JP3971280B2 - 超音波接合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被覆電線と、例えば金属箔などの接合対象物とを接合する超音波接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体としての自動車には、種々の電子機器が搭載される。前記自動車は、前記電子機器にバッテリなどの電源から電力や制御装置から制御信号などを伝えるためにワイヤハーネスを配索している。前述したワイヤハーネスは、複数の電線と、電線同士を電気的に接続したジョイント部などを備えている。
【0003】
前記電線は、それぞれ、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備えている。前記ジョイント部は、前記電線の所定箇所の被覆部が除去されて、露出した芯線をジョイント端子などで加締めて構成される。このため、ワイヤハーネスは、電線同士を電気的に接続するためにジョイント端子を用いている。このため、ワイヤハーネスは、部品点数が増加するとともに大型化する傾向であった。
【0004】
このため、本発明の出願人は、電線同士を近づける方向に加圧した状態で、超音波振動エネルギを付与することで、前記電線の芯線同士を接合(金属結合)することを提案している。
【0005】
また、前述したワイヤハーネスの電線には、それぞれの芯線に外部からのノイズが侵入することがある。このノイズの侵入を防止するために、シールド電線を用いることがある。シールド電線は、導電性を有する編組からなるシールド部を備えている。このシールド部が、前記芯線内にノイズが侵入することを防止する。
【0006】
ここで、近年、前述したワイヤハーネスの低コスト化を図ることが望まれている。このために、前記シールド部を備えない電線を複数本束ね、これらの複数本の電線に薄膜の導体層を有する導体薄膜シートを巻き付けて、ワイヤハーネスを構成することが提案されている。このような構成にすることによって、低コスト化とノイズの侵入防止とを図ることができる。
【0007】
また、このような構成においても、前記ノイズを取り出すために、前記導体層にアース電線または端子などを取り付ける必要がある。アース電線は、導電性の芯線と、絶縁性の被覆部とを備えている。芯線は、複数の素線からなる。被覆部は絶縁性の合成樹脂からなり、前記芯線を被覆している。
【0008】
前記導体層にアース電線などを取り付けるために、導体薄膜シートに孔を開けて、該孔に前述したアース電線などの端部を通した後、ワッシャ、ボルト、ナットなどを用いて導体薄膜シートとアース電線とを固定することが考えられる。
【0009】
この場合、前記アース電線の被覆部の一部を除去するなどの皮むき作業が必要となり、組み立てにかかる工数が増加することが考えられる。また、ワッシャ、ボルト、ナットなどの部品が必要になるので、部品点数が増加する。したがって、コストが高騰することが考えられる。さらに、前述したボルトとナットなどを締め付ける際に、導体層が破損して、確実に前述したアース電線を導体層に接続できないことが考えられる。このため、電線の芯線に侵入しようとするノイズを、外部に逃がすことが困難となる。
【0010】
前述した課題を解決するために、本発明の出願人は、導体薄膜シートとアース電線とを重ねて、これらを近づける方向に加圧した状態で、超音波振動エネルギを付与することを提案している。超音波振動エネルギを付与することにより、前記導体薄膜シートの導体層とアース電線の芯線とを金属結合(接合)する。こうして、導体薄膜シートの導体層とアース電線とを電気的に接続する。前述した電線同士の接合及び電線と導体薄膜シートとの接合の際には、周知の超音波接合装置を用いる。
【0011】
前記超音波接合装置は、図23に示すように、チップ(工具ホーンともいう)100と、このチップ100に相対するアンビル101と、を備えている。超音波接合装置は、前記チップ100とアンビル101との間に接合対象物としての電線などを挟んで、これらを接合する。これらのチップ100とアンビル101は、互いに相対する端面間に前述した接合対象物を挟む。
【0012】
また、図23に例示されたチップ100とアンビル101とは、互いに相対する端面それぞれに格子状に溝100a,101aを形成している。溝100a,101aを形成することにより、チップ100とアンビル101との間に前述した電線などの接合対象物を位置付けている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、チップ100とアンビル101に溝100a,101aを設け、これら溝100a,101a間の間隔が狭すぎると、超音波振動エネルギを付与している間にチップ100とアンビル101との間から接合対象物が抜け出ることがあった。このため、勿論、接合対象物を十分な接合強度で接合できなかった。
【0014】
また、前記溝100a,101a間の間隔が広すぎても、特に電線を接合する際に、芯線を構成する素線全てを加圧することが困難となり、各素線を確実に接合することが困難であった。
【0015】
したがって、本発明の目的は、電線などを接合対象物と十分な強度で確実に接合できる超音波接合装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の超音波接合装置は、駆動源により振動されるチップと、前記チップに相対するアンビルと、を備え、前記チップとアンビルとの間に電線と接合対象物とを挟んで、前記駆動源により前記チップを振動させて該振動を前記電線に伝えることで、前記電線と接合対象物を互いに接合する超音波接合装置において、前記電線は、複数の素線からなる芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えており、前記チップの前記アンビルに相対する端面に格子状に溝が形成され、かつ、互いに隣り合う溝間は断面山形の凸部が形成され、そして、前記端面とアンビルとの間に前記電線と接合対象物とが挟まれて接合されるとともに、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の一本の外径の25%以上210%以下であることを特徴とする超音波接合装置。
【0017】
請求項2に記載の本発明の超音波接合装置は、駆動源により振動されるチップと、前記チップに相対するアンビルと、を備え、前記チップとアンビルとの間に電線と接合対象物とを挟んで、前記駆動源により前記チップを振動させて該振動を前記電線に伝えることで、前記電線と接合対象物を互いに接合する超音波接合装置において、前記電線は、複数の素線からなる芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えており、前記チップの前記アンビルに相対する端面と前記アンビルの前記チップに相対する端面との双方に格子状に溝が形成され、かつ、互いに隣り合う溝間は断面山形の凸部が形成され、そして、前記端面間に前記電線と接合対象物とが挟まれて接合されるとともに、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の一本の外径の25%以上120%以下であることを特徴とする超音波接合装置。
【0018】
請求項3に記載の本発明の超音波接合装置は、請求項1または請求項2に記載の超音波接合装置において、前記電線と接合対象物とを接合する際に、互いの間に電線を位置付けて、接合対象物に接合するように前記電線の各素線を案内する一対の電線ガイドを備えたことを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の本発明の超音波接合装置は、請求項3に記載の超音波接合装置において、前記素線の外径をR、前記電線の素線の数をNとすると、一対の電線ガイド間の間隔Dは、R×(N−0.5)<D<R×(N+0.5)を満たしていることを特徴としている。
【0020】
請求項1に記載した本発明の超音波接合装置によれば、チップの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の25%以上で210%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。
【0021】
請求項1に記載の本発明では、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の外径の55%以上120%以下であっても良い。
【0022】
この場合、チップの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の55%以上で120%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0023】
さらに、請求項1に記載の本発明では、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の外径の80%以上106%以下であっても良い。
【0024】
この場合、チップの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の80%以上で106%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0025】
請求項2に記載した本発明の超音波接合装置によれば、チップとアンビルの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の25%以上で120%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。
【0026】
請求項2に記載の本発明では、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の外径の50%以上115%以下であっても良い。
【0027】
この場合、チップとアンビルの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の50%以上で115%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0028】
さらに、請求項2に記載の本発明では、互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の外径の80%以上105%以下であっても良い。
【0029】
この場合、チップとアンビルの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の80%以上で105%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0030】
請求項3に記載した本発明の超音波接合装置によれば、一対の電線ガイドが接合対象物と接合するように電線の各素線を案内する。このため、電線の各素線は、確実に接合対象物と接合する。
【0031】
請求項4に記載した本発明の超音波接合装置によれば、一対の電線ガイド間の間隔Dは、素線数から0.5を引いて素線の外径をかけて得た値より大きい。このため、素線を重ねずに一対の電線ガイド間に位置付けることができる。また、一対の電線ガイド間の間隔Dは、素線数に0.5を足して素線の外径をかけて得た値より小さい。このため、一対の電線ガイド間に位置付けられた電線の芯線の各素線は、確実に格子状に形成された溝間の凸部に接触する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる超音波接合装置1を図1ないし図14を参照して説明する。図1などに示す超音波接合装置1は、図8及び図9に示すように、電線2と第2の電線3とを互いに電気的に接続するために用いられる。なお、第2の電線3は、本明細書に記した接合対象物をなしている。
【0033】
電線2は、断面形状が丸形に形成されている。電線2は、導電性の芯線4と、絶縁性の被覆部5とを備えている。芯線4は、複数の素線6からなる。素線6は、銅、銅合金などの導電性の金属からなる。複数の素線6が撚り合わされて、芯線4が構成されている。図示例では、芯線4は、7本の素線6からなる。被覆部5は、絶縁性の合成樹脂からなり、前記芯線4を被覆している。
【0034】
第2の電線3は、前記電線2と構成が同一である。このため、第2の電線3の電線2と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。前記電線2と第2の電線3には、前記芯線4の素線6同士が接合(金属結合)した接合箇所Sが形成されている。接合箇所Sの近傍では、被覆部5同士が溶着している。
【0035】
図1に示す超音波接合装置1は、電線2と第2の電線3を重ねて、これらを互いに近づける方向に加圧して、これらの電線2と第2の電線3に超音波振動エネルギを付与することにより、芯線4の素線6同士を接合する。また、本明細書でいう超音波振動エネルギとは、超音波接合装置1が接合対象物を接合させる際に、該接合対象物に与えるエネルギを示している。超音波振動エネルギとは、例えば、後述の電源10が発振器11に印加する際の電力値(W:ワット数)に、前記電源10が発振器11に印加する時間を、かけて得られるエネルギである。
【0036】
超音波接合装置1は、図1に示すように、電源10と、発振器11と、駆動源としての振動子12と、ホーン13と、チップ14(工具ホーンともいう)と、このチップ14に相対するアンビル15と、ばらけ防止部材16などを備えている。電源10は、前記発振器11に印加する。
【0037】
発振器11は、電源10によって印加させると振動子12を振動させる。振動子12には、ホーン13が取り付けられている。ホーン13の先端部には、チップ14が取り付けられている。このため、振動子12は、ホーン13などを介してチップ14を振動させる。チップ14とアンビル15は、互いの間に電線2と接合対象物としての第2の電線3を挟むことができる。ばらけ防止部材16は、アンビル15に取り付けられており、電線2の素線6全てが第2の電線3の芯線4の素線6と接合するように、前記電線2の素線6を案内する。なお、チップ14とアンビル15とばらけ防止部材16の詳細構成は、後ほど説明する。
【0038】
超音波接合装置1は、チップ14とアンビル15との間に互いに接合する接合対象物を挟み、これらのチップ14とアンビル15とを互いに近づける方向に加圧した状態で、発振器11で振動子12を振動させてこの振動をホーン13経由でチップ14に伝える。そして、超音波接合装置1は、チップ14とアンビル15との間に挟んだ接合対象物に超音波振動エネルギを与えて該対象物を接合する。
【0039】
チップ14は、四角柱状に形成されており、図2ないし図5に示すように、アンビル15と相対する端面17を備えている。チップ14は、更に、前記端面17に複数の第1の溝18と複数の第2の溝19を形成している。第1の溝18は、それぞれ端面17から凹に形成されている。第1の溝18は、それそれ直線状に延びている。複数の第1の溝18は、互いに平行である。第1の溝18は、図5に示すように、断面逆V字状に形成されている。互いに隣り合う第1の溝18間は、断面山形に形成されている。
【0040】
第2の溝19は、それぞれ端面17から凹に形成されている。第2の溝19は、それそれ直線状に延びている。複数の第2の溝19は、互いに平行である。第2の溝19は、第1の溝18に交差している。図示例では、第1の溝18と第2の溝19とは、互いに直交している。第2の溝19は、断面逆V字状に形成されている。互いに隣り合う第2の溝19間は、断面山形に形成されている。
【0041】
前述した複数の第1の溝18と第2の溝19により、端面17には、複数の第1の溝18が並ぶ方向と複数の第2の溝19が並ぶ方向との双方に沿って、凹部20と凸部21とが交互に配されている。凹部20は、断面逆V字状に形成されている。
【0042】
凸部21は、図5に示すように、断面V字状に形成されている。互いに隣り合う凹部20の内面と凸部21の表面とは、連続している。こうして、複数の第1の溝18と第2の溝19により、端面17の断面形は鋸歯状に形成されている。
【0043】
さらに、前述した第1の溝18と第2の溝19は、本明細書に記した溝をなしている、このため、チップ14のアンビル15に相対する端面17に、格子状に溝18,19が形成されている。また、互いに隣り合う溝18,19間は、断面山形に形成されている。
【0044】
また、互いに隣り合う第1の溝18の中心間の間隔と互いに隣り合う第2の溝19の中心間の間隔とは等しい。以下第2の溝19の中心間の間隔を代表して符号d(図5に示す)で示す。これらの間隔dは、前記素線6の外径R(図10に示す)の25%以上210%以下に形成されている。
【0045】
アンビル15は、図1に示すように、ベース板22と、柱部23とを備えている。ベース板22は、チップ14とアンビル15とが相対する方向に対し直交に沿って平坦である。柱部23は、ベース板22からチップ14に向かって突出している。柱部23は、四角柱状に形成されている。また、柱部23は、チップ14と相対する端面24を備えている。端面24は、アンビル15の端面をなしている。端面24は、チップ14とアンビル15とが相対する方向に対し直交に沿って平坦である。
【0046】
ばらけ防止部材16は、図6及び図7に示すように、部材本体25と、一対の電線保持溝26,27と、四つのばらけ防止突起28と、を備えている。部材本体25は、平板状に形成されている。部材本体25は、図1に示すように、ベース板22に取り付けられている。部材本体25には、内側にアンビル15を収容できる孔29が形成されている。孔29は、部材本体25を貫通している。部材本体25は、ベース板22に取り付けられると、孔29内にアンビル15を収容する。すると、孔29を通して端面24即ちアンビル15は、端面17即ちチップ14と相対する。
【0047】
電線保持溝26,27は、ベース板22に取り付けられると部材本体25のチップ14と相対する表面25aに設けられている。電線保持溝26,27は、表面25aから凹にでかつ直線状に形成されている。電線保持溝26,27は、断面円弧状に形成されている。電線保持溝26,27は、互いに交差している。図示例では、電線保持溝26,27は、互いに直交している。電線保持溝26,27のうち一方は、第2の電線3を収容し、他方は電線2を収容する。また、電線保持溝26,27の内面の前記表面25aから最も離れた底26a,27aは、前記端面24と同一平面に位置している。
【0048】
ばらけ防止突起28は、部材本体25の表面25aから突出している。ばらけ防止突起28は、電線保持溝26,27が互いに交差した交差部30の近傍に配されている。四つのばらけ防止突起28は、四方から前記交差部30を囲むように、前記部材本体25の表面25aに設けられている。四つのばらけ防止突起28の互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔D(図2に示す)は、前記素線6の外径をR(図10に示す)、前記電線2の素線6の数をNとすると、R×(N−0.5)<D<R×(N+0.5)を満たしている。なお、ばらけ防止突起28は、本明細書に記した電線ガイドをなしている。
【0049】
本実施形態では、N=7であるので、一対のばらけ防止突起28間の間隔Dは、6.5R<D<7.5Rを満たしている。なお、前記一対のばらけ防止突起28は、互いの間に一方の電線保持溝26を位置させている。また、互いに隣り合いかつ互いの間に他方の電線保持溝27を位置させる一対のばらけ防止突起28間の間隔Dも上記関係を満たしている。
【0050】
前述した構成の超音波接合装置1を用いて、電線2と第2の電線3の芯線4の素線6同士を接合する際は、まず、一方の電線保持溝26内に第2の電線3を収容して、他方の電線保持溝27に電線2を収容する。このとき、電線2と第2の電線3とを重ねるとともに、第2の電線3をアンビル15側に配し、電線2をチップ14側に配す。そして、図10に示すように、チップ14とアンビル15との間に電線2と第2の電線3とを挟む。
【0051】
電線2,3が互いに近づく方向(密着する方向)に、チップ14とアンビル15とを加圧した状態で、発振器11で振動子12を振動する。この振動は、ホーン13を経由してチップ14に伝わる。チップ14が、アンビル15に対して振動して、チップ14の振動が電線2に伝わる。すると、チップ14とアンビル15との間に位置する電線2,3の被覆部5が溶ける。
【0052】
チップ14とアンビル15とが互いに近づく方向に加圧されているため、溶けた電線2,3の被覆部5が、電線2の芯線4と第2の電線3の芯線4との間から除去される。そして、電線2の複数の素線6が端面17,24に沿って並ぶとともに、第2の電線3の複数の素線6が端面17,24に沿って並ぶ。そして、図11に示すように、電線2の各素線6が、第2の電線3の各素線6に接触する。接触すると、電線2の各素線6と第2の電線3の各素線6とが溶融しない状態で固相のまま互いに金属結合する。その後、振動子12の振動を止める。すると、電線2,3の溶けた被覆部5は、互いに溶着する。こうして、接合箇所Sで、芯線4の素線6同士が接合し、被覆部5同士が溶着する。
【0053】
こうして、電線2,3の芯線4を構成する複数の素線6同士は、いわゆる超音波接合(超音波溶接または超音波溶着ともいう)によって互いに接合される。こうして、電線2,3同士を接合する。
【0054】
次に、本発明の発明者らは、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dが異なるチップ14を複数製造した。これらのチップ14を用いて、電線2と第2の電線3とを接合して、接合強度を測定した。結果を図12に示す。なお、図12中の縦軸の接合強度は、前記端面17に溝18,19を形成しないときの電線2と第2の電線3との接合強度を100%として示している。また、図12中の横軸は、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dと素線6の外径Rとの比を示している。即ち、図12中の横軸は、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dを素線6の外径Rで除した値を示している。
【0055】
図12によれば、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dと素線6の外径Rとの比を、0から1に近づけていくと、接合強度が徐々に向上することが明らかとなった。また、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dと素線6の外径Rとの比を1から1.25まで大きくすると、接合強度が徐々に低下することが明らかとなった。さらに、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dと素線6の外径Rとの比を1.25から1.6まで大きくすると、接合強度が若干向上し、1.6より大きくすると接合強度が徐々に低下することがあきらかとなった。
【0056】
本実施形態によれば、チップ14の端面17に形成された複数の溝18,19のうち互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dが、素線6の外径Rの25%以上で210%以下である。このため、図12に示す実験結果によると、溝18,19を形成していないものの150%以上の接合強度を得ることができる。このため、電線2,3の素線6同士を確実に接合出来る。したがって、十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0057】
また、ばらけ防止部材16の互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔Dは、素線6の数から0.5を引いて素線6の外径Rをかけて得た値より大きい。なお、前記間隔Dが、素線6の数から0.5を引いて素線6の外径Rをかけて得た値以下となると、図13に示すように、電線2の素線6同士が重なり、電線2の素線6のうち少なくとも一つが、第2の電線3の素線6と接合できない。このとき、図13に示す場合は、前記間隔Dを素線6の数から0.5を引いて素線6の外径Rをかけて得た値と等しくしている。このため、前述した実施形態では、電線2の素線6を重ねずに互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間に位置付けることができる。
【0058】
また、互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔Dは、素線6の数に0.5を足して素線6の外径Rをかけて得た値より小さい。なお、前記間隔Dが、素線6の数に0.5を足して素線6の外径Rをかけて得た値以上となると、図14に示すように、チップ14で十分に電線2の全ての素線6を、第2の電線3に近づける方向に加圧することが困難となる。この場合、勿論、電線2の各素線6を第2の電線3の素線6と十分に接合できない。図14に示す場合は、前記間隔Dを素線6の数に0.5を加えて素線6の外径Rをかけて得たと等しい場合を示している。
【0059】
このように、互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔Dが、前述した関係を満たしているので、一対のばらけ防止突起28間に位置付けられらた電線2の各素線6は、確実に溝18,19間の凸部21に接触する。このため、芯線4の各素線6を、確実に第2の電線3の各素線6と接合できる。したがって、十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0060】
このように、一対のばらけ防止突起28が第2の電線3と接合するように電線2の各素線6を案内する。このため、電線2の各素線6は、確実に第2の電線3の素線6と接合する。したがって、十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0061】
なお、前述した実施形態では、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dが、素線6の外径Rの25%以上で210%以下である。しかしながら、本発明では、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dを、素線6の外径Rの55%以上で120%以下としても良い。この場合、図12に示す実験結果によると、溝18,19を形成していないものの200%以上の接合強度が得られる。このため、電線2,3の素線6同士をより確実に接合出来る。したがって、より十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0062】
また、本発明では、互いに隣り合う溝18,19の中心間の間隔dを、素線6の外径Rの80%以上で106%以下としても良い。この場合、図12に示す実験結果によると、溝18,19を形成していないものの230%以上の接合強度が得られる。このため、電線2,3の素線6同士をより一層確実に接合出来る。したがって、より一層十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0063】
次に、本発明の第2の実施形態にかかる超音波接合装置1を図15ないし図19を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
本実施形態では、図15ないし図18に示すようにチップ14の端面17にくわえ、アンビル15の柱部23の端面24にも、複数の第1の溝31と第2の溝32を形成している。第1の溝31は、それぞれ端面24から凹に形成されている。第1の溝31は、それそれ直線状に延びている。複数の第1の溝31は、互いに平行である。第1の溝31は、断面V字状に形成されている。互いに隣り合う第1の溝31間は、断面山形に形成されている。
【0065】
第2の溝32は、それぞれ端面24から凹に形成されている。第2の溝32は、それそれ直線状に延びている。複数の第2の溝32は、互いに平行である。第2の溝32は、第1の溝31に交差している。図示例では、第1の溝31と第2の溝32とは、互いに直交している。第2の溝32は、断面V字状に形成されている。互いに隣り合う第2の溝32間は、断面山形に形成されている。
【0066】
前述した複数の第1の溝31と第2の溝32により、端面24には、複数の第1の溝31が並ぶ方向と複数の第2の溝32が並ぶ方向との双方に沿って、凹部33と凸部34とが交互に配されている。凹部33は、断面V字状に形成されている。凸部34は、断面逆V字状に形成されている。互いに隣り合う凹部33の内面と凸部34の表面とは、連続している。こうして、複数の第1の溝31と第2の溝32により、端面24の断面形は鋸歯状に形成されている。
【0067】
さらに、前述した第1の溝31と第2の溝32は、本明細書に記した溝をなしている、このため、アンビル15のチップ14に相対する端面24に、格子状に溝31,32が形成されている。また、互いに隣り合う溝31,32間は、断面山形に形成されている。
【0068】
また、互いに隣り合う第1の溝31の中心間の間隔と互いに隣り合う第2の溝32の中心間の間隔とは等しい。以下、第2の溝32の中心間の間隔を代表して符号d1(図18に示す)で示す。間隔d1は前記間隔dと等しい。間隔d1は、前記素線6の外径Rの25%以上120%以下に形成されている。
【0069】
さらに、互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔Dは、前述した第1の実施形態と同様に、前記素線6の外径をR、前記電線2の素線6の数をNとすると、R×(N−0.5)<D<R×(N+0.5)を満たしている。
【0070】
本実施形態の超音波接合装置1を用いて、電線2と第2の電線3とを接合する際には、前述した第1の実施形態と同様に、チップ14の端面17とアンビル15の端面24との間に電線2と第2の電線3とを挟む。これらの電線2,3を互いに近づく方向に加圧して、チップ14により電線2を振動させて、これらの電線2,3に超音波振動エネルギを付与する。そして、電線2の各素線6を第2の電線3の素線6と接合する。
【0071】
次に、本発明の発明者らは、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1が異なるチップ14とアンビル15を複数製造した。これらのチップ14とアンビル15を用いて、電線2と第2の電線3とを接合して、接合強度を測定した。結果を図19に示す。なお、図19中の縦軸の接合強度は、前記端面17,24に溝18,19,31,32を形成しないときの電線2と第2の電線3との接合強度を100%として示している。また、図19中の横軸は、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1と素線6の外径Rとの比を示している。即ち、図19中の横軸は、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1を素線6の外径Rで除した値を示している。
【0072】
図19によれば、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1と素線6の外径Rとの比を、0から1に近づけていくと、接合強度が徐々に向上することが明らかとなった。また、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1と素線6の外径Rとの比を1から1.67まで大きくすると、接合強度が徐々に低下することが明らかとなった。
【0073】
本実施形態によれば、チップ14とアンビル15の端面17,24に形成された互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1が、素線6の外径Rの25%以上で120%以下である。このため、図19に示す実験結果によると、溝18,19,31,32を形成していないものの125%以上の接合強度を得ることができる。このため、電線2の各素線6を第2の電線3と確実に接合出来る。したがって、十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0074】
さらに、ばらけ防止部材16の互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28間の間隔Dが、前述した関係を満たしている。このため、互いに隣り合う一対のばらけ防止突起28が第2の電線3の素線6と接合するように電線2の各素線6を案内する。このため、電線2の各素線6は、確実に第2の電線3の素線6と接合する。したがって、十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0075】
なお、前述した実施形態では、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1が、素線6の外径Rの25%以上で120%以下である。しかしながら、本発明では、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1を、素線6の外径Rの50%以上で115%以下としても良い。この場合、図19に示す実験結果によると、溝18,19,31,32を形成していないものの150%以上の接合強度が得られた。このため、電線2,3の素線6同士をより確実に接合出来る。したがって、より十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0076】
また、本発明では、互いに隣り合う溝18,19,31,32の中心間の間隔d,d1を、素線6の外径Rの80%以上で105%以下としても良い。この場合、図19に示す実験結果によると、溝18,19,31,32を形成していないものの175%以上の接合強度が得られた。このため、電線2,3の素線6同士をより一層確実に接合出来る。したがって、より一層十分な接合強度で、電線2と第2の電線3とを接合できる。
【0077】
さらに、前述した第1及び第2の実施形態では、電線2,3同士を接合している。しかしながら、本発明では、図20に示すように、電線2を、接合対象物としての導体薄膜シート40に接合しても良い。なお、図20において、前述した第1及び第2の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
導体薄膜シート40は、アルミニウムやアルミニウム合金などの導電性の金属からなりシート状に形成されている。前記電線2の芯線4の各素線6と導体薄膜シート40とが接合(金属結合)した接合箇所Sが設けられている。この場合、ばらけ防止突起28を四つ設けなくても良い。ばらけ防止突起28を一対設ければ良い。
【0079】
また、本発明の超音波接合装置1では、ばらけ防止部材16の代わりに図21に示すばらけ防止治具41を用いてもよい。図21に示すばらけ防止治具41は、帯板状の金属からなる治具本体42と、複数のスリット43を備えている。スリット43は、治具本体42の長手方向の両端部を切り欠いている。スリット43は、治具本体42の長手方向の両端から該治具本体42の中央に向かって、治具本体42を切り欠いている。
【0080】
治具本体42の幅方向に沿って互いの間にスリット43を位置付ける治具本体42の一対の部分42aは、本明細書に記した電線ガイドをなしている。前記スリット43の幅即ち前記一対の部分42a間の間隔D1は、前記素線6の外径をR、前記電線2の素線6の数をNとすると、R×(N−0.5)<D<R×(N+0.5)を満たすようになっている。また、複数のスリット43の幅即ち前記一対の部分42a間の間隔D1は、スリット43毎に異なる。
【0081】
前述したばらけ防止治具41を用いる際には、図22に示すように、前記スリット43間に電線2を挿入して、超音波接合を行う。なお、電線2の素線6の外径Rに応じて、前記関係を満たすスリット43を用いるとともに、図22では電線2を導体薄膜シート40に接合する例を示している。図22に示すばらけ防止治具41を用いても、電線2の素線6を確実に導体薄膜シート40などの接合対象物に接合できる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明は、チップの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の25%以上で210%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0083】
請求項2に記載の本発明は、チップとアンビルの端面に形成された複数の溝の互いに隣り合う溝の中心間の間隔が、素線の外径の25%以上で120%以下であるので、各素線を接合対象物と確実に出来る。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0084】
請求項3に記載の本発明は、一対の電線ガイドが接合対象物と接合するように芯線の各素線を案内する。このため、芯線の各素線は、確実に接合対象物と接合する。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【0085】
請求項4に記載の本発明は、一対の電線ガイド間の間隔Dは、素線数から0.5を引いて素線の外径をかけて得た値より大きい。このため、一対の電線ガイド間に重なることなく、素線を位置付けることができる。また、一対の電線ガイド間の間隔Dは、素線数に0.5を足して素線の外径をかけて得た値より小さい。このため、一対の電線ガイド間に位置付けられらた電線の芯線の各素線は、確実に端面に格子状に形成された溝間の凸部に接触する。このため、芯線の各素線を、確実に接合対象物と接合できる。したがって、十分な接合強度で、電線と接合対象物とを接合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる超音波接合装置の概略の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示された超音波接合装置のチップとアンビルとの一部を拡大して示す説明図である。
【図3】図2中の矢印III方向からみたチップの端面の平面図である。
【図4】図3中のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図3中のV−V線に沿った断面図である。
【図6】図2中の矢印VI方向からみたばらけ防止部材の一部の平面図である。
【図7】図6中のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図1に示された超音波接合装置で接合された電線と第2の電線を示す斜視図である。
【図9】図8中のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】図2に示されたチップとアンビルとの間に電線と第2の電線を挟んだ状態を示す説明図である。
【図11】図10に示された状態から電線と第2の電線の素線同士を接合した状態を示す説明図である。
【図12】図2に示されたチップの溝間の間隔と接合強度との関係を示す説明図である。
【図13】図2に示された超音波接合装置のばらけ防止突起間の間隔が狭すぎる場合を示す説明図である。
【図14】図2に示された超音波接合装置のばらけ防止突起間の間隔が広すぎる場合を示す説明図である。
【図15】本発明の第2の実施形態にかかる超音波接合装置のチップとアンビルとの一部を拡大して示す説明図である。
【図16】図15中の矢印XVI方向からみたアンビルの端面の平面図である。
【図17】図16中のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図18】図16中のXVIII−XVIII線に沿った断面図である。
【図19】図15に示されたチップとアンビルの溝間の間隔と接合強度との関係を示す説明図である。
【図20】本発明の超音波接合装置で接合された電線と導体薄膜シートを示す斜視図である。
【図21】本発明の超音波接合装置の変形例のばらけ防止治具の斜視図である。
【図22】図21に示されたばらけ防止治具を用いる状態を示す斜視図である。
【図23】従来の超音波接合装置のチップとアンビルとの一部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
1 超音波接合装置
2 電線
3 第2の電線(接合対象物)
4 芯線
5 被覆部
6 素線
12 振動子(駆動源)
14 チップ
15 アンビル
17 端面
18 第1の溝(溝)
19 第2の溝(溝)
24 端面
28 ばらけ防止突起(電線ガイド)
31 第1の溝(溝)
32 第2の溝(溝)
40 導体薄膜シート(接合対象物)
d,d1 互いに隣り合う溝の中心間の間隔
D ばらけ防止突起間の間隔(電線ガイド間の間隔)
D1 一部分間の間隔(電線ガイド間の間隔)
R 素線の外径

Claims (4)

  1. 駆動源により振動されるチップと、前記チップに相対するアンビルと、を備え、前記チップとアンビルとの間に電線と接合対象物とを挟んで、前記駆動源により前記チップを振動させて該振動を前記電線に伝えることで、前記電線と接合対象物を互いに接合する超音波接合装置において、
    前記電線は、複数の素線からなる芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えており、
    前記チップの前記アンビルに相対する端面に格子状に溝が形成され、かつ、互いに隣り合う溝間は断面山形の凸部が形成され、
    そして、前記端面とアンビルとの間に前記電線と接合対象物とが挟まれて接合されるとともに、
    互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の一本の外径の25%以上210%以下である
    ことを特徴とする超音波接合装置。
  2. 駆動源により振動されるチップと、前記チップに相対するアンビルと、を備え、前記チップとアンビルとの間に電線と接合対象物とを挟んで、前記駆動源により前記チップを振動させて該振動を前記電線に伝えることで、前記電線と接合対象物を互いに接合する超音波接合装置において、
    前記電線は、複数の素線からなる芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えており、
    前記チップの前記アンビルに相対する端面と前記アンビルの前記チップに相対する端面との双方に格子状に溝が形成され、かつ、互いに隣り合う溝間は断面山形の凸部が形成され、
    そして、前記端面間に前記電線と接合対象物とが挟まれて接合されるとともに、
    互いに隣り合う溝の中心間の間隔は、前記素線の一本の外径の25%以上120%以下である
    ことを特徴とする超音波接合装置。
  3. 前記電線と接合対象物とを接合する際に、互いの間に電線を位置付けて、接合対象物に接合するように前記電線の各素線を案内する一対の電線ガイドを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波接合装置。
  4. 前記素線の外径をR、前記電線の素線の数をNとすると、一対の電線ガイド間の感覚Dは、R×(N−0.5)<D<R×(N+0.5)を満たしていることを特徴とする請求項3記載の超音波接合装置。
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