JP2558695B2 - 酸化物超電導線材の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導線材の製造方法Info
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- JP2558695B2 JP2558695B2 JP62126025A JP12602587A JP2558695B2 JP 2558695 B2 JP2558695 B2 JP 2558695B2 JP 62126025 A JP62126025 A JP 62126025A JP 12602587 A JP12602587 A JP 12602587A JP 2558695 B2 JP2558695 B2 JP 2558695B2
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- oxide superconducting
- producing
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は酸化物超電導線材の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、Ba−La−Cu−O系の層状プロブスカイト型酸化
物が高い臨界温度を有する可能性のあることが発表され
て以来、各所で酸化物超電導体の研究が行なわれている
(Z.Phys.B Condensed Matter 64,189−193(1986)。
その中でもY−Ba−Cu−O系に代表される多層ペロブス
カイト型(AB2Cu3O7−δ型)の酸化物超電導体は、Tc
が90K以上と液体窒素以上の高い温度を示すため非常に
有望な材料である(Phys.Rev.Lett.vol.58 No.9,p908〜
910)。
物が高い臨界温度を有する可能性のあることが発表され
て以来、各所で酸化物超電導体の研究が行なわれている
(Z.Phys.B Condensed Matter 64,189−193(1986)。
その中でもY−Ba−Cu−O系に代表される多層ペロブス
カイト型(AB2Cu3O7−δ型)の酸化物超電導体は、Tc
が90K以上と液体窒素以上の高い温度を示すため非常に
有望な材料である(Phys.Rev.Lett.vol.58 No.9,p908〜
910)。
(発明が解決しようとする問題点) この様にペロブスカイト型の酸化物超電導体は前述の
如く非常に有望な材料であるが、酸化物であるため従来
の合金系、化合物系の超電導体のように線状にするのは
困難であった。
如く非常に有望な材料であるが、酸化物であるため従来
の合金系、化合物系の超電導体のように線状にするのは
困難であった。
本発明はこの様な問題点を解決するためになされたも
のであり、酸化物超電導線材を容易に製造することがで
きる製造方法を提供することを目的とする。
のであり、酸化物超電導線材を容易に製造することがで
きる製造方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は、酸化物超電導体を構成する元素からなる緻
密な焼結体又は単結晶を金属材料で被覆し、所望の形状
に線引きすることを特徴とした酸化物超電導線材の製造
方法である。
密な焼結体又は単結晶を金属材料で被覆し、所望の形状
に線引きすることを特徴とした酸化物超電導線材の製造
方法である。
酸化物超電導体としては多数のものが知られている
が、臨界温度の高い希土類元素含有のペルブスカイト型
の酸化物超電導体を用いることが実用上好ましい。ここ
でいう希土類元素を含有しペロブスカイト型構造を有す
る酸化物超電導体は超電導状態を実現しできればよく、
酸素欠陥を有するABa2Cu3O7−δ系(δは酸素欠陥を表
わし通常1以下、AはY,Sc,La,Nd,Sm,Gd,Yb,Ho,Dy,Eu,E
r,Tm,Lu等の希土類元素、Baの一部はSr等で置換可能)
等の欠陥ペロブスカイト型、Sr−La−Cu−O系等の層状
ペロブスカイト型等の広義にペロブスカイト構造を有す
る酸化物とする。また希土類元素も広義の定義とし、S
c,Y及びランタン系を含むものとする。代表的な系とし
てY−Ba−Cu−O系のほかにYをYb,Ho,Dy,Eu,Er,Tm,Lu
等の希土類で置換した系、Sc−Ba−Cu−O系、Sr−La−
Cu−O系、さらにSrをBa,Caで置換した系等が挙げられ
る。
が、臨界温度の高い希土類元素含有のペルブスカイト型
の酸化物超電導体を用いることが実用上好ましい。ここ
でいう希土類元素を含有しペロブスカイト型構造を有す
る酸化物超電導体は超電導状態を実現しできればよく、
酸素欠陥を有するABa2Cu3O7−δ系(δは酸素欠陥を表
わし通常1以下、AはY,Sc,La,Nd,Sm,Gd,Yb,Ho,Dy,Eu,E
r,Tm,Lu等の希土類元素、Baの一部はSr等で置換可能)
等の欠陥ペロブスカイト型、Sr−La−Cu−O系等の層状
ペロブスカイト型等の広義にペロブスカイト構造を有す
る酸化物とする。また希土類元素も広義の定義とし、S
c,Y及びランタン系を含むものとする。代表的な系とし
てY−Ba−Cu−O系のほかにYをYb,Ho,Dy,Eu,Er,Tm,Lu
等の希土類で置換した系、Sc−Ba−Cu−O系、Sr−La−
Cu−O系、さらにSrをBa,Caで置換した系等が挙げられ
る。
本発明酸化物超電導体は、例えば以下に示す製造方法
により得ることができる。Y,Ba,Cuなどの酸化物超電導
体の構成元素を十分混合する。この場合各々の原料はY2
O3,BaO,CuO等の酸化物を用いることができる。また、こ
れらの酸化物のほかに、焼成後酸化物に転化する炭酸
塩、硝酸塩、水酸化物等の化合物を用いてもよい。また
共沈法などで得られたしゅう酸塩等を用いることもでき
る。ペロブスカイト型酸化物超電導体を構成する元素
は、基本的に化学量論比の組成となるように混合する
が、多少製造条件等との関係等でずれていても構わな
い。例えばY−Ba−Cu−O系ではY 1 molに対しBa 2 mo
l、Cu 3 molが標準組成であるが、実用上はBa 2 ±0.6m
ol Cu 3 ±0.2mol程度のずれは問題ない。この様な原料
を加熱し、溶融する。
により得ることができる。Y,Ba,Cuなどの酸化物超電導
体の構成元素を十分混合する。この場合各々の原料はY2
O3,BaO,CuO等の酸化物を用いることができる。また、こ
れらの酸化物のほかに、焼成後酸化物に転化する炭酸
塩、硝酸塩、水酸化物等の化合物を用いてもよい。また
共沈法などで得られたしゅう酸塩等を用いることもでき
る。ペロブスカイト型酸化物超電導体を構成する元素
は、基本的に化学量論比の組成となるように混合する
が、多少製造条件等との関係等でずれていても構わな
い。例えばY−Ba−Cu−O系ではY 1 molに対しBa 2 mo
l、Cu 3 molが標準組成であるが、実用上はBa 2 ±0.6m
ol Cu 3 ±0.2mol程度のずれは問題ない。この様な原料
を加熱し、溶融する。
次いでこの溶融体をシース材に注入・充填する。この
シース材であるが、後肯定の線引き等の減面加工工程で
も十分強度を有する延性が有ればどのような材料を用い
ても良い。例えば、Au,Cu,Ag,Nbなどの金属又はこれら
を主体とした合金等が挙げられる。また線材化の後、酸
素含有雰囲気中で加熱処理を施すことにより超電導化す
るが、線材内部の酸化物に十分酸素が供給され、かつ酸
化物超電導体の超電導特性に悪影響を与えないAg又はAg
合金製の金属材料を用いることが好ましい。
シース材であるが、後肯定の線引き等の減面加工工程で
も十分強度を有する延性が有ればどのような材料を用い
ても良い。例えば、Au,Cu,Ag,Nbなどの金属又はこれら
を主体とした合金等が挙げられる。また線材化の後、酸
素含有雰囲気中で加熱処理を施すことにより超電導化す
るが、線材内部の酸化物に十分酸素が供給され、かつ酸
化物超電導体の超電導特性に悪影響を与えないAg又はAg
合金製の金属材料を用いることが好ましい。
このように形成された酸化物超電導線材は加熱処理に
より良好な超電導特性を示すことができる。加熱処理は
十分な酸素が供給できる酸素含有雰囲気で行なうことが
好ましい。加熱温度は酸化物超電導体の種類によって異
なるが、一般的には600−960℃程度である。
より良好な超電導特性を示すことができる。加熱処理は
十分な酸素が供給できる酸素含有雰囲気で行なうことが
好ましい。加熱温度は酸化物超電導体の種類によって異
なるが、一般的には600−960℃程度である。
(実施例) 以下に本発明の実施例を説明する。
実意例−1 Y2O3 0.5mol%,BaCO3 2mol%,CuO 3mol%を十分混合
した後900℃,24Hで仮焼した後、粉砕する。このように
して得られた酸化物超電導粉末を溶融し、内径0.8mmを
有する肉厚5mmのAgパイプに注入・充填した。このときA
gシースが溶融しないようにシース材の外部から冷却し
ながら溶融体の注入を行なった。スウェージング、線引
き等の減面加工を施し直径0.8mmの線材を得た。次に酸
素中で900℃,3日の条件で加熱処理を施し、酸化物超電
導線材を得た。得られた酸化物超電導線材は酸化物超電
導体の充電率が高く良好なものであった。
した後900℃,24Hで仮焼した後、粉砕する。このように
して得られた酸化物超電導粉末を溶融し、内径0.8mmを
有する肉厚5mmのAgパイプに注入・充填した。このときA
gシースが溶融しないようにシース材の外部から冷却し
ながら溶融体の注入を行なった。スウェージング、線引
き等の減面加工を施し直径0.8mmの線材を得た。次に酸
素中で900℃,3日の条件で加熱処理を施し、酸化物超電
導線材を得た。得られた酸化物超電導線材は酸化物超電
導体の充電率が高く良好なものであった。
またYBa2Cu3O7−δ結晶のc面が線材長手方向に比較
的そろったものであった。
的そろったものであった。
この酸化物超電導線材の超電導特性を調べたところ臨
界温度は91Kであり、臨界電流23000A/cm2と非常に優れ
たものであった、また線材であるため可撓性にも優れて
いた。
界温度は91Kであり、臨界電流23000A/cm2と非常に優れ
たものであった、また線材であるため可撓性にも優れて
いた。
実施例−2 実施例1と同様にしてYをYbに変えて酸化物超電導線
材を製造したところ、臨界温度は86Kであった。
材を製造したところ、臨界温度は86Kであった。
他の希土類元素に変えても同様の結果を得ることがで
きた。
きた。
比較例 実施例−1の溶融体の代わりに仮焼粉体を用い、Ag製
の内径8mmのパイプにこの粉末を充填することにより線
材を得た。
の内径8mmのパイプにこの粉末を充填することにより線
材を得た。
この線材は加熱処理時にクラックが発生してしまい、
臨界電流が2000A/cm2と低いものであった。
臨界電流が2000A/cm2と低いものであった。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、酸化物超電導線
材を容易に得ることができる。また粉末充填ではせいぜ
い30−40%であった充填率を90−100%に高めることが
でき、減面加工後の加熱処理においてもクラック等の発
生がなく、臨界電流密度の高い、良好な酸化物超電導線
材を得ることができる。
材を容易に得ることができる。また粉末充填ではせいぜ
い30−40%であった充填率を90−100%に高めることが
でき、減面加工後の加熱処理においてもクラック等の発
生がなく、臨界電流密度の高い、良好な酸化物超電導線
材を得ることができる。
従って、酸化物超電導体の実用の面で寄与すること大
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−71019(JP,A) 特開 昭63−271824(JP,A) 特開 昭63−256515(JP,A) 特開 昭64−71021(JP,A)
Claims (8)
- 【請求項1】酸化物超電導体を構成する元素からなる溶
融体をシース材に注入・充填し、所望の形状に線引きし
た後、加熱処理を施すことを特徴とした酸化物超電導線
材の製造方法。 - 【請求項2】前記シース材はAg又はAgを主体とするAg合
金であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
酸化物超電導線材の製造方法。 - 【請求項3】酸素含有雰囲気中で加熱処理を施すことを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の酸化物超電導線
材の製造方法。 - 【請求項4】前記加熱処理温度は600−960℃であること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の酸化物超電導
線材の製造方法。 - 【請求項5】前記酸化物超電導体は希土類元素を含有す
るペロブスカイト型の酸化物超電導体であることを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の酸化物超電導線材の
製造方法。 - 【請求項6】前記酸化物超電導体はABa2Cu3O7−δ系の
酸化物超電導体(AはY,Sc,La,Nd,Sm,Gd,Yb,Ho,Dy,Eu,E
r,Tm,Lu)であることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の酸化物超電導線材の製造方法。 - 【請求項7】前記ペロブスカイト型構造を有する酸化物
超電導体はY−Ba−Cu−O系であることを特徴とする特
許請求の範囲第5項記載の酸化物超電導線材の製造方
法。 - 【請求項8】前記単結晶のc面が線材の長手方向にそろ
っていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
酸化物超電導線材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62126025A JP2558695B2 (ja) | 1987-05-25 | 1987-05-25 | 酸化物超電導線材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62126025A JP2558695B2 (ja) | 1987-05-25 | 1987-05-25 | 酸化物超電導線材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63291317A JPS63291317A (ja) | 1988-11-29 |
JP2558695B2 true JP2558695B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=14924839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62126025A Expired - Lifetime JP2558695B2 (ja) | 1987-05-25 | 1987-05-25 | 酸化物超電導線材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558695B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS642216A (en) * | 1987-06-25 | 1989-01-06 | Mitsubishi Metal Corp | Manufacture of superconductive ceramic wire material showing high critical current value |
JPH02213011A (ja) * | 1989-02-14 | 1990-08-24 | Seiko Epson Corp | 導電材料の製造方法 |
JP2569413B2 (ja) * | 1991-06-28 | 1997-01-08 | 科学技術庁金属材料技術研究所長 | Bi系酸化物超電導線材の製造方法 |
DE19803447A1 (de) * | 1998-01-30 | 1999-09-16 | Aventis Res & Tech Gmbh & Co | Verfahren zur Herstellung von Precursormaterial für die Produktion von Hochtemperatursupraleiter-Drähten |
-
1987
- 1987-05-25 JP JP62126025A patent/JP2558695B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63291317A (ja) | 1988-11-29 |
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