JP3974228B2 - プレス成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天面壁と、天面壁の周縁から垂下するスカート壁と、スカート壁の下端から突出する突出片を有する金属製物品、殊に金属製キャップシェルを金属薄板からプレス成形するためのプレス成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス又は合成樹脂製容器のためのキャップの主要部を構成する金属製キャップシェル2としては、図1に示されている如き形態のものがよく知られている。このキャップシェル2は、天面壁4と、天面壁4の周縁から垂下する円筒状のスカート壁6と、スカート壁6の下端から突出する突出片(タブ)8を有している。突出片8は周方向の一部においてスカート壁6の下端から延びている。突出片8の少なくとも先端部は半径方向外側下方にかつ天面壁4を通る軸線に直交する面に対し角度αで延びている。突出片8には2個の貫通孔8aが形成されている。突出片8の基部の両側縁に対応して、スカート壁6の下端には三角形状の一対の切欠き7、7が形成されている。スカート壁6及び天面壁4には、上記一対の切欠き7、7からスカート壁6を横切って上方へ延び、更に天面壁4を適宜の形状で延びる一対のスコアでよい破断可能ライン9、9が形成されている。
【0003】
図1の如く構成された金属製キャップシェル2は、プレス成形装置によって例えばアルミニウム基合金薄板あるいはブリキ板等からなる金属薄板からプレス成形せしめられる。従来のこの種のプレス成形装置は、パンチ組立体とダイ組立体とを備えている。図11を参照して、パンチ組立体は、所定の移動方向(図11に示されている装置においては鉛直方向)に移動自在なパンチカッタ200を含んでいる。ダイ組立体は、センタダイ202と、センタダイ202を囲繞しかつセンタダイ202に対し上記移動方向に相対移動自在なダイリング204と、ダイリング204を囲繞するダイカッタ206を含んでいる。ダイリング204の先端(上端)には、半径方向外側下方にかつ上記移動方向に直交する面に対し上記角度αで延びるしわ押さえ面208が形成されている。パンチカッタ200の先端(下端)には、水平に対し上記角度αをなしかつ上記しわ押さえ面208に整合する絞り面210が形成されている。
【0004】
パンチ組立体がダイ組立体の上方に離隔されている状態において、ダイ組立体上に金属薄板212が供給される。なお、金属薄板212の所定の部位には予め上記一対の切欠き7、7、貫通孔8a、8a及び一対の破断可能ライン9、9が形成されている。パンチ組立体、したがってパンチカッタ200は、図示しない所定の上方位置から図示しない下死点まで下降せしめられる。パンチカッタ200の下降により、先ず、パンチカッタ200の先端外周縁とダイカッタ206の先端内周縁との協動による切断作用によって金属薄板212が所定の形状に切断される。次いで、パンチカッタ200の絞り面210が、切断された金属薄板212を介してダイリング204のしわ押さえ面208を押圧しながら、図示しない弾性手段の付勢力に抗して徐々に下降せしめられる。この間にセンタダイ202に沿ってスカート壁6が絞り加工されて天面壁4と共にカップ形状が形成される。パンチカッタ200が更に下降して下死点に到達した時点で、パンチカッタ200の絞り面210とダイリング204のしわ押さえ面208との間には突出片8のみが挟み込まれて、突出片8に上記角度αが形成される。なお概略以上の如き構成及び作用を有するプレス成形装置については、例えば特許番号2565369号特許公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如き従来のプレス成形装置においては、パンチカッタ200の下降により、最初にダイカッタ206と協同して金属薄板212を所定の形状に切断し、次いでダイリング204及びセンタダイ202と協動して絞り加工を行い、最後に突出片8の角度αを成形する。そしてこの一連の成形加工を遂行するため、絞りダイでありかつカッタであるパンチカッタ200先端の絞り面210及びダイリング204先端のしわ押さえ面208は、それぞれ突出片8の角度(最終成形角度)αに設定されている。
【0006】
ところで、上記絞り成形の遂行に際しては、当然のことながら、しわの発生を最小限に抑える必要がある。パンチカッタ200が金属薄板212を切断した後、その絞り面210が金属薄板212を介してダイリング204のしわ押さえ面208を押圧するまでのタイムラグ(換言すれば、間隔)が小さいほどしわの発生を少なく抑えることができ、他方上記タイムラグが大きいほどしわの発生を抑えることが困難となる。上記タイムラグは、突出片8の角度αが小さいほど少なく、他方突出片8の角度αが大きいほど多くなる。そしてしわの発生を少なく抑えるためには上記角度αは25°〜30°が限界であった。しかしながら、突出片8に合成樹脂製のリングを一体成形してなる、いわゆるプラスチックタブの場合には、上記突出片8の角度αは、成形加工上等の理由から40°〜55°が望ましく、角度αがこの角度まで大きくなると、しわの発生を抑えることができなくなる、というのが実状であった。この問題を解消するためには、しわが発生しない小さな角度で2回の成形加工を順次遂行することによって、突出片8を、最終的に上記の如き大きな角度αに成形する手段が考えられるが、加工工程が増加するので、生産性の低下、バラツキの拡大による後工程のトラブル発生、更には設備コストしたがって製造コストの増加等の問題が新たに発生する。
【0007】
なお上記課題は、天面壁と、天面壁の周縁から垂下するスカート壁と、スカート壁の下端から突出する突出片を有する金属製キャップシェルに限られるものではなく、他の金属製物品、例えば、スカート壁の下端から半径方向外側に突出する突出片が全周にわたって形成される金属製物品においても、共通して存在するものである。
【0008】
上記の如き従来のプレス成形装置は、更に他の解決すべき課題を有している。この課題を図9及び図10を参照して説明する。なお、図9及び図10において、図11と同一部分は同一符号で示されている。上記した如く、パンチカッタ200が、図示しない所定の上方位置から図示しない下死点まで下降せしめられる過程において、最初にダイカッタ206と協同して金属薄板212が所定の形状に切断され、次いでダイリング204及びセンタダイ202と協動して絞り加工が行われる。そして、最後にパンチカッタ200が下死点に到達した時点で、パンチカッタ200の絞り面210とダイリング204のしわ押さえ面208との間には突出片8のみが挟み込まれて、突出片8に上記角度αが形成される。したがって、図9及び図10から容易に理解されるように、パンチカッタ200が下死点に到達する直前から下死点に到達するまでの間、センタダイ202の外周面(断面が円形)とダイリング204の下端部内周面(断面が円形)との間のクリアランス分だけダイリング204が傾いて摺動せしめられる。
【0009】
このことに起因して、突出片8の角度αが上記の如く25°〜30°から40°〜55°と大きくなった場合には、センタダイ202及びダイリング204の軸線に直交する方向の荷重(ダイリング204のセンタダイ202への抱き付き力)、すなわち横方向の荷重Pが増大して2倍以上となることもあり、ツールであるセンタダイ202の外周面(断面が円形)とダイリング204の下端部内周面(断面が円形)との間に、いわゆる“かじり”が発生した。これは、横方向の荷重Pが“線”で受けるよう構成されており(上記の如く接触面が円形断面同士)、したがって単位面積当たりの荷重が大である故に摺動が不安定となることに起因するものである。その結果、上記摺動部分間に摺動不良を生じ、突出片8の成形不良や破損、ダイリング204及びセンタダイ202の摩耗キズの修正等、生産性の低下を招いていた。
【0010】
本発明は上記事実に基づいてなされたものであり、その第一の技術的課題は、、天面壁を通る軸線に直交する面に対する角度αが比較的大きい突出片を有する金属製物品を、しわを発生せしめることなく、1回の成形工程で成形することができる、新規なプレス成形装置を提供することである。
【0011】
本発明の第二の技術的課題は、天面壁を通る軸線に直交する面に対する角度αが比較的大きい突出片を有する金属製キャップシェルの成形において、ツールのいわゆる“かじり”の発生を確実に防止することができる、新規なプレス成形装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記第一の技術的課題を達成するため、本発明によれば、天面壁、該天面壁の周縁から垂下するスカート壁、及び該スカート壁の下端から突出する突出片を有し、該突出片の少なくとも先端部は半径方向外側下方にかつ該天面壁を通る軸線に直交する面に対し角度αで延びる金属製物品を、金属薄板からプレス成形するためのプレス成形装置にして、所定の移動方向に移動自在なパンチカッタと、センタダイ、該センタダイを囲繞しかつ該センタダイに対し該移動方向に相対移動自在なダイリング手段、及び該ダイリング手段を囲繞するダイカッタを含むダイ組立体とを備え、該パンチカッタの先端外周縁と該ダイカッタの先端内周縁との協動によって該金属薄板が切断され、該パンチカッタ及び該ダイリング手段が該センタダイに対し該移動方向に相対移動することにより該スカート壁及び該突出片が成形されるプレス成形装置において、
該ダイリング手段は、該センタダイを囲繞する内側ダイリング、及び該内側ダイリングを囲繞しかつ該内側ダイリングに対し該移動方向に相対移動自在な外側ダイリングからなり、
該内側ダイリングの先端には、半径方向外側下方にかつ該移動方向に直交する面に対し該角度αで延びる内側しわ押さえ面が形成され、該外側ダイリングの先端には、半径方向外側下方にかつ該移動方向に直交する該面に対し角度βで延びる外側しわ押さえ面が形成され、
該パンチカッタの先端の半径方向内側には、該移動方向に直交する該面に対し該角度αをなしかつ該内側しわ押さえ面に整合する内側絞り面が形成され、該パンチカッタの先端の、該内側絞り面の半径方向外側には、該移動方向に直交する該面に対し該角度βをなしかつ該外側しわ押さえ面に整合する外側絞り面が形成され、
該角度βと該角度αとの関係は、β<αに規定され、該角度βは、0°≦β≦30°に規定されている、ことを特徴とするプレス成形装置、が提供される。
【0013】
上記本発明におけるプレス成形装置においては、パンチカッタの下降により、先ず、金属薄板が切断されると略同時ないしは直後に、パンチカッタ先端の角度βを有する外側絞り面が、外側ダイリング先端の同じ角度βを有する外側しわ押さえ面を金属薄板を介して押圧し(これにより外側しわ押さえ面が有効に働く)、次いで、パンチカッタ先端の角度αを有する内側絞り面が、内側ダイリング先端の同じ角度αを有する内側しわ押さえ面を金属薄板を介して押圧する(これにより内側しわ押さえ面が有効に働く)。そして切断から絞り成形加工開始時において、突出片の角度αが上記の如く比較的大きい場合であっても、その角度αを有する内側しわ押さえ面が有効に働く前に、先ず角度αより小さな角度βを有する外側しわ押さえ面が有効に働くと共に、0°≦β≦30°に規定されているので、外側しわ押さえ面が有効に働くまでのタイムラグ、したがって内側しわ押さえ面が有効に働くまでのタイムラグが著しく短くなる。その結果、角度αが比較的大きい突出片を有する金属製物品を、しわを発生せしめることなく、1回の成形工程で成形することができる。したがって本発明によれば、生産性が向上し、バラツキの低下によって後工程のトラブル発生が防止され、更には設備コストしたがって製造コストが低減される。
【0014】
該角度βは、0°≦β≦20°に規定されている、ことが好ましい。この発明によれば、外側しわ押さえ面が有効に働くまでのタイムラグ、したがって内側しわ押さえ面が有効に働くまでのタイムラグが更に短くなり、実用上好適な結果が得られている。
【0015】
該金属製物品は金属製キャップシェルであり、該突出片は周方向の一部において該スカート壁の下端から延びている、ことが好ましい。この発明によれば、角度αが比較的大きい突出片を有する金属製キャップシェルを、しわを発生せしめることなく、1回の成形工程で成形することができる。
【0016】
該内側ダイリングにおける該移動方向の下端部内周面及び該センタダイの対応する外周面の、該突出片が存在する周方向の該一部に対応する周方向の一部の各々間には、相互に面接触せしめられる平坦な摺動面が形成されている、ことが好ましい。この発明によれば、上記第二の技術的課題が達成される。すなわち、この発明においては、金属製キャップシェルの突出片の角度αが上記の如く大きくなって、内側ダイリングのセンタダイへの抱き付き力、すなわち横方向の荷重Pが増大しても、横方向の荷重Pが“面”で受けるよう構成されているので、単位面積当たりの荷重が低減され、上記摺動部分間の摺動が安定して遂行せしめられる。その結果、ツールであるセンタダイの外周面と内側ダイリングの下端部内周面との間の、いわゆる“かじり”の発生が確実に防止されるので、安定した摺動が遂行せしめられる。したがって、従来装置における、突出片の成形不良あるいは破損、内側ダイリング及びセンタダイの摩耗キズの修正、等の不具合が無くなり、生産性が向上せしめられる。
【0018】
該センタダイには、その接線方向及び該移動方向に延在する平坦面を有する板部材が装着され、該内側ダイリングには、該板部材の該平坦面に密着する平坦面が形成され、該摺動面は該平坦面の各々により構成される、ことが好ましい。この発明によれば、比較的低コストで実用化することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成されたプレス成形装置の好適実施形態を、添付図面を参照して更に詳細に説明する。図2及び図3を参照して、図示のプレス成形装置は、図1に示されている如き構成を有する金属製キャップシェル2を成形するためのもので、固定基盤10と、この固定基盤10の上方に昇降動自在(この実施形態においては所定の移動方向である鉛直方向に昇降動自在)に装着された可動基盤12とを備えている。固定基盤10は、上固定基盤14と、この上固定基盤14の下側に固定された下固定基盤16とを備えている。可動基盤12には貫通開口18が形成されており、この開口18にパンチ組立体20が装着されている。また上固定基盤14にも、上記開口18と同心状の貫通開口22が形成されており、この開口22にダイ組立体24が装着されている。
【0022】
図3を参照して、パンチ組立体20は、センタパンチ(ノックアウトパンチ)26及びこのセンタパンチ26を囲繞しているパンチカッタ30を含んでいる。パンチカッタ30は全体として略円筒形状をなしているが、その下端部は、その周方向の一部が半径方向外方に延び出す突出部32を有するよう形成されている。パンチカッタ30の下端部の突出部32は、金属薄板212の一部を、図1に示す金属製キャップシェル2の突出片8に相当する所定の前形状に切断するために形成されている。パンチカッタ30の上端部は可動基盤12の開口18に固定されている。パンチカッタ30には、小径上部34と大径下部36とを有する貫通開口が形成されている。全体として略円柱形状をなすセンタパンチ26は、上記貫通開口の大径下部36の内径と実質上同一の(僅かに小さい)外径を有する頭部38と、頭部38から上方へ延びかつ上記貫通開口の小径上部34の内径と実質上同一の(僅かに小さい)外径を有する軸部40とを有する。センタパンチ26は、上記のとおりにして、パンチカッタ30の上記貫通開口にその軸線方向、したがって所定の移動方向(鉛直方向)に移動自在に挿入されている。以下、「軸線方向」とは、全て上記「所定の移動方向」を意味するものとする。なぜならば、本装置の実施形態における各部材の軸線は鉛直方向と一致するよう配設されており、したがって各部材の「所定の移動方向」とは、すなわち「軸線方向」でもあるからである。なお、パンチカッタ30の特徴ある構成については後に詳述する。
【0023】
センタパンチ26の上端には、ボルト42によって環状フランジ部材44が固定されている。フランジ部材44の下面とパンチカッタ30の上面との間には弾性手段である圧縮コイルばね46が配設されている。圧縮コイルばね46は、パンチカッタ30に対してセンタパンチ26を上方に付勢する。パンチカッタ30に対するセンタパンチ26の上方への移動は、センタパンチ26の頭部38の上面がパンチカッタ30の貫通開口に形成されている肩部48に当接することによって阻止されている。センタパンチ26の上方には、静止当接部材49が配設されている。
【0024】
図2、図4及び図5を参照して、ダイ組立体24は、センタダイ50、センタダイ50を囲繞しかつセンタダイ50に対し軸線方向に相対移動自在な内側ダイリング52、内側ダイリング52を囲繞しかつ内側ダイリング52に対し軸線方向に相対移動自在な外側ダイリング54、及び外側ダイリング54を囲繞するダイカッタ56を含んでいる。外側ダイリング54は、ダイカッタ56に対して軸線方向に相対移動自在である。内側ダイリング52及び外側ダイリング54はダイリング手段を構成する。上固定基盤14の開口22内の下方にはカップ状部材58が固定されている。カップ状部材58は、底壁部58aと、底壁部58aの外周部から上方へ延びる側壁部58bとを有している。開口22内の上方には、ダイカッタ56が、カップ状部材58の側壁部58bの頂部に積み重ねられた形態で固定されている。センタダイ50は、大径頭部60と、大径頭部60から下方に延びる軸部62とを有し、軸部62の下端が下固定基盤16の上面にボルト64により直立状態で固定されている。
【0025】
図8をも参照して、センタダイ50の軸部62の周方向の一部には、板部材66がボルト67によって装着されている。板部材66は、一定の厚さ及び幅をもって軸線方向に延在しかつ軸部62の接線方向及び軸線方向に延在する平坦面68を有している。平坦面68は、軸部62の軸線方向から見て軸部62の一つの接線と略一致するよう位置付けられている。板部材66を平面から見て(図8の左方から見て)、その上記軸線方向の両端は、図示はされていないが円弧形状をなしている。後述する内側ダイリング52は例えば超硬合金から形成されるが、板部材66の少なくとも平坦面68を構成する部分は、内側ダイリング52より滑り性に優れた材料、例えば含油軸受部材から形成されることが好ましい。含油軸受部材の一例としては、オイレス工業株式会社から製造、販売されているウエアプレート(商品名)、「オイレス#2000」(型式名)を挙げることができる。板部材66の少なくとも平坦面68を構成する部分は、内側ダイリング52より滑り性及び耐摩耗性に優れた材料であることが一層好ましいが、このような材料の一例としてはセラミックを挙げることができる。
【0026】
内側ダイリング52は、センタダイ50の軸部62が挿通する貫通開口70が形成されている底壁部72と、底壁部72の外周部から上方へ延びる側壁部74とを有する。側壁部74の内周面は、センタダイ50の大径頭部60を囲繞するよう位置付けられている。貫通開口70の内周面は、内側ダイリング52の軸線方向の下端部内周面を規定する。なお、内側ダイリング52の軸線方向の下端部内周面とは、更に包括的にいえば、内側ダイリング52の、後述する内側しわ押さえ面120と反対側の端部内周面、を意味するものである。貫通開口70の周方向の一部には、センタダイ50の軸部62に装着された板部材66に摺動自在に嵌合する溝76(図8参照)が形成されている。溝76は一定の幅をもって軸線方向に延在しかつ貫通開口70の接線方向及び軸線方向に延在する平坦面78を有している。板部材66の平坦面68と溝76の平坦面78とは相互に面接触(密着)せしめられる平坦な摺動面を形成している。
【0027】
カップ状部材58の底壁部58a及び下固定基盤16には、それぞれ共通の軸線を有する複数個の貫通孔が周方向に間隔をおいて形成され、各貫通孔には押圧ロッド80が軸線方向に摺動自在に挿通されている。押圧ロッド80の各々の一部は下固定基盤16から下方に突出している。押圧ロッド80の各々の上端は内側ダイリング52の底壁部72の下面に当接しうるよう位置付けられている。下固定基盤16の下側には支持ロッド部材82がねじ結合により固定されている。支持ロッド部材82は、センタダイ50と同一軸線上に位置付けられている。支持ロッド部材82には押圧カラー部材84が軸線方向に摺動自在に嵌合されている。押圧カラー部材84は、支持ロッド部材82に摺動自在に嵌合せしめられた円筒状部86と、円筒状部86の上端部において半径方向外方に延在するフランジ部88を有している。押圧ロッド80の各々の下端は、押圧カラー部材84のフランジ部88の上面に当接せしめられている。
【0028】
支持ロッド部材82の、押圧カラー部材84の下側には略カップ状のリテイナ部材90が、それに形成された貫通開口を介して軸線方向に移動自在に嵌合されている。リテイナ部材90は、弾性手段である圧縮コイルばね92により軸線方向上方に付勢されている。圧縮コイルばね92の下端は、支持ロッド部材82の下端に固定された図示しない他のリテイナ部材に当接・保持されている。圧縮コイルばね92の付勢力は、リテイナ部材90、押圧カラー部材84及び押圧ロッド80の各々を介して内側ダイリング52の下面に伝達され、内側ダイリング52を軸線方向上方に押圧する。この付勢力により、内側ダイリング52の底壁部72の上面がセンタダイ50の、大径頭部60と軸部62との間に形成されている肩部94に押圧されることにより、内側ダイリング52のセット位置が規定される。なお、内側ダイリング52の構成については更に後述する。
【0029】
外側ダイリング54は、小外径上部96と大外径下部98とを有している。そして外側ダイリング54には、内側ダイリング52の外周面に対し軸線方向に移動(摺動)自在に嵌合される貫通孔100が形成されている。なお、外側ダイリング54の構成については、更に後述する。
【0030】
ダイカッタ56は、外側ダイリング54の小外径上部96が軸線方向に移動(摺動)自在に嵌合される上部開口102と、外側ダイリング54の大外径下部98が軸線方向に移動自在に嵌合される下部開口104とを備えている。上部開口102及び下部開口104の周方向の一部(周方向の同一部分)は、それぞれ半径方向外方に延び出す突出部106を含んでいる。上部開口102及び下部開口104は、パンチカッタ30の下端部の外周縁の形状と実質上同一(僅かに大きめ)に形成され、上記突出部106の周方向位置はパンチカッタ30の突出部32の周方向位置と整合されている。また突出部106は、パンチカッタ30の突出部32の断面形状と実質上同一(僅かに大きめ)に形成されている。なお上記カップ状部材58の側壁部58bの内径は、ダイカッタ56の上記下部開口104の内径と実質上同一に規定されている。これにより外側ダイリング54の、軸線方向下方への移動が許容される。
【0031】
上記カップ状部材58の底壁部58a及び下固定基盤16には、それぞれ共通の軸線を有する複数個の貫通孔が周方向に間隔をおいて形成され、各貫通孔には他の押圧ロッド110が軸線方向に摺動自在に挿通されている。なお、押圧ロッド110の各々が挿通される貫通孔の各々の周方向位置は、上記押圧ロッド80の各々が挿通される上記貫通孔の各々と相違するよう規定されている。押圧ロッド110の各々は下固定基盤16から下方に突出し、更に上記押圧カラー部材84のフランジ部88に形成された複数個の貫通孔を通ってフランジ部88から下方に各々の一部が突出している。押圧ロッド110の各々の上端は外側ダイリング54の大外径下部98の下面に当接しうるよう位置付けられている。
【0032】
押圧カラー部材84の円筒状部86には他の押圧カラー部材112が軸線方向に摺動自在に嵌合されている。押圧カラー部材112は、円筒状部86に摺動自在に嵌合せしめられた円筒状部114と、円筒状部114の上端部において半径方向外方に延在するフランジ部116を有している。押圧ロッド110の各々の下端は、押圧カラー部材112のフランジ部116の上面に当接せしめられている。押圧カラー部材112は、上端がフランジ部116の下面に当接せしめられている、弾性手段である圧縮コイルばね118により軸線方向上方に付勢されている。圧縮コイルばね118の下端は、支持ロッド部材82の下端に固定された図示しないリテイナ部材に当接・保持されている。圧縮コイルばね118の付勢力は、押圧カラー部材112及び押圧ロッド110の各々を介して外側ダイリング54の大外径下部98の下面に伝達され、外側ダイリング54を軸線方向上方に押圧する。この付勢力により、外側ダイリング54の大外径下部98の上面がダイカッタ56の、上部開口102と下部開口104との間に形成されている肩部119に押圧されることにより、外側ダイリング54のセット位置が規定される。
【0033】
図5を参照して、上記内側ダイリング52の先端(上端)には、半径方向外側下方にかつ上記所定の移動方向に直交する面(したがってこの実施形態においては水平面)に対し角度αで延びる内側しわ押さえ面120が形成されている。角度αは、図1に示されているキャップシェル2の突出片8の角度αと同じに規定されている。外側ダイリング54の先端(上端)には、半径方向外側下方にかつ上記所定の移動方向に直交する面に対し角度βで延びる外側しわ押さえ面122が形成されている。他方、パンチカッタ30の先端(下端)の半径方向内側には、上記所定の移動方向に直交する面に対し上記角度αをなしかつ上記内側しわ押さえ面120に整合する内側絞り面130が形成されている。更に、パンチカッタ30の先端(下端)の、内側絞り面130の半径方向外側には、上記所定の移動方向に直交する面に対し上記角度βをなしかつ上記外側しわ押さえ面122に整合する外側絞り面132が形成されている。そして、上記角度βと上記角度αとの関係は、β<αに規定され、更に上記角度βは、0°≦β≦30°、更に好ましくは0°≦β≦20°に規定されることが重要である。なお上記角度αは40°〜55°に規定されている。
【0034】
次に、上記の如く構成されたプレス成形装置の作用について説明する。図6と共に図5を参照して、プレス成形装置が図5及び図6(A)に示されている状態(同じ状態)、すなわちパンチ組立体20がダイ組立体24から上方に離隔している状態において、金属薄板212が供給され、所定の成形加工位置に位置付けられる。次いで可動基盤12(図3参照)、したがってパンチ組立体20の下降が開始される。
【0035】
パンチ組立体20、したがってパンチカッタ30が図6(B)に示される位置まで下降せしめられると、パンチカッタ30の先端外周縁とダイカッタ56の先端内周縁との協動による切断作用によって金属薄板212が所定の形状に切断される。同時にパンチカッタ30先端の角度βを有する外側絞り面132が、外側ダイリング54先端の角度βを有する外側しわ押さえ面122を金属薄板212を介して押圧する(挟み込む)。これにより外側しわ押さえ面122が直ちに有効に作用する。なお外側ダイリング54及び内側ダイリング52はセット位置に位置付けられた状態にある。
【0036】
パンチカッタ30が更に図6(C)に示される位置まで下降せしめられると、パンチカッタ30先端の角度αを有する内側絞り面130が、内側ダイリング52先端の角度αを有する内側しわ押さえ面120を金属薄板212を介して押圧する.これにより、外側しわ押さえ面122に続いて内側しわ押さえ面120が有効に作用する。外側ダイリング54は、押圧ロッド110を介して作用せしめられている上記圧縮コイルばね118の付勢力に抗して、軸線方向下方に所定量だけ移動せしめられる。なおこの状態においても、パンチカッタ30先端の外側絞り面132は、外側ダイリング54先端の外側しわ押さえ面122を金属薄板212を介して押圧している。また内側ダイリング52はセット位置に位置付けられた状態にある。金属薄板212の中央部はセンタダイ50の頂部に当接させられていない(当接させられたとしても、絞られていない)。
【0037】
本発明における上記プレス成形装置においては、上記角度αが40°〜55°に規定されていても、上記の如き成形加工開始工程において、角度αを有する、内側ダイリング52の内側しわ押さえ面120が有効に働く前に、先ず、角度αより小さな角度βを有する、外側ダイリング54の外側しわ押さえ面122が有効に働くことが重要である。しかも、0°≦β≦30°に規定されているので、外側しわ押さえ面122が有効に働くまでのタイムラグ、したがって内側しわ押さえ面120が有効に働くまでのタイムラグが著しく短くなる。0°≦β≦20°に規定された場合には、更にタイムラグが短縮される。
【0038】
図7と共に図5を参照して、パンチカッタ30が図6(C)に示される位置から更に図7(A)に示される位置まで下降せしめられると、外側ダイリング54と共に、内側ダイリング52も、押圧ロッド80を介して作用せしめられている上記圧縮コイルばね92の付勢力に抗して、軸線方向下方に所定量だけ移動せしめられる。すでに所定の形状に切断されている金属薄板212は、センタダイ50に当接せしめられて絞りが開始されている。
【0039】
パンチカッタ30が更に図7(B)に示される位置まで下降せしめられると、それと共に外側ダイリング54及び内側ダイリング52も下降せしめられるが、その間に金属薄板212は、センタダイ50により絞られて天面壁4及びスカート壁6からなるカップ形状が成形される(図7(B)の2点鎖線はスカート壁6の下端を示している)。したがって、パンチカッタ30の先端の周方向の一部と外側ダイリング54及び内側ダイリング52の各々の先端の周方向の一部、すなわち、パンチカッタ30の突出部32の先端(外側絞り面132、内側絞り面130)と、これに整合するダイカッタ56の開口102の突出部106の周方向部位における外側ダイリング54及び内側ダイリング52の各々の先端(外側しわ押さえ面122、内側しわ押さえ面120)、との間に、突出片8の最終成形前の部分のみが挟み込まれた状態となる。その他の周方向の部位の上記先端間は、金属薄板212の厚さと略同じ隙間が形成された状態となる。
【0040】
パンチカッタ30が更に図7(C)に示される位置(下死点)まで下降せしめられると、パンチカッタ30の突出部32の内側絞り面130と、これに整合する内側ダイリング52の内側しわ押さえ面120との間に突出片8のみが挟み込まれた状態となり、上記角度αを有する突出片8が形成される(その他の周方向の部位の上記先端間は、上記の如き隙間が形成された状態となる)。外側ダイリング54の外側しわ押さえ面122は、上記圧縮コイルばね118によって、パンチカッタ30の外側絞り面132に直接押圧された状態となる。
【0041】
図2及び図3を参照して、以上のとおりにして金属薄板212が所定の形状に切断され、絞り加工により図1に示す如き金属製キャップシェル2が成形されると、可動基盤12が上昇、したがってパンチ組立体20が上昇せしめられる。パンチ組立体20におけるパンチカッタ30の上昇に応じて、ダイ組立体24における外側ダイリング54及び内側ダイリング52は、それぞれ押圧ロッド110及び80を介して作用する圧縮コイルばね118及び92の上方への付勢力によって上昇され、したがって成形されたキャップシェル2はパンチカッタ30に付随して上昇せしめられる。パンチ組立体20が図3に示す位置よりも更に図示しない上方位置まで上昇せしめられると、ボルト42の頭部が静止当接部材49に当接し、センタパンチ26の上昇が阻止される。したがって、可動基盤12と共にパンチカッタ30が更に上昇せしめられると、センタパンチ26は圧縮コイルばね46の付勢力に抗してパンチカッタ30に対して相対的に下降され、パンチカッタ30に付随して上昇せしめられていたキャップシェル2を落下せしめる。成形されたキャップシェル2はパンチ組立体20から離脱され、それ自体は周知の形態でよい適宜の図示しない取出手段によってプレス成形装置から取り出される。
【0042】
上記の如き成形加工が遂行されるに際して、更に具体的には、成形加工のためにパンチカッタ30が下降するに際して、キャップシェル2の突出片8の角度αが上記の如く40°〜55°と大きい場合には、上記した如く、内側ダイリング52のセンタダイ50への抱き付き力Pが増大する(図8参照)。本発明に従って構成された上記プレス成形装置においては、図8に示すように、センタダイ50の軸部62には板部材66が配設され、他方内側ダイリング52の、対応する部分には板部材66に摺動自在に嵌合する溝76が形成されている。板部材66の平坦面68と溝76の平坦面78とは相互に面接触(密着)せしめられる平坦な摺動面を形成しているので、上記横方向の荷重Pは“面”で受けられる。したがって、単位面積当たりの荷重が低減され、摺動が安定して遂行せしめられるので、センタダイ50の軸部62の外周面と内側ダイリング52の下端部内周面との間の、いわゆる“かじり”の発生は確実に防止される。板部材66の少なくとも平坦面68を構成する部分を、内側ダイリング52より滑り性に優れた材料、例えば上記ウエアプレート(商品名)、「オイレス#2000」(型式名)により形成した場合には、センタダイ50の軸部62の外周面と内側ダイリング52の下端部内周面との間の相対的摺動が円滑かつ安定して遂行される。
【0043】
以上、添付図面を参照して、本発明に従って構成されたプレス成形装置の好適実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。例えば、上記プレス成形装置は、図1に示す如き構成を有する金属性キャップシェル2を成形加工する実施形態として構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、スカート壁の下端から突出する突出片が全周にわたって形成される金属性物品を成形加工する実施形態もある。更に、上記実施形態において、各移動部材の所定の移動方向(軸線方向)は鉛直方向と一致するよう配設されているが、鉛直方向に対して傾斜した一つの方向と一致するよう配設される実施形態もある。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係るプレス成形装置によれば、水平に対する角度αが比較的大きい突出片を有する金属製物品を、しわを発生せしめることなく、1回の成形工程で成形することができる。本発明に係るプレス成形装置によればまた、水平に対する角度αが比較的大きい突出片を有する金属製キャップシェルの成形において、ツールのいわゆる“かじり”の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から知られている金属製キャップシェルを示す斜視図。
【図2】本発明に従って構成されたプレス成形装置の実施形態の一部を示す縦断面図。
【図3】図2に示すプレス成形装置に含まれるパンチ組立体の縦断面図。
【図4】図2に示すプレス成形装置に含まれるダイ組立体の一部を示す上面図。
【図5】図2に示すプレス成形装置の要部を拡大して示す縦断面図。
【図6】図2に示すプレス成形装置による成形工程の一部を段階的に示す要部縦断面図。
【図7】図2に示すプレス成形装置による成形工程の他の部分を段階的に示す要部縦断面図。
【図8】図2に示すプレス成形装置の他の要部を拡大して示す横断面図。
【図9】従来のプレス成形装置の一部を示す横断面であって、図8に相当する横断面図。
【図10】図9の縦断面図であって、更に他の部材を含む縦断面図。
【図11】従来のプレス成形装置の他の一部を示す横断面。
【符号の説明】
2 金属製キャップシェル
8 突出片
10 固定基盤
12 可動基盤
20 パンチ組立体
24 ダイ組立体
26 センタパンチ
30 パンチカッタ
50 センタダイ
52 内側ダイリング
54 外側ダイリング
66 板部材
68及び78 平坦面
120 内側しわ押さえ面
122 外側しわ押さえ面
130 内側絞り面
132 外側絞り面
α 突出片、内側しわ押さえ面、内側絞り面、の水平に対する角度
β 外側しわ押さえ面、外側絞り面、の水平に対する角度

Claims (5)

  1. 天面壁、該天面壁の周縁から垂下するスカート壁、及び該スカート壁の下端から突出する突出片を有し、該突出片の少なくとも先端部は半径方向外側下方にかつ該天面壁を通る軸線に直交する面に対し角度αで延びる金属製物品を、金属薄板からプレス成形するためのプレス成形装置にして、所定の移動方向に移動自在なパンチカッタと、センタダイ、該センタダイを囲繞しかつ該センタダイに対し該移動方向に相対移動自在なダイリング手段、及び該ダイリング手段を囲繞するダイカッタを含むダイ組立体とを備え、該パンチカッタの先端外周縁と該ダイカッタの先端内周縁との協動によって該金属薄板が切断され、該パンチカッタ及び該ダイリング手段が該センタダイに対し該移動方向に相対移動することにより該スカート壁及び該突出片が成形されるプレス成形装置において、
    該ダイリング手段は、該センタダイを囲繞する内側ダイリング、及び該内側ダイリングを囲繞しかつ該内側ダイリングに対し該移動方向に相対移動自在な外側ダイリングからなり、
    該内側ダイリングの先端には、半径方向外側下方にかつ該移動方向に直交する面に対し該角度αで延びる内側しわ押さえ面が形成され、該外側ダイリングの先端には、半径方向外側下方にかつ該移動方向に直交する該面に対し角度βで延びる外側しわ押さえ面が形成され、
    該パンチカッタの先端の半径方向内側には、該移動方向に直交する該面に対し該角度αをなしかつ該内側しわ押さえ面に整合する内側絞り面が形成され、該パンチカッタの先端の、該内側絞り面の半径方向外側には、該移動方向に直交する該面に対し該角度βをなしかつ該外側しわ押さえ面に整合する外側絞り面が形成され、
    該角度βと該角度αとの関係は、β<αに規定され、該角度βは、0°≦β≦30°に規定されている、ことを特徴とするプレス成形装置。
  2. 該角度βは、0°≦β≦20°に規定されている、請求項1記載のプレス成形装置。
  3. 該金属製物品は金属製キャップシェルであり、該突出片は周方向の一部において該スカート壁の下端から延びている、請求項1又は請求項2記載のプレス成形装置。
  4. 該内側ダイリングにおける該移動方向の下端部内周面及び該センタダイの対応する外周面の、該突出片が存在する周方向の該一部に対応する周方向の一部の各々間には、相互に面接触せしめられる平坦な摺動面が形成されている、請求項3記載のプレス成形装置。
  5. 該センタダイには、その接線方向及び該移動方向に延在する平坦面を有する板部材が装着され、該内側ダイリングには、該板部材の該平坦面に密着する平坦面が形成され、該摺動面は該平坦面の各々により構成される、請求項4記載のプレス成形装置。
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