JP3954920B2 - 内部式濾過装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金魚、熱帯魚、海水魚等の観賞魚の飼育用水槽内に設けられて、水槽内の水を循環濾過するようにした、内部式濾過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水槽内で金魚、熱帯魚等の観賞魚を飼育、育成するために、水槽内の水を濾過して浄化する濾過装置として、その濾過本体を水槽内に設置し、エアポンプにより、水槽内の水を濾過本体内の濾材を通過させて循環させることにより、浄化するようにした、内部式濾過装置は公知である(たとえば、特公平3−7406号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような内部式濾過装置は、その主要部分を水槽の内部に設け、水槽内の水を、水槽内の水に浸漬される濾材を通過させて浄化できるため、濾過能率がよい利点があり、一般に広く普及しているが、水槽内の水に浸漬されている濾過エレメントには、濾過して取り除かれた糞、残餌などの汚物が次第に付着、堆積して濾過能率の低下を招き、また水槽全体の外観上の美観を損なうことから、その濾過エレメントの清掃、取替などメンテナンス作業を定期的に行なう必要がある。
【0004】
ところが、従来では、前記作業を行なうには、人が手を水槽の水中に深く入れて濾過本体全体を水槽外に取り出して行なう必要があるため、その作業が面倒であるばかりでなく、人が嫌う「水槽の水に手を浸す」作業をしなければならず、しかも水槽の水を汚すという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は濾過エレメントの清掃、取替などの作業を行なうのに際して、
▲1▼濾過エレメントを収容している濾過ケース全体を水槽外に取り出す作業、
▲2▼人が水槽内の水に手を深く入れて行なう作業、
をすることなく、前記濾過エレメントの清掃、取替などのメンテナンス作業を簡単、容易に、しかも水槽内の水を手で汚することなく行なうことができるようにした、新規な内部式濾過装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のため、請求項1記載の発明は、上下方向に延びて水槽内に設置される濾過ケースと、その濾過ケース内に着脱可能に設けられる濾過エレメントユニットと、この濾過エレメントユニット内に形成される吸上通路の上端に着脱可能に連通接続される排水管とを備え、ポンプにより前記吸上通路内に発生する上昇水流により、水槽内の未浄化水を前記濾過ケース内に吸い込み、前記濾過エレメントユニットを通過させて浄化したのち、吸上通路および排水管を通して水槽内に還流させるようにした、内部式濾過装置において、前記濾過ケースは、相互に分離・結合可能な第1、第2のケース半体よりなり、前記第1のケース半体は、水槽の壁面に取り付けられて、その左右両側縁に上下方向に延びる案内溝が形成されると共に複数の係止孔が穿設され、さらにその底部に係止受部が形成され、一方、前記第2のケース半体は、前記濾過エレメントユニットを受ける受容部が形成され、その両側下縁に、前記案内溝にスライド係合する案内突起が突設されると共にその両側縁に前記係止孔に係合される係合突起が突設され、さらにその底部に前記係止受部に回動可能に受け止められる回動係合部が形成され、前記第1のケース半体を水槽内に取り付けたまま、水槽の上方から濾過エレメントユニットを受容した第2のケース半体を結合できるようにしたことを特徴とし、また請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記排水管は、第1のケース半体に、第2のケース半体を結合する際の撮みに利用できるようにしたことを特徴とし、さらに、請求項3記載の発明は、前記請求項1または2記載の発明において、前記濾過エレメントユニットは、エレメントホルダと、その外周に巻き付けられる濾過エレメントよりなり、前記エレメントホルダは、ヒンジ片により開閉可能に接続される一対の半円状部分を備え、前記エレメントホルダは、開状態で濾過エレメントを取り付けたのち、閉状態に閉じることによりそれをその外周に巻き付け保持することを特徴としている。
【0007】
そして、前記各発明によれば、濾過エレメントユニットの濾過エレメントの清掃、交換などのメンテナンスを行なうときは、第1のケース半体を、水槽内に残置したまま、しかも人は、水槽内の水に手を深く入れずに、第1のケース半体に、濾過エレメントユニットを設置した第2のケース半体を容易に組み付け、またはそこから取り外すことができ、これにより、濾過エレメントの清掃、交換作業をきわめて簡単、容易に行なうことができ、しかも、水槽内の水を手で汚すことがない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】
まず、図1〜20を参照して、本発明の第1実施例について説明する。
【0010】
図1は、濾過装置を水槽に設置した場合の斜視図、図2は図1の2矢視の、濾過装置の一部破断正面図、図3は、図2の3−3線に沿う断面図、図4は、図2の4−4線に沿う断面図、図5は、図2の5−5線に沿う断面図、図6は、図4の6−6線に沿う断面図、図7は、図2の 7−7 線に沿う濾過装置の分解断面図、図8は、第1のケース半体の正面図、図9は、図10の9−9線に沿う濾過ケースの断面図、図10は、図9の10矢視の濾過ケースの底面図、図11は、濾過ケースに分解および組立時の断面図、図12は、濾過エレメントユニットの一部破断正面図、図13は、図12の13−13線に沿う濾過エレメントユニットの開閉状態を示す断面図、図14は、エレメントホルダの側面図、図15は、図14の15矢視のエレメントホルダの正面図、図16は、図14の16矢視のエレメントホルダの背面図、図17は、濾過エレメントユニットの組立順序を示す斜視図、図18,19は、濾過ケースの組み付け手順を示す図、図20は、図18の20−20線に沿う断面図である。
【0011】
図1〜6に示すように、本発明にかかる内部式濾過装置Fは、直方体に形成される水槽1の相互に直交する2つの壁面1a,1bによって構成される隅角部2に、複数の吸盤3により着脱可能に取付けられる。この濾過装置F内には、エアポンプPuの作動により水槽1内の水が吸い込まれ、その内部で濾過された後、浄化された水は水槽1内へと還流される。
【0012】
濾過装置Fは、2つ割りの濾過ケース5と、その濾過ケース5に着脱可能に装着される、濾過エレメントユニット6と、この濾過エレメントユニット6内に設けた吸上通路10の上端に接続される排水管7と、この排水管7を貫通して吸上通路10内に挿入される吸上ホース8とを備えており、この吸上ホース8の上端に水槽1外に設けられるエアポンプPuが接続され、またその下端には、エアストン9が接続される。図3,5に示すように濾過ケース5と、濾過エレメントユニット6との間には、未浄化室Cdが形成され、濾過エレメントユニット6内の吸上通路10内には浄化室Ccが形成されている。
【0013】
エアポンプPuを運転すると、加圧エアは、吸上ホース8およびエアストン9を通って吸上通路10内を上昇し、該吸上通路10内に上昇水流を生じる。これにより、図3に矢印aに示すように、水槽1内の未浄化水は、濾過ケース5の下部に開口した取水口12から未浄化室Cd内に吸入され、該未浄化室Cd内の水は、図3矢印bに示すように、濾過エレメントユニット6の濾過エレメント51を流通して浄化されながら浄化室Ccに流入し、さらに吸上通路10を上昇して排水管7の排水口40より、図3矢印cに示すように、水槽1に還流する。また、吸上通路10に上昇水流が生じるのに応じて、図3矢印dに示すように、濾過ケース5の下端に開口した補助取水口13からも水槽1内の水は吸上通路10に吸い上げられる。したがって、吸上通路10内を上昇する水は、取水口12から濾過エレメントを流過して浄化された水と、補助取水口13から取水室14を経て吸入された水とからなる。
【0014】
なお、図1の符号74は水槽1の底部に敷設される大磯などの砂利である。
【0015】
つぎに、前述のように作用する濾過装置Fを構成する各構成要素の構造を説明する。
【0016】
〔濾過ケース5〕
濾過ケース5は硬質合成樹脂材により上下方向に長い筒状に形成され、水槽11の隅角部の内壁面に吸盤3で固定される第1のケース半体5Fと、この第1のケース半体5Fの開放部に着脱可能に接続される第2のケース半体5Sとより構成される。
【0017】
第1のケース半体5Fは、図5〜8に示すように、横断面扇形状に形成されていて、水槽1Vの隅角に臨んで配置されるケース壁16を備え、このケース壁16は、水槽1の隅角部2の内壁面に沿って配置される一対の背面壁16a,16aと、それらを一体に連結する連結壁16bとにより構成され、一対の背面壁16a,16aは相互のなす角度が水槽1の隅角部の角度すなわち90度よりもわずかに大きい。また、ケース壁16の下端の内面には、底壁17が一体に形成されると共にその上方に若干の間隙を存して後述する第2のケース半体5Sの回動係合部23を受ける係止受部18が一体に形成されている。第1のケース半体5Fの一対の背面壁16a,16aの背面の上下には、それぞれ吸盤3…が着脱可能に嵌着され、これらの吸盤3…により、第1のケース半体5Fは、水槽1の隅角部2の内壁面に吸着固定される。そして、後に述べるように、第1のケース半体5Fを水槽1内に取付けたまま、濾過エレメントユニット6の清掃、交換が可能になっている。また、第1のケース半体5Fの一対の背面壁16a,16aの内面には、複数の補強リブ19…(図8参照)が一体に形成されており、これらの補強リブ19…は、濾過ケース5と、後述する濾過エレメントユニット6との間に、未浄化室Cdを形成するための間隔保持部材として機能している。
【0018】
一方、第2のケース半体5Sは、水槽11の中央側に向かうにつれて狭まるようにした台形状に形成され、そのケース壁21は、水槽1の中央側に臨む表壁21aと、その両側から第1ケース半体5Fに向けて外側に傾斜して延びる左右一対の側壁21b,21bとより構成されており、この第2のケース半体5S内に後述する濾過エレメントユニット6が着脱自在に支持される。ケース壁21の下縁には底壁22が一体に形成されると共にその上方に若干の間隙を存して、濾過エレメントユニット6を支持すると共に第1のケース半体5Fの係止受部18に回動可能に係止される回動係合部23が一体に形成され、この回動係合部23に一対の差込舌片24,24が下向きに一体に形成されている。また、第2のケース半体5Sのケース壁21の下部には、複数条のスリットよりなる、前記取水口12が開口され、さらにその下方に前記補助取水口13が開口されている。
【0019】
第1および第2のケース半体5F,5Sには、それらを、水槽1の水面の上方から手を水中に浸さずに、簡単に組立、分離可能な、本発明にかかる接続手段が設けられる。
【0020】
図5,7,8に示すように、前記第1のケース半体5Fの左右一対の背面壁16a,16aの左右の側縁には、それらの全長に亘り、上下方向に断面V字条の対をなす案内溝26,26が形成され、これらの案内溝26,26には、上下方向に間隔をあけて、係止孔27,27がそれぞれ開口されている。また、第1のケース半体5Fの係止受部18の左右には、一対の係止溝28,28が開口され(図7,8参照)、これらの係止溝28,28に、前記差込舌片24,24が係脱可能に係合される。
【0021】
一方、前記第2のケース半体5Sのケース壁21の一対の側壁21b,21bの左右下端には、一対の案内突起30,30が一体に突設され、これらの案内突起30,30は、第2のケース半体5Sを、第1のケース半体5Fに組み付ける際に、第1のケース半体5Fの左右の案内溝26,26に案内、係合されて、第2のケース半体5Sの下部を、前記一対の案内溝26,26に沿って、その上部から下部に向けてスライド移動させ、第1のケース半体5Fに対する第2のケース半体5Sに左右方向の位置規制が行なわれる。
【0022】
また図5,7,9,11に示すように、第2のケース半体5Sのケース壁21の左右側縁、すなわち一対の側壁21b,21bの側縁には、上下に間隔をあけてそれぞれ2つの係合突起31,31が内方に向けて一体に突設され、これらの係合突起31,31は、第1のケース半体5Fの係止孔27,27に対応した位置にあり、それらのケース半体5F,5Sが組み付けられるとき、それらの係止孔27,27に係合される(図5参照)。図7に示すように、第2のケース半体5Sの前記一対の差込舌片24,24は、第1のケース半体5Fの前記一対の係止溝28,28に差し込まれる。
【0023】
図4,6に示すように、第2のケース半体5Sの上端には、これに第1のケース半体5Fを接続したときに、濾過ケース5の上端を閉鎖する天板33が一体に設けられており、この前記天板33には、水槽1の内側方および上方に開放した平面く字状をなす扇形凹部34が設けられる。この扇形凹部34は、水平面内でほぼ直交して水槽1の内方側に臨む鉛直な第1および第2規制面34a,34bと、水平面内で円弧状をなし第1,第2規制面34a,34bを継ぐ第1円弧面34cと、第1,第2規制面34a,34bのなす角度に対応した水平な扇状に形成される支持面34dとを備えている。そして、扇形凹部34の中央部に、後述する排水管7を回動自在に嵌合する透孔35が穿設されている。そして、前記天板33と、底壁22の上方の回動係合部23との間に、濾過エレメントユニット6を設置するための受容部36が形成されている(図11参照)。
【0024】
〔排水管7〕
排水管7は、図4,6に明瞭に示すように、支持面34d上に支持されて横方向に延び、先端に排水口40を開口した横管部7aと、縦方向に延びる縦管部7bとよりアングル状に形成され、縦管部7bには環状溝41が形成されて、この環状溝41が第2のケース半体5Sの透孔35に回転自在に嵌合され、第1、第2規制面34a,34b間で左右に回動(約45°)することができる。また、後に述べるように、排水管7の横管部7aは、第1のケース半体5Fに、第2のケース半体5Sを接続するときの「撮み」として利用することができる。そして、この縦管部7bの開口下端は、後に述べる濾過エレメントユニット6の吸上通路10に連通される。
【0025】
〔濾過エレメントユニット6〕
第1のケース半体5Fと、第2のケース半体5S内には、濾過エレメントユニット6が着脱可能に収容される。この濾過エレメントユニット6は、エレメントホルダ50と、これに着脱自在に組み付けられる濾過エレメント51より構成される。エレメントホルダ50は、硬質の合成樹脂材により形成され、上下方向に長い一対の左右ホルダ半体50A,50Bの内縁同志を、それらの長手方向に間隔をあけて設けられる複数(4つ)のヒンジ片52…により開閉可能(約90°)にヒンジ連結される。左右一対のホルダ半体50A,50Bは、それらが閉じたときに、水の吸上通路10を構成する半円筒状部分53,53を備え、これらの半円筒状部分53,53には前記ヒンジ片52…を挟んで略直角に外方に突出する複数(4つ)のエレメント支持片54…が一体に突設され、また、前記半円筒状部分53,53の上下両端部外側には、三角状の端壁55,58がそれぞれ一体に突設されている。さらに、図13に示すように、一対のホルダ半体50A,50Bの半円筒状部分53,53の自由端側には、その略全長にわたり先端が先鋭な断面三角状の突刺片56,56が外側に向けて一体に突設され、これらの突刺片56,56は、多孔質で弾褥性のある、前記濾過エレメント51に突き刺すことにより、それに係止することができる。さらに、一対のホルダ半体50A,50Bの半円筒状部分53,53の下端には、それぞれ複数の櫛片を設けた吸込口57を形成する吸込口半部57a,57bが形成され、図13に示すように一対のホルダ半体50A,50Bが閉じたとき、吸込口半部57a,57b同志が衝合されて、未浄化水の吸込口57を形成する。図12に示すように、左右一対のホルダ半体50A,50Bの一方には、その長手方向に間隔をあけて2つのフック状の係合鉤59,59が一体に設けられ、また他方のホルダ半体50A,50Bには、前記係合鉤59,59に対応する2つの鉤孔60,60が穿設され、一対のホルダ半体50A,50Bを閉じたときに、それらの係合鉤59,59と鉤孔60,60とがそれぞれ係合して、一対のホルダ半体50A,50Bを閉じ位置に保持する。
【0026】
一方、濾過エレメント51は、多孔質で弾褥性をもつ合成樹脂材により長方形に形成され、その縦長さは、前記エレメントホルダ50の上下端壁58,55間の長さと略同寸法であり、またその横長さは、エレメントホルダ50に巻き込まれる寸法に形成される。
【0027】
つぎに、エレメントホルダ50と、濾過エレメント51よりなる濾過エレメントユニット6を組み付ける手順について、図13,17を参照して説明すると、まず図13(A)に示す展開状態、すなわち一対のホルダ半体50A,50Bが一平面上にある状態で、それらのエレメント半体50A,50Bの突刺片56,56を、エレメントホルダ50の背面側を覆うようにU字状に湾曲した濾過エレメント51の内面端部に突き刺して係止した後、図13(B)に、矢印Aに示すように、一対のエレメント半体50A,50Bを、ヒンジ片52周りに閉じ方向に回動すると、濾過エレメント51は、複数のエレメント支持片54…により案内されながら、一対のホルダ半体50A,50Bに巻き付くように湾曲し、図13 (C)に示すように、一対のホルダ半体50A,50Bが閉じてそれらの半円筒状部分53,53の開口部同志が衝き合わされると、エレメントホルダ50の外周に、濾過エレメント51が巻き付いて組付位置にセットされる。そして、このセット状態では、複数のエレメント支持片54…は、濾過エレメント51の背面側(第2のケース半体5Sの内面と対面する面)を平坦に支持する。一対のホルダ半体50A,50Bが閉じられると、係合鉤59,59と鉤孔60,60とが係合して、エレメントホルダ50は閉じ位置に保持される。
【0028】
〔ホース8〕
このホース8はビニール管などの可撓管により構成され、その下端にエアストン9が接続され、その上端には、エアポンプPuを接続するためのジョイント62が接続されている。このホース8は前記排水管7を貫通して、濾過エレメントユニット6の吸上通路10内に挿入される。また、その上端は、水槽1の外に延長されて、エアポンプPuに接続される。
【0029】
前記濾過装置Fは、水槽1内の水に手を殆ど浸すことなく、濾過エレメント51の、清掃、交換などのメンテナンスが可能である。
【0030】
以下、主に図18〜20を参照して、水槽1内に吸盤3により取り付けられている第1のケース半体5Fに対して、水槽1の水面上から第2のケース半体5Sを結合する手順について説明する。
【0031】
▲1▼第2のケース半体5Sの回動係止部23と天板33との間の受容部36に、新しい、もしくは清掃した濾過エレメントユニット6を設置し、排水管7を貫通したホース8を、エアストン9と共に濾過エレメントユニット6の吸上通路10内に挿入し、排水管7を、第2のケース半体5Sの扇形凹部34に回動可能に嵌合する。
【0032】
▲2▼つぎに、図18に示すように、吸上ホース8および排水管7を組み付けた第2のケース半体5Sの下端を、水槽1の水面の上方で第1のケース半体5Fの真上に位置させ、第2のケース半体5Sの下端の一対の案内突起30,30を、第1のケース半体5Fの両側の案内溝26,26の上端部に係合させ、図18矢印Yに示すように排水管7を把持して、第2のケース半体5Sを、第1のケース半体5Fに対して外向きに傾斜させながら下向きに押圧すると、一対の案内突起30,30は、一対の案内溝26,26により案内されながらスライド下降する。これにより、第2のケース半体5Sは、第1のケース半体5Fに対して横方向の位置が規制される。
【0033】
▲3▼つぎに、図19に示すように、第1のケース半体5Fが下降して組付位置近くにくると、一対の差込舌片24,24は、第1のケース半体5Fの係止受部18の一対の係止溝28,28に差込係合されるので、その係合部を支点として第2のケース半体5Sを図19矢印Xに示すように、第1のケース半体5Fに向けて回動すれば、該第1のケース半体5Fの左右の複数の係合突起31,31は、第2のケース半体5Sの係止孔27,27にそれぞれ係合(図5参照)し、第2のケース半体5Sの回動係合部23は、第1のケース半体5Fの係止受部18上に当接して両者の上下位置が規制され、両ケース半体5F,5Sの組み付けが完了して、図1〜3に示すように、濾過装置Fは、水槽1内の所定位置に取り付けられる。
【0034】
濾過装置Fの使用により、濾過エレメント51の清掃、交換などのメンテナンスの必要なときは、前記▲1▼〜▲3▼の操作を逆に行なえば良い。
【0035】
つぎに、図21,22を参照して、本発明の第2実施例について説明する、図21は、本発明濾過装置を備えた水槽の斜視図、図22は、濾過装置の断面図であり、図中、前記第1実施例と同じ要素には、同じ符号が付される。
【0036】
この第2実施例は、本発明にかかる内部濾過装置Fに、底面濾過装置F′を接続した場合であり、水槽1の底面に敷設した、従来公知の底面濾過器70のエア吸込口71を、伸縮接続管72およびL型接続管73を介して濾過ケース5の吸上通路10に連通させる。
【0037】
なお、底面濾過器F′は、水槽1の底面に敷き詰めた大磯などの砂利74内に埋設される。
【0038】
この第2実施例では、エアポンプPuの運転により、前記第1実施例と同じく水槽1内の未浄化水を、内部式濾過装置F内に吸引して浄化できると共に砂利74を介して底面濾過器F′内にも吸引することができ、砂利74を濾材として底面からの浄化もできる。
【0039】
しかして、この第2実施例のものも前記第1実施例のものと同等の作用効果を奏する。
【0040】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0041】
たとえば、前記実施例では、濾過装置F内に水を吸い上げる動力としてエアポンプを用いているが、水ポンプを用いてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、請求項各項記載の発明によれば、濾過エレメントユニットの濾過エレメントの清掃、交換などのメンテナンスを行なうときは、第1のケース半体を、水槽内に残置したまま、しかも人は、水槽内の水に手を深く入れずに、第1のケース半体に、濾過エレメントユニットを設置した第2のケース半体を容易に組み付け、あるいは取り外すことができ、これにより、濾過エレメントの交換作業をきわめて簡単、容易に行なうことができ、しかも、水槽内の水を手で汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】濾過装置を水槽に設置した場合の斜視図(第1実施例)
【図2】図1の2矢視の、濾過装置の一部破断正面図
【図3】図2の3−3線に沿う断面図
【図4】図2の4−4線に沿う断面図
【図5】図2の5−5線に沿う断面図
【図6】図4の6−6線に沿う断面図
【図7】図2の 7−7 線に沿う濾過装置の分解断面図
【図8】第1のケース半体の正面図
【図9】図10の9−9線に沿う濾過ケースの断面図
【図10】図9の10矢視の濾過ケースの底面図
【図11】濾過ケースに分解および組立時の断面図
【図12】濾過エレメントユニットの一部破断正面図
【図13】図12の13−13線に沿う濾過エレメントユニットの開閉状態を示す 断面図
【図14】エレメントホルダの側面図
【図15】図14の15矢視のエレメントホルダの正面図
【図16】図14の16矢視のエレメントホルダの背面図
【図17】濾過エレメントユニットの組立順序を示す斜視図
【図18】濾過ケースの組み付け手順を示す図
【図19】濾過ケースの組み付け手順を示す図
【図20】図18の20−20線に沿う断面図
【図21】本発明濾過装置を備えた水槽の斜視図(第2実施例)
【図22】濾過装置の断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・水槽
5・・・・・・・・濾過ケース
5F・・・・・・・第1のケース半体
5S・・・・・・・第2のケース半体
6・・・・・・・・濾過エレメントユニット
7・・・・・・・・排水管
10・・・・・・・吸上通路
18・・・・・・・係止受部
23・・・・・・・回動係合部
26・・・・・・・案内溝
27・・・・・・・係止孔
30・・・・・・・案内突起
31・・・・・・・係合突起
36・・・・・・・受容部(濾過エレメントの)
50・・・・・・・エレメントホルダ
51・・・・・・・濾過エレメント
52・・・・・・・ヒンジ片
53・・・・・・・半円状部分
Pu・・・・・・・水ポンプ(エアポンプ)
Claims (3)
- 上下方向に延びて水槽(1)内に設置される濾過ケース(5)と、その濾過ケース(5)内に着脱可能に設けられる濾過エレメントユニット(6)と、この濾過エレメントユニット(6)内に形成される吸上通路(10)の上端に着脱可能に連通接続される排水管(7)とを備え、ポンプ(Pu)により前記吸上通路(10)内に発生する上昇水流により、水槽(1)内の未浄化水を前記濾過ケース(5)内に吸い込み、前記濾過エレメントユニット(6)を通過させて浄化したのち、吸上通路(10)および排水管(7)を通して水槽(1)内に還流させるようにした、内部式濾過装置において、
前記濾過ケース(5)は、相互に分離・結合可能な第1、第2のケース半体(5F,5S)よりなり、前記第1のケース半体(5F)は、水槽(1)の壁面に取り付けられて、その左右両側縁に上下方向に延びる案内溝(26)が形成されると共に複数の係止孔(27)が穿設され、さらにその底部に係止受部(18)が形成され、
一方、前記第2のケース半体(5S)は、前記濾過エレメントユニット(6)を受ける受容部(36)が形成され、その両側下縁に、前記案内溝(26)にスライド係合する案内突起(30)が突設されると共にその両側縁に前記係止孔(27)に係合される係合突起(31)が突設され、さらにその底部に前記係止受部(18)に回動可能に受け止められる回動係合部(23)が形成され、
前記第1のケース半体(5F)を水槽(1)内に取り付けたまま、水槽(1)の上方から濾過エレメントユニット(6)を受容した第2のケース半体(5S )を結合できるようにしたことを特徴とする、内部式濾過装置。 - 前記排水管(7)は、第1のケース半体(5F)に、第2のケース半体(5S)を結合する際の撮みに利用できるようにしたことを特徴とする、前記請求項1記載の内部式濾過装置。
- 前記濾過エレメントユニット(6)は、エレメントホルダ(50)と、その外周に巻き付けられる濾過エレメント(51)よりなり、前記エレメントホルダ(50)は、ヒンジ片(52)により開閉可能に接続される一対の半円状部分(53)を備え、前記エレメントホルダ(50)は、開状態で濾過エレメント(51)を取り付けたのち、閉状態に閉じることによりそれをその外周に巻き付け保持することを特徴とする、前記請求項1、または2記載の内部式濾過装置。
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