JP3980083B2 - 化粧板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に絵柄を有する化粧板に関し、特に表面に目地等の大柄な凹凸を有する基材に転写により絵柄を施してなる化粧板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅の外装や内装用として各種化粧板が使用されているが、近年、高級化、高意匠化の傾向とともに表面に複雑な絵柄を設けた製品が好まれるようになってきた。
【0003】
表面に複雑な絵柄を施す方法として、転写による絵付けが知られている。転写による絵付けは表面が平滑な基材に対して可能であるが、表面に微細な凹凸を有する基材に対しても、軟性ロール等を用いることにより転写が可能である。
【0004】
ところが、ユニットバス内装等に用いられる基材には、目地等の大柄な凹凸の入った基材が用いられることが多く、前記軟性ロール等による転写では目地にも絵柄が転写されてしまうという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、目地を有するユニットバス内装基材に転写により複雑な絵柄を設ける際、目地へ転写される絵柄の問題点をなくし、且つ高耐久性を有し、かつ意匠性の高い絵柄を設けた化粧板の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの課題を解決するため、表面に目地を有するユニットバス内装基材に転写により任意の絵柄層を転写してなる化粧板の製造方法において、任意の絵柄の転写後、シルクスクリーン印刷により目地の上に溌液性を有し任意の色の隠蔽性を有する紫外線硬化型のシルクスクリーンインキを印刷し、硬化後、前記溌液性を有する紫外線硬化型のシルクスクリーンインキによりはじかれる樹脂を塗布して透明保護層を設けてなることを特徴とする化粧板の製造方法を提供するものである。
【0007】
以下本発明を図面に基づき詳細に説明する。
図1に本発明の製造方法によりなる化粧板の断面の構造の一例を示す。
表面に大柄な凹凸を有する基材である目地2を有する化粧板基材1としては、無機系のスレート板、石綿セメント、珪酸カルシウム板、珪酸マグネシウム板、木片セメント板等を用いることが出来る。また、基材の厚みは、特に限定しないが、4〜25mm程度が使い易い。また、絵柄の転写前に基材上ににシーラ3を施したり、ベースコート塗料4を塗装したりとしたことも好適に行なわれる。
【0008】
転写シートの基体フィルムは、化粧板基材の表面形状により、適時選択すれば良い。弾性体ロール等による転写時の熱圧着の熱により基材の表面形状に追従することが可能な熱可塑性樹脂フィルムを用いる。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、又は、ポリエチレンやポリプロピレンと塩化ビニル樹脂のラミネートフィルムがある。基体シートの樹脂の種類、厚み等は、化粧基材の表面凹凸形状、転写温度との兼ね合いで決める。
【0009】
転写により設けられる任意の絵柄5に用いるインキとしては、要求品質により塩酸−酢酸ビニル共重合樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリビニルブチール樹脂系から選択することができる。転写基体シートへの印刷は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の方法で可能である。
【0010】
シルクスクリーン印刷により大柄な凹凸の凹部上に印刷される溌液性を有し任意の色の隠蔽性を有するインキ6としては、シリコーン樹脂系のはじき剤(0.3〜2.0部)を含むはじきインキ例えば100〜700部隠蔽剤の入った2液硬化ウレタン型インキや、紫外線硬化型のシルクスクリーンインキを使うのが好ましい。
【0011】
前記紫外線硬化型インキとしては、アクリルウレタン樹脂系、シリコーンアクリレート樹脂系に公知の紫外線開始剤をいれて顔料も添加して使う。また、インキの厚みは10μm〜2mm程度が隠蔽の観点から好ましい。
紫外線硬化型インキを用いた際は硬化に紫外線照射を用いるが、紫外線の照射は120W/cmの高圧水銀灯やメタルハライド灯によるものが好ましい。
色は隠蔽性を有するものであれば良く、特に基材に対応して目地と見えるような色を選択すればより好適である。
【0012】
透明保護層(トップコート層)7となる溌液性を有するインキによりはじかれる樹脂としては、2液硬化型のウレタン樹脂系が使えるが、紫外線硬化型の透明なウレタンアクリレートやポリエステスアクリレート樹脂に重合開始剤等を添加したものも使用可能である。厚みとしては50〜200μm程度が好ましく、艶有り、半艶、艶無しでもよい。
特に、溌液性を有するインキよりはじかれることにより凹凸部があたかも目地を有するようなはじかれ具合とすればより好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化粧板の製造方法の実施様態について説明する。
目地2を設けたコンクリート等からなる基材1にウレタン樹脂系のシーラー3を施し、ベースコート塗装4をする。
転写シートより任意の絵柄5を軟性ゴムロールを用いて転写し、転写シートの基体シートを剥離後、インキを乾燥させ、その後にシルクスクリーン印刷により目に部上に溌液性を有するインキ6を印刷し、乾燥後、表面に前記溌液性を有するインキによりはじかれる樹脂により表面保護層7を形成する。
【0014】
<参考例>基材として厚み15ミリの目地のある無機系スレート板を用い、これに2液硬化型ウレタン樹脂系シーラー(大日本塗料(株)製「セラン」)を塗布厚30μmで施したあと、酸化チタンの入った2液硬化型ウレタン樹脂系塗料(大日本塗料(株)製「Vトップ(ベースコート)」)でベースコート塗装(50g/m2・dry)し、120℃で5分乾燥して基材温度を80℃にした。
【0015】
転写シートの基体シートとして、塩化ビニル(PVC100重量部に対し可塑剤Tg/m2 混合)(80μm)/ポリプロピレン(20μm)の複合シートを用い、このポリプロピレン側にウレタン樹脂系インキで絵柄層を印刷し、上記基材のベースコート面と貼り合わせ、ゴム硬度40°の160℃に加熱したゴムロールで線圧20kgf/cm、ライン速度12m/minで絵柄層を転写し、基体シートを剥離した。
【0016】
次に、基材の目地の上に見当をあわせてシルクスクリーン印刷機を使い下記の構成からなる溌液性を有するインキを印刷して120W/cmの高圧水銀灯を5灯照射して硬化させた。
【0017】
<溌液性を有するインキの組成>
主剤:ウレタンアクリレート樹脂 100部
紫外線硬化剤:2エトキシ−2フェニルアセトフェノン 2部
ハジキ剤:シリコーンオイル 0.5部
【0018】
次に、下記の構成の前記溌液性を有するインキにはじかれる樹脂からなる透明保護層を100g/m2 塗布したあと120W/cmの高圧水銀灯を5灯照射してライン速度12m/minで硬化させて化粧板を作った。
【0019】
<透明保護層の組成>
主剤:ウレタンアクリレート樹脂 100部
紫外線硬化剤:2エトキシ−2フェニルアセトフェノン 2部
【0020】
出来上がった化粧板は、あたかも目地を有するような凹凸が表面にあるように見える意匠的に優れたものとなり、表面の耐久性も高いものとなった。
【0021】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明の化粧板の製造方法により、目地のある化粧板基材に高い意匠性の転写絵柄を設け、かつ目地部も溌液性を有するインキにて隠蔽し、かつ透明保護層を表面に設けることによって、意匠性とともに高耐久性を有する化粧板を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧板の製造方法による化粧板の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1…化粧板基材 2…目地 3…シーラー 4…ベースコート塗装
5…絵柄 6…溌液性を有するインキ 7…透明保護層(トップコート層)
Claims (1)
- 表面に目地を有するユニットバス内装基材に転写により任意の絵柄層を転写してなる化粧板の製造方法において、任意の絵柄の転写後、シルクスクリーン印刷により目地の上に溌液性を有し任意の色の隠蔽性を有する紫外線硬化型のシルクスクリーンインキを印刷し、硬化後、前記溌液性を有する紫外線硬化型のシルクスクリーンインキによりはじかれる樹脂を塗布して透明保護層を設けてなることを特徴とする化粧板の製造方法。
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JP24158095A JP3980083B2 (ja) | 1995-09-20 | 1995-09-20 | 化粧板の製造方法 |
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JPH0976447A JPH0976447A (ja) | 1997-03-25 |
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JP24158095A Expired - Fee Related JP3980083B2 (ja) | 1995-09-20 | 1995-09-20 | 化粧板の製造方法 |
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1995
- 1995-09-20 JP JP24158095A patent/JP3980083B2/ja not_active Expired - Fee Related
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