-10〜10-1モル、および好ましくは約10-8〜10-3モルの範囲である。
(超増感剤)
最大レベル以下の光熱写真要素の速度を得て、更に赤外感度を向上するために、超増感剤を用いることがしばしば望ましい。赤外感度を向上する如何なる超増感剤を用いてもよいが、好ましい超増感剤が同時係属米国特許出願第07/846,919号に開示されており、ヘテロ芳香族メルカプト化合物(I)またはヘテロ芳香族ジスルフィド化合物(II)
Ar−SM (I)
Ar−S−S−Ar (II)
(式中、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を表す)
を含む。
超増感剤(I)および(II)において、Arは1種以上の窒素、硫黄、酸素、セレン、テルル原子を含有する芳香環または縮合芳香環を表す。好ましくは、上記ヘテロ芳香環は、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、チアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノンである。しかしながら、本発明の範囲内で他のヘテロ芳香環も考えられる。
上記ヘテロ芳香環は置換基を有してもよく、好ましい置換基の例は、ハロゲン(例えば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、アルキル(例えば、炭素原子1個以上を有する)およびアルコキシ(例えば、炭素原子1個以上、好ましくは炭素原子1〜4個を有する)から成る種類から選択される。
好ましい超増感剤は、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプト-5-メチルベンズイミダゾールおよび2-メルカプトベンゾチアゾールである。
超増感剤は一般に、エマルジョン層中の銀1モル当たり少なくとも0.001モルの量で用いられる。通常、その範囲は銀1モル当たり上記化合物0.001〜1.0モル、好ましくは0.01〜0.3モルである。
(非感光性、還元性銀源材料)
本発明に使用し得る非感光性、還元性銀源は還元性銀イオン源を含有する如何なる材料であってもよい。好ましくは、それは光に比較的安定であるが、露光した光触媒(例えば、ハロゲン化銀)および還元剤の存在下で80℃以上に加熱すると銀像を形成する銀塩である。
有機酸の銀塩、特に長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。その炭素鎖は通常、10〜30個、好ましくは15〜28個の炭素原子を含む。好適な有機銀塩には、カルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を含む。それらの例として、脂肪族カルニボン酸の銀塩および芳香族カルボン酸の銀塩を含む。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例として、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、フロ酸銀、リノレン酸、酪酸銀および樟脳酸、それらの組合せ等を含む。ハロゲン原子またはヒドロキシル基で置換可能な銀塩も、有効に使用し得る。芳香族カルボン酸および他のカルボキシル基含有化合物の銀塩の好ましい例として、安息香酸銀、銀置換安息香酸、例えば3,5-ジヒドロキシ安息香酸銀、o-メチル安息香酸銀、m-メチル安息香酸銀、p-メチル安息香酸銀、2,4-ジクロロ安息香酸銀、アセトアミド安息香酸銀、p-フェニル安息香酸銀等;没食子酸銀;タンニン酸銀;フタル酸銀;テレフタル酸銀;サリチル酸銀;フェニル酢酸銀;ピロメリット酸銀;米国特許第3,785,830号に開示の3-カルボキシメチル-4-メチル-4-チアゾリン-2-チオン等の銀塩;および米国特許第3,330,663号に開示のチオエーテル基を含む脂肪族カルボン酸の銀塩;を含む。
メルカプトまたはチオン基を含有する化合物およびその誘導体の銀塩を使用し得る。これら化合物の好ましい例として、3-メルカプト-4-フェニル-1,2,4-トリアゾールの銀塩;2-メルカプトベンズイミダゾールの銀塩;2-メルカプト-5-アミノチアジアゾールの銀塩;2-(2-エチルグリコールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩;チオグリコール酸の銀塩、例えばS-アルキルチオグリコール酸(アルキル基が12〜22個の炭素原子を有する)の銀塩;ジチオカルボン酸の銀塩、例えばジチオ酢酸の銀塩;チオアミドの銀塩;5-カルボキシル-1-メチル-2-フェニル-4-チオピリジンの銀塩;メルカプトトリアジンの銀塩;2-メルカプト-ベンズオキサゾールの銀塩;米国特許第4,123,274号に開示の銀塩、例えば1,2,4-メルカプトチアゾール誘導体の銀塩、例えば3-アミノ-5-ベンジルチオ-1,2,4-チアゾールの銀塩;チオン化合物の銀塩、例えば3-(2-カルボキシエチル)-4-メチル-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩;を含む。アセチレンの銀塩もまた使用され得る。アセチリド銀が米国特許第4,761,361号および同4,775,613号に開示されている。
更に、イミノ基を含有する化合物の銀塩を使用し得る。これら化合物の好ましい例として、ベンゾチアゾールおよびその置換誘導体の銀塩、例えばメチルベンゾトリアゾール銀および5-クロロベンゾトリアゾールの銀塩等;米国特許第4,220,709号に開示の1,2,4-トリアゾールの銀塩または1H-テトラゾールの銀塩;およびイミダゾールおよびイミダゾール誘導体の銀塩が挙げられる。
また、銀ハーフソープ(half soap)を用いることが便利であることがわかる。
銀ハーフソープの好ましい例はベヘン酸銀およびベヘン酸の等モル混合物であり、それは約14.5%の銀を検出し、市販のベヘン酸のナトリウム塩の水溶液からの沈殿により調製される。
透明フィルム支持体上に作成される透明シート材料は透明被膜を必要とする。
このために遊離ベヘン酸約4または5%以下を含有し、銀約25.2%を検出するベヘン酸銀フルソープ(full soap)を使用してもよい。
銀ソープ分散体を作成するのに用いる方法は、当業者に公知であり、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)1983年4月、22812項;リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)1983年10月、23419項;および米国特許第3,985,565号;に開示されている。
現像の出発点を形成するハロゲン化銀および非感光性、還元性銀源材料を触媒的近接状態、即ち反応性会合状態にすべきである。「触媒的近接(catalytic proximity)」または「反応性会合(reactive association)」の語によって、それらが、同一層内に、隣接する層内に、または1μm以下の厚さを有する中間層により互いに分離される層内にあるべきことを表す。ハロゲン化銀および非感光性、還元性銀源材料は同一層内に存在することが好ましい。
プリフォームしたハロゲン化銀を含む光熱写真エマルジョンを、本発明に従って、化学増感剤または前述の分光増感剤を用いて増感し得る。
還元性銀源材料は一般に、エマルジョン層の約5〜約70重量%を構成する。それは好ましくはエマルジョン層の約10〜約50重量%の量で存在する。
(非感光性還元性銀源用還元剤)
白黒光熱写真要素に用いる場合、有機銀塩用還元剤はどんな材料、好ましくは銀イオンを金属銀に還元し得る有機材料でもよい。従来の写真現像液、例えばフェニドン、ヒドロキノンおよびカテコールが有用であるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。
非感光性還元性銀源用還元剤を含有する本発明に用いられる光熱写真要素を、好ましくは約80〜約250℃(176〜482°F)の温度で約1秒〜約2分間、実質的に水を含有しない条件下で、画像的露光の後または同時に熱現像する場合、白黒銀画像は、露光感光性ハロゲン化銀を用いて露光領域または未露光領域のどちらかに得られる。
ドライシルバーシステムの広範囲の還元剤が開示され、それらには、アミドオキシム類、例えばフェニルアミドオキシム、2-チエニルアミドオキシムおよびp-フェノキシフェニルアミドオキシム;アジン類(例えば、4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒドアジン);脂肪族カルボン酸アリールヒドラジド類およびアスコルビン酸の組合せ、例えばアスコルビン酸と組合せた2,2'-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニルベータフェニルヒドラジド;ポリヒドロキシベンゼンおよびヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/またはヒドラジン等の組合せ、例えばヒドロキノンおよびビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピペリジノヘキソースレダクトンまたはホルミル-4-メチルフェニルヒドラジン、ヒドロキサム酸、例えばフェニルヒドロキサム酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸、およびo-アラニンヒドロキサム酸の組合せ;アジン類およびスルホンアミドフェノール類の組合せ、例えばフェノチアジンおよび2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェノール;α-シアノフェニル酢酸誘導体、例えばエチルα-シアノ-2-メチルフェニル酢酸、エチルα-シアノ-フェニル酢酸;2,2'-ジヒドロキシ-1-ビナフチル、6,6'-ジブロモ-2,2'-ジヒドロキシ-1,1'-ビナフチル、およびビス(2-ヒドロキシ-1-ナフチル)メタンで表されるビス-o-ナフトール類;ビス-o-ナフトールおよび1,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体の組合せ(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2,4-ジヒドロキシアセトフェノン);5-ピラゾロン類、例えば3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン;ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソースレダクトン、およびアンヒドロジヒドロピペリドン-ヘキソースレダクトンで表されるレダクトン類;スルファミドフェノール還元剤、例えば2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェノール;2-フェニルインダン-1,3-ジオン等;クロマン類、例えば2,2-ジメチル-7-t-ブチル-6-ヒドロキシクロマン;1,4-ジヒドロピリジン類、例えば2,6-ジメトキシ-3,5-ジカルベトキシ-1,4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール類、例えばビス(2-ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)メタン;2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン;4,4-エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフェノール);および2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン;アスコルビン酸誘導体、例えば1-アスコルビルパルミチン酸、アスコルビルステアリン酸および不飽和アルデヒド類およびケトン類;ある1,3-インダンジオン類、および;3-ピラゾリドン類(フェニドン類)が挙げられる。
還元剤は画像形成層の1〜10重量%存在すべきである。多層要素では、もし還元剤をエマルジョン層以外の層に加えると、約2〜15重量%の僅かに高い比率がより望ましくなる傾向がある。
(任意の染料形成または染料放出材料)
前述のように、還元性銀源用還元剤は直接的または間接的に酸化され、染料を形成または放出し得る化合物であってもよい。
画像的露光の後または同時に、染料形成または染料放出材料は、酸化されて染料を形成または放出し得るどんな材料であってもよい。
要すれば染料形成または染料放出材料を含有する本発明に用いられる光熱写真要素を、好ましくは約80〜約250℃(176〜482°F)の温度で約1秒〜約2分間、実質的に水を含有しない条件下で、画像的露光の後または同時に熱現像する場合、染料画像が露光領域または未露光領域のどちらかに銀画像を形成するのと同時に得られる。
ロイコ染料は、酸化により染料を形成する1種の染料形成材料である。銀イオンにより酸化されて可視画像を形成し得るロイコ染料を本発明に用いてもよい。
pHに敏感でかつ酸化可能なロイコ染料を使用し得るが、好ましくない。pHの変化だけに敏感なロイコ染料は、酸化されて有色にはならないため、本発明に有用な染料の範囲に含まれない。
本明細書中で用いられるように、「ロイコ染料」または「ブロック(blocked)ロイコ染料」という語には:一般に無色または淡色である染料の還元した形であり、そのロイコ染料またはブロックロイコ染料の上記染料形への酸化により有色画像を形成し得る。従って、上記ブロックロイコ染料(即ちブロック染料放出化合物)は、電磁スペクトルの可視領域では、上記染料より弱く吸収する。得られる染料は、上記染料の形成されるシート上に、または染料受容層または受像層と共に用いられる場合、エマルジョン層および内部層を通しての拡散により受像層上に直接画像を形成する。
本発明の光熱写真要素に用いら得る代表的な種類のロイコ染料には、それらに限定されないが、色原体ロイコ染料、例えばインドアニリン、インドフェノール、またはアゾメチンロイコ染料;イミダゾールロイコ染料、例えば米国特許第3,985,565号に開示の2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-4,5-ジフェニル-イミダゾール;米国特許第4,563,415号、同4,622,395号、同4,710,570号、および同4,782,010号に開示のようなアジン、ジアジン、オキサジン、およびチアジン核を有する染料;および米国特許第4,923,792号に開示のベンジリデンロイコ化合物;が含まれる。
本発明に有用な他の好ましい種類のロイコ染料は、アゾメチンロイコ染料またはインドアニリンロイコ染料からの誘導体である。これらは、これらの染料の多くが従来の湿式写真に有用であるため、しばしば本明細書中で「色原体ロイコ染料(chromogenic leuco dyes)」と表される。色原体染料を、p-フェニレンジアミン化合物またはp-アミノフェノール化合物の写真型カプラーとの酸化カップリングによって調製する。例えば、米国特許第4,374,921号に開示の対応する染料の還元により色原体ロイコ染料を形成する。ロイコ色原体染料は米国特許第4,594,307号にも開示されている。短鎖カルバモイル保護基を有するシアンロイコ色原体染料は欧州公開特許出願第533,008号に開示されている。色原体ロイコ染料の論評に関して、K.ベンカタラマン(Venkataraman)のザ・ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ(The Synthetic Dyes)、アカデミック・プレス(Academic Press):ニューヨーク(New York)、1952年、第4巻、第VI章に開示されている。
本発明に有用な他の種類の染料は、「アルダジン(aldazine)」および「ケタジン(ketazine)」ロイコ染料である。この種の染料は米国特許第4,587,211号および同4,795,697号に開示されている。ベンジリデンロイコ染料も本発明に有用である。この種の染料は米国特許第4,923,792号に開示されている。
酸化により拡散可能な染料を形成する更に他の種類の染料放出材料は、プリフォーム染料放出(PDR)または酸化還元染料放出(RDR)材料として既知である。これら材料では、有機銀化合物用還元剤が酸化によってモビール(mobile)プリフォームした染料を放出する。これら材料の例が、スワイン(Swain)の米国特許第4,981,775号に開示されている。
更に他の画像形成材料として、乾燥部分を有する化合物の移動度が、高温でハロゲン化銀または有機銀塩を用いた酸化還元反応の結果として変化する材料を、特開昭59-165054に開示のように使用し得る。
更に、還元剤は、当業者に公知の酸化により従来の写真染料カプラーまたは現像液を放出する化合物であってもよい。
様々な色形成層内で形成され、また放出される染料は勿論、異なるものであるべきである。反射最大吸収での少なくとも60nmの差が好ましい。より好ましくは、形成または放出される染料の吸収最大が少なくとも80〜100nm異なる。3種の染料を形成するはずであるとき、好ましくは2種は少なくともこれらの最小値だけ異なり、かつ第3の染料は好ましくは他の染料の少なくとも1種と少なくとも150nm、より好ましくは少なくとも200nm異なる。銀イオンにより酸化され可視染料を形成または放出し得るどんなロイコ染料も、前述のように本発明には有用である。
本発明に用いられる還元剤として使用する任意のロイコ染料の総量は、還元剤を用いる個々の層の総重量をベースとして、好ましくは0.5〜25重量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲である。
(バインダー)
本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀、非感光性、還元性銀源、還元剤、およびその他の添加剤を一般に少なくとも1つのバインダーに加える。
本発明に用いられ得るバインダーは、単独または互いを組合せて使用されてもよい。バインダーはポリマー材料、例えば天然および合成樹脂から選択され、溶液または懸濁液中の他の成分を保持するだけ充分に極性を有することが望ましい。
典型的親水性バインダーは、透明または半透明の親水性コロイドである。親水性バインダーの例として、天然基材、例えばタンパク質例えばゼラチン、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体等;多糖、例えば澱粉、アラビアゴム、プルラン(pullulan)、デキストリン等;および合成ポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドポリマー等の水溶性ポリビニル化合物;を含む。親水性バインダーのその他の例として、写真要素の寸法安定性を向上するのに用いられるラテックス生成物中の分散ビニル化合物がある。
典型的疎水性バインダーの例として、ポリビニルアセタール類、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロース、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート類、メタクリレートコポリマー、マレイン酸無水物エステルコポリマー、ブタジエン-スチレンコポリマー等が挙げられる。コポリマー、例えばターポリマーもポリマーの定義に含まれる。ポリビニルアセタール類、例えばポリビニルブチラールおよびポリビニルホルマール、およびビニルコポリマー、例えばポリ酢酸ビニルおよびポリ塩化ビニルは特に好ましい。
バインダーは親水性または疎水性であってもよいが、銀含有層中では疎水性であることが好ましい。要すれば、これらのポリマーは2種以上を組合せて用いてもよい。
バインダーは、好ましくは、エマルジョン層の約30〜90重量%およびより好ましくは約45〜85重量%の量で用いられる。本発明の非感光性還元性銀源用還元剤の比率および活性が特定の現像時間および温度を必要とする場合に、バインダーはそれら条件に耐え得るべきである。一般に、バインダーは、250°F(121℃)60秒間、およびより好ましくは350°F(177℃)60秒間で構造的結合性を分解または喪失しないことが好ましい。
そのポリマーバインダーは、成分を分散するのに充分な量で、即ちバインダーとして働くのに有効な範囲内で用いられる。有効範囲は当業者により適当に決定され得る。
(光熱写真配合物)
光熱写真エマルジョン層用の配合物を、バインダー、感光性ハロゲン化銀、非感光性、還元性銀源、非感光性、還元性銀源用ヒドラジド染料還元剤および要すれば添加剤を、不活性有機溶剤、例えばトルエン、2-ブタノンまたはテトラヒドロフラン中で溶解および分散することにより調製し得る。
画像を改良する「トナー(toner)」またはその誘導体の使用は非常に好ましいが、その要素に欠くことのできないものではない。トナーはエマルジョン層の約0.01〜10重量%、好ましくは約0.1〜10重量%の範囲で存在してもよい。トナーは、米国特許第3,080,254号、同3,847,612号および同4,123,282号に開示のように光熱写真業者に公知の材料である。
トナーの例には、フタルイミドおよびN-ヒドロキシフタルイミド;環状イミド、例えば琥珀酸イミド、ピラゾリン-5-オン、およびキナゾリノン、1-フェニル-ウラゾール、3-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、および2,4-チアゾリジンジオン;ナフタルイミド類、例えばN-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド;コバルト錯体、例えばヘキサミントリフルオロ酢酸コバルト;メルカプタン類、例えば3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジメルカプトピリミジン、3-メルカプト-4,5-ジフェニル-1,2,4-トリアゾールおよび2,5-ジメルカプト1,3,4-チアジアゾール;N-(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類、例えば(N,N-ジメチルアミノメチル)-フタルイミド、およびN,N-(ジメチルアミノメチル)ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミド;ブロックピアゾール類、イソチウロニウム誘導体およびある光漂白(photobleach)剤の組合せ、例えばN,N'-ヘキサメチレン-ビス(1-カルバモイル-3,5-ジメチルピラゾール)、1,8-(3,6-ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウム)トリフルオロ酢酸および2-トリブロモメチルスルホニルベンゾチアゾールの組合せ;メロシアニン染料、例えば3-エチル-5-[(3-エチル-2-ベンゾ-チアゾリニリデン)-1-メチル-エチリデン]-2-チオ-2,4-o-アゾリジンジオン;フタルアジノン、フタルアジノン誘導体または金属塩またはこれらの誘導体、例えば4-(1-ナフチル)フタルアジノン、6-クロロフタルアジノン、5,7-ジメトキシフタルアジノンおよび2,3-ジヒドロー1,4-フタルアジンジオン;フタルアジンと1種以上のフタル酸誘導体の組合せ、例えばフタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロフタル酸無水物、キナゾリンジオン類、ベンズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調改質剤としてだけでなく現場でのハロゲン化銀形成用ハロゲンイオン源としても機能するロジウム錯体、例えばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム(III)酸カリウム;無機過酸化物および過硫酸塩、例えばペルオキシジ硫酸アンモニウムおよび過酸化水素;ベンズオキサジン-2,4-ジオン類、例えば1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン、8-メチル-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンおよび6-ニトロ-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン;ピリミジン類および不斉-トリアジン類、例えば2,4-ジヒドロキシピリミジン、2-ヒドロキシ-4-アミノピリミジンおよびアザウラシル;およびテトラアザペンタレン誘導体、例えば3,6-ジメルカプト-1,4-ジフェニル-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレンおよび1,4-ジ(o-クロロフェニル)-3,6-ジメルカプト-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン;を含む。
本発明に用いられる光熱写真要素を、かぶりを有する更なる生成物に対して保護してもよく、保存の間の感度の損失に対して安定化し得る。本発明の実施には必要ないが、水銀(II)塩をエマルジョン層にかぶり防止剤として加えることは有用となり得る。この目的のための好ましい水銀(II)塩は、酢酸水銀および臭化水銀である。
単独または組合せて使用し得るその他の好適なかぶり防止剤および安定剤には、米国特許第2,131,038号および米国特許第2,694,716号に開示のチアゾリウム塩;米国特許第2,886,437号に開示のアザインデン類;米国特許第2,444,605号に開示のトリアザインドリジン類;米国特許第2,728,663号に開示の水銀塩;米国特許第3,287,135号に開示のウラゾール類;米国特許第3,235,652号に開示のスルホカテコール類;英国特許第623,448号に開示のオキシム類;米国特許第2,839,405号に開示の多価金属塩;米国特許第3,220,839号に開示のチウロニウム塩化合物;および米国特許第2,566,263号および同2,597,915号に開示のパラジウム、白金および金の塩が挙げられる。
本発明の光熱写真要素には、可塑剤および滑剤、例えば米国特許第2,960,404号に開示のタイプのポリアルコール類およびジオール類;米国特許第2,588,765号および米国特許第3,121,060号に開示の脂肪酸類またはエステル類;および例えば英国特許第955,061号に開示のシリコーン樹脂を含有してもよい。
また、本発明の光熱写真には、画像染料安定剤を含有してもよい。そのような画像染料安定剤が、英国特許第1,326,889号;および米国特許第3,432,300号、同3,574,627号、同3,698,909号、同3,573,050号、同3,764,337号、および同4,042,394号に開示されている。
要すれば用いられる作用のため本発明に用いられる粒子に加えて、本発明の光熱写真要素には、また、艶消剤、例えば澱粉、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、および米国特許第2,992,101号および米国特許第2,701,245号に開示のタイプのビーズを含むポリマービーズを含有してもよい。本発明の実施において上層に添加される上記ビーズは、これに関して2つの作用を与える。
更にそれらは、帯電防止層または導電層、例えば塩化物、硝酸塩等の可溶性塩類を含む層、蒸着金属層、イオン性ポリマー、例えば米国特許第2,861,056号および同3,206,312号に開示のもの、または不溶性無機塩類、例えば米国特許第3,428,451号に開示のものを含んでもよい。
(光熱写真構造体)
本発明の光熱写真要素は支持体上の1層以上の層から構成されてもよい。単層構造には、ハロゲン化銀、非感光性還元性銀源材料、非感光性還元性銀源用還元剤、バインダーおよび要すれば用いられる材料、例えばトナー、染料形成材料または染料放出材料、被覆助剤およびその他の補助剤から成る群から選択される少なくとも1種の化合物を含有すべきである。
すべての成分および保護用トップコートを含む単一エマルジョン層被膜から成る二層構造が考えられるが、二層構造には、1つのエマルジョン層(たいてい支持体に隣接する層)にハロゲン化銀および非感光性、還元性銀源を含み、第2の層または両方の層にその他の成分のいくらかを含有すべきである。多色光熱写真ドライシルバー構造体には、米国特許第4,708,928号に開示のような、各色に対して1組の2層構造体を含むか、または全成分を単層中に含んでもよい。多層、多色光熱写真要素の場合、米国特許第4,460,681号に開示のような、様々なエマルジョン層を一般に、様々な感光層の間の官能性または非官能性バリヤー層の使用により互いを区別するように保持する。
好ましくはポリマー材料を含有するバリアー層が、本発明の光熱写真要素内に存在していてもよい。バリアー層材料用ポリマーは、天然および合成ポリマー、例えばゼラチン、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸類、スルホン化ポリスチレン等から選択されてもよい。要すれば、そのポリマーをシリカのようなバリアー助剤と混合してもよい。
本発明に用いられる光熱写真エマルジョンは、線巻ロッド被覆、浸漬被覆、エアーナイフ被覆、流し被覆、または米国特許第2,681,294号に開示のタイプのホッパーを用いる押出被覆を含む種々の被覆方法により被覆してもよい。要すれば、2層以上の層を、米国特許第2,761,791号および英国特許第837,095号に開示の方法により同時に被覆してもよい。通常エマルジョン層の湿潤厚さは約10〜約150μmであり、その層を約20〜100℃の範囲の温度で強制空気により乾燥してもよい。層厚さを選択して、染料色の補色のカラーフィルターを用いるマクベス・カラー・デンシトメーター(MacBeth Color Densitometer)TD 504型によって測定して、0.2以上、より好ましくは0.5〜4.5の範囲の最大画像濃度を提供することが好ましい。
更に、いくつかの場合には、異なるエマルジョン層を透明基材の両面に被覆することが、特に米国特許第5,264,321号に開示のような異なるエマルジョン層の画像形成化合物を単離することが望ましい場合に、望ましい。
現像条件は用いる構造体により変化するが、好適な高温で画像的露光した材料を加熱することを一般に含む。光熱写真要素に用いられる場合、感熱要素の露光後に得られる潜像は適当な高温、例えば約80〜250℃、好ましくは約100〜200℃で、充分な時間、一般に約1秒〜約2分間、上記材料を加熱することにより現像されてもよい。加熱は通常の加熱手段、例えばホットプレート、アイロン、ホットローラー、カーボンまたはチタンホワイトを用いるヒートジェネレーター等によって行われてもよい。
(支持体)
本発明に用いる光熱写真エマルジョンを様々な支持体上に被覆してもよい。支持体または基材を画像形成の要求によって広範囲の材料から選択してもよい。支持体は透明であっても不透明であってもよい。典型的な支持体には、ポリエステルフイルム、下塗りした(subbed)ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレンナフタレートフィルム)、酢酸セルロースフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンまたはそれらの混合物)、ポリカーボネートフィルムおよび関連するまたは樹脂の材料、そしてガラス、紙等を含む。通常、可撓性支持体、特にポリマーフィルム支持体が用いられ、それは部分的にアセチル化されても、特にポリマー下塗剤またはプライマーを用いて被覆されてもよい。支持体用の好ましいポリマー材料には、熱安定性を有するポリマー、例えばポリエステル類が含まれる。特に好ましいポリエスチル類は、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリエチレンナフタレートである。
裏面耐熱層を有する支持体を、光熱写真画像形成システム、例えば米国特許第4,374,921号に開示されているように用いてもよい。
(フォトマスクとしての使用)
前述のように、非画像形成領域内の380nmでの光熱写真要素の低吸光度を有することは、本発明の光熱写真要素を紫外線感光性画像形成性媒体の後に露光工程が存在する方法に使用することを容易にする。例えば、干渉性放射線を用いて光熱写真要素を画像形成および後の現像は、目視可能な木目パターンを有さない可視画像を提供する。上記現像光熱写真要素は可視画像のない領域内の紫外線を吸収する。上記現像要素は次いで、マスクとして用いられてもよく、紫外線エネルギー源および紫外線感光性画像形成性媒体、例えばフォトポリマー、ジアゾ材料またはフォトレジストの間に配置してもよい。この方法は、画像形成性媒体が印刷版および画像設定フィルムとして提供される光熱写真要素を含む場合に特に有用である。
本発明の目的および有用性を以下の実施例によって例示するが、これら実施例に列挙されたそれらの特定の材料および量、そして他の条件および詳細は、本発明を不当に限定するものと解されるべきではない。
実施例
以下の実施例に用いられた全ての材料は、他に表示しない限り、標準市販先、例えば、アルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical)社(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee))から容易に入手可能である。
アクリロイド(AcryloidTM)A-21は、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia)のローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)から市販のアクリルコポリマーである。
バットバー(ButvarTM)B-79は、ミズーリ州セントルイス(St.Louis)のモンサント(Monsanto)社から市販のポリビニルブチラール樹脂である。
CAB171-15Sは、イーストマン・コダック(Eastman Kodak)社から市販の酢酪酸セルロースである。
CBBAは、2-クロロベンゾイル安息香酸である。
デスモダー(DesmodurTM)N3300は、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)のモーベイ・ケミカル(Mobay Chemica1)から市販の脂肪族トリイソシアネートである。
ゲルバ(GelvaTM)V1.5は、ミズーリ州セントルイス(St.Louis)のモンサント(Monsanto)社から市販の酢酸ポリビニルである。
MEKはメチルエチルケトン(2-ブタノン)である。
MeOHはメタノールである。
MMBIは、5-メチル-2-メルカプトベンズイミダゾールである。
4-MPAは、4-メチルフタル酸である。
パーマナックス(PermanaxTM)WSOは、1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチルヘキサン[CAS RN=7292-14-0]であり、バルナックス・インターナショナル(Vulnax International)社から市販されている。それはノノックス(Nonox)としても公知である。
PE-2000は、シェル(Shell)から市販のポリエステル樹脂である。
PETはポリエチレンテレフタレートである。
PHPは、ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドである。
PHZはフタラジンである。
PSMAビーズはポリステアリルメタクリレートビーズである。
SF-200は、スーパープレックス(Super-PflexTM)、スペシャルティー・ミネラルズ(Specialty Minerals)社から市販の炭酸カルシウムである。
TCPAはテトラクロロフタル酸である。
TCPANはテトラクロロフタル酸無水物である。
THDIは、デスモダー(DesmodurTM)N3300、モーベイ(Mobay)から市販のヘキサメチレンジイソシアネートである。
Dminは、基準マークの露光面の8つの最低濃度値の平均である。
Dhiは、Dminの上0.20に対応する露光より大きい1.40LogEでの露光に対応する濃度値である。Eはエルグ/cm2単位の露光である。
速度-2は、Dminの上1.00の濃度に対応するLog 1/E+4である。
AC-1(平均コントラスト1)は、濃度点Dminの上0.60および2.00を結ぶ直線の傾きである。
Dmaxは、基準マークの露光面の最高濃度値である。
染料1は以下に示す構造を有する。その調製が、同時係属米国特許出願第08/202,941号(1994年2月28日出願)に開示されている。
Figure 0003980636
ハレーション防止染料2は以下の構造を有する。ハレーション防止染料2の調製が、同時係属米国特許出願第08/203,120号(1994年2月28日出願)の実施例1fに開示されている。
Figure 0003980636
かぶり防止剤Aは、以下の構造:
Figure 0003980636
を有する2-(トリブロモメチルスルホニル)キノリンである。
フッ素化ターポリマーAは以下のランダムポリマー構造:
Figure 0003980636
(式中、m=7、n=2およびp=1である。)を有する。フッ素化ターポリマーAの調製が、同時係属米国特許出願第08/104,888号(1993年8月10日出願)に開示されている。
ビニルスルホンは欧州公開特許出願第0 600 589 A2号に開示されており、以下の構造を有する。
Figure 0003980636
実施例1〜5に用いたイリジウムをドーピングしたプリフォームコアシェルヨウ化臭化銀エマルジョン、銀ソープ分散体、ホモジェネート、ハロゲン化ホモジェネート溶液の調製を以下に記載する。
イリジウムをドーピングしたプリフォームコアシェルヨウ化臭化銀エマルジョンの調製
以下の成分を、温度を30〜38℃に保持しながら混合することにより溶液を調製した。
フタル化ゲル 50g
脱イオン水 1500ミリリットル
臭化カリウム(0.1M) 6ミリリットル
上記溶液のpHを3Nの硝酸を用いて5.0に調節した。以下のカリウム塩および硝酸銀水溶液を25℃で調製し、前述の溶液中に9.5分間以上噴射した。
臭化カリウム 27.4g
ヨウ化カリウム 3.3g
脱イオン水 275.0g
硝酸銀 42.5g
脱イオン水 364.0g
上記pAgを、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)第17,643号、米国特許第3,415,650号、同3,782,954号、および同3,821,002号に開示されているpAgフィードバック・コントロール・ループにより一定値に保持した。
以下のカリウム塩および硝酸銀水溶液をこの溶液中に28.5分間以上の間隔で2回噴射した。
臭化カリウム 179.0g
六塩化カリウムイリジウム 0.010g
脱イオン水 812.0g
硝酸銀 127.0g
脱イオン水 1090.0g
上記エマルジョンを水で洗浄し脱塩した。上記平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で決定して0.075μmであった。
イリジウムをドーピングしたプリフォームハロゲン化銀/銀有機塩分散体の調製
ハロゲン化銀/銀有機塩分散体を以下のようにして調製した。この材料は、銀ソープ分散体またはエマルジョンとも呼ばれる。
フムコ・タイプ(Humco Type)9718脂肪酸 118.0g
(テネシー州メンフィス(Memphis)の
ウィトコ(Witco)社から市販)
フムコ・タイプ(Humco Type)9022脂肪酸 570.0g
(テネシー州メンフィス(Memphis)の
ウィトコ(Witco)社から市販)
水酸化ナトリウム(1.4863m/リットル) 1.5リットル
硝酸(水50ミリリットル中濃塩酸19ミリリットル) 69ミリリットル
イリジウムをドーピングしたプリフォームエマルジョン 0.10モル
(上記社製)(水1.25リットル中700g/モル)
硝酸銀(0.859m/リットル) 2.5リットル
上記脂肪酸を80℃で水13リットルに溶解し、15分間混合した。次いで、5分間混合しながら水酸化ナトリウムを加えることにより分散体を生成した。硝酸溶液を加えた後、上記分散体を55℃まで冷却し、25分間撹拌した。55℃に保持しながら、イリジウムをドーピングしたプリフォームコアシェルエマルジョンを加え、5分間混合し、続いて硝酸銀溶液を加えて更に10分間混合した。上記分散体を、洗浄水が抵抗20,000オーム/cm2を有するようになるまで水で洗浄した。次いで、上記分散体を45℃で72時間乾燥した。
(実施例1)
実施例1は、ポリマービーズを光熱写真要素の上層に導入した場合に達成される木目の低減を示した。
プリフォームソープの均質化(ホモジェネート)
プリフォーム銀脂肪酸塩ホモジェネートを以下の成分を均質化することにより調製した。
Figure 0003980636
上記成分を、21℃で10分間混合し、24時間静置した。上記混合物を4000psiで、次いで8000psiで均質化した。
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真用銀エマルジョン被膜溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
Figure 0003980636
光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびトップコート溶液を7ミル(0.18μm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体上に2層被覆した。光熱写真用銀エマルジョンの被覆重量は、2.20g/ft2(23.7g/m2)であり、トップコート溶液の被覆重量は、0.24g/ft2(2.58g/m2)であった。上記被膜を82℃(180°F)で2〜3分間乾燥した。
実施例1の被膜試料を、3.5cm×21.5cmストリップにカットした。上記ストリップをレーザー感光計により811nmで露光した。露光ストリップを、255°F(124℃)で15秒間ホットロール処理機で処理した。感光度測定を注文製作したコンピューター走査濃度計により行い、市販の濃度計から得られる測定値と比較可能であると考えられる。感光度測定結果は、Dmin、Dmax、速度、およびコントラストを含む。
上記被膜の曇りレベルを各試料に対して、ガードナー・ヘイズ・メーター(Gardner Haze Meter)XL-211モデル8011を用いて測定した。
実施例1Cは標準であり、実施例1は本発明の試料である。以下の結果が得られた。
Figure 0003980636
木目の存在および程度を「グレーアウト」を作製することにより決定した。グレーアウトは、均一に露光され、上記試料が均一な光学濃度、例えば1.0〜2.0を有するように現像した試料である。それらは、肉眼では均一なグレーの外観のように見える。
グレーアウトを、811nmで照射する出力150mWを有するレーザーダイオードを用いて作製した。画像情報をデシタル化し、レーザービームを変調して光熱写真要素を露光するシグナルに変換して、均一な光学濃度約1.8を達成した。走査は、ガルバノメーターまたは走査ミラーにより行った。上記試料は固定したままであり、上記レーザーが試料全体をオーバーラップしたラスターパターンで走査した。走査後、上記試料を、回転ドラム熱処理機で加熱することにより、255°F(124℃)で15秒間現像した。
レーザー露光により生じたグレーアウトを、赤外にも放射する白熱光源に同一試料を均一露光することにより得られたグレーアウトと比較した。この後者のタイプの露光は、「投光」露光または「ブランケット」露光とも呼ばれる。また、露光条件をグレーアウトが均一な光学濃度約1.8を有するように調節した。
存在する木目の量を、X線ビューボックス上に置いた試料を比較することにより、実際に決定した。木目は、高、中、低として評価した。
Figure 0003980636
(実施例2)
実施例2は、支持体の屈折率からエマルジョン層の屈折率までの間の徐々に変化した移り変わりを提供しようとするのに支持体をポリエステルプライマー被膜で被覆した場合の木目の低減を示した。
プリフォームソープの均質化(ホモジェネート)
プリフォーム銀脂肪酸塩ホモジェネートを以下の成分を均質化することにより調製した。
Figure 0003980636
上記成分を、21℃で10分間混合し、24時間静置した。上記混合物を4000psiで、次いで8000psiで均質化した。
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真用銀エマルジョン被膜溶液を提供した。
Figure 0003980636
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、支持体用プライマー溶液を提供した。
Figure 0003980636
7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体の1つの試料を、PE2200ポリエステルプライマー溶液を用いて、被覆重量0.18g/ft2(1.94g/m2)で被覆した。第2の試料は下塗りなしのままである。光熱写真エマルジョン銀トリップ分散体およびトップコート溶液を、下塗りしたおよび下塗りなしの支持体上に2層被覆した。光熱写真用銀エマルジョンの被覆重量は2.20g/ft2(23.7g/m2)であり、トップコート溶液の被覆重量は、0.24g/ft2(2.58g/m2)であった。上記被膜を82℃(180°F)で2〜3分間乾燥した。実施例2Cは標準であり、実施例2は本発明の試料である。以下の結果が得られた。
Figure 0003980636
木目の存在および程度を、前述の実施例1と同様に「グレーアウト」を作製することにより決定した。また、露光条件をグレーアウトが均一な光学濃度約1.8を有するように調節した。
存在する木目の量を、X線ビューボックス上に置いた試料を比較することにより、実際に決定した。木目は、高、中、低として評価した。
Figure 0003980636
(実施例3)
実施例3は、支持体を粒子、例えばポリマービーズも含有するプライマー層で被覆した場合に得られる木目の低減を示した。また、これは支持体の屈折率および拡散反射を提供し得る粒子に沿ったエマルジョン層の屈折率の間の徐々に変化した移り変わりを提供しようとする試みである。
プリフォームソープの均質化(ホモジェネート)
プリフォーム銀脂肪酸塩ホモジェネートを以下の成分を均質化することにより調製した。
Figure 0003980636
上記成分を、21℃で10分間混合し、24時間静置した。上記混合物を4000psiで、次いで8000psiで均質化した。
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真用銀エマルジョン被膜溶液を提供した。
Figure 0003980636
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、支持体用プライマー溶液を提供した。
Figure 0003980636
7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体の1つの試料を、8μmPSMA-8ビーズを含有するPE2200ポリエステルプライマー溶液を用いて、被覆重量0.18g/ft2(1.94g/m2)で被覆した。第2の試料は下塗りなしのままである。光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびトップコート溶液を、下塗りしたおよび下塗りなしの支持体上に2層被覆した。光熱写真用銀エマルジョンの被覆重量は2.20g/ft2(23.7g/m2)であり、トップコート溶液の被覆重量は、0.24g/ft2(2.58g/m2)であった。上記被膜を82℃(180°F)で2〜3分間乾燥した。実施例3Cは標準であり、実施例3は本発明の試料である。以下の結果が得られた。
Figure 0003980636
木目の存在および程度を、前述の実施例1と同様に「グレーアウト」を作製することにより決定した。また、露光条件をグレーアウトが均一な光学濃度約1.8を有するように調節した。
存在する木目の量を、X線ビューボックス上に置いた試料を比較することにより、実際に決定した。木目は、高、中、低として評価した。
Figure 0003980636
(実施例4)
実施例4は、アーキュタンス染料を光熱写真要素のトップコート層に含有する場合の木目の低減を示した。上記アーキュタンス染料は被覆および乾燥時に上記エマルジョン層中に移行することを確認した。
プリフォームソープの均質化(ホモジェネート)
プリフォーム銀脂肪酸塩ホモジェネートを以下の成分を均質化することにより調製した。
Figure 0003980636
上記成分を、21℃で10分間混合し、24時間静置した。上記混合物を4000psiで、次いで8000psiで均質化した。
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真用銀エマルジョン被膜溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下に示した成分を加え、混合することにより、アーキュタンス染料-2を含有するトップコート溶液を調製した。
Figure 0003980636
7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体を光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびアーキュタンス染料を含有しないトップコート溶液を用いて2層被覆することにより、1つの光熱写真要素を調製した。7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体を光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびアーキュタンス染料-2を含有するトップコート溶液を用いて2層被覆することにより、別の光熱写真要素を調製した。光熱写真用銀エマルジョンの被覆重量は2.20g/ft2(23.7g/m2)であり、トップコート溶液の被覆重量は、0.24g/ft2(2.58g/m2)であった。上記被膜を82℃(180°F)で2〜3分間乾燥した。実施例4Cは標準であり、実施例4は本発明の試料である。
上記試料の感光度を前述の実施例1と同様にして評価した。以下の結果が得られた。
Figure 0003980636
木目の存在および程度を、前述の実施例1と同様に「グレーアウト」を作製することにより決定した。また、露光条件をグレーアウトが均一な光学濃度約1.8を有するように調節した。
存在する木目の量を、X線ビューボックス上に置いた試料を比較することにより、実際に決定した。木目は、高、中、低として評価した。
Figure 0003980636
(実施例5)
実施例5は、ポリエステル樹脂を光熱写真要素のエマルジョンプコート層に使用する場合の木目の低減を示した。用いたポリエステル樹脂はシェル(Shell)PE-2200であった。
プリフォームソープの均質化(ホモジェネート)
プリフォーム銀脂肪酸塩ホモジェネートを以下の成分を均質化することにより調製した。
Figure 0003980636
上記成分を、21℃で10分間混合し、24時間静置した。上記混合物を4000psiで、次いで8000psiで均質化した。
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、光熱写真要素のエマルジョン層にポリエス.テル樹脂を含有する光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体を提供した。
Figure 0003980636
次に以下の成分を加え、混合して、被膜用トップコート溶液を提供した。
Figure 0003980636
7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体を上記エマルジョン層にポリエステル樹脂を含有しない光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびトップコート溶液を用いて2層被覆することにより、1つの光熱写真要素を調製した。7ミル(0.18mm)下塗りなしの青味ポリエステル支持体を、PE-2200ポリエステル樹脂を含有する光熱写真用銀エマルジョン被膜分散体およびトップコート溶液を用いて2層被覆することにより、別の光熱写真要素を調製した。光熱写真用銀エマルジョンの被覆重量は2.20g/ft2(23.7g/m2)であり、トップコート溶液の被覆重量は、0.24g/ft2(2.58g/m2)であった。上記被膜を82℃(180°F)で2〜3分間乾燥した。実施例5Cは標準であり、実施例5は本発明の試料である。
上記試料の感光度および曇りを前述の実施例1と同様にして評価した。以下の結果が得られた。
Figure 0003980636
木目の存在および程度を、前述の実施例1と同様に「グレーアウト」を作製することにより決定した。また、露光条件をグレーアウトが均一な光学濃度約1.8を有するように調節した。
存在する木目の量を、X線ビューボックス上に置いた試料を比較することにより、実際に決定した。木目は、高、中、低として評価した。
Figure 0003980636
請求の範囲によって規定された本発明の意図または範囲のいずれから逸脱することなく、妥当な変更および変形が前述の開示から可能である。

Claims (8)

  1. 上層および10〜40μmの総均一厚みを有し、前記厚みは10〜200nmの偏差を有する光熱写真エマルジョン層を含む少なくとも2つの層を含む光熱写真組成物層であって、当該光熱写真組成物層が感光する放射線波長の投光照明または均一な白熱光に露光した場合に、その表面全体に均一画像濃度を示す光熱写真組成物層を、少なくとも一方の表面上に有する透明有機ポリマー支持体を含む分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素であって、
    ここで前記均一画像濃度とは、前記光熱写真組成物層表面の隣接する1mm 2 の領域間において、1.5〜1.9のグレイアウト光学濃度のところで5%を超えない光学濃度偏差を意味しており、そして
    該光熱写真エマルジョン層がバインダー、非感光性銀源、銀イオン用還元剤および放射線感光性ハロゲン化銀粒子を含んでおり、
    前記少なくとも2つの層が、機械被覆装置を用いて同時に前記支持体に適用されており、そして
    1)該要素の上層が誘導された曇り度0.05〜30%を有するか、
    2)該上層上にランダム屈折パターンが存在するか、
    3)ハロゲン化銀含有層中に粒子により生じた曇りが存在するか、
    4)該光熱写真組成物に面する支持層表面の反射性が変化して該組成物内の干渉性放射線の反射を低減するか、または
    5)該要素が感光性を有する該放射線を吸収する染料を有しており、そして
    前記放射線感光性ハロゲン化銀粒子が、平均粒径±0.05μmを有する全粒子の少なくとも80%が数平均粒径<0.10μmを有するプリフォームハロゲン化銀粒子である分光増感光熱写真ハロゲン化銀要素。
  2. 前記上層内の該曇り度が該上層内の粒子の存在によって提供され、該粒子が数平均粒径0.5〜12μmを有する請求項1記載の要素。
  3. 前記上層内の粒子の存在により該上層内に曇りが提供され、かつ該上層内の該曇り度が0.1〜15%の値を有する請求項1記載の要素。
  4. 前記要素が電磁スペクトルの赤外領域に分光増感されている請求項1記載の要素。
  5. 第1面および第2面を有する支持体、前記支持体の前記第1面上に配置されているレーザーに対して露光される光熱写真組成物、並びに前記支持体の前記第2面上に配置されている少なくとも1つのバッキング層を含んでなる光熱写真要素であって、
    前記光熱写真組成物が、数平均粒径0.1μm未満を有し、かつ前記レーザーの分光特性に対応する分光感度を有する増感染料で分光増感されているハロゲン化銀エマルジョン粒子を含み、
    前記光熱写真組成物が、さらに有機銀塩、前記有機銀塩の還元剤、および少なくとも1種の染料を含み、
    前記光熱写真組成物が、露光波長のところで0.1超の透過光学濃度を有し、そして前記少なくとも1つのバッキング層が前記露光波長のところで0.1超の透過光学濃度を有する光熱写真要素。
  6. 前記支持の、片面又は両面上に5〜200mg/m2の量で染料を有する請求項1〜に記載の光熱写真要素。
  7. a)請求項1記載の要素を該ハロゲン化銀粒子が感光性であって潜像を生じる干渉性放射線に露光する工程、
    b)露光後に該要素を加熱して該潜像を目視可能な木目パターンのない可視画像に現像する工程、
    を含む画像形成性要素の露光方法。
  8. 第1面および第2面を有する支持体、前記支持体の前記第1面上に配置されているレーザーに対して露光される光熱写真組成物、並びに前記支持体の前記第2面上に配置されている少なくとも1つのバッキング層を含んでなる光熱写真要素であって、
    前記光熱写真組成物層は、上層および10〜40μmの総均一厚みを有し、前記厚みは10〜200nmの偏差を有する光熱写真エマルジョン層を含む少なくとも2つの層を含み、そして前記光熱写真組成物層は当該光熱写真組成物層が感光する放射線波長の投光照明または均一な白熱光に露光した場合に、その表面全体に均一画像濃度を示し、ここで前記均一画像濃度とは、前記光熱写真組成物層表面の隣接する1mm 2 の領域間において、1.5〜1.9のグレイアウト光学濃度のところで5%を超えない光学濃度偏差を意味しており、そして
    光熱写真エマルジョン層がバインダー、非感光性銀源、銀イオン用還元剤および放射線感光性ハロゲン化銀粒子を含んでおり、
    前記少なくとも2つの層が、機械被覆装置を用いて同時に前記支持体に適用されており、そして
    1)該要素の上層が誘導された曇り度0.05〜30%を有するか、
    2)該上層上にランダム屈折パターンが存在するか、
    3)ハロゲン化銀含有層中に粒子により生じた曇りが存在するか、
    4)該光熱写真組成物に面する支持層表面の反射性が変化して該組成物内の干渉性放射線の反射を低減するか、または
    5)該要素が感光性を有する該放射線を吸収する染料を有しており、
    前記ハロゲン化銀エマルジョン粒子が数平均粒径0.1μm未満を有し、かつ前記レーザーの分光特性に対応する分光感度を有する増感染料によって分光増感されており、
    前記光熱写真組成物がさらに少なくとも1種の染料を含み、
    前記光熱写真組成物が露光波長のところで0.1超の透過光学濃度を有し、そして前記少なくとも1つのバッキング層が前記露光波長のところで0.1超の透過光学濃度を有する光熱写真要素。
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