JP3972341B2 - 内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓 - Google Patents

内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓 Download PDF

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Description

本発明は、内開き窓と嵌め殺し窓が左右に連続した連窓や、内開き窓と嵌め殺し窓が上下に連続した段窓などの内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓に関する。
特許文献1に開示された内開き窓は、窓枠に障子を室内側に移動可能に取付けた窓で、その窓枠の内面は、室外側部が室内側部よりも面内方向内側に突出した形状である。
特許文献2には、枠体の内面を室内外側方向一側部が他側部よりも面内方向内側に突出した形状とし、この枠体内にガラスを挿入すると共に、押縁を取付けて嵌め殺し窓とすることが開示されている。
特許文献3には内開き窓と嵌め殺し窓を左右に連続した連窓が開示されている。
具体的には、窓枠の上枠と下枠に亘って竪中骨を取付けて第1の枠部と第2の枠部を有する窓枠とする。その第1の枠部に障子を室内側に移動自在に取付けて内開き窓とし、第2の枠部にガラスを押縁を用いて取付けて嵌め殺し窓としている。
実開昭62−113277号公報 特開2003−3759号公報 実開昭59−104975号公報
特許文献3に開示されたように、内開き窓と嵌め殺し窓が左右に連続した連窓は、上枠と下枠が内開き窓と嵌め殺し窓に亘って連続し、その上枠、下枠の左右の一側寄りの室内側部に押縁を取付けて嵌め殺し窓としている。
つまり、特許文献1、特許文献2に開示されたように内開き窓の上枠、下枠と嵌め殺し窓の上枠、下枠は、その内面が室外側部が室内側部よりも面内方向内側に突出した形状であるから、その室内側部と押縁を取付けて嵌め殺し窓とすることができる。
前述した特許文献3に開示した連窓における内開き窓は、その障子の上框、下框の室外側部を上枠、下枠の室外側部に気密材を介して接することで気密し、その上框、下框の室内側面を上枠、下枠の室内側面よりも室外寄りとして閉じ状態で障子が窓枠内部に納まるようにしている。
また、嵌め殺し窓の押縁も窓枠内部に位置し、その押縁の室内側面が窓枠の室内側面よりも室外寄りとしている。
このように、特許文献3に開示した連窓は、その障子室内側面、押縁室内側面が窓枠の室内側面よりも室外寄りで、連窓の室内側面は段差を有する形状である。
前述の内開き窓において気密部を越えて雨水等が室内側に浸入することがあり、その浸入した雨水等は窓枠から室内に流れ込むことがある。
このことを防止するには、窓枠の室内側部と障子の室内側部を気密材を介して接し、窓枠と障子を室内側部において気密することが考えられる。
しかし、この場合には、窓枠の室内側部と障子の室内側部が室内外側方向に位置がずれ、内開き窓における窓枠の室内側面と障子の室内側面が面一にならない。なお、この場合に、押縁の室内側面と窓枠の室内側面を面一とすることができる。
前述の場合に内開き窓における窓枠の室内側面と障子の室内側面を面一とするには、窓枠の室内側寄りを階段形状として障子対向面を室内側面よりも室外寄りとすることが考えられる。
しかし、このようにすると押縁の室内側面が窓枠の障子対向面と面一となって、窓枠の室内側面よりも室外寄りであるから、嵌め殺し窓における窓枠の室内側面と障子の室内側面が面一にならない。
本発明の目的は、窓枠と障子を室内側部において気密すること、窓枠の室内側面と障子の室内側面、嵌め殺し窓の嵌め殺し用押縁の室内側面を面一にできること、を満足した内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓を提供することである。
本発明は、相対向した枠材間に中間枠材を連結して第1枠部と第2枠部を有する窓枠とし、
この第1枠部に障子を取付けて内開き窓とし、前記第2枠部にガラスを取付けて嵌め殺し窓とした内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓において、
前記第1枠部の内面は、室外側部が室内側部よりも面内方向内側に突出し、その室内側面よりも室外側寄りに気密材当接面を有する形状で、
前記障子の室内側部を気密材を介して前記気密材当接面に圧接して第1枠部の室内側部と障子の室内側部を気密すると共に、第1枠部の室内側面と障子の室内側面を面一とし、
前記相対向した枠材の第2枠部を形成する部分における室内側寄りにアタッチメントを、その室内側面と第2枠部の室内側面が面一としてそれぞれ取付け、
この各アタッチメントと、前記中間枠材を連結した枠材以外の相対向した他の枠材の内面における室内側寄りに、嵌め殺し用押縁を、その各押縁の室内側面と第2枠部の室内側面が面一として取付けたことを特徴とする内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓である。
本発明においては、第2枠部の内面における気密材当接面よりも室外側寄りにアタッチメント取付部を有し、
アタッチメントは、その室外側寄りに取付部、室内側寄りに押縁取付部を有する形状で、この取付部をアタッチメント取付部に係合して取付け、
窓枠の相対向した他の枠材は、その内面における室内側寄りに押縁取付部を有し、この押縁取付部と前記アタッチメントの押縁取付部は、同一形状で、かつ室内外側方向に同一位置であることが好ましい。
このようにすれば、アタッチメントを取付け、このアタッチメントの押縁取付部に嵌め殺し用押縁に取付ければ良いから、アタッチメント、嵌め殺し用押縁を簡単に取付けできる。
本発明においては障子を構成する各框は、その内面における室内側寄りに押縁取付部を有し、この押縁取付部は、窓枠の相対向した他の枠材の内面に有する押縁取付部と同一形状で、かつ室内外側方向に同一位置であることが好ましい。
このようにすれば、障子の押縁と嵌め殺し用押縁を同一としてそれらの室内側面を窓枠の室内側面と面一とすることができる。
請求項1に係る発明によれば、第1枠部の室内側部と障子の室内側部を気密材で気密できるから窓枠と障子を室内側部において気密できる。
アタッチメントを用いたことで各嵌め殺し用押縁の室内側面と第2枠部の室内側面を面一にできるから、窓枠の室内側面と障子の室内側面、嵌め殺し用押縁の室内側面を面一にできる。
図1に示すように、窓枠1は、上枠2と下枠3と一方の縦枠4と他方の縦枠5と、その上枠2と下枠3に亘って連結した縦中骨6で第1枠部1aと第2枠部1bを有する。
前記第1枠部1aに障子7が室内側に移動自在に取付けて内開き窓Aとしてある。
前記第2枠部1bにガラス8を取付けて嵌め殺し窓Bとしてある。
これによって、内開き窓Aと嵌め殺し窓Bが左右に連続した連窓としてある。
この実施の形態では障子は内方に回動して開放及び内方に傾倒して開放可能な窓、いわゆるドレーキャップと呼ばれる窓であるが、これに限ることはなく、障子が内方に回動してのみ開放する窓、障子が内方に傾倒してのみ開放する窓(内倒し窓)、障子が内方に傾倒して突出しながら開放する窓(内すべり出し窓)などでも良い。つまり、内開き窓Aは障子が室内側に移動して開放するものであれば良い。
前記上枠2と下枠3は図2、図3に示すように、その内面2a,3aが室外側部2b,3bが室内側部2c,3cよりも面内方向内側に突出し、その内面2a,3aの室内側寄りは階段形状で室内側面2d,3dよりも室外側寄り位置に気密材当接面2e,3eを有する。この気密材当接面2e,3eは室内側に向いている。
前記上枠2、下枠3の内面2a,3aにおける気密材当接面2e,3eよりも室外側寄りにアタッチメント取付部10を有する。
例えば、内面2a,3aに鉤片11とT字片12を長手方向全長に亘って一体的に設けて凹条溝13を形成してアタッチメント取付部10としてある。
つまり、前記上枠2の内面2aと下枠3の内面3aは、ほぼ同一形状、好ましくは同一形状である。
図4に示すように、前記一方の縦枠4の内面4aと縦中骨6の一方側の内面6aは前述の上枠2、下枠3の内面2a,3aとほぼ同一形状、好ましくは同一形状である。
具体的には、その内面4a,6aは室外側部4b,6bが室内側部4c,6cよりも面内方向内側に突出し、その室内側寄りは階段形状で室内側面4d,6dよりも室外側寄り位置に気密材当接面4e,6eを有する。この気密材当接面4e,6eは室内側に向いている。
前記一方の縦枠4の内面4a、縦中骨6の一方の内面6aにおける気密材当接面4e,6eよりも室外側寄りにアタッチメント取付部20を有する。
例えば、内面4a,6aに鉤片21とT字片22を長手方向全長に亘って一体的に設けて凹条溝23を形成してアタッチメント取付部20としてある。
つまり、第1枠部1aの内面は、室外側部が室内側部よりも面内方向内側に突出し、かつ室内側面よりも室外側寄りに室内側に向かった気密材当接面を有するほぼ同一形状、好ましくは同一形状である。
前記障子7は図1に示したように、上框30と下框31と左右の縦框32を備え、その内部にガラス33が装着してある。具体的には図2、図4に示すように、その上框30、下框31、縦框32に押縁34を取付けてガラス33を装着してある。
前記上框30、下框31、左右の縦框32の外面30a,31a,32aは、室外側部30b,31b,32bよりも室内側部30c,31c,32cが面内方向外側に突出した形状で、その室内側部30c,31c,32cに気密材35が設けてある。この気密材35は室外側に向いている。
障子7を閉じることで各気密材35が各気密材当接部2e,3e,4e,6eに圧接して窓枠1(第1枠部1a)と障子7の室内側部を気密する。
また、上枠2の室内側面2d、下枠3の室内側面3d、一方の縦枠4の室内側面4d、縦中骨6の室内側面6dと各框の室内側面30d,31d,32dが面一となる。
前記上框30、下框31、縦框32の内面30e,31e,32eは、室外側部30f,31f,32fが室内側部30g,31g,32gよりも面内方向内側に突出した形状で、その室内側寄りに押縁取付部、例えば内向きの凹条溝36を有する。
この凹条溝36に前述の押縁34が係合して取付けてある。
前記押縁34と室外側部30f,31f,32fとの間にガラス33が装着してある。
前記押縁34の室内側面34aは前記各框の室内側面30d,31d,32dと面一である。
すなわち、障子7を閉じると窓枠1の室内側面と障子7の室内側面が面一である。
図4に示すように、前記他方の縦枠5の内面5aと縦中骨6の他方の内面6fは、室外側部5b,6gが室内側部5c,6hよりも面内方向内側に突出した形状で、その室内側寄りに押縁取付部、例えば内向きの凹条溝37を有する。
この凹条溝37に嵌め殺し用押縁9を取付け、この押縁の室内側面9aは他方の縦枠5、縦中骨6の室内側面5d,6dと面一である。つまり、内面5a,6fは室内側面5d,6dまで連続した平坦面で、凹条溝37は室内側面5d,6dまでほぼ連続し、前記各框の凹条溝36と室内外側方向に同一位置で、かつ同一形状である。
図3に示すように、上枠2、下枠3の凹条溝10は室内側面2d,3dよりも室外側寄りに位置し、前記他方の縦枠5、縦中骨6の凹条溝37と室内外側方向の位置がずれているので、この凹条溝10に前述の嵌め殺し用押縁9を取付けると、その室内側面9aが上枠2、下枠3の室内側面2d,3dよりも室外側に位置して段差を有する内観となる。
そこで、図3に示すように上枠2、下枠3の凹条溝10,10にアタッチメント40をそれぞれ取付け、このアタッチメント40の押縁取付部、例えば内向きの凹条溝41に前述の嵌め殺し用押縁9を取付け、その室内側面9aを上枠2、下枠3の室内側面2d、3dと面一とする。つまり、アタッチメント40の凹条溝41は前述の凹条溝37と同一形状で、室内外側方向に同一位置である。
これによって、第2枠部1bの室内側面と嵌め殺し用押縁9の室内側面9aが面一となる。
前記アタッチメント40を具体的に説明すると、アタッチメント40は室外側寄りに取付部42を有し、室内側寄りに凹条溝41を有し、その取付部42が上枠2、下枠3の凹条溝10に取付けられてアタッチメント40の室内側面40aが上枠2、下枠3の室内側面2d,3dと面一となる。
そして、凹条溝41は室内側面40aまで連続して前述の他方の縦枠5の内面5a、縦中骨6の他方の内面6fの凹条溝37と同一形状で、室内外側方向に同一位置である。
前述の実施の形態は、開き窓Aと嵌め殺し窓Bが左右に連続した連窓であるが、開き窓Aと嵌め殺し窓Bが上下に連続した段窓とすることもできる。
この場合には、前述の上枠2、下枠3が一方の縦枠、他方の縦枠となると共に、前述の一方の縦枠4、他方の縦枠5が上枠、下枠となり、前述の縦中骨6が無目となる。
つまり、窓枠1の相対向した枠材(連窓の場合は上枠、下枠、段窓の場合には一方の縦枠と他方の縦枠)に中間枠材(連窓の場合は、縦中骨、段窓の場合には無目)を連結して第1枠部1aと第2枠部1bを形成し、その枠部1aに障子7を取付け、第2枠部1bにガラス8を取付けた窓において、前記相対向した枠材の第2枠部1bを形成する部分における室内側寄りにアタッチメント40を取付けるようにすれば良い。
なお、連窓の場合に他方の縦枠5と縦中骨6、段窓の場合には無目と下枠(又は上枠)が、中間枠材を連結しない相対向した他の枠材である。
この実施の形態では、窓枠1の上枠2、下枠3、縦枠4,5、縦中骨6、上框30、下框21、縦框32は、アルミ押出形材の室内側部材とアルミ押出形材の室外側部材を断熱材で連結した断熱形材であるが、これに限ることはない。
連窓の外観図である。 内開き窓部分の縦断面図である。 嵌め殺し窓部分の縦断面図である。 横断面図である。
符号の説明
1…窓枠、1a…第1枠部、1b…第2枠部、2…上枠(相対向した枠材)、3…下枠(相対向した枠材)、4…一方の縦枠(相対向した他方の枠材)、5…他方の縦枠(相対向した他方の枠材)、6…縦中骨(中間枠材)、7…障子、8…ガラス、9…嵌め殺し用押縁、10…アタッチメント取付部、20…アタッチメント取付部、30…上框、31…下框、32…縦框、34…押縁、40…アタッチメント、41…凹条溝(アタッチメント取付部)、42…取付部。

Claims (3)

  1. 相対向した枠材間に中間枠材を連結して第1枠部と第2枠部を有する窓枠とし、
    この第1枠部に障子を取付けて内開き窓とし、前記第2枠部にガラスを取付けて嵌め殺し窓とした内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓において、
    前記第1枠部の内面は、室外側部が室内側部よりも面内方向内側に突出し、その室内側面よりも室外側寄りに気密材当接面を有する形状で、
    前記障子の室内側部を気密材を介して前記気密材当接面に圧接して第1枠部の室内側部と障子の室内側部を気密すると共に、第1枠部の室内側面と障子の室内側面を面一とし、
    前記相対向した枠材の第2枠部を形成する部分における室内側寄りにアタッチメントを、その室内側面と第2枠部の室内側面が面一としてそれぞれ取付け、
    この各アタッチメントと、前記中間枠材を連結した枠材以外の相対向した他の枠材の内面における室内側寄りに、嵌め殺し用押縁を、その各押縁の室内側面と第2枠部の室内側面が面一として取付けたことを特徴とする内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓。
  2. 第2枠部の内面における気密材当接面よりも室外側寄りにアタッチメント取付部を有し、
    アタッチメントは、その室外側寄りに取付部、室内側寄りに押縁取付部を有する形状で、この取付部をアタッチメント取付部に係合して取付け、
    窓枠の相対向した他の枠材は、その内面における室内側寄りに押縁取付部を有し、この押縁取付部と前記アタッチメントの押縁取付部は、同一形状で、かつ室内外側方向に同一位置である請求項1記載の内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓。
  3. 障子を構成する各框は、その内面における室内側寄りに押縁取付部を有し、この押縁取付部は、窓枠の相対向した他の枠材の内面に有する押縁取付部と同一形状で、かつ室内外側方向に同一位置である請求項2記載の内開き窓と嵌め殺し窓を備えた窓。

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