JP3971632B2 - 炭素繊維強化樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

炭素繊維強化樹脂シート及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性、断熱性に優れ、高強度であり、通電性があり電極材等に応用されるポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維強化樹脂シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維は軽くて高強度であり、炭素繊維強化樹脂シート等のように樹脂との複合材料として、広く用いられている。炭素繊維強化樹脂シートの製造において樹脂との複合成型方法としては、一般に次のような方法がある。
【0003】
1)炭素繊維カットファイバー(炭素短繊維)と樹脂とを混合した後、加熱加圧成型、又は加熱押出成型する。
【0004】
2)炭素短繊維を抄紙して炭素繊維紙を得、この炭素繊維紙に樹脂含浸又はフィルムコートした後、加熱加圧成型する。
【0005】
3)フィラメントを一方向に配列させた炭素繊維プリプレグ又はフィラメント織物からなる炭素繊維プリプレグに、樹脂含浸又はフィルムコートした後、加熱加圧成型する。
【0006】
これらの複合成型方法によって炭素繊維強化樹脂シートを製造する場合、炭素繊維が平面方向に配列しているため、平面方向の電気抵抗値が低い(通電性が良い)シートが得られ易い。しかし、上記シートの両面には全面に樹脂が露出している為、即ち上記シートの両面は樹脂で被覆された状態である為、厚さ方向の電気抵抗値が高くなる。
【0007】
電気抵抗値を低減化する対策としては、炭素繊維含有率をアップさせたり、炭素繊維以外の導電性フィラーを充填したりする方法がある。しかし、これらの方法では実用化に適した導電性を得ることが難しく、コストアップの要因となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、解決すべき上記問題について鋭意検討した結果、PAN系酸化繊維不織布、PAN系酸化繊維紡績糸織物等のPAN系炭素繊維シートに樹脂を含浸させた炭素繊維強化樹脂シートの両表面を軽く切削することにより、炭素繊維含有率をアップさせたりすることなく、また炭素繊維以外の導電性フィラーを充填したりすることもなく、実用化に適した導電性を有する炭素繊維強化樹脂シートを製造できることを知得し、本発明を完成するに至った。
【0009】
従って、本発明の目的とするところは、上記問題を解決した炭素繊維強化樹脂シート及びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
【0011】
〔1〕 ポリアクリロニトリル系酸化繊維シートを炭素化してポリアクリロニトリル系炭素繊維シートを得、次いで得られた前記炭素繊維シートに樹脂を含浸させた後、含浸時及び/又は含浸後に加熱成型して炭素繊維強化樹脂粗シートを得、その後、得られた前記炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を厚さ方向に切削することを特徴とする炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
【0012】
〔2〕 ポリアクリロニトリル系酸化繊維シートが、ポリアクリロニトリル系酸化繊維不織布である〔1〕に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
【0013】
〔3〕 ポリアクリロニトリル系酸化繊維シートが、ポリアクリロニトリル系酸化繊維紡績糸織物である〔1〕に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
【0014】
〔4〕 炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を厚さ方向に0.05mm以上切削する〔1〕に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
【0015】
〔5〕 〔1〕乃至〔4〕の何れかの方法で製造した炭素繊維強化樹脂シート。
【0016】
〔6〕 厚さ方向の電気比抵抗値が10mΩ・cm以下であり、曲げ強度が50MPa以上である〔5〕に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
【0017】
〔7〕 炭素繊維含有率が4〜15体積%である〔5〕に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
【0018】
〔8〕 炭素繊維シートに含浸された樹脂がポリフェニレンスルフィドである〔5〕に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】
以下に炭素繊維強化樹脂シートの製造方法の一例を示す。先ず酸化繊維シートを炭素化してPAN系炭素繊維シートを得、得られた前記炭素繊維シートに樹脂を含浸させ、含浸時及び/又は含浸後に加熱成型して炭素繊維強化樹脂粗シートを得、その後、得られた前記炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を厚さ方向に切削することによって製造することができる。
【0021】
PAN系酸化繊維の繊度は、0.9〜4.5dtexが好ましく、1.0〜2.5dtexがより好ましい。
【0022】
PAN系酸化繊維の比重は、特に限定されるものではないが、1.35〜1.45が好ましい。
【0023】
PAN系酸化繊維のカット長は、25〜75mmが好ましく、カット方式は定長カット又はバイアスカットなど何れの方式でも良い。PAN系酸化繊維のカット長が25mm未満の場合も75mmを超える場合も得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気比抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0024】
PAN系酸化繊維のシートへの加工は、不織布加工又は紡績糸織物加工が好ましい。不織布加工、紡績糸織物加工以外のシートへの加工、例えばフィラメント織物加工は、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気比抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0025】
PAN系酸化繊維のシートへの加工が不織布加工の場合、原料酸化繊維のPAN系酸化繊維をシート状に不織布加工することによってPAN系酸化繊維シートであるPAN系酸化繊維不織布を製造することができる。不織布加工方式は従来公知のニードルパンチ方式、ウォータージェット方式等が適宜採用できる。
【0026】
不織布加工におけるパンチ数は、特に限定されるものではないが、150〜850ヶ/in2(150〜850ヶ/(2.54cm)2)が好ましい。
【0027】
不織布加工して得られるPAN系酸化繊維不織布は、目付が100〜400g/m2であることが好ましく、厚さが0.5〜3.0mmであることが好ましい。
【0028】
不織布の目付が100g/m2未満の場合も、不織布の厚さが0.5mm未満の場合も、得られる炭素繊維強化樹脂シートの強度が低下するので好ましくない。
【0029】
不織布の目付が400g/m2を超える場合も、不織布の厚さが3.0mmを超える場合も、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎ、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0030】
PAN系酸化繊維のシートへの加工が紡績糸織物加工の場合、原料酸化繊維のPAN系酸化繊維を紡績加工してPAN系酸化繊維紡績糸を得、この紡績糸を製織加工することにより、PAN系酸化繊維シートであるPAN系酸化繊維紡績糸織物を製造することができる。
【0031】
紡績加工して得られるPAN系酸化繊維紡績糸の番手はタテ糸、ヨコ糸共5〜25番手が好ましい。紡績糸の番手が5番手未満の場合は、紡績糸の直径が太くなり過ぎ、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎるので好ましくない。紡績糸の番手が25番手を超える場合は、紡績糸の直径が細く紡績糸の製造が難しい、並びに、紡績糸の強力が低く製織加工ができないなどの不具合を生ずるので好ましくない。
【0032】
紡績加工して得られるPAN系酸化繊維紡績糸の拠り数はタテ糸、ヨコ糸共100〜350ヶ/in(100〜350ヶ/(2.54cm))が好ましい。紡績糸の拠り数が100ヶ/in(100ヶ/(2.54cm))未満の場合は、強力が低く紡績糸が作れないので好ましくない。紡績糸の拠り数が350ヶ/in(250ヶ/(2.54cm))を超える場合は、炭素繊維強化樹脂シート中の樹脂含浸量が不足し、炭素繊維強化樹脂シート中にボイドが発生して炭素繊維強化樹脂シートの曲げ強度が低下するので好ましくない。
【0033】
PAN系酸化繊維紡績糸の製織加工において、織り形態は従来公知の平織り、朱子織り、杉綾織り等が適宜採用できる。
【0034】
製織加工して得られるPAN系酸化繊維紡績糸織物は、目付が100〜400g/m2であることが好ましく、厚さが0.5〜3.0mmであることが好ましい。
【0035】
紡績糸織物の目付が100g/m2未満の場合は、炭素繊維強化樹脂シートの作製が難しくなるので好ましくない。紡績糸織物の目付が400g/m2を超える場合は、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎ、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0036】
紡績糸織物の厚さが0.5mm未満の場合は、得られる炭素繊維強化樹脂シートの強度が低下するので好ましくない。紡績糸織物の厚さが3.0mmを超える場合は、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎ、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0037】
製織加工における紡績糸打込み本数は、特に限定されるものではないが、タテ糸、ヨコ糸共10〜60ヶ/in(10〜60ヶ/(2.54cm))が好ましい。
【0038】
以上のようにして得られるPAN系酸化繊維不織布、PAN系酸化繊維紡績糸織物等のPAN系酸化繊維シートを炭素化することによりPAN系炭素繊維シートを製造することができる。
【0039】
炭素化雰囲気は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス又はこれらの混合ガスが好ましい。
【0040】
炭素化温度は1200〜2500℃が好ましい。炭素化温度が1200℃未満の場合は、炭素繊維シート及び炭素繊維強化樹脂シートの電気抵抗値が高くなるので好ましくない。炭素化温度が2500℃を超える場合は、炭素繊維シート及び炭素繊維強化樹脂シートの曲げ強度が低下するので好ましくない。
【0041】
炭素化時間は0.5〜10分間が好ましく、効率良く炭素化するには上記PAN系酸化繊維シートを連続処理で炭素化装置に通すことが好ましい。
【0042】
炭素化して得られるPAN系炭素繊維シートは、目付が60〜250g/m2であることが好ましく、厚さが0.4〜2.5mmであることが好ましい。
【0043】
不織布の目付が60g/m2未満の場合も、不織布の厚さが0.4mm未満の場合も、得られる炭素繊維強化樹脂シートの強度が低下するので好ましくない。
【0044】
不織布の目付が250g/m2を超える場合も、不織布の厚さが2.5mmを超える場合も、得られる炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎ、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0045】
以上のようにして得られるPAN系炭素繊維シートに樹脂を含浸させ、含浸時及び/又は含浸後に加熱成型することにより炭素繊維強化樹脂粗シートを製造することができる。
【0046】
本発明の炭素繊維強化樹脂シートのもう一つの構成物である樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を用いることができるが、生産性の面から熱可塑性樹脂がより好ましい。
【0047】
この熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリフタルアミド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリチオエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド等が挙げられ、これらの中でも、生産性の面、利用の面からPPSが特に好ましい。
【0048】
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
【0049】
含浸樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合、その樹脂含浸方法、加熱成型方法としては、
(1)加熱溶融樹脂を炭素繊維シートに圧縮注入後、加熱金型での圧力下において成型、
(2)加熱溶融樹脂浴に炭素繊維シートを浸漬後、加熱金型での圧力下において成型、
(3)樹脂フィルムと炭素繊維シートとを積層し、加熱溶融後、加熱金型での圧力下において成型、
などの方法が挙げられる。
【0050】
含浸樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合の加工(溶融)温度は樹脂の種類によって多少異なるが、通常250〜450℃である。金型温度も樹脂の種類によって多少異なるが、通常100〜250℃である。圧力は常圧〜30MPaである。
【0051】
含浸樹脂に熱硬化性樹脂を用いる場合、その樹脂含浸方法、加熱成型方法としては、低粘度の熱硬化性樹脂と硬化剤を混合した液状の樹脂を炭素繊維シートに含浸させた後、100〜250℃、常圧〜30MPaの条件下、熱硬化させる。硬化時金型を用いてもよい。
【0052】
以上のようにして得られる炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を、厚さ方向に切削することにより、好ましくは厚さ方向に0.05mm以上、より好ましくは0.05〜0.2mm切削することにより本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造することができる。
【0053】
炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面の切削方法は従来公知のサンドペーパー切削法、サンドブラスト法、ワイヤーブラシ回転切削法等が適宜採用できる。
【0054】
上記方法で製造する本発明の炭素繊維強化樹脂シートにおける炭素繊維含有率は4〜15体積%が好ましい。炭素繊維含有率が4体積%未満の場合は、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなる、並びに、炭素繊維強化樹脂シートの曲げ強度が低下するなどの不具合を生ずるので好ましくない。炭素繊維含有率が15体積%を超える場合は、炭素繊維シートへの樹脂の含浸処理時、及び/又は含浸処理後の加熱成型時における圧力を高くする必要があるので好ましくない。
【0055】
本発明の炭素繊維強化樹脂シートを構成するPAN系炭素繊維シートは不織布又は紡績糸織物であるので炭素繊維シートの厚さ方向に配向する炭素繊維が含まれている。しかも、このPAN系炭素繊維シートの表面は、炭素繊維強化樹脂シートの両表面に露出している。そのため、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、厚さ方向の電気比抵抗値が低く、好ましくは10mΩ・cm以下である。
【0056】
なお、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、曲げ強度が高く、好ましくは50MPa以上である。
【0057】
また、本発明の炭素繊維強化樹脂シートを構成するPAN系炭素繊維シートの厚さは、0.4〜2.5mmが好ましい。炭素繊維シートの厚さが0.4mm未満の場合は、炭素繊維強化樹脂シートの強度が低下するので好ましくない。炭素繊維シートの厚さが2.5mmを超える場合は、炭素繊維強化樹脂シートの厚さが厚くなり過ぎ、炭素繊維強化樹脂シートの厚さ方向の電気抵抗値が高くなるので、電極等の厚さ方向の電気抵抗値が低いことを要求される用途には好ましくない。
【0058】
【実施例】
本発明を以下の実施例及び比較例により詳述する。
【0059】
以下の実施例及び比較例の条件により炭素繊維強化樹脂シートを作製した。原料酸化繊維、酸化繊維シート、炭素繊維シート、及び炭素繊維強化樹脂シートの諸物性値を、以下の方法により測定した。
【0060】
比重:液置換法(JIS R−7601、置換液:エチルアルコール)により測定した。
【0061】
目付:試験片を250mm角に切り出し、120℃、2時間乾燥後の質量から単位面積当たりの質量を算出した。
【0062】
厚さ:目付測定に用いた試験片から、マイクロメーターにて0.01mmまで測定し、四捨五入により0.1mmの位に丸めた。
【0063】
嵩密度:上記条件により測定した厚さ及び目付から算出した。
【0064】
炭素繊維体積含有率(Vf(%)):試験片約1gを切り出し、乾燥質量(Wp(g))を測定後、濃硫酸100mlを加え、90分加熱沸騰させた。次いで20分間放冷後、過酸化水素を滴下し、樹脂の分解によって生じた色が消え透明になるまで酸化反応を続けた。酸化反応後の液をガラスフィルターに通して炭素繊維を濾別し純水にて洗浄後、ガラスフィルターと共に炭素繊維を乾燥させ、炭素繊維強化樹脂シートから樹脂を除去した炭素繊維の質量(Wf(g))を測定し、下式
f=[(Wf/ρf)÷(Wp/ρp)]×100
ρp:炭素繊維強化樹脂シートの密度(g/cm3
ρf:炭素繊維の密度(g/cm3
より算出した。
【0065】
曲げ強度:図1の概略側面図に示す測定装置を用い、以下の手順で炭素繊維強化樹脂シート試験片2の曲げ強度を測定した。幅12.7mm、長さ120mmに切り出した炭素繊維強化樹脂シート試験片2を、支点支持部材4a、4bに載せ、荷重負荷部材6を5mm/分の速度で下降させ、試験片2における支点支持部材4a、4bとの接点(支点)の中間点に荷重を掛け、試験片2の破壊時の荷重(最大荷重:Pmax(N))を測定し、下式
(曲げ強度:MPa)
=(3/2)×[(Pmax×L)/(BT2)]
L:支点間距離(mm)
B:試験片の幅(mm)
T:試験片の厚さ(mm)
max(N):最大荷重
より算出した。
【0066】
電気比抵抗値:図2の概略側面図に示す測定装置を用い、以下の手順で炭素繊維強化樹脂シート試験片12の電気比抵抗値を測定した。幅12.7mm、長さ120mmに切り出した炭素繊維強化樹脂シート試験片12を、2枚の50mm角(厚さ10mm)の金メッキした電極14a、14bに圧力1MPaで挟み、両電極14a、14b間の電気抵抗値(R(mΩ))を測定し、下式
(電気比抵抗値:mΩ・cm)=(R×S)/T
T:試験片の厚さ(cm)
S:試験片と電極との接触面積(5.0×5.0=25cm2
より算出した。図2において16は電気抵抗測定器である。
【0067】
実施例1
表1に示すように、繊度2.0dtex、比重1.39のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長51mm)を混打綿加工後、カーディングし、目付28g/m2、幅120cmのウェッブを得た。
【0068】
上記ウェッブを、ニードルパンチ法によりパンチング処理(打込み本数250本/in2(250本/(2.54cm)2))し、目付320g/m2、厚さ2.1mm、嵩密度0.15g/cm3、幅120cmのPAN系酸化繊維不織布を得た。
【0069】
このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して処理温度1350℃で2分間炭素化し、目付215g/m2、厚さ2.0mm、嵩密度0.12g/cm3のPAN系炭素繊維不織布を得た。
【0070】
このPAN系炭素繊維不織布を、PPS樹脂粉末をあらかじめ320℃で溶融させた樹脂浴に連続的に浸漬させると同時に熱ローラー(圧力1MPa)で加圧処理し、PPS樹脂をPAN系炭素繊維不織布内部まで含浸させた。
【0071】
この樹脂含浸炭素繊維不織布を、連続的に熱ローラー(圧力5MPa、温度150℃)で加熱成型して炭素繊維強化樹脂シートを得た。
【0072】
この炭素繊維強化樹脂シートの両面をサンドペーパーにより各0.1mm研磨したところ、上記炭素繊維強化樹脂シートは、目付が2220g/m2、厚さが1.8mm、嵩密度が1.23g/cm3、Vfが6体積%、曲げ強度が65MPa、電気比抵抗値が8.5mΩ・cmと良好なものとなった。
【0073】
実施例2
実施例1のPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して処理温度1550℃で2分間炭素化し、目付190g/m2、厚さ2.0mm、嵩密度0.10g/cm3のPAN系炭素繊維不織布を得た。
【0074】
このPAN系炭素繊維不織布を、PPS樹脂粉末をあらかじめ320℃で溶融させた樹脂浴に連続的に浸漬させると同時に熱ローラー(圧力1MPa)で加圧処理し、PPS樹脂をPAN系炭素繊維不織布内部まで含浸させた。
【0075】
この樹脂含浸炭素繊維不織布を、連続的に熱ローラー(圧力5MPa、温度150℃)で加熱成型して炭素繊維強化樹脂シートを得た。
【0076】
この炭素繊維強化樹脂シートの両面をサンドペーパーにより各0.1mm研磨したところ、上記炭素繊維強化樹脂シートは、目付が2380g/m2、厚さが1.8mm、嵩密度が1.32g/cm3、Vfが5体積%、曲げ強度が70MPa、電気比抵抗値が7.1mΩ・cmと良好なものとなった。
【0077】
実施例3
実施例2のPAN系炭素繊維不織布を、PPS樹脂粉末をあらかじめ320℃で溶融させた樹脂浴に連続的に浸漬させると同時に熱ローラー(圧力1MPa)で加圧処理し、PPS樹脂をPAN系炭素繊維不織布内部まで含浸させた。
【0078】
この樹脂含浸炭素繊維不織布を、連続的に熱ローラー(圧力20MPa、温度150℃)で加熱成型して炭素繊維強化樹脂シートを得た。
【0079】
この炭素繊維強化樹脂シートの両面をサンドペーパーにより各0.1mm研磨したところ、上記炭素繊維強化樹脂シートは、目付が2290g/m2、厚さが1.7mm、嵩密度が1.35g/cm3、Vfが10体積%、曲げ強度が132MPa、電気比抵抗値が3.4mΩ・cmと良好なものとなった。
【0080】
【表1】
Figure 0003971632
【0081】
実施例4
表2に示すように、繊度2.0dtex、比重1.39のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長51mm)を混打綿加工後、カーディングし、スライバーを得た。
【0082】
上記スライバーを精紡し、紡績糸番手:タテ糸/ヨコ糸=11/11、紡績糸拠り数:タテ糸、ヨコ糸共150ヶ/in(150ヶ/2.54cm)のPAN系酸化繊維紡績糸を作製した。この酸化繊維紡績糸を製織し、織り形態:平織、紡績糸打込み本数:タテ糸、ヨコ糸共16本/cm、目付250g/m2、厚さ1.5mm、嵩密度0.17g/cm3のPAN系酸化繊維紡績糸織物を得た。
【0083】
このPAN系酸化繊維紡績糸織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して処理温度1550℃で2分間炭素化し、目付15g/m2、厚さ1.5mm、嵩密度0.10g/cm3のPAN系炭素繊維紡績糸織物を得た。
【0084】
このPAN系炭素繊維紡績糸織物を、PPS樹脂粉末をあらかじめ320℃で溶融させた樹脂浴に連続的に浸漬させると同時に熱ローラー(圧力1MPa)で加圧処理し、PPS樹脂をPAN系炭素繊維紡績糸織物内部まで含浸させた。
【0085】
この樹脂含浸炭素繊維紡績糸織物を、連続的に熱ローラー(圧力5MPa、温度150℃)で加熱成型して炭素繊維強化樹脂シートを得た。
【0086】
この炭素繊維強化樹脂シートの両面をサンドペーパーにより各0.1mm研磨したところ、上記炭素繊維強化樹脂シートは、目付が1950g/m2、厚さが1.5mm、嵩密度が1.30g/cm3、Vfが6体積%、曲げ強度が97MPa、電気比抵抗値が9.5mΩ・cmと良好なものとなった。
【0087】
比較例1
実施例2の炭素繊維強化樹脂シートは、その表面を研磨しない場合は、目付が2550g/m2、厚さが2.0mm、嵩密度が1.28g/cm3、Vfが6体積%、曲げ強度が72MPaであった。しかし、電気比抵抗値が200mΩ・cmと高いため、良好なものではなかった。
【0088】
比較例2
PAN系酸化繊維束(繊度2.0dtex、比重1.39、フィラメント数32万本/束)を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して処理温度1550℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊維束を得た。
【0089】
このPAN系炭素繊維束を定長カット(5mm)した後、PPS樹脂粉末と均一に混合して炭素繊維−樹脂混合物を得た。
【0090】
この炭素繊維−樹脂混合物を320℃の温度下で熱溶融させ、更に加熱した金型(圧力15MPa、温度150℃)で成型することにより炭素繊維強化樹脂シートを得た。
【0091】
この炭素繊維強化樹脂シートの両面をサンドペーパーにより各0.1mm研磨したところ、上記炭素繊維強化樹脂シートは、目付が2500g/m2、厚さが2.0mm、嵩密度が1.25g/cm3、Vfが35体積%、曲げ強度が100MPaとなった。しかし、電気比抵抗値が55mΩ・cmと高いため、良好なものではなかった。
【0092】
【表2】
Figure 0003971632
【0093】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を、厚さ方向に切削することにより、炭素繊維強化樹脂シートの電気抵抗値を簡単に低下させることができる。
【0094】
本発明の製造方法により製造される炭素繊維強化樹脂シートは、平面方向、厚さ方向共に配向した炭素繊維からなる、PAN系酸化繊維不織布、PAN系酸化繊維紡績糸織物等のPAN系炭素繊維シートと、前記炭素繊維シートに含浸された樹脂とで構成されており、且つ前記炭素繊維強化樹脂シートの両表面に前記炭素繊維シート表面が露出してなるので、炭素繊維含有率を必要以上にアップさせたりすることなく、また炭素繊維以外の導電性フィラーを充填したりすることもなく、実用化に適した、厚さ方向に高い導電性を有するシートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲げ強度測定装置の一例を示す概略側面図である。
【図2】電気比抵抗値測定装置の一例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
2 炭素繊維強化樹脂シート試験片
4a、4b 支点支持部材
6 荷重負荷部材
L 支点間距離
T 試験片の厚さ
12 炭素繊維強化樹脂シート試験片
14a、14b 電極
16 電気抵抗測定器
T 試験片の厚さ

Claims (9)

  1. ポリアクリロニトリル系炭素繊維の不織布又は紡績糸織物からなる、目付が60〜250g/m 2 、厚さが0.4〜2.5mmの炭素繊維シートに樹脂を含浸させた後、含浸時及び/又は含浸後に加熱成型して炭素繊維強化樹脂粗シートを得、その後、得られた前記炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を厚さ方向に切削することを特徴とする、厚さ方向の電気比抵抗値が10mΩ・cm以下の通電性炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  2. ポリアクリロニトリル系炭素繊維の不織布又は紡績糸織物からなる、目付が60〜250g/m 2 、厚さが0.4〜2.5mmの炭素繊維シートが、繊度が0.9〜4.5dtex、比重が1.35〜1.45、カット長が25〜75mmのポリアクリロニトリル系酸化繊維からなる、目付が100〜400g/m 2 、厚さが0.5〜3.0mmの酸化繊維シートを炭素化したポリアクリロニトリル系炭素繊維シートである請求項1に記載の通電性炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  3. 通電性炭素繊維強化樹脂シートが、電極用シートである請求項1に記載の通電性炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  4. ポリアクリロニトリル系酸化繊維シートが、ポリアクリロニトリル系酸化繊維不織布である請求項に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  5. ポリアクリロニトリル系酸化繊維シートが、ポリアクリロニトリル系酸化繊維紡績糸織物である請求項に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  6. 炭素繊維強化樹脂粗シートの両表面を厚さ方向に0.05mm以上切削する請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法。
  7. 請求項1乃至の何れかの方法で製造した炭素繊維強化樹脂シート。
  8. 炭素繊維含有率が4〜15体積%である請求項に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
  9. 炭素繊維シートに含浸された樹脂がポリフェニレンスルフィドである請求項に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
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