JP3979706B2 - 変速シフト及び駐車ロック操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はトラクタ等の車両において、変速シフト操作と駐車ロック操作とを単一の操作レバーによって行う変速シフト及び駐車ロック操作装置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
このような変速シフト及び駐車ロック装置は、例えば米国特許No.5,086,895及びNo.5,269,195に開示されているように公知であり、駐車ロックが変速装置の中立状態で行われるのに対し、変速装置をシフト操作する操作レバーによって駐車ロック操作も行われることから変速装置を作用状態としたままで駐車ロック装置を作動させるといった操作ミスがおきるのを防止すると共に、駐車ロック操作機構を別設する必要をなくす。米国特許No.5,086,895に開示の駐車ロック装置は伝動部材を制動して車両を走行不能にロックするブレーキ式のものに構成され、また米国特許No.5,269,195に開示の駐車ロック装置は伝動部材に対し噛合い係合する可動ロック部材により車両を走行不能にロックする噛合い係合式のものに構成されている。
【0003】
ところで単一の操作レバーを用いる従来の変速シフト及び駐車ロック装置は、操作レバーの駐車ロック位置が複数変速シフト位置と実質的に同等に扱われレバー中立位置から各変速シフト位置へのレバー操作も駐車ロック位置へのレバー操作も同等に行われるようにされているため、オペレータが駐車ロック位置へのレバー操作を行うつもりで不注意に変速シフト位置へのレバー操作を行う不都合がみられている。また一般に各変速シフト位置と駐車ロック位置とで操作レバーを仮にロックして位置保持するレバーロック機構が、操作レバーのレバーガイドを利用して設けられているが、操作レバーが車両走行中には絶えず握られるのに対し駐車中には触れられることがないといった事情からして、変速シフト位置と同等に扱われている駐車ロック位置からのレバー抜けが起き易い不都合もみられていた。
【0004】
従来の操作装置の他の問題点として、操作レバーのレバーガイドが該レバーを回動可能に支持する支持部よりも上方側でレバー上端の握り近くに配置されていることから生じる問題点がある。すなわちそのように配置されたレバーガイドには特にトラクタのような作業車両においては泥土等の異物が付着し易く、レバーガイドに設定された変速シフト位置及び駐車ロック位置に狂いが生じ易い。また同配置のレバーガイドは変速装置及び駐車ロック装置を操作するためのレバー作用点から遠隔しており、独立して製作され組立てられるため、精密さを欠く場合があり、特にレバーガイドの駐車ロック位置が精密さを欠くと危険な事態も起き得る。
【0005】
したがってこの発明の1つの目的とするところは変速シフト及び駐車ロック操作を行うための単一の操作レバーを、変速シフト操作とは異別の操作で駐車ロック位置へと変位操作されるように設けてあって、これによりオペレータが駐車ロック操作を確実に認識して同操作を誤らないこととしてある新規な操作装置を、提供することにある。
【0006】
付随する目的は上記操作レバーの駐車ロック位置からのレバー抜けを確実に防止してある、新規な変速シフト及び駐車ロック装置を提供するにある。
【0007】
この発明の別の目的とするところは変速シフト及び駐車ロック操作を行うための単一の操作レバーを、泥土等の異物の影響を受けないと共に精密に設けられるレバーガイド手段にガイドさせて、駐車ロック位置へのレバー操作が精密に得られることとしてある新規な操作装置を、提供することにある。
【0008】
【発明の要約】
この発明の変速シフト及び駐車ロック操作装置は、変速装置5のシフト操作と駐車ロック装置43の操作とを行うための単一の回動可能な操作レバーを設けてある車両において、上記操作レバー68を、該レバーの軸線方向に沿い第1の軸線方向位置と第2の軸線方向位置との間で摺動可能に支持し、この操作レバー68を第1の軸線方向位置で回動操作して変速シフトを行うように構成する一方、該操作レバー68を少なくとも一旦、第2の軸線方向位置に摺動変位させた状態でのみ、駐車ロック操作を行えるように構成してなる
【0009】
このように単一の操作レバー68を軸線方向での第1及び第2の位置間で摺動可能に支持し、該レバーによる変速シフト操作を第1の軸線方向位置で行うこととした上で、駐車ロック操作を行うためには操作レバー68の第2の軸線方向位置への摺動変位操作を必要としたことにより、駐車ロック操作が操作レバー68を摺動させるといった、変速シフト操作とは異質の操作を含むことになるから、オペレータは駐車ロック操作を確実に認識して同操作を誤らないことになる。
【0010】
頻繁に行われる変速シフト操作を容易とするためには、前記操作レバー68を前記第1の軸線方向に移動付勢するスプリング手段71を設けるのが、好ましい。すなわち同スプリング手段によっては操作レバー68が常時は第1の軸線方向位置に置かれることになるから、変速シフト操作の都度、操作レバー68を摺動変位させる必要がない。
【0011】
変速シフト操作が確実に操作レバー68の前記第1の軸線方向位置で行われるようにするためは、この操作レバーの変速シフト操作領域で該レバー68の前記第2の軸線方向位置への摺動変位を規制する規制手段76;76Aを設けるのが、好ましい。このような規制手段として最も単純と認められるものは、操作レバー68を第1の軸線方向位置から押下げて第2の軸線方向位置へと摺動変位させるように支持した上で、該レバー68の下端の移動を制限するように設ける規制手段である。
【0012】
本発明においては、駐車ロック操作に際し操作レバー68を変速シフト領域から駐車ロック位置へとガイドするためのガイド手段74を設けられており、同ガイド手段は、操作レバー68の変速シフト操作領域で該レバー68の前記第2の軸線方向位置への摺動変位を規制する規制手段76;76Aと、次のように組合わせることができる。すなわちガイド手段74のレバーガイド径路75に、前記第1の軸線方向位置での操作レバー68の駐車ロック位置方向への変位を規制する規制部75bを設ける一方、上記規制手段76;76Aを、該規制部75bにより規制される位置においてのみ、当該規制位置から駐車ロック位置にかけて前記第2の軸線方向位置への操作レバー68の摺動変位を許容するものに構成することを特徴とするものである。本構造によれば駐車ロック操作に際しオペレータが、上記した規制部75bにより操作レバー68を第2の軸線方向位置へと摺動変位させる時期を知らされ、同摺動変位を行う前後ではガイド径路75に沿ったレバー68回動操作を行うこととなり、駐車ロック操作に際し操作レバー68を摺動変位させねばならないといっても、専らガイド手段74にて誘導される操作さえ行えばよくて操作上の抵抗感がない。
【0013】
上の構造によれば操作レバー68が第2の軸線方向位置におかれた状態で駐車ロック位置へともたらされることとなるのに対し、駐車ロック位置からの操作レバー68のレバー抜けを確実に防止するためには上記したガイド手段74を、駐車ロック位置で操作レバー68の前記第1の軸線方向位置への摺動変位を許容するものとし、このガイド手段のレバーガイド径路75に、駐車ロック位置で操作レバー68が第1の軸線方向位置へと摺動変位されると該レバーの変速シフト操作領域方向への変位を規制する規制部75d,75eを設けるのが、好ましい。すなわち第2の軸線方向位置におかれた状態でガイド手段のレバーガイド径路75内を駐車ロック位置へと誘導された操作レバー68は、再び第1の軸線方向位置へと移すことでレバーガイド径路75自体に設ける規制部により確実にレバー抜け防止を図り得るのである。操作レバー68を第1の軸線方向位置に向けて移動付勢するスプリング手段71を設けた構造では、上記したレバー抜け防止が自動的に得られることになる。
【0014】
この発明はまた、ミッションケース32内に配置された変速装置5及び駐車ロック装置43を備えた車両において、
上記ミッションケース32の外面上に固定設置された操作ハウジング66、
上記変速装置5のシフト操作と上記駐車ロック装置43の操作とを行うためにほぼ上下方向に沿わせ上記操作ハウジング66に回動可能に支持させて、該ハウジング66の内部に臨ませてあり、上記変速装置5及び駐車ロック装置43を操作するための作用点を下端付近に有する単一の操作レバー68、及び
上記操作レバー68を変速シフト操作領域から駐車ロック位置へとガイドするために上記操作ハウジング66により位置決めして該ハウジング66の内部に配置され、上記操作レバー68を挿通させてあるガイド穴75を有するガイド板74、
を備えた変速シフト及び駐車ロック装置を、提供するものである。
【0015】
操作ハウジング66の内部に配置された上記ガイド板74は、操作ハウジング66に保護されて泥土等の異物の影響を受けることがない。また該ガイド板74は操作レバー68の作用点に近接配置されレバー作用点との関連でガイド穴75を精密に形成されるものであり、且つ、操作ハウジング66により位置決めされたものである。したがって操作レバー68は、泥土等の異物の影響を受けないと共に精密に設けられるガイド板74にガイドされていて、駐車ロック位置へのレバー68操作が精密に得られることとなる。
【0016】
上述した操作装置はさらに、前記ミッションケース32内から前記操作ハウジング66内に延出させてある操作軸64であって前記変速装置5のシフト部材62,63と前記駐車ロック装置43の作動部材52とに対し択一的に係合させた上で該各部材を変位操作させ得るように摺動及び回転可能に支持された操作軸64、及び前記操作ハウジング66内に配置されていて前記操作レバー68により上記操作軸64を選択的に摺動及び回転させ得るように該レバー68の前記作用点と操作軸64間を接続するリンク部材72を、備えており、前記ガイド板74を、上記した操作レバー68とリンク部材72との接続位置付近に配置してあるものに、構成される
【0017】
そして、本発明は、駐車ロック操作をオペレータに確実に認識させるべく、上記操作ハウジング66に操作レバー68を、該レバーの軸線方向に沿い第1の軸線方向位置と該位置から押下げた第2の軸線方向位置との間で摺動可能に支持させ、この操作レバー68を第1の軸線方向位置で回動操作して変速シフトを行うように構成する一方、上記したガイド板74のガイド径路75に、操作レバー68を第2の軸線方向位置に摺動変位させた状態でのみ該レバー68の駐車ロック位置方向への回動操作を可能とする規制部75bを設ける。本実施態様によれば駐車ロック操作を行うために操作レバー68を第2の軸線方向位置へと押下げる操作が必要とされるから、オペレータが駐車ロック操作を確実に認識することになる。また駐車ロック操作に際しレバー68押下げを必要とするといっても、同押下げ操作を含めての全操作がガイド板74に誘導されるものとなって操作上の抵抗感がない。
【0018】
さらに、本発明は、変速シフト操作が確実に操作レバー68の第1の軸線方向位置で行われることとするための単純な構造として、前記操作ハウジング66の下端に、該ハウジング66内への前記リンク部材72の組込みを可能とする開口を設け、この開口を閉鎖する蓋66bの内面に、操作レバー68の変速シフト操作領域で該レバー68の前記第2の軸線方向位置への摺動変位を規制するための規制溝76を設けることを特徴としている
【0019】
駐車ロック操作をオペレータに確実に認識させるため上記操作軸64に向けて付勢すべく、上記した駐車ロック装置の作動部材52に対する前記操作軸64の係合によって前記操作レバー68の操作抵抗を増大させるスプリング手段77を配設することができる。
【0020】
この発明の他の特徴と長所は、添付図面を参照して行う以下の説明から明瞭に理解できる。
【0021】
【実施例】
図1は本発明に係る変速シフト及び駐車ロック操作装置を装備したトラクタの伝動機構を示している。エンジン1により主クラッチ2を介し回転駆動される中空駆動軸3とその下方に位置する変速軸4との間に主変速装置5を配設してあり、本発明操作装置は後述するように同主変速装置5のシフト操作を行うものに構成されている。駆動軸2の延長線上に位置させた中空中間軸6と変速軸3の延長線上に位置させたプロペラ軸7間には、副変速装置8を配設してある。プロペラ軸7は、後輪用差動装置9の人力傘歯車10と噛合わされた小傘歯車11を後端に装備する。差動装置9の左右の出力軸12は、左右の遊星歯車式減速装置13を介して左右の後輪14を駆動する。差動装置9にはデフロック・クラッチ15が付設され、また各出力軸12にはブレーキ16を付設してある。プロペラ軸7上に前輪駆動力取出し用の歯車17を固定設置してあり、必要に応じ図外の左右の前輪を駆動して4輪駆動による車両走行も行えることとしてある。
【0022】
エンジン1により主クラッチ2を介し回転駆動されるPTO系の駆動軸18も、中空の駆動軸3及び中間軸6内を貫通させて設けられており、本駆動軸18はトラクタ機体から後方へ延出させてあるPTO軸19を、歯車減速装置20を介して駆動する。主クラッチ2はデュアルクラッチに構成されており、一段目の切り操作で走行系の駆動軸3の駆動を断ち二段目の切り操作でさらにPTO系の駆動軸18の駆動を断つ。
【0023】
同様に図1に示すように主変速装置5は、駆動軸3上に前進1−3速用の変速歯車21,22,23と後進用の変速歯車24を遊嵌設置すると共に変速軸4上に前進1−3速用の変速歯車25,26,27と後進用の変速歯車28を固定設置し、前進用の変速歯車については対応するもの同士を直接に噛合わせ、後進用の変速歯車24,28は遊転自在に支持した中間歯車29を介し噛合わせて、前進3段、後進1段の変速を行うものに構成されている。後進用の変速歯車24と前進2速用の変速歯車22は駆動軸3の前半部上で間隔をあけて配置され、その間にはピン型摩擦板式の複式同期クラッチ30が配置されている。また前進1速用と前進3速用の変速歯車21,23は駆動軸3の後半部上で間隔をあけて配置され、その間にはピン型コーン式の複式同期クラッチ31が配置されている。実施例に係るトラクタは車両前部に装備させるフロントローダを用いるローディング作業に使用することを予定されており、同作業に際しては車速を前進2速の車速と後進車速との間で頻繁に切替えることから、これらの車速を得るための変速歯車22,24を駆動軸3に対し選択的に結合するための同期クラッチとしてはエネルギー吸収量が大きいピン型摩擦板式のものを用い、他方、前進1速用と前進3速用の変速歯車21,23を駆動軸3に対し選択的に結合する同期クラッチとしてはより低コストのピン型コーン式のものを用いているのである。このように変速装置において2つの形式の同期クラッチを併用することは、例えば米国特許No.5,462,148に開示されているように既に公知である。主変速装置5は図2に後端部を図示してあるように、トラクタ機体の一部を構成しているミッションケース32の前半部内に設置されている。
【0024】
ミッションケース32の後半部内に設置されている副変速装置8について説明すると、図1,2に示すように変速軸4は減速歯車33,34列によって中間軸6に接続されている。中間軸6上には2個の変速歯車35,36を固定設置してあり、そのうちの小径側の歯車36に対し減速歯車機構37を介し接続された変速歯車38が、中間軸6外に配置されている。プロペラ軸7上には、上記変速歯車36,38に対し選択的に噛合わせ得るシフト歯車39を摺動のみ自在に設置してあると共に上記変速歯車35に噛合わされた歯車40を遊嵌設置してある。またプロペラ軸7に対し歯車40と変速軸4をそれぞれ選択的に結合する複式同期クラッチ41も、設けられている。これにより副変速装置8は歯車38,39の噛合わせにより1速(クリープ速)、歯車36,39の噛合わせにより2速、同期クラッチ41による歯車40のプロペラ軸7への結合により3速、そして同期クラッチ41によるプロペラ軸7の変速軸4に対する直結により4速の回転数を、プロペラ軸7に対し選択的に与えるものとされている。
【0025】
図2,3に示すようにプロペラ軸7上に固定設置された前輪駆動力取出し用の前記歯車17を利用して駐車ロック装置43が設けられており、本発明に係る変速シフト及び駐車ロック操作装置は主変速装置5のシフト操作と駐車ロック装置43による駐車ロック操作とを行うものに構成されている。駐車ロック装置43は前述した米国特許No.5,269,195に開示のものと実質的に等しく、その可動ロック金物44は、歯車17の周方向でみて該歯車17の1個の歯溝を隔てて隣合う2個の歯溝に突入して歯車17に対し噛合い係合する2個のロック爪44F,44Rであって車両前進方向への歯車回転を阻止するように歯車歯面に対し係合可能なロック爪44F及び車両後進方向への歯車回転を阻止するように歯車歯面に対し係合可能なロック爪44Rを有する。ロック金物44はミッションケース32内面上の支壁部32aとミッションケース32に後続するリヤケース45の前壁とに固定支持させた前後方向の支軸46に、歯車17に対し遠近する方向で回動可能に支持され、支軸46に巻回され支壁部32aとロック金物44とに両端部を係合させてあるトルクばね47によって歯車17との噛合い解除方向に回動付勢されている。なお図3において48は、歯車17からミッションケース32の下方へと前輪駆動力を取出すための中間歯車である。
【0026】
同様に図2,3に示すようにミッションケース32の一側壁に回転可能に支持させた支軸49aを設け、ロック金物44に対し歯車17反対側から対向するカム板49を、該支軸49aの内端に固定してある。ロック金物44における歯車17反対側の面にはカム面44aを形成してあり、このカム面44aが前記トルクばね47の付勢下で係合するカム突起49bが、カム板49上に設けられている。これにより図2でみてカム板49が支軸49aまわりでトルクばね47力に抗し反時計方向に回動されカム突起49bが押下げられると、ロック金物44が支軸46まわりでロック作動方向に回動せしめられることとされている。
【0027】
図2−4に示すようにミッションケース32の後半部上面には開口が設けられ、この開口を閉鎖する上蓋50がミッションケース32に装着されているが、該開口内に臨む支枠51が、ミッションケース32の上面部に固定支持させて設けられている。そして該支枠51から懸垂させたチャネル状の支枠部に横向きの支点ピン51aを装備させてこの支点ピン51aに、カム板49を回動させるためのロック作動金物52を該ピン51aまわりで回動可能に支持させている。ロック作動金物52はその下端側に、横向きに突出する作動アーム52aを有する。作動アーム52aとカム板49にはその各自由端側で互いに平行するピン53,54を固定してあり、これらのピン53,54を利用し作動アーム52aとカム板49間が、並列配置のつる巻ばね55とリンク片56とにより接続されている。つる巻ばね55はその両端でピン53,54に掛け止めされ、リンク片56は上端では長孔56aにピン53を挿通し下端ではピン54によりカム板49に枢着されている。ロック作動金物52はその作動アーム52aが支点ピン52まわりで、図2でみて反時計方向に回動されるとつる巻ばね55を介してカム板49をロック作動方向に回動させ、このときロック金物44と歯車17が正しい噛合い位相関係にないとロック操作力が一旦、つる巻ばね55に貯えられる。ロック操作に際しリンク片56は、ピン53が長孔56a内を移動することでロック作動に関与せず、ロック作動金物52が反対方向に回動されるロック解除操作時にカム板49を強制的に回動させるように機能する。ロック作動金物52は、そのボス部に巻回し該金物52と支枠51とに両端を係合させてある比較的弱いトルクばね42によって、駐車ロック解除方向に回動付勢されている。
【0028】
図3,4に示すようにミッションケース32内中間位置の支壁32bとミッションケース32を連設してあるフロントケース57の後壁とに摺動のみ自在に支持させた2本のフォークシャフト58,59を、ロック作動金物52用の支点ピン52とほぼ等しいレベルで設け、これらのフォークシャフト58,59に、ミッションケース32の前半部内では主変速装置5の前記同期クラッチ30,31を入断するためのシフトフォーク60,61を、またミッションケース32の後半部内では係合金物62,63を、それぞれ固着してある。係合金物62,63とロック作動金物52の各上面には、横方向で整列する係合溝62a,63a,52bを設けてある。図2−4に示すように摺動及び回転可能に支持した横向きの操作軸64を、ミッションケース32の一側外方から前記上蓋50内に突入させて設け、操作軸64の摺動変位により各係合溝62a,63a,52b内に臨ませ得るシフトピン65を、該操作軸64の内端に固着してある。したがって操作軸64の摺動変位によりシフトピン65を係合金物62,63及びロック作動金物52の各々に選択的に係合させ、次に操作軸64を回転変位させることによって、主変速装置5の変速シフト操作と駐車ロック装置43の入断操作とを選択的に行える。図3,4において51bは、ロック作動金物52方向へのシフトピン65の変位を許容するために支枠51に形成した窓穴である。
【0029】
図5に示すようにミッションケース32方向に張出す支筒部66dで上蓋50の一側外面に装着した操作ハウジング66を、ミッションケース32の側方に配置してある。図5,6に示すように操作ハウジング66には該ハウジング66内部の座面66aに支承させたボール67を介し、上下方向に沿う操作レバー68を回動自在に支持させてあり、操作軸64は同ハウジング66内へと突入させてある。ボール67には操作軸64と平行し上下の一定幅を有する貫通穴67aを形成してあり、操作レバー68に固定支持させたピン69を該貫通穴67aに挿通し、操作レバー68を軸線方向に沿い、ピン69が貫通穴67aの上端面に当接する第1の位置と下端面に当接する第2の位置との間で摺動可能に支持してある。ボール67の上方側で操作ハウジング66内には、該ハウジング66に下端を支持させ上端で操作レバー68に作用させた円錐状コイルばね71を配置してある。このコイルばね71は操作レバー68を上向きに移動付勢して該レバー68を常時は上記第1の位置に保持すると共に、円錐状のものであることからして操作レバー68を図5,6に示す直立姿勢とするように回動付勢する。
【0030】
操作軸64端には操作レバー68の下端部方向に張出すリンク片72を固着してあり、このリンク片72の自由端に形成した貫通穴に、操作レバー68の下端付近に形成した、レバー68作用点となる部分球面状の作動部68aを支承させてある。操作ハウジング66はリンク片72組込み用の開口を下端に有する下端開放のものに形成されており、同開口はボルト73によりハウジング66下面に装着した底蓋66bによって閉鎖されている。ハウジング66本体と底蓋66b間には、操作レバー68の下端部を挿通するガイド穴75を有するガイド板74を挟持させてある。ガイド板74は、上記開口の周縁部でハウジング66の下端面に形成した位置決め段部66cによってハウジング66に対し位置決めされており、図例では底蓋66bにも同様の段部を形成してある。底蓋72bの内面には、後述するように操作レバー68の軸線方向位置を規制するための規制溝76を形成してある。ガイド穴75及び規制溝76の形状は、図7,8に明瞭に示してある。
【0031】
操作レバー68は図5,6に示す直立姿勢では操作軸64を、シフトピン65が係合金物63の係合溝63a内に臨むと共に主変速装置5が中立状態に維持され駐車ロック装置43がロック解除状態に維持されるように、設けられている。操作レバー68を図5の矢印S方向(左右方向)に沿い回動させて操作軸64を摺動変位させ、シフトピン65を係合金物62の係合溝62a内又はロック作動金物52の係合溝52b内に臨ませることができ、またシフトピン65が何れかの係合溝62a,63a,52b内に臨んでいる状態で操作レバー68を図6の矢印T方向(車両前後方向)に沿い鎖線図示のように回動させて操作軸64を回転変位させ、シフトピン65を介し各金物62,63,52の変位を得ることができる。図9は操作レバー68を矢印S方向に沿い回動操作して、シフトピン65がロック作動金物52の係合溝52b内に臨み該金物52に対し係合する位置へと操作軸64を摺動変位させた状態を図示している。図5の状態とそれからシフトピン65が係合溝62a内に臨む位置へと操作軸64を摺動変位させた状態とで、操作軸64に形成した長溝64a内にスプリング77の付勢下で突入するボール77aを、上蓋50に保持させて設けてあり、図9の状態ではボール77aが長溝64aから外れてレバー68操作抵抗が増し、シフトピン65のロック作動金物52に対する係合がオペレータに感知されることとしてある。なお操作軸64上に側外方向きへの変位を規制して配置したリング78と前記上蓋50間に比較的弱いコイルばね79を設けて、ロック作動金物52に対する係合方向への操作軸64の摺動操作に伴い圧縮される同ばね79によって操作抵抗が増して行くようにも図ってある。
【0032】
図7,8に示すようにガイド板74のガイド穴75は、主変速装置5のシフト操作領域では上方の前記第1の位置にある操作レバー68を矢印S方向にも矢印T方向にも自在に操作できる広幅のものに形成され、同領域の4隅部が主変速装置5を2速、後進速及び3速、1速とするレバー68の位置2,R及び3,1に設定されている。ガイド穴75は同操作領域から屈曲させて駐車ロック位置Pへと導かれているが、詳細な形状設定については後で述べる。また図8,9に示すように底蓋66bの規制溝76は、上方の前記第1の位置にある操作レバー68下端の回動軌跡に対応させてほぼ球面状としてある浅い領域76aと操作レバー68を下方の前記第2の位置に押下げ可能とする深い領域76bとを有するものに形成され、操作レバー68がその下端で深い領域76bに対面する位置へと操作された状態でのみ図10に例示するように、該レバー68を第2の位置へと押下げ得ることとされている。操作レバー68の下端が対面することのない部分で規制溝76は、概して平坦な領域76cに形成されている。図6,7に示すように操作レバー68の下端には、矢印T方向で駐車ロック位置P向きに突出する係合部68bを設けてある。
【0033】
図11は操作レバー68の上端に取付けられた握り80を示しており、この握り80の上面に操作レバー68の操作パターンが表示されている。主変速装置5のシフト操作パターンは、図7に図示の位置2,R及び3,1へのシフトパターンに対応したH型のものである。以下、図12−17を参照して駐車ロック位置についての操作パターンを説明する。
【0034】
図12は操作レバー68を図5−7に示した位置から矢印S方向で駐車ロック位置側へ一定量回動操作した状態を示し、この状態でレバー68が当接してその変位が規制される規制端面75aが、ガイド板74のガイド穴75端に形成されている。底蓋66b内面の規制溝76は同状態でレバー68の下端が、係合部68bを矢印T方向でみて深い領域76b向きに若干突出した状態で浅い領域76aに対面することとなるように、形成されている。図12のレバー68位置は図9に図示したレバー68位置に対応しており、操作軸64は、シフトピン65が係合金物63から外れロック作動金物52に対し係合し終わる位置まで摺動変位されている。
【0035】
操作レバー68は次に図12の位置から矢印T方向で駐車ロック位置側へと一定量回動操作され、図13に示す位置へともたらされる。このレバー68位置でその係合部68bの先端が当接する第2の規制端面75bが、ガイド板74のガイド穴75端に形成されている。底蓋66b内面の規制溝76は、この状態でレバー68の下端が深い領域76bに完全に対面することとなるように形成されている。図12の位置から図13の位置までのレバー68操作によってロック作動金物52はロック作動方向に回動されるが、駐車ロック装置43を作動させる位置までは回動変位されていない。ガイド板74には、図13のレバー68位置で矢印S方向での浅い領域76a向きのレバー68変位を規制する規制突部74aを設けてある。
【0036】
次に操作レバー68は規制溝76の深い領域76bに向けて押下げ操作されて軸線方向での前記第2の位置へともたらされ、図14(B)に示すように係合部68bが第2の規制端面75bから外される。これによって操作レバー68を再び矢印T方向で駐車ロック位置向きに回動操作できることとなるから、そのレバー68操作を行って図15に図示の状態を得る。この状態ではロック作動金物52がロック作動方向に完全に回動変位されて、駐車ロック装置43がロック作動せしめられる。なお図14の位置から図15の位置へのレバー68操作は、図15(B)に示すようにリンク片72が操作ハウジング66の内壁面に当接することで規制されることとしてある。
【0037】
以上の操作によって駐車ロック装置43を作動させるための操作は完了するが、操作レバー68の戻りを阻止するレバー・ロックを行うため次に該レバー68を再び、矢印S方向で駐車ロック位置側に回動操作して図16に図示の位置へ移す。このレバー68操作範囲を規制するための第3の規制端面75cが、ガイド穴75端に形成されている。本操作によって操作軸64は、シフトピン65がロック作動金物52の係合溝52a内で図9の左向きに移動するように摺動変位されるが、駐車ロック装置43のロック作動状態には何の影響も生じない。ガイド穴75の形状は、上記操作によってレバー68が移される位置で該穴75の幅が矢印S方向においても矢印T方向においても対応するレバー68幅よりも僅かに大であるように、設定されている。そして同位置で操作レバー68が中立位置への復帰用の前記円錐状コイルばね71(図5,6)の付勢下で当接する第4の規制端面75dが、ガイド穴75端に形成されている。
【0038】
以上の操作を完了すると、オペレータは操作レバー68から手を離すこととされている。それによっては該レバー68が前記円錐状コイルばね71(図5,6)の力によって自動的に上昇動し、図17に示すように軸線方向での前記第1の位置へと移される。図16から図17までのレバー68自動変位の間、該レバー68は第4の規制端面75dと当接したままである。また中立復帰用の円錐状コイルばね71はレバー68を矢印Sに沿って戻り方向に付勢し、また操作軸64上の前記コイルばね79もレバー68を同方向に付勢するから、操作レバー68は同付勢力により矢印S方向での戻り移動を行おうとするが、係合部68bが当接することでレバー68の同戻り移動を規制する第5の規制端面75eが、ガイド穴75端に形成されている。操作レバー68は結局、第4及び第5の規制端面75d,75eに規制されて駐車ロック位置に位置保持される。なお上記した矢印S方向でのレバー68の若干の戻り移動によっては、ロック作動金物52の係合溝52a内でシフトピン65が若干移動するのみで、駐車ロック装置43のロック作動状態には何の影響も生じない。
【0039】
図11に示した握り80上面の前記パターン表示は、以上に説明した操作に対応するものとされていて、図12,13,14,15,16に図示した操作位置に対応する位置をそれぞれ、符号a,b,c,d,eで指してある。矢印は操作レバー68の押下げ及び上昇を示し、位置eから駐車ロック位置Pへの上昇を破線矢印で表示したのはスプリング(コイルばね71)作用による自動的な動きであることを示している。駐車ロックを解除し主変速装置5のシフト操作可能な状態を得るためには、操作レバー68を駐車ロック位置Pから位置eに対応する位置まで一旦押下げた上で、前述したのとは逆向きにレバー68操作を行えばよい。
【0040】
図3,4には前記副変速装置8の操作機構の一部も図示してあり、同操作機構はミッションケース32に摺動のみ自在に支持させて該ケース32内の後半部上方レベルに配置した2本のフォークシャフト82,83を、備えている。フォークシャフト82には前記シフト歯車39をシフト操作するためのシフトフォーク84を、またフォークシャフト83には前記同期クラッチ41を入断操作するためのシフトフォーク85を、それぞれ取付けてある。前記操作軸64とは反対側から前記上蓋50内に突入させてある操作軸86を摺動及び回転可能に設け、この操作軸86の内端にシフトピン87を取付けてある。副変速装置8の変速操作は、操作軸86の摺動変位によりシフトピン87を何れかのシフトフォーク84,85に対し係合させた上で、操作軸86の回転変位により該シフトフォークをフォークシャフト82,83ごと摺動変位させて行われる。副変速装置8をシフト操作するためには、図外の副変速レバーを設けてある。
【0041】
図18−21は、第2の実施例を示している。本実施例では図18に示すように、ミッションケース32内の一側位置に前記フォークシャフト58,59及び係合金物62,63に対応するフォークシャフト58,59及び係合金物62,63、並びに前記ロック作動金物52に対応するロック作動金物52が、図示の配置で設けられている。ミッションケース32の一側壁には係合金物62,63及びロック作動金物52の係合溝62a,63a,52bに対面する開口を形成してあり、内端開放の操作ハウジング66をミッションケース32の外側面に、これらのハウジング66とケース32間でガイド板74を挟持し上記開口を該ガイド板74により覆わせて、傾斜姿勢で装着してある。ガイド板74は、ハウジング66の端面に形成された位置決め段部66cによってハウジング66に対し位置決めされている。ロック作動金物52は、ガイド板74とそれに取付けた枠体89とに支点ピン51aを固定支持させ該支点ピン51aまわりで回動可能に支持されている。トルクばね42によりロック解除方向に回動付勢されている該ロック作動金物52は図19に示すように突出する作動アーム52aを有し、この作動アーム52a端に設けたピン53を介し図外の駐車ロック装置に接続されている。駐車ロック装置は前記のもの同様に歯車等の伝動部材に対し噛合い係合させる可動ロック部材を備えたものであってもよく、また前述した米国特許No.5,086,895に示されているように伝動部材を制動するブレーキバンド等の可動ブレーキ部材を備えたものであってもよい。
【0042】
変速シフト及び駐車ロック操作用の操作レバー68は前述実施例の場合同様に支持されて、ガイド板74のガイド穴75を通しミッションケース32内に突入させてある。前記のもの同様の円錐状コイルばね71も、設けられている。本実施例の操作レバー68は外径aの普通太さの部分68cのほか、外径bの径縮小部分68dを有するものに形成されていて、レバー68を軸線方向で押下げ前記類似の第2の位置へと移すと径縮小部分68dがガイド穴75内に位置せしめられることとされている。レバー68の第2の位置への移動を可能とするためロック作動金物52の係合溝52bの深さは、係合金物62,63の係合溝62a,63aの深さよりも若干大きくされている。本実施例では係合溝62a,63a,52bが、操作レバー68の変速シフト操作領域で該レバー68の第2の軸線方向位置への摺動変位を規制すると共に駐車ロック操作に際し該レバー68の第2の軸線方向位置への摺動変位を許容する規制手段76Aを構成している。
【0043】
ガイド板74のガイド穴75の形状は図20に示してあり、変速シフト位置は前述実施例の場合同様に設定されている。図20においてA,Bはそれぞれ操作レバー68の前記部分68c,68dの外径a,bよりも僅かにのみ大きく設定してある、ガイド穴75における広幅部分及び小幅部分の穴幅を示している。駐車ロック位置Pが前述実施例に類似して図示の位置に設定されているのに対し、図示のレバー68中立位置から該駐車ロック位置Pに至るガイド穴75部分は、レバー操作方向Sに沿う広幅部分、レバー操作方向Tに沿う小幅部分75f、レバー操作方向Sに沿う小幅部分75gを連ねてあるものとされている。操作レバー68をガイド穴75の小幅部分75f,75g内を通過させるためには、該レバー68の径縮小部分68dをガイド穴75内に臨ませねばならない。
【0044】
図20に示す位置からの操作レバー68の駐車ロック作動操作は図21に示すように行われ、先ず図21(A)に示したようにレバー68が矢印S方向で、ガイド穴75の規制端面75aに規制される位置まで操作される。この位置から矢印T方向にレバー68をそのまま操作することは小幅部分75f内をレバー部分68cが通過し得ないことから不可能であり、同位置で操作レバー68を押下げて軸線方向での第2の位置へと移し径縮小部分68dをガイド穴75内に臨ませた上で、矢印T方向でのレバー68操作を行って、図21(B)に示す位置へと操作レバー68を移動させる。本レバー操作は、ガイド穴75の規制端面75bによって制限される。
【0045】
次に操作レバー68を軸線方向での第2の位置に保ち径縮小部分68dがガイド穴75内に臨んだ状態を保ったまま、矢印S方向で操作し小幅部分75g内を通過させて図21(C)に示す位置へと移動させる。ここで操作レバー68から手を離すと円錐状コイルばね71(図18)の力で該レバー68が、軸線方向での第1の位置へと自動的に上昇する。前述実施例におけるのと同様に操作レバー68は図21(D)に示すように、スプリング作用によりガイド穴75の規制端面75d,75eに当接し駐車ロック位置Pにおいて位置保持される。
【0046】
この発明の好ましい実施例について説明してきたが、この発明はもちろん、特許請求の範囲を適正に解釈した範囲内で実施例に種々の修正及び変更を加えて実施することができる。例えば前述の第1及び第2の各実施例において操作レバー68が突出する、操作ハウジング66上端の開口部を覆うと共にレバー68を挿通させたゴム製ブーツをハウジング66上端部に装着して、操作レバー68の回動支持部に対する泥土等の異物の影響をより完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った変速シフト及び駐車ロック操作装置の一実施例を装備したトラクタの伝動機構を示す機構図である。
【図2】同トラクタの一部分を示す縦断側面図である。
【図3】同トラクタの一部分の縦断背面図である。
【図4】同トラクタの一部分の一部横断、一部省略平面図である。
【図5】変速シフト及び駐車ロック操作装置の要部を示す縦断背面図である。
【図6】図5のVI−VI線にほぼ沿った断面図である。
【図7】図6のVII−VII線にほぼ沿った断面図である。
【図8】図5,6に示されているガイド板と底蓋の斜視図である。
【図9】図5に類似の縦断背面図で、異なった状態を示している。
【図10】図6に類似の断面図で、異なった状態を示している。
【図11】図5,6に示されている操作レバーの上端部分を示す斜視図である。
【図12】変速シフト及び駐車ロック操作装置の作用を説明するためのもので、(A)は図7に類似の平面図であり(B)は(A)の12B−12B線にほぼ沿った断面図である。
【図13】図12同様のもので、(A)は平面図であり(B)は(A)の13B−13B線にほぼ沿った断面図である。
【図14】図12同様のもので、(A)は平面図であり(B)は(A)の14B−14B線にほぼ沿った断面図である。
【図15】図12同様のもので、(A)は平面図であり(B)は(A)の15B−15B線にほぼ沿った断面図である。
【図16】図12同様のもので、(A)は平面図であり(B)は(A)の16B−16B線にほぼ沿った断面図である。
【図17】図12同様のもので、(A)は平面図であり(B)は(A)の17B−17B線にほぼ沿った断面図である。
【図18】本発明に従った変速シフト及び駐車ロック操作装置の第2の実施例を装備したトラクタの要部を示す縦断面図である。
【図19】図18に示されているロック作動金物の斜視図である。
【図20】図18に示されているガイド板の一部分を、図18に図示の操作レバーの軸線方向に沿ってみて画いた図である。
【図21】図20に図示のガイド板のガイド穴のみを示す、図20類似の図であって、作用を説明するためのものである。
【符号の説明】
5 主変速装置
7 プロペラ軸
14 歯車
30,31 複式同期クラッチ
32 ミッションケース
43 駐車ロック装置
44 可動ロック金物
52 ロック作動金物
52b 係合溝
62,63 係合金物
62a,63a 係合溝
64 操作軸
64a 長溝
65 シフトピン
66 操作ハウジング
66b 底蓋
66c 位置決め段部
67 ボール
67a 貫通穴
68 操作レバー
68a 作動部
68b 係合部
68d 径縮小部分
69 ピン
71 円錐状コイルばね
72 リンク片
74 ガイド板
75 ガイド穴
75b,75d,75e 規制端面
76 規制溝
76A 規制手段
76a 浅い領域
76b 深い領域
77 スプリング
77a ボール

Claims (6)

  1. 変速装置(5)のシフト操作と駐車ロック装置(43)の操作とを行うための単一の回動可能な操作レバーを設けてある車両において、上記操作レバー(68)を、該レバーの軸線方向に沿い第1の軸線方向位置と第2の軸線方向位置との間で摺動可能に支持し、この操作レバーを第1の軸線方向位置で回動操作して変速シフトを行うように構成する一方、該操作レバーを少なくとも一旦、第2の軸線方向位置に摺動変位させた状態でのみ、駐車ロック操作を行えるように構成し、
    前記操作レバー(68)を変速シフト操作領域から駐車ロック位置へとガイドするためのガイド手段(74)と、前記操作レバー(68)の変速シフト操作領域で該レバーの前記第2の軸線方向位置への摺動変位を規制する規制手段(76;76A)とを設け、上記ガイド手段(74)のレバーガイド径路(75)に、前記第1の軸線方向位置での操作レバー(68)の駐車ロック位置方向への変位を規制する規制部(75b)を設ける一方、上記規制手段(76;76A)を、該規制部(75b)により規制される位置においてのみ、当該規制位置から駐車ロック位置にかけて前記第2の軸線方向位置への操作レバー(68)の摺動変位を許容するものに構成したことを特徴とする変速シフト及び駐車ロック操作装置。
  2. 前記操作レバー(68)を前記第1の軸線方向位置に向けて移動付勢するスプリング手段(71)を、設けてある請求項1の変速シフト及び駐車ロック操作装置。
  3. 前記操作レバー(68)を、前記第1の軸線方向位置から押下げて前記第2の軸線方向位置へ摺動変位させるように支持してあり、前記規制手段(76;76A)を、該操作レバーの下端の移動を制限して第2の軸線方向位置へのレバー摺動変位を規制するものに構成してある請求項1又は2の変速シフト及び駐車ロック操作装置。
  4. 前記ガイド手段(74)を、前記操作レバー(68)の駐車ロック位置で該レバーの前記第2の軸線方向位置から前記第1の軸線方向位置への摺動変位を許容するものに構成し、該ガイド手段(74)の前記レバーガイド径路(75)に、駐車ロック位置で操作レバー(68)が第1の軸線方向位置へと摺動変位されると該レバーの変速シフト操作領域方向への変位を規制する規制部(75d,75e)を設けてある請求項1から3の何れかの変速シフト及び駐車ロック操作装置。
  5. ミッションケース(32)内に配置された変速装置(5)及び駐車ロック装置(43)を備えた車両において、
    上記ミッションケース(32)の外面上に固定設置された操作ハウジング(66)、
    上記変速装置(5)のシフト操作と上記駐車ロック装置(43)の操作とを行うためにほぼ上下方向に沿わせ上記操作ハウジング(66)に回動可能に支持させて該ハウジング(66)の内部に臨ませてあり、上記変速装置(5)及び駐車ロック装置(43)を操作するための作用点を下端付近に有する単一の操作レバー(68)
    上記操作レバー(68)を変速シフト操作領域から駐車ロック位置へとガイドするために上記操作ハウジング(66)により位置決めして該ハウジング(66)の内部に配置され、上記操作レバー(68)を挿通させてあるガイド穴(75)を有するガイド板(74)、
    前記ミッションケース(32)内から前記操作ハウジング(66)内に延出させてある操作軸(64)であって、前記変速装置(5)のシフト部材(62,63)と前記駐車ロック装置(43)の作動部材(52)とに対し択一的に係合させた上で該各部材を変位操作させ得るように摺動及び回転可能に支持された操作軸(64)、及び
    前記操作ハウジング(66)内に配置されていて、前記操作レバー(68)により上記操作軸(64)を選択的に摺動及び回転させ得るように該レバー(68)の前記作用点と 操作軸(64)間を接続するリンク部材(72)、
    を備えており、前記ガイド板(74)を、上記した操作レバー(68)とリンク部材(72)との接続位置付近に配置し
    前記操作ハウジング(66)に前記操作レバー(68)を、該レバーの軸線方向に沿い第1の軸線方向位置と該位置から押下げた第2の軸線方向位置との間で摺動可能に支持させ、この操作レバーを第1の軸線方向位置で回動操作して変速シフトを行うように構成する一方、前記したガイド板(74)のガイド径路(75)に、操作レバー(68)を第2の軸線方向位置に摺動変位させた状態でのみ該レバーの駐車ロック位置方向への回動操作を可能とする規制部(75b)を設け、
    前記操作ハウジング(66)の下端に、該ハウジング(66)内への前記リンク部材(72)の組込みを可能とする開口を設け、この開口を閉鎖する蓋(66b)の内面に、前記操作レバー(68)の変速シフト操作領域で該レバーの前記第2の軸線方向位置への摺動変位を規制するための規制溝(76)を設けてあることを特徴とする変速シフト及び駐車ロック装置。
  6. 前記した駐車ロック装置の作動部材(52)に対する前記操作軸(64)の係合によって前記操作レバー(68)の操作抵抗を増大させるスプリング手段(77)を、該操作軸(64)に向けて付勢すべく配設してある請求項5の変速シフト及び駐車ロック装置。
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