JP3975177B2 - 底面濾過装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金魚、熱帯魚、海水魚等の飼育用水槽の底面に敷設されて、水槽内の水を循環濾過するようにした底面濾過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水槽内の底面に、底面濾過器を設置し、その底面濾過器を覆うように、水槽の底面に大磯などの砂利を敷き詰め、エアポンプ、水中ポンプなどの吸水手段により、水槽内の水を、砂利(濾材として機能する)および底面濾過器を通して吸い上げて濾過したのち、水槽内に戻すようにした、底面濾過装置は公知である(たとえば、特許文献1,2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−151321号公報
【0004】
【特許文献2】
特開昭60−261518号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような底面濾過装置は、
水槽内の水を、砂利の敷きつめられた底面からその上面に至るまで、万遍なく循環させて濾過することができるため濾過能率が良いというメリットがあるが、
(1) 底面濾過器に形成される水通路を流れる水の速度が比較的緩慢であるので、底面濾過器内にゴミが滞留する。
【0006】
(2) 底面濾過器内のエアー滞りによりCO2 が発生し易くなる。
【0007】
(3) 底面濾過器と砂利との間に目詰まりを生じて、水の円滑な流れを阻害する。
などに起因して水の浄化作用を低下させる原因となるという問題がある。
【0008】
そこで、かかる問題を解決するには、底面濾過装置の清掃頻度を多くすればよいが、底面濾過装置の清掃は、外部式濾過装置などに比べて面倒であり、底面濾過装置の普及を妨げる大きな原因となっているという他の問題がある。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、底面濾過装置の主体部を構成する基部および接続ユニット内を流れる水の流速を適度に速めて、そこに滞留するゴミを水と共に放出でき、また前記ユニット内のエアーを積極的に排出できるようにしてエアの滞留を防止し、さらに前記基部および接続ユニットと砂利との間に目詰まりが発生しないようにして、底面濾過装置の清掃頻度を大幅に減らして前記問題を解決できるようにした、新規な底面濾過装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のため、本請求項1記載の発明は、水槽内に敷きつめられる砂利内に埋設されて水槽内の底面に設置される底面濾過装置において、基部ユニットと、これに連結片を介して着脱自在に接続される少なくとも一つの接続ユニットとを備え、前記基部および接続ユニットは、いずれも上下に偏平で平面四角状に形成されており、それらユニットには、水槽の底面と協働する吸水室と、その吸水室の周縁に沿って延びていると共に該吸水室に通水孔を介して連通する吸水通路とが形成されると共にそれらユニットの上壁には、峰と谷とそれらを継ぐ傾斜面とを有する複数の凹凸面が形成され、前記峰と谷とに、前記砂利よりも小さい複数の小孔が開口され、さらに、前記基部ユニットのコーナには、前記吸水通路に連通されると共に吸水部が設けられ、その吸水部には、導水管の連結される吸水ジョイントが接続され、前記基部および接続ユニットにおいて前記吸水室は、下面が開放され、また前記吸水通路及び吸水部は、それらの下面が前記基部ユニット又は接続ユニットのユニット本体底壁により常時閉塞されると共に、それらの開口上面が、該ユニット本体に着脱可能に装着した蓋体により閉塞されることを特徴としている。
【0011】
かかる特徴によれば、吸水室内に流入した水は、その吸水室に沿って延びる吸水通路へ複数の通水孔を通ってれることにより、該吸水通路を流れる水の流速が増して、そこに溜まるゴミを水と共に流れ易くして、ゴミを滞留しにくくすることができ、また基部および接続ユニットの上壁の複数の凹凸面は、その上壁を流れる水の流れを円滑にすると共にそこに開口した小孔は、砂利の大きさよりも小さいことから詰まることなく、その結果、水を滞留させることなく、抵抗少なく円滑に流動させることができ、さらに吸水室内のエアは滞留することなく、前記峰の小孔を通過して外部に放出され、エアの滞留によるCO2 の発生を極力低減することができ、しかも水の円滑な流れを促進することができる。
【0012】
また前記吸水通路及び吸水部は、それらの下面が基部ユニット又は接続ユニットのユニット本体底壁により常時閉塞されると共に、それらの開口上面が、該ユニット本体に着脱可能に装着した蓋体により閉塞されるので、その蓋体を開放することにより、前記吸水通路の清掃を容易に行なうことができる。
【0013】
さらに、前記目的達成のため、本請求項記載の発明は、前記請求項記載のものにおいて、前記基部ユニットに設けられる吸水部には、吸水ジョイントが回動かつスライド可能に設けられて、基部ユニットに対して位置調節可能であることを特徴としている。
【0014】
かかる特徴によれば、導水管を接続する吸水ジョイントは、基部ユニットに対してスライドかつ回動可能であることから、従来の可撓性蛇腹管(孔があきやすい)を用いることなく、導水管の位置調整を簡単に行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1〜12は、本発明の一実施例を示すものであり、図1は、本発明底面濾過装置を備えた水槽の全体平面図、図2は、図1の2−2線に沿う断面図、図3は、底面濾過装置の平面図、図4は、図3の4−4線に沿う断面図、図5は、図3の5−5線に沿う断面図、図6は、図3の6−6線に沿う拡大断面図、図7は、図3の7−7線に沿う断面図、第8図は、底面濾過装置の分解平面図、図9は、底面濾過装置の水の流れを示す図、図10は、底面濾過装置の裏面の一部斜視図、図11は、基部濾過ユニットのジョイント部を外方にスライドした場合の部分平面図、図12は、基部濾過ユニットのジョイント部を回動した場合の部分平面図である。
【0017】
図1,2において、水槽V内には、大磯などの砂利Sが敷きつめられており、本発明にかかる底面濾過装置の主体部をなす、基部および接続ユニットUB,UJは、その砂利S中に埋設させて、水槽V内に設置される。このように基部および接続ユニットUB,UJを水槽Vの底部に設置した状態で、これに接続される吸水手段のエアポンプPを作動させることにより、水槽V内の水は、濾材として機能する砂利Sを透過して濾過されたのち、基部および接続ユニットUB,UJに吸引され、エアと共に吸い上げられて水槽V内に戻される。
【0018】
図3〜8に示すように、底面濾過装置は、吸水部3を備えた基部ユニットUBと、これに着脱可能に接続される接続ユニットUJとを備えており、これらのユニットUB,UJは、いずれも硬質の合成樹脂材よりなり、それらは上下に偏平で平面四角形であり、同じ大きさに形成され、基部ユニットUBが吸水部3を備えているのに対して接続ユニットUJは、それを備えていないが、その他の構成は略同じである。
【0019】
まず、基部ユニットUBの構造について説明するに、この基部ユニットUBは、平面四角形で、上下に偏平に形成されており、上壁1と、該上壁1の四辺を囲む側壁2とを有し、その下面が開放されている。前記基部ユニットUBの一つのコーナー部に、平面扇状の吸水部3が形成されると共にこの吸水部3に連通する2つの吸水通路4,5が、その吸水部3を挟む2辺に沿って略直角に形成され、さらに前記吸水部3および2つの吸水通路4,5を除く上壁1の下面に、下面開放の吸水室6(水槽Vの底面上に設置される)が形成される。そして、図3,8,9に示すように、上壁1下の吸水室6と、2つの吸水通路4,5間は、それらを仕切る仕切壁7に間隔をあけて穿設した複数の通水孔8…を通して連通されている。したがって、吸水室6内の水は、通水孔8…を通って2つの吸水通路4,5間へと流れ、さらに、そこから吸水部3へと流れる(図9矢印)。前記吸水通路4,5の外端は開口されていて、後に述べるように、基部ユニットUBに、接続ユニットUJを接続したとき、その接続ユニットUJの吸水通路104,105と連通できるようになっている。そして、接続ユニットUJの吸水通路104,105に接続されない吸水通路4,5の開口外端は栓体40により閉じられる。
【0020】
前記吸水部3には、後に述べるように、放射方向にスライド調節可能(図11参照)で、かつ基部ユニットUBのコーナー部に設けた支持孔18(図7参照)回りに回転可能(図12参照)な吸水ジョイントJが設けられる。
【0021】
また、基部ユニットUBの上壁1の上面には、前記吸水部3を残して、複数の四角な凹凸面10…が縦横に格子状に連続的に形成されている。各凹凸面10…は、図7に示すように、その中央の峰10aと、その縁辺の谷10cと、その峰10aから谷10cへ下向きに傾斜する傾斜面10bを有し、その谷10cは、隣り合う他の凹凸面10の境界線11と一致している。また前記傾斜面10bは、平面Y字状の複数の稜線と、それら間の複数の直線状谷間とを有して尖鋭な凹凸状に形成されている。そして、かかる形状に形成される尖鋭な凹凸面10…を格子状に連続させてなる、基部ユニットUBの上壁1は、その峰10aから谷10cに向けて水が流れやすいようになっている。峰10aには一つ、谷10cには複数の四角な小孔12…がそれぞれ開口されており、上壁1に沿って流れる水は、それらの小孔12…を通して前記吸水室6へと流入するようになっている。前記小孔12…の大きさは、砂利(たとえば大磯)Sの粒よりも小さく、この小孔12…から砂利Sが吸水室6内に落下することがないようにしてあり、また、これらの小孔12…を通して前記吸水室6内の貯留エアーのエアー抜きが行なわれるようになっている。
【0022】
図4〜7に示すように、前記2つの吸水通路4,5は、断面凹状であり、コーナーの吸水部3を挟む側壁2,2と、仕切壁7 ,7に沿って形成されており、これらの吸水通路4,5は、前記吸水部3のところで相互に連通されている。図9に示すように、前記仕切壁7,7は、前記吸水部3のところで円弧壁9により接続されている。
【0023】
前記吸水部3および2つの吸水通路4,5は、それらの下面が基部ユニットUBのユニット本体底壁により常時閉塞される。そして、前記吸水部3および2つの吸水通路4,5の開口上面は、前記基部ユニットUBの上壁1の一部を構成するL字状の蓋体13により閉じられる。図3,7,8に示すように、前記蓋体13は、吸水部3を閉じる扇形状部分13aと、その両側から略直角に延びて、前記2つの吸水通路4,5を閉じる短冊状部分13b,13bとよりなる。前記扇形状部分13aの左右には、一対の係合孔15,15が穿設され、これらの係合孔15,15は、基部ユニットUBの吸水部3に突設した係止爪16,16に係脱自在に係合し、前記吸水部3および2つの吸水通路4,5の開口上面を開閉可能に閉じる。そして、2つの吸水通路4,5の開口上面を閉じる2つの短冊状部分13b,13bの上面には、基部ユニットUBの上面に形成した、前記複数凹凸面10と同じ複数凹凸面が形成されている。また、吸水通路4,5の開口外端(接続ユニットUJの接続されない側の外端)は栓体40により閉じられる。
【0024】
図3,7〜9に示すように、基部ユニットUBの一つのコーナー部に形成される吸水部3の底壁には、円形の支持孔18が開口され、この支持孔18には、円筒状のホルダ19が回転自在に支持されている。このホルダ19には、凹条の案内溝19aが形成されると共にその底面中央部に案内突起19bが突設されている。一方、吸水ジョイントJは、内端に吸水口21を開口した偏平な角筒状の案内管20と、この案内管20より起立する吸水管22とよりL状に形成されており、前記案内管20は、前記ホルダ19の案内溝19aにスライド可能に嵌合され、また案内管20の底面に形成した長溝20aは、前記案内突起19bにスライド自在に係合されている。したがって、吸水ジョイントJは、図11に矢印で示すように、長溝20aが案内突起19bに沿ってスライドすることにより、基部ユニットUBに対して放射方向にスライド調節可能であり、また、図12に矢印で示すように、吸水ジョイントJはホルダ19と共に支持孔18回りに回転して基部ユニットUBに対して左右に回転調節可能である。
【0025】
図3,8,9に示すように、基部ユニットUBの吸水部3と対向する2辺、すなわち前記吸水通路4,5を有しない二辺の外面には、後に述べる接続ユニットUJの雄、雌連結片126,125と着脱可能に連結される雌、雄接続片25,26が間隔をあけて設けられる。
【0026】
図1,2,7に示すように、前記吸水ジョイントJの吸水管22には、伸縮可能な導水管30が接続される。この導水管30は、水槽V内を垂直に延長され、その上端の出口は、水槽Vの上部に開口される。また、前記導水管30内には、吸水手段としてのエアポンプPに接続されるエアパイプ31が挿入され、該エアパイプ31の下端にエアストン32が接続される。しかして、吸水ジョイントJは、前述したように、基部ユニットUBに対してスライドかつ回転可能であるので、水槽V内で、導水管30の設置位置を調節することができる。導水管30は通常のように、吸盤33により水槽Vの壁面に固定される。
【0027】
図8に示すように、基部ユニットUBに着脱可能に接続される接続ユニットUJは、基部ユニットUBと同じ材質により同じ大きさで、同じ形状に形成されており、その上壁101の下面には、基部ユニットUBと同じ下面開放の吸水室106(水槽Vの底面と協働)が形成されると共にその相隣れる2辺に跨がって、側壁102および仕切壁107とにより、断面凹状で平面L字状の吸水通路104,105が形成されており、これらの吸水通路104,105の両外端は開口されている。そして、この吸水室106と、吸水通路104,105とは、仕切壁107に形成した複数の通水孔108を介して相互に連通されている。
【0028】
吸水通路104,105は、それらの下面が接続ユニットUJのユニット本体底壁により常時閉塞される。そして、吸水通路104,105の開口上面は、L字状の蓋体113により開閉可能に閉じられ、また、それらの開口外端は、必要に応じて栓体40により閉じられる。また、この接続ユニットUJの上壁101および蓋体113の上面には、前記基部ユニットUBの上面と同じ形状でかつ同じ小孔12…を開口した凹凸面10が形成されている。また、接続ユニットUJの、吸水通路104,105を有しない他の2辺には、前記基部ユニットUBの雌、雄連結片25,26と着脱可能に接続し得る他の雄、雌連結片125,126が形成されている。
【0029】
つぎに、この実施例の作用について説明する。
【0030】
この実施例は、基部ユニットUBに、一つの接続ユニットUBを接続した場合であり、図1〜3に示すように、基部ユニットUBの一辺の雌、雄連結片25,26と、接続ユニットUJの一辺の雄、雌連結片126,125を連結すれば、それらは一平面上に一体に結合され、それらの吸水通路4,5および104,105は相互に連通され、それらの吸水通路4,5および104,105の開口上面を蓋体13,113によってそれぞれ閉じる。このとき、これらの吸水通路4,5;104,105の開口外端は、栓体40によりそれぞれ閉じられる。
【0031】
基部および接続ユニットUB,UJの結合体を、図1,2に示すように、水槽Vの底面に設置する。これにより、水槽Vの底面には、基部および接続ユニットUB,UJとで、吸水室6,106が形成される。そして、水槽Vの底面には、基部および接続ユニットUB,UJを覆うように、砂利Sを敷設する。 また、吸水ジョイントJには、導水管30を接続し、該導水管30に挿入される、エアストン32を連結したエアパイプ31をエアポンプPに接続する。
【0032】
エアポンプPの運転によれば、導水管30内に発生する上昇気流により、吸水室6,106内に吸引力が発生し、水槽V内の未浄化水は、砂利Sを通過して濾過され、浄化されたのち、その浄化水は、基部および接続ユニットUB、UJの吸水室6,106に流入し、そこから複数の通水孔8,108を介して吸水通路45,104,105へと流れ、吸水ジョイントJを経て導水管30内を上昇して、その上端の出口から水槽V内に戻される。
【0033】
ところで、前記の濾過作用において、
(1) 吸水室6,106内に流入した水は、複数の通水孔8,108を通って吸水通路4,5,104,105へと流れることにより、該吸水通路4,5,104,105を流れる水の流速が増して、そこに溜まるゴミを水と共に流れ易くして、吸水室6,106や吸水通路4,5,104,106にゴミを滞留しにくくすることができる。
【0034】
(2) 基部および接続ユニットUB,UJの上壁1,101には、複数の凹凸面10…が形成され、それらの凹凸面10…は、前述のように、峰10a、凹凸状傾斜面10bおよび谷10cを有して尖鋭な凹凸状に形成されており、峰10aと谷10cにそれぞれ開口される小孔12…は砂利Sの大きさよりも小さいことから詰まることなく、上壁1,101上の水は、その上壁1,101の傾斜より、該上壁1,101に沿い、小孔12…を通って吸水室6,106へと円滑に流れて、滞留することがなく、水の循環が抵抗少なく円滑に行なわれる。
【0035】
(3) 吸水室6,106内のエアは、該室6,106に滞留することなく、小孔12…を通過して外部に放出され、エアの滞留によるCO2 の発生を極力低減することができると共に水の円滑な流れを保障して、水の滞留による濾過機能の低下を防止することができる。
【0036】
(4) 導水管30を接続する吸水ジョイントJは、基部ユニットUBに対してスライドかつ回動可能であることから、従来の可撓性蛇腹管(孔があきやすい)を用いることなく、導水管30の位置調整を簡単に行なうことができる。
【0037】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0038】
たとえば、前記実施例では、基部ユニットに一つの接続ユニットを接続した場合を説明したが、それらの基部および接続ユニットには、他の複数の接続ユニットを接続できることは勿論であり、また、前記実施例では、吸水手段として、エアポンプを用いているが、これに代えて水中ポンプなどの他のポンプを用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本請求項1記載の発明によれば、基部および接続ユニットにおける吸水室内に流入した水は、その吸水室に沿って延びる吸水通路へ複数の通水孔を通って流れることにより、該吸水通路を流れる水の流速が増して、そこに溜まるゴミを水と共に流れ易くして、ゴミを滞留しにくくすることができ、また基部および接続ユニットの上壁の複数の凹凸面は、その上壁を流れる水の流れを円滑にすると共に、その上壁の峰と谷にそれぞれ開口した小孔により、基部および接続ユニットと砂利との間に目詰まりが発生しないようにして、水を滞留させることなく、抵抗少なく円滑に流動させることができ、さらに吸水室内のエアは滞留することなく、前記峰の小孔を通過して外部に放出され、エアの滞留によるCO 2 の発生を極力低減することができる。以上の結果、長期にわたり変わることのない、高い濾過能率を確保することができるとともに底面濾過装置の清掃頻度を大幅に減らすことができる。
【0040】
また前記吸水通路及び吸水部は、それらの下面が基部ユニット又は接続ユニットのユニット本体底壁により常時閉塞されると共に、それらの開口上面が、該ユニット本体に着脱可能に装着した蓋体により閉塞されるので、その蓋体を開放することにより、前記吸水通路の清掃を容易に行なうことができる。
【0041】
さらに、本請求項記載の発明によれば、前記請求項記載のものにおいて、前記基部ユニットに設けられる吸水部には、吸水ジョイントが回動かつスライド可能に設けられて、基部ユニットに対して位置調節可能であることを特徴としている。
【0042】
かかる特徴によれば、導水管を接続する吸水ジョイントは、基部ユニットに対してスライドかつ回動可能であることから、従来の可撓性蛇腹管(孔があきやすい)を用いることなく、導水管の位置調整を簡単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 底面濾過装置を備えた水槽の全体平面図
【図2】 図1の2−2線に沿う断面図
【図3】 底面濾過装置の平面図
【図4】 図3の4−4線に沿う断面図
【図5】 図3の5−5線に沿う断面図
【図6】 図3の6−6線に沿う拡大断面図
【図7】 図3の7−7線に沿う断面図
【図8】 底面濾過装置の分解平面図
【図9】 底面濾過装置の水の流れを示す図
【図10】 底面濾過装置の裏面の一部斜視図
【図11】 基部濾過ユニットのジョイント部を外方にスライドした場合の部分平面図
【図12】 基部濾過ユニットのジョイント部を回動した場合の部分平面図
【符号の説明】
1,101・・・・上壁
3・・・・・・・・吸水部
4;104・・・・吸水通路
5;105・・・・吸水通路
6;106・・・・吸水室
8;108・・・・通水孔
10・・・・・・・凹凸面
10a・・・・・・峰
10b・・・・・・傾斜面
10c・・・・・・谷
12・・・・・・・小孔
13;113・・・蓋体
25;125・・・連結片(雌連結片)
26;126・・・連結片(雄連結片)
30・・・・・・・導水管
J・・・・・・・・吸水ジョイント
S・・・・・・・・砂利
UB・・・・・・・基部ユニット
UJ・・・・・・・接続ユニット
V・・・・・・・・水槽

Claims (2)

  1. 水槽(V)内に敷きつめられる砂利(S)内に埋設されて水槽(V)内の底面に設置される底面濾過装置において、
    基部ユニット(UB)と、これに連結片(25,26;125,126)を介して着脱自在に接続される少なくとも一つの接続ユニット(UJ)とを備え、
    前記基部および接続ユニット(UB,UJ)は、いずれも上下に偏平で平面四角状に形成されており、それらユニット(UB,UJ)には、水槽(V)の底面と協働する吸水室(6;106)と、その吸水室(6;106)の周縁に沿って延びていると共に該吸水室(6;106)に通水孔(8;108)を介して連通する吸水通路(4,5;104,105)とが形成されると共にそれらユニット(UB,UJ)の上壁(1,101)には、峰(10a)と、谷(10c)と、それらを継ぐ凹凸状傾斜面(10b)とを有する複数の凹凸面(10)が形成され、前記峰(10a)と谷(10c)とに、前記砂利(S)よりも小さい複数の小孔(12)が開口され、さらに、前記基部ユニット(UB)のコーナには、前記吸水通路(4,5)に連通されると共に吸水部(3)が設けられ、その吸水部(3)には、導水管(30)の連結される吸水ジョイント(J)が接続され、前記基部および接続ユニット(UB,UJ)において前記吸水室(6;106)は、下面が開放され、また前記吸水通路(4,5;104,105)及び吸水部(3)は、それらの下面が前記基部ユニット(UB)又は接続ユニット(UJ)のユニット本体底壁により常時閉塞されると共に、それらの開口上面が、該ユニット本体に着脱可能に装着した蓋体(13,113)により閉塞されることを特徴とする、底面濾過装置。
  2. 記基部ユニット(UB)に設けられる吸水部(3)には、吸水ジョイント(J)が回動かつスライド可能に設けられて、基部ユニット(UB)に対して位置調節可能であることを特徴とする、前記請求項記載の底面濾過装置。
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