JP3977749B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷を誘導加熱するための加熱コイルと、商用交流電源に基づいて高周波電流を生成し、加熱コイルに供給するインバータ回路とを備えてなる誘導加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許文献1には、誘導加熱調理器において、電源側からインバータ回路に対して入力される電流値を検知することでインバータ回路の発振を停止させる期間を変化させ、誘導加熱に不適である負荷を加熱しすぎることを防止する技術が開示されている。また、特許文献2には、タイマによって負荷が誘導加熱に不適な状態となっている時間を計測し、その時間に応じてインバータ回路の発振停止期間を変化させる技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−114486号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平4−181684号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斯様な従来技術には以下のような問題があった。例えば、ユーザがフライパンを使用して炒め物などをする場合、フライパンを揺する所謂「フライ返し」を行なった際に、フライパンがトッププレートから一時的に離れると無負荷状態を検知して加熱調理が一時的に中断してしまう。そして、一旦調理が中断すると、調理がなかなか再開されない。特に、炒め物は、高火力によって短時間内に調理を完了させることが重要であるから、上述のような中断が発生することは好ましくない。
【0006】
また、無負荷判定は、誘導加熱を行なう場合と同様にインバータ回路を発振させて行なうものであるから、負荷が不適正である状態が続いた場合、インバータ回路は断続的ながらも発振が継続されることになる。従って、実際に負荷が存在している場合にはその負荷が加熱されてしまう。特に、煮物料理などで保温を行っている場合は、負荷検知を頻繁に行なうと入力電力量が高めになってしまい、調理物が保温レベル以上に加熱されてしまうことがある。
【0007】
即ち、加熱調理の継続性を優先するのであれば、無負荷状態を検知した場合に加熱調理を中断させる時間はできるだけ短い方が望ましい。その一方で、前記時間を短くすることは無負荷判定を頻繁に行なうことにつながるため、調理物を必要以上に加熱する傾向を強めてしまう。このように、従来技術では二律背反的な問題が生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、行なわれる調理の態様に応じて誘導加熱をより適切に行なうことができる誘導加熱調理器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の誘導加熱調理器は、負荷を誘導加熱するための加熱コイルと、
商用交流電源に基づいて高周波電流を生成し、前記加熱コイルに供給するインバータ回路と、
前記誘導加熱による調理コースを設定するための調理コース設定手段と、
前記加熱コイルによって誘導加熱される負荷の適性を判定する適性判定手段と、
この適性判定手段により前記負荷が適正であると判定されると加熱調理を開始させ、前記負荷が不適であると判定されると、前記適性判定手段による負荷の適性判定を再試行させる制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記調理コース設定手段によって設定される調理コースが、フライパンや鍋を揺することがあるような調理コースの場合に、前記適性判定手段に負荷の適性判定を再試行させる間隔を短くするように変更することを特徴とする。
【0009】
即ち、上述したように、調理コースの種類によっては、調理中にユーザが負荷たるフライパンや鍋を揺することがあり、フライパン等の底部がトッププレートより頻繁に離れることが予め想定される。その場合毎に、適性判定手段が負荷の不適正状態(無負荷状態)を判定し、適性判定をその他の調理コースと同じ間隔で再試行させると加熱調理の冗長な中断を招く。そこで、本発明では、調理コースが、フライパンや鍋を揺することがあるような調理コースの場合は、制御手段が適性判定手段における再試行間隔を短くするように変更することで、冗長な中断が生じたり、逆に過剰な加熱が行なわれることを回避して各調理コースに適した加熱調理が行なわれるようになる。
【0019】
また、請求項に記載したように、制御手段を、負荷が不適であると複数回連続して判定された場合に、インバータ回路の発振を停止させるように構成するのが好ましい。斯様に構成すれば、確実に無負荷状態になったものと判定される場合に、電力が無駄に消費されることが抑制される。
【0020】
また、請求項に記載したように、制御手段を、再試行間隔が短くなるように変更した後に、負荷が不適であると複数回連続して又は所定時間に亘って判定されると、前記再試行間隔をより長くするように再変更する構成としても良い。例えば、ユーザがフライパン等を揺するようにして調理を行なった後に、そのフライパン等がトッププレート上より取り除かれる場合もある。その場合には、再試行間隔を長くするように再変更することで、電力が無駄に消費されることが抑制される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明をビルトインタイプの誘導加熱調理器に適用した場合の第1実施例について図1乃至図6を参照して説明する。図4は、誘導加熱調理器の外観を示す斜視図である。誘導加熱調理器1の正面右側には、火力調整用の加熱ノブ2a(電力設定手段),2b,2c(電力設定手段)が配置されており、それらの左側には、本体内部のロースタ3を開閉するためのロースタ扉4が配置されている。ロースタ扉4の上方には、当該扉4を開閉するための取手5が取付けられている。
【0023】
誘導加熱調理器1の天面側には、左加熱部6a,中央ヒータ6b,右加熱部6cが配置され3つ口コンロ仕様となっており、その天面部全体を覆うようにトッププレート7が取付けられている。左右の加熱部6a,6cは誘導加熱を行なうものであり、中央ヒータ6bはハロゲンランプなどのラジエントヒータである。そして、これらの加熱部等6a,6b,6cは、加熱ノブ2a,2b,2cによって夫々調節操作が行なわれるようになっている。
【0024】
トッププレート7上には、各加熱部等6a,6b,6cの火力表示ランプ(LED)8a,8b,8cが設けられている。また、加熱ノブ2a,2b,2cの上方には、表示/操作部9が配置されている。
【0025】
図5は、表示/操作部9を拡大して示すものである。表示/操作部9は、電源表示部9a,ロースタ火力設定表示部9b,タイマ表示部9c,炒め物表示部9d,天ぷら表示部9eの各表示部を備えている。これらは、夫々の表示をLEDの点灯によって行うものである。また、表示/操作部9は、電源オンオフスイッチ9f,天ぷらセットスイッチ9g,炒め物セットスイッチ9h,ロースタセットスイッチ9i,タイマセットスイッチ9jの各スイッチを備えている。
【0026】
図6は、誘導加熱調理器1のトッププレート7付近における内部構造を示す断面図である。トッププレート7において、例えば左加熱部6aに対応する部位の直下には加熱コイル11が配置されている。加熱コイル11はリッツ線をスパイラル状に巻いたもので構成され、加熱コイル11に高周波電流を流すことによって磁力線が発生し、トッププレート7上に載置された鍋12の底12aに渦電流が流れることで、内部の調理物13が加熱される。また、加熱コイル11の中心となる部分には温度センサ(温度測定手段)14が配置されており、その温度センサ14によって、鍋12又は調理物13の温度をトッププレート7を介して検出するようになっている。
【0027】
図3は、誘導加熱調理器1の電気的構成を示すものである。交流電源21は、直流電源回路22に接続されている。その直流電源回路22は、交流電源を全波整流するようにダイオードをブリッジ接続して構成される整流回路23と、その整流回路23の出力側に接続される平滑コンデンサ24とで構成されている。
【0028】
直流電源回路22には、ハーフブリッジ型のインバータ回路25が接続されている。インバータ回路25は、2つのIGBT26a,26bと夫々のコレクタ−エミッタ間に逆方向接続されているフライホイールダイオード27a,27bとで構成されている。また、直流電源回路22には、コンデンサ28a,28bの直列回路が接続されており、それらのコンデンサ28a,28bの共通接続点とインバータ回路25の出力端子との間には、加熱コイル11が接続されている。即ち、加熱コイル11とグランド側のコンデンサ28bとは、直列共振回路を構成している。
【0029】
発振制御部(制御手段)30は、加熱制御処理プログラムが組み込まれたマイクロコンピュータで構成されている。発振制御部30には、調理コース設定部(調理コース設定手段)31,設定入力電力操作部32からの設定操作信号は与えられている。尚、調理コース設定部31は、各スイッチ9h,9i,9j,9kの総称であり、設定入力電力操作部32は、加熱ノブ2a,2b,2cの総称である。また、発振制御部30には、温度センサ14による温度検出信号が与えられている。
【0030】
カレントトランス33は、整流回路23の入力側に配置されており、交流電源21より供給される電流(入力電流)を検出すると、その検出信号を入力電流検知回路34に出力するようになっている。また、インバータ回路25の出力端子と加熱コイル11との間にもカレントトランス35が配置されている。カレントトランス35は、インバータ回路25の出力電流を検出すると、その検出信号をインバータ電流検知回路36出力するようになっている。
【0031】
入力電流検知回路34,インバータ電流検知回路36の出力信号は負荷検知回路37に与えられている。負荷検知回路(適性判定手段,材質判定手段)37は、入力電流とインバータ電流とに基づいて、トッププレート7上に載置された鍋12などの負荷の材質を判定したり負荷の状態を検出し、その検出結果を発振制御部30に出力するようになっている。尚、負荷検知回路37が行なう材質判定などの方式については、例えば、特許第2856788号公報などに開示されている。また、入力電流検知回路34,インバータ電流検知回路36,負荷検知回路37は、発振制御部30と共にマイクロコンピュータの機能の一部として構成されている。
【0032】
発振制御部30は、与えられる各種入力信号に基づいてインバータ回路25のIGBT26a,27bを交互にオンオフさせるようにスイッチング制御する。すると、加熱コイル11に高周波電流が流れ、トッププレート7上に載置された鍋12などが誘導加熱される。
尚、上記のインバータ回路25及び加熱コイル11は左加熱部6aに対応するものであるが、右加熱部6cに対応するインバータ回路及び加熱コイルも同様に構成されている。
【0033】
次に、本実施例の作用について図1及び図2をも参照して説明する。図1は、発振制御部30を中心とする制御内容を示すフローチャートである。発振制御部30は、先ず、ユーザにより調理コース設定部31の炒め物セットスイッチ9hが操作されることにより、調理コースとして「炒め物」が選択されたか否かを判断する(ステップS1)。そして、「炒め物」が選択された場合は(「YES」)発振停止期間T0を0.3秒に設定し(ステップS2)、選択がそれ以外である場合は(「NO」) 発振停止期間T0を3秒に設定する(ステップS3)。
【0034】
それから、ステップS3aに移行して負荷検知継続期間T2を計時するためのタイマをリセット(スタート)させ、負荷検知回路37による負荷判定を開始させると共に(ステップS4)、発振停止期間T0を計時するためのタイマをリセットする(ステップS5)。
【0035】
ここで、発振停止期間T0,負荷検知継続期間T2について説明する。図2は、負荷検知回路37が行なう負荷検知処理の実行状態を示すタイミングチャートである。負荷検知処理は、誘導加熱調理の開始前と、加熱調理中に無負荷状態が検出された場合とに、負荷検知継続期間T2の間、周期T1で複数回行なうようになっている。
【0036】
また、負荷検知処理は、発振制御部30がインバータ回路25を発振させて、入力電流と出力電流との位相差が所定値となるように設定した場合における入力電流の値によって行なう。そして、発振停止期間T0は、周期T1で行なう負荷検知処理の内、インバータ回路25の発振を停止させている期間である。従って、負荷検知を行なう期間は(T1−T0)であり、例えば30m秒程度である。尚、期間T2は例えば1秒程度である。
【0037】
再び図1を参照する。発振制御部30は、負荷検知回路37による負荷判定の結果、適正負荷が検知された場合は(ステップS6,「YES」)、インバータ回路25を連続的に発振させて加熱調理を開始する(ステップS7,S8)。ここで、「適正負荷」とは、例えば、鉄系材料,磁性SUS系材料,非磁性SUS系材料などであり、それ以外の「不適正負荷」とは、アルミ系材料及び無負荷の場合である。また、ステップS7において、T0,T2タイマの計時は停止されるようになっている。
【0038】
そして、発振制御部30は、加熱調理が終了するまでの間は(ステップS9a,「NO」)インバータ回路25の入力電流値を参照することで無負荷判定を行なっている(ステップS9)。そして、無負荷と判定されると(「YES」)ステップS3aに戻ってT2タイマをリセットし負荷判定を開始する。
【0039】
一方、負荷判定の結果、ステップS6において適正負荷ではないと判定されると(「NO」)、発振制御部30は、発振停止期間T0が0.3秒,3秒の何れに設定されているか否かを判断する(ステップS10)。期間T0が0.3秒に設定されている場合は、その期間T0が経過するまで待機する(ステップS11)。そして、期間T0が経過すると(「YES」)、その時点で負荷検知継続期間T2が経過したか否かを判断する(ステップS12)。
【0040】
ステップS12において、期間T2が経過していなければ(「NO」)、発振制御部30はステップS4に戻って負荷判定を再試行する。また、期間T2が経過していれば(「YES」)、期間T0を3秒に再設定する(ステップS13)。それから、ステップS3aに戻る。
【0041】
即ち、ユーザによって調理コース「炒め物」が設定された場合は、発振制御部30がステップS2において発振停止期間T0を0.3秒に設定する。そして、例えばユーザが加熱調理中に「フライ返し」をすると、ステップS9において無負荷状態が検知され、ステップS6では「NO」と判定されて、ステップS10,S11,S12,S4,・・・と移行する。この時、発振停止期間T0が0.3秒に設定されているので、ステップS4〜S6における負荷判定は短い間隔で再試行される。
【0042】
従って、ユーザの「フライ返し」によってフライパンがトッププレート7より瞬間的に離れた場合でも、発振停止期間T0が短いため再度の負荷判定が直ちに行なわれるようになり、ユーザがフライパンをトッププレート7に戻せばステップS6で適正負荷と判断されて加熱調理に復帰する。従って、高火力で短時間内に調理を完了する必要がある「炒め物」調理において、従来のように加熱を長い期間停止させることは回避される。
【0043】
また、ステップS13において、0.3秒に設定した発振停止期間T0を3秒に再設定するのは、ユーザが上記のように「炒め物」調理を行なっている状態から、フライパンをトッププレート7より完全に除去することも想定されるためである。そのような場合に応じて、負荷検知継続期間T2が経過した場合には、一旦発振停止期間T0を3秒に戻して再度負荷判定を行ない、消費電力を低減しつつユーザがフライパンを完全に除去したことを見極めるようにする。
【0044】
また、調理コース「炒め物」以外の調理の場合は、発振制御部30がステップS3において発振停止期間T0を3秒に設定する。すると、ステップS10からはステップS14,S15へと移行し、ステップS11,S12と同様の判断が行なわれるが、ステップS15において「YES」と判断すると、発振制御部30は、その時点でフライパン等の負荷が完全に除去されたものと推定してインバータ回路25の発振を停止させ(ステップS16)処理を終了する。
【0045】
以上のように本実施例によれば、誘導加熱調理器1の発振制御部30は、ユーザにより調理コース設定部31を介して調理コース「炒め物」が設定されると、負荷検知回路37に負荷の適性判定を再試行させる間隔、即ち発振停止時間T0が短くなるように変更する。従って、高火力で短時間内に調理を完了する必要がある「炒め物」調理において、従来のように加熱を長い期間停止させることは回避されるようになり調理を良好に行なうことが可能となり、よりおいしい炒め物をつくることができる。
【0046】
また、発振制御部30は、負荷が不適であると複数回連続して判定されると、ステップS17においてインバータ回路25の発振を停止させるので、確実に無負荷状態になったものと判定される場合に、電力が無駄に消費されることを抑制できる。
【0047】
そして、例えば、調理コース「炒め物」が設定されていない場合は、発振停止時間T0が長く設定されるので、トッププレート7上に本来は加熱する必要がないスプーンが載置されたような場合には、そのスプーンを過剰に加熱してしまうことがない。従って、そのスプーンに気付いたユーザがトッププレート7上から取り上げようとした場合に、火傷を負うような事態も防止できる。
【0048】
更に、発振制御部30は、発振停止期間T0が短くなるように変更した後に、負荷が不適であると複数回連続して判定されると、ステップS13において発振停止期間T0をより長くするように再変更するので、ユーザがフライパン等を揺するようにして調理を行なった後に、そのフライパン等がトッププレート7上より取り除かれた場合には、電力が無駄に消費されることが抑制される。
【0049】
(第2実施例)
図7は本発明の第2実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例における構成は、基本的に第1実施例と同様であり、発振制御部30によるソフトウエア的な動作のみが異なっている。また、図7に示すフローチャートでは、ステップS1が「電力設定値?」の判断ステップS21に置き換えられている部分だけが異なっている。
【0050】
即ち、発振制御部30は、ユーザにより加熱ノブ2a,2cを介して設定される火力、即ちインバータ回路25に対する入力電力の設定値に応じて発振停止期間T0を設定し分け、入力電力が2kW以上に設定されていればステップS2に移行して発振停止期間T0を0.3秒に設定し、入力電力が2kW未満に設定されていればステップS3に移行して発振停止期間T0を3秒に設定する。
これは、炒め物のような調理は、概して高火力で行なわれることが多いことから、設定される入力電力量に応じて発振停止期間T0を設定し分けるようにしている。
【0051】
以上のように第2実施例によれば、発振制御部30は、ユーザにより加熱ノブ2a,2cを介して設定される火力が高い場合は発振停止期間T0を0.3秒に設定し、火力が高い場合は発振停止期間T0を3秒に設定するようにしたので、第1実施例と同様に、火力に応じて異なる夫々の調理形態に適した加熱調理が行なわれるようになる。
【0052】
(第3実施例)
図8は本発明の第3実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第3実施例における構成は、基本的に第1実施例と同様であり、発振制御部30によるソフトウエア的な動作のみが異なっている。また、図8に示すフローチャートでは、ステップS1〜S3が削除されており、スタート後は直ちにステップS3aが実行される。
【0053】
また、ステップS6において「YES」と判断すると、発振制御部30は、負荷検知回路37による負荷判定が、適正負荷の内でも鉄系材料または磁性SUS系材料に属するものか否かを判断する(ステップS22)。そして、負荷がそれらの材料に属するものであれば(「YES」)、ステップS23に移行して発振停止期間T0を0.3秒に設定し、負荷がそれ以外の材料に属する場合は(「NO」)ステップS24に移行して発振停止期間T0を3秒に設定する。
これは、炒め物のような調理はフライパンで行なわれることが多いが、フライパンは鉄系や磁性SUS系の材質で構成されるものが殆どである。従って、第3実施例では、負荷の材質に応じて発振停止期間T0を変更するようにした。
【0054】
以上のように第3実施例によれば、発振制御部30は、負荷の材質が、適正負荷の内鉄系材料または磁性SUS系材料に属する場合は発振停止期間T0を0.3秒に設定し、負荷がそれ以外の材料に属する場合は発振停止期間T0を3秒に設定するようにした。従って、夫々の材質の負荷を用いて行なわれる調理に適した形態で加熱調理を行うことができる。
【0055】
(第4実施例)
図9は本発明の第4実施例であり、第1,第3実施例と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第4実施例における構成は、基本的に第1実施例と同様であり、発振制御部30によるソフトウエア的な動作のみが異なっている。また、図9に示すフローチャートでは、第3実施例におけるステップS22に代えて、「温度センサ高温か?」の判断ステップS25が配置されている。
【0056】
即ち、発振制御部30は、加熱調理開始後において温度センサ14が示すトッププレート7又はそのトッププレート7を介した負荷の温度の立上がりが高温(例えば、150度以上)である場合は (「YES」)、ステップS23に移行して発振停止期間T0を0.3秒に設定し、負荷の温度が高温でない場合は(「NO」)ステップS24に移行して発振停止期間T0を3秒に設定する。
ここで、「温度の立上がり(立ち上がり温度)」とは、例えば、加熱開始後から2分程度経過した時点で測定される温度とする。
【0057】
即ち、炒め物のような調理は、第2実施例で述べたように概して高火力、即ち高温状態で行なわれることが多いため、トッププレート7等の温度は、加熱調理開始後から比較的急激に上昇するからである。従って、第4実施例では、その立上がり温度の上昇度合いに応じて発振停止期間T0を変更するようにした。
【0058】
以上のように第4実施例によれば、発振制御部30は、加熱調理の開始後に温度センサ14によって測定される負荷の立上がり温度が高温である場合は発振停止期間T0を0.3秒に設定し、前記温度が高温でない場合は発振停止期間T0を3秒に設定するようにした。従って、前記温度に基づいて推定される調理形態に応じて適切な加熱調理を行なうことができる。
【0059】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
ステップS12で「YES」と判定した場合、ステップS16に移行するようにしても良い。
不適負荷判定は、所定時間に亘って連続的に行うようにしても良く、その場合、不適正な負荷が連続的に検出されるとインバータ回路25の発振を停止させるようにしても良い
【0060】
第1実施例において、再試行期間を変更する調理コースは「炒め物」に限ることなく、その他調理形態により加熱の連続性が要求される調理コースであれば再試行期間を短くするように変更すれば良い。また、再試行期間を長くする方が都合の良いものについては、そのように変更すれば良い。
第4実施例において、加熱調理開始後の立ち上がり温度は、開始から2分経過後に測定されるものに限らず、個別の設計に応じて判別に適切な温度が得られる経過時間を設定すれば良い。
また、温度センサ14によって測定される温度に基づく発振停止期間T0の変更は、必ずしも加熱調理開始後の立ち上がり温度に基づくものに限らない。例えば、加熱調理を開始した後、ある程度安定した段階にあると推定される時点の温度に基づいて行うようにしても良い。
誘導加熱調理器はビルトインタイプに限ることなく、据え置きタイプに適用しても良い。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の誘導加熱調理器によれば、制御手段は、調理コース設定手段によって設定される調理コースが、フライパンや鍋を揺することがあるような調理コースの場合に、適性判定手段に負荷の適性判定を再試行させる間隔を短くするように変更するので、冗長な中断が生じたり、逆に過剰な加熱が行なわれることを回避して各調理コースに適した加熱調理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をビルトインタイプの誘導加熱調理器に適用した場合の第1実施例であり、発振制御部を中心とする制御内容を示すフローチャート
【図2】 負荷検知回路が行なう負荷検知処理の実行状態を示すタイミングチャート
【図3】 誘導加熱調理器の電気的構成を示す図
【図4】 誘導加熱調理器の外観を示す斜視図
【図5】 表示/操作部を拡大して示す図
【図6】 誘導加熱調理器のトッププレート付近における内部構造を示す断面図
【図7】 本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図8】 本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図9】 本発明の第4実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1は誘導加熱調理器、2a,2cは加熱ノブ(電力設定手段)、7はトッププレート、11は加熱コイル、14は温度センサ(温度測定手段)、30は発振制御部(制御手段)、31は調理コース設定部(調理コース設定手段)、37は負荷検知回路(適性判定手段,材質判定手段)を示す。

Claims (3)

  1. 負荷を誘導加熱するための加熱コイルと、
    商用交流電源に基づいて高周波電流を生成し、前記加熱コイルに供給するインバータ回路と、
    前記誘導加熱による調理コースを設定するための調理コース設定手段と、
    前記加熱コイルによって誘導加熱される負荷の適性を判定する適性判定手段と、
    この適性判定手段により前記負荷が適正であると判定されると加熱調理を開始させ、前記負荷が不適であると判定されると、前記適性判定手段による負荷の適性判定を再試行させる制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記調理コース設定手段によって設定される調理コースが、フライパンや鍋を揺することがあるような調理コースの場合に、前記適性判定手段に負荷の適性判定を再試行させる間隔を短くするように変更することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 制御手段は、負荷が不適であると複数回連続して又は所定時間に亘って判定された場合に、インバータ回路の発振を停止させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 制御手段は、再試行間隔が短くなるように変更した後に、負荷が不適であると複数回連続して判定されると、前記再試行間隔をより長くするように再変更することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
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