JP3979609B2 - Tl基酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents

Tl基酸化物超電導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴映像装置(MRI−CT)等の超電導マグネット線材や、超電導送電などの導電材として有望視され、特に、液体窒素温度(77K)、磁界下での応用が期待され、研究開発がすすめられているTl基の高臨界温度酸化物超電導線材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
常電導状態から超電導状態に遷移する臨界温度Tc が液体窒素温度(77K)を越える値をもつY(イットリウム)基、Bi(ビスマス)基、Tl(タリウム)基、Hg(水銀)基等の酸化物超電導体が発見されている。これらの酸化物超電導体は、液体ヘリウムで冷却することが必要であった従来のNb−TiやNb3 Sn等の金属系超電導体に比較して格段に有利な冷却条件で使用できることから、実用上極めて有望な超電導材料として研究開発が進められている。
【0003】
ところが、酸化物超電導体は、機械的性質が極めて脆いため、これを線材の形に加工する手法の一例として次のような方法が行われている。すなわち、酸化物超電導体を構成する元素を含む複数の原料粉末を仮焼して、不要成分を除いた後に、この仮焼粉末をAgまたはAg合金の金属管に充填し、これをスエージング、線引き、圧延等の方法により所望の厚さのテープに加工し、これに熱処理を施して金属管内部の圧縮混合粉末に焼結反応を生じさせて所望の組成をもつ酸化物超電導体を生成させ、超電導線材を製造している。
【0004】
しかし、従来の酸化物超電導体の製造方法では、原料粉末を完全に均一に混合することが困難なことから、熱処理を施しても超電導体全体が均一な組成とならない問題があった。加えて、Tl基酸化物超電導体と複合する金属基材がAgの場合、TlとAgが約290℃の共晶点をもつために、含まれるTl量によっては純Agの融点である960℃よりもはるかに低い温度でAgが融解してしまい、さらにTl基酸化物超電導線材の作製を困難なものにしていた。また、Agは加工性が良好である反面、線材としての機械的強度に乏しく、実用上、機械的強度を得るためにステンレステープ等を補強材として用いる等の対策を講じなければならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、Tl基酸化物超電導線材を容易に作製でき、かつ、超電導体全体を均一な組成とすることができるTl基酸化物超電導体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、先に本発明者が成した拡散法によるTl基酸化物超電導体の合成法(特開平6−219440号)に着目し、この方法を改良した線材化の手法により、基材の上に、均質で緻密なTl基酸化物超電導体を生成させることができることを見出だした。すなわち、請求項1の発明は、NiあるいはNi基合金基材の表面に、少なくともTl−Oの元素で構成され、さらにV 2 5 を、原子比でTlを1としてV:0.2〜4.0となる範囲で添加してなる第1の要素と、少なくともBa−Ca−Cu−Oの元素で構成される第2の要素との拡散熱処理によってTl基酸化物超電導体を生成することを特徴とするTl基酸化物超電導体の製造方法である。
【0007】
請求項の発明は、前記第1の要素は、Tl−Ba−Ca−Cu−Oの元素で構成され、その原子比が、Tlを1として、Ba:0〜1.0、Ca:0〜1.0、Cu:0〜1.0の範囲にあり、さらにV 2 5 を、原子比でTlを1としてV:0.2〜4.0となる範囲で添加してなり、また、第2の要素がBa−Ca−Cu−Oの元素で構成され、その原子比が、Baを1としてCa:0.5〜3.0、Cu:0.5〜4.0の範囲にあることを特徴とする。
【0008】
請求項の発明は、第1及び第2の要素の原料は、そのV 2 5 以外の原料が、TlF、BaF2 、CaF2 、CuF2 から選択された1種または2種以上のフッ化物であることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、NiあるいはNi基合金基材の表面に、第2の要素を被覆して予備熱処理し、更にその上に第1の要素を被覆し、得られた複合体を拡散熱処理することを特徴とする。
【0010】
請求項の発明は、拡散熱処理後に、酸素或いは50 mol%以上の酸素を含む雰囲気中で、300℃ないし650℃の範囲で焼鈍を行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、基材としてNiあるいはNi基合金を用いる。
基材であるNiは、熱処理の際、超電導体層中に拡散しないため、超電導特性を劣化させることはなく、さらに耐食性に極めて優れているため、大気中あるいは酸素を含む雰囲気中での高温熱処理に十分耐え得る。また、Niは、適当な圧延等の加工と再結晶熱処理を施すことにより、結晶方位のそろった立方体集合組織を呈しやすい。この結晶配向したNi基材上に生成されるTl基酸化物超電導体は、Ni基材の集合組織の影響を受けて結晶を配向させることが期待できる。さらにNiあるいはNi基合金は、従来、酸化物超電導線材に広く用いられているAgに比べ2倍以上の機械的強度を保有しており、また価格もAgに比べ1桁低い価格であることから、酸化物超電導線材の製造に必要なコストを大幅に低減することが可能である。本発明で適用可能なNi基合金としては、ナイモニック(Nimonic) 合金、インコネル(Inconel) 合金などが挙げられる。
【0012】
この基材表面に第1の要素と第2の要素との拡散熱処理によってTl基酸化物超電導体を生成する。
第1の要素は、複合体を熱処理する際に拡散を促進させるため、なるべく低い融点をもつことが望ましく、少なくともTl−Oの元素で構成される酸化物あるいはフッ化物を用いる。この第1の要素は、Tl−Ba−Ca−Cu−Oの元素で構成され、その原子比は好ましい超電導特性を得るために、Tlを1として、Ba:0〜1.0、Ca:0〜1.0、Cu:0〜1.0の範囲であることが望ましい。第1の要素は、融点が700℃〜850℃程度であるが、Tl23 と共晶系を形成するV25 を添加することにより、融点を385℃〜550℃程度まで低下させることができる。V25 は、原子比でTlを1として、V:0.2〜4.0の範囲で添加するとよい。
【0013】
第2の要素は、複合体を拡散する際の下地としても機能するもので、なるべく高い融点をもつことが望ましく、少なくともBa−Ca−Cu−Oで構成される酸化物を用いる。この第2の要素のBa−Ca−Cuの原子比は、好ましい超電導特性を得るために、Baを1として、Ca:0.5〜3.0、Cu:0.5〜4.0の範囲にあることが望ましい。第2の要素は、融点が900℃以上である。
【0014】
上述した第1及び第2の要素は、原料粉を所定の組成比に混合し、ついで不要成分を除去する仮焼を行った後、微粉末に粉砕される。なお、第1及び第2の要素の原料として、TlF、BaF2 、CaF2 、CuF2 等のフッ化物を用いると、生成されるT1基酸化物高温超電導体の液体窒素中における磁界下の臨界電流特性を改善することが出来る利点がある。
【0015】
上記基材表面に第1の要素、第2の要素を被覆し、この複合体に拡散熱処理を施してTl基酸化物超電導体を生成するが、その具体的な方法として、
(1) NiあるいはNi基合金で作製されたテープまたは線状の基材上に、まず、第2の要素をスプレー法、スクリーン印刷法、スピンコート法等の手法で被覆した後、基材との密着性を高めるための予備的熱処理を行い、次にその表面に第1の要素を同様な手法で連続的に被覆することにより複合テープ、線等を作製する方法と、
(2) NiあるいはNi基合金基材シース中に第1の要素と第2の要素の混合粉を充填して得た複合体に、線引き、平ロール圧延および熱処理を繰り返し、テープ、線等を作製する方法がある。
【0016】
そして、このようにして得たテープあるいは線状の複合体に拡散熱処理を加えることによりTl基酸化物超電導体が得られる。拡散熱処理後に、さらに作製されたテープ、線等を、酸素或いは50 mol%以上の酸素を含む雰囲気中で焼鈍を行うと、より性能の良好な材料を提供することができる。ここで、焼鈍雰囲気を酸素或いは50 mol%以上の酸素を含む雰囲気とした理由は、大気中など酸素が50 mol%未満の雰囲気では、焼鈍を行っても特性の改善が得られないためである。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、Tl基酸化物超電導体を低融点相の第1の要素と高融点相の第2の要素とに分け、拡散法によりTl基酸化物超電導体をNi基材上に合成する方法である。その際、Ni基材とTl基酸化物超電導層との密着性は極めて良好であり、また、拡散熱処理によりNiがTl基酸化物超電導層中に拡散することがないので、Tl基酸化物高温超電導体固有の超電導特性を低下させることはない。また、基材であるNiは、耐食性に極めて優れているため、大気中あるいは酸素を含む雰囲気中での高温熱処理に十分耐え得る。
【0018】
また、Niは、適当な圧延等の加工と再結晶熱処理を施すことにより、結晶方位のそろった立方体集合組織を呈しやすい。この結晶配向したNi基材上に生成されるTl基酸化物超電導体は、Niの集合組織の影響を受けて結晶が配向することが期待できる。さらにNiあるいはNi基合金は、従来、酸化物超電導線材に広く用いられているAgに比べ2倍以上の機械的強度を保有しており、また価格もAgに比べ1桁低い価格であることから、酸化物超電導線材の製造に必要なコストを大幅に低減することが可能である。
【0019】
さらに、拡散法によりTl基酸化物超電導体が生成される際、低融点成分である第1の要素にフッ化物やV基酸化物を用いることで、臨界電流等の超電導特性が改善される。第1の要素にTlF等のフッ化物を添加した場合、生成されるTl基酸化物超電導体の結晶構造の変化により磁界特性が著しく改善されるため、77K、磁界下で大きい輸送電流をもつ、均質で緻密な組織のTl基酸化物超電導体をNi基材上に生成させることができる。また、第1の要素にTl23 と共晶組成をもつV25 の酸化物を添加した場合は、その融点をさらに下げることができ、これと高融点成分である第2の要素との拡散が促進され、先に本発明者が出願した拡散法によるTl基酸化物超電導拡散層よりも、はるかに厚いTl基酸化物超電導拡散層を、熱処理条件を変えることなく均一にNi基材上に生成させることができる。例えば、Tl基酸化物超電導拡散層の厚さを、熱処理条件にもよるが、約600μm程度と厚くすることができる。また、添加したV基酸化物は、Tl基酸化物超電導拡散層中に取り込まれることなく外部に押し出されるので、超電導相の生成を促進するものの、超電導特性を劣化させることはない。また、超電導結晶粒の成長を促進させて、輸送電流の障害となる結晶粒界を減少させることができる。このような効果は、V25 以外にも、Tl23 と融点の低い共晶系を形成する酸化物を加えても得ることができる。
【0020】
このように、本発明によれば、複合体に拡散熱処理を行うことにより、第1の要素の成分が第2の要素内に拡散して反応し、NiあるいはNi基合金の基材の表面に、均一で緻密な高Tc のTl基酸化物超導電層が厚く生成され、実用に適した酸化物高温超電導体を提供することが出来る。
【0021】
【実施例】
(参考例1)
BaCO3 、CaCO3 、CuOの原料粉末をBaCa2 Cu2 5 の組成となるように配合し、900℃で18時間の仮焼をして、CO2 等の不要成分を除去し、ボールミルにより数ミクロン程度の粒径まで粉砕した。この微細な粉末に、アクリル系のバインダーを加えてペースト状にし、高融点成分である第2の要素を作製した。ついで、このペースト状の第2の要素を、テープ状に平ロールで圧延加工して作製した厚さ0.1mm、巾7mm、長さ30mmのNi基材の表面に、0.2mm程度の厚さにスクリーン印刷法で被覆した。十分乾燥させた後に、400℃で6時間の熱処理によりバインダーを除去し、続いて900℃で12時間の熱処理を行って、第2の要素とNi基材を密着させた。一方、TlF、BaOの原料粉末をTl2 BaOF2 の組成となるよう配合し、メノー乳鉢で十分混練して第1の要素を作製した。この第1の要素である混合粉末をエタノール中に懸濁し、スラリー状にしたものをNi基材の上に被覆した第2の要素の表面に約0.1mmの厚さでスプレー法により塗布して複合体を作製した。この複合体を、Tl2 3 の蒸気を含んだ大気中において、830℃で2時間の拡散熱処理を行った。なお、拡散熱処理の冷却過程において、800℃までは毎分0.1℃の速度でゆっくりと冷却し、その後室温までは毎分1.7℃の速度で冷却した。さらに、酸素気流中、600℃で12時間の焼鈍を行って試料を作製した。試料断面の組成分布を電子線プローブマイクロアナライザーにより分析したところ、基材から超電導拡散層へのNiの拡散は認められなかった。試料の77KにおけるIc の磁界による変化を図1の曲線1に示した。図1の曲線2は第1の要素の原料粉末としてTl2 3 を用いた場合であって、その他の試料作製条件は、曲線1と同様である。曲線1では、ゼロ磁界下で約70Aの輸送電流が得られ、曲線2の約3.5倍である。曲線2の77Kにおける輸送電流は、外部磁界の印加により急激な低下が見られるが、曲線1においては1.5Tの磁界下でも、著しい輸送電流の低下は見られない。このようにTl2 3 の代わりにTlFを用いると、77Kで磁界下のIc 特性が大幅に改善された。
(実施例2)
参考例1の基材と同様の寸法をもつナイモニック合金基材と、参考例1と同様の組成をもつ第2の要素との複合体を同様な方法で作製した。次に、Tl2 3 とV2 5 の原料粉末を、原子比でTlを1としてVが0.64となるよう配合し、メノー乳鉢で十分混練して第1の要素を作製した。これを参考例1と同様な方法でNi基材の上に被覆した第2の要素の表面に塗布した。ついでこの複合体を、Tl2 3 の蒸気を含んだ大気中において、800〜880℃で10分から2時間の拡散熱処理を行った。図2は、生成された拡散層の厚さと熱処理温度の関係である。第1の要素にV2 5 を添加した曲線3では、添加を行っていない曲線4と比較して約3倍の厚さの拡散層が生成されており、拡散が著しく促進されている。拡散熱処理後、添加したVは超電導相には全く固溶せず、Tc は117Kを示し、Ic は拡散層の厚さにほぼ比例して増加した。
(参考例3)
外径10mm、内径7mmのNi基材シース中に、参考例1の曲線1の試料で用いた第1の要素と第2の要素を、モル比で1:1で配合して得た混合粉を充填して得た複合体に、溝ロール、平ロール圧延加工を行って、幅7mm、厚さ0.3mmのテープ状の複合線材を作製した。ついでこの複合線材を、参考例1と同様の条件で拡散熱処理を行い、さらに拡散熱処理後、酸素中、600℃で12時間の焼鈍を行い、Tl基酸化物超電導体のテープ材を作製した。このテープ材は、77K、ゼロ磁界で約40AのIc 値を示した。Ni基材は加工後の熱処理により、強度の(100)<001>集合組織をとるため、これに接するTl基酸化物超電導体層を好ましい方位に結晶成長させる上に効果があると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1の試料の、77K、磁界下でのIc の変化を示す図で、曲線1は、第1の要素の原料粉としてTlFを用いたものであり、曲線2はTlFを用いていないものである。磁界は、電流に対し垂直かつ試料面に対し平行な方向に印加している。
【図2】 実施例2の試料の生成された拡散層の厚さと拡散熱処理温度の関係を示す図で、曲線3は、第1の要素にV2 5 を添加したもので、曲線4(破線)はV2 5 を添加していないものである。なお、拡散熱処理時間は各温度につき一定の2時間である。
【符号の説明】
曲線1…第1の要素にTlFを用いた試料
曲線2…第1の要素にTlFを用いない試料
曲線3…第1の要素にV2 5 を添加した試料
曲線4…第1の要素にV2 5 を添加しない試料

Claims (5)

  1. NiあるいはNi基合金基材の表面に、少なくともTl−Oの元素で構成され、さらにV 2 5 を、原子比でTlを1としてV:0.2〜4.0となる範囲で添加してなる第1の要素と、少なくともBa−Ca−Cu−Oの元素で構成される第2の要素との拡散熱処理によってTl基酸化物超電導体を生成することを特徴とするTl基酸化物超電導体の製造方法。
  2. 前記第1の要素は、Tl−Ba−Ca−Cu−Oの元素で構成され、その原子比が、Tlを1として、Ba:0〜1.0、Ca:0〜1.0、Cu:0〜1.0の範囲にあり、さらにV 2 5 を、原子比でTlを1としてV:0.2〜4.0となる範囲で添加してなり、また、第2の要素がBa−Ca−Cu−Oの元素で構成され、その原子比が、Baを1としてCa:0.5〜3.0、Cu:0.5〜4.0の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のTl基酸化物超電導体の製造方法。
  3. 第1及び第2の要素は、その 2 5 以外の原料が、TlF、BaF2 、CaF2 、CuF2 から選択された1種または2種以上のフッ化物であることを特徴とする請求項1または2に記載のTl基酸化物超電導体の製造方法。
  4. NiあるいはNi基合金基材の表面に、第2の要素を被覆して予備熱処理し、更にその上に第1の要素を被覆し、得られた複合体を拡散熱処理することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載のTl基酸化物超電導体の製造方法。
  5. 拡散熱処理後に、酸素或いは50 mol%以上の酸素を含む雰囲気中で、300℃ないし650℃の範囲で焼鈍を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1に記載のTl基酸化物超電導体の製造方法。
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