JP3973849B2 - レーザアニール方法 - Google Patents

レーザアニール方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3973849B2
JP3973849B2 JP2001066787A JP2001066787A JP3973849B2 JP 3973849 B2 JP3973849 B2 JP 3973849B2 JP 2001066787 A JP2001066787 A JP 2001066787A JP 2001066787 A JP2001066787 A JP 2001066787A JP 3973849 B2 JP3973849 B2 JP 3973849B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
region
laser beam
crystal
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001066787A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002270505A (ja
Inventor
利雄 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001066787A priority Critical patent/JP3973849B2/ja
Publication of JP2002270505A publication Critical patent/JP2002270505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3973849B2 publication Critical patent/JP3973849B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成した膜材料を結晶化するレーザアニール装置に関し、特に基板上の特定エリアで結晶状態を高品質化することができるレーザアニール装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス等からなる絶縁基板上に半導体層を形成する方法として、絶縁基板上にアモルファスSi等の半導体形成材料を予め成膜し、この半導体形成材料をエキシマレーザ等のパルス状のガスレーザ装置によるレーザアニールで結晶化してSi多結晶等からなる半導体層を形成する方法が知られている。ここで、ガスレーザ装置からのレーザビームは、長尺化され、ステップ走査しつつ基板全体に亘って繰り返し照射される。さらに、レーザビームは、走査に際してつなぎ目ができないように、その短手方向に重複を持たせて照射される。
【0003】
また、遮蔽用のマスクを利用して、大きなエネルギー密度のレーザビームを局所的な領域に集中的に照射する方法も検討されている。この方法では、局所領域単位で大きな単結晶を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者のようなレーザアニールでは、基板の大型化に伴い長尺ビームをさらに長く細く成形する必要に迫られている。このため、レーザビームの高出力化が大きな課題となっているが、このような課題は十分に達成されておらず、高性能のSiTFTの製造に不可欠な大径のSi単結晶を成長させるために必要となるエネルギー密度が確保できていない。さらに、ガスレーザ装置から出射するレーザビームは、出力等に少なからず揺らぎを有しており、平均化によってこのような揺らぎを相殺するためにパルス照射位置の重複率をある程度以上に高める必要があり、高いスループットでアニールを行うことができない。
【0005】
また、後者のようなレーザアニールでは、レーザ照射が局所的に繰返されるので、高いスループットで基板全面のアニールを行うことができない。
【0006】
そこで、本発明は、必要な領域で大径のSi単結晶を成長させることができ、全体としても、高いスループットである程度以上の粒径のSi結晶粒を成長させることができるレーザアニール装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のレーザアニール方法の実施に適するレーザアニール装置は、基板上に成膜されるとともに所定位置に凹部を有する下地層上に堆積されたアモルファス材料層に、第1レーザ光を照射して前記凹部に充填されたアモルファス材料部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させる第1レーザ照射手段と、前記第1レーザ光が照射された領域に第2レーザ光を照射して、前記凹部から成長した前記結晶粒を種結晶として単結晶に成長させる第2レーザ照射手段とを備える。
【0008】
上記装置では、第1レーザ照射手段が、アモルファス材料層に第1レーザ光を照射して前記凹部に充填されたアモルファス材料部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させるので、第1レーザ光の照射領域に、粒径が所定以上に揃った均一な結晶粒を形成することができる。さらに、上記装置では、第2レーザ照射手段が、前記第1レーザ光が照射された領域に第2レーザ光を照射して前記凹部から成長した前記結晶粒を種結晶として単結晶に成長させるので、第2レーザ光が照射された領域に、上記結晶粒に比較して大きなサイズの単結晶を成長させることができ、ここに形成すべきマイクロデバイス(例えば、TFT)の電気特性等を飛躍的に向上させることができる。
【0009】
また、上記装置の具体的な態様では、前記第1レーザ照射手段が、前記第1レーザ光を長尺ビームに整形して重複照射し、前記第2レーザ照射手段が、前記第2レーザ光を矩形ビームに整形して一括照射若しくは重複照射する。
【0010】
ここで、「重複照射」とは、第1レーザが照射される領域(後述の第1領域に相当)に部分的に投影される長尺ビームや第2レーザが照射される領域(後述の第2領域に相当)に部分的に投影される矩形ビームを、重複するように移動させて繰り返し照射を行うことを意味し、「一括照射」とは、第2レーザが照射される領域に投影される矩形ビームを、重複しないように移動させて各箇所で1回以上照射することを意味する。
【0011】
上記装置では、前記第1レーザ照射手段が、前記第1レーザ光を長尺ビームに整形して重複照射し、前記第2レーザ照射手段が、前記第2レーザ光を矩形ビームに整形して一括照射若しくは重複照射するので、第1レーザが照射される領域(後述の第1領域に相当し、例えば基板表面の比較的広い領域とすることができる。)を継ぎ目無く迅速に多結晶化することができ、第2レーザが照射される領域(後述の第2領域に相当し、例えば基板表面の比較的狭い局所的な領域とすることができる。)で単結晶を成長させて電気特性を向上させることができる。
【0012】
また、上記装置の別の具体的な態様では、前記第1レーザ照射手段は、光源としてエキシマレーザ装置を有し、前記第2レーザ照射手段は、光源として1台若しくは2台以上の固体レーザ装置を有する。この場合、エキシマレーザ装置からの高出力の第1レーザ光によって、第1レーザ光の照射領域に高いスループットで高品質の結晶粒を形成することができる。また、固体レーザ装置からの安定した第2レーザ光によって、第2レーザ光の照射領域に上記結晶粒を種結晶として粒径の大きな単結晶を確実に成長させることができる。なお、固体レーザ装置としては、LD(laser diode)励起型の固体レーザ装置を用いることが望ましい。
【0013】
また、上記装置の別の具体的な態様では、レーザアニールの対象である前記基板が、液晶デバイスを構成すべき液晶パネル部を有し、前記第1レーザ光が照射される第1領域が、前記液晶パネル部のうちの画素エリア及びドライバ回路エリアに相当し、前記第2レーザ光が照射される第2領域は、前記ドライバ回路エリアに相当する。
【0014】
ここで、「画素エリア」とは、液晶パネル部のうち表示画素の素子を形成すべき表示領域を意味し、「ドライバ回路エリア」とは、画素エリアに形成された素子の動作を制御等するための集積回路を形成すべき領域であって画素エリアの周囲の所定位置に配置される領域を意味する。また、基板上に複数の液晶パネル部がある場合、「画素エリア及びドライバ回路エリア」とは、各液晶パネル部の領域、若しくは基板の全面を意味することとする。
【0015】
上記装置では、前記第1領域から前記第2領域を除いた画素エリアに、比較的低速で動作する半導体デバイス用の活性層(TFTの場合、チャンネル形成層)を迅速に形成することができ、前記第2領域に対応するドライバ回路エリアには、比較的高速で動作する高品質の活性層を形成することができ、全体としても、レーザアニール処理のスループットを向上させることができる。
【0016】
また、上記装置の別の具体的な態様では、前記第2レーザ照射手段は、光源として前記固体レーザ装置を2台以上有し、2台以上の前記固体レーザ装置からの各レーザ光を前記第2レーザ光として所定の遅延時間で照射する。この場合、各固体レーザ装置からのレーザ光の遅延時間の調節によって前記第2レーザ光によるアニールの温度履歴をより精密かつ広いレンジで制御することができるようになり、粒径の極めて大きな単結晶を確実に成長させることができる。
【0017】
また、本発明のレーザアニール方法は、基板上に成膜されるとともに所定位置に凹部を有する下地層上に堆積されたアモルファス材料層に、第1レーザ光を長尺ビームに整形して第1領域に重複照射することによって、前記凹部に充填されたアモルファス材料層部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させる第1工程と、前記第1レーザ光が照射された前記第1領域の局所的な部分である第2領域に第2レーザ光を矩形ビームに整形して一括照射若しくは重複照射することによって、前記凹部から成長した前記結晶粒を種結晶として単結晶に成長させる第2工程とを備える。さらに、レーザアニールの対象である前記基板が、液晶デバイスを構成すべき液晶パネル部を有し、前記第1レーザ光が照射される第1領域が、前記液晶パネル部のうちの画素エリア及びドライバ回路エリアに相当し、前記第2レーザ光が照射される第2領域が、前記ドライバ回路エリアに相当する。
【0018】
上記方法では、第1工程でアモルファス材料層に第1レーザ光を照射して前記凹部に充填されたアモルファス材料部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させるので、第1レーザ光の照射領域に、粒径が所定以上に揃った均一な結晶粒を形成することができる。さらに、上記方法では、第2工程で前記第1レーザ光が照射された領域に第2レーザ光を照射して前記凹部から成長した前記結晶粒を種結晶として単結晶に成長させるので、第2レーザ光の照射領域に、上記結晶粒に比較して大きなサイズの単結晶を成長させることができ、ここに形成すべきマイクロデバイスの電気特性等を飛躍的に向上させることができる。また、前記第1レーザ光によって比較的広い領域を継ぎ目無く迅速に多結晶化することができ、前記第2レーザ光によって比較的狭い局所的な領域で単結晶を成長させて電気特性を向上させることができる。さらに、前記第1領域から前記第2領域を除いた画素エリアに、比較的低速で動作する半導体デバイス用の活性層を迅速に形成することができ、前記第2領域に対応するドライバ回路エリアには、比較的高速で動作する高品質の活性層を形成することができ、全体としても、レーザアニール処理のスループットを向上させることができる。
【0020】
また、上記方法の別の具体的な態様では、前記第1レーザ光は、エキシマレーザ装置を光源とするレーザ光であり、前記第2レーザ光は、1台若しくは2台以上の固体レーザ装置を光源とするレーザ光である。この場合、エキシマレーザ装置からの高出力の第1レーザ光によって、第1レーザ光の照射領域に高いスループットで高品質の結晶粒を形成することができる。また、固体レーザ装置からの安定した第2レーザ光によって、第2レーザ光の照射領域に上記結晶粒を種結晶として粒径の大きな単結晶を確実に成長させることができる。
【0022】
また、上記方法の別の具体的な態様では、2台以上の前記固体レーザ装置からの各レーザ光を前記第2レーザ光として所定の遅延時間で照射する。この場合、各固体レーザ装置からのレーザ光の遅延時間の調節によって前記第2レーザ光によるアニールの温度履歴をより精密かつ広いレンジ制御することができるようになり、粒径の極めて大きな単結晶を確実に成長させることができる。
【0023】
また、上記方法の別の具体的な態様では、前記基板が、絶縁性のガラスで形成され、前記下地層が、SiOで形成され、前記アモルファス材料層が、シリコンで形成される。この場合、第2レーザ光の照射領域に、上記結晶粒に比較して大きなサイズの単結晶を成長させることができ、第2レーザ光の照射領域に形成すべきSi製マイクロデバイス(例えばSi−TFT等)の電気特性等を飛躍的に向上させることができる。
【0024】
また、上記方法の別の具体的な態様では、前記凹部が形成される前記所定位置が、前記基板上におけるTFTの配置パターンに対応している。この場合、第1レーザ光の照射領域に均一な特性のTFTを形成することができ、第2レーザ光の照射領域に高速で動作するTFTを形成することができる。
【0025】
また、上記方法の別の具体的な態様では、前記第2工程で前記第2レーザ光を走査しつつ前記第2領域に重複照射することによって、走査方向に単結晶を成長させる。この場合、前記第2領域に極めて大きな単結晶を安定して形成することができる。
【0026】
また、上記方法の別の具体的な態様では、前記第1工程及び第2工程が、前記基板を大気圧下で不活性雰囲気にさらして実施される。この場合、大気圧下で基板にレーザアニールを施すことができ、基板の処理が迅速なものとなり、アニール処理におけるスループットを向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係るレーザアニール装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0028】
図1は、第1実施形態のレーザアニール装置の構造を説明する図である。このレーザアニール装置は、表面にアモルファスSi層を設けたワークWOにレーザアニールを施すためのものである。このワークWOは、基板である絶縁性のガラス板の表面上に下地層である絶縁性の酸化シリコン(SiO)膜を成膜し、この酸化シリコン膜をエッチングして溝や穴を形成し、さらにその上に半導体材料からなるアモルファスシリコン(a−Si)層を堆積することによって得たものである。
【0029】
この装置は、処理対象であるワークWOを支持して処理室10中で適宜移動させるステージ装置20と、ワークWO上部に形成したアモルファスSi層を全体的な広い領域で加熱するための第1レーザ光LB1を発生するガスレーザ発振装置である第1レーザ光源30と、ワークWO上部に形成した多結晶Si層を狭い局所的な領域で加熱するための第2レーザ光LB2を発生する固体レーザ発振装置である第2レーザ光源40と、第1レーザ光LB1の結像状態等を監視する焦点検出器50と、レーザアニール装置の動作を統括的に制御する制御装置60とを備える。
【0030】
処理室10内は、気密容器となっており、排気系82によって適当な真空度に維持される。また、処理室10内は、ガス供給源84によって適当な雰囲気(例えばAr、He、Ne、N)に調節される。この処理室10には、図示を省略しているが、真空を破らずにワークWOを搬出入するためのロードロック室、真空ゲート等が設けられている。なお、処理室10は、真空装置に限るものではない。例えば大気圧下でも、雰囲気を制御して本発明のレーザアニールを施すことができる。例えば、ワークWOのレーザ照射領域に例えばArガス、窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けつつレーザ光LB1、LB2を照射することで、大気圧下、不活性ガス雰囲気でレーザアニールが可能になる。
【0031】
処理室10中に設けたステージ装置20は、ワークWOを支持する支持台と、この支持台を適所に移動させる駆動部とからなり、ワークWOをXY面内で両レーザ光LB1、LB2に対して相対的に適宜移動させる。ステージ装置20の動作は、制御装置60によって制御されており、ワークWOすなわち支持台の移動速度、移動範囲、移動タイミング等を適宜調節できるようになっている。
【0032】
第1レーザ光源30は、高出力が得られるエキシマレーザ発振装置からなり、制御装置60からの制御信号に基づいて、波長308nmの第1レーザ光LB1を、適当なタイミングでパルス状に発生する。第1レーザ光源30から出射したパルス状の第1レーザ光LB1は、図示を省略するアッティネータ等を経て光量調整された後、ダイクロイックミラー32で反射され、第1ビーム整形光学系34に入射する。この第1ビーム整形光学系34は、長尺ビーム用ホモジナイザとして、矩形断面の第1レーザ光LB1を均一化するとともに線状ビームに変換する。つまり、第1ビーム整形光学系34を通過した第1レーザ光LB1は、処理室10上部に形成したウィンドウ10aを経て、ワークWO表面においてY軸方向に延びる線状ビームすなわち長尺ビームとして投影される。ここで、第1レーザ光LB1の発生タイミングは、第1レーザ光源30を介して制御装置60によって制御されている。なお、ステージ装置20、第1レーザ光源30、及び第1ビーム整形光学系34は、第1レーザ照射手段を構成する。
【0033】
第2レーザ光源40は、安定性等の観点で信頼性の高いLD励起固体レーザ発振装置及び高調波発生装置からなり、制御装置60からの制御信号に基づいて、例えばNd−YAGレーザからの波長1064nmのレーザ光を2倍以上の高調波とした波長532nm、355nm、266nm等の第2レーザ光LB2を、適当なタイミングでパルス状に発生する。第2レーザ光源40から出射したパルス状の第2レーザ光LB2は、図示を省略するアッティネータ等を経て光量調整された後、ミラー42で反射され、第2ビーム整形光学系44に入射する。この第2ビーム整形光学系44は、矩形ビーム用ホモジナイザとして、矩形断面の第2レーザ光LB2を均一化するとともに適当なサイズの矩形ビームに変換する。つまり、第2ビーム整形光学系44を通過した第2レーザ光LB2は、処理室10上部に形成したウィンドウ10aを経て、ワークWO表面においてX軸及びY軸方向に所定の広がりを有する比較的小面積の矩形ビームとして投影される。ここで、第2レーザ光LB2の発生タイミングは、第2レーザ光源40を介して制御装置60によって制御されている。なお、ステージ装置20、第2レーザ光源40、及び第2ビーム整形光学系44は、第2レーザ照射手段を構成する。
【0034】
焦点検出器50は、レンズ、イメージセンサ等からなり、ワークWO表面上に形成された焦点検出用のパターンを画像情報として検出することができる。具体的に説明すると、焦点検出用固体レーザ52からの焦点検出光FDは、ビームスプリッタ54及びダイクロイックミラー32を透過した後、第1ビーム整形光学系34を通過して、ウィンドウ10aを介して処理室10内のワークWOを照明する。ワークWO上に形成された焦点検出パターンからの反射光は、ウィンドウ10a、第1ビーム整形光学系34及びダイクロイックミラー32を逆行してビームスプリッタ54に入射し、ビームスプリッタ54で反射されて焦点検出器50に入射する。ここで、焦点検出器50における焦点検出パターンの結像状態は、第1レーザ光LB1のワークWO表面上における集光状態に対応して調整してある。よって、制御装置60は、焦点検出器50の検出出力に基づいてステージ装置20を駆動することにより、ワークWOのZ方向のフォーカス位置等を自動調整することができる。なお、以上の説明では、焦点検出器50が第1レーザ光LB1の結像系のみを利用して結像状態を調整するものとしているが、両レーザ光LB1、LB2の結像系を利用して結像状態を調整することもでき、さらに、両レーザ光LB1、LB2の結像系とは独立した別の結像系を用いて両レーザ光LB1、LB2の結像状態すなわちフォーカス位置等を調整することができる。
【0035】
制御装置60は、ステージ装置20に制御信号を送って、ワークWOすなわち支持台の移動速度、移動範囲、移動タイミング等を制御する。また、制御装置60は、焦点検出器50の検出出力に基づいてステージ装置20に制御信号を送って、第1レーザ光LB1や第2レーザ光LB2の焦点がワークWO上の膜面に一致するように自動調整する。さらに、制御装置60は、焦点検出器50の検出出力に基づいてワークWO上に刻印されたフォーカスマーク等の画像を読み取ることができ、この画像に基づいてアニールすべき領域の管理を行うことができる。
【0036】
また、制御装置60は、第1及び第2レーザ光源30、40にトリガ信号を送って、ステージ装置20の動作の合間に第1及び第2レーザ光源30、40からそれぞれ出射する第1及び第2レーザ光LB1、LB2の出射タイミングを調整する。具体的には、第1レーザ光LB1を一定の間隔で繰り返し発生させて、ワークWO表面のアモルファスSi層を比較的広い領域で全体的に結晶化して結晶粒を成長させる。次に、第2レーザ光LB2を所定の間隔で繰り返し発生させて、ワークWO表面の比較的狭い局所的領域でここに形成されている結晶粒を種結晶として、この局所的領域に大きな単結晶を形成する。
【0037】
図2は、処理対象であるワークWOに設ける素子領域の具体例を説明する図である。
【0038】
図2(a)に示すように、ワークWOは、複数に分離されてマトリックス状に配置されたパネル部PAAからなり、各パネル部PAAは、液晶パネルを形成すべき領域となっている。第1領域であるワークWO全面には、従来型の高出力のガスレーザである第1レーザ光源30からの第1レーザ光LB1を走査しつつ重複照射することによって多結晶を形成する。この場合、第1レーザ光LB1の照射面積は、ワークWOのY軸辺にほぼ等しい長さを有し、X方向への1回の走査によってワークWO全面の走査が完了する。なお、第1レーザ光LB1が図示の場合と異なりワークWOのY軸辺の1/n(nは自然数であり、通常は2、或いは3である。)の長さを有する場合、第1レーザ光LB1をY方向にステップ移動させつつ第1レーザ光LB1のX方向への走査をn回繰返すことになる。
【0039】
図2(b)に示すように、各パネル部PAAの縁を除いた中央部には、液晶表示器の画素素子を形成すべき画素エリアA1が設けられており、パネル部PAAの縁に近い周辺部には、液晶表示器の制御用駆動回路等を形成すべき局所的な第2領域としてドライバ回路エリアA2が設けられている。ドライバ回路エリアA2には、固体レーザ装置である第2レーザ光源40からの安定した第2レーザ光LB2を隣接領域に重なり無く移動させつつ一括照射を繰返して、第1レーザ光LB1の照射によって生成された結晶粒をさらに成長させる。
【0040】
ドライバ回路エリアA2に形成すべきSi結晶層は、高速動作するドライバTFTを形成する等の要求から、大きな粒径の単結晶とする必要があるが、画素エリアA1に形成すべきSi結晶層については、比較的小さな粒径の多結晶からなるものであっても均一性(画素間で特性差が無いこと)が保たれていればよい。このことから、画素エリアA1に関しては、高出力ガスレーザである第1レーザ光源30からの第1レーザ光LB1をワークWO全体に走査しつつ照射して多結晶を形成することで、必要な結晶化を達成する。一方、ドライバ回路エリアA2には、固体レーザである第2レーザ光源40からの安定した第2レーザ光LB2を再度照射して、第1レーザ光LB1の照射によって生成された結晶粒をさらに成長させることで、結晶品質を改善する。ここで、ドライバ回路エリアA2には、さらに複数の一部領域A21、A22、A23、…が設けられており、各一部領域A21、A22、A23、…が第2レーザ光LB2による一括照射の対象となる。つまり、第2レーザ光LB2は、1つの一部領域A21にほぼ等しい面積で投影され、XY方向への2次元的なステップ走査とレーザ照射によって重複のない一括照射が繰返され、一部領域A21、A22、A23、…の全て、すなわちドライバ回路エリアA2全体の走査が完了する。
【0041】
図3(a)は、ドライバ回路エリアA2における結晶の成長の一例を説明する概念図であり、図3(b)は、結晶成長の変形例を説明する概念図である。
【0042】
図3(a)に示すように、ドライバ回路エリアA2には、仮想的な結晶形成区画CDが等間隔で2次元的に配列されている。第1レーザ光LB1の全面照射の後に行われる第2レーザ光LB2の局所的照射は、複数の結晶形成区画CDを一括した一部領域(図2の符号A21、A22、A23参照)で行われる。すなわち、一群の結晶形成区画CDで構成される一部領域(例えば領域A21)で第2レーザ光LB2を一括照射し、支持台とともにワークWOを移動させて隣接する別の一群の結晶形成区画CDで構成される一部領域(例えば領域A22)に第2レーザ光LB2を一括照射することにより、一群の結晶形成区画CDが順次単結晶化される。
【0043】
各結晶形成区画CDには、その中心に点状の凹部PDが形成されている。凹部PDの周囲に初期結晶化領域C1が形成され、その周りに素子形成領域C2が形成され、最も外側に最終結晶化領域C3が形成される。凹部PDには、第1レーザ光LB1の全面照射によってシリコンの結晶核が形成され、ここから結晶粒が成長する。初期結晶化領域C1には、第2レーザ光LB2の照射によって、上記結晶粒を種結晶としてこの結晶粒から成長したシリコンの単結晶が形成される。初期結晶化領域C1に形成される単結晶は、通常1つの結晶ではなく、複数の結晶が集まったものである。この初期結晶化領域C1は、単結晶化の初期段階であり、結晶品質があまり良くないので、TFT等の素子の形成には利用されない。素子形成領域C2には、初期結晶化領域C1の単結晶から拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この素子形成領域C2は、結晶品質が比較的良好で、TFT等の高速動作素子の形成に利用される。最終結晶化領域C3には、素子形成領域C2の単結晶からさらに拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この最終結晶化領域C3は、周囲の結晶形成区画CDからの作用を受け、結晶品質があまり良くないので、TFT等の素子の形成には通常利用されない。
【0044】
なお、各結晶化領域C1〜C3に形成される単結晶は、凹部PDを中心に放射状に拡がったものであり、各結晶化領域C1〜C3の境界に結晶粒界が形成されるわけではない。また、第1レーザ光LB1によって形成される結晶粒が0.1μmのオーダであるのに対し、第2レーザ光LB2によって各結晶化領域C1〜C3に亘って形成される単結晶は、数μmオーダ或いはそれ以上となる。
【0045】
図3(b)の場合、各結晶形成区画CDの中心に例えばY軸方向に延びる線状の凹部LDが形成されている。そして、凹部LDの両側に初期結晶化領域C1が形成され、その両外に素子形成領域C2が形成され、外側の周囲に最終結晶化領域C3が形成される。凹部LDには、第1レーザ光LB1の全面照射によってシリコンの結晶核が形成され、ここから結晶粒が成長する。初期結晶化領域C1には、第2レーザ光LB2の照射によって、上記結晶粒を種結晶としてこの結晶粒から拡大したシリコンの単結晶が形成される。この初期結晶化領域C1はTFT等の素子の形成には利用されない。素子形成領域C2には、初期結晶化領域C1の単結晶から拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この素子形成領域C2はTFT等の高速動作素子の形成に利用される。最終結晶化領域C3には、素子形成領域C2の単結晶からさらに拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この最終結晶化領域C3は、TFT等の素子の形成には通常利用されない。
【0046】
図4は、画素エリアA1における結晶成長の一例を説明する概念図である。図4に示すように、画素エリアA1には、画素領域PAが等間隔で2次元的に配列されている。各画素領域PAには、液晶表示器の画面を構成する液晶画素が形成される。各画素領域PAには、液晶画素だけでなく、各液晶画素を駆動するTFTが形成される。このため、各画素領域PAの隅には、画素用TFTを形成する画素TFT領域DTAと、SRAM用TFTを形成するメモリTFT領域MTAとを設けている。各TFT領域DTA、MTAには、その中心に点状の凹部PDがそれぞれ形成されている。凹部PD及びその近傍には、第1レーザ光LB1の全面照射によって多結晶シリコンの結晶核が形成され、この結晶核から周囲の方向にシリコン結晶粒が成長する。TFTは、凹部PD及びその近傍を除いた周囲の結晶粒領域に形成される。なお、凹部PDは、図3(b)に示す線状の凹部LDに置き換えることもできる。
【0047】
図5(a)は、第1レーザ光LB1の照射タイミングを説明する図であり、図5(b)は、第2レーザ光LB2の照射タイミングを説明する図である。
【0048】
図5(a)に示すように、第1レーザ光LB1の場合、パルス幅tw、次のパルスを入射させるまでの時間tpで、ワークWO表面に繰り返し重複照射される。各パルスによる照射の合間には、ステージ装置20すなわちワークWOが移動して位置合わせが行われる。
【0049】
図5(b)に示すように、第2レーザ光LB2の場合、一組のパルス群によってワークWO上に設けたドライバ回路エリアA2の一部領域のいずれか1つ(例えば図2(b)の領域A21)に一括照射される。各パルス群による照射の合間には、ステージ装置20すなわちワークWOが移動して位置合わせが行われる。これを繰返すことにより、複数組のパルス群によって、ワークWO上のドライバ回路エリアA2全体が順次アニールされる。
【0050】
具体的に説明すると、ドライバ回路エリアA2を構成する特定の一部領域A2nをアニールするための一連のパルス群(第2レーザ光)は、n+1個(nは0以上の整数)のパルスからなる。例えば、第1パルス群は、遅延時間t1(1)〜t1(n)で照射される。この遅延時間t1(1)〜t1(n)を適宜調節することにより、ワークWO上で溶融されたアモルファスシリコンの冷却速度を調節することができるので、この一部領域A2nに比較的大きなサイズの単結晶からなるシリコン層を形成することができる。このようなシリコン層は、低抵抗で高い移動度を有するので、液晶表示器の制御用駆動回路等を構成するTFTの形成に適する。なお、遅延時間t1(1)〜t1(n)、t2(1)〜t2(n)、…tm(1)〜tm(n)は用途に応じて、それぞれに変更することができる。
【0051】
図6は、ワークWO上に凹部LD、PDを形成する工程を説明する図である。まず、基板本体であるガラス基板GPを準備し、その上にCVD法を用いて熱伝導率が低い被覆層である酸化シリコン層SOを形成する(図6(a)参照)。次に、酸化シリコン層SO上に均一にレジストを塗布してレジスト層RLを形成する(図6(b)参照)。次に、適当なマスクMを利用して、レジスト層RLを露光する(図6(c)参照)。次に、加工したい穴や溝の部分のレジスト層RLを除去する(図6(d)参照)。次に、ウェットエッチングやドライエッチングを利用して酸化シリコン層SOに穴や溝PLDを加工する(図6(e)参照)。次に、酸化シリコン層SO上のレジスト層を除去する(図6(f)参照)。最後に、酸化シリコン層SO上にCVD法を用いてアモルファスSi層ASを成膜する(図6(g)参照)。
【0052】
図7は、ワークWOの酸化シリコン層SOに形成すべき凹部LD、PDの断面構造を概念的に説明する図である。図7(a)は、図6(f)に対応し、矩形型の断面を有する凹部LD、PD(すなわち図6(f)の穴や溝PLD)を形成した場合を示す。なお、図7(b)〜図7(e)は変形例を示す。図7(b)は、逆台形型の断面を有する凹部LD、PDを形成した場合を示し、図7(c)は、台形型の断面を有する凹部LD、PDを形成した場合を示し、図7(d)は、三角型の断面を有する凹部LD、PDを形成した場合を示し、図7(e)は、偏三角型の断面を有する凹部LD、PDを形成した場合を示す。以上のような断面を形成するには、各種のウェットエッチングやドライエッチングを利用する。
【0053】
ここで、凹部LD、PDにシリコン結晶の核が優先的に形成される理由について図6(g)等を参照して説明しておく。酸化シリコン層SOは、凹部LD、PDで薄くなる。したがって、酸化シリコン層SO上に熱伝導率が比較的高いアモルファスSi層ASを形成した場合、加熱されたアモルファスSi層ASからの熱は、凹部LD、PDの部分でより多くガラス基板GPに放熱されることになる。このことは、凹部LD、PD及びその周囲のアモルファスSi層ASから先に冷却されることを意味し、凹部LD、PDの部分にシリコン結晶の核が形成され、ここから結晶粒が成長することを意味する。なお、凹部LD、PDの部分に形成されたシリコン結晶粒は、例えば遅延時間t1(1)〜t1(n)で照射される第2レーザ光LB2によって温度制御された状態で成長するので、このシリコン結晶粒を種結晶として大きなサイズで精密用途に使用可能な単結晶領域を形成することができる。
【0054】
以下、図1のレーザアニール装置の全体的な動作について説明する。まず、処理室10中にワークWOを搬入する。搬入されたワークWOは、膜面を上側にしてステージ装置20上に載置・固定される。次に、ステージ装置20を動作させることにより、第1ビーム整形光学系34に対してワークWOを−X方向にステップ状に移動させる。これにより、第1ビーム整形光学系34からのパルス状の第1レーザ光LB1は、Y方向に延びる線状ビーム像としてワークWO表面側で一端から他端にステップ移動するので、ワークWOの表面全体のステップ走査が行われ、ワークWO上のアモルファスSi層を全体的に多結晶化することができる。
【0055】
次に、ステージ装置20を動作させることにより、第2ビーム整形光学系44に対してワークWOをX方向及びY方向に適宜ステップ移動させる。これにより、第2ビーム整形光学系44からの安定したパルス状の第2レーザ光LB2は、ワークWO上のドライバ回路エリアA2に設けた一部領域A21、A22、A23、…の間でステップ移動するので、第1レーザ光LB1の照射によって一部領域A21、A22、A23、…に生成された結晶粒をさらに成長させて単結晶を形成することができる。
【0056】
つまり、各パネル部PAAのドライバ回路エリアA2には、大きなサイズの単結晶を形成することができる。また、各パネル部PAAの画素エリアA1には、ワークWO上のアモルファスSi層を第1レーザ光LB1で多結晶化した結晶粒が形成される。
【0057】
〔第2実施形態〕
第2実施形態のレーザアニール装置は、第1実施形態の装置を変形したものであり、装置の全体構造は、図1に示すものとほぼ同様である。この場合、第2レーザ光を矩形ビームに整形するとともに、整形した矩形ビームを走査しながらワーク上に重複照射する。
【0058】
図8は、ドライバ回路エリアA2における第2レーザ光LB2の照射を説明する図であり、図8(a)は図3(a)に対応し、図8(b)は図3(b)に対応する。
【0059】
図8(a)の場合、ドライバ回路エリアA21には、仮想的な結晶形成区画CDが縦方向に等間隔で配列されている。結晶形成区画CDの端部領域EAの中央には、点状の凹部PDが形成されている。第2レーザ光LB2の局所的照射は、複数の結晶形成区画CDを一括した一部領域で行われ、この際、第2レーザ光LB2は、端部領域EAから他端に走査されつつ一定の重複率をもって照射される。これにより、端部領域EAから他端に向けた走査方向に単結晶が成長する。
【0060】
図8(b)の場合も、ドライバ回路エリアA21には、仮想的な結晶形成区画CDが縦方向に等間隔で配列されている。結晶形成区画CDの端部領域EAの中央には、Y軸方向に延びる線状の凹部LDが形成されている。第2レーザ光LB2の局所的照射は、複数の結晶形成区画CDを一括した一部領域で行われ、この際、第2レーザ光LB2は、端部領域EAから他端に走査されつつ一定の重複率をもって照射される。これにより、端部領域EAから他端に向けた走査方向に単結晶が成長する。
【0061】
図9は、ドライバ回路エリアA2に形成される単結晶の成長を概念的に説明する図である。図9(a)は、図8(a)の場合の結晶成長を示し、素子形成領域C2′には、凹部PD近傍の初期結晶化領域の単結晶から拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この素子形成領域C2′は、結晶品質が比較的良好で、TFT等の高速動作素子の形成に利用される。図9(b)は、図8(b)の場合の結晶成長を示し、素子形成領域C2′には、凹部LD近傍の初期結晶化領域の単結晶から拡大・成長したシリコンの単結晶が形成される。この素子形成領域C2′も、結晶品質が比較的良好で、TFT等の高速動作素子の形成に利用される。
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のレーザアニール装置によれば、第1レーザ照射手段が、アモルファス材料層に第1レーザ光を照射して前記凹部に充填されたアモルファス材料部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させるので、第1レーザ光の照射領域に、粒径が所定以上に揃った結晶粒を形成することができる。さらに、上記装置では、第2レーザ照射手段が、第1レーザ光が照射された領域に第2レーザ光を照射して前記凹部から成長した結晶粒を種結晶として単結晶に成長させるので、第2レーザ光の照射領域に上記結晶粒に比較して大きなサイズの単結晶を成長させることができ、ここに形成すべきデバイスの電気特性等を飛躍的に向上させることができる。
【0062】
また、本発明のレーザアニール方法によれば、第1工程でアモルファス材料層に第1レーザ光を照射して前記凹部に充填されたアモルファス材料部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させるので、第1レーザ光の照射領域に、粒径が所定以上に揃った結晶粒を形成することができる。さらに、上記方法では、第2工程で第1レーザ光が照射された領域に第2レーザ光を照射して前記凹部から成長した結晶粒を種結晶として単結晶に成長させるので、第2レーザ光の照射領域に上記結晶粒に比較して大きなサイズの単結晶を成長させることができ、ここに形成すべきデバイスの電気特性等を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のレーザアニール装置の全体構造を説明するブロック図である。
【図2】(a)、(b)は、基板に設けるパネル領域の具体例を説明する平面図である。
【図3】(a)、(b)は、第2領域における結晶の成長の例を説明する概念図である。
【図4】第1領域における結晶の成長の一例を説明する概念図である。
【図5】(a)は、第1レーザ光の照射タイミングを説明する図であり、(b)は、第2レーザ光の照射タイミングを説明する図である。
【図6】(a)〜(g)は、基板上に凹部を形成する工程を説明する図である。
【図7】(a)〜(e)は、基板上に形成する凹部の断面構造の例を説明する図である。
【図8】(a)、(b)は第2実施形態における第2レーザ光の照射方法を説明する図である。
【図9】(a)、(b)は第2レーザ光の照射によって成長する単結晶を説明する図である。
【符号の説明】
10 処理室
20 ステージ装置
30 第1レーザ光源
34 第1ビーム整形光学系
40 第2レーザ光源
44 第2ビーム整形光学系
50 焦点検出器
60 制御装置
A21,A22,A23 一部領域
A1 画素エリア
A2 ドライバ回路エリア
GP ガラス基板
LB1 第1レーザ光
LB2 第2レーザ光
LD,PD 凹部
SO 酸化シリコン層
AS アモルファスSi層
WO 基板

Claims (7)

  1. 基板上に成膜されるとともに所定位置に凹部を有する下地層上に堆積されたアモルファス材料層に、第1レーザ光を長尺ビームに整形して第1領域に重複照射することによって、前記凹部に充填されたアモルファス材料層部分から優先的に結晶核を発生させて結晶粒に成長させる第1工程と、
    前記第1レーザ光が照射された前記第1領域の局所的な部分である第2領域に、第2レーザ光を矩形ビームに整形して一括照射若しくは重複照射することによって、前記凹部から成長した前記結晶粒を種結晶として単結晶に成長させる第2工程と
    を備え
    前記基板は、液晶デバイスを構成すべき液晶パネル部を有し、
    前記第1レーザ光が照射される前記第1領域は、前記液晶パネル部のうちの画素エリア及びドライバ回路エリアに相当し、
    前記第2レーザ光が照射される前記第2領域は、前記ドライバ回路エリアに相当することを特徴とするレーザアニール方法。
  2. 前記第1レーザ光は、エキシマレーザ装置を光源とするレーザ光であり、前記第2レーザ光は、1台若しくは2台以上の固体レーザ装置を光源とするレーザ光であることを特徴とする請求項1記載のレーザアニール方法。
  3. 2台以上の前記固体レーザ装置からの各レーザ光を前記第2レーザ光として所定の遅延時間で照射することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のレーザアニール方法。
  4. 前記基板は、絶縁性のガラスで形成され、前記下地層は、SiO で形成され、前記アモルファス材料層は、シリコンで形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載のレーザアニール方法。
  5. 前記凹部が形成される前記所定位置は、前記基板上におけるTFTの配置パターンに対応していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のレーザアニール方法。
  6. 前記第2工程で、前記第2レーザ光を走査しつつ前記第2領域に重複照射することによって走査方向に単結晶を成長させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項記載のレーザアニール方法。
  7. 前記第1工程及び第2工程は、前記基板を大気圧下で不活性雰囲気にさらして実施されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項記載のレーザアニール方法。
JP2001066787A 2001-03-09 2001-03-09 レーザアニール方法 Expired - Fee Related JP3973849B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066787A JP3973849B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 レーザアニール方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066787A JP3973849B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 レーザアニール方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002270505A JP2002270505A (ja) 2002-09-20
JP3973849B2 true JP3973849B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=18925239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001066787A Expired - Fee Related JP3973849B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 レーザアニール方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3973849B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200414280A (en) * 2002-09-25 2004-08-01 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Semiconductor device, annealing method, annealing apparatus and display apparatus
JP4626796B2 (ja) * 2002-10-09 2011-02-09 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置の製造方法及び電子機器
JP4116465B2 (ja) 2003-02-20 2008-07-09 株式会社日立製作所 パネル型表示装置とその製造方法および製造装置
JP4589606B2 (ja) * 2003-06-02 2010-12-01 住友重機械工業株式会社 半導体装置の製造方法
JP2004363241A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd 結晶化半導体層の形成方法及び形成装置ならびに半導体装置の製造方法
JP2006134986A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Sony Corp レーザ処理装置
KR100901343B1 (ko) * 2007-07-23 2009-06-05 (주)실리콘화일 결정질 반도체 박막 제조 방법
TWI614346B (zh) * 2012-11-28 2018-02-11 應用材料股份有限公司 熱處理方法及熱處理裝置
JP2014185358A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 M&M Research Inst レーザを用いる焼結体膜形成方法及び焼結体膜形成装置
TW201742259A (zh) * 2016-05-16 2017-12-01 昱晶能源科技股份有限公司 氫化太陽能電池之方法及其裝置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002270505A (ja) 2002-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5789011B2 (ja) 薄膜の直線走査連続横方向凝固
US6908835B2 (en) Method and system for providing a single-scan, continuous motion sequential lateral solidification
US8445365B2 (en) Single scan irradiation for crystallization of thin films
TWI331803B (en) A single-shot semiconductor processing system and method having various irradiation patterns
JP2009518864A (ja) 膜を加工するためのシステム及び方法並びに薄膜
JP2001007045A (ja) レーザ熱処理用光学系およびレーザ熱処理装置
JP2003022969A (ja) マスクを利用したシリコンの結晶化方法
MXPA01011751A (es) Metodo y sistema para proporcionar una solidificacion lateral secuencial de movimiento continuo.
JP2002141301A (ja) レーザアニーリング用光学系とこれを用いたレーザアニーリング装置
JP2004119919A (ja) 半導体薄膜および半導体薄膜の製造方法
JP2002217125A (ja) 表面処理装置及び方法
JP3973849B2 (ja) レーザアニール方法
JP2004311906A (ja) レーザ処理装置及びレーザ処理方法
JP2005347694A (ja) 半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜製造装置
JPH07249592A (ja) 半導体デバイスのレーザー処理方法
JP2002141302A (ja) レーザアニーリング用レーザ光学系とこれを用いたレーザアニーリング装置
JP2603418B2 (ja) 多結晶半導体薄膜の製造方法
JP2010034366A (ja) 半導体処理装置および半導体処理方法
WO2006075568A1 (ja) 多結晶半導体薄膜の製造方法および製造装置
JP4410926B2 (ja) レーザアニーリング方法
JP2002057105A (ja) 半導体薄膜製造方法、半導体薄膜製造装置、およびマトリクス回路駆動装置
JPH0562924A (ja) レーザアニール装置
JP2003243322A (ja) 半導体装置の作製方法
JP7203417B2 (ja) レーザアニール方法、レーザアニール装置、およびtft基板
JP2007207896A (ja) レーザビーム投影マスクおよびそれを用いたレーザ加工方法、レーザ加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees