JPH0715993Y2

JPH0715993Y2 - 連窓用固定障子

Info

Publication number: JPH0715993Y2
Application number: JP1989011565U
Authority: JP
Inventors: 貢本沢
Original assignee: 立山アルミニウム工業株式会社
Priority date: 1989-02-01
Filing date: 1989-02-01
Publication date: 1995-04-12
Anticipated expiration: 2004-02-01
Also published as: JPH02103486U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、主にカーテンウォールの連窓に取付ける固
定障子に関する。

〔従来の技術〕近年、高層建築法として躯体を外面に出さずに、その表
面を壁体で包むカーテンウォールが用いられている。そ
してカーテンウォールにおける躯体と壁体の取付け手段
として、地震によって建物が揺れても、壁体に被害が生
じないよう種々の工夫が凝らされている。例えば実開昭
60−191607号公報の如くガラスの両側にフランジを設
け、隣接するガラスフランジ間にパッキングを介在し、
隣接フランジをボルト止めするか、実開昭60−32313号
公報乃至実開昭61−32315号公報の如く無目に横溝を設
け、この横溝より方立に固定するブラケットにボルトを
螺入し、左右の縦枠を方立に固定するもの等がある。

又固定障子に対するガラスの取付け手段として、例えば
実開昭60−184989号公報、実開昭61−206078号公報の如
く、障子枠に設けるガラス嵌合溝を片溝壁と成し、その
片溝壁に向けてガラスを嵌め込んだ後、嵌合溝に片溝壁
と相対する押縁を取付ける手段が多く用いられていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

ガラス嵌合溝を片溝壁に形成し、片溝壁に向けてガラス
を嵌め込んだ後、片溝壁に押縁を取付ける固定障子にあ
っては、ガラスの取付けが困難であるし、充分な気密が
得られない問題点があると共に、ガラスの外縁部が嵌合
溝に挿入するので、嵌合溝に挿入する分だけガラス幅が
小さくなる問題点があった。

本考案は、連窓用固定障子における上記の如く問題点に
鑑みてなされたもので、その目的とする所は、固定障子
に対するガラスの取付けを容易にし、しかも地震発生時
には、気密を保持したまま竪框と切離れて左右にスライ
ドし得るようにすることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案の連窓用固定障子
は、固定障子の障子枠を構成する上下框の室内側に外段
部と内段部を設け、外段部の外周に上下枠材の内周台部
に係止する係止脚を、内段部の室外側にガラス嵌合溝を
設ける一方、左右竪框の室内側に内段部を、その室外側
に側端壁を一体に設け、内段部より内周向きに形成した
案内部に、内段部の室外面に沿って摺動可能となる緩衝
材を嵌挿し、ガラスの上下部を上下框嵌合溝に挿入固定
し、ガラスの室内側縁部を緩衝材の室外側にストラクチ
ャーシールで着設し、ガラスの側端を竪框側端壁にコー
キングで止めるものである。

〔作用〕

竪框の室内側に内周向きの案内部を設け、該案内部に緩
衝材を嵌挿し、緩衝材の室外側にガラスの室内側縁部を
ストラクチャーシールで着設するものであるから、、ガ
ラスは竪框と切離れて緩衝材と共に左右にスライド可能
となる。

又ガラスの上下部が上下框の嵌合溝に挿入固定し、室内
側縁部を緩衝材の室外側にストラクチャーシールで着設
し、ガラス側端を竪框の側端壁にコーキングで止めるも
のであるから、ガラスの取付けも強力である。

〔実施例〕

以下、本考案による連窓用固定障子の構造を実施例の図
面に基づき説明すれば、連窓は躯体に取付ける窓枠10
と、窓枠10の内部に取付ける固定障子20、窓枠10の内部
に回動可能に嵌挿する可動障子50、隣接固定障子20,2
0′の間、及び固定障子20と窓縦枠材1Cの間に取付ける
方立８より構成されている。

窓枠10を構成する上枠材1Aと下枠材1Bは、第６図の如く
室外側に外側壁7a,7bを設け、その外側壁7a,7bより室内
側に内周台部3A,3Bを形成し、該台部3A,3Bに外側壁7a,7
bと相対する内側壁6a,6bを設けると共に、鉤状の係止部
5A,5Bを設け、外側壁7a,7bと内側壁6a,6bの間に内周向
きに開口する内向溝4A,4Bを形成し、台部3A,3Bの室内側
に内向凹溝2A,2Bを形成し、上下に略対称形状を成すも
のである。

窓枠10を構成する左右の縦枠材1C,1C′は、第７図の如
く室外側に外側壁7cを、その室内側に内側壁6cを突設
し、外側壁7cと内側壁6cの間に、上下枠材1A,1Bの内向
溝4A,4Bに連通する内向溝4Cを形成すると共に、内側壁6
cより室内側に内周台部3Cを形成し、該台部3Cに鉤状の
係止部5Cを突設し、左右に対称形状を成すのである。

窓枠10に取付ける本案の固定障子20は、障子枠12を構成
する左右竪框4,4′の室内側に、内周向きに出入摺動可
能となる側緩衝材9,9′を嵌挿し、室外側にガラスＧを
取付けるもので、その内、障子枠12を構成する上框２と
下框３は、第10図の如く室内側に外周向きに突出する外
段部21,31と、内周向きに突出する内段部26,36を一体に
設け、内段部26,36の室外側に内周向きに開口するガラ
ス嵌合溝24,34を相対設し、外段部21,31の外周に上下枠
材1A,1Bの係止部5A,5Bに係止する係止脚22,32を突設す
ると共に、外段部21,31の室内側に、室外向きに開口す
る外向溝23,33を形成し、ガラス嵌合溝24,34の外周に外
周向溝25,35を形成し、上下に対称形状を成すものであ
る。

左右の竪框4,4′は、室内側に縦枠材1Cの内周台部3Cと
相対し内周向きに突出する内段部46を設け、該内段部46
より内周向きに案内部42を形成する一方、内段部46の外
周より室内側に側端壁44を突設し、側端壁44の外周に上
下框２、３の外周向溝25,35と一致する外周向溝45を設
けると共に、側端壁44の室内側より外周向きに突出壁47
を突設し、左右に対称形成を成している。

緩衝材９は竪框４の案内部42に嵌挿する滑子9aの案内側
に、案内部42の内側片4aに内接するシール材Ｓの袋溝29
を有し、室外側に案内部外側片4bの室外側に嵌挿する外
向壁19を設け、案内部42とこれに嵌合する緩衝材９の間
に、緩衝材９を離脱しない程度に押圧するスプリング14
を挿入し、内段部46の室外面に沿って摺動可能となる。
緩衝材９′は、緩衝材９と対称形状を成す。

固定障子20のガラスＧは、上部を上框嵌合溝24に深く嵌
挿した後、下部を下框嵌合溝34に下降嵌挿し、即ちけん
どん式に嵌込み、ガラスＧの上下部を嵌合溝24,34にコ
ーキングＣで固定する一方、ガラスＧの室内側縁部を緩
衝材9,9′の外向壁19にストラクチャーシールＰで着設
すると共に、ガラスＧの側端を竪框側端壁44にコーキン
グＣで止めるものである。

方立８は第12図の如く、角筒部8aの左右より室内側に係
止脚18を突設し、室外側の中間部より室外向きに開口す
る外向溝28を設け、係止脚18に目板38を嵌合係止し、外
向溝28にタイト材Ｔを嵌挿するもので、縦枠材1Cの内周
台部3Cと固定障子竪框４の内段部46との間、又は固定障
子竪框４の内段部46と隣接固定障子竪框４′の内段部4
6′との間に取付けられる。

上下框2,3と竪框4,4′の外周向溝25,35,45に、窓枠10の
外側壁7a,7b,7cに密接するシール材Ｓを、上下框2,3の
外向溝23,33に窓枠10の内側壁6a,6bに密接するタイト材
Ｔを嵌挿し、竪框４の突出壁47が方立８のタイト材Ｔに
密接するか、隣接固定障子竪框４′の外周向溝45に装着
するシール材Ｓと密接し、或いは可動障子竪框７に装着
するシール材Ｓと密接する。

窓枠10に取付ける可動障子50は、上框５と下框６、及び
左右の竪框7,7′より構成した障子枠15の室外側にガラ
スＧを取付けるものである。

尚、固定障子枠12に対するガラスＧの取付手順、及びシ
ール材Ｓとタイト材Ｔの装着手順等は前記実施例に限定
されるものではなく、本考案の要旨に反しない限り適宜
変更可能である。

〔考案の効果〕

本考案における連窓用固定障子は、上記の通り構成され
ているので、次に記載するような効果を奏する。

固定障子竪框の室内側に内周向きの案内部を設け、該案
内部に緩衝材を左右スライド可能に嵌合し、緩衝材にガ
ラスの室内側縁部をストラクチャーシールで着設するも
のであるから、躯体が地震等によって左右に揺れても、
ガラスは竪框と切離れて左右にスライドし、破損するこ
とがない。しかもガラスの室外面が左右端まで露出する
ので、ガラス幅を生かした明るい固定障子を構成し得る
し、障子連接部の外観もスマートにし得る。

又ガラスの室外面は左右端まで露出するも、ガラスの上
下部が上下框の嵌合溝に嵌挿固定され、室内側縁部が緩
衝材にストラクチャーシールで着設されると共に、ガラ
スの側端が竪框側端壁にコーキングで止められているの
で、ガラスの気密保持も充分であるし、ガラスの取付け
も強力である。更に固定障子は方立の先に取付け得るの
で、窓枠に対する固定障子の取付けが著しく容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案固定障子を備えた連窓の要部構造を示す横
断面図、第２図は固定障子連接部の構造例を示す要部横
断面図、第３図は連窓の一部切欠正面図、第４図は可動
障子取付部の縦断面図、第５図は固定障子取付部の縦断
面図、第６図は窓枠の縦断面図、第７図は窓枠の横断面
図、第８図は可動障子枠の横断面図、第９図は固定障子
枠の横断面図、第10図は固定障子枠の縦断面図、第11図
は可動障子枠の縦断面図、第12図は方立の平面図、第13
図は緩衝材の平面図である。 10……窓枠、1A……上枠材、1B……下枠材、1C,1C′…
…縦枠材、2A,2B……内向凹溝、3A,3B,3C……内周台
部、4A,4B,4C……内向溝、6a,6b,6c……内側壁、7a,7b,
7c……外側壁、20,20′……固定障子、50……可動障
子、12,15……障子枠、2,5……上框、3,6……下框、4,
4′,7,7′……竪框、21,31……外段部、18,22,32……係
止脚、23,28,33……外向溝、24,34……ガラス嵌合溝、2
5,35,45……外周向溝、26,36,46……内段部、42……案
内部、4a……内側片、4b……外側片、44……側端壁、47
……突出壁、８……方立、9,9′……緩衝材、19……外
向壁、29……袋溝、38……目板、Ｃ……コーキング、Ｇ
……ガラス、Ｐ……ストラクチャーシール、Ｓ……シー
ル材、Ｔ……タイト材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】窓枠（10）内に固定障子（20）と可動障子
（50）の少なくとも一方を左右に連続して嵌挿し、窓枠
（10）を構成する上下枠材（1A,1B）と左右縦枠材（1C,
1C′）の室外側に外側壁（7a,7b,7c）を設け、上下枠材
（1A,1B）の外側壁（7a,7b）より室内側に内周台部（3
A,3B）を形成し、該台部（3A,3B）に外側壁（7a,7b）と
相対する内側壁（6a,6b）を突設する一方、縦枠材外側
壁（7c）の室内側に内側壁（6c）を相対設し、内側壁
（6c）より室内側に内周台部（3C）を形成する連窓にお
いて、固定障子（20）の障子枠（12）を構成する上下框
（2,3）の室内側に外段部（21,31）と内段部（26,36）
を設け、外段部（21,31）の外周に上下枠材（1A,1B）の
内周台部（3A,3B）に係止する係止脚（22,32）を、内段
部（26,36）の室外側にガラス嵌合溝（24,34）を設ける
一方、左右竪框（4,4′）の室内側に内周向きに突出す
る内段部（46）を、その室外側に側端壁（44）を一体に
設け、内段部（46）より内周向きに案内部（42）を形成
し、その案内部（42）に内段部（46）の室外面に沿って
摺動可能となる緩衝材（9,9′）を嵌挿し、ガラス
（Ｇ）の上下部を上下框嵌合溝（24,34）に挿入固定
し、ガラス（Ｇ）の案内側縁部を緩衝材（9,9′）の室
外側にストラクチャーシール（Ｐ）で着設し、ガラス
（Ｇ）の左右側端を竪框側端壁（44）にコーキング
（Ｃ）で止める連窓用固定障子。