JP3976443B2 - 自動車の室内天井材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は吸音性、遮音性に優れた自動車の室内天井材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来自動車の室内には、図5に示すような断面構造を有する天井材が使用されている。
【0003】
すなわち基材層aの表面に、フイルム層bを介して不織布よりなる裏面層cが介在されている。
【0004】
また基材層aの下面には、ウエブ層dを介して不織布よりなる表面層eが接着され、表面層eの表面をさらに表皮層fで被覆した構造となっている。
【0005】
前記構造を有する従来の室内天井材は、予め裏面層cにフイルム層bがラミネートされた第1層と、基材層aにウエブ層dがラミネートされた第2層及び表面層eに表皮層fが接着された第3層とを製作し、これら各層を所定形状に截断した後、雄型と雌型よりなる金型間で加圧成形することにより一体化していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記従来の室内天井材では、第1層と第2層及び第3層とを金型を使用して一体成形する際、第2層と第3層とは予め基材層a及び第2層のウエブ層dを熱風で加熱してウエブ層dを溶融させ、ウエブ層dのホットメルトにより表面層eを基材層aと接着しているが、第1層と第2層とは、基材層aを加熱した熱でフイルム層bを溶かす様にしているので、積層するまでには、基材層aの熱がさめてしまい、フイルム層bの融点以下になり、接着力が低下して、クリップなどの止着手段で天井材をルーフに固着する際、接着部が剥離することがある。
【0007】
また、裏面層c及びフイルム層bを確実に加熱させるためには、赤外線ヒーターを使用することになるが、この方法では設備費・工数アップになってしまう。
【0008】
この発明はかかる従来の不具合を改善するためになされたもので、基材層と裏面層との接着強度が高く、かつ吸音性及び遮音性の高い自動車の室内天井材を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1記載の発明は、不織布よりなる裏面層の下面にフイルム層がラミネートされた第1層と、基材層の上下面に通気性を有し、かつ熱可塑性樹脂よりなる一対のウエブ層がラミネートされた第2層と、不織布よりなる表面層の下面に表皮層が接着された第3層とよりなり、かつ前記第2層を構成するウエブ層を熱風加熱して溶融させることにより、第1層と第2層及び第3層とを接着一体化して構成したものである。
【0010】
前記構成により、熱風加熱により溶融された一対のウエブ層により第1層と第2層の間及び第2層と第3層の間が強固に接着されるため、走行中の振動などにより各層の間が剥離することがない。
【0011】
また通気性を有するウエブ層を基材の上下面に設けたことにより、基材層に熱風を通過させて基材層を加熱すると同時に、ウエブ層を溶融させることができるため、第2層の加熱が容易に行えると共に、基材層を加熱した状態で第1層及び第3層と加熱一体化するため、ウエブ層によりフイルム層と基材層がホットメルトにより接着されるため、第1層と第2層の間が強固に接着できる。
【0012】
前記目的を達成するため請求項2記載の発明は、第2層の熱風吹き付け側のウエブ層を、他のウエブ層より高融点、高粘度の樹脂により形成したものである。
【0013】
前記構成により、第2層を熱風加熱する際、熱風吹き付け側のウエブ層が溶けて基材層へ浸透し、基材層の表面よりなくなることがないので、接着力が低下するのを確実に防止することができる。
【0014】
前記目的を達成するため請求項3記載の発明は、第1層側に、ルーフの内側に突出するレインフォースと接触しないよう凹部を形成したものである。
【0015】
前記構成により、走行中の振動がルーフより室内天井材へ伝播することがないため、遮音性能が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して詳述する。
【0017】
図1は自動車の室内天井材を示す斜視図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3の(イ)ないし(ハ)は成形工程を示す説明図、図4は自動車のルーフに天井材を取付けた状態の断面図である。
【0018】
これら図において1は天井材本体で、予め成形された第1層2と第2層3、第3層4を後述する方法で一体化成形することにより、図2に示すように7層構造となっている。
【0019】
すなわち、前記第1層2は、目付けが15〜40g/m2程度のPETまたはPETとPE繊維よりなる不織布により形成された裏面層5と、この裏面層5の下面にラミネートされた通気性のないフイルム層6よりなり、フイルム層6には、厚さが70〜90μ(ミクロン)程度のオレフィン系樹脂フイルム又は、ウレタン樹脂フイルムを2層または3層に重ねた熱可塑性フイルムが使用されている。
【0020】
前記第2層3は、目付けが1000g/m2前後のPET繊維、またはPET繊維に低融点PET繊維をバインダとして約50:50の割合で均一に混合した不織布よりなる基材層7と、この基材層7の上面にラミネートされたウエブ層8と、基材層7の下面にラミネートされたウエブ層9よりなり、基材層7は表面を強化するため、ニードルパンチにより表面強化処理が施されている。
【0021】
また上側のウエブ層8は目付けが15〜30g/m2程度の低融点(110〜150℃)PET樹脂よりなる蜘蛛の巣状ホットメルト材料が、また下側のウエブ層9は上側より高融点(120〜150℃)、高粘度のPET樹脂よりなる蜘蛛の巣状ホットメルト材料が使用されている。
【0022】
一方前記第3層4は、前記裏面層5と同様な不織布により形成された表面層10と、この表面層10の下面に接着された表皮層11よりなり、表皮層11はトリコットやジャージのクロスや、不織布などが使用されている。
【0023】
次に前記構成された室内天井材の成形方法を説明する。
【0024】
第1層2、第2層3及び第3層4は予め別工程で成形するか、既製品を使用し、これら各層2、3、4を所定の形状に截断する。
【0025】
次に図3の(イ)に示すように第2層3の周辺をクランプ手段13によりクランプした状態で、高融点のウエブ層9側を熱風吹き付け側として第2層3内に熱風を通過させて、基材層7の上下面に設けられたウエブ層8、9を熱風加熱により溶融させる。
【0026】
なお熱風吹き付け側のウエブ層9を、基材層7上面のウエブ層8より高融点、高粘度としたのは、低粘度のものを使用すると、溶けたウエブ層9が風圧により基材層7に浸透して基材層7の表面に残留せず、ホットメルトとしての接着機能が損なわれるためである。また、ウエブ層8を低融点、低粘度とするのは、ウエブ層8の流動性を高くすることで、フイルム層6との相溶性が高まり、接着強度を高められるからである。
【0027】
前記のようにして第2層3の熱風加熱が完了したら、次に図3の(ロ)に示すように、雌型14aと、雄型14bよりなる金型14間に、第1層2、第2層3及び第3層4をこの順序で介在させ、雌型14aと雄型14bを合型加圧して、図3の(ハ)に示すように一体化成形を行う。
【0028】
このとき第2層3は、予め熱風加熱により基材層7が加熱されている上、ウエブ層8、9が溶融状態にあるため、第1層2のフイルム層6と、第3層4の表面層10がウエブ層8、9のホットメルトにより強固に接着される。
【0029】
以上のようにして天井材本体1の成形が終了したら、雌型14aと雄型14bを開型して、天井材本体1を雌雄型14a、14b内より取出すもので、得られた天井材本体1は図2に示すように第1層2、第2層3及び第3層4がホットメルトにより強固に接着一体化された7層構造となる。
【0030】
一方前記のようにして得られた天井材本体1は、クリップなどの止着手段15を使用して、自動車のルーフ16内面に設けられたブラケット16aに図4に示すように止着するが、ルーフ16の内面にはレインフォース(補強材)16bが突設されているため、これと干渉しないよう天井材本体1の上面にプレスなどで凹部1aを形成して、レインフォース16bとの間に隙間が生じるようにする。
【0031】
この隙間によりレインフォース16bが天井材本体1と接触することがないので、自動車走行中にルーフ16より天井材本体1に振動が伝播することがなく、これによって遮音性が向上する。
【0032】
またレインフォース16bと天井材本体1が接触しないように凹部1aを形成すると、凹部1a部分の肉厚tは3〜7mmなり、この肉厚t1を得るには天井材本体1全体の肉厚t2は15mm程度必要である。
【0033】
これ以上肉厚が厚くなると、全体の重量が重くなる上、剛性が低下するので、ルーフ16の内側に天井材本体1を取付ける際、作業に支障を来すことがある。
【0034】
また良好な吸音性を得るためには、最低12mm以上の肉厚が必要であるが、肉厚15mmは十分にこの値を満足するものであると同時に、基材層7の接着に通気性のあるウエブ層8、9を使用しているため、吸音性はさらに向上する。
【0035】
また天井材本体1を止着具15により図4に示すようにルーフ16のブラケット16aに取付ける際、止着具取付け部1bをプレスにより薄く圧密して強度を増加させている。
【0036】
これによって天井材本体1のルーフ16への取付けが確実に行えると同時に、裏面層5の繊維がほずれたり、裏面層5と基材層7の接着部が剥離することもない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、基材層の上下面に、通気性を有する熱可塑性樹脂よりなる一対のウエブ層を形成した第2層を、第1層と第3層の間に介在させ、熱風加熱して溶融させた前記一対のウエブ層により、各層を一体化したもので、第1層と第2層の間及び第2層と第3層の間がウエブ層によるホットメルトにより強固に接着されるため、走行中の振動などによりこれら層の間が剥離することがない。
【0038】
また通気性を有するウエブ層を基材層の上下面に設けたことから、基材層を熱風加熱する際ウエブ層を溶融させることができ、これによって第2層の加熱が容易に行えると共に、溶融したウエブ層のホットメルトにより第1層及び第3層と第2層の間の接着が確実に行えるようになる。
【0039】
さらにウエブ層は通気性があるため、室内天井材の吸音性能が向上すると共に、第1層には通気性のないフイルム層が設けられているため、フイルム層により通気が遮断され、これによって表皮層が汚損するのを防止することができる。
【0040】
請求項3に記載の本発明は、第1層の上面に、凹部を形成して、ルーフ内面に突設されたインフォースと天井材が接触しないようにしたことから、走行中の振動がルーフより天井材に伝播されることがないので、遮音性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になる自動車の室内天井材の斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】(イ)ないし(ハ)はこの発明の実施の形態になる自動車の室内天井材の成形工程を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態になる自動車の室内天井材をルーフの内側に取付けた状態の断面図である。
【図5】従来の自動車の室内天井材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 天井材本体
1a 凹部
1b 止着具取付け部
2 第1層
3 第2層
4 第3層
5 裏面層
6 フイルム層
7 基材層
8 ウエブ層
9 ウエブ層
10 表面層
11 表皮層
13 クランプ手段
14 金型
14a 雌型
14b 雄型
15 止着手段
16 ルーフ
16a ブラケット
16b レインフォース

Claims (3)

  1. 不織布よりなる裏面層の下面にフイルム層がラミネートされた第1層と、基材層の上下面に通気性を有し、かつ熱可塑性樹脂よりなる一対のウエブ層がラミネートされた第2層と、不織布よりなる表面層の下面に表皮層が接着された第3層とよりなり、かつ前記第2層を構成するウエブ層を熱風加熱して溶融させることにより、第1層と第2層及び第3層とを接着一体化して構成したことを特徴とする自動車の室内天井材。
  2. 第2層を構成する一対のウエブ層のうち、一方のウエブ層を熱風吹き付け側として、他方のウエブ層より高融点、高粘度の樹脂により形成してなる請求項1記載の自動車の室内天井材。
  3. 第1層側に、ルーフの内側に突出するレインフォースと接触しないよう凹部を形成してなる請求項1または2記載の自動車の室内天井材。
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