JP3977772B2 - ディスク基板の成形用金型 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
スタンパの交換機能を有するディスク基板成形用金型に関し、特にはスタンパを装着して成形中にスタンパ保持機構が緩むことを防止する技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のスタンパの交換機能を有するディスク基板成形用金型は、その一例を図３に示す。ここで内周スタンパ押え１８は、可動鏡面板１６の表面に載置したスタンパ１０の中心孔を保持してスタンパ１０を可動鏡面板１６に装着する。内周スタンパ押え１８は、歯車２５を介してピニオンロッド２４ｂの回動によりスタンパ１０の面に垂直な軸方向に進退自在となっている。ピニオンロッド２４ｂの外方端部に設けたフランジ部３１は、押え板３２と中間板１３とに挟持され、固定ネジ３３で押え板３２を中間板３１に圧締させることにより、ピニオンロッド２４ｂの回動を阻止している。
【０００３】
また他の実施例では、特許文献１に示すように、スタンパプレート１２の中心孔を保持する着脱ブッシュ２０は、その外面に刻設された歯形ラック２１と歯合する操作ロッド２２の回動により進退する。そして操作ロッド２２の外方部に螺設された雄ねじ部２４に螺合するロックナット２６を金型プレート２７に対して締付けることにより操作ロッド２２の回動を阻止している。
【０００４】
上記いずれの従来技術においても、スタンパ等を保持する部材はピニオンロッドや操作ロッドの回動部材を、押え板やロックナットで締付けることによる摩擦力で回動阻止している。そのため、成形中の振動や温度変化による熱膨張に起因して回動部材の回動阻止力が低下し、スタンパ等を保持する部材が脱出方向に緩んで突出することがある。そのような場合、スタンパの中心孔部分に溶融樹脂が流入してバリを生じたり、最悪の場合では、スタンパ等を保持する部材が大きく突出し対向面に衝突して金型を破損させる事態にもなる。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−２１４６０４号公報 （第２−３頁、第４図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、摩擦力に依らず振動や温度変化に影響されない安定して緩まないスタンパ保持機構を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固定金型の固定鏡面板と可動金型の可動鏡面板のいずれか一方または双方にスタンパを設けてキャビティを形成するディスク基板の成形用金型において、前記スタンパを鏡面板に保持させる着脱自在の保持部材を進退駆動する回動手段と、該回動手段が前記保持部材の脱出側の方向に回転するとき回動手段に前記回転方向で当接して係合する係合手段とを備えたことを特徴とするディスク基板の成形用金型に係る。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明を実施する金型の要部を示す断面図である。図２は、図１におけるＡ−Ａの拡大矢視図である。図３は、従来の金型の要部を示す断面図である。図１と図３において、同一の符号で示す部材同士は同一の目的と機能を有する。
【０００９】
固定金型１は、断熱板３を介して図示しない射出成形機の固定盤に取付けられる固定型板２と、固定型板２の反断熱板３面に固定裏板７を介して固着される固定鏡面板８と、固定型板２、固定裏板７および固定鏡面板８の中心開口に嵌挿されたゲートインサート６、スプルブッシュ５および位置決板４と、固定裏板７および固定鏡面板８の外周端面に嵌挿され固定型板２に固着される固定外周リング９とからなる。
【００１０】
可動金型１１は、可動型板１２と、可動型板１２の固定金型１側の面に固着される中間板１３と、中間板１３の固定金型１側の面に可動裏板１５を介して固着される可動鏡面板１６と、可動鏡面板１６の固定鏡面板８と対向する面に配設されるスタンパ１０と、スタンパ１０の外周端部を挟持して可動鏡面板１６に保持させる外周スタンパ押え１７と、中間板１３、可動裏板１５および可動鏡面板１６の中心開口に遊挿されスタンパ１０の内周端部を挟持して可動鏡面板１６に保持させる保持部材としての内周スタンパ押え１８と、内周スタンパ押え１８の内孔を案内し可動型板１２に固着される固定スリーブ１９と、固定スリーブ１９の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のエジェクタ２０と、エジェクタ２０の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のオスカッタ２１と、オスカッタ２１の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在の突出ピン２２と、可動裏板１５および可動鏡面板１６の外周端面に嵌挿され中間板１３に固着される可動外周リング１４と、内周スタンパ押え１８を軸方向に進退駆動させる回動手段３９とからなる。可動金型１１は、上記固定金型１と型合わせされて金型を構成し、キャビティ２３が形成される。
【００１１】
保持部材としての内周スタンパ押え１８は、スタンパ１０の内周孔を僅かな隙間で貫通するような外径を有する円筒状部材であり、その一端面にはスタンパ１０の内周孔端部に係合してスタンパ１０を保持する鍔を備える。内周スタンパ押え１８の他端部の外周面には雄螺子が螺設され、その雄螺子は歯車２５の内周に螺設された雌螺子と螺合している。歯車２５の外周端面はブッシュ２９を介して中間板１３の軸方向に設けた孔に案内され、歯車２５の軸に垂直な面はベアリング２７を介して中間板１３に保持されて軸方向の力を受ける。歯車２５の外周側面には歯が刻設され、ピニオンロッド２４ａの先端部に刻設されたピニオンと歯合している。ピニオンロッド２４ａは、中間板１３に金型の軸と直角に設けられた縦穴に、ベアリング２６とブッシュ２８を介して回動自在に保持されるとともに、ブッシュ３０により軸方向にも保持されている。このように、ピニオンロッド２４ａと歯車２５により回動手段が構成されるが、回動手段は他に例えば前記特許文献１に示すようなものも採用できる。
【００１２】
ピニオンロッド２４ａのピニオンが設けられた端部に対する他端部には、フランジ状部が設けられその外周面にはラチェット３４が刻設されている。ラチェット３４は鋸歯状であり、Ａ−Ａ視において時計方向回転が許容され、反時計方向回転は阻止されるように、爪３５が設けられている。
【００１３】
爪３５は、中間板１３に立設した回動軸３８にその端部が回動自在に取付けられた板状体であり、その他端部は円弧状に移動する。円弧状に移動する爪３５の先端部は、ラチェット３４の中心軸からの放射線に略沿ったラチェット３４の鋸歯状の歯面に当接するような形状となっている。回動軸３８に直角な爪３５の反ラチェット３４側の側面には、中間板１３との間にスプリング３６が設けられ、爪３５の先端部が常にラチェット３４に押圧されるように構成されている。爪３５の先端部近傍の外方面には、ノブ３７が立設され、ノブ３７の先端は可動金型１１の側面から容易に操作可能に設けられている。このように、ラチェット３４と爪により係合手段が構成されているが、貫通穴とピン等とによるように当接部材の係合によるものであれば、係合手段は他の構成を採用することもできる。
【００１４】
スタンパ１０の交換作業について説明する。前に成形していたスタンパ１０を取外すには、可動金型１１を固定金型１から十分離隔させ、外周スタンパ押え１７を取外しておく。まずノブ３７を操作して爪３５をスプリング３６の弾発力に抗してラチェット３４から離隔させるように回転させ、爪３５とラチェット３４との係合を解除させる。次に図示しないハンドルをピニオンロッド２４ａの端部に取付け、ハンドルを反時計方向に回転させる。ピニオンロッド２４ａが歯車２５を回転させると、歯車２５と螺合している内周スタンパ押え１８は、図示しないキーにより回動が阻止され軸方向に移動可能であるから、歯車２５から抜け出す方向に移動する。内周スタンパ押え１８は、歯車２５との螺合が外れるまで移動すると、スタンパ１０とともに可動金型１１の外部へ取外される。
【００１５】
次に、内周スタンパ押え１８を別に準備したスタンパ１０に挿入・貫通したものを可動金型１１へ挿入し、ハンドルを時計方向に回転させる。この間、爪３５はラチェット３４の鋸歯状歯を乗り越えてピニオンロッド２４ａの時計方向回転を許容させている。内周スタンパ押え１８は歯車２５に螺合し、さらにその端面が固定スリーブ１９に当接するまで進入する。このとき、内周スタンパ押え１８の鍔が適度な間隙をもってスタンパ１０の内周孔部と係合するので、スタンパ１０の取付けが適正に行われる。そして、爪３５とラチェット３４が係合して、内周スタンパ押え１８が脱出する方向であるピニオンロッド２４ａの反時計方向回転が阻止されている。
【００１６】
このようにスタンパ１０が取付けられた金型でディスク基板を成形するときは、図示しない型締装置により固定金型１の固定外周リング９と可動金型１１の可動外周リング１４とを当接・圧締させ、スプルブッシュ５に当接する図示しない射出装置から溶融樹脂をキャビティ２３へ射出充填させる。
【００１７】
この実施の態様ではスタンパ１０を可動金型１１に設ける例で示したが、スタンパ１０は固定金型に設けてもよいし、可動金型と固定金型の双方に設けることもできる。それに伴い、保持部材、回動手段および係合手段もスタンパ１０が取付けられる金型にそれぞれ設けられる。
【００１８】
【発明の効果】
スタンパ保持機構が、振動や温度変化に影響されず安定し、スタンパの保持部材が緩まない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を実施する金型の要部を示す断面図である。
【図２】図１におけるＡ−Ａの拡大矢視図である。
【図３】従来の金型の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
１ ……… 固定金型
２ ……… 固定型板
３ ……… 断熱板
４ ……… 位置決板
５ ……… スプルブッシュ
６ ……… ゲートインサート
７ ……… 固定裏板
８ ……… 固定鏡面板
９ ……… 固定外周リング
１０ …… スタンパ
１１ …… 可動金型
１２ …… 可動型板
１３ …… 中間板
１４ …… 可動外周リング
１５ …… 可動裏板
１６ …… 可動鏡面板
１７ …… 外周スタンパ押え
１８ …… 内周スタンパ押え
１９ …… 固定スリーブ
２０ …… エジェクタ
２１ …… オスカッタ
２２ …… 突出ピン
２３ …… キャビティ
２４ａ …… ピニオンロッド
２５ …… 歯車
２６，２７ …… ベアリング
２８，２９，３０ …… ブッシュ
３１ …… フランジ部
３２ …… 押え板
３３ …… 固定ネジ
３４ …… ラチェット
３５ …… 爪
３６ …… スプリング
３７ …… ノブ
３８ …… 回動軸
３９ …… 回動手段
【発明の属する技術分野】
スタンパの交換機能を有するディスク基板成形用金型に関し、特にはスタンパを装着して成形中にスタンパ保持機構が緩むことを防止する技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のスタンパの交換機能を有するディスク基板成形用金型は、その一例を図３に示す。ここで内周スタンパ押え１８は、可動鏡面板１６の表面に載置したスタンパ１０の中心孔を保持してスタンパ１０を可動鏡面板１６に装着する。内周スタンパ押え１８は、歯車２５を介してピニオンロッド２４ｂの回動によりスタンパ１０の面に垂直な軸方向に進退自在となっている。ピニオンロッド２４ｂの外方端部に設けたフランジ部３１は、押え板３２と中間板１３とに挟持され、固定ネジ３３で押え板３２を中間板３１に圧締させることにより、ピニオンロッド２４ｂの回動を阻止している。
【０００３】
また他の実施例では、特許文献１に示すように、スタンパプレート１２の中心孔を保持する着脱ブッシュ２０は、その外面に刻設された歯形ラック２１と歯合する操作ロッド２２の回動により進退する。そして操作ロッド２２の外方部に螺設された雄ねじ部２４に螺合するロックナット２６を金型プレート２７に対して締付けることにより操作ロッド２２の回動を阻止している。
【０００４】
上記いずれの従来技術においても、スタンパ等を保持する部材はピニオンロッドや操作ロッドの回動部材を、押え板やロックナットで締付けることによる摩擦力で回動阻止している。そのため、成形中の振動や温度変化による熱膨張に起因して回動部材の回動阻止力が低下し、スタンパ等を保持する部材が脱出方向に緩んで突出することがある。そのような場合、スタンパの中心孔部分に溶融樹脂が流入してバリを生じたり、最悪の場合では、スタンパ等を保持する部材が大きく突出し対向面に衝突して金型を破損させる事態にもなる。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−２１４６０４号公報 （第２−３頁、第４図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、摩擦力に依らず振動や温度変化に影響されない安定して緩まないスタンパ保持機構を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固定金型の固定鏡面板と可動金型の可動鏡面板のいずれか一方または双方にスタンパを設けてキャビティを形成するディスク基板の成形用金型において、前記スタンパを鏡面板に保持させる着脱自在の保持部材を進退駆動する回動手段と、該回動手段が前記保持部材の脱出側の方向に回転するとき回動手段に前記回転方向で当接して係合する係合手段とを備えたことを特徴とするディスク基板の成形用金型に係る。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明を実施する金型の要部を示す断面図である。図２は、図１におけるＡ−Ａの拡大矢視図である。図３は、従来の金型の要部を示す断面図である。図１と図３において、同一の符号で示す部材同士は同一の目的と機能を有する。
【０００９】
固定金型１は、断熱板３を介して図示しない射出成形機の固定盤に取付けられる固定型板２と、固定型板２の反断熱板３面に固定裏板７を介して固着される固定鏡面板８と、固定型板２、固定裏板７および固定鏡面板８の中心開口に嵌挿されたゲートインサート６、スプルブッシュ５および位置決板４と、固定裏板７および固定鏡面板８の外周端面に嵌挿され固定型板２に固着される固定外周リング９とからなる。
【００１０】
可動金型１１は、可動型板１２と、可動型板１２の固定金型１側の面に固着される中間板１３と、中間板１３の固定金型１側の面に可動裏板１５を介して固着される可動鏡面板１６と、可動鏡面板１６の固定鏡面板８と対向する面に配設されるスタンパ１０と、スタンパ１０の外周端部を挟持して可動鏡面板１６に保持させる外周スタンパ押え１７と、中間板１３、可動裏板１５および可動鏡面板１６の中心開口に遊挿されスタンパ１０の内周端部を挟持して可動鏡面板１６に保持させる保持部材としての内周スタンパ押え１８と、内周スタンパ押え１８の内孔を案内し可動型板１２に固着される固定スリーブ１９と、固定スリーブ１９の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のエジェクタ２０と、エジェクタ２０の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在のオスカッタ２１と、オスカッタ２１の内孔に嵌挿され軸方向に摺動自在の突出ピン２２と、可動裏板１５および可動鏡面板１６の外周端面に嵌挿され中間板１３に固着される可動外周リング１４と、内周スタンパ押え１８を軸方向に進退駆動させる回動手段３９とからなる。可動金型１１は、上記固定金型１と型合わせされて金型を構成し、キャビティ２３が形成される。
【００１１】
保持部材としての内周スタンパ押え１８は、スタンパ１０の内周孔を僅かな隙間で貫通するような外径を有する円筒状部材であり、その一端面にはスタンパ１０の内周孔端部に係合してスタンパ１０を保持する鍔を備える。内周スタンパ押え１８の他端部の外周面には雄螺子が螺設され、その雄螺子は歯車２５の内周に螺設された雌螺子と螺合している。歯車２５の外周端面はブッシュ２９を介して中間板１３の軸方向に設けた孔に案内され、歯車２５の軸に垂直な面はベアリング２７を介して中間板１３に保持されて軸方向の力を受ける。歯車２５の外周側面には歯が刻設され、ピニオンロッド２４ａの先端部に刻設されたピニオンと歯合している。ピニオンロッド２４ａは、中間板１３に金型の軸と直角に設けられた縦穴に、ベアリング２６とブッシュ２８を介して回動自在に保持されるとともに、ブッシュ３０により軸方向にも保持されている。このように、ピニオンロッド２４ａと歯車２５により回動手段が構成されるが、回動手段は他に例えば前記特許文献１に示すようなものも採用できる。
【００１２】
ピニオンロッド２４ａのピニオンが設けられた端部に対する他端部には、フランジ状部が設けられその外周面にはラチェット３４が刻設されている。ラチェット３４は鋸歯状であり、Ａ−Ａ視において時計方向回転が許容され、反時計方向回転は阻止されるように、爪３５が設けられている。
【００１３】
爪３５は、中間板１３に立設した回動軸３８にその端部が回動自在に取付けられた板状体であり、その他端部は円弧状に移動する。円弧状に移動する爪３５の先端部は、ラチェット３４の中心軸からの放射線に略沿ったラチェット３４の鋸歯状の歯面に当接するような形状となっている。回動軸３８に直角な爪３５の反ラチェット３４側の側面には、中間板１３との間にスプリング３６が設けられ、爪３５の先端部が常にラチェット３４に押圧されるように構成されている。爪３５の先端部近傍の外方面には、ノブ３７が立設され、ノブ３７の先端は可動金型１１の側面から容易に操作可能に設けられている。このように、ラチェット３４と爪により係合手段が構成されているが、貫通穴とピン等とによるように当接部材の係合によるものであれば、係合手段は他の構成を採用することもできる。
【００１４】
スタンパ１０の交換作業について説明する。前に成形していたスタンパ１０を取外すには、可動金型１１を固定金型１から十分離隔させ、外周スタンパ押え１７を取外しておく。まずノブ３７を操作して爪３５をスプリング３６の弾発力に抗してラチェット３４から離隔させるように回転させ、爪３５とラチェット３４との係合を解除させる。次に図示しないハンドルをピニオンロッド２４ａの端部に取付け、ハンドルを反時計方向に回転させる。ピニオンロッド２４ａが歯車２５を回転させると、歯車２５と螺合している内周スタンパ押え１８は、図示しないキーにより回動が阻止され軸方向に移動可能であるから、歯車２５から抜け出す方向に移動する。内周スタンパ押え１８は、歯車２５との螺合が外れるまで移動すると、スタンパ１０とともに可動金型１１の外部へ取外される。
【００１５】
次に、内周スタンパ押え１８を別に準備したスタンパ１０に挿入・貫通したものを可動金型１１へ挿入し、ハンドルを時計方向に回転させる。この間、爪３５はラチェット３４の鋸歯状歯を乗り越えてピニオンロッド２４ａの時計方向回転を許容させている。内周スタンパ押え１８は歯車２５に螺合し、さらにその端面が固定スリーブ１９に当接するまで進入する。このとき、内周スタンパ押え１８の鍔が適度な間隙をもってスタンパ１０の内周孔部と係合するので、スタンパ１０の取付けが適正に行われる。そして、爪３５とラチェット３４が係合して、内周スタンパ押え１８が脱出する方向であるピニオンロッド２４ａの反時計方向回転が阻止されている。
【００１６】
このようにスタンパ１０が取付けられた金型でディスク基板を成形するときは、図示しない型締装置により固定金型１の固定外周リング９と可動金型１１の可動外周リング１４とを当接・圧締させ、スプルブッシュ５に当接する図示しない射出装置から溶融樹脂をキャビティ２３へ射出充填させる。
【００１７】
この実施の態様ではスタンパ１０を可動金型１１に設ける例で示したが、スタンパ１０は固定金型に設けてもよいし、可動金型と固定金型の双方に設けることもできる。それに伴い、保持部材、回動手段および係合手段もスタンパ１０が取付けられる金型にそれぞれ設けられる。
【００１８】
【発明の効果】
スタンパ保持機構が、振動や温度変化に影響されず安定し、スタンパの保持部材が緩まない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を実施する金型の要部を示す断面図である。
【図２】図１におけるＡ−Ａの拡大矢視図である。
【図３】従来の金型の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
１ ……… 固定金型
２ ……… 固定型板
３ ……… 断熱板
４ ……… 位置決板
５ ……… スプルブッシュ
６ ……… ゲートインサート
７ ……… 固定裏板
８ ……… 固定鏡面板
９ ……… 固定外周リング
１０ …… スタンパ
１１ …… 可動金型
１２ …… 可動型板
１３ …… 中間板
１４ …… 可動外周リング
１５ …… 可動裏板
１６ …… 可動鏡面板
１７ …… 外周スタンパ押え
１８ …… 内周スタンパ押え
１９ …… 固定スリーブ
２０ …… エジェクタ
２１ …… オスカッタ
２２ …… 突出ピン
２３ …… キャビティ
２４ａ …… ピニオンロッド
２５ …… 歯車
２６，２７ …… ベアリング
２８，２９，３０ …… ブッシュ
３１ …… フランジ部
３２ …… 押え板
３３ …… 固定ネジ
３４ …… ラチェット
３５ …… 爪
３６ …… スプリング
３７ …… ノブ
３８ …… 回動軸
３９ …… 回動手段
Claims (2)
- 固定金型の固定鏡面板と可動金型の可動鏡面板のいずれか一方または双方にスタンパを設けてキャビティを形成するディスク基板の成形用金型において、
前記スタンパを鏡面板に保持させる着脱自在の保持部材を進退駆動させる回動手段と、該回動手段が前記保持部材の脱出側の方向に回転するとき回動手段に前記回転方向で弾発力により当接して係合する係合手段とを備え、前記係合手段の係合は前記弾発力に抗して操作されて解除可能であることを特徴とするディスク基板の成形用金型。 - 前記係合手段は、前記回動手段に設けたラチェットと、該ラチェットに係合する爪とからなることを特徴とする請求項１に記載のディスク基板の成形用金型。
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