JP3972410B2 - 反射鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定波長帯域の光を吸収し、かつ複雑な曲面を有する反射鏡の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では金,銀,銅,アルミニウムなどの金属を反射面として用い、金属の厚さ,種類を適切に選択することにより、異なる反射率の鏡を作製した。また任意の厚さ,材質の誘電体多層膜を形成することにより、任意の反射率を有する鏡を作製した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、金属を利用した場合には任意の波長帯域の吸収特性を有する反射鏡を作製することが不可能であり、また誘電体多層膜を利用した場合には、膜厚を厳密に制御する必要から、複雑な曲面の反射鏡の作製が困難であるといった問題があった。
【0004】
本発明の目的は、任意の波長帯域における吸収特性と任意の表面形状を有する反射鏡を容易に製作する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、基板の上に金,銀,銅、又はアルミニウムの金属を反射面として用いた反射鏡において、前記基板に蒸着され表面を親水性とされた金,銀,銅、又はアルミニウムの金属薄膜層と、前記金属薄膜層に吸着された粒径5nmから100μmの単一径のポリスチレン,スチレン/ブタジエン,ポリビニルトルエン,スチレン/ジビニルベンゼン、あるいはビニルトルエン/ターシャリーブチルスチレンの高分子またはシリコン,酸化シリコン,砒化ガリウム、あるいはガラスの非金属の絶縁体微小球と、前記絶縁体微小球上に蒸着された金,銀,銅、又はアルミニウムの金属微粒子層と、を備えたものである。
金属微粒子の表面プラズモンによる吸収特性は、微粒子の形状,材料,粒径に依存しており、バルクの吸収特性とは異なることが知られているが、金属微粒子を数nmから数100nmの絶縁体スペーサ層を介して金属基板に吸着すると、金属微粒子の局在表面プラズモンと金属基板の表面プラズモンの相互作用により吸収が増大すること、また吸収スペクトルのピークが粒径に依存して大幅に変化することが近年になり判明した。
【0006】
金属基板上に粒径の揃った絶縁体の微小球を一層形成し、さらに微小球上に金属を蒸着すると微粒子が絶縁体スペーサ層となり、また蒸着された金属は微小球の上で孤立した金属微粒子となるので、図1(a)に示す様に、金属基板1,絶縁体スペーサ層として機能する絶縁体微小球2、金属微粒子3の三層からなる反射鏡を容易に形成することができた。入射光4のうち特定波長帯域の成分が吸収され、反射光5として正反射した。反射特性は、蒸着される金属の種類と絶縁体微小球の粒径に強く依存する。金により反射鏡が作製された場合、図1(b)に示す様に、粒径100nmの微粒子を用いた際得られる反射率6,同図(c)のように、粒径200nmの微小球を用いた際得られる反射率7,同図(d)のように粒径300nmの微小球を用いた際得られる反射率8などとなる。
【0007】
本発明の反射鏡は、粒径に大きく依存する反面、反射特性は蒸着膜の厚さ,蒸着方向にはさほど依存しないため、曲面状表面においても均一な吸収特性を実現することができた。
【0008】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
以下、本発明の一実施例を図2により説明する。平坦なシリコン基板10の上に、蒸着により厚さ5nmから1000nmの金薄膜11を形成した。金薄膜表面を親水性にするために、チオグリコール酸ナトリウムの様にカルボン酸を有するチオール溶液(濃度0.01mM から1M)で金薄膜を1分以上処理して、金薄膜表面をチオール分子層12で化学修飾した。
【0009】
次に、濃度0.01mM から1Mのカルボジイミド溶液でチオール分子のカルボン酸を活性化し、水溶液に懸濁された粒径5nmから100μmのポリスチレン微小球13を表面に添加することにより金薄膜表面に吸着した。乾燥後、金を厚さ5nmから100nmに蒸着して金微粒子14を形成することにより、反射鏡を作製した。本実施例によれば、任意の反射特性を有する反射鏡を、適切な粒径の微小球を選択することにより容易に作製できる効果がある。
【0010】
<実施例2>
以下、本発明の一実施例を図3により説明する。平坦なガラス基板20の上に、金の蒸着により厚さ5nmから1000nmの金薄膜21を形成した。金薄膜表面を親水性にするために、チオグリコール酸ナトリウムの様にカルボン酸を有するチオール溶液(濃度0.01mM から1M)で金薄膜を1分以上処理して、金薄膜表面をチオール分子層22で化学修飾した。次に、濃度0.01mM から1Mのカルボジイミド溶液でカルボン酸を活性化し、水溶液に懸濁された粒径5nmから100μmのポリスチレンのA微小球23とB微小球24といった異なる粒径の微小球を表面に添加することにより、金薄膜表面に吸着した。
【0011】
乾燥後、厚さ5nmから100nmの金をさらに蒸着して金微粒子25を形成することにより、同図(b)のように、A微小球23による吸収26とB微小球24による吸収27を合わせた広波長帯域吸収特性28の反射鏡を作製した。本実施例によれば、任意の広帯域吸収特性を有する反射鏡を容易に作製できる効果があり、また吸着する微小球は二種類に限定するものではない。
【0012】
<実施例3>
以下、本発明の一実施例を図4により説明する。同図(a)のように、放物面を有する高分子基板30に、蒸着により厚さ5nmから1000nmの銀薄膜を形成した。銀薄膜表面を親水性にするために、チオグリコール酸ナトリウムの様にカルボン酸を有するチオール溶液(濃度0.01mM から1M)で銀薄膜を1分以上処理して、銀薄膜表面をチオール分子層で化学修飾した。次に、濃度0.01mMから1Mのカルボジイミド溶液でカルボン酸を活性し、水溶液に懸濁された粒径5nmから100μmのポリスチレン微小球を表面に添加することにより、銀薄膜表面に吸着した。乾燥後、厚さ5nmから100nmの銀をさらに蒸着することにより、吸収膜31で被覆された反射面32を有する放物鏡33を作製した。
【0013】
本実施例によれば、任意の反射特性を有する反射鏡を容易に作製できるため、従来であれば同図(b)のように反射鏡34と吸収フィルタ35の個別の光学素子を必要とした場合にも、一つの反射鏡で代用でき、光学系の簡素化の効果がある。また本実施例によれば、放物面のみならず、図5に示す様に複雑な反射面 40を有する反射鏡41も容易に作製できる効果がある。
【0014】
<実施例4>
以下、本発明の一実施例を図6により説明する。平坦なシリコン基板50の上に、蒸着により厚さ5nmから1000nmの金薄膜51を形成した。金薄膜表面を親水性にするために、チオグリコール酸ナトリウムの様にカルボン酸を有するチオール溶液(濃度0.01m Mから1M)で金薄膜を1分以上処理して、金薄膜表面をチオール分子層52で化学修飾した。次に、濃度0.01mM から1Mのカルボジイミド溶液でチオール分子のカルボン酸を活性化し、水溶液に懸濁された粒径5nmから100μmのポリスチレン微小球53を表面に添加することにより金薄膜表面に吸着した。乾燥後、金を厚さ5nmから100nmに蒸着して金微粒子54を形成した。二層目の反射面を構築するにあたって、絶縁体薄膜55を形成し、次に一層目と同様な手法により、銀薄膜56,微小球57,金微粒子58から構成される二層目の反射膜を構築した。本実施例によれば、各反射層において適切な粒径の微小球を選択することにより、任意の反射特性を有する反射鏡を容易に作製できる効果がある。
【0015】
【発明の効果】
本発明により、任意波長帯域の吸収特性を有し、また任意の表面形状を有する反射鏡の作製方法を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成と基板上に形成された金属微小球により生じる光反射特性を示す図。
【図2】本発明の一実施例の反射鏡の作製工程を示す断面図。
【図3】粒径の異なる複数の微小球を用いた実施例の断面図とその光吸収特性を示す図。
【図4】反射鏡と吸収フィルタの機能を一体化した実施例の反射鏡と、従来例を示す断面図。
【図5】複雑な曲面を有する反射鏡に、光学的に均一に吸収膜を形成した実施例の断面図。
【図6】反射層を複数有する実施例の反射鏡を示す断面図。
【符号の説明】
1…金属基板、2…絶縁体微小球、3…金属微粒子、4…入射光、5…反射光、6…粒径100nmの微小球を用いた際得られる反射率、7…粒径200nmの微小球を用いた際得られる反射率、8…粒径300nmの微小球を用いた際得られる反射率、10…シリコン基板、11…金薄膜、12…チオール分子層、 13…ポリスチレン微小球、14…金微粒子、20…ガラス基板、21…金薄膜、22…チオール分子層、23…A微小球、24…B微小球、25…金微粒子、26…A微小球による吸収、27…微小球Bによる吸収、28…広波長帯域吸収特性、30…放物面を有する高分子基板、31…吸収膜、32…反射面、33…反射鏡、34…吸収膜を有さない放物鏡、35…吸収フィルタ、40…反射面、41…反射鏡、50…シリコン基板、51…金薄膜、52…チオール分子層、 53…ポリスチレン微小球、54…金微粒子、55…絶縁体薄膜、56…銀薄膜、57…微小球、58…銀微粒子。

Claims (3)

  1. 基板の上に金,銀,銅、又はアルミニウムの金属を反射面として用いた反射鏡において、
    前記基板に蒸着され表面を親水性とされた金,銀,銅、又はアルミニウムの金属薄膜層と、
    前記金属薄膜層に吸着された粒径5nmから100μmの単一径のポリスチレン,スチレン/ブタジエン,ポリビニルトルエン,スチレン/ジビニルベンゼン、あるいはビニルトルエン/ターシャリーブチルスチレンの高分子またはシリコン,酸化シリコン,砒化ガリウム,あるいはガラスの非金属の絶縁体微小球と、
    前記絶縁体微小球上に蒸着された金,銀,銅、又はアルミニウムの金属微粒子層と、
    を備えたことを特徴とする反射鏡。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記絶縁体微小球は異なる粒径の複数種類とされたことを特徴とする反射鏡。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、前記金属微粒子層上に形成された絶縁体薄膜と、該絶縁体薄膜上に蒸着され親水性とされた金,銀,銅、又はアルミニウムの第2金属薄膜層と、該第2金属薄膜層に吸着された粒径5nmから100μmの単一径のポリスチレン,スチレン/ブタジエン,ポリビニルトルエン,スチレン/ジビニルベンゼン、あるいはビニルトルエン/ターシャリーブチルスチレンの高分子またはシリコン,酸化シリコン,砒化ガリウム、あるいはガラスの非金属の第2絶縁体微小球と、該第2絶縁体微小球上に蒸着された金,銀,銅、又はアルミニウムの第2金属微粒子層と、を備えたことを特徴とする反射鏡。
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