JP3974079B2 - 光ピックアップ - Google Patents

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して光学的に情報を記録再生する光ピックアップに関し、詳細には、トラッキング誤差信号に発生するオフセットを補正する光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクは、多量の情報信号を高密度で記録することができる情報記録媒体として、オーディオ、ビデオ、コンピュータ等の多くの分野にて利用されている。上記光ディスク等の情報記録媒体では、ミクロン単位で記録された情報信号を再生するために、光ディスクのトラックに対して光ビームを正確にトラッキングさせる必要がある。上記トラッキングのためのトラッキング誤差信号(TES:Tracking Error Signal)の検出方法には、種々の方法が知られている。
【0003】
上記トラッキング方法の一つとして、3ビーム用光回折格子(グレーティング)によって発生したメインビームのプッシュプル信号とサブビームのプッシュプル信号との差をとることによって、対物レンズのシフトや、光ディスクのチルトによって生じるTESのオフセットを補正する差動プッシュプル法(DPP:Differential Push Pull法)がある。
【0004】
上記DPP法では、オフセットをキャンセルするために、メインビームのプッシュプル信号に対して、サブビームのプッシュブル信号の位相差を180°に設定している。しかしながら、180°の位相差を与えるためには、光ディスクのトラック上に集光して配置されるメインビーム及びサブビームの位置調整を行わなければならず、3ビーム用回折格子の回転調整等を正確に行う必要がある。
【0005】
そこで、上記DPP法を改善し、光ディスクのトラック上に集光されるメインビームとサブビームとの位置調整を省略して、光ピックアップの組立て時の調整の簡略化を可能とした位相シフトDPP法が特許文献1に開示されている。
【0006】
上記特許文献1に記載の位相シフトDPP法では、図16に示すように、光源101から出射されたレーザ光をコリメータレンズ102により平行光に変換し、グレーティング103によってメインビーム130、及び、サブビーム(+1次光)131・サブビーム(−1次光)132に分割する。そして、この3つのビームがビームスプリッタ104を通過した後、対物レンズ105により光ディスク106のトラック161上に集光させ、光ディスク106からの反射光を、対物レンズ105を介してビームスプリッタ104で反射させ、集光レンズ107で光検出器108(108A,108B,108C)に導く。これにより、上記メインビーム130及びサブビーム131・132の反射光のファーフィールドパターンは、2分割光検出器108A・108B・108Cにて受光される。
【0007】
ここで、光ビームの中心を原点とし、光ディスクのラジアル方向をx方向とし、トラック方向をy方向としたxy座標系を設定した場合、上記グレーティング103は、第1象限の格子溝が、他の象限の格子溝に比べて、周期構造の位相差が180°異なっている。そのため、格子溝によって回折されたサブビーム131・132には、上記第1象限の部分に180°の位相差が発生することになる。それゆえ、上記2分割光検出器108B・108Cからの差信号、すなわちサブビームのプッシュプル信号PP131・132は、図17(a)に示すように、2分割光検出器108Aからの差信号である、位相差が加わっていないメインビームのプッシュプル信号P130に比べて、振幅がほぼ0となっている。
【0008】
上記サブビーム131・132からのプッシュプル信号は、トラックの位置に関係なく検出されないので、サブビーム131・132をメインビーム130と同じトラック上に配置する、あるいは、異なるトラック上に配置しても、実質的に、得られる差動プッシュプル信号は同じ信号になる。
【0009】
一方、対物レンズ105や光ディスク106の傾きによるTESのオフセットに対しては、図17(b)に示すように、P130およびP131(P132)には、光量に応じて、それぞれΔpおよびΔp’だけ同相にオフセットが発生する。従って、上記オフセットをキャンセルした差動プッシュプル信号PP134は、下記式(1)
Figure 0003974079
に基づいて、演算を行うことによって検出することができる。なお、上記式(1)中、係数kは0次光メインビーム130と+1次光サブビーム131及び−1次光サブビーム132との光強度の違いを補正するためのもので、強度比が0次光:+1次光:−1次光=a:b:bならば、係数k=a/(2b)である。また、P133は、上記式(1)に示すように、サブビーム131及びサブビーム132のプッシュプル信号の和である。
【0010】
このように、サブビーム131・132のプッシュプル信号の和PP133は溝深さに関係なく、振幅が0になる。すなわち、トラック上のどの位置にあっても振幅が0であるので、回折格子等の回転調整といった上記3つのビームのための位置調整が不要となる。そのため、ピックアップの組立て調整を大幅に簡略化することができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−250250号公報(公開日:2001年9月14日)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、位相シフトグレーティングを用いた光ピックアップを用いた場合、対物レンズのシフト(以下、レンズシフトと記載する)を表すサブビームのプッシュプル信号のオフセット感度(レンズシフト信号)が、対物レンズのレンズシフトに対して線形に変化しない場合がある。
【0013】
具体的には、上記レンズシフトに対するオフセット値を評価するために、プッシュプル信号の振幅の中心値(図17(b)に示すΔp,Δp’に相当する値)を用いた場合、図18に示すように、レンズシフト信号が変化することがある。すなわち、レンズシフトに対して、メインビームのプッシュプル信号のレンズシフト信号(図18中、実線)は、線形的に変化し、サブビームのプッシュプル信号のレンズシフト信号(図18中、破線)は、非線形的に変化することがある。
【0014】
上記サブビームのプッシュプル信号のレンズシフト信号の非線形的な変化は、上記グレーティングの互いに位相が異なる領域間の境界周辺の構造に起因する。つまり、この境界周辺では、それぞれの位相を有する上記領域を通過した光ビームの干渉や、該境界周辺のグレーティングの格子溝が理想的な設計状態からのずれ等による影響を受けやすい。そのため、上記境界周辺と、光検出器(図16中、108)との位置関係によって、サブビームのプッシュプル信号のレンズシフト信号の強度にばらつきが生じ、該レンズシフト信号がレンズシフトに対して、非線形的に変化することになる。
【0015】
このように、プッシュプル信号のオフセット感度に急激な変化が生じると、TESのオフセットの補正が正確に行われなくなり、光ピックアップのより良好なトラッキングサーボの実現が困難となってしまう。それゆえ、位相シフトグレーティングを用いた光ピックアップには、トラッキングサーボにおける信頼性の向上を図るために、さらなる改良の余地が残されている。
【0016】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、対物レンズのシフトに対するサブプッシュプル信号の感度の変化を抑制して、トラッキングサーボの信頼性を向上し得る光ピックアップを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ピックアップは、上記課題を解決するために、光ビームを出射する光源と、該光ビームを光記録媒体上に集光させる集光素子と、上記光源と集光素子との間に配置され、少なくともメインビーム及び2つのサブビームに分割するための光回折素子と、上記光記録媒体からの反射光を該光記録媒体のトラック方向に一致する分割線で分割して受光する受光素子を有する光検出部とを備えた光ピックアップにおいて、上記光回折素子は、上記光記録媒体のトラック方向に対して垂直な方向に形成された凹凸形状を有する第1の凹凸パターンと、該第1の凹凸パターンの凹凸形状に対して上記トラック方向に所定のピッチ分ずれるように形成された凹凸形状を有する第2の凹凸パターンとを備えているとともに、該第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンのうちの少なくとも一方を用いて形成される配置パターンによって区別され、上記トラック方向に対して垂直な方向に並ぶように形成される少なくとも3つの配置パターン領域を有し、互いに隣接する上記配置パターン領域のうちの第1の領域と第2の領域との境界である配置パターン境界部によって形成される上記トラック方向に対して平行な領域境界線が、上記第1の凹凸パターンと第2の凹凸パターンとの境界である凹凸パターン境界部に重なる場合に、該凹凸パターン境界部のうちの上記トラック方向に対して平行なパターン境界線からなるパターン境界線群のうちの一部のパターン境界線に重なる線状重畳部、及び、該凹凸パターン境界部上の少なくとも1点にて上記領域境界線に重なる点状重畳部のうちの少なくとも一方が形成されるように、上記凹凸パターン境界部が設けられていることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、凹凸パターン境界部のうち、トラック方向に対して平行なパターン境界線からなるパターン境界線群のうちの一部のパターン境界線が、上記領域境界線に重なるように光回折素子が形成されている。あるいは、凹凸パターン境界部上の少なくとも1点にて上記領域境界線に重なるように、光回折素子が形成されている。ここで、トラック方向に対して平行とは、トラック方向に平行、及び、トラック方向に対して実質的に平行とみなせる範囲を含むものとする。
【0019】
上記光回折素子では、凹凸パターン境界部を通過する光ビームの干渉や、該凹凸パターン境界部の形状によって、光強度が大きく変化する場合がある。しかしながら、本発明の光ピックアップに備えられている光回折素子は、上記の構成により、凹凸パターン境界部と領域境界線との重畳部分を低減しているので、受光素子にて受光される回折光のうちの上記重畳部分を通過した光が、該受光素子の分割線に重なる場合と重ならない場合との間で、受光素子から得られるトラッキング誤差信号の、オフセット補正用のプッシュプル信号の強度が大きく変化することはない。つまり、上記集光素子がトラッキングによってシフトして、上記受光素子との相対位置がずれた場合に、集光素子のシフトに伴って、上記プッシュプル信号の強度が急激に増加あるいは減少する非線形的な変化を抑制することができる。
【0020】
これにより、より良好なトラッキングサーボを実現して、光ピックアップのトラッキングサーボにおける信頼性の向上を図ることができる。
【0021】
また、本発明の光ピックアップは、上記の光ピックアップにおいて、上記凹凸パターン境界部は、上記パターン境界線群に含まれるパターン境界線のうちの一部のパターン境界線が、該パターン境界線群に含まれる他のパターン境界線から、上記トラック方向に垂直な方向にずれた位置に形成されるように、設けられていてもよい。
【0022】
上記の構成によれば、上記パターン境界線群のうちの一部のパターン境界線が、上記領域境界線に重なるように設けられている凹凸パターン境界部にて、各パターン境界線は、トラック方向に垂直な方向にずれるように形成されている。これにより、凹凸パターン境界部と領域境界線との重畳部分を低減することができる。それゆえ、集光素子がトラッキングによってシフトして、上記受光素子との相対位置がずれても、上記プッシュプル信号の強度の急激な変化を抑制することができる。
【0023】
また、本発明の光ピックアップは、上記の光ピックアップにおいて、上記点状重畳部は、上記凹凸パターン境界部の頂部であってもよい。
【0024】
上記の構成によれば、凹凸パターン境界部上の少なくとも1点にて上記領域境界線に重なるように設けられている凹凸パターン境界部にて、上記1点は、凹凸パターン境界部の頂部となっている。それゆえ、上記の構成によっても、凹凸パターン境界部と領域境界線との重畳部分を低減して、上記プッシュプル信号の強度の急激な変化を抑制することができる。
【0025】
また、上記の構成によれば、光源から出射される光ビームの放射角度がずれることによって生じる、受光素子にて受光される回折光の強度分布のトラック方向へのずれ、光ピックアップの組立て時の位置ずれ、光ビームに与えられる位相シフトのパターンの変化等が生じた場合にも、トラッキング誤差信号のオフセット補正用のプッシュプル信号の強度の非線形的な変化を抑制することができる。
【0026】
また、本発明の光ピックアップは、上記の光ピックアップにおいて、上記配置パターン領域は、いずれも、第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンを用いて形成され、上記配置パターン領域の、第1の領域に形成された第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンの少なくとも一部は、上記配置パターン境界部にて、第2の領域に形成された第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンに一致するように形成されていてもよい。
【0027】
上記の構成によっても、凹凸パターン境界部と領域境界線との重畳部分を低減することができるので、上記プッシュプル信号の強度の非線形的な変化を抑制することができる。
【0028】
また、光ピックアップの光学パラメータや受光素子の大きさが変更されることによって、トラッキング誤差信号のオフセット補正用のプッシュプル信号を検出するための位相シフト領域の大きさ(面積)が変化した場合や、光源から出射される光ビームの放射角度のばらつきによって、光ビームに与えられる位相シフトのパターンが変化した場合にも、プッシュプル信号の強度の非線形的な変化を抑制することができる。
【0029】
それゆえ、より良好なトラッキングサーボを実現して、トラッキングサーボにおける信頼性が向上した光ピックアップを提供することができる。
【0030】
また、本発明の光ピックアップは、上記の光ピックアップにおいて、上記光源と、上記光回折素子と、上記光記録媒体からの反射光を該光記録媒体のトラック方向に一致する分割線で分割して受光するホログラム及び受光素子を有する光検出部とを、1つのパッケージに集積化したホログラムレーザユニットを備えていることを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、ホログラムレーザユニット等の集積化ピックアップのように、トラッキング誤差信号を光ビームの一部で検出する場合においても、プッシュプル信号の強度の非線形的な変化を抑制することができる。これにより、上記集積化ピックアップによっても、より良好なトラッキングサーボを実現して、トラッキングサーボにおける信頼性の向上を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施の形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0033】
本実施の形態のピックアップ装置(光ピックアップ)は、図1(a)に示すように、光ビームを発生するための半導体レーザ等の光源1と、この光源1から出射した光ビームをメインビーム(0次光)30、及び、2つのサブビーム(+1次光)31・サブビーム(−1次光)32、の3ビームに分割するグレーティング(光回折素子)3と、分割された上記3ビームを光ディスク(光記録媒体)6に集光する対物レンズ(集光素子)5と、上記3ビームのそれぞれの、光ディスク6の反射光からプッシュプル信号を検出する光検出器(受光素子・光検出部)8とを備えている。上記光検出器8は、図4に示すように、3ビームのそれぞれの反射光からプッシュプル信号を検出するために、光ディスク6のトラック方向に分割線を有する、2分割光検出器(受光素子)8A・8B・8Cである。
【0034】
上記グレーティング3は、透明の回折格子であり、後述するように、その表面には、凹凸形状を有する凹凸面(格子溝)が形成されている。以下では、グレーティング3の光ビームが通過する領域の中心を原点とし、光ディスクのラジアル(半径)方向をx方向、それに直交するトラック方向をy方向に設定されたxy座標系を用いて、このグレーティング3の凹凸面の構造について説明する。
【0035】
上記グレーティング3は、図1(b)に示すように、第1のグレーティングパターン(第1の凹凸パターン)A(以下、パターンAと記載する)と、第2のグレーティングパターン(第2の凹凸パターン)B(以下、パターンBと記載する)とを有している。該グレーティング3には、y方向(トラック方向)に対して垂直な方向に並ぶように、配置パターン領域である第1の領域、第2の領域、第3の領域(以下、それぞれ第1領域、第2領域、第3領域と記載する)が設けられている。上記第1〜3領域の配置パターン領域は、上記パターンA・Bのうちの少なくとも一方を用いて配置した際の配置パターンによって区別される。具体的には、本実施の形態では、上記第1領域及び第3領域には、パターンAとパターンBとが実質的に等間隔で、帯状かつ交互に形成され、第2領域には、パターンAが形成されている。
【0036】
上記第1領域及び第3領域のパターンA・Bは、図1(b)に示すように、光ディスクのy方向に対して、所定の角度で傾斜するように形成されている。また、第1領域と第3領域とでは、パターンA・Bの傾斜の方向が互いに反対であって、さらに、ほぼ対称となっている。この第1領域及び第3領域は、グレーティング3の光ビームが通過する領域のうち、端部領域に設けられている。一方、第2領域は、図1(b)に示すように、上記第1領域及び第3領域に挟まれた領域に設けられ、グレーティング3の、光ビームが通過する領域のうち、上記端部領域を除く中央領域に設けられている。
【0037】
上記パターンA・Bには、グレーティング3の凹凸面(格子溝)である凹部(グルーブ)と凸部(ランド)とが、実質的に等間隔の幅で、x方向に交互に形成されている。また、パターンAとパターンBとの格子溝ピッチは互いに等しいが、パターンAでは、凹部の相対位置が、パターンBに対して、1/2ピッチずれている。つまり、パターンAとパターンBとでは、凹部と凸部とが反転するように形成されている。
【0038】
従って、上記第1領域及び第3領域には、格子溝の相対位置が互いに1/2ピッチずれた状態となるように、パターンAとパターンBとが形成され、第2領域には、該第1領域及び第3領域に形成されたパターンAと同じピッチで、パターンAが形成されている。
【0039】
ここで、グレーティング3の、第1領域の第2領域との境界(配置パターン境界部)側、及び、第3領域の第2領域との境界(配置パターン境界部)側では、図1(b)に示すように、パターンBとパターンAとのパターン境界線(凹凸パターン境界部)がy方向に平行となるように、上記凹凸面が形成されている。言い換えれば、上記グレーティング3では、パターンBとパターンAとの間で、少なくとも、y方向に対して平行な上記パターン境界線(以下、y軸平行境界線と記載する)が形成されるように、パターンA・Bが設けられている。従って、上記y軸平行境界線は、第1領域・第3領域にて周期的に形成された各パターンBと、第2領域のパターンAとの間にそれぞれ形成されることになる。なお、上記y方向に対して平行とは、y方向に平行、及びy方向に対して実質的に平行とみなせる範囲も含むものとする。
【0040】
また、図1(b)に示されるように、パターンBとパターンAとのそれぞれのパターン境界線に形成されている各y軸平行境界線からなるパターン境界線群の、y軸平行境界線の配列は、y方向に平行な一直線上からx方向に少しずつずれている。言い換えれば、上記グレーティング3では、各y軸平行境界線が、y方向に平行な一直線上に揃うように配置されるのではなく、パターン境界線群のうちの一部のy軸平行境界線が同一直線上に配置され、その他のy軸平行境界線は、他のy方向に平行な直線上に配置されている。
【0041】
従って、上記グレーティング3のy方向の中心軸(図1(b)中、破線)に最も接近している、上記第1領域および第3領域に形成されたパターンBの端部を通るy方向に平行な領域境界線を上記第1〜3領域の境界とすると、該領域境界線が、上記したy方向に平行な直線に相当することになる。それゆえ、上記領域境界線と、上記パターン境界線群のうちの一部のy軸平行境界線とが線状に重畳した状態(線状重畳部)となる。
【0042】
上記構成のピックアップ装置では、光ディスクのトラックに対して光ビームを正確にトラッキングさせるためのトラッキング誤差信号(TES)の検出は、以下のように行われる。
【0043】
すなわち、上記ピックアップ装置では、図1(a)に示すように、光源1から出射されたレーザ光をコリメータレンズ2によって平行光に変換し、グレーティング3によってメインビーム30、及び、サブビーム31・32に分割する。
【0044】
このとき、グレーティング3によって回折されることのないメインビーム30は、位相を変化させることなく、グレーティング3を通過する。一方、±1次光であるサブビーム31・32は、グレーティング3の凹凸面によって回折されるので、それぞれ±180°の位相差が付加されることになる。つまり、上記グレーティング3の凹凸面によって回折されたサブビーム31・32では、パターンAで回折された場合と、パターンBで回折された場合とで、位相差が180度異なることになる。それゆえ、パターンAで回折された光には、位相差が付加されていないとすれば、パターンBで回折された光には、位相差が180度付加されることになる。
【0045】
上記位相差によって分割された3つのビームは、ビームスプリッタ4を通過した後、対物レンズ5によって、光ディスク6の周期構造を有するトラック61上に集光される。続いて、光ディスク6のトラック61からの反射光が、再び対物レンズ5に入射する。そして、この反射光を、該対物レンズ5を介してビームスプリッタ4で反射し、集光レンズ7で光検出器8(2分割光検出器8A,8B,8C)に導く。
【0046】
ここで、上記光ディスク6のトラック61上に集光されるサブビーム31は、図2(a)に示すように、0次回折光31aと±1次回折光31b・31cとに分かれて反射される。そして、図2(b)に示すように、0次回折光31aと±1次回折光31b・31cとが重なり合う領域n1・n2で互いに干渉することにより、回折パターンであるプッシュプルパターンが発生する。つまり、この領域n1・n2が、光ビームのオフトラックによって明暗が生じる領域となる。
【0047】
それゆえ、該対物レンズ5を介して2分割光検出器8Bに入射するサブビーム31の回折光は、具体的には、図3に示すように入射されるので、2分割光検出器8B上には、複数の位相が異なる領域が現れる。ここで、図3中、白抜きにて示す領域、及び、斜線にて示す領域は、それぞれ、上記グレーティング3のパターンA及びパターンBに基づいている。つまり、図3中、斜線にて示す領域は、白抜きにて示す領域に比べて位相が180°シフトしている位相シフト領域となっている。従って、上記2分割光検出器8Bの上記領域n1では、0次回折光31aと1次回折光31bとがクロスするように重なり、上記領域n2では、0次回折光31aと1次回折光31cとがクロスするように重なることになる。
【0048】
そのため、図3に示すように、領域n1には、位相シフトの影響を受けていない部分A1、位相シフト領域どうしが重なり合った部分A2、0次回折光に位相シフトが付加された部分B1、+1次回折光に位相シフトが付加された部分B2の4つの種類の部分に分割される。ここで、部分A2は、位相差が180°の領域が重なり合っているので、位相シフトの影響を受けていない部分A1のプッシュプル信号の振幅と同位相になる。一方、部分B1・B2では、180°の位相シフトが生じているので、該部分B1・B2のプッシュプル信号の振幅の位相は、部分A1・A2のプッシュプル信号の振幅とは逆位相となって、プッシュプル信号の明暗が逆になる。また、領域n2においても、上記領域n1と同様のプッシュプル信号が得られる。
【0049】
本実施の形態では、上記グレーティング3には、光ビームが通過する領域のうちの端部領域にて、光ディスクのy方向に対して、所定の角度で傾斜するように、パターンA・Bが形成されている。そのため、光ディスク6からの反射光が入射する対物レンズ5に入射すると、2分割光検出器8B上には、図3に示すように、0次回折光31aと1次回折光31b・31cとがそれぞれクロスする。これにより、位相シフトの影響を受けていない部分(部分A1・A2)と、180°の位相シフトが生じている部分(B1・B2)とが、ほぼ等しい面積となり、その結果、全体として、n1領域、n2領域のそれぞれから得られるプッシュプル信号の振幅はゼロとなる。
【0050】
なお、上記では、サブビーム31を例に挙げて説明したが、サブビーム32についても同様の説明を適用することができる。
【0051】
上記メインビーム30及びサブビーム31・32の反射光のファーフィールドパターンが、2分割光検出器8A・8B・8Cにて受光されると、図4に示すように、各2分割光検出器8A・8B・8Cからの差信号であるプッシュプル信号PP30・31・32が得られる。そして、サブビーム31・32のプッシュプル信号PP31・32の和であるプッシュプル信号PP33を得る。このプッシュプル信号PP33によって、メインビームのプッシュプル信号PP30のTESのオフセットを補正すれば、差動プッシュプル信号PP34を得ることができる。なお、図4中、kは、メインビーム30とサブビーム31・32との光強度の違いを補正するための係数である。
【0052】
上記のように、本実施の形態では、グレーティング3を用いることにより、図3に基づいて説明したように、分割光検出器8B・8C上にて、位相シフトの影響を受けていない部分と、180°の位相シフトが生じている部分とをほぼ等しい面積とすることができる。それゆえ、上記プッシュプル信号PP33は、光ディスク6のトラック61(図2(a))の溝の深さに関係なく、該プッシュプル信号PP33の振幅を実質的にゼロにすることができる。これにより、トラック61上に配置される3つの光ビームの位置調整のための、グレーティング3の回転調整等が不要となり、ピックアップ装置の組立て調整を大幅に簡略化することができる。
【0053】
また、光ディスク6の図示しない未記録領域と既記録領域とでは、反射率が変化した記録ピットにより、トラック61の反射率が異なる。しかしながら、本実施の形態のグレーティング3を用いれば、光ディスク6上に集光したサブビーム31・32のスポット一部が、サブビーム31・32の中央部、すなわち、メインビーム30のスポットとほぼ同一のトラック61上に形成される。そのため、光ビームが上記未記録領域から既記録領域に移動するときのDC的なオフセット変動を抑制することができる。
【0054】
ところで、上記ピックアップ装置では、グレーティング3は、上記したように、第1領域及び第3領域(図1(b))に、パターンAとパターンBとが周期的に繰り返される構造を有している。このパターンAとパターンBとの境界部分であるパターン境界線では、上記パターンAを通過した光ビームと、パターンBを通過した光ビームとが互いに干渉しやすく、また、該パターン境界線は、グレーティング3の凹凸面の溝構造の理想的な設計条件からずれた状態となりやすい。そのため、光検出器8上に形成される回折パターンのうち、このパターン境界線に対応する領域では、光量の強度にばらつきが生じやすい。
【0055】
このような強度のばらつきは、特に、上記ピックアップ装置のトラッキング等により、対物レンズ5のレンズシフトが生じた場合、プッシュプル信号の強度に影響を及ぼすことになる。すなわち、上記ピックアップ装置のトラッキングによって、対物レンズ5が光ディスク6のx方向(ラジアル方向)に移動した場合に、光ビームとグレーティング3との相対位置にずれが生じる。そのため、光ディスク6上で反射したサブビーム31・32が2分割光検出器8B・8Cにそれぞれ入射すると、2分割光検出器8B・8C上には、x方向に変化した位置に回折パターンが現れることになる。そして、対物レンズ5のシフトに伴って、2分割光検出器8B・8Cの中央にあるy方向の分割線を横切るように、上記回折パターンの分割光検出器8B・8C上での形成位置が変化する。
【0056】
このとき、上記グレーティング3のパターン境界線に対応する領域の回折パターン(以下、境界回折パターンと記載する)が、2分割光検出器8B・8Cの分割線を横切ることがある。このような場合、境界回折パターンが上記分割線を通過する前後にて、2分割光検出器8B・8Cの分割線で分割された2つの領域のそれぞれから得られる回折パターンの光量の強度が大きく変化する可能性がある。言い換えれば、境界回折パターンが分割線を通過する場合、この通過の前後にて、2分割光検出器8B・8Cの分割線で分割された一方の領域から得られる回折パターンの光量と、他方の領域から得られる回折パターンの光量との強度差が大きく変化する場合がある。
【0057】
上記光量の強度差の大きな変化が生じると、対物レンズ5のレンズシフトのレンズシフト信号となる、サブビーム31・32のプッシュプル信号が、上記レンズシフトに対して線形的に変化しなくなる(図18参照)。この光量の強度差の大きな変化は、上記2分割光検出器8B・8Cの分割線を、同時に横切る境界回折パターンの量に依存する。つまり、上記分割線と境界回折パターンとが同時に、より多く重なり合うほど、上記光量の強度差の変化が大きくなる。そのため、分割線と境界回折パターンとの重なり合いが急激に増加すると、図18に示すように、上記分割線を境界回折パターンを横切る前後にて引き起こされるプッシュプル信号の強度変化が急激になってしまう。
【0058】
そこで、本実施の形態では、グレーティング3のパターン境界線のうち、対物レンズ5のレンズシフトによって、2分割光検出器8B・8Cの分割線と重なり合う可能性がある、パターンBとパターンAとの間のy方向に対して平行なy軸平行境界線を、y方向に平行な領域境界線上に配列させずに、該領域境界線上からx方向にずれるように配列させている。
【0059】
そのため、対物レンズ5のレンズシフトが生じた場合にも、上記y軸平行境界線に対応する領域の回折パターン(以下、y方向境界回折パターンと記載する)と、2分割光検出器8B・8Cの分割線との重なり合いが急激に増加することはない。つまり、上記グレーティング3を用いれば、y方向境界回折パターンは、2分割光検出器8B・8Cの分割線上を分散して横切ることができる。それゆえ、上記y方向境界回折パターンと分割線との重なり合いは、徐々に増加することになるので、このときのプッシュプル信号の強度変化も、徐々に変化することになる。
【0060】
言い換えれば、図19に示すように、上記y軸平行境界線が上記領域境界線上に一列に配列されているグレーティングを用いた場合、図20(a)に示すように、2分割光検出器8B上には、該2分割光検出器8Bの分割線に平行な一直線上で揃ったy方向境界回折パターンが現れる。それゆえ、対物レンズ5がシフトすると、図20(b)に示すように、上記y方向境界回折パターンの全てが同時に、2分割光検出器8B上の分割線を横切ることになる。
【0061】
このような場合、上記対物レンズ5のレンズシフトに対するオフセット感度を評価するために、各プッシュプル信号の振幅の中心値をオフセット値として用いると、図5の破線にて示すように、オフセット値が変化する。従って、図19に示す構造を有するグレーティングを用いると、y方向境界回折パターンが上記分割線を横切る際(図中、点線の丸で囲まれた部分)に、オフセット感度が非線形的に変化することになる。
【0062】
一方、本実施の形態のグレーティング3(図1(b))を用いれば、上記したように、y方向境界回折パターンが、2分割光検出器8B・8Cの分割線上を分散して横切ることができる。それゆえ、図5の実線にて示すように、プッシュプル信号のオフセット値が変化する。図5中、実線で示されるオフセット値の変化は、同図中の点線で囲まれた部分付近では特に、破線で示されるオフセット値の変化に比べて、非線形的な変化(歪み)が抑制される。
【0063】
このように、対物レンズ5がシフトする場合の、y方向境界回折パターンと2分割光検出器8B・8C上の分割線との重なりが、少なければ少ないほど、得られるプッシュプル信号のオフセット感度の急激な変化を抑制することができる。
【0064】
なお、本実施の形態では、グレーティング3として、図1(b)に示されるように、凹凸面(格子溝)構造を有するものを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、図6及び図7に示されるように、パターンAとパターンBとのy軸に平行な境界線を有していないグレーティングを用いてもよい。
【0065】
具体的には、図6に示すグレーティングでは、第1領域と第2領域との境界側、及び、第3領域と第2領域との境界側の、パターンBは、その先端が鋭角となるように形成されている。それゆえ、上記第1領域及び第3領域と第2領域とにおける、パターンAとパターンBとの境界(凹凸パターン境界部)は、パターンBの鋭角形状の頂点(頂部)となっている。この頂点は、光ディスクのトラック方向(y方向)に平行な上記した領域境界線上に配置されている。
【0066】
これにより、対物レンズのレンズシフトによって、2分割光検出器の分割線を同時に横切る、パターンAとパターンBとのパターン境界線に対応する回折パターン(境界回折パターン)は、まず上記頂点に対応する部分で重畳状態(点状重畳部)となる。その後、対物レンズのレンズシフトに伴って、分割線と境界回折パターンとの重なり合いが徐々に増加する。そのため、上記分割線と境界回折パターンとの急激な重なり合いの増加を抑制することができる。
【0067】
従って、図6に示されるように、y方向に平行な一つの直線である領域境界線上に、パターンBの上記頂点が配置されていても、該頂点に対応する部分で分割線と境界回折パターンとが重なり合うため、プッシュプル信号の急激な強度変化を抑制することができる。それゆえ、レンズシフトに対するプッシュプル信号のオフセット感度を略線形的に変化させることができる。
【0068】
また、図7に示すグレーティングでは、第1領域と第2領域との境界側、及び、第3領域と第2領域との境界側の、パターン境界線が、光ディスクのトラック方向(y方向)に対して、平行ではなく傾斜するように形成されている。そのため、図6と同様に、上記第1領域及び第3領域と第2領域とにおける、パターンAとパターンBとの境界(凹凸パターン境界部)は、パターンBの鋭角形状の頂点(頂部)となる。この頂点は、y方向に平行な上記領域境界線上に配置されている。
【0069】
それゆえ、図6と同様に、まずパターンBの頂点で重なり、対物レンズのレンズシフトに伴って、分割線と境界回折パターンとの重なり合いを徐々に増加させることができる。従って、2分割光検出器の分割線を同時に横切る境界回折パターンは、急激に増加することなく徐々に増加するので、プッシュプル信号のオフセット感度の急激な強度変化を抑制することができる。
【0070】
なお、パターンBの頂点の形状は、図6及び図7に示されるように、四角形や三角形の頂点のように、所定の角度を有するように形成されたものであってもよく、あるいは、円弧状の一点であってもよい。
【0071】
このように、本実施の形態のグレーティングは、上記分割線と境界回折パターンとの急激な重なり合いの増加を抑制することができるような凹凸面(格子溝)構造を有していればよい。このような凹凸面構造は、具体的には、パターンAとパターンBとのパターン境界線のうち、y方向に平行なy軸平行境界線からなるパターン境界線群のうちの一部のy軸平行境界線に重なる線状重畳部や、上記パターン境界線上の1点にて、領域境界線に重なる点状重畳部を形成するようにすることによって、得ることができる。なお、上記グレーティングには、上記線状重畳部及び点状重畳部のうちのいずれか一方だけが形成されていてもよく、両者が形成されていてもよい。また、図3、図6、図7に示されるグレーティングの凹凸面構造が組み合わされたグレーティングを用いてもよい。
【0072】
このうち、特に、図6及び図7に示されるように、パターンBの上記頂点が、光ディスクのトラック方向(y方向)に平行な一直線上に配置されるようにグレーティングが形成されていれば、y方向へのレンズシフトに対して、プッシュプル信号のオフセット感度のばらつきが小さくなる傾向にある。それゆえ、光源1からのレーザ光の放射角度のずれによって生じるy方向への強度分布のずれや、ピックアップ装置の組立て誤差等により、サブビーム31・32に付与される位相シフトのパターンが変化した場合の、ピックアップ装置の信頼性を向上することができる。
【0073】
また、グレーティングのグレーティングパターンの形状や、グレーティングパターンの配置によって区別される第1〜3領域は、上記図1(b)に示す多分割傾斜型のグレーティングに限定されるものではない。例えば、パターンA・Bの凹部と凸部とを不等間隔に形成する、パターンA・Bを不等間隔に形成する、第1領域と第3領域とを非対称に形成する等、種々の形状が可能である。ただし、図3に基づいて説明したように、光ディスク上で反射したサブビームから得られる回折パターンのうち、0次回折光と±1次回折とが重なり合う領域にて、位相シフトの影響を受けていない部分と、180°の位相シフトが生じている部分とをほぼ等しい面積とすることができるように、各グレーティングパターンを形成することが好ましい。
【0074】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図8ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0075】
本実施の形態のピックアップ装置は、前記実施の形態1にて説明した構成のうち、グレーティング3に代えて、図8に示すグレーティング23を備えている。上記グレーティング23は、グレーティングパターンとして、前記実施の形態1にて説明したパターンAとパターンBとを有し、y方向(トラック方向)に対して垂直な方向に並ぶように、第1領域、第2領域、第3領域が設けられている。上記第1〜3領域は、上記パターンA・Bの配置した際の配置パターンによって区別され、本実施の形態では、これらの各領域に、パターンAとパターンBとが実質的に等間隔で、帯状かつ交互に形成されている。
【0076】
上記第1領域及び第3領域のパターンA・Bは、図8に示すように、光ディスク6(図1(a))のy方向に対して、所定の角度で傾斜するように形成されている。また、第1領域と第3領域とでは、パターンA・Bが互いに傾斜の方向が反対であって、さらにほぼ対称となっている。この第1領域及び第3領域は、グレーティング23の、光ビームが通過する領域のうち、端部領域に設けられている。
【0077】
一方、第2領域は、上記第1領域及び第3領域に挟まれた領域に設けられ、グレーティング23の、光ビームが通過する領域のうち、上記端部領域を除く中央領域に設けられている。この第2領域のパターンA・Bは、図8に示すように、y方向(トラック方向)に対して垂直に、すなわちx方向(ラジアル方向)に平行に、縞状に形成されている。また、該第2領域のパターンA・Bは、第1領域及び第3領域との境界部分にて、該第1領域及び第3領域に形成されているパターンA・Bの凹凸面(格子溝)に一致するように形成されている。
【0078】
従って、上記グレーティング23には、前記実施の形態1で説明したグレーティングとは異なり、第1領域の第2領域との境界側、及び、第3領域の第2領域との境界側に、y方向に平行なパターンBとパターンAとの凹凸パターン境界線のうち、y方向に平行なy軸平行境界線は形成されないことになる。つまり、上記第1〜3領域の各境界に形成される領域境界線は、x方向に略平行な凹凸パターン境界線と交差するので、該凹凸パターン境界線上の一点にて重なることになる。このように、上記領域境界線は、凹凸パターン境界線と線で重なるのではなく点で重なった状態(点状重畳部)となる。
【0079】
それゆえ、光検出器の分割線と、上記凹凸パターン境界線に対応する境界回折パターンとの急激な重なり合いの増加を抑制することができる。これにより、上記グレーティング23を備えたピックアップ装置にて、トラッキング誤差信号(TES)の検出を行う場合、図9にて実線で示すように、前記実施の形態1にて説明したグレーティングを用いた場合(図9中、破線)に比較して、レンズシフトに対するプッシュプル信号を、より一層線形的な変化に近づくように、変化させることができる。なお、図9中の破線で示されるプッシュプル信号の変化は、前記実施の形態1で説明した図5中の破線で示されるプッシュプル信号の変化と同じである。
【0080】
これにより、図1(a)に示すピックアップ装置の光学パラメータの変更、光検出器8の大きさの変更、ピックアップ装置の組立て誤差の発生、光源1から出射されるレーザ光の放射角度の傾き等によって、光検出器8上に形成される光ビーム(回折パターン)が、y方向にずれた場合に、サブビーム31・32に付与される位相シフトのパターンが変化しても、前記実施の形態1のピックアップ装置に比べて、プッシュプル信号の強度変化が非線形的になることをより一層抑制することができる。
【0081】
また、本実施の形態のピックアップ装置には、図10に示すグレーティング24が備えられていてもよい。図10に示すグレーティング24は、グレーティングパターンとして、図8に示すグレーティング23と同様に、パターンAとパターンBとを有し、y方向(トラック方向)に対して垂直な方向に並ぶように、第1領域、第2領域、第3領域が設けられている。上記第1〜3領域は、上記パターンA・Bの配置パターンによって区別され、これらの各領域に、パターンAとパターンBとが実質的に等間隔で、帯状かつ交互に形成されている。
【0082】
具体的には、上記第1領域及び第3領域のパターンA・Bは、図10に示すように、y方向に対して垂直に、すなわちx方向に平行に、縞状に形成されている。また、第1領域と第3領域とでは、パターンA・Bの形成位置が、y方向にずれている。この第1領域及び第3領域は、グレーティング23の、光ビームが通過する領域のうち、端部領域に設けられている。
【0083】
一方、第2領域は、上記第1領域及び第3領域に挟まれた領域に設けられ、グレーティング23の、光ビームが通過する領域のうち、上記端部領域を除く中央領域に設けられている。この第2領域のパターンA・Bは、図10に示すように、該第2領域と第1領域及び第3領域との境界部分にて、該第1領域及び第3領域に形成されているパターンA・Bの凹凸面(格子溝)に一致するように、y方向に対して所定の角度で傾斜して形成されている。
【0084】
従って、上記グレーティング24は、図8に示すグレーティング23と同様に、第1領域の第2領域との境界側、及び、第3領域の第2領域との境界側に、y方向に平行なy軸平行境界線は形成されないことになる。つまり、上記第1〜3領域の各境界に形成される領域境界線は、x方向に略平行な凹凸パターン境界線と交差するので、該凹凸パターン境界線上の一点にて重なることになる。このように、上記領域境界線は、凹凸パターン境界線と線で重なるのではなく点で重なった状態(点状重畳部)となる。
【0085】
それゆえ、光検出器の分割線と、上記凹凸パターン境界線に対応する境界回折パターンとの急激な重なり合いの増加を抑制することができる。これにより、上記グレーティング24を備えたピックアップ装置にて、トラッキング誤差信号(TES)の検出を行う場合、グレーティング23を備えた場合と同様に、レンズシフトに対するプッシュプル信号をより一層線形的な変化に近づくように、変化させることができる。
【0086】
なお、グレーティング24を用いた場合、図1(a)に示す光ディスク6のトラック61上に集光されるサブビームの光検出器上の回折パターンは、図11に示すように、0次回折光41aと±1次回折光41b・41cとが重なり合う領域n3・n4で互いに干渉する。ここで、図11には、領域n3・n4に現れる回折光のみを示している。
【0087】
具体的には、図11に示す領域n3は、位相シフト領域どうしが重なり合った部分A3、0次回折光に位相シフトが付加された部分B3、+1次回折光に位相シフトが付加された部分B4の3つの種類の部分に分割される。上記部分A3では、位相シフト領域どうしが重なり合っているので、位相シフトは影響を受けていない状態と同一になり、部分B3・B4では、部分A3に対して位相が180°ずれた状態となっている。従って、領域n3・n4にて、部分A3の面積と、部分B3及びB4の合計の面積とが実質的に等しくなれば、サブビームから得られるプッシュプル信号の振幅はほぼ0になる。
【0088】
このように、第1領域の第2領域との境界側、及び、第3領域の第2領域との境界側に、y方向に平行なパターンBとパターンAとの境界線を有していない、上記グレーティング23・24を用いれば、凹凸パターン境界線上の少なくとも一点で、領域境界線と重なることになる。そのため、光検出器の分割線と、上記凹凸パターン境界線に対応する境界回折パターンとが重畳する領域を低減することができる。これにより、対物レンズのレンズシフトに伴って、上記重畳する領域の急激な増加を抑制することができる。
【0089】
従って、前記実施の形態1で説明したグレーティングを用いた場合に得られる効果が得られるとともに、さらに前記実施の形態1のグレーティングを用いた場合よりも、レンズシフトに対するプッシュプル信号をより一層線形的な変化に近づくように、変化させることができる。
【0090】
なお、本実施の形態では、上記第1〜3領域の各境界に形成される領域境界線にて、第1・3領域のすべてのパターンA・Bが、第2領域のパターンA・Bにそれぞれ一致しているが、第1・3領域のうちの少なくとも一部のパターンA・Bが、第2領域のパターンA・Bに一致していてもよい。
【0091】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図12ないし図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0092】
本実施の形態のピックアップ装置は、図12に示すように、光源1、3ビーム用グレーティングとしてのグレーティング3、サーボ信号生成のためのビーム偏向ホログラムであるホログラム素子9、光検出器である受光素子10を備えた光検出系を、一つのパッケージに集積化した、ホログラムレーザユニットを備えている。
【0093】
上記ホログラムレーザユニットでは、図12に示すように、光源1から出射した光ビームが、グレーティング3にて、メインビーム(0次光)30、及び、2つのサブビーム(+1次光)31・サブビーム(−1次光)32、の3ビームに分割される。そして、ホログラム素子9の0次回折光が、コリメータレンズ2、及び対物レンズ5を介して光ディスク6上に集光され、その戻り光は、ホログラム素子9によって回折されて受光素子10に導かれる。
【0094】
ここで、ホログラム素子9は、図13に示すように、上記光ディスク6のラジアル方向(x方向)に延びる分割線9gと、この分割線9gの中心から光ディスク6のラジアル方向と直交するy方向(トラック方向)に延びる分割線9hとにより、3つの分割領域9a・9b・9cに分割されている。これら各分割領域9a・9b・9cには、それぞれ別個の格子が形成されている。また、受光素子10は、フォーカス用2分割受光領域10a・10bとトラッキング用受光領域10c・10d・10e・10f・10g・10hとを有している。
【0095】
上記ホログラムレーザユニットでは、合焦状態の時に、図13に示すように、ホログラム素子9の分割領域9aで回折されたメインビーム30が、分割線10y上にビームP1を形成し、分割領域9b・9cで回折されたメインビーム30が、それぞれトラッキング用受光領域10c・10d上にビームP2・P3を形成する。
【0096】
また、分割領域9aで回折された±1次のサブビーム31・32は、それぞれフォーカス用2分割受光領域10a・10bの外側にビームP4・P5を形成し、分割領域9b・9cで回折された±1次のサブビーム31・32は、それぞれトラッキング用受光領域10e・10f上にビームP6・P7を形成し、トラッキング用受光領域10g・10h上にビームP8・P9を形成する。
【0097】
ここで、フォーカス用2分割受光領域10a・10b及びトラッキング用受光領域10c〜10hの出力信号を、それぞれIa〜Ihとすると、フォーカス誤差信号FESは、シングルナイフエッジ法により、
(Ia−Ib)
の演算で求められる。また、トラッキング誤差信号TESは、
TES=(Ic−Id)−k((If−Ih)+(Ie−Ig))
の演算によって算出することができる。
【0098】
上記トラッキング誤差信号TESの(Ic−Id)は、メインビーム30のプッシュプル信号であり、(If−Ih)、(Ie−Ig)は、それぞれ±1次光のサブビーム31・32のプッシュプル信号である。
【0099】
なお、本実施の形態では、ホログラム素子の分割領域9b,9cで回折された光ビームを用いてプッシュプル信号を得ている。つまり、本実施の形態では、前記実施の形態1・2で用いた光ビームの半分に相当する光を用いている点で、前記実施の形態1・2とは異なっている。そのため、図13に示すように、例えば、光ビームの復路で、ホログラム素子の分割領域9b,9cに入射する光をそれぞれ第1象限,第2象限とした場合、TESのオフセットを補正するためには、この第1象限の光出力と第2象限の光出力との減算によって、プッシュプル信号の振幅を実質的に0にする必要がある。
【0100】
また、上記ホログラムレーザユニットでは、図14に示すように、光源1とグレーティング3との距離が短くなっている。そのため、実質的に対物レンズ5(図12)に入射するサブビーム31・32のうち、図15に示すように、ホログラム9上で、メインビーム30からずれた部分の光を利用することになる。
【0101】
上記ホログラム9上での、サブビーム31・32のメインビーム30からのずれの量は、グレーティング3やホログラム9の光軸方向の位置によって異なるが、小型に集積化したホログラムレーザユニット等では比較的大きな値になる。上記ずれの量が、メインビーム30のビーム径に対して無視できる程度に小さい場合には、光軸中心に位相差分布を与えれば、±1次の光ビームに同じ位相分布が加わるとみなすことができる。これに対し、上記ずれの量が比較的大きな場合には、グレーティング3のパターンA・Bに対し、適切な設計が必要となる。
【0102】
上記ホログラムレーザユニットにて、前記実施の形態1・2における2分割光検出器の境界線に対応するのは、ホログラム9のy方向の境界線である。従って、上記ホログラムレーザユニットでは、対物レンズ5のレンズシフトに伴って、上記ホログラム9上で、サブビーム31・32におけるパターンAとパターンBとの境界部分がx方向に移動することになる。従って、上記グレーティング3を用いれば、上記境界部分が、ホログラム9のy方向の分割線を横切る前後で、プッシュプル信号の急激な強度変化を抑制することができる。
【0103】
なお、本実施の形態では、グレーティング3を用いる場合について説明したが、前記実施の形態1・2で説明した、図6、図7、図8、図10に示すグレーティングを用いても、プッシュプル信号の急激な強度変化を抑制することができる。
【0104】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0105】
【発明の効果】
本発明の光ピックアップは、以上のように、互いに隣接する配置パターン領域のうちの第1の領域と第2の領域との境界である配置パターン境界部によって形成される、トラック方向に対して平行な領域境界線が、第1の凹凸パターンと第2の凹凸パターンとの境界である凹凸パターン境界部に重なる場合に、該凹凸パターン境界部のうちの上記トラック方向に対して平行なパターン境界線群のうちの一部のパターン境界線に重なる線状重畳部、及び、該凹凸パターン境界部上の少なくとも1点にて上記領域境界線に重なる点状重畳部のうちの少なくとも一方が形成されるように、上記凹凸パターン境界部が設けられているものである。
【0106】
それゆえ、上記光回折素子は、凹凸パターン境界部と領域境界線との重畳部分を低減することができるという効果を奏する。それゆえ、受光素子にて受光される回折光のうちの上記重畳部分を通過した光が、受光素子の分割線に重なる場合と重ならない場合とで、得られるトラッキング誤差信号のオフセット補正用のプッシュプル信号の強度が大きく変化することはない。
【0107】
従って、集光素子がトラッキングによってシフトして、上記受光素子との相対位置がずれた場合にも、上記プッシュプル信号の強度が急激に増加あるいは減少する非線形的な変化を抑制することができるという効果を奏する。これにより、より良好なトラッキングサーボを実現することができるので、トラッキングサーボにおける信頼性を向上した光ピックアップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明におけるピックアップ装置の実施の一形態を示す概略正面図であり、(b)は、(a)に示されたグレーティングを示す平面図である。
【図2】(a)は、光ディスクからの反射ビームの回折パターンを示す正面図であり、(b)は、対物レンズ瞳面上での上記回折パターンを示す平面図である。
【図3】上記光ピックアップの光検出器上における光ビームの回折パターンを示す平面図である。
【図4】上記ピックアップ装置の光検出方法を示す説明図である。
【図5】上記グレーティングを用いた場合の対物レンズのレンズシフトに対するサブビームのオフセット量を示すグラフである。
【図6】実施の形態1の他のグレーティングを示す平面図である。
【図7】実施の形態1のさらに他のグレーティングを示す平面図である。
【図8】実施の形態2のグレーティングを示す平面図である。
【図9】上記グレーティングを用いた場合の対物レンズのレンズシフトに対するサブビームのオフセット量を示すグラフである。
【図10】実施の形態2の他のグレーティングを示す平面図である。
【図11】上記他のグレーティングを用いた場合の、光検出器上の光ビームの回折パターンを示す平面図である。
【図12】本発明におけるピックアップ装置に備えられたホログラムレーザユニットの実施の一形態を示す概略斜視図である。
【図13】上記ホログラムレーザユニットのホログラムと光検出器とを示す平面図である。
【図14】上記ホログラムレーザユニットを示す概略正面図である。
【図15】上記ホログラム上に形成される光ビームを示す平面図である。
【図16】従来のピックアップ装置を示す概略正面図である。
【図17】(a)は、従来の位相シフトDPP法におけるプッシュプル信号を説明する図であり、(b)は、該位相シフトDPP法にて、対物レンズがレンズシフトした場合のプッシュプル信号を説明する図である。
【図18】従来のピックアップ装置にて、対物レンズのレンズシフトに対するサブビームのオフセット量を示すグラフである。
【図19】他のグレーティングを示す平面図である。
【図20】(a)は、上記他のグレーティングを用いた場合の光検出器上における光ビームの回折パターンを示す平面図であり、(b)は、対物レンズのレンズシフトが生じた場合の光検出器上における光ビームの回折パターンを示す平面図である。
【符号の説明】
1 光源
2 コリメータレンズ
3 グレーティング(光回折素子)
4 ビームスプリッタ
5 対物レンズ(集光素子)
6 光ディスク(光記録媒体)
7 集光レンズ
8 光検出器(受光素子・光検出部)
8A 2分割光検出器(受光素子・光検出部)
8B 2分割光検出器(受光素子・光検出部)
8C 2分割光検出器(受光素子・光検出部)
9 ホログラム(光検出部)
10 受光素子(光検出部)
23 グレーティング(光回折素子)
24 グレーティング(光回折素子)
30 メインビーム
31 サブビーム
31a 0次回折光
31b +1次回折光
31c −1次回折光
32 サブビーム
41a 0次回折光
41b +1次回折光
41c −1次回折光
61 トラック
PP30 プッシュップル信号
PP31 プッシュップル信号
PP32 プッシュップル信号
PP33 プッシュップル信号
PP34 差動プッシュプル信号

Claims (6)

  1. 光ビームを出射する光源と、該光ビームを光記録媒体上に集光させる集光素子と、上記光源と集光素子との間に配置され、少なくともメインビーム及び2つのサブビームに分割するための光回折素子と、上記光記録媒体からの反射光を該光記録媒体のトラック方向に一致する分割線で分割して受光する受光素子を有する光検出部とを備えた光ピックアップにおいて、
    上記光回折素子は、上記光記録媒体のトラック方向に垂直な方向に形成された凹凸形状を有する第1の凹凸パターンと、該第1の凹凸パターンの凹凸形状に対して上記トラック方向に1/2ピッチ分ずれるように形成された凹凸形状を有する第2の凹凸パターンとを備えているとともに、該第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンのうちの少なくとも一方を用いて形成される配置パターンによって区別され、上記トラック方向に対して垂直な方向に並ぶように形成される少なくとも3つの配置パターン領域を有し、
    互いに隣接する上記配置パターン領域のうちの両端の端部領域と、前記端部領域を除く中央領域との境界である配置パターン境界部によって形成される上記トラック方向に対して平行な領域境界線が、上記第1の凹凸パターンと第2の凹凸パターンとの境界である凹凸パターン境界部に重なる場合に、該凹凸パターン境界部のうちの上記トラック方向に対して平行なパターン境界線群 のうちの一部のパターン境界線に重なる線状重畳部、及び、該凹凸パターン境界部上の点にて上記領域境界線に重なる点状重畳部のうちの少なくとも一方が形成されるように、上記凹凸パターン境界部が設けられていることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 上記凹凸パターン境界部は、上記パターン境界線群に含まれるパターン境界線のうちの一部のパターン境界線が、該パターン境界線群に含まれる他のパターン境界線から、上記トラック方向に垂直な方向にずれた位置に形成されるように、設けられていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 上記点状重畳部は、上記凹凸パターン境界部の頂部であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  4. 上記配置パターン領域は、いずれも、第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンを用いて形成され、
    上記配置パターン領域の、前記端部領域に形成された第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンの少なくとも一部は、上記配置パターン境界部にて、前記中央領域に形成された第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンに一致するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  5. 上記光源と、上記光回折素子と、上記光記録媒体からの反射光を該光記録媒体のトラック方向に一致する分割線で分割して受光するホログラム及び受光素子を有する光検出部とを、1つのパッケージに集積化したホログラムレーザユニットを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  6. 光ビームを出射する光源と、該光ビームを光記録媒体上に集光させる集光素子と、上記光源と集光素子との間に配置され、少なくともメインビーム及び2つのサブビームに分割するための光回折素子と、上記光記録媒体からの反射光を該光記録媒体のトラック方向に一致する分割線で分割して受光する受光素子を有する光検出部とを備えた光ピックアップにおいて、
    上記光回折素子は、上記光記録媒体のトラック方向に垂直な方向に形成された凹凸形状を有する第1の凹凸パターンと、該第1の凹凸パターンの凹凸形状に対して上記トラック方向に1/2ピッチ分ずれるように形成された凹凸形状を有する第2の凹凸パターンとを 備えているとともに、該第1の凹凸パターン及び第2の凹凸パターンを用いて形成される配置パターンによって区別され、上記トラック方向に対して垂直な方向に並ぶように形成される第1配置パターン領域、第2配置パターン領域及び第3配置パターン領域を有し、
    上記第1配置パターン領域に形成された第2の凹凸パターンと、上記第1配置パターン領域に隣接する第2配置パターン領域に形成された第2の凹凸パターンとが、つながって形成されており、
    上記第2配置パターン領域に形成された第2の凹凸パターンと、上記第2配置パターン領域に隣接する第3配置パターン領域に形成された第2の凹凸パターンとが、つながって形成されていることを特徴とする光ピックアップ。
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