JP4244275B2 - 感光感熱転写材料、及び光学フィルターの形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は遮光性画素を設けた感光感熱転写材料に関し、更には表示装置に使用するカラーフィルターのブラックマトリックス、特にカラー液晶表示装置等に使用するカラーフィルターのブラックマトリックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーフィルターを作成するにあたり赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各画素の間隙には、表示コントラスト向上等の目的でブラックマトリックスを形成している。その方法として、クロム等の金属膜をブラックマトリックスとして用いる方法や遮光性顔料等を分散させた感光性樹脂を用いる方法等が知られている。
【0003】
クロム等の金属膜を用いた場合は、(1)光反射率が高く、表示品質が低下する、(2)環境問題が生ずる(エッチング液等の処理等)、(3)薄膜トランジスタ(TFT)基板側にブラックマトリックスを形成した場合は、導電性が高いため、回路のショート等の問題が有り、感光性樹脂組成物を用いたブラックマトリックスが注目されている。
【0004】
しかし、感光性樹脂組成物を用いたブラックマトリックスにおいて、クロム等の金属膜によるブラックマトリックスと同程度の濃度のブラックマトリックスを得るには膜厚を厚くする必要が有り、ブラックマトリックスと基板との段差が大きくなってしまっていた。そのため、(1)ブラックマトリックス形成後にR、GあるいはBのレジスト液の塗布の際に塗布ムラが出来る、(2)同様にR、G、Bの転写シートを用いた転写時に気泡を巻き込む、(3)TFT基板側にブラックマトリックスを形成した場合は、そのマトリックスの段差で液晶の配向に乱れを発生させる、等の問題が発生していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題点に鑑み、本発明は、発色領域と非発色領域の段差が小さく、且つ高濃度の遮光性画素、及びそれを有する光学フィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはブラックマトリックスの段差を少なくする手段について鋭意検討した結果、非画素部を現像で除去する方式とは異なり、画素部及び非画素部の段差が極めて小さく感光感熱記録層を非画素部を含め一括転写させることで、透明基板上への平滑な遮光性画素を形成するに至った。即ち本発明は、
<1> 仮支持体上に、少なくともアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層、水またはアルカリ水溶液に分散または溶解可能な中間層、及び感光感熱記録層をこの順に有する感光感熱転写材料において、前記感光感熱記録層が少なくとも(1)感光性ハロゲン化銀と、(2)有機銀塩と、(3)還元剤と、(4)バインダーを含有することを特徴とする感光感熱転写材料である。
<2> 透明基板上に、前記<1>に記載の感光感熱転写材料を用いて遮光性画素を形成する工程(1)と、該透明基板の透明部分の一部に光の3原色の一の波長を透過もしくは吸収する感光感熱樹脂組成物からなる画素を形成する工程(2)と、該透明基板の透明部分の一部に前記工程(2)とは異なる光の3原色の一の波長を透過もしくは吸収する感光感熱樹脂組成物からなる画素を形成する工程(3)とを含むことを特徴とする光学フィルターの形成方法である。
【0007】
熱現像により遮光画素を形成する方法は、例えば米国特許第3,152,904号、同3,457,075号、およびD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed Silver Systems)A」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials) Neblette第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワーズ(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1969年)に記載されている。このような感光感熱記録材料は、還元可能な非感光性の銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、および銀の還元剤を通常有機バインダーマトリックス中に分散した状態で含有している。感光材料は常温で安定であるが、露光後高温に加熱した場合に、還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の還元可能な銀塩の反応によって生成した銀は遮光画素を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は仮支持体上に、少なくとも熱可塑性樹脂層、中間層、及び感光感熱記録層を有する感光感熱転写材料において、前記感光感熱記録層が少なくとも(1)感光性ハロゲン化銀と、(2)還元可能な銀塩と(3)還元剤と(4)バインダーを含有することを特徴とする感光感熱転写材料、及び透明基板上に、前記感光感熱転写材料を用いて遮光性画素を形成する光学フィルターの形成方法である。前記感光感熱記録材料を遮光性画素として用いることにより、従来のクロム等の金属膜を遮光性画素として用いる方法や、遮光性顔料等を分散させた感光性樹脂を用いる方法に比較して、画素部及び非画素部の段差が極めて小さく感光感熱記録層を非画素部を含め一括転写させることが可能となり、透明基板上への平滑な遮光性画素を形成することが出来る。
以下本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0009】
(1)遮光性画素
本発明の遮光性画素は、少なくとも、
▲1▼ 透明基板上に、感光性遮光性樹脂組成物層を設ける工程、
▲2▼ 転写、
▲3▼ パターン露光、
▲4▼ 現像、
という工程により形成される。
【0010】
本発明で用いられる感光性遮光性樹脂組成物は、少なくとも(a)感光性ハロゲン化銀、(b)還元可能な銀塩、(c)還元剤、(d)バインダー、を有することを特徴とする感光感熱転写材料である。更に好ましくは、上記組成物に(e)銀1モルあたり10-7〜10-2モルの複素芳香属メルカプト化合物、及び複素芳香属ジスルフィド化合物の少なくとも一種を有する感光感熱記録材料であり、特開平2000−206642号公報に記載されているものが利用できる。
【0011】
前記の感光感熱転写材料を遮光性画素に用いることにより、遮光性顔料等を分散させた感光性樹脂を用いる方法に比較して、画素部及び非画素部の段差が極めて小さくなり、感光感熱記録層を非画素部を含め一括転写させることで、透明基板上への平滑な遮光性画素を形成することが可能となる。
【0012】
(2) 感光性ハロゲン化銀
次に本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀について詳細に説明する。本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀を用いることができる。粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したものでもよく、或いは連続的に変化したものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造としては好ましくは2〜5重構造、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる。また塩化銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術も好ましく用いることができる。
【0013】
本発明における感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界ではよく知られており、例えばリサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458号に記載されている方法を用いることができる。本発明で用いることのできる具体的な方法としては、調製された有機銀塩中にハロゲン含有化合物を添加することにより有機銀塩の銀の一部を感光性ハロゲン化銀に変換する方法、ゼラチンあるいは他のポリマー溶液の中に銀供給化合物およびハロゲン供給化合物を添加することにより感光性ハロゲン化銀粒子を調製し有機銀塩と混合する方法を用いることができる。本発明において好ましくは後者の方法を用いることができる。感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいことが好ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.12μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体あるいは八面体のいわゆる正常晶である場合にはハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。また、ハロゲン化銀粒子が平板状粒子である場合には主表面の投影面積と同面積の円像に換算したときの直径をいう。その他正常晶でない場合、例えば球状粒子、棒状粒子等の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。
【0014】
ハロゲン化銀粒子の形状としては立方体、八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特に立方体状粒子、平板状粒子が好ましい。平板状ハロゲン化銀粒子を用いる場合の平均アスペクト比は好ましくは100:1〜2:1、より好ましくは50:1〜3:1がよい。更に、ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い[100]面の占める割合が高いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の比率は増感色素の吸着における[111]面と[100]面との吸着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求めることができる。
【0015】
本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀粒子は、周期律表の第VII族あるいは第VIII族(第7族〜第10族)の金属または金属錯体を含有することが好ましい。具体的な金属錯体の構造としては特開平7-225449号公報等に記載された構造の金属錯体を用いることができる。
【0016】
本発明のハロゲン化銀は乳剤として使用されるが、該ハロゲン化銀乳剤は化学増感されることが好ましい。化学増感の方法としては、硫黄増感法、還元増感法、セレン増感法、テルル増感法、貴金属増感法などの知られている方法を用いることができ、単独または組み合わせて用いられる。
【0017】
本発明に用いられる硫黄増感は、通常、硫黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌することにより行われる。硫黄増感剤としては公知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合物、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合物は、チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤の添加量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子の大きさなどの種々の条件の下で変化するが、ハロゲン化銀1モル当たり10-7〜10-2モルであり、より好ましくは10-5〜10-3モルである。
【0018】
本発明においては、還元増感を用いることができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることができる。また、乳剤のpHを7以上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感することができる。また、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより還元増感することができる。
【0019】
本発明のハロゲン化銀乳剤は、欧州公開特許EP293,917号に示される方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよい。
【0020】
本発明に用いられる感光感熱転写材料中のハロゲン化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)併用してもよい。
【0021】
本発明の感光性ハロゲン化銀の使用量としては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀0.01モル以上0.5モル以下が好ましく、0.02モル以上0.3モル以下がより好ましく、0.03モル以上0.25モル以下が特に好ましい。別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の混合方法および混合条件については、それぞれ調製終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等があるが、本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。
【0022】
(3)還元可能な銀塩
本発明の還元可能な銀塩として用いることのできる有機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感光性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有機銀塩は銀イオンを還元できる源を含む任意の有機物質であってよい。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪カルボン酸の銀塩が好ましい。配位子が4.0〜10.0の範囲の錯安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体も好ましい。銀供給物質は、好ましくは画像形成層の約5〜70重量%を構成することができる。好ましい有機銀塩はカルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を含む。これらの例は、脂肪族カルボン酸の銀塩および芳香族カルボン酸の銀塩を含むがこれらに限定されることはない。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀および樟脳酸銀、及びこれらの混合物を含み、特にベヘン酸銀、アラキジン酸銀が好ましい。
【0023】
更に、有機酸銀塩としては、メルカプト基またはチオン基を含む化合物の銀塩およびこれらの誘導体を使用することもできる。これらの化合物の好ましい例としては、3-メルカプト-4-フェニル-1,2,4-トリアゾールの銀塩、2-メルカプトベンズイミダゾールの銀塩、2-メルカプト-5-アミノチアジアゾールの銀塩、2-(エチルグリコールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩、S-アルキルチオグリコール酸(ここでアルキル基の炭素数は12〜22である)の銀塩などのチオグリコール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩などのジチオカルボン酸の銀塩、チオアミドの銀塩、5-カルボキシル-1-メチル-2-フェニル-4-チオピリジンの銀塩、メルカプトトリアジンの銀塩、2-メルカプトベンズオキサゾールの銀塩、米国特許第4,123,274号に記載の銀塩、例えば3-アミノ-5-ベンジルチオ-1,2,4-チアゾールの銀塩などの1,2,4-メルカプトチアゾール誘導体の銀塩、米国特許第3,301,678号に記載の3-(3-カルボキシエチル)-4-メチル-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩などのチオン化合物の銀塩を含む。さらに、イミノ基を含む化合物も使用することができる。これらの化合物の好ましい例としては、ベンゾトリアゾールの銀塩およびそれらの誘導体、例えばメチルベンゾトリアゾール銀などのベンゾトリアゾールの銀塩、5-クロロベンゾトリアゾール銀などのハロゲン置換ベンゾトリアゾールの銀塩、米国特許第4,220,709号に記載のような1,2,4-トリアゾールまたは1-H-テトラゾールの銀塩、イミダゾールおよびイミダゾール誘導体の銀塩などを含む。例えば、米国特許第4,761,361号および同第4,775,613号に記載のような種々の銀アセチリド化合物をも使用することもできる。
【0024】
本発明に用いることができる有機銀塩の形状としては特に制限はないが、短軸と長軸を有する針状結晶が好ましい。本発明においては短軸0.01μm以上0.20μm以下、長軸0.10μm以上5.0μm以下が好ましく、短軸0.01μm以上0.15μm以下、長軸0.10μm以上4.0μm以下がより好ましい。
有機銀塩の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さの標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の百分率が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状の測定方法としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求めることができる。単分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求めることができる。
【0025】
本発明に用いることのできる有機銀塩は、好ましくは脱塩をすることができる。脱塩を行う方法としては特に制限はなく公知の方法を用いることができるが、遠心濾過、吸引濾過、限外濾過、凝集法によるフロック形成水洗等の公知の濾過方法を好ましく用いることができる。
【0026】
本発明では、高感度でカブリの少ない感光感熱記録層を実現するために、即ち、粒子サイズが小さく、凝集のない有機銀塩固体分散物を得る目的で、画像形成媒体である有機銀塩を含み、かつ感光性銀塩を実質的に含まない水分散液を高速流に変換した後、圧力降下させる分散法を用いることが好ましい。
【0027】
そして、このような工程を経た後に、感光性銀塩水溶液と混合して感光性画像形成媒体塗布液を製造する。このような塗布液を用いて感光感熱転写材料を作製するとヘイズが低く、低カブリで高感度の感光感熱転写材料が得られる。これに対し、高圧、高速流に変換して分散する時に、感光性銀塩を共存させると、カブリが上昇し、感度が著しく低下する。また、分散媒として水ではなく、有機溶剤を用いると、ヘイズが高くなり、カブリが上昇し、感度が低下しやすくなる。一方、感光性銀塩水溶液を混合する方法にかえて、分散液中の有機銀塩の一部を感光性銀塩に変換するコンバージョン法を用いると感度が低下する。
【0028】
上記において、高圧、高速化に変換して分散される水分散液は、実質的に感光性銀塩を含まないものであり、その含有量は非感光性の有機銀塩に対して0.1モル%以下であり、積極的な感光性銀塩の添加は行わないものである。
【0029】
本発明において、上記のような分散法を実施するのに用いられる固体分散装置およびその技術については、例えば『分散系レオロジーと分散化技術』(梶内俊夫、薄井洋基 著、1991、信山社出版(株)、p357〜p403)、『化学工学の進歩第24集』(社団法人 化学工学会東海支部 編、1990、槙書店、p184〜p185)、等に詳しいが、本発明での分散法は、少なくとも有機銀塩を含む水分散物を高圧ポンプ等で加圧して配管内に送入した後、配管内に設けられた細いスリットを通過させ、この後に分散液に急激な圧力低下を生じさせることにより微細な分散を行う方法である。
【0030】
本発明が関連する高圧ホモジナイザーについては、一般には、(a)分散質が狭間隙を高圧、高速で通過する際に生じる『剪断力』、(b)分散質が高圧下から常圧に解放される際に生じる『キャビテーション力』、等の分散力によって微細な粒子への分散が行われると考えられている。この種の分散装置としては、古くはゴーリンホモジナイザーが挙げられるが、この装置では高圧で送られた被分散液が円柱面上の狭い間隙で、高速流に変換され、その勢いで周囲の壁面に衝突し、その衝撃力で乳化・分散が行われる。使用圧力は一般には100〜600kg/cm2、流速は数m〜30m/秒の範囲であり、分散効率を上げるために高流速部を鋸刃状にして衝突回数を増やすなどの工夫を施したものも考案されている。これに対して、近年更に高圧、高流速での分散が可能となる装置が開発されてきており、その代表例としてはマイクロフルイダイザー(マイクロフルイデックス・インターナショナル・コーポレーション社)、ナノマイザー(特殊機化工業(株))などが挙げられる。
【0031】
本発明の分散操作では、水性溶媒可溶な分散剤(分散助剤)の存在下で有機銀塩を分散することが好ましい。分散助剤としては、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエステル共重合体、アクリロメチルプロパンスルホン酸共重合体などの合成アニオンポリマー、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルセルロースなどの半合成アニオンポリマー、アルギン酸、ペクチン酸などのアニオン性ポリマー、特開平7-350753号公報に記載の化合物、あるいは公知のアニオン性、ノニオン性、カチオン性界面活性剤やその他のポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の公知のポリマー、或いはゼラチン等の自然界に存在する高分子化合物を適宜選択して用いることができるが、ポリビニルアルコール類、水溶性のセルロース誘導体が特に好ましい。
【0032】
分散助剤は、分散前に有機銀塩の粉末またはウェットケーキ状態の有機銀塩と混合し、スラリーとして分散機に送り込むのは一般的な方法であるが、予め有機銀塩と混ぜ合わせた状態で熱処理や溶媒による処理を施して有機銀塩粉末またはウェットケーキとしても良い。分散前後または分散中に適当なpH調整剤によりpHコントロールしても良い。
【0033】
機械的に分散する以外にも、pHコントロールすることで溶媒中に粗分散し、その後、分散助剤の存在下でpHを変化させて微粒子化させても良い。このとき、粗分散に用いる溶媒として有機溶媒を使用しても良く、通常有機溶媒は微粒子化終了後除去される。
【0034】
調製された分散物は、保存時の微粒子の沈降を抑える目的で撹拌しながら保存したり、親水性コロイドにより粘性の高い状態(例えば、ゼラチンを使用しゼリー状にした状態)で保存したりすることもできる。また、保存時の雑菌などの繁殖を防止する目的で防腐剤を添加することもできる。
【0035】
本発明の有機銀塩は所望の量で使用できるが、感光感熱記録層1m2当たりの銀量として0.1〜5g/m2が好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2である。
【0036】
(4)還元剤
本発明の感光感熱転写材料には有機銀塩のための還元剤を含む。有機銀塩のための還元剤は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ましくは有機物質であってよい。フェニドン、ハイドロキノンおよびカテコールなどの従来の写真現像剤は有用であるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。還元剤は、感光感熱記録層を有する面の銀1モルに対して5〜50モル%含まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれることがさらに好ましい。還元剤の添加層は感光感熱記録層を有する面のいかなる層でも良い。感光感熱記録層以外の層に添加する場合は銀1モルに対して10〜50モル%と多めに使用することが好ましい。また、還元剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサーであってもよい。
【0037】
本発明における還元剤は、有機銀塩を利用した熱現像感光材料における広範囲の還元剤が特開昭46-6074号、同47-1238号、同47-33621号、同49-46427号、同49-115540号、同50-14334号、同50-36110号、同50-147711号、同51-32632号、同51-1023721号、同51-32324号、同51-51933号、同52-84727号、同55-108654号、同56-146133号、同57-82828号、同57-82829号、特開平6-3793号、米国特許3,667,9586号、同3,679,426号、同3,751,252号、同3,751,255号、同3,761,270号、同3,782,949号、同3,839,048号、同3,928,686号、同5,464,738号、独国特許2321328号、欧州特許692732号などに開示されており、そのいずれもが使用できる。例えば、フェニルアミドオキシム、2-チエニルアミドオキシムおよびp-フェノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキシム;例えば4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒドアジンなどのアジン;2,2'-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル-β-フェニルヒドラジンとアスコルビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリールヒドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒドロキシベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/またはヒドラジンの組合せ;フェニルヒドロキサム酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸およびβ-アリニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム酸;アジンとスルホンアミドフェノールとの組合せ;エチル-α-シアノ-2-メチルフェニルアセテート、エチル-α-シアノフェニルアセテートなどのα-シアノフェニル酢酸誘導体;2,2'-ジヒドロキシ-1,1'-ビナフチル、6,6'-ジブロモ-2,2'-ジヒドロキシ-1,1'-ビナフチルおよびビス(2-ヒドロキシ-1-ナフチル)メタンに例示されるようなビス-β-ナフトール;ビス-β-ナフトールと1,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2',4'-ジヒドロキシアセトフェノンなど)の組合せ;3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロンなどの、5-ピラゾロン;ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロジヒドロピペリドンヘキソースレダクトンに例示されるようなレダクトン;2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェノールなどのスルホンアミドフェノール還元剤;2-フェニルインダン-1,3-ジオンなど; 2,2-ジメチル-7-t-ブチル-6-ヒドロキシクロマンなどのクロマン;2,6-ジメトキシ-3,5-ジカルボエトキシ-1,4-ジヒドロピリジンなどの1,4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール;アスコルビン酸誘導体;ならびにベンジルおよびビアセチルなどのアルデヒドおよびケトン;3-ピラゾリドンおよびある種のインダン-1,3-ジオン;クロマノール(トコフェロールなど)などがある。特に好ましい還元剤としては、ビスフェノール、クロマノールである。
【0038】
本発明の還元剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0039】
(5)色調剤
画像を向上させる「色調剤」として知られる添加剤を含むと光学濃度が高くなることがある。また、色調剤は黒色銀画像を形成させる上でも有利になることがある。色調剤は感光感熱記録層を有する面に銀1モル当たりの0.1〜50%(モル)の量含まれることが好ましく、0.5〜20%(モル)含まれることがさらに好ましい。また、色調剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサーであってもよい。
【0040】
本発明における有機銀塩を利用した熱現像感光材料においては、広範囲の色調剤が特開昭46-6077号、同47-10282号、同49-5019号、同49-5020号、同49-91215号、同49-91215号、同50-2524号、同50-32927号、同50-67132号、同50-67641号、同50-114217号、同51-3223号、同51-27923号、同52-14788号、同52-99813号、同53-1020号、同53-76020号、同54-156524号、同54-156525号、同61-183642号、特開平4-56848号、特公昭49-10727号、同54-20333号、米国特許3,080,254号、同3,446,648号、同3,782,941号、同4,123,282号、同4,510,236号、英国特許1380795号、ベルギー特許841910号などに開示されており、そのいずれもが使用できる。色調剤の例は、フタルイミドおよびN-ヒドロキシフタルイミド;スクシンイミド、ピラゾリン-5-オン、ならびにキナゾリノン、3-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、1-フェニルウラゾール、キナゾリンおよび2,4-チアゾリジンジオンのような環状イミド;ナフタルイミド(例えば、N-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトヘキサミントリフルオロアセテート);3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジメルカプトピリミジン、3-メルカプト-4,5-ジフェニル-1,2,4-トリアゾールおよび2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾールに例示されるメルカプタン;N-(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド、(例えば、(N,N-ジメチルアミノメチル)フタルイミドおよびN,N-(ジメチルアミノメチル)-ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミド);ならびにブロック化ピラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種の光退色剤(例えば、N,N'-ヘキサメチレンビス(1-カルバモイル-3,5-ジメチルピラゾール)、1,8-(3,6-ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)および2-トリブロモメチルスルホニル)-(ベンゾチアゾール));ならびに3-エチル-5[(3-エチル-2-ベンゾチアゾリニリデン)-1-メチルエチリデン]-2-チオ-2,4-オキサゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩、または4- (1-ナフチル)フタラジノン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンなどの誘導体;フタラジノンとフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せ;フタラジン、フタラジン誘導体(例えば、4-(1-ナフチル)フタラジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキシフタラジン、6-iso-ブチルフタラジン、6-tert-ブチルフタラジン、5,7-ジメチルフタラジン、および2,3-ジヒドロフタラジンなどの誘導体)もしくは金属塩、;フタラジンおよびその誘導体とフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベンズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節剤としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のためのハライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例えばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム(III)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸塩、例えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水素;1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン、8-メチル-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンおよび6-ニトロ-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンなどのベンズオキサジン-2,4-ジオン;ピリミジンおよび不斉-トリアジン(例えば、2,4-ジヒドロキシピリミジン、2-ヒドロキシ-4-アミノピリミジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6-ジメルカプト-1,4-ジフェニル-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン、および1,4-ジ(o-クロロフェニル)-3,6-ジメルカプト-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレンなど)がある。
【0041】
本発明の色調剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0042】
(6)バインダー
本発明における感光感熱記録層のバインダーとしては、よく知られている天然または合成樹脂、例えば、ゼラチン、ポリビニルアセタール、ポリビニルクロリド、ポリビニルアセテート、セルロースアセテート、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートなどから任意のものを選択することができる。当然ながら、コポリマーおよびターポリマーも含まれる。好ましいポリマーは、ポリビニルブチラール、ブチルエチルセルロース、メタクリレートコポリマー、無水マレイン酸エステルコポリマー、ポリスチレンおよびブタジエン-スチレンコポリマーである。必要に応じて、これらのポリマーを2種またはそれ以上組合せて使用することができる。そのようなポリマーは、成分をその中に保持するのに十分な量で使用される。すなわち、バインダーとして機能するのに効果的な範囲で使用される。効果的な範囲は、当業者が適切に決定することができる。少なくとも有機銀塩を保持する場合の目安として、バインダー対有機銀塩の割合は、15:1〜1:2、特に8:1〜1:1の範囲が好ましい。
【0043】
本発明の感光感熱記録層の全バインダー量は0.2〜30g/m2、より好ましくは1〜15g/m2の範囲が好ましい。本発明の感光感熱記録層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のための界面活性剤などを添加してもよい。
【0044】
(7)増感色素
本発明における増感色素としてはハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので有ればいかなるものでも良い。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用いることができる。本発明に使用される有用な増感色素は例えばRESEARCH DISCLOSURE Item17643IV-A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1979年8月p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されている。特に各種レーザーイメージャー、スキャナー、イメージセッターや製版カメラの光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。
【0045】
赤色光への分光増感の例としては、特開昭54-18726号に記載のI-1からI-38の化合物、特開平6-75322号に記載のI-1からI-35の化合物および特開平7-287338号に記載のI-1からI-34の化合物、特公昭55-39818号に記載の色素1から20、特開昭62-284343号に記載のI-1からI-37の化合物および特開平7-287338号に記載のI-1からI-34の化合物などが有利に選択される。
【0046】
750〜1400nmの波長領域の光源に対しては、シアニン、メロシアニン、スチリル、ヘミシアニン、オキソノール、ヘミオキソノールおよびキサンテン色素を含む種々の既知の色素により、スペクトル的に有利に増感させることができる。有用なシアニン色素は、例えば、チアゾリン核、オキサゾリン核、ピロリン核、ピリジン核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核およびイミダゾール核などの塩基性核を有するシアニン色素である。有用なメロシアニン染料で好ましいものは、上記の塩基性核に加えて、チオヒダントイン核、ローダニン核、オキサゾリジンジオン核、チアゾリンジオン核、バルビツール酸核、チアゾリノン核、マロノニトリル核およびピラゾロン核などの酸性核も含む。上記のシアニンおよびメロシアニン色素において、イミノ基またはカルボキシル基を有するものが特に効果的である。例えば、米国特許3,761,279号、同3,719,495号、同3,877,943号、英国特許1,466,201号、同1,469,117号、同1,422,057号、特公平3-10391号、同6-52387号、特開平5-341432号、同6-194781号、同6-301141号に記載されたような既知の色素から適当に選択してよい。
【0047】
本発明に用いられる色素の構造として特に好ましいものは、チオエーテル結合含有置換基を有するシアニン色素(例としては特開昭62-58239号、同3-138638号、同3-138642号、同4-255840号、同5-72659号、同5-72661号、同6-222491号、同2-230506号、同6-258757号、同6-317868号、同6-324425号、特表平7-500926号、米国特許5,541,054号に記載された色素) 、カルボン酸基を有する色素(例としては特開平3-163440号、同6-301141号、米国特許5,441,899号に記載された色素)、メロシアニン色素、多核メロシアニン色素や多核シアニン色素(特開昭47-6329号、同49-105524号、同51-127719号、同52-80829号、同54-61517号、同59-214846号、同60-6750号、同63-159841号、特開平6-35109号、同6-59381号、同7-146537号、同7-146537号、特表平55-50111号、英国特許1, 467,638号、米国特許5,281,515号に記載された色素)が挙げられる。また、J-bandを形成する色素として米国特許5,510,236号、同3,871,887号の実施例5記載の色素、特開平2-96131号、特開昭59-48753号が開示されており、本発明に好ましく用いることができる。
【0048】
これらの増感色素は単独に用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質はResearch Disclosure176巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項、あるいは特公昭49-25500号、同43-4933号、特開昭59-19032号、同59-192242号等に記載されている。
【0049】
増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加させるには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルセルソルブ、2, 2,3,3-テトラフルオロプロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-メトキシ-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。
【0050】
また、米国特許3,469,987号明細書等に開示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、該溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-23389号、同44-27555号、同57-22091号等に開示されているように、色素を酸に溶解し、この溶液を乳剤中に添加したり、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添加する方法、米国特許3,822,135号、同4,006,025号明細書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加する方法、特開昭53-102733号、同58-105141号に開示されているように親水性コロイド中に色素を直接分散させ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51-74624号に開示されているように、レッドシフトさせる化合物を用いて色素を溶解し、この溶液を乳剤中へ添加する方法を用いることもできる。また、溶解に超音波を用いることもできる。
【0051】
本発明に用いる増感色素を本発明のハロゲン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用であることが認められている乳剤調製のいかなる工程中であってもよい。例えば米国特許2,735,766号、同3,628,960号、同4,183,756号、同4,225,666号、特開昭58-184142号、同60-196749号等の明細書に開示されているように、ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時期、脱塩工程中および/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、特開昭58-113920号等の明細書に開示されているように、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。また、米国特許4,225,666号、特開昭58-7629号等の明細書に開示されているように、同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加してもよい。
【0052】
本発明における増感色素の使用量としては感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ましく、10-4〜10-1モルがさらに好ましい。
【0053】
(8)カブリ防止剤等
本発明におけるハロゲン化銀乳剤または/および有機銀塩は、カブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体によって、付加的なカブリの生成に対して更に保護され、在庫貯蔵中における感度の低下に対して安定化することができる。単独または組合せて使用することができる適当なカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体は、米国特許第2,131,038号および同第2,694,716号に記載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号および同第2,444,605号に記載のアザインデン、米国特許第2,728,663号に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号に記載のウラゾール、米国特許第3,235, 652号に記載のスルホカテコール、英国特許第623,448号に記載のオキシム、ニトロン、ニトロインダゾール、米国特許第2,839,405号に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839号に記載のチウロニウム塩、ならびに米国特許第2,566,263号および同第2,597,915号に記載のパラジウム、白金および金塩、米国特許第4,108,665号および同第4,442,202号に記載のハロゲン置換有機化合物、米国特許第4,128,557号および同第4,137,079号、第4,138,365号および同第4,459,350号に記載のトリアジンならびに米国特許第4,411,985号に記載のリン化合物などがある。
【0054】
本発明に好ましく用いられるカブリ防止剤は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50-119624号、同50-120328号、同51-121332号、同54-58022号、同56-70543号、同56-99335号、同59-90842号、同61-129642号、同62-129845号、特開平6-208191号、同7-5621号、同7-2781号、同8-15809号、米国特許第5,340,712号、同5,369,000号、同5,464,737号に開示されているような化合物が挙げられる。
【0055】
本発明のカブリ防止剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0056】
本発明における感光感熱転写材料は高感度化やカブリ防止を目的として安息香酸類を含有しても良い。本発明の安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でもよいが、好ましい構造の例としては、米国特許4,784,939号、同4,152,160号、特願平8-151242号、同8-151241号、同8-98051号などに記載の化合物が挙げられる。本発明の安息香酸類は感光感熱転写材料のいかなる部位に添加しても良いが、添加層としては感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。本発明の安息香酸類の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行っても良く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。本発明の安息香酸類の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法で行っても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加しても良い。本発明の安息香酸類の添加量としてはいかなる量でも良いが、銀1モル当たり1μモル以上2モル以下が好ましく、1ミリモル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
【0057】
本発明では、複素芳香族メルカプト化合物および複素芳香族ジスルフィド化合物のうちの少なくとも1種の化合物を添加し、好ましくはこれらの化合物を超増感剤として添加する。
【0058】
超増感剤とは、ハロゲン化銀に用いる増感色素の効率を増大させる機能をもつ化合物であり、本発明の超増感剤は、主にHe−Neレーザー、赤色半導体レーザー、LED等の赤色光源、750〜1400nm波長領域の半導体レーザー光源に用いられる。これらの光源で増感色素だけでは増感効率は不十分であり、超増感剤を用いる必要がある。
【0059】
これらの化合物は、Ar-SM 、Ar-S-S-Arで表されるものが好ましい。式中、Mは水素原子またはアルカリ金属原子であり、Arは1個以上の窒素、イオウ、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する芳香環基または縮合芳香環基である。好ましくは、これらの基中の複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノンである。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例えば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)、アルコキシ(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)およびアリール(置換基を有していてもよい)からなる置換基群から選択されるものを有してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとしては、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、2-メルカプト-5-メチルベンズオキサゾール、2-メルカプト-5-メチルベンゾチアゾール、6-エトキシ-2-メルカプトベンゾチアゾール、2,2'-ジチオビス-ベンゾチアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4,5-ジフェニル-2-イミダゾールチオール、2-メルカプトイミダゾール、1-エチル-2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトキノリン、8-メルカプトプリン、2-メルカプト-4(3H)-キナゾリノン、7-トリフルオロメチル-4-キノリンチオール、2,3,5,6-テトラクロロ-4-ピリジンチオール、4-アミノ-6-ヒドロキシ-2-メルカプトピリミジンモノヒドレート、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4-ヒドキロシ-2-メルカプトピリミジン、2-メルカプトピリミジン、4,6-ジアミノ-2-メルカプトピリミジン、2-メルカプト-4-メチルピリミジンヒドロクロリド、3-メルカプト-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール、3-(5-メルカプトテトラゾール)-ベンゼンスルフォン酸ナトリウム、N-メチル-N'-[3- (5-メルカプトテトラゾリル)フェニル]ウレア、2-メルカプト-4-フェニルオキサゾールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
【0060】
これらのメルカプト化合物ないしジスルフィド化合物の添加量としては銀1モル当たり0.001〜1モルの範囲であり、好ましくは、銀の1モル当たり0.003〜0.1モルの量である。また添加層は感光感熱記録層側の層であればよいが、好ましくは感光感熱記録層である。
【0061】
本発明の感光感熱記録層には色調改良、イラジエーション防止の観点から各種染料や顔料を用いることができる。本発明の感光性層に用いる染料および顔料はいかなるものでもよいが、例えばカラーインデックス記載の顔料や染料があり、具体的にはピラゾロアゾール染料、アントラキノン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、オキソノール染料、カルボシアニン染料、スチリル染料、トリフェニルメタン染料、インドアニリン染料、インドフェノール染料、フタロシアニンをはじめとする有機顔料、無機顔料などが挙げられる。本発明に用いられる好ましい染料としてはアントラキノン染料(例えば特開平5-341441号記載の化合物1〜9、特開平5-165147号記載の化合物3-6〜18および3-23〜38など)、アゾメチン染料(特開平5-341441号記載の化合物17〜47など)、インドアニリン染料(例えば特開平5-289227号記載の化合物11〜19、特開平5-341441号記載の化合物47、特開平5-165147号記載の化合物2-10〜11など)およびアゾ染料(特開平5-341441号記載の化合物10〜16)が挙げられる。これらの染料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子分散物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方法でも良い。これらの化合物の使用量は目的の吸収量によって決められるが、一般的に画像形成材料1m2当たり1μg以上1g以下の範囲で用いることが好ましい。
【0062】
本発明には塗布性、帯電改良などを目的として界面活性剤を用いても良い。界面活性剤の例としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、フッ素系などいかなるものも適宜用いられる。具体的には、特開昭62-170950号、米国特許5,380,644号などに記載のフッ素系高分子界面活性剤、特開昭60-244945号、特開昭63-188135号などに記載のフッ素系界面活性剤、米国特許3,885, 965号などに記載のポリシロキサン系界面活性剤、特開平6-301140号などに記載のポリアルキレンオキサイドやアニオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0063】
(9)感光感熱転写材料
本発明の感光感熱転写材料はいかなる方法で現像されても良いが、通常イメージワイズに露光した画像形成材料を昇温して現像される。用いられる熱現像機の好ましい態様としては、感光感熱転写材料をヒートローラーやヒートドラムなどの熱源に接触させるタイプとして特公平5-56499号、特許公報第684453号、特開平9-292695号、特開平9-297385号および国際特許WO95/30934号に記載の熱現像機、非接触型のタイプとして特開平7-13294号、国際特許WO97/28489号、同97/28488号および同97/28487号に記載の熱現像機がある。特に好ましい態様としては非接触型の熱現像機である。好ましい現像温度としては80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現像時間としては1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに好ましい。
【0064】
本発明の感光感熱転写材料の前述の熱現像時の寸法変化による処理ムラを防止する方法として、80℃以上115℃未満(好ましくは113℃以下)の温度で画像が出ないようにして5秒以上加熱した後、110℃以上(好ましくは130℃以下)で熱現像して画像形成させる方法(いわゆる多段階加熱方法)が有効である。
【0065】
光の3原色の少なくとも一の波長を透過もしくは吸収する感光性着色組成物を用いて、光の3原色の少なくとも一の波長を透過もしくは吸収する画素を形成するには、従来のフォトリソ方式や電着方式あるいは印刷方式を用いることができる。特にパターン精度、工程簡略の面で色材含有感光性樹脂組成物を用いたフォトリソ方式が好ましい。その場合、仮支持体上に少なくとも感光感熱感光性樹脂組成物層を設けた感光感熱転写材料を用いて基板上に転写する層転写方式が好ましい。転写材料の例としては、特開平4−208940、特開平5−80503、特開平5−173320、特開平5−72724の各公報の実施例に記載の転写材料が挙げられる。具体的には仮支持体上に、アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層、中間層、感光感熱性樹脂層をこの順に設けた感光感熱転写材料で、各層間の密着力は任意に設定可能である。
【0066】
感光感熱転写材料の仮支持体としては、熱可塑性樹脂層と申分の無い剥離性を有し、化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物質で構成されるべきであり、具体的にはテフロン(R)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等薄いシートもしくはこれらの積層物が好ましい。仮支持体の厚みは5μm〜300μmが適当であり、好ましくは20μm〜150μmである。
【0067】
感光感熱転写材料の転写条件によっては、転写中に熱可塑性樹脂が周囲にはみ出して永久支持体を汚染することがある。この現象を防止するためには、これらの熱可塑性樹脂の内、アルカリ水溶液に溶解するものが好ましい。アルカリ水溶液に溶解するものであれば、後の処理により容易に除去することが可能だからである。
【0068】
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、実質的な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのケン化物、から少なくとも1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用することができる。また軟化点が80℃以上の有機高分子物質においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げることも可能である。また、これらの有機高分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型剤、等を加えることが可能である。
【0069】
好ましい可塑剤の例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルアジペート等のアジピン酸エステル、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートビフェニルジフェニルフォスフェート等のリン酸エステル及びエポキシ化大豆油等を挙げることができる。
【0070】
熱可塑性樹脂層の厚みは6μm以上が好ましい。この理由としては熱可塑性樹脂層の厚みが5μm以下であると1μm以上の下地の凹凸を完全に吸収することが不可能であるためである。上限については、現像性、製造適性から約100μm以下、好ましくは約50μm以下である。
【0071】
中間層としては水またはアルカリ水溶液に分散または溶解し、低い酸素透過性を示すものであれば良く、公知のものが使用できる。例えば、特開昭46−2121号や特公昭56−40824号の各明細書に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、およびマレイネート樹脂さらにこれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。
【0072】
特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせである。ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上であるものが好ましく、ポリビニルピロリドンの含有量は中間層固形分の1重量%〜75重量%が好ましく、より好ましくは1重量%〜60重量%、更に好ましくは10重量%〜50重量%である。1重量%未満では、感光性樹脂層との十分な密着が得られず、75重量%を越えると、酸素遮断能が低下する。
【0073】
中間層の厚みは非常に薄く、約0.1〜5μm、特に0.5〜2μmである。約0.1μm未満だと酸素の透過性が高すぎ、約5μmを越えると、現像時または中間層除去時に時間がかかりすぎる。
【0074】
R、G、B用感光性樹脂組成物としては、アルカリ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の確保の観点からアルカリ水溶液現像可能なものが好ましい。
【0075】
感光性樹脂組成物層及び感光感熱樹脂組成物層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い被覆シートを設けることが好ましい。被覆シートは仮支持体と同じかまたは類似の材料からなっても良いが、感光性樹脂組成物層から容易に分離されねばならない。被覆シート材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィンもしくはポリテトラフルオルエチレンシートが適当である。被覆シートの厚みは約5〜100μmであるのが好ましい。特に好ましくは10〜30μm厚のポリエチレンまたはポリプロピレンフィルムである。
【0076】
本発明で使用する感光感熱転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層溶液を施し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布し、乾燥し、その後感光性樹脂層を中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設ける。または別の被覆シート上に感光感熱性樹脂層を設けて、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を有するシートの両方のシートを中間層と感光感熱性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることまたは、別の被覆シートとして、熱可塑性樹脂層を有する仮支持体を用意し、この熱可塑性樹脂層を、被覆シート上の感光性樹脂層及び中間層からなるシートの中間層とを貼り合わせることにより有利に製造される。
【0077】
ここで、永久支持体上に感光感熱転写材料の感光性樹脂層を張り合わせた後で仮支持体を剥そうとすると、フイルムと人体が帯電して不快な電撃シヨツクを受けることがあり、更に、この帯電のために周囲からゴミを吸い寄せて引き続く露光工程で未露光部が生じ、ピンホールの原因となることがある。帯電を防止するため、仮支持体の少なくとも一方の面に導電性層を設けてその表面電気抵抗を1013Ω以下としたか、あるいは仮支持体自体に導電性を付与してその表面電気抵抗を1013Ω以下としたものを用いることが好ましい。
【0078】
以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0079】
【実施例】
[実施例1]
(遮光性感光感熱転写材料の作成)
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に表1に示す熱可塑性樹脂層処方Cu1からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【表1】
【0080】
次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方P1から成る塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜1.6μmの中間層を設け、仮支持体S1を作成した。
【0081】
上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する仮支持体の上に、下記のK1液を塗布して、感光感熱転写材料を作成した。
【0082】
(K1液調液方法)
ベヘン酸933gを12リットルの水に添加し90℃に保ちながら、水酸化ナトリウム48g、炭酸ナトリウム63gを1.5リットルの水に溶解したものを添加した。30分撹拌した後50℃とし、N-ブロモスクシンイミド1質量%水溶液1.1リットルを添加し、次いで硝酸銀17質量%水溶液2.3リットルを撹拌しながら徐々に添加した。さらに液温を35℃とし、撹拌しながら臭化カリウム2質量%水溶液1.5リットルを2分間かけて添加した後30分間撹拌し、N-ブロモスクシンイミド1質量%水溶液2.4リットルを添加した。この水系混合物に撹拌しながら1.2質量%ポリ酢酸ビニルの酢酸ブチル溶液3300gを加えた後10分間静置し、2層に分離させ水層を取り除き、さらに残されたゲルを水で2回洗浄した。こうして得られたゲル状のベヘン酸銀および臭化銀の混合物をポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製デンカブチラール#3000-K)の2.6質量%2-ブタノン溶液1800gで分散し、さらにポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製デンカブチラール#4000-2)600g、イソプロピルアルコール300gと共に分散し有機酸銀塩乳剤(平均短径0.05μm、平均長径1.2μm、変動係数25%の針状粒子)を得た。
【0083】
上記で得た有機酸銀乳剤に銀1モル当たり以下の量となるように各薬品を添加した。25℃でフェニルチオスルホン酸ナトリウム10mg、下記増感色素Aを40mg、下記増感色素Bを 8mg、下記複素芳香族メルカプト化合物Aを0.01mol/mol-Ag、を添加した。4-クロロベンゾフェノン-2-カルボン酸21.5g と2-ブタノン580g、ジメチルホルムアミド220gを撹拌しながら添加し3時間放置した。ついで、4,6-ジトリクロロメチル-2-フェニルトリアジン4.5g、1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチルヘキサン160g、フタラジン15g、テトラクロロフタル酸5g、下記超硬調化剤A0.05mol/mol-Ag、メガファックF-176PF(大日本インキ化学工業(株)製フッ素系界面活性剤)1.1g、2-ブタノン590g、メチルイソブチルケトン10gを撹拌しながら添加した。
【0084】
【化1】
【化2】
【0085】
上記のように調製した仮支持体S1上にK1液を銀が1.4g/m2となるように塗布し、さらに上記感光感熱性樹脂層の上にポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、黒色感光感熱転写材料を作成した。
【0086】
(感光転写材料R、G、Bの作成)
上記仮支持体S1を作成する方法において表1に示す熱可塑性樹脂層処方Cu1液の代わりに、Cu2液を用いた以外S1を作成する方法と同様にして、仮支持体S2を作成した。その上に表2に示す着色感光層用塗布液R1,B1,G1をそれぞれ別の仮支持体S2に塗布乾燥した。さらに上記感光性樹脂層の上にポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、感光性転写材料(R、G、B)を作成した。
【0087】
【表2】
【0088】
このようにして得られた黒色感光感熱転写材料及び感光転写材料(R、G、B)を用いて、以下の方法でカラーフイルターを作成した。まず、黒色感光感熱転写材料の被覆シートを剥離し、感光性樹脂層面を透明ガラス基板(厚さ1.1mm)にラミネーター(大成ラミネータ(株)製VP−II)を用いて加圧(1.2kg/cm2)、加熱(70℃)して貼り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去した。
【0089】
780nmにピークを持つ干渉フィルターを介し、所定のマスクを通して発光時間1/10000sec のキセノンフラッシュ光で露光し、次に1%トリエタノールアミン水溶液で熱可塑性樹脂層及び中間層を除去して水洗し、エアーナイフで表面の水分を充分水切りし、85℃の温風で乾燥した。さらに110℃のオーブンで処理して現像した後、室温まで、冷却し、ガラス基板上に遮光性黒色画素パターンを形成した。その結果、表3に示す通り、発色部(遮光性画素)と非発色部との画素段差は0.08μmで、光学濃度3.11の遮光性画素を得た。
次いで、遮光性画像が形成されたガラス基板上に、被覆シートを剥離した赤色感光転写材料(R)を上記ラミネーターを用いて貼り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去した。次に所定のフォトマスクを介してUV露光し、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像して不要部を除去し、ガラス基板上に膜厚1.98μmの赤色画像を形成した。その後、両面から1000mj/cm2のエネルギーの紫外線露光を行った。さらに、120℃のオーブンで30分間加熱処理を行い、その結果、表3に示す通り、透明ガラス基板との画素段差が1.83μmの赤色画素を得た。
【0090】
同様な工程を緑色、青色感光性転写材料で繰り返し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。透明ガラス基板との画素段差は表3に示す通り、それぞれ1.86μm、1.88μmであった。赤色感光性転写材料の転写以後の転写性は良好で、白ぬけ欠陥の無いカラーフィルターが得られた。
【0091】
(転写性の評価)
転写性は最後に転写した感光性転写材料の気泡のまきこみを顕微鏡で観察し、A,B,C,D,Eの5段階で評価をした。
A:全く泡を巻き込まず、転写性極めて良好。
B:非表示部である基板の4隅に極めてわずかの気泡が入るものの、その他は泡を巻き込まず、転写性良好。
C: 非表示部である基板の4辺にわずかの気泡が入るものの、その他は泡を巻き込まず、転写性普通。
D: 表示部に少し気泡が入り、転写性悪い。
E:全面に気泡が入り、極めて転写性悪い。
結果を表3に示す。
【0092】
[実施例2]
実施例1の感光性転写材料(R、G、B)の代わりに、着色感光層用塗布液(R1、G1、B1)を直接遮光性画像が形成された透明ガラス基板に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布した以外は、現像以降実施例1と同様に処理して、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。着色感光層用塗布液(R1)の塗布以後の塗布性は良好で、白ぬけ欠陥の無いカラーフィルターが得られた。これらの工程において、着色感光層用塗布液の塗布性をa,b,c,d,eの5段階で評価をした。
a:全く均一に塗布でき、塗布性極めて良好。
b:非表示部である基板の4隅に極めてわずかのムラが発生ものの、その他は均一に塗布でき、塗布性良好。
c:非表示部である基板の4辺にムラが発生ものの、その他は均一に塗布でき、塗布性普通。
d: 表示部に少しムラが発生し、塗布性悪い。
e:全面にムラが発生し、極めて塗布性悪い。
結果を表3に示す。
【0093】
[実施例3]
実施例1の黒色感光感熱転写材料の作成において、K1液の塗布量を銀が1.4g/m2から2.0/m2へ変更した以外実施例1と同様にガラス基板上に遮光性黒色画素パターンを形成した。その結果、発色部(遮光性画素)と非発色部との画素段差は0.11μmで、光学濃度4.6の遮光性画素を得た。その後、実施例1と同様にR、G、B画素を形成し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。これらの工程において、赤色感光感熱転写材料の転写以後の工程で着色感光感熱転写材料の転写時に気泡のまきこみもなく、良好な転写性を示した。
結果を表3に示す。
【0094】
[実施例4]
実施例2の黒色感光感熱転写材料の作成において、K1液の塗布量を銀が1.4g/m2から2.0/m2へ変更した以外実施例2と同様にガラス基板上に遮光性黒色画素パターンを形成した。その結果、発色部(遮光性画素)と非発色部との画素段差は0.11μmで、光学濃度4.6の遮光性画素を得た。その後、現像以降は実施例2と同様にR、G、B画素を形成し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。これらの工程において、赤色着色感光層用塗布液(R1)の以後の塗布工程では良好な塗布性を示した。
結果を表3に示す。
【0095】
[比較例1]
実施例1の黒色感光感熱転写材料(銀塩系)を用いて遮光性黒色画素パターンを形成する代わりに、着色感光層用塗布液K2液を仮支持体S2に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布して作成した黒色感光転写材料を用いて遮光性黒色画素パターンを形成した。その結果、表3に示す通り、遮光性画素と透明ガラス基板との画素段差は1.85μmで、光学濃度3.11の遮光性画素を得た。その後、実施例1と同様にR、G、B画素を形成し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。これらの工程において、赤色感光感熱転写材料の転写以後の工程で着色感光感熱転写材料(B)の転写時に気泡のまきこみが悪化した。
結果を表3に示す。
【0096】
[比較例2]
実施例1の黒色感光感熱転写材料(銀塩系)を用いて遮光性画素パターンを形成する代わりに着色感光層用塗布液K2液を直接透明ガラス基板に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布して黒色画素パターンを形成した。その結果、表3に示す通り、遮光性画素と透明ガラス基板との画素段差は1.86μmで、光学濃度3.11の遮光性画素を得た。その後、実施例1と同様にR、G、B画素を形成し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。これらの工程において、赤色感光感熱転写材料の転写以後の工程で着色感光感熱転写材料(B)の転写時に気泡のまきこみが悪化した。
結果を表3に示す。
【0097】
[比較例3]
実施例2の黒色感光感熱転写材料(銀塩系)を用いて遮光性黒色画素パターンを形成する代わりに着色感光層用塗布液K2液を仮支持体S2に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布して作成した黒色感光転写材料を用いて黒色画素パターンを形成した。その結果、表3に示す通り、遮光性画素と透明ガラス基板との画素段差は1.86μmで、光学濃度3.11の遮光性画素を得た。その後、実施例2と同様に着色感光層用塗布液(R1、G1、B1)を直接透明ガラス基板に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布した処理して、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。着色感光層用塗布液(R1)の塗布以後の工程で、着色感光層用塗布液(B1)塗布性が悪化した。
結果を表3に示す。
【0098】
[比較例4]
実施例2の黒色感光感熱転写材料(銀塩系)を用いて遮光性黒色画素パターンを形成する代わりに着色感光層用塗布液K2液を直接透明ガラス基板に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布して遮光性黒色画素パターンを形成した。その結果、表3に示す通り、遮光性画素と透明ガラス基板との画素段差は1.86μmで、光学濃度3.11の遮光性画素を得た。その後、実施例2と同様に着色感光層用塗布液(R1、G1、B1)を直接透明ガラス基板に乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布した処理して、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成した。着色感光層用塗布液(R1)の塗布以後の工程で、着色感光層用塗布液(B1)塗布性が悪化した。
結果を表3に示す。
【0099】
【表3】
【0100】
【発明の効果】
本発明感光性転写材料では、発色部(遮光性画素)と非発色部との画素段差が極めて小さいので、感光転写材料を高速に転写する場合でも気泡残りが無く、また着色感光層用塗布液を塗布する場合でも均一に塗布できるので、白抜け欠陥の無いカラーフィルターが得られる。
Claims (2)
- 仮支持体上に、少なくともアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層、水またはアルカリ水溶液に分散または溶解可能な中間層、及び感光感熱記録層をこの順に有する感光感熱転写材料において、前記感光感熱記録層が少なくとも(1)感光性ハロゲン化銀と、(2)有機銀塩と、(3)還元剤と、(4)バインダーを含有することを特徴とする感光感熱転写材料。
- 透明基板上に、前記請求項1に記載の感光感熱転写材料を用いて遮光性画素を形成する工程(1)と、該透明基板の透明部分の一部に光の3原色の一の波長を透過もしくは吸収する感光感熱樹脂組成物からなる画素を形成する工程(2)と、該透明基板の透明部分の一部に(2)とは異なる光の3原色の一の波長を透過もしくは吸収する感光感熱樹脂組成物からなる画素を形成する工程(3)と、を含むことを特徴とする光学フィルターの形成方法。
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