JP3626199B2 - 自動化装置内で使用するための光熱写真用および熱転写用要素 - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、自動化装置内で使用するための画像記録要素に関し、特に、画像形成装置内で容易に転写される、均一な光学濃度のエマルションコーティングを有する光熱写真用および熱転写用要素内での光学的に透明なビーズの使用に関する。
発明の背景
電磁波スペクトルの可視光、特に赤色および赤外線領域で発光する半導体レーザーのような半導体光源の高い入手可能および使用は、高い解像度および鮮明性のシャープな画像を形成し得るレーザーイメージセッター、発光ダイオードまたはレーザー画像形成機による効率的な露光性能を有する光熱写真用および熱転写用要素に対する要求をもたらした。さらに、半導体光源は、特に医療診断およびグラフィックアート応用において、画像形成プロセスの生産性を高めコンパクトな自動化装置の設計を可能にした。熱現像性要素の使用は、より簡易で、環境に優しい系を提供するウエット現像用薬品の使用を排除する。
熱で現像されかつ液体現像を用いない、ハロゲン化銀含有光熱写真画像形成用要素(すなわち、熱現像性写真要素)は、長年当該分野において知られている。上記材料は、「乾燥銀」組成物またはエマルションとしても既知であり、一般に、(1)放射線照射すると銀原子を発生する感光性材料、(2)非感光性の還元性銀発生源、(3)非感光性の還元性銀発生源用還元剤、および(d)バインダーを上にコーティングした支持体を含んで成る。感光性材料は、一般に、非感光性の還元性銀発生源と触媒的に接近していなければならない写真用ハロゲン化銀である。触媒的な接近は、上記2つの材料の密な物理的関係を要求していることから、(銀斑点、クラスターまたは核としても知られている)銀原子が、写真用ハロゲン化銀の放射線または光の照射によって生じると、前記核が、還元性銀発生源の還元を触媒作用し得る。元素銀(Ag0)は、銀イオンの還元用触媒であると長年解されており、感光性ハロゲン化銀を、多数の異なる形態で、非感光性の還元性銀発生源と触媒的に接近させて配置させることがある。例えば、触媒的な接近は、ハロゲン含有発生源と還元性銀発生源との部分複分解によって(例えば、米国特許第3,457,075号参照);ハロゲン化銀および還元性銀発生源物質の共沈によって(例えば、米国特許第3,839,049号参照);および感光性写真用ハロゲン化銀や非感光性の還元性銀発生源と密に関連する他の方法によって達成され得る。
非感光性の還元性銀発生源は、銀イオンを含有する物質である。好ましい非感光性の還元性銀発生源は、典型的に、炭素数10〜30の長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩である。ベヘン酸または同等の分子量の酸の混合物の銀塩を、一般には使用する。他の有機酸または有機物質の塩(例えば、銀イミダゾレート)も提案されている。米国特許第4,260,677号には、非感光性の還元性銀発生源としての無機または有機銀塩の錯体の使用が開示されている。
写真用および光熱写真用エマルションのいずれにおいても、写真用ハロゲン化銀を光で露光すると、小さな銀原子クラスター(Ag゜)が生じる。このクラスターの画像態様の分布は、潜像として当該分野に知られている。この潜像は、一般に、通常の手段では見ることができない。そのため、可視画像を作製するために、感光性エマルションを更に処理しなければならない。これは、銀原子のクラスターを有するハロゲン化銀粒子(すなわち潜像)に触媒的に接近している銀イオンの還元によって生じる。
有機銀塩用還元剤(しばしば、「現像剤」と呼ばれる。)は、銀イオンを金属銀へ還元できる物質、好ましくは有機物質であってよい。高温では、潜像の存在下、非感光性の還元性銀発生源(例えば、ベヘン酸銀)を、銀イオン用還元剤によって還元する。これは、銀元素のネガ型白黒画像を生成する。
メチルガレート、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン、立体障害性フェノール、カテコール、ピロガロール、アスコルビン酸およびアスコルビン酸誘導体のような常套の写真用現像剤が有用であるが、非常に反応性の高い光熱写真用配合をもたらして、光熱写真要素の調製およびコーティング中に曇る傾向がある。結果として、立体障害性ビスフェノール還元剤が慣例的に好ましい。
白黒光熱写真要素中の可視画像は、専ら銀元素(Ag゜)によって作製されるため、最大画像密度を低下させずに、エマルション中の銀の量を容易に低減することはできない。しかしながら、銀の量の低減は、エマルション中で使用される原料のコストを低減し、および/または性能を向上させるため、しばしば望まれている。例えば、光熱写真要素の銀画像の色を向上させるために、青味剤を組み込むことがある。エマルション層中の銀の量を増加させずに写真および光熱写真エマルションの最大画像密度を高めるもう一つの方法は、エマルション中に染料形成または染料放出物質を組み込むことである。画像形成すると、染料形成または染料放出物質は酸化されて、染料と還元された銀画像を同時に露光部に形成する。この方法では、染料によって向上した白黒銀画像を作製することができる。
画像形成技術は、長年、光熱写真および熱転写の技術が、写真の技術とは全く別であると認めている。光熱転写用および熱転写用要素は、ウエット画像を必要とする通常のハロゲン化銀写真要素とは著しく異なる。
光熱写真および熱転写画像形成要素では、可視画像は、要素内に組み込まれた現像剤の反応の結果として、熱によって作製される。現像には熱が必須であり、普通、100℃を超える温度が必要とされる。対照して、常套のウエット現像した写真画像形成要素は、可視画像を提供するために、水性現像浴(例えば、現像用および定着用浴)中での処理を必要とし、現像は、通常、より中程度の温度(例えば、30〜50℃)で行われる。
光熱写真要素では、ほんの少量のハロゲン化銀を使用して光を捕捉し、異なる形態の銀(例えば、ベヘン酸銀)を用いて、熱で画像を発生させる。すなわち、ハロゲン化銀は、非感光性の還元性銀発生源の現像用触媒として供給される。対照して、常套のウエット現像した白黒写真要素は、現像によって銀に転化されるある形態の銀(例えば、ハロゲン化銀)のみを使用する。さらに、光熱写真要素は、単位面積当たりに、常套のウエット現像したハロゲン化銀で使用されるハロゲン化銀の量の100分の1程度の量のハロゲン化銀を必要とする。
光熱写真系は、潜像を現像する際に現像剤と関係する、ベヘン酸のような非感光性銀塩を用いる。対照して、写真系は、画像形成工程では直接、非感光性銀塩を用いない。結果として、写真用白黒要素内の画像は、ハロゲン化銀によって主に得られるが、光熱写真要素内の画像は、非感光性銀発生源(ベヘン酸銀)の還元によって主に作製される。
光熱写真用および熱転写用要素では、系の「化学薬品」全部を要素自体に組み込む。例えば、光熱写真用および熱転写用要素は、現像剤(すなわち、非感光性の還元性銀発生源用の還元剤)を要素中に組み込んでいるが、通常の写真要素はそれを組み込んでいない。光熱写真用要素内への現像剤の組み込みは、写真用エマルションに比べて、光熱写真用エマルションをコーティングしたときに、「曇り」の形成を高めることがある。いわゆるインスタント写真中でさえ、現像剤薬品は、現像を所望するまで、ハロゲン化銀と物理的に分離されている。光熱写真用および熱転写用要素の調製および製造には非常に努力をして、コーティング時、貯蔵時および現像後エージング時の曇りの形成を最小限としている。
同様に、光熱写真用要素において、未露光のハロゲン化銀が、現像後に内在的に残っており、要素を、更なる現像に対して安定化しなければならない。対照して、ハロゲン化銀は、更なる画像形成を回避するように、現像後に写真要素から除去される(すなわち、定着工程)。
光熱写真用および熱転写用要素において、バインダーは、広範に変化でき、上記要素の調製時には、多数のバインダーが利用できる。対照して、写真用要素は、ほぼ専らゼラチンのような親水性コロイド状バインダーに限定される。
光熱写真用および熱転写用要素は、現像を必要とするため、別の考慮すべき事柄を持ち出して、製造および使用における全く別の問題を示している。さらに、画像形成プロセスに直接影響を及ぼすとされる添加剤(例えば、安定化剤、曇り防止剤、速度向上剤、増感剤、超増感剤等)の効果は、添加剤を、光熱写真用もしくは熱転写用要素に組み込むか、または写真用要素内に組み込むかに依存して変化し得る。
光熱写真用要素と写真用要素との違いは、イメージング・プロセシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials、ネブレット編、第8版);ジェイ・スタージ(J.Sturge)ら編、ヴァン・ノストランド・ラインホルド(Van Nostrand Reinhold)、ニューヨーク、1989年、第9章、およびアンコンヴェンショナル・イメージング・プロセシーズ(Unconventional Imaging Processes)、イー・ブリンクマン(E.Brinckman)ら編;ザ・フォーカル・プレス(The Focal Press)、ロンドン・アンド・ニューヨーク、1978年、74〜75頁に記載されている。
熱で現像されかつ液体現像を行わない熱転写画像形成用構造物(すなわち、熱現像可能な材料)は、画像形成分野において広く知られており、画像を作製するのに役立つ熱の使用に依存している。典型的に約60〜225℃の範囲での画像形成すると、反応は、加熱領域にのみ生じて、結果として画像を形成する。
画像形成層が、ベヘン酸銀のような長鎖脂肪酸の銀塩をベースとする熱転写要素も知られている。上記要素は、一般に、(1)感熱性の還元性銀発生源;(2)感熱性の還元性銀発生源用還元剤;および(3)バインダーを上にコーティングした支持体または基材(例えば、紙、プラスチック、金属、ガラス等)を含んで成る。加熱すると、ベヘン酸銀は、銀イオン用還元剤(例えば、メチルガレート、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン、立体障害性フェノール、カテコール、ピロガロール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ロイコ染料等)で還元され、それにより、銀元素から成る画像が形成される。
光熱写真用および熱転写用構造物は、通常、溶液からのコーティングによって調製され、乾燥することによって殆どのコーティング溶媒を除去する。コーティング光熱写真系に存在する一つ共通の課題は、コーティング欠陥の形成である。最終製品に生じる欠陥および課題の多くは、コーティングおよび乾燥プロセス中のコーティング内での構造上の変化に起因することがある。コーティング後にポリマーフィルム層を乾燥している間に生じることが分かっている課題の中には、層内での固体材料の分布が不均一であることがある。生じる特定種のコーティング欠陥の例は、「ミカン皮(orange peel)」、「まだら(mottling)」および「魚の目(fisheyes)」である。「ミカン皮」は、通常、コーティング組成物中の物質に対する溶媒の作用のために、乾燥したコーティングされたフイルム上で生じる、かなり均一な粒状表面である。「魚の目」は、別の種類のコーティング問題であって、通常、乾燥中に成分の分離によって生じる。溶液を乾燥中に媒異なる成分のポケットがあって、該ポケットが乾燥して、不規則なコーティング異変となる。「まだら」は、しばしば、コーティング組成物からの溶媒の除去の不均一さのために生じる。
コーティング溶液を工業用オーブンで高速で乾燥すると、得られたフィルムは、しばしば、まだら模様を含んでいる。このまだら模様は、典型的に、不均一な乾燥条件によって生じた表面張力勾配の結果である。フルオロケミカル界面活性剤は、まだらを低減するコーティング利用において、特に有用であることが分かっている。適したフルオロケミカル界面活性剤をコーティング溶液に添加すると、界面活性剤は、表面張力を、より低く、しかし一定の値に保つ。これによって、まだらのない、均一なフィルムが得られる。フルオロケミカル界面活性剤は、(メチルエチルケトンまたはMEKとしても知られている)2−ブタノンのような有機溶媒が、炭化水素界面活性剤では効果がないほど低い表面エネルギー(24.9ダイン/cm)を既に有していることから、使用されている。係属中の米国特許出願第08/104888号(1993年8月10日出願)には、光熱写真用および熱転写用要素中のまだら、魚の目およびミカン皮のようなコーティングの不均一さを低減するためにフルオロケミカル界面活性剤の使用が記載されている。上記フルオロケミカル界面活性剤は、(1)フッ素化エチレン性不飽和モノマー;(2)ヒドロキシ含有エチレン性不飽和モノマー;および(3)極性のエチレン性不飽和モノマーの重合生成物であるフッ素化ターポリマーから構成されている。上記フルオロケミカル界面活性剤のエマルションコーティングへの添加は、医療用診断応用において非常に望ましい、均一な光学濃度をもたらす。
上記フルオロケミカル界面活性剤は、表面活性変性剤として作用するため、乾燥した要素の表面は、表面にある低分子量の物質の濃度によって、わずかに粘着性を有する。この粘着性は、要素をコンテナーまたはカートリッジから人が取り出すときには問題ないかもしれないが、自動化フィルム供給装置では、表面の粘着性が、多重フィルムを引き起こして、装置内に輸送されることがある。多重フィルムまたは要素の輸送は、装置の作動上の欠陥を引き起こして、装置内部の機構を潜在的に損傷させることがある。最善には、作業者は、故障を取り除くために装置を開けなければ成らないため、自動化装置の目的を果たさない生産効率の低下を招く。
ブロッキング防止剤またはスリップ剤としてのデンプン、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカおよびポリフルオロエチレンポリマービーズのような微粒子の添加は、当該分野では周知である。この種の微粒子は、半透明または不透明であるため、画像コントラストに悪影響を引き起こす。
ブロッキング防止特性のための接着層内での微粒子状物の使用が周知である。サープリント(surprint)カラープルーフの接着層内で狭い分子量分布の有機ポリマービーズを用いる具体的な例は、米国特許第4,885,225号公報に記載されている。この特定の利用において、ポリマービーズの寸法は、プルーフィングフィルムを不透明の基材へラミネートする時に、接着剤中にカプセル化されるのに十分小さいままである。したがって、ビーズは、最終画像形成されたプルーフの視覚的な特性に殆どまたは全く影響を与えない。
オーバーラップカラープルーフの保護層内での狭い分子量分布の有機ポリマービーズの使用は、米国特許第5,258,261号公報に記載されている。この適用における保護層は、画像形成プロセス中に除去されるため、ビーズは、プルーフの最終画像に視覚的な影響を及ぼさない。最上層内でポリマービーズを使用する液体現像型媒体とは異なり、光熱写真用および熱転写用要素は、典型的に、画像形成プロセスにおいて最も外側の層を除去しない。
有機ポリマービーズの使用は、フィルムが、露光プロセス中に再生媒体と接触したときに、ニュートンリングの効果を低減することも分かっている。この適用の具体的な例は、米国特許第2,992,101号公報に記載されている。
水性受容性コーティングに分散した有機ポリマービーズは、単なるコピー紙に画像形成した静電トランスパレンシー(transparencies)にも有用であることが分かっている。この適用の具体的な例は、米国特許第5,310,595号公報および同第4,869,955号公報に記載されている。上記適用において、画像は、ポリマービーズを含有する受容量へ転写される。
発明の要旨
先に説明したように、フルオロケミカル界面活性剤の使用は、光熱写真用および熱転写用要素内でのまだらの形成を低減するが、それは、自動化装置内での要素の輸送を妨げるため、問題があることがある。フルオロケミカル界面活性剤は、表面活性変性剤として作用し得るため、低分子量物質の存在によって、乾燥した要素の表面にわずかな粘着性をもたらす。この表面の粘着性は、多重フィルムまたは要素の輸送にために、自動化フィルム供給装置の作動上の欠陥を引き起こすことがある。
しかしながら、本発明によれば、写真用または熱転写用要素の少なくとも1つの最も外側の層内での複数の光学的に透明なポリマービーズの使用が、自動化装置内での前記要素の使用において付随する課題をもたらすことなく、そのようなフッ素化まだら防止剤の使用を可能にすることが見い出された。全く驚くべきことに、光熱写真用または熱転写用要素の少なくとも1つの最も外側の層内でのビーズの存在は、自動化装置内のフィルム供給機構に付される場合に、要素の分離および滑りに非常に役立つ。
本発明の一態様は、(1)(a)感光性ハロゲン化銀;(b)非感光性の還元性銀発生源;(c)非感光性の還元性銀発生源用還元剤;および(d)バインダーを含んでなる光熱写真用エマルション層;(2)(a)バインダー;および(b)ポリマーフッ素化界面活性剤を含んで成る、光熱写真用エマルション層に隣接する層;および(3)複数の光学的に透明な有機ポリマービーズを含んで成る少なくとも1つの最も外側の層を基材にコーティングした光熱写真用要素を提供する。
本発明の光熱写真用要素において、感光性ハロゲン化銀、非感光性銀発生源物質を含有する層を、ここでは、光熱写真用エマルション層と呼ぶ。
もう一つの態様では、本発明は、(1)(a)非感光性の還元性銀発生源;(b)非感光性の還元性銀発生源用還元剤;および(c)バインダーを含んで成る熱転写エマルション層;(2)(a)バインダー;および(b)ポリマーフッ素化界面活性剤を含んで成る熱転写エマルション層と隣接する層;および(3)複数の光学的に透明な有機ポリマービーズを含んで成る少なくとも1つの最も外側の層を基材にコーティングした熱転写用要素を提供する。
本発明の熱転写用要素では、非感光性銀発生源物質を含有する層を、ここでは、熱転写用エマルション層と呼ぶ。
本発明の詳細な説明
現在まで、光熱写真系は、遅い速度、低いDmax、乏しいコントラスト、乏しい光学濃度均一性、および高いDmaxにおける不十分な鮮明性のために、医療診断またはグラフィックアートレーザー記録目的には有用ではなかった。係属中の米国特許出願第08/072,153号(1993年11月23日出願)および同第08/239,984号(1994年5月9日出願)には、例えば、ハレーション防止系を有する光熱写真用要素、平均粒子寸法0.10μm未満のハロゲン化銀粒子、および医療用またはグラフィックアートレーザー記録応用のための要求を満たした赤外線光熱写真用物品を薄く赤外線超増感の特徴および属性の殆どが記載されている。
本発明の実施では、赤外線増感した光熱写真用グラフィック材料中で0.10μm未満の予備成形したハロゲン化銀を使用することが望ましい。好ましくは、粒子の数平均粒子寸法は、0.01〜0.08μmの間、特に0.03〜0.07μmの間、最も好ましくは0.04〜0.06μmの間である。係属中の上記米国特許出願第08/072,153号および同第09/239,984号に開示されているようなイリジウムドープしたハロゲン化銀およびイリジウムドープしたコア−シェル型ハロゲン化銀粒子を使用することも好ましい。
光熱写真用および熱転写用構造物の両者において、ポリマーフッ素化界面活性剤は、光熱写真用または熱転写用エマルション層と隣接する層中に含まれている。ポリマービーズは、好ましくは、構造物中の少なくとも1つの最も外側のコーティング内、特に、基材の光熱写真用または熱転写用エマルション層とは反対の面の最も外側のコーティング内に含まれており、ここでは、裏面コーティングと呼ぶ。
係属中の米国特許出願第08/104888号(1993年8月10日出願)に記載されているようなポリマーフッ素化界面活性剤の長所の一つは、得られたコーティングの均一性である。前記フルオロケミカル界面活性剤は、(1)フッ素化エチレン性不飽和モノマー;(2)ヒドロキシ含有エチレン性不飽和モノマー;および(3)極性のエチレン性不飽和モノマーの重合生成物であるフッ素化ターポリマーから構成されている。本発明の実施において、均一なコーティングは、透明支持体上の上記光熱写真用または熱転写用エマルション層であり、エマルション層の最大感度波長での一括露光によって画像形成して均一に熱現像すると、一方の露光部(例えば、1mm2)から他方の露光部までの光学濃度が、画像形成した媒体の均一な背面発光により、光学濃度1.0において光学濃度単位で5%以上までの、ほぼ変化しない画像を与える。これは、医療診断用およびグラフィックアート画像形成利用のような高解像度系において、特に有利である。
最適なコーティング均一性を達成するために、ポリマーフッ素化界面活性剤は、好ましくは、0.05〜10重量%の量、特に0.1〜1重量%で含まれる。ポリマーフッ素化界面活性剤の濃度が増加すると、コーティング均一性は向上するが、表面粘着性も増加する。前述の如く、表面粘着性は、シート供給装置内に供給する多重フィルムを引き起こす。この不利益を克服して、より高いフッ素化界面活性剤濃度で最適なコーティング均一性を維持するために、複数の光学的に透明なポリマービーズを前記層中に組み込んで、接触表面積を低減することによって粘着性の影響を低下させる。
ポリマービーズは、フィルムまたは要素を、米国特許第5,181,707号公報に記載されているようなシートピックアップ機構に付すときに、互いに分離させるのに十分な濃度で含まれている。あるいは、フィルムは、積み重ねたフィルムから滑らせるための単一のフィルムを必要とする供給機構に付されると、互いに容易に滑らせることもできる。
フィルムの分離またはスリップは、好ましくは、フィルム構造物の少なくとも1つの最も外側の層へ、複数の光学的に透明なポリマービーズを組み込むことによって改良される。ポリマービーズの組成は、可視波長(400〜700nm)の実質上全部が材料を透過して光学透明性を与えるように選ばれる。優れた光学透明性を有するポリマービーズの非限定的な例としては、米国特許第2,701,245号公報に記載のポリメチルメタクリレートおよびポリスチレンメタクリレートビーズ;および米国特許第5,238,7365,310,595号公報に記載されているような、メタクリル酸および/またはエチレン性不飽和コモノマーの長鎖脂肪アルコールエステルとジオールジメタクリレートのジオールジメタクリレートホモポリマーまたはコポリマーから成るビーズ(例えば、ステアリルメタクリレート/ヘキサンジオールジアクリレート架橋ビーズ)が挙げられる。
ポリマービーズが光学的に透明であっても、ビーズの形状、表面特徴、濃度、寸法および寸法分布に依存して、光熱写真用および熱転写用要素に曇りが導かれることがある。ビーズ表面の平滑性およびビーズの形状は、反射された光の可視波長(400〜700nm)の量が最小限となるように選ばれる。ビーズの形状は、好ましくは球状、長方形、卵形または長円形である。粒子直径は、特にビーズの合計数の25%未満がビーズの平均寸法の±15%の範囲外であって、平均寸法が、好ましくは1〜12μm、より好ましくは平均寸法が1.5〜10μm、最も好ましくは平均寸法が2〜9μmの範囲の寸法である。ある構造物では、異なる平均寸法の2種の別個のビーズを添加するのが有利である。これは、スリップまたは分離特性と曇りを平衡させる適応性を可能にする。ビーズは、ビーズ約50〜500個/mm2、特に75〜400個/mm2、最も好ましくは100〜300個/mm2で含まれ得る。構造物中へのビーズの導入による曇り率の増加は、好ましくは15%未満、特に8%未満、最も好ましくは6%未満である。
要素表面の分離またはスリップを変化させるビーズは、最も外側の層の表面からビーズを突き出させるような方法で、画像形成層中に提供される。最も外側の層の非限定的な例としては、トップコート、保護層、帯電防止層、アキュタンス層およびハレーション防止層が挙げられる。本発明の光熱写真用または熱転写用要素における最も外側の層の厚さは、典型的に、単層構造物では10〜40μm程度、多層構造物内のトップコートまたは裏面層では0.5〜6μmである。
感光性ハロゲン化銀
上述の如く、本発明は、光熱写真構造物中に感光性ハロゲン化銀を包含する。感光性ハロゲン化銀は、臭化銀、ヨウ化銀、塩化銀、ヨウ化臭化銀、ヨウ化臭化塩化銀、臭化塩化銀等のような感光性ハロゲン化銀であり得る。感光性ハロゲン化銀は、還元性銀発生源として供給する有機銀化合物と触媒的に接近させて配置する限り、あらゆる態様でエマルション層に添加できる。
ハロゲン化銀は、立方体、8面体、斜方形12面体、オルト斜方体、4面体、他の多角形状等が挙げられるがこれらに限定されず、感光性の形状であればよく、上に結晶のエピタキシャル成長を有してよい。平板状の粒子は好ましくなく、本発明の光熱写真要素中で使用するには、事実、最も好ましくない結晶性である。正に平板状の粒子の狭い粒子寸法分布(例えば、アスペクト比が5:1以上)は、平均直径0.10μm未満の好ましい粒子寸法を用いて、現存する技術では、容易に提供できない。粒子厚さ0.5μm未満および粒子直径平均0.3未満でアスペクト比2:1以上の「板状」粒子と呼ばれる「平板状」の対になった平坦な粒子を表している、米国特許第4,806,461号公報に開示されているような、アスペクト比が5:1未満であり得る、当該分野において「平板状」、「板状」または「シグマ」粒子と呼ばれる粒子があるが、そのような粒子は、ハロゲン化銀粒子について、より高い捕捉表面積と容積の比(例えば、米国特許第4,425,425号公報および同4,425,426号公報のような、粒子の被覆重量に対してより高い投影面積)を提供する場合、平板状粒子の元の開示の概念上の特性を含まず、用語の被覆領域を単に拡大する定義であるのと同様に、板状または平板状粒子として、通常の熟練者の考慮の範囲内にあるかは明白ではない。
ハロゲン化銀粒子は、ハロゲン化物全体を通して均一な比を有してよく、例えば臭化銀とヨウ化銀の、連続して比率を変化させた、傾斜の付いたハロゲン化物含量を有していても、あるハロゲン化物比の別個のコアと別のハロゲン化物比の別個のシェルを有するコア−シェル型であってもよい。光熱写真要素に有用なコア−シェル型ハロゲン化銀粒子およびその調製方法は、係属中の米国特許出願第08/199,114号(1994年2月22日出願)に記載されている。イリジウムドープしたコアを有するコア−シェル型ハロゲン化銀粒子は、特に好ましい。この種のイリジウムドープしたコア−シェル粒子は、係属中の米国特許出願第08/239,984号(1994年5月9日出願)に記載されている。
ハロゲン化銀は、コーティング溶液を調製するのに使用する前に、製造工程外(es situ)で調製して(すなわち、予備成形して)、バインダー内で有機銀塩と混合することができる。ハロゲン化銀は、例えば、米国特許第3,839,049号公報の手段によって予備成形できる。例えば、長時間、ホモゲナイザーを用いて、ハロゲン化銀と有機銀塩をブレンドすることが効果的である。この種の材料は、しばしば、「予備成形エマルション」と呼ばれる。上記ハロゲン化銀および有機銀塩を調製する方法およびそれらをブレンドする方法は、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)、1978年、第17029項;米国特許第3,700,458号公報および同第4,076,539号公報;並びに特公昭第13224/74号公報、同第42529/76号公報および同第17216/75号公報に記載されている。
予備成形されたハロゲン化銀エマルションは、本発明の材料中に使用すると、未洗浄であるか、または洗浄して溶解性塩を除去することができる。後者の場合、溶解性塩は、例えば、米国特許第2,618,556号公報;同第2,614,928号公報;同第2,565,418号公報;同第3,241,969号公報;および同第2,489,341号公報に記載されて手順によって、冷却および抽出によって除去され得るか、またはエマルションを凝集洗浄することができる。
現場(in situ)プロセス(すなわち、ハロゲン含有化合物を有機銀塩に添加して、有機銀塩の銀をハロゲン化銀へ部分的に転化するプロセス)を使用することも有効である。
本発明で使用する感光性ハロゲン化銀は、非感光性の還元性銀塩1モルにつき、約0.005〜約0.5モル、好ましくは約0.01〜約0.15モル、特に0.03〜0.12モルの範囲で用いられ得る。
本発明で使用するハロゲン化銀は、常套のウエット現像型ハロゲン化銀または当該分野において既知の熱現像型写真材料を増感するのに用いられるのと同様の方法で、化学的およびスペクトル的に増感できる。例えば、それは、硫黄、セレン、テルル等含有する化合物または金、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等を含有する化合物、ハロゲン化錫等のような還元剤、あるいはそれらの組み合わせのような化学増感剤によって化学増感できる。この手順の詳細は、ティー・エイチ・ジャイムス(T.H.James)著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)、第4版、第5章、149〜160頁に記載されている。適した化学増感手順も、米国特許第1,623,499号公報[シェパード(Shepard)]、同第2,399,083号公報[ウォーラー(Waller)]、同第3,297,477号公報[マクヴェイ(McVeigh)]および同第3,297,446[ダン(Dunn)]に記載されている。
感光性ハロゲン化銀への増感染料の添加は、スペクトル増感によって可視光および赤外光に対して高感度を与えるために供給する。すなわち、感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン化銀をスペクトル増感する様々な既知の染料を用いてスペクトル増感できる。使用できる増感染料の非限定的な例としては、シアン染料、メロシアニン染料、錯体シアニン染料、錯体メロシアニン染料、ホロ極性シアニン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料、およびヘミオキサノール染料が挙げられる。これらの染料のうち、シアニン染料、メロシアニン染料、および錯体メロシアニン染料が、特に有用である。
添加される増感染料の適切な量は、一般に、ハロゲン化銀1モルにつき、約10-10〜10-1モル、好ましくは約10-8〜10-3モルの範囲である。
超増感剤
光熱写真要素の速度を最大レベルまで向上させ、さらに赤外線感度を高めるために、超増感剤を使用することがしばしば望まれる。赤外線感度を高める超増感剤がいずれも使用できるが、好ましい超増感剤は、係属中の米国特許出願第07/846,919号に記載されており、ヘテロ芳香族メルカプト化合物(II)またはヘテロ芳香族ジスルフィド化合物(III):
Ar−S−M (II)
Ar−S−S−Ar (III)
(式中、Mは、水素原子またはアルカリ金属原子を表す。)
を包含する。
超増感剤(II)および(III)において、Arは、窒素、硫黄、酸素、セレンまたはテルル原子の1つまたはそれ以上を含有する芳香環もしくは融合した芳香環を表す。好ましくは、ヘテロ芳香環は、ベンズイミゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノンである。しかしながら、他のヘテロ芳香環も本発明の範囲とする。
ヘテロ芳香環は、好ましい置換基の例がハロゲン(例えば、BrおよびCl)、水酸基、アミノ、カルボキシ、アルキル(例えば、炭素数1またはそれ以上、好ましくは炭素数1〜4)およびアルコキシ(例えば、炭素数1またはそれ以上、好ましくは炭素数1〜4)からなる群より選ばれる置換基で置換されてもよい。
好ましい超増感剤は、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾールおよび2−メルカプトベンゾチアゾールである。
超増感剤は、一般に、エマルション層中に、銀1モルにつき、少なくとも0.001モルの量で使用する。通常、範囲は、銀モルにつき化合物0.001〜1.0モルの間、好ましくは銀1モルにつき化合物0.01〜0.3モルの間である。
非感光性の還元性銀発生源物質
非感光性の還元性銀発生源は、還元性銀イオンの発生源を含有する物質であり得る。有機酸の銀塩、卯に長鎖脂肪カルボン酸の銀塩が好ましい。鎖は、典型的に炭素原子10〜30個、好ましくは15〜28個を含有する。配位子のグロス安定定数が4.0〜10.0の間である有機または無機の銀塩の錯体も、本発明では有用である。還元性銀発生源物質は、一般に、エマルション層の20〜70重量%を占める。それは、エマルション層の30〜55重量%の水準で好ましく含まれている。
本発明で使用できる有機銀塩は、比較的、光に安定であるが、露光した(ハロゲン化銀のような)光触媒および還元剤の存在下で80℃以上に加熱すると銀画像を形成する銀塩である。
適した有機銀塩は、カルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を包含する。その好ましい例としては、脂肪族カルボン酸の銀塩、および芳香族カルボン酸の銀塩が挙げられる。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀、および樟脳酸銀、並びにそれらの混合物等が挙げられる。ハロゲン原子または水酸基で置換できる銀塩も有効に使用できる。芳香族カルボン酸および他のカルボキシル基含有化合物の銀塩の好ましい例としては、安息香酸銀、置換安息香酸銀(例えば、3,5−ジヒドロキシ安息香酸銀、o−メチル安息香酸銀、m−メチル安息香酸銀、p−メチル安息香酸銀、2,4−ジクロロ安息香酸銀、アセトアミド安息香酸銀、p−フェニル安息香酸銀等)、ガレ酸銀、タンニン酸銀、フタル酸銀、テレフタル酸銀、サリチル酸銀、フェニル酢酸銀、ピロメリット酸銀、米国特許第3,785,830号に記載されているような3−カルボキシメチル−4−メチル−4−チアゾリン−2−チオンの銀塩等、および米国特許第3,330,663号に記載されているようなチオエーテル基を含有する脂肪族カルボン酸の銀塩が挙げられる。
メルカプト基もしくはチオン基を含有する化合物またはそれらの誘導体の銀塩を使用することができる。上記の化合物の好ましい例としては、3−メルカプト−4−フェニル−1,2,4−トリアゾールの銀塩、2−メルカプトベンズイミダゾールの銀塩、2−メルカプト−5−アミノチアジアゾールの銀塩、2−(2−エチルグリコールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩、日本特許出願第28221号(1973年)に記載されているようなS−アルキルチオグリコール酸(ただし、アルキル基の炭素数は12〜22である。)の銀塩のようなチオグリコール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩のようなジチオカルボン酸の銀塩、チオアミドの銀塩、5−カルボキシル−1−メチル−2−フェニル−4−チオピリジンの銀塩、メルカプトトリアジンの銀塩、2−メルカプトベンズオキサゾールの銀塩、米国特許第4,123,274号に記載されているような銀塩(例えば、3−アミノ−5−ベンジルチオー1,2,4−チオアゾールの銀塩のような1,2,4−メルカプトチオアゾール誘導体の銀塩)、米国特許第3,201,678号に開示されているような3−(2−カルボキシエチル)−4−メチル−4−チオアゾリン−2−チオンの銀塩のようなチオン化合物の銀塩が挙げられる。
さらに、イミノ基含有化合物の銀塩を使用することができる。この化合物の好ましい例としては、日本特許出願第30270号(1969年)および日本特許出願第18146号(1970年)に記載されているようなベンゾチアゾールおよびその誘導体の銀塩(例えば、メチルベンゾトリアゾールの銀塩等のようなメチルベンゾチアゾールの銀塩)、ハロゲン置換ベンゾトリアゾール(例えば、5−クロロベンゾトリアゾールの銀塩等)、米国特許第4,220,709号に記載されているような1,2,4−トリアゾール(すなわち、1H−トリアゾール)の銀塩、並びにイミダゾールおよびイミダゾール誘導体の銀塩等が挙げられる。
銀ハーフ石けんを使用するのも都合がよいことが分かっており、市販のベヘン酸のナトリウム塩の水溶液から沈降によって調製され、銀分析値約14.5%であるベヘン酸銀とベヘン酸の等モルブレンドが、好ましい例として表される。透明フィルム裏地から製造された透明シート材料は、透明コーティングを必要とし、この目的のために、遊離ベヘン酸約4または5%以下を含有しかつ銀分析値約25.2%のベヘン酸銀フル石けんを使用することができる。
銀石けん分散液を製造するのに使用する方法は、当該分野において周知であり、リサーチ・ディスクロージャー、1983年4月号、第22812項、および同1983年10月号、第23419項、並びに米国特許第3,985,565号に開示されている。
バインダー中で別個に形成されたハロゲン化銀と有機銀塩は、コーティング溶液を調製するのに使用する前に混合できるが、両者をボールミル内で長時間ブレンドすることも効果的である。さらに、有機銀塩中のハロゲン含有化合物を添加して、有機銀の銀をハロゲン化銀へ部分的に転化することから成るプロセスを使用することも効果的である。
上記ハロゲン化銀および有機銀塩の調製方法、並びにそのブレンド方法は、リサーチ・ディスクロージャー、第17029項、日本特許出願第32928号(1975年)および同第42529号(1976年)、米国特許第3,700,458号公報、並びに日本特許出願第13224号(1974年)および同第17216号(1975年)に開示されている。
現像の出発点を成すハロゲン化銀および非感光性の還元性銀発生源物質は、反応性会合でなければならない。「反応性会合」とは、上記物質が、同じ層内、隣接する層内、または厚さ1μm未満の中間層によって互いに分離された層内にあるべきであることを意味する。ハロゲン化銀と非感光性の還元性銀発生源物質は、同じ層内に含まれていることが好ましい。
本発明によれば、予備成形したハロゲン化銀を含有する光熱写真エマルションは、化学増感剤、または上述のスペクトル増感剤により増感され得る。
還元性銀発生源物質は、一般に、エマルション層の約5〜約70重量%、好ましくはエマルション層の約0〜約50重量%を含有している。
非感光性の還元性銀発生源用還元剤
有機銀塩用還元剤は、銀イオンを金属銀に還元できる物質、好ましくは有機化合物であってよい。通常の写真現像液(例えば、フェニドン、ヒドロキノン、およびカテコール)は有用であるが、立体障害性フェノール還元剤が好ましい。
広い範囲の還元剤は、アミドオキシム(例えば、フェニルアミドオキシム、2−チエニルアミドオキシム、およびp−フェノキシフェニルアミドオキシム)、アジン(例えば、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒドアジン);脂肪族カルボン酸アリールヒドラジドとアスコルビン酸との組み合わせ(例えば、アスコルビン酸と2,2'−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル−β−フェニルヒドラジドとの組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンおよびヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/またはヒドラジン[例えば、ハイドロキノンおよびビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピペリジノヘキゾースレダクトンまたはホルミル−4−メチルフェニルヒドラジン、フェニルヒドロオキサミド酸、p−ヒドロキシフェニルヒドロオキサミド酸およびo−アラニンヒドロオキサミド酸のようなヒドロオキサミド酸との組み合わせ];アジンとスルホンアミドフェノールとの組み合わせ(例えば、フェノチオアジンと2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノールとの組み合わせ);α−シアノフェニル酢酸誘導体(例えば、α−シアノ−2−メチルフェニル酢酸エチル、α−シアノ−フェニル酢酸エチル);2,2'−ジヒドロキシ−1−ビナフチル、6,6'−ジブロモ−2,2'−ジヒドロキシ−1,1'−ビナフチルおよびビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタンのようなビス−o−ナフトール;ビス−o−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベンゼン誘導体との組み合わせ(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2,4−ジヒドロキシアセトフェノン);5−ピラゾロン(例えば、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン);ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロジヒドロピペリドンヘキソースレダクトンで表されるレダクトン;スルホアミドフェノール還元剤(例えば、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノールおよびp−ベンゼンスルホンアミドフェノール);2−フェニルインダン−1,3−ジオン等;2,2−ジメチル−7−t−ブチル−6−ヒドロキシクロマンのようなクロマン類、2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルベトキシ−1,4−ジヒドロピリジンのような1,4−ジヒドロピリジン;ビスフェノール類[例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン);2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン;4,4−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチルフェノール);および2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;アスコルビン酸誘導体(例えば、1−アスコルビルパルミチン酸エステル、アスコルビルステアリン酸エステル);ベンジルおよびジアセチルのような不飽和アルデヒドおよびケトン;3−ピラゾリドン;および特定のインダン−1,3−ジオンを含む乾燥銀系で開示されている。
還元剤は、画像形成層の1〜12重量%として存在すべきである。多層構造物において、還元剤をエマルション層以外の層に添加する場合、割合がわずかに高くなるほど(約2〜15重量%)、望ましくなる傾向がある。
任意の染料放出物質
還元性銀発生源用還元剤は、直接または間接的に酸化されて染料を形成あるいは放出し得る化合物であってよい。
染料形成または染料放出物質は、好ましくは約80℃〜約250℃(176〜482゜F)の温度で約0.5〜約300秒間、加熱すると、着色形態へ酸化できる無色またはわずかに着色した化合物であり得る。染料受容量と共に使用すると、染料は、エマルション層および中間層を介して、本発明の物品の受像層へ拡散することができる。
ロイコ染料は、酸化すると染料を形成する染料放出物質の1種である。銀イオンで酸化して可視画像を形成し得るロイコ染料が、本発明では使用できる。pHに敏感でかつ酸化可能なロイコ染料は使用できるが、好ましくはない。pHの変化にのみ敏感なロイコ染料は、着色された形態へ酸化できないため、本発明において有用な染料の範疇には含まれない。
ここで、「色の変化」は、(1)無色またはわずかに着色した状態(光学濃度0.2未満)から、着色した状態(少なくとも光学濃度0.2単位増加)および(2)色相の実質上の変化を包含する。
本発明で使用するのに適したロイコ染料の代表的な種類としては、ビスフェノールおよびビスナフトールロイコ染料、フェノール性ロイコ染料、インドアニリンロイコ染料、イミダゾールロイコ染料、アジンロイコ染料、オキサジンロイコ染料、ジアジンロイコ染料およびチアジンロイコ染料が挙げられるが、それらに限定されるものではない。染料の好ましい種類は、米国特許第4,460,681号公報および同第4,594,307号公報に記載されている。
本発明において有用なロイコ染料の1種は、イミダゾール染料から誘導されるものである。イミダゾールロイコ染料は、米国特許第3,985,565号公報に記載されている。
本発明において有用なロイコ染料のもう一つの種類は、いわゆる「色原体性染料」から誘導されるものである。前記染料は、フェノールまたはアニリン化合物とp−フェニレンジアミンの酸化カップリングによって調製される。この種のロイコ染料は、米国特許第4,594,307号公報に記載されている。短鎖カルバモイル保護基を有する色原体性ロイコ染料は、係属中の米国特許出願第07/939,093号に記載されており、その内容をここに挿入する。
本発明において有用なロイコ染料の3番目の種類は、「アルダジン」および「ケタジン」染料である。この種の染料は、米国特許第4,587,211号公報および同第4,795,697号公報に記載されている。
ロイコ染料の別の好ましい種類は、ジアジン、オキサジンまたはチアジン核を有する染料の還元した形態である。この種のロイコ染料は、着色染料形態の還元およびアシル化によって調製できる。この種のロイコ染料の調製方法は、日本特許第52−89131号公報、並びに米国特許第2,784,186号公報;同第4,439,280号公報;同第4,563,415号公報;同第4,570,171号公報;同第4,622,395号公報;および同第4,647,525号公報に記載されており、それらの内容を全てここに挿入する。
酸化すると染料を形成するまた別の種類の染料放出物質は、予備成形染料放出(pre−formed−dye−release:PDR)化合物またはレドックス染料放出(redox−dye−release:RDR)化合物として既知である。これらの化合物中では、有機銀化合物用還元剤は、酸化すると予備成形染料を放出する。これらの物質の例は、米国特許第4,981,775号[スウェイン(Swain)]に開示されており、その内容をここに挿入する。
2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾールまたはビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタンのような中性のフェノール性ロイコ染料も有用である。本発明の実施において有用な他のフェノール性ロイコ染料は、米国特許第4,374,921号公報;同第4,460,681号公報;同第4,594,307号公報;同第4,782,010号公報に開示されており、その内容をここに挿入する。
他のロイコ染料も、例えば、米国特許第4,923,792号公報に示されているベンジリデンロイコ化合物と同様に画像形成層中に使用でき、その内容をここに挿入する。染料の還元された形態は、電磁波スペクトルの可視光領域では殆ど吸収せず、銀イオンによって、染料の元の着色した形態へ酸化して戻さなければならない。ベンジリデン染料は、低いグレーレベルの高い色純度を与える、極めてシャープなスペクトル特性を有する。前記染料は、典型的に104〜105L/モル・cm程度の大きな吸光率を有しており、優れた相溶性および熱安定性を有している。前記染料は、容易に合成され、化合物の還元されたロイコ形態が、大変安定である。米国特許第3,442,224号公報;同第4,021,250号公報;同第4,022,617号公報;同第4,368,247号公報に開示されているようなロイコ染料も、本発明には有用である。
さまざまな着色形成層においてロイコ染料から形成された染料は、当然、異なっていなければならない。より好ましくは、形成された染料の吸収最大は、少なくとも80〜100nmの差がある。3つの染料を形成しようとする場合、そのうち2つが、好ましくは少なくともこの最小限度の差を有していなければならず、3番目の染料が、好ましくは他の染料の少なくとも1つと、少なくとも150nm、特に少なくとも200nmの差がなければならない。銀イオンで酸化されて可視染料を形成し得るロイコ染料は、先に記載した如く、本発明では有用である。
本発明の要素に使用されるロイコ化合物によって発生する染料は、既知であり、ザ・カラー・インデックス(The Colour Index);ザ・ソサイエティ・オブ・ダイズ・アンド・カラリスツ(The Society of Dyes and Colourists):ヨークシャー、英国、1971年;第4巻、4437頁;およびフェンカタラマン・カー(Ventkataraman,K)著、ザ・ケミストー・オブ・シンセティック・ダイズ(The Chemistry of Synthetic Dyes)、アカデミック・プレス(Academic Press)、ニューヨーク、1952年、第2巻、1206頁;米国特許第4,478,927号公報、並びにハマー・エフ・エム(Hamer,F.M.)著、ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リレイテッド・カンパウンヅ(The Cyanine Dyes and Related Compounds);インターサイエンス・パブリシャーズ(Interscience Piblishers):ニューヨーク、1904年;492頁に開示されている。
ロイコ染料化合物は、当業者に既知の技術により、容易に合成され得る。適する方法は、例えば、エフ・エックス・スミス(F.X.Smith)ら著、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedoron Lett.)、1983年、24(45)、4951〜4954頁;エックス・ハン(X.Huang)、エル・シェ(L.Xe)著、シンセティック・コミュニケーション(Synth.Commun.)、1986年、16(13)、1701〜1707頁;エイチ・ジマー(H.Zimmer)ら著、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、1960年、25、1234〜5頁;エム・セキヤ(M.Sekiya)ら著、ケミカル・ファーマシー・ブリュトゥン(Chem.Pharm.Bull)、1972年、20(2)、343頁、およびティー・ソーダ(T.Sohda)ら著、ケミカル・ファーマシー・ブリュトゥン1983年、31(2)、560〜5頁;エイチ・エー・ラブス(H.A.Lubs)著、ザ・ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ・アンド・ピグメンツ(The Chemistry of Synthetic Dyes and Pigments);ハフナー(Hafner)、ニューヨーク、ニューヨーク;1955年、第5章;エイチ・ゾーリンガー(H.Zollinger)著、カラー・ケミストリー(Color Chemistry):シンセシス・プロパティーズ・アンド・アプリケーションズ・オブ・オーガニック・ダイズ・アンド・ピグメンツ(Synthesis,Properties and Applications of Organic Dyes and Pigments);ヴイ・シー・エイチ(VCH);ニューヨーク、ニューヨーク;67〜73頁、1987年、および米国特許第5,149,807号、並びに欧州特許出願公開第0,244,399号に開示されている。
さらに、別の画像形成材料として、日本特許出願公開第165054号(1984年)に記載されている如く、染料部分を有する化合物の移動性が、ハロゲン化銀による酸化/還元反応の結果として変化する物質、または有機銀塩材料も、高温で使用することができる。上記材料の多くは、露光に対応して移動する染料の画像態様の分布が、熱現像によって感光性物質中に形成される物質である。画像の染料を染料定着物質に転写すること(拡散転写)によって目に見える画像を得る方法は、上記で引用した特許、並びに日本特許出願公開第168,439号(1984年)および同第182,447号(1984年)に記載されている。
更に、還元剤は、当業者に既知の如く、酸化すると、通常の写真用染料カプラーまたは現像液を放出する化合物であってよい。本発明の光熱写真材料を、画像態様での露光した後またはそれと同時に、水を実質上含まない条件下で熱現像すると、露光された感光性ハロゲン化銀を含む露光部あるいは未露光部のいずれにおいても、銀画像の形成と同時に移動性の染料画像が得られる。
本発明において有用な還元剤の合計量は、好ましくは還元剤を用いる独立した各層の合計重量に対して、0.5〜25重量%の範囲、特に1〜10重量%の範囲でなければならない。
バインダー
本発明で使用する感光性ハロゲン化銀および有機銀塩酸化剤を、一般に、以下に記載する少なくとも1つのバインダーに添加する。
バインダーは、溶液中の他の成分を維持するのに十分な極性であることが好ましい。バインダーは、例えば、天然および合成の樹脂(例えば、ゼラチン、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロース、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、メタクリレートコポリマー、無水マレイン酸エステルコポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー等)のようなポリマー材料から選ばれることが好ましい。コポリマー(例えば、ターポリマー)も、ポリマーの定義内に包含される。
本発明で使用できるバインダーは、独立して、または互いに組み合わせて用いることができる。バインダーは、親水性でも疎水性でもよい。典型的な親水性バインダーは、透明または半透明の親水性コロイドであって、例えば、天然物質(例えば、ゼラチン、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体等のようなタンパク質;デンプン、アラビアガム、プルラン、デキストリン等のような多糖類)、および合成ポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドポリマー等のような水溶性ポリビニル化合物)が挙げられる。親水性バインダーの他の例は、写真要素の寸法安定性を向上させる目的のために使用する、ラテックス状の分散されたビニル化合物である。
ポリビニルブチラールおよびポリビニルホルマールのようなポリビニルアセタール、並びにポリ酢酸ビニルおよびポリ塩化ビニルのようなビニルコポリマーが特に好ましい。光熱写真用材料のための好ましいバインダーは、ポリビニルブチラールである。バインダーは、独立してまたは互いに組み合わせて用いることができる。バインダーは、親水性でも疎水性でもよいが、好ましくは疎水性である。
バインダーは、一般に、エマルション層の約20〜約75重量%、好ましくは約30〜約55重量%の基準で使用される。ロイコ染料の割合および活性が、特定の現像時間および温度を必要とする場合、バインダーは、その条件下で耐性がなければならない。一般に、バインダーは、200゜F(90℃)において30秒間、分解しないかまたはその構造保全性を失わないことが好ましく、特に、300゜F(149℃)において30秒間、分解しないかまたはその構造保全性を失わないことが好ましい。
場合により、上記ポリマーは、それら2つまたは3つを組み合わせて使用してよい。そのようなポリマーは、分散する成分をその中に運ぶのに十分な量、すなわち、バインダーとしての作用の有効な範囲内で使用される。有効な範囲は、当業者によって適宜決定できる。少なくとも1つの有機銀塩を運ぶ場合の指針として、バインダーと有機銀塩の好ましい範囲は、15:1〜1:2、好ましくは8:1〜1:1であるとされる。
乾燥銀組成物
光熱写真エマルション層のための組成物は、バインダー;感光性ハロゲン化銀、非感光性の還元性銀発生源;非感光性の還元性銀発生源用還元剤(例えば、任意のロイコ染料);本発明のフッ素化ポリマー;および任意の添加物を、例えばトルエン、2−ブタノン、またはテトラヒドロフランのような不活性な有機溶媒中に溶解および分散することによって調製され得る。
画像を改良する「トーナー(toners)」またはその誘導体の使用は、非常に望ましいが、要素にとって必須ではない。トーナーは、エマルション層の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜10重量%の量で含まれ得る。トーナーは、米国特許第3,080,254号、同第3,847,612号、および同第4,123,282号に示されているような光熱写真技術において周知の物質である。
トーナーの例としては、フタルイミドおよびN−ヒドロキシフタルイミド;スクシンイミドのような環状イミド類、ピラゾリン−5−オンおよびキナゾリノン、1−フェニルウラゾール、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、キナゾリンおよび2,4−チアゾリジンジオン;ナフタルイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタルイミド);コバルト錯体(例えば、ヘキサミントリフルオロ酢酸コバルト);メルカプタン類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2,4−ジメルカプトピリミジン、3−メルカプト−4,5−ジフェニル−1,2,4−トリアゾールおよび2,5−ジメルカプト−1,3,4−チオアジアゾール);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類[例えば、(N,N−ジメチルアミノメチル)フタルイミド、およびN−(ジメチルアミノメチル)ナフタレン−2,3−ジカルボキシイミド];ブロック化ピラゾール類、イソチウロニウム誘導体およびある種の光漂白剤の組み合わせ[例えば、N,N'−ヘキサメチレン−ビス(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウム)トリフルオロアセテートおよび2−(トリブロモメチルスルホニルベンゾチアゾール)の組み合わせ];3−エチル−5−[(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)−1−メチルエチリデン]−2−チオ−2,4−o−アゾリジンジオンのようなメロシアニン染料;フタラジノン、フタラジノン誘導体、またはそれらの誘導体の金属塩[例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタラジノン、および2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン];フタル酸誘導体とフタラジノンの組み合わせ(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸、および無水テトラクロロフタル酸);キナゾリンジオン、、ベンズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;トーン変性剤としてのみならず、ハロゲン化銀を現場(in situ)で形成するためのハロゲン化物イオン発生源としても機能するロジウム錯体[例えば、アンモニウムヘキサクロロロジウム(III)錯体、臭化ロジウム、硝酸ロジウムおよびカリウムヘキサクロロロジウム(III)錯体];無機の過酸化物および過硫化物(例えば、アンモニウムペルオキシジスルフェートおよび過酸化水素);ベンズオキサジン−2,4−ジオン類[例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン、8−メチル−1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオンおよび6−ニトロ−1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン];ピリミジン類および非対称トリアジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリミジンおよびアザウラシル);並びにテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレンおよび1,4−ジ(o−クロロフェニル)−3,6−ジメルカプト−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)が挙げられる。
本発明で使用される光熱写真要素は、エマルション中に水銀(II)を組み込むことによって、曇りの更なる生成に対しても保護でき、かつ貯蔵中の感度低下に対しても安定化できる。本発明の実施には必要ではないが、水銀(II)塩を、曇り防止剤として添加することが有利であることがある。この目的のための好ましい水銀(II)塩は、酢酸水銀および臭化水銀である。
単独でまたは組み合わせて使用できる、他の適した曇り防止剤および安定化剤としては、米国特許第2,131,038号公報[スタウト(Staud)]および同第2,694,716号公報[アレン(Allen)]に記載のチアゾリウム塩;米国特許第2,886,437号公報[ピーパー(Piper)]および同第2,444,605号公報[ハイムバッハ(Heimbach)]に記載のアザインデン類;同第2,728,663号公報(アレン)に記載の水銀塩;米国特許第3,287,135号公報[アンダーソン(Anderson)]に記載のウラゾール類;米国特許第3,235,652号公報[ケナード(Kennard)]に記載のスルホカテコール類;英国特許第623,448号公報[キャロル(Carrol)ら]に記載のオキシム類;米国特許第2,839,405号公報[ジョーンズ(Jones)]に記載の多価金属塩;米国特許第3,220,839号公報[ハーツ(Herz)]に記載のチウロニウム塩;並びに米国特許第2,566,263号公報[トリヴェリ(Trivelli)]および同第2,597,915号公報[ダムシュローダー(Damschroder)]に記載のパラジウム、白金および金の塩が挙げられる。
本発明の光熱写真要素は、例えば、米国特許第2,960,404号公報[ミルトン(Milton)]に記載されている種類のポリアルコールおよびジオール;米国特許第2,588,765号公報[ロビンズ(Robins)]および同第3,121,060号公報[デュアン(Duane)]に記載されているような脂肪酸またはエステル;並びに英国特許第955,061号公報に記載されているようなシリコーン樹脂等のような可塑剤および潤滑剤を含有し得る。
光熱写真要素は、画像形成染料安定化剤を包含し得る。そのような画像染料安定化剤は、英国特許第1,326,889号公報、並びに米国特許第3,432,300号公報、同第3,698,909号公報、同第3,574,627号公報、同第3,573,050号公報、同第3,764,337号公報、および同第4,402,394号公報に示されている。
光熱写真要素は、無機または有機硬化剤も包含し得る。親水性バインダーと共に使用する場合、クロム塩(例えば、ミョウバンクロム、酢酸クロム等);アルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド等);N−メチロール化合物(例えば、ジメチロールウレア、メチロールジメチルヒダントイン等);ジオキサン誘導体(例えば、2,3−ジヒドロキシジオキサン等);活性ビニル化合物(例えば、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール等);活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン等);ムコハロゲン酸(例えば、ムコ塩素酸およびムコフェノキシ塩素酸等)を使用することが可能であり、独立してまたはそれらの組み合わせとして使用してよい。疎水性バインダーと共に使用する場合、ポリイソシアナート、エポキシ樹脂、メラミン、フェノール樹脂および硬化剤としてのジアルデヒドのような化合物を使用することが可能である。
安定化エマルション層を含有する光熱写真要素は、米国特許第3,253,921号公報[サウデー(Sawdey)]、同第2,274,782号公報[ガスパー(Gaspar)]、同第2,527,583号公報(キャロルら)、同第2,956,879号公報[ヴァン・カンペン(Van Campen)]に記載されているような、光吸収物質およびフィルター染料を含有する写真要素内で使用できる。所望により、染料は、例えば米国特許第3,282,699号公報(ミルトン)に記載されているように媒染することができる。
安定化エマルション層を含有する光熱写真要素は、デンプン、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、並びに米国特許第2,992,101号公報[ゼリー(Jelley)ら]および同第2,701,245号公報[リン(Lynn)]に記載されている種類のビーズを含むポリマービーズ等のようなマット剤を含有してもよい。
安定化エマルションは、帯電防止層または導電層[例えば、溶解性塩(例えば、塩化物、硝酸化物等)を含んで成る層、金属蒸着層、米国特許第2,861,056号公報[ミンスク(Minsk)]および同第3,206,312号公報に記載されているようなイオンポリマー、または米国特許第3,428,451号公報[トレヴォイ(Trevoy)]に記載されているような不溶性無機塩を含んでなる光熱写真要素内で使用できる。
乾燥銀構造物
本発明の光熱写真用乾燥銀エマルションは、支持体上の1つ以上の層から構成され得る。単層構造物は、銀発生源物質、ハロゲン化銀、現像剤、バインダー、ポリマーフッ素化界面活性剤、および光学的に透明なポリマービーズ、並びにトーナー、被覆助剤、ロイコ染料および他の補助剤のような任意の物質を含有している。2層構造物は、1つのエマルション層(通常、支持体と隣接している層)中に銀発生源とハロゲン化銀を、第2の層または両方の層中に他の成分をいくつか含有していなければならないが、すべての成分を含有する単エマルション層コーティングと保護用トップコートから成る2層構造物が挙げられる。光学的に透明なポリマービーズは、好ましくは構造物の最も外側の層内に含まれている。多色光熱写真用乾燥銀構造物は、各色についてこの何組かの重層を含有し得るか、または米国特許第4,708,928号に記載されている如く、単層内に全ての成分を含有し得る。多層の多色光熱写真物品の場合、様々なエマルション層は、一般に、米国特許第4,460,681号に記載されているように、種々の感光層の間に機能性または非機能性のバリヤー層を用いることにより、互いに別個に保持される。
光熱写真用乾燥銀エマルションは、基材上に適した「同時ウエットオンウエット」コーティング手順(例えば、マルチナイフコーティング、マルチロールコーティング、マルチスロットコーティング、マルチスライドコーティング、およびマルチカーテンコーティング)によってコーティングできる。
本発明において、光熱写真用または熱転写用エマルション層のコーティング量は、10〜30g/m2、好ましくは18〜22g/m2である。
コーティングした構造物は、オーブン、対流平行空気流、衝突空気、赤外光、放射線加熱、電磁波、または加熱ローラーを用いて乾燥できる。
現像条件は、使用する構造物に依存して変化するが、典型的に、滴した高温(例えば約80〜約250℃、好ましくは約120〜約200℃)において十分な時間(例えば、1秒〜2分間)で画像態様に露光した材料を加熱することを伴う。
ある方法では、現像を2工程で行う。熱現像は、高い方の温度(例えば、約150℃で約10秒間)で生じ、その後、低い方の温度(例えば、約80℃)において変換溶媒の存在下、熱拡散を行う。低い方の温度での第2の加熱工程は、それ以上現像することなく、既に形成された染料を、エマルション層から受容層へ拡散させる。
支持体
本発明において使用される光熱写真用および熱転写用エマルションは、広く多種の支持体上に塗布できる。基材または支持体は、画像形成必要条件に依存して、広い範囲の材料から選択され得る。典型的な支持体としては、ポリエステルフィルム、下塗りしたポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレート、硝酸セルロースフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリオレフィンフィルム、および関連するまたは樹脂状の材料、並びに、ガラス、紙等が挙げられる。典型的には、可撓性支持体、特に紙支持体が用いられ、特にバリタおよび/またはα−オレフィンポリマー(特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ブチレンコポリマー等のような炭素数2〜10のα−オレフィンポリマー)で部分アセチル化または被覆できる。支持体に対して好ましいポリマー材料としては、優れた熱安定性を有するポリマー(例えば、ポリエステル)が挙げられる。特に好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートである。
本発明において使用する光熱写真用および熱転写用エマルションは、線巻コーティング、ダイコーティング、エアナイフコーティング、カーテンコーティングまたは米国特許第2,681,294号公報に記載されている種類のホッパーを用いた押出ダイコーティングを含む様々なコーティング手段でコーティングできる。所望により、2つ以上の層を、米国特許第2,761,791号公報および英国特許第837,095号公報に記載の手段によって同時にコーティングしてよい。エマルション層の典型的な湿潤厚さは、約10〜約100μmの範囲であって、層を、20〜100℃の温度範囲の強制空気で乾燥することができる。層の厚さは、染料の色に対して補色的なカラーフィルターを用いたマクベス(MacBeth)カラーデンシトメーターTD504型で測定して、最大画像密度0.2以上、特に0.5〜2.5の範囲を与えるように選択することが好ましい。
あるいは、前記組成物を噴霧乾燥またはカプセル化して固体粒子を製造してよく、その後別の(できれば異なる)バインダー中に再度分散した後支持体上にコーティングすることができる。
エマルション層用組成物は、フルオロ脂肪族ポリエステルのようなコーティング助剤も包含し得る。
(好ましくはポリマー材料を含んで成る)バリヤー層を、本発明の光熱写真要素内に含んでいてもよい。バリヤー層の材料のためのポリマーは、天然および合成のポリマー(ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、スルホン化ポリスチレン等)から選択され得る。場合により、ポリマーは、シリカのようなバリヤー助剤とブレンドできる。
以下の非限定的な実施例によって、本発明を説明する。
実施例
以下の実施例において使用される物質はいずれも、特に特定していない限り、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.、ミルウォーキー、ウイスコンシン州)等の標準的な商品供給源から容易に入手した。以下の付加的な用語および材料を使用した。
ポリスチレンメタクリレートおよびメチルメタクリレート製の光学的に透明なビーズは、米国特許第2,701,245号公報の記載と同様にして調製した。
ブトヴァール(Butvar、登録商標)B−79は、モンサント・カンパニー[(Monsanto Company)、セント・ルイス(St.Loues)、ミズーリ州]製ポリビニルブチラールである。
デスモドゥール(Desmodur、登録商標)N3300は、モベイ・ケミカルズ(Mobay Chemicals、ピッツバーグ、ペンシルバニア州)製の脂肪族トリイソシアナートである。
パーマナックス(Permanax、登録商標)WSOは、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルへキサン[CAS RN=7292−14−0]であって、ヴルナックス・インターナショナル・リミテッド(Vulnax International Ltd.)製である。それは、ノノックス(Nonox)としても知られている。
PE−2200は、シェル・オイル・カンパニー[(Shell Oil Co.)、アルコン(Arkon)、オハイオ州]製ポリエステル樹脂である。
アクリロイド(Acryloid、登録商標)A−21は、ローム・アンド・ハース[(Rohm and Haas)、フィラデルフィア、ペンシルバニア州]製アクリルコポリマーである。
MEKは、メチルエチルケトン(2−ブタノン)である。
PETは、ポリエチレンテレフタレートである。
以下に示す構造を有する染料−1は、係属中の米国特許出願第08/202,941号(1994年2月28日出願)に開示されている。
Figure 0003626199
2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリンは、以下の構造を有している。
Figure 0003626199
ポリマーフッ素化界面活性剤Aは、以下のランダムポリマー構造(式中、m=7、n=2およびp=1である。)を有している。ポリマーフッ素化界面活性剤Aの調製は、係属中の米国特許出願第08/104,888号(1993年8月10日出願)に記載されている。
Figure 0003626199
ハレーション防止剤染料−3は、以下の構造を有している。ハレーション防止剤染料−3の調製は、係属中の米国特許出願第08/203,120号(1994年2月28日出願)の実施例1に記載されている。
Figure 0003626199
ビニルスルホンは、欧州特許出願公開第0600589号公報に記載されており、以下の構造を有している。
Figure 0003626199
帯電防止剤は以下の構造を有しており、米国特許第4,975,363号公報に記載の一般的製法を用いて調製できる。
Figure 0003626199
以下の実施例は、ポリマーフッ素化界面活性剤、および場合により透明ビーズを光熱写真用要素内に組み込むことによる搬送性および画像均一性の効果を表している。実施例1〜4の調製では、以下のコア−シェル型臭化ヨウ化銀エマルション、イリジウムドープした予備成形銀石けん分散体、ホモジネートおよび光熱写真用銀エマルションコーティング溶液を用いた。
コア−シェル型臭化ヨウ化銀エマルションの調製
以下の成分を30〜38℃の間の温度に保持しながら混合することにより、溶液を調製した。
フタレート化ゼラチン 50g
脱イオン水 1500mL
臭化カリウム(0.1M) 6mL
溶液のpHを3N硝酸で5.0に調節した。以下の水性カリウム塩と硝酸銀溶液を、25℃で調製し、9.5分間以上の間隔をあけて上記溶液に噴出した。
臭化カリウム 27.4g
ヨウ化カリウム 3.3g
脱イオン水 275.0g
硝酸銀 42.5g
脱イオン水 364.0g
リサーチ・ディスクロージャー等17643項;米国特許第3,415,650号公報;同第3,782,954号公報;および同第3,821,002号公報に記載のpAgフィードバックコントロールループを用いて、pAgを一定の値に保持した。
以下の2つのカリウム塩水溶液および硝酸銀水溶液を、28.5分以上の間隔をあけて、この溶液に噴出した。
組成の溶液Dを、25℃で調製した:
臭化カリウム 179.0g
カリウムイリジウムヘキサクロライド 0.0010g
脱イオン水 812.0g
硝酸銀 127.0g
脱イオン水 1090.0g
エマルションを水で洗浄した後、脱塩した。平均粒子寸法、走査型電子顕微鏡(SEM)による決定により、0.05μmであった。
イルジウムドープした予備成形ハロゲン化銀/有機銀塩 の調製
分散液:
以下の記述の如く、ハロゲン化銀/有機銀塩分散液を調製した。この材料を、銀石けん分散液またはエマルションとも呼ぶ。
ハムコ(Humko)9718脂肪酸[ウィトコ・カンパニー 118.0g
(Witco.Co.、メンフィス(Memphis)、テネシー州)製]
ハムコ(Humko)9022脂肪酸[ウィトコ・カンパニー 570.0g
(Witco.Co.、メンフィス(Memphis)、テネシー州)製]
水酸化ナトリウム(1.4863m/L) 1.5L
硝酸(水50mL中、硝酸濃度19mL) 69mL
イルジウムドープした予備成形コア−シェル型0.10モル
エマルション(水1.25L中、700g/モル)
硝酸銀(0.859m/L) 2.5L
脂肪酸を、80℃において水13Lに溶解し、15分間混合する。次に、5分間混合しながら水酸化ナトリウムを添加することによって分散液を形成する。硝酸溶液を添加した後、分散液を55℃に冷却して25分間撹拌する。55℃に維持しながら、イルジウムドープした予備成形コア−シェル型エマルションを添加して、5分間混合した後、硝酸銀溶液を添加し、さらに10分間混合する。洗浄水の抵抗率が20,000/cm2になるまで分散液を洗浄する。その後、分散液を45℃において72時間乾燥する。
予備成形した石けんの均質化(ホモジネート)
以下の成分を均質化することによってホモジネートを調製した。
メチルエチルケトン 77.0g
ブトヴァールB−79 2.2g
イルジウムドープした予備成形銀塩分散液 20.8g
直径0.05μmのコア−シェル型臭化ヨウ化銀(ヨウ化物8%と臭化物92%を含有するコア25%、および全て臭化物のシェル75%)2.0重量%含有する予備成形銀石けん。
上記成分を21℃で10分間混合し、24時間放置する。混合物を4,000psiで均質化した後、8,000psiで再度均質化する。
光熱写真用銀エマルションコーティング溶液:
ホモジネート 85.80g
メチルエチルケトン 4.18g
ピリジニウムハイドロブロマイドパーブロマイド0.48g
(メタノール中26重量%)
臭化カルシウム(メタノール中15重量%) 0.64g
2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール0.06g
2−(3−クロロベンゾイル)安息香酸 0.66g
染料−1 0.012g
メタノール 4.31g
ブトヴァールB−79 21.45g
2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリン6.41g
(MEK中8重量%)
パーマナックスWSO 4.93g
デスモドゥールN3300トリイソシアナート 0.39g
(MEK中66.7重量%)
テトラクロロフタル酸(MEK中26重量%) 0.63g
フタラジン(MEK中22重量%) 2.22g
ブトヴァールB−79 0.16g
PE−2200(MEK中30重量%) 3.76g
上記の最初の2成分を21℃で60分間混合した。混合物に臭化カルシウムを添加した後、さらに30分間撹拌した後、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、2−(3−クロロベンゾイル)安息香酸、染料−1およびメタノールを添加した。30分間混合した後、分散駅を10℃に冷却した。次に、ブトヴァールB−79および2−(トリブロモメチルスルホニル)キノリンを添加し、分散駅を30分間混合した。残りの成分それぞれを、15分間隔で別個に添加して混合した。
実施例1〜4
実施例1〜4は、対応する光熱写真用要素の搬送性および曇りについての、裏面およびトップコート組成物中の異なる種類の粒状物の効果を表している。
Figure 0003626199
炭酸カルシウムは、混合物の残りを添加する前に、酢酸セルロースブチレートまたはアクリロイド樹脂MEK溶液と高剪断混合した。ジャンク・アンド・クンケル(Junke and Kunkel)製ウルトラ−トゥラックス(Ultra−Turrax)SA−45型のような混合装置を使用した。
光熱写真用要素は、光熱写真用銀エマルションコーティング溶液を各トップコート溶液A、B、CおよびDと共に、以下の記載および表1に示した代表的な裏面コーティングを予めコーティングした7miL(0.18mm)のポリエステル上にデュアルコーティングすることによって調製した。82℃(180゜F)で3分間コーティングを乾燥して、光熱写真用銀エマルションの乾燥被覆重量21.1g/m2(2g/(フィート))、およびトップコートの乾燥被覆重量2.7g/m2(0.25g/(フィート))とした。
実施例1〜4では、以下の裏面コーティング溶液を使用した。裏面コーティングは、7miL(0.18mm)のポリエステル上に押出コーティングして、90℃において2分間空気乾燥させることにより、乾燥被覆重量4.3g/m2(0.40g/(フィート))とした。
Figure 0003626199
米国特許第5,181,707号公報に記載の分割供給機構を装備したシート供給装置内で実際に試験することにより、上記のフィルムの分離特性を試験した。装置内でのフィルムの輸送し易さを評価する観察者が、シートをシート供給装置に走行させた。観察者は、評価基準1〜10(10が最も優れており、1が最も悪い。)においてフィルム性能を評価した。6以上の評価が妥当であると考えられ、6以下は容認できない。
ガードナー(Gardner)曇り試験機XL−211モデル8011を用いて、各実施例の裏面コーティングの曇り度を測定した。裏面コーティングの摩擦係数は、インストゥルメンターズ・インコーポレイテッド(Instrumentors Inc.)製スリップ/剥離試験機モデル3M90を用いて測定した。裏面コーティング表面の平滑性は、BEKK平滑さ/気孔率試験機モデルBK−131/EDを用いて測定した。
ポリマーフッ素化界面活性剤をトップコート内に使用した場合の光熱写真用要素の裏面コーティング内での異なる種類の粒状物の効果についての比較を、表1にまとめる。
Figure 0003626199
摩擦係数は、自動化装置における光熱写真用要素の搬送性についての優れた指示値ではないことが分かる。BEKK平滑さは、より優れた指示値であって、その値が低い程、要素の搬送欠陥が少なくないことに相当する。搬送評価は、光学的に透明なビーズが、要素の搬送性を高めることを明示している。滑りを付与するためにシリカを用いた実施例1Aおよび1Dは、搬送性評価では容認できない結果を与え、ポリメチルメタクリレートやポリスチレンメタクリレートビーズを用いた実施例2A、3Bおよび4Cは、容認できる評価結果を与えた。実施例3Bは、搬送性がより高いが、曇り度が他の実施例よりも悪かった。しかしながら、曇り度9.9は、容認できる条件下では、最も好ましい値ではない。
実施例5
実施例5は、トップコート中のポリマーフッ素化界面活性剤の取り込みと、裏面コーティング中の光学的に透明なポリマービーズとの関係を示す。
トップコートコーティング溶液:
以下の成分を連続して添加および混合して、貯蔵用トップコートコーティング溶液を提供した。
成 分
アクリロイド(登録商標)A−21 448.0g
(アクリルコポリマー;MEK中
10.6重量%)
スーパープレックス(Super−Plex)200 30.0g
(炭酸カルシウム、スペシャリティ・
ミネラルズ・インコーポレイテッド製)
メチルエチルケトン 7.13kg
メタノール 990.0g
CAB171−15S(酢酸セルロースブチレート、 1.25kg
イーストマン・コダック製)
4−メチルフタル酸 47.0g
無水テトラクロロフタル酸 11.0g
炭酸カルシウムは、混合物の残りを添加する前に、アクリロイド樹脂MEK溶液と高剪断混合した。ジャンク・アンド・クンケル(Junke and Kunkel)製ウルトラ−トゥラックス(Ultra−Turrax)SA−45型のような混合装置を使用した。
前記光熱写真用銀エマルションコーティング溶液を、上記貯蔵用溶液に添加するポリマーフッ素化界面活性剤Aの量を変えて含有させたトップコート溶液で、実施例4に記載した裏面コーティングをコーティングした7miL(0.18mm)のポリエステル上にデュアルコーティングした。82℃(180゜F)で3分間コーティングを乾燥することにより、光熱写真用銀エマルションの乾燥被覆重量を21.1g/m2(2g/(フィート))に、およびトップコートの乾燥被覆重量を2.7g/m2(0.25g/(フィート))とした。
光熱写真用要素の観察されたコーティングまだら度と搬送性を表2にまとめる。コーティングまだら度は、光熱写真用要素を光で露光した後、1.5〜2.0の間の均一な光学濃度を得るように、124℃(255゜F)で15秒間熱現像して、評価した。次に、光熱写真用要素をライトボックス上で観察し、コーティングまだら度1〜10で評価する一連の視覚的基準により比較した。評価6は、容認できるのに要する最低限度であると考えられる。搬送性は、実施例1〜4と同様にして評価した。
Figure 0003626199
高濃度のポリマーフッ素化界面活性剤によって、コーティング均一性が改良された。摩擦係数は、自動化装置における要素の搬送性についての優れた指示値ではないことも分かる。光学的に透明なビーズを裏面コーティングに組み込むことによって、ポリマーフッ素化界面活性剤のより高い濃度でも、容認できる搬送性が達成できる。
請求の範囲で規定するような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、前記記載から適当な変更および改良が可能である。

Claims (4)

  1. (a)感光性ハロゲン化銀、非感光性の還元性銀発生源、銀イオン用還元剤およびバインダーを含んでなる光熱写真用エマルション層;
    (b)バインダーおよびポリマーフッ素化界面活性剤を含んで成る、光熱写真用エマルション層に隣接する層;および
    (c)複数の光学的に透明な有機ポリマービーズを含んで成る少なくとも1つの最も外側の層
    を基材にコーティングした光熱写真用要素。
  2. 前記ポリマーフッ素化界面活性剤が、
    (1)フッ素化エチレン性不飽和モノマー;
    (2)ヒドロキシ含有エチレン性不飽和モノマー;および
    (3)極性のエチレン性不飽和モノマー
    から成る反応性モノマーから誘導されたポリマー鎖内に少なくとも3つの異なる基を含んで成り、そして
    前記光学的に透明な有機ポリマービーズが、ポリメチル メタクリレートまたはポリスチレンメタクリレートポリ マーから成る請求項1記載の要素。
  3. (a)非感光性の還元性銀発生源、銀イオ ン用還元剤およびバインダーを含んで成る熱転写エマル ション層;
    (b)バインダーおよびポリマーフッ素化界面活性剤を 含んで成る熱転写エマルション層と隣接する層;および
    (c)複数の光学的に透明な有機ポリマービーズを含ん で成る少なくとも1つの最も外側の層を
    基材にコーティングした熱転写用要素。
  4. 前記ポリマーフッ素化界面活性剤が、
    (1)フッ素化エチレン性不飽和モノマー;
    (2)ヒドロキシ含有エチレン性不飽和モノマー;およ
    (3)極性のエチレン性不飽和モノマーから成る反応性 モノマーから誘導されたポリマー鎖内に少なくとも3つ の異なる基を含んで成り、そして
    前記光学的に透明な有機ポリマービーズが、ポリメチル メタクリレートまたはポリスチレンメタクリレートポリ マーから成る請求項3記載の要素。
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