JP3970995B2 - 小型乗用作業機 - Google Patents

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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型乗用作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型乗用作業機の一形態として、機体フレーム上に、運転部と、原動機部と、同原動機部に連動連結したミッション部とを設けると共に、機体フレームの前部左右側方と後部左右側方とにそれぞれ左右側前車輪と左右側後車輪とを設けて、これら左右側前・後車輪をミッション部に連動連結し、かつ、運転部に設けたハンドルに左右側前車輪を前車輪操舵機構を介して連動連結したものがある。
【0003】
そして、ミッション部に左右側前車輪をデフ装置を介して連動連結すると共に、ミッション部に左右側後車輪をサイドクラッチ装置とサイドブレーキ装置を介して連動連結している。
【0004】
このようにして、ハンドルを大きく操舵した際には、操舵方向の後車輪のサイドクラッチ装置とサイドブレーキ装置が順次作動して、同後車輪の回転を停止させるとともに、デフ装置により操舵方向の前車輪の回転数よりも、その反対側の前車輪の回転数が大きくなるために、同後車輪を中心に機体を小旋回させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した小型乗用作業機では、小旋回時に左右側前車輪の一方がぬかるみ等にはまって空回りすると、デフ装置により、他方の前車輪が回転しなくなり、ぬかるみ等から機体を脱出させることができなくなる、という不具合がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、機体フレーム上に、運転部と、原動機部と、同原動機部に連動連結したミッション部とを設けると共に、機体フレームの前部左右側方と後部左右側方とにそれぞれ左右側前車輪と左右側後車輪とを設けて、これら左右側前・後車輪をミッション部に連動連結し、かつ、運転部に設けたハンドルに左右側前車輪を前車輪操舵機構を介して連動連結した小型乗用作業機において、ミッション部に左右側前車輪をデフ装置を介して連動連結する一方、ミッション部に左右側後車輪を左右側サイドクラッチ装置と左右側サイドブレーキ装置を介して連動連結し、ミッション部に、デフ装置のデフ機能をロックするためのデフロック手段を設けて、ハンドルの操舵角の大きさに比例して左右側前車輪の切角を大きくすると共に、左右側サイドクラッチ装置→左右側サイドブレーキ装置→デフロック手段を順次作動させるべく構成し、ハンドルの回動が伝達される操舵アームの左右端部と、左右側サイドクラッチ装置を操作するサイドクラッチ操作アームとが、左右側サイドクラッチ操作ロッドを介して連動連結されており、前記デフロック手段は、前記ミッション部のケース本体の外部に、左右側のアーム支軸にスプライン嵌合された前記サイドクラッチ操作アームの各基部より前方へ突設された作用片を備え、前記ケース本体の内部に、前記デフ装置のリングギヤに一体成形された固定側デフロック爪と、同固定側デフロック爪と接離自在であると共に左側の前車輪駆動軸にスプライン嵌合された可動側デフロック爪と、同可動側デフロック爪をデフロック解除用スプリングの付勢に抗して固定側デフロック爪に噛合させるデフロックシャフトとを備えると共に、前記ケース本体の外部へ突出させたデフロックシャフトの下端に基端部が連動連設されたデフロックアームと、前記ケース本体の下面中央部を支点に揺動自在に取付けたデフロック揺動アームと、デフロックアームの先端部とデフロック揺動アームの一端部とを連動連結する連結ロッドとを備えるものであり、ハンドルを、左右側サイドブレーキ装置をブレーキ制動させる操舵角以上に操舵すると、作用片がデフロックアーム若しくはデフロック揺動アームのいずれかに作用してデフロックシャフトが回動し、同デフロックシャフトが可動側デフロック爪をデフロック解除用スプリングの付勢に抗して固定側デフロック爪に噛合させてデフ装置をデフロック状態となすようになっており、ミッション部に、デフロック手段のデフロックを解除するためのデフロック解除手段を設けたことを特徴とする小型乗用作業機を提供せんとするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0009】
すなわち、本発明に係る小型乗用作業機は、基本的構造として、機体フレーム上に、運転部と、原動機部と、同原動機部に連動連結したミッション部とを設けると共に、機体フレームの前部左右側方と後部左右側方とにそれぞれ左右側前車輪と左右側後車輪とを設けて、これら左右側前後車輪をミッション部に連動連結し、かつ、運転部に設けたハンドルに左右側前車輪を前車輪操舵機構を介して連動連結している。
【0010】
そして、特徴的構造として、ミッション部に左右側前車輪をデフ装置を介して連動連結する一方、ミッション部に左右側後車輪をサイドクラッチ装置とサイドブレーキ装置を介して連動連結し、上記ミッション部に、デフ装置のデフ機能をロックするためのデフロック手段を設けて、ハンドルの操舵角の大きさに比例して左右側前車輪の切角を大きくすると共に、サイドクラッチ装置→サイドブレーキ装置→デフロック手段を順次作動させるべく構成している。
【0011】
このようにして、ハンドルの操舵角を大きくして、デフロック手段が作動した状態では、左右側前車輪が同一回転数で回転して、スリップの発生を防止することができるようにしている。
【0012】
そして、ぬかるみ等に一方の前車輪がはまり込んだ場合にも、デフロック手段が作動することにより、両前車輪が同一回転数で回転して、ぬかるみ等から容易に機体を脱出させることができる。
【0013】
しかも、ミッション部に、デフロック手段のデフロックを解除するためのデフロック解除手段を設けている。
【0014】
このようにして、デフロック解除手段を作動させることにより、適宜、デフロックを解除することができて、ぬかるみ等から機体を速やかに脱出させることができるようにしている。
【0015】
また、ミッション部に、デフロック手段を接続・切断自在に連動連結し、同デフロック手段を接続操作するデフロックペダルを、運転部の座席の近傍に配置している。
【0016】
このようにして、オペレータは、着座姿勢にて、適宜、デフロックペダルを踏込み操作することにより、デフロック手段を楽に操作することができて、上記と同様の効果を得ることができるようにしている。
【0017】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1〜図3に示すAは、本発明に係る小型乗用作業機であり、同小型乗用作業機Aは、自走可能な走行部Bの後部に昇降機構17を設け、同昇降機構17に各種作業部の一形態としての耕耘部Cをヒッチ部18を介して連結している。
【0019】
走行部Bは、機体フレーム1上の略中央部にミッション部2を設け、同ミッション部2の左右側部にそれぞれ前車輪伝動軸ケース3,3を連動連設し、各前車輪伝動軸ケース3,3に前車輪4,4を前車軸4a,4a を介して取付けると共に、機体フレーム1上の左右側後部に後車輪伝動ケース5,5をそれぞれ設け、各後車輪伝動ケース5,5に後車輪7,7を後車軸7a,7a を介して取付け、ミッション部2の左右側部と左右側後車輪伝動ケース5,5との間に、それぞれ伝動シャフトケース6,6を介設して、車体支持構造体8を構成している。
【0020】
そして、車体支持構造体8には、前部に運転部9を設けると共に、前記ミッション部2と左右側後車輪伝動ケース5,5との間にエンジン10と燃料タンク11とを配設して、同エンジン10にミッション部2を第1伝動機構12を介して連動連結している。
【0021】
また、機体フレーム1の後端部には、左右一対の作業部連結体14,14 を後方に向けて突設し、両作業部連結体14,14 間にPTO軸15を横架して、同PTO軸15をエンジン10に第2伝動機構16を介して連動連結し、また、機体フレーム1の後端部には昇降機構17を設け、同昇降機構17に耕耘部Cをヒッチ部18を介して連結している。
【0022】
このようにして、耕耘部Cを、車体支持構造体8の後方に昇降機構17を介して昇降可能に連結すると共に、耕耘部Cの入力軸170 にPTO軸15より伝動ケース19を介して動力を伝達可能としている。
【0023】
機体フレーム1は、図1〜図3に示すように、ミッション部2の左右側下部より後方へ伸延し、かつ、後車軸7a,7a の直上方位置より後上方へ立上げて形成した左右一対のメインフレーム20,20 と、ミッション部2の前端部と両メインフレーム20,20 の後端部との間に架設した平面視矩形枠状のサブフレーム21と、同サブフレーム21上に起倒自在に立設した正面視門型のロールバー22とを具備している。23はサブフレームステーである。
【0024】
運転部9は、図1〜図3に示すように、サブフレーム21の前部にハンドルポスト支持体27を前傾状態に横架し、同ハンドルポスト支持体27上にハンドルポスト26を前傾状態のハンドルポスト支持体27と略直交する後傾状態にて立設し、同ハンドルポスト26中にハンドル支軸28を挿通して、同ハンドル支軸28の上端にハンドル29を取付ける一方、ハンドルポスト支持体27の下方まで伸延させたハンドル支軸28の下端とミッション部2の下部との間に前車輪操舵機構30を介設し、ハンドルポスト26をハンドルコラム31により被覆し、同ハンドルコラム31の左側壁にブレーキレバー32を取付けると共に、同ハンドルコラム31の右側壁にPTOクラッチレバー33を取付けている。
【0025】
そして、ミッション部2上には、座席支持機枠34を介して座席35を載置し、同座席35の左側方に主変速操作レバー36と副変速操作レバー37とを配設する一方、右側方に昇降操作レバー38と作業部伝動クラッチ入切操作レバー39と耕深調節操作レバー40とを配設している。
【0026】
しかも、これら各種操作レバー36,37,38,49,40は、前記したサブフレーム21の左右側中途部に形成した握り部41,41 の内方かつ近傍に配置している。
【0027】
このようにして、オペレータは、運転部9に乗降する際には、握り部41を把持することにより楽に乗降することができ、また、傾斜地作業において、各種操作レバーを操作中に危険性を感じた際には、すばやく、握り部41を把持することにより身体を確実に支えることができて、安全性を確保することができる。
【0028】
また、運転部9には、図1及び図2に示すように、機体フレーム1の前部上に床部形成体42を張設し、同床部形成体42の後端縁に連続させて座席支持カバー体43を設けており、上記床部形成体42の前半部直下方位置には下部空間S1を形成し、同下部空間S1内には、図1及び図3に示すように、前車輪操舵機構30の一部、すなわち、ハンドル支軸28の下端に取付けたピニオンギヤ30a と、同ピニオンギヤ30a に噛合するセクタギヤ30b と、同セクタギヤ30b に連設すると共に、ハンドルポスト支持体27に枢支した操舵アーム30c とを収容している。
【0029】
このように、下部空間S1内に前車輪操舵機構30の一部を配設することにより、同前車輪操舵機構30の一部の配設地上高を大きく確保することができて、飛散石や地上突起物等による損傷を防止することができる。
【0030】
また、下部空間S1内に配設したセクタギヤ30b は、図3に示すように、基端部に基軸30e を上下方に向けて突設しており、同基軸30e の下端部に操舵アーム30c を連結し、同操舵アーム30c の左右端部に、それぞれ左右一対のドラッグロッド30d,30d の前端を連結し、また、両ロッド30d,30d の各後端を、それぞれ左右側前車輪伝動軸ケース3,3に設けたナックルアーム3c,3c に連動連結している。
【0031】
従って、ハンドル29を回動操作すると、その回動力はハンドル支軸28→ピニオンギヤ30a →セクタギヤ30b →基軸30e →操舵アーム30c に伝達され、操舵アーム30c は所定の操舵角で水平揺動することになり、前車輪4,4が操舵輪として機能する。
【0032】
また、操舵アーム30c には、ミッション部2内に設けた後述の左右側サイドクラッチ装置100,100 及び左右側サイドブレーキ装置101,101 を連動機構102 を介して連動連結している。
【0033】
連動機構102 は、図3に示すように、操舵アーム30c の左右側部と、左右側サイドクラッチ装置100,100 を操作する左右側サイドクラッチ操作アーム106,106 とを、左右側サイドクラッチ操作ロッド107,107 を介して連動連結している。108 はアーム支軸である。
【0034】
このようにして、ハンドル29の操舵角に応じた前車輪4,4の切れ角に応じて左右側サイドクラッチ装置100,100 の接続・切断操作を行なうと共に、操舵方向の後車輪7,7に左右側サイドブレーキ装置101,101 により制動力を加えて、車体を小旋回させることができるようにしている。
【0035】
また、運転部9には、図1及び図2に示すように、床部形成体42の左右側前部にそれぞれクラッチペダル45とブレーキペダル46とを配設している。
【0036】
すなわち、図4及び図5にも示すように、サブフレーム21の左右側フレーム形成体21a,21a の前部に、それぞれ軸支持ブラケット47,47 を垂設し、両軸支持ブラケット47,47 間にペダル支軸48を横架し、同ペダル支軸48の左側部にクラッチペダルボス部49を回動自在に嵌合して、同クラッチペダルボス部49にクラッチペダル45を取付ける一方、ペダル支軸48の右側部にブレーキペダルボス部50を回動自在に嵌合して、同ブレーキペダルボス部50にブレーキペダル46を取付けている。57は軸固定ブラケット、58は固定ボルトである。
【0037】
そして、クラッチペダルボス部49にはクラッチ作動アーム51を上方へ向けて突設し、同クラッチ作動アーム51と、前記第1伝動機構12のテンションクラッチアーム12a との間に、クラッチ切断用ワイヤ52を介設している。52a はインナーワイヤ、52b はアウターワイヤ、52c はアウターワイヤ受け片である。
【0038】
このようにして、クラッチペダル45を踏込み操作すると、クラッチ作動アーム51→クラッチ切断用ワイヤ52→テンションクラッチアーム12a を介して第1伝動機構12が動力切断状態となり、エンジン10からミッション部2への動力が切断されるようにしている。
【0039】
また、ブレーキペダルボス部50にはブレーキ作動アーム53を上方へ向けて突設し、同ブレーキ作動アーム53と、後述するミッション部2内に設けた左右側サイドブレーキ装置101,101 のブレーキ制動アーム110,110 との間に、ブレーキ制動用ワイヤ54を介設している。54a はインナーワイヤ、54b はアウターワイヤ、54c はアウターワイヤ受け片である。
【0040】
そして、ブレーキペダルボス部50の左側部には、係合作用片55をクラッチペダルボス部49側へ向けて突設する一方、クラッチペダルボス部49には、上記係合作用片55が係合する係合受片56を突設している。
【0041】
このようにして、ブレーキペダル46を踏込み操作すると、ブレーキペダルボス部50→係合作用片55→係合受片56→クラッチペダルボス部49→クラッチ作動アーム51→クラッチ切断用ワイヤ52→テンションクラッチアーム12a を介して第1伝動機構12が動力切断状態となると共に、ブレーキペダルボス部50→ブレーキ作動アーム53→ブレーキ制動用ワイヤ54→ブレーキ制動アーム109,109 を介して左右側サイドブレーキ装置101,101 が同時にブレーキ制動状態となり、いわゆるエンストを起こすことなく、機体を停止させることができるようにしている。
【0042】
従って、緊急時はもとより、平常時においてもブレーキペダル46を踏込み操作するだけで、機体を速やかに停止させることができて、操作の簡易化が図れる。
【0043】
しかも、ブレーキペダル46とクラッチペダル45との連動構造を簡単かつ確実なものとすることができると共に、コンパクトな連動構造となすことができる。
【0044】
また、ブレーキペダルボス部50の左側部には、ブレーキ作動用突片60を突設し、同ブレーキ作動用突片60の上端部にワイヤ連結片64を長孔65を介して連結ピン66により連結する一方、前記したブレーキレバー32は、ハンドルポスト26の中途部に、レバー支軸61を左右方向に軸線を向けて取付け、同レバー支軸61にレバー支持板62をボス部63を介して回動自在にに取付け、同レバー支持板62の後部にブレーキレバー32の基端部を取付、同レバー支持板62の前部と上記ワイヤ連結片64との間にブレーキ作動用ワイヤ67を介設している。67a はインナーワイヤ、67b はアウターワイヤ、67c,67d はアウターワイヤ受け片、68,69 はそれぞれ前・後側ストッパー体である。
【0045】
このようにして、ブレーキレバー32を、図4の実線で示す前方倒伏姿勢より、図4の一点鎖線で示す後方倒伏姿勢となるように回動操作すると、レバー支持板62→ブレーキ作動用ワイヤ67→ワイヤ連結片64→連結ピン66→ブレーキ作動用突片60→ブレーキペダルボス部50を介して、ブレーキペダル46を踏込み操作した場合と同様に、左右側サイドブレーキ装置101,101 が同時にブレーキ制動状態となるようにしている。
【0046】
従って、オペレータは、歩行状態にて機体を操向操作している際に、機体を急停止させる必要性が生じた場合には、ブレーキレバー32を操作することにより、ブレーキペダル46をブレーキ制動操作させて、機体を簡単かつ確実に急停止させることがてきて、安全性を良好に確保することができる。
【0047】
この際、ブレーキ作動用ワイヤ67は、レバー支軸61を中心に前方位置から後方位置に支点越えして、レバー支持板62を後側ストッパー体69に圧接する方向に引張して、ブレーキレバー32を後方倒伏姿勢に保持することができる。
【0048】
また、ブレーキレバー32を前方倒伏姿勢となした場合には、ブレーキペダル46を踏込み操作しても、ブレーキ作動用突片60の上端部に取付けた連結ピン66が、ワイヤ連結片64に形成した長孔65中を摺動するだけで、ブレーキ作動用ワイヤ67は摺動せず、ブレーキレバー32を前方倒伏姿勢に保持することができる。
【0049】
次に、変速レバーとしての主変速操作レバー36について説明すると、同主変速操作レバー36は、図6〜図8に示すように、ミッション部2の左側近傍位置に設けた枢支部70に基端を前後方向及び左右方向に回動自在に取付けると共に、同枢支部70の内側部とミッション部2との間に介設した変速機構71と、同枢支部70の外側部とミッション部2との間に介設した前後進切替機構72とを、選択的に操作可能としている。
【0050】
すなわち、枢支部70は、前車輪伝動軸ケース3に固設した軸支持体73と、ミッション部2に固設した内側軸支持体74との間に、左右方向に軸線を向けた操作レバー支軸75を横架し、同操作レバー支軸75の中途部に前後回動用ボス部76を回動自在に嵌合し、同前後回動用ボス部76上に前後方向に軸線を向けた操作レバー支軸77を突片78,78 を介して横架し、同操作レバー支軸77に主変速操作レバー36の基端を左右回動用ボス部79を介して枢支している。
【0051】
ここで、主変速操作レバー36は、左右回動用ボス部79より直上方へ立上る立上り部36a と、同立上り部36a の上端より左側外方へ略水平に伸延する側方伸延部36b と、同側方伸延部36b の外側端より直上方へ伸延する上方伸延部36c と、同上方伸延部36c の上端に取付けた把持部36d とから形成しており、立上り部36a の下部に、後述する変速機構71に当接するストッパー体80を内方へ向けて突設し、側方伸延部36b に変速機構71と係合する変速機構側係合ピン81を内方へ向けて突設し、また、立上り部36a の上部に後述する前後進切替機構72と係合する前後進切替機構側係合ピン82を方向へ向けて突設している。
【0052】
変速機構71は、操作レバー支軸75の内側端部に立上り変速操作アーム83の下端に設けたボス部83a を前後揺動自在に枢支し、同立上り変速操作アーム83の上端部を内側方へ略水平に屈曲させてピン支持部83b を形成し、同ピン支持部83b に係合ピン84を上方へ向けて突設する一方、ミッション部2の天井壁より変速操作軸85を突出させ、同変速操作軸85に水平変速操作アーム86の基端部を取付け、同水平変速操作アーム86の先端部に形成した長孔87中に、上記係合ピン84を挿通している。
【0053】
そして、立上り変速操作アーム83の上部には、ピン係合孔88を形成し、同ピン係合孔88中に垂直に起立させた主変速操作レバー36の変速機構側係合ピン81が挿通して係合すると共に、立上り変速操作アーム83の側面に上記主変速操作レバー36のストッパー体80が当接するようにしている。
【0054】
このようにして、主変速操作レバー36を、図6及び図7に示すように、最低速度段位置である第一速位置(イ)と第二速位置(ロ)と第三速位置(ハ)のいずれかの位置に回動操作することにより、ミッション部2内の変速操作が行なえるようにしている。
【0055】
前後進切替機構72は、操作レバー支軸75の外側端部に前後進切替アーム90の下端に設けたボス部90a を前後揺動自在に枢支する一方、同前後進切替アーム90の後方位置にレバー支軸91を左右方向に軸線を向けたボス部92中に挿通し、同レバー支軸91の外側端部に第1レバー体93を下方へ向けて突設するとともに、内側端部に第2レバー体94を上方へ向けて操作し、上記前後進切替アーム90の上部と第1レバー体93の先端部との間に連結ロッド95を介設し、また、ミッション部2の側壁より前後進切替操作軸96を外側方へ突設し、同前後進切替操作軸96に前後進切替レバー97の基端部を取付け、同前後進切替レバー97の先端部と前記第2レバー体94との間に連結体98を介設している。
【0056】
そして、前後進切替アーム90の前側上部には、上端開口のピン係合溝99を切欠して形成して、第一速位置(イ)に変速操作した主変速操作レバー36を、外側方へ回動させることにより、上記ピン係合溝99中に前後進切替機構側係合ピン82が係合すると共に、変速操作アーム83のピン係合孔88より変速機構側係合ピン81が抜けて係合解除され、前後進切替アーム90の内側面に突設したストッパー体90b に主変速操作レバー36の立上り部36a が当接するようにしている。
【0057】
このようにして、主変速操作レバー36を、図7に示すように、前後進切替レバー97が前進位置(ニ)と中立位置(ホ)と後進位置(ヘ)のいずれかの位置に位置すべく回動操作することにより、ミッション部2内の前後進切替操作が行なえるようにしている。
【0058】
また、上記した主変速操作レバー36は、図2及び図7に示すように、座席支持カバー体43の天井部の左側前部にレバーガイド溝110 を形成して、同レバーガイド溝110 中に挿通しており、同レバーガイド溝110 は、前後方向に伸延する変速ガイド溝111 と、同変速ガイド溝111 に平行して前後方向に伸延する前後進切替溝112 と、両溝111,112 の前端同士を連通連結する連通連結溝113 とから形成し、変速ガイド溝111 の前端部に第一速位置(イ)を配置し、かつ、前後進切替溝112 の前端部に前進切替位置を配置している。
【0059】
このようにして、一本の主変速操作レバー36をレバーガイド溝110 に沿って操作するだけで、婦女子や老人でも簡便に前後進切替操作と走行速度段切替操作とを行なうことができるようにしている。
【0060】
しかも、変速ガイド溝111 に主変速操作レバー36をシフト操作する際には、あらかじめ主変速操作レバー36を前進切替位置にシフト操作した後に、連通連結溝113 を通して第一速位置(イ)にシフト操作することになり、その後、変速ガイド溝111 に沿わせて主変速操作レバー36をシフト操作すれば、前進切替状態にて、楽に走行速度段の変更操作が行なえる。
【0061】
また、前後進切替溝112 に主変速操作レバー36をシフト操作する際には、あらかじめ主変速操作レバー36を第一速位置(イ)にシフト操作した後に、連通連結溝113 を通して前進切替位置にシフト操作することになり、その後、前後進切替溝112 に沿わせて主変速操作レバー36をシフト操作すれば、楽に前後進切替操作が行なえると共に、同後進切替位置では、自動的に最低速度段である第一速に保持されて、安全性が確保される。
【0062】
従って、前後進切替操作や走行速度の変更操作を頻繁に行なう圃場の周縁部等において、特に、簡便に操作することができる。
【0063】
次に、ミッション部2について説明すると、同ミッション部2は、図9及び図10に示すように、ケース本体115 を前後方向に伸延させて形成しており、同ケース本体115 内の前部にデフ装置116 を設け、同デフ装置116 に左右側前車輪駆動軸117,117 の内側端部を連動連結し、各前車輪駆動軸117,117 を各前車輪伝動軸ケース3,3中に挿通して、各前車軸4a,4a に外側端部を連動連結している。
【0064】
そして、ケース本体115 内には、デフ装置116 の直後方位置に、左右側サイドクラッチ装置100,100 と左右側サイドブレーキ装置101,101 を設けており、これら装置100,100,101,101 は、左右側後車輪駆動軸118,118 に同軸的に取付け、両後車輪駆動軸118,118 の内側端部間にはギヤ体119 を介設している。
【0065】
また、各後車輪駆動軸118,118 の外側端部を前記伝動シャフトケース6,6内にそれぞれ挿通した伝動シャフト(図示せず)の前端部に連動連結し、各伝動シャフトに各後車輪伝動ケース5,5を介して各後車軸7a,7a を連動連結している。
【0066】
ギヤ体119 は、周面に大径入力ギヤ120 と小径出力ギヤ121 とを一体成形し、左右側端面にそれぞれ固定側爪クラッチ122,122 を一体成形しており、大径ギヤ120 は、直後方に配置した中間ギヤ123 に噛合させ、また、小径出力ギヤ121 は、デフ装置116 に設けたリングギヤ124 に噛合させている。129 は中間軸である。
【0067】
左右側サイドブレーキ装置101 は、左右側後車輪駆動軸118 に可動側爪クラッチ125 をスプライン嵌合して、同可動側爪クラッチ125 を前記ギヤ体119 に形成した固定側爪クラッチ122 に接離させて、動力の接続・切断が行なえるようにしており、可動爪クラッチ125 の外側端部には押圧作用面部126 を形成している。127 はクラッチ接続側付勢スプリング、128 は、左右側サイドクラッチ操作アーム106 にアーム支軸108 を介して連設したシフトフォークである。
【0068】
また、左右側サイドブレーキ装置101 は、多板式ブレーキ構造を採用しており、前記可動側爪クラッチ125 側に押圧プレート130 を設けている。
【0069】
このようにして、ハンドル29を一定角度以上に操舵すると、ハンドル支軸28→ピニオンギヤ30a →セクタギヤ30b →左右側サイドクラッチ操作ロッド107 →左右側サイドクラッチ操作アーム106 →左右側アーム支軸108 →シフトフォーク128 →可動側爪クラッチ125 が固定側爪クラッチ122 より切断されて、左右側サイドクラッチ装置100 がクラッチ切断状態となり、さらに、ハンドル29を操舵すると、可動側爪クラッチ125 の押圧作用面部126 が左右側サイドブレーキ装置101 の押圧プレート130 を押圧して、左右側サイドブレーキ装置101 がブレーキ制動状態となるようにしている。
【0070】
また、左右側サイドブレーキ装置101 の押圧プレート130 の近傍には、ブレーキ制動シャフト131 を配設し、同ブレーキ制動シャフト131 の先端部に、前記したブレーキ制動アーム109 の基端部を連動連設している。
【0071】
このようにして、ブレーキペダル46の踏込み操作に連動してブレーキ制動ワイヤ54→ブレーキ制動アーム109 →ブレーキ制動シャフト131 →押圧プレート130 を押圧作動させて、左右側サイドブレーキ装置101 がブレーキ制動状態となるようにしている。
【0072】
また、ミッション部2には、デフ装置116 のデフ機能をロックするデフロック手段135 を設けており、同デフロック手段135 は、図9〜図11に示すように、ケース本体115 の外部において、左右側のアーム支軸108,108 にそれぞれサイドクラッチ操作アーム106,106 の基部136,136 をスプライン嵌合し、各基部136,136 より前方へ作用片137,137 を突設する一方、ケース本体115 の内部において、左側の前車輪駆動軸117 に可動側デフロック爪138 をスプライン嵌合し、同可動側デフロック爪138 をリングギヤ124 に一体成形した固定側デフロック爪139 に接離自在となし、可動側デフロック爪138 の近傍にはデフロックシャフト140 を配設し、同デフロックシャフト140 の下端をケース本体115 の外部へ突出させて、同デフロックシャフト140 の下端にデフロックアーム141 の基端部を連動連設し、同デフロックアーム141 の先端部と、ケース本体115 の下面中央部を支点に揺動自在に取付けたデフロック揺動アーム142 の一端部とを、連結ロッド143 を介して連動連結している。144 はデフロック解除用スプリングである。
【0073】
そして、左側の作用片137 は、デフロックアーム141 の先端部に側方より当接して作用すると共に、右側の作用片137 は、デフロック揺動アーム142 の他端部に側方より当接して作用するようにしている。
【0074】
このようにして、ハンドル29を、左右側サイドブレーキ装置101 をブレーキ制動させる操舵角以上に操舵すると、作用片137,137 がデフロックアーム141 若しくはデフロック揺動アーム142 のいずれかに作用して、デフロックシャフト140 を回動させ、同デフロックシャフト140 が可動側デフロック爪138 をデフロック解除用スプリング144 の付勢に抗して固定側デフロック爪139 に噛合させて、デフ装置116 をデフロック状態となすようにしている。
【0075】
従って、かかるデフロック状態では、左右側前車輪4,4は同一回転数で回転して、スリップの発生を防止することができる。
【0076】
そして、ぬかるみ等に一方の前車輪4がはまり込んだ場合にも、デフロック手段135 が作動することにより、両前車輪4,4が同一回転数で回転して、ぬかるみ等から容易に機体を脱出させることができる。
【0077】
また、ミッション部2には、デフロック手段135 のデフロックを解除するためのデフロック解除手段145 を設けており、同デフロック解除手段145 は、図9及び図11に示すように、左右側アーム支軸108,108 の中間に位置するケース本体115 の底部に、デフロック解除アーム146 の中途部を上下方向に軸線を向けた枢軸147 により枢支し、同デフロック解除アーム146 の中途部より後方へ連結用突片148 を突設して、同連結用突片148 とケース本体115 の左側部に設けたスプリング連結片149 との間に引張スプリング150 を介設する一方、運転部9の座席35の下方位置にデフロックペダル151 を配置すると共に、同デフロックペダル151 をペダル支軸152 にボス部153 を介して上下回動自在に取付け、同ボス部153 にはワイヤ作動アーム154 を取付け、同ワイヤ作動アーム154 と前記連結用突片148 との間にデフロックワイヤ155 を介設している。156 はインナワイヤ、157 はアウタワイヤ、158 はアウタワイヤ受体である。
【0078】
そして、各サイドクラッチ操作アーム106,106 の基部136,136 は、それぞれ押圧スプリング160,160 によりケース本体115 の下面に圧接すべく押圧しており、同押圧スプリング160,160 の押圧力に抗して、各基部136,136 とケース本体115 との間にデフロック解除アーム146 を介在させて、各基部136,136 を下方へ摺動移動させて、各作用片137,137 がデフロックアーム141 及びデフロック揺動アーム142 のいずれとも作用しないようにしている。161 はストッパーピンである。
【0079】
このようにして、オペレータは、座席35に着座した姿勢でデフロックペダル151 を足の踵部で楽に踏込み操作することができ、かかる操作を行なうと、デフロックワイヤ155 の緊張力が解除されると共に、引張スプリング150 の引張力によりデフロック解除アーム146 が枢軸147 を中心に、図9において時計廻りに回動されて、左右側アーム支軸108,108 より離隔し、各基部136,136 が押圧スフリング160,160 によりケース本体115 に当接すると共に、各作用片137,137 がデフロックアーム141 若しくはデフロック揺動アーム142 のいずれかに作用可能な状態となって、ハンドル29を大きく回動操舵した際には、デフロック手段135 が機能する状態となすことができるようにしている。
【0080】
また、デフロック手段135 が機能しない状態を保持したい場合には、デフロックペダル151 を踏込み操作することなく、デフロック解除アーム146 を各基部136,136 とケース本体115 との間に介在させた状態にしておけばよい。
【0081】
次に、昇降機構17について説明すると、同昇降機構17は、図1、図2及び図12に示すように、PTO軸15を被覆する軸ケース171 より後下方へ突設したトップリンク前端連結片172 と、同前端連結片172 に前端を連結したトップリンク173 と、メインフレーム20,20 の後方伸延端部20a,20a に前端を連結した左右一対のロワリンク174,174 と、両ロワリンク174,174 の後部間に横架したサブフレーム175 に下端を連結し、かつ、サブフレーム21の後部横フレーム21b に上端を連結ブラケット177 を介して連結したリフトシリンダ176 とを具備する三点式リンク機構となしている。178,179,180 はそれぞれ連結ピンである。
【0082】
ヒッチ部18は、図12〜図14に示すように、昇降機構17のトップリンク173 の後端と左右一対のロワリンク174,174 の各後端とに取付けた前側ヒッチ形成体185 と、耕耘部Cの前端部に取付けた後側ヒッチ形成体186 とから形成すると共に、前側ヒッチ形成体185 に後側ヒッチ形成体186 をワンタッチにて着脱自在に連結可能としている。
【0083】
すなわち、前側ヒッチ形成体185 は、左右一対の側壁187,187 と、両側壁187,187 の後端間に取付けた側面視コ字状の連結片188 とから本体189 を形成し、同本体189 よりトップリンク連結体190 を上方へ立上げて形成し、同トップリンク連結体190 の上端部にトップリンク173 の後端を連結ピン191 を介して連結し、また、本体189 の左右側壁187,187 の上端部にロワリンク連結片192,192 を上方へ突設して、各ロワリンク連結片192,192 に各ロワリンク174,174 の後端を左右方向に伸延する一本の連結ピン193 を介して連結している。215 は連結ボルトである。
【0084】
そして、本体189 の左右側壁187,187 の下部には、それぞれ内方へ向けて対向する左右一対のボス部194,194 を突設し、両ボス部194,194 中に回動軸195 を挿通し、同回動軸195 の右側端にレバー支持板196 を連設し、同レバー支持板196 にフック固定・解除用レバー197 を取付け、また、左右一対のボス部194,194 間に位置する回動軸195 の中途部には、フック固定・解除作用片198 を形成している。199 はレバー固定用スプリングである。
【0085】
本体189 の左側壁187 と、各ボス部194,194 の内側端部に取付けた軸支持体200,200 とにフック支軸201 を横架し、同フック支軸201 にフック202 を回動自在に取付けると共に、同フック202 に作用片受体203 を一体的に取付けて、同作用片受体203 を上記フック固定・解除作用片198 に当接させている。212,213 は、レバー支持板196 の回動を規制する規制ピンである。
【0086】
しかも、フック支軸201 にはトルクバネ204 を取付けると共に、同トルクバネ204 は、一端205 をボス部194,194 に係止する一方、他端206 をフック202 に係止して、同フック202 を、図13に示す側面図にて、反時計廻りに回動させる係合解除方向へ弾性付勢している。
【0087】
また、本体189 の左右側後上部には、左右側係合用受体207,207 を設けている。
【0088】
後側ヒッチ形成体186 は、図12及び図13に示すように、前側ヒッチ形成体185 に設けた左右側係合受体207,207 に上方より係合させる上側係合ピン208 と、前側ヒッチ形成体185 に設けたフック202 に係合する下側係合ピン209 とを、それぞれ上・下側ピン支持体210,211 により支持している。
【0089】
このようにして、前側ヒッチ形成体185 に後側ヒッチ形成体186 を連結する際には、あらかじめフック固定・解除用レバー197 を前下方へ回動させて倒伏状態となすことにより、フック固定・解除作用片198 を回動させて、作用片受体203 との係合を解除して、フック202 の固定を解除した状態となす。
【0090】
この際、フック202 は、トルクバネ204 により後上方へ回動して、同フック202 の係合凹部214 が後方に開口した状態となすことができる。
【0091】
かかる状態にて、前側ヒッチ形成体185 の左右側係合用受体207,207 に、後側ヒッチ形成体186 の上側係合ピン208 を上方より係合させ、同上側係合ピン208 を支点として耕耘部Cを前下方へ回動させることにより、前側ヒッチ形成体185 のフック202 に、後側ヒッチ形成体186 の下側係合ピン209 を係合させる。
【0092】
この際、フック202 は、耕耘部Cの荷重を受けて、トルクバネ204 の付勢に抗して、係合凹部214 が下方に開口した状態となる。
【0093】
かかる状態にて、フック固定・解除用レバー197 を後上方へ回動させて起立状態となすことにより、フック固定・解除作用片198 を回動させて、作用片受体203 に係合させ、フック203 を固定状態となす。
【0094】
以上が、前側ヒッチ形成体185 への後側ヒッチ形成体186 の連結作業の手順であるが、連結解除作業の手順は、上記の連結手順の逆を遡ればよい。
【0095】
従って、本実施例では、ヒッチ部18により各種作業部をワンタッチにて着脱することができ、婦女子や老人でも手軽に着脱作業を行なうことができる。
【0096】
また、昇降機構17は、三点式リンク機構となしているために、耕耘部Cの作業姿勢を略保持したまま昇降させることができて、昇降位置にかかわりなく耕耘部Cの作業性能を良好に確保することができる。
【0097】
伝動ケース19は、前側ケース220 と後側ケース221 とから形成しており、前側ケース220 の前端部をPTO軸15の側端部に連動連結し、前側ケース220 の後端部に後側ケース221 の前端部を連動軸222 を介して連動連結すると共に、同連動軸222 を中心に上方へ凸状に中折れ自在となし、後側ケース221 の後端部を耕耘部Cの入力軸170 に連動連結している。
【0098】
図15は、他の実施例としてのデフロック手段135 を示しており、同デフロック手段135 では、デフロックシャフト140 にデフロックアーム141 を連動連設し、同デフロックアーム141 とデフロックペダル151 をデフロックワイヤ155 を介して連動連結している。
【0099】
このようにして、デフロックペダル151 を踏込み操作することにより、デフロックワイヤ155 →デフロックアーム141 →デフロックシャフト140 →可動側デフロック爪138 を固定側デフロック爪139 に噛合させて、デフ装置116 をデフロック状態となすことができる。
【0100】
そして、上記デフロック手段135 は、ハンドル29の操舵角にかかわりなく、デフロック操作を行なうことができるために、例えば、直進性を良好に確保した場合には、デフロック手段135 によりデフ装置116 をデフロック状態となすことにより目的を果すことができる。
【0101】
図16及び図17は、他の実施例としての昇降機構17とヒッチ部18を示しており、昇降機構17は、PTO軸15を被覆する軸ケース171 に上下回動自在に連結した連結体225 と、同連結体225 に一体的に取付けたシリンダ連結片226 と、同シリンダ連結片226 に下端を連結し、かつ、サブフレーム21の後部横フレーム21b に上端を連結ブラケット177 を介して連結したリフトシリンダ176 とを具備する二点式リンク機構となしている。
【0102】
ヒッチ部18は、基本的構造を前記したヒッチ部18の構造と同じくしており、前側ヒッチ形成体185 の本体189 に前記連結体225 とシリンダ連結片226 とを連設している。
【0103】
このようにして、二点式リンク機構である昇降機構17により耕耘部Cを最上昇位置まで上昇させた際には、耕耘部Cを走行部Bに近接させることができると共に、格納及び搬送スペースを小さくすることができる。
【0104】
また、伝動ケース19は、PTO軸15と耕耘部Cの入力軸170 との間にスプライン嵌合により着脱自在に装着すると共に、軸ケース171 の右側端部より固定板227 を伝動ケース19に沿わせて後方へ伸延させ、同伝動ケース19の中央部の位置に固定板227 の後端部228 を配置している。
【0105】
そして、後端部228 には、ピン挿通孔229 を形成すると共に、同ピン挿通孔229 に連通させて、上下方向へそれぞれ伸延する縦溝230 を形成し、かつ、ピン挿通孔229 より前後方向へそれぞれ伸延する係止用凹条部231 を固定板227 の内面に形成している。
【0106】
また、伝動ケース19の中央部には、固定ピン貫通部19a を形成して、同固定ピン貫通部19a 中に固定ピン232 を左右方向に横断貫通させ、同固定ピン232 の外側端部にキャップ状の把持体233 を取付ける共に、同把持体233 の内側面と伝動ケース19の外側面との間に押圧スプリング234 を固定ピン232 の外周に巻回して介在させ、固定ピン232 の先端部には、縦溝230 中に挿通可能な係止片235 を直交状態に連設している。236 は抜止め体である。
【0107】
このようにして、係止片235 を縦溝230 中に挿通させて、固定ピン232 の先端部をピン挿通孔229 中に挿通し、同状態にて固定ピンを90度軸線廻りに回動させて、係止片235 を係止用凹条部231 に係止することにより、伝動ケース19を固定板227 に固定することができる。
【0108】
この際、伝動ケース19が機体の振動を受けて上下・左右方向に振動した場合にも、押圧スプリング234 の押圧力により、固定ピン232 の係止片235 が係止用凹条部231 より離脱することがなく、確実に伝動ケース19を固定することができる。
【0109】
また、伝動ケース19は、上記した固定する手順とは反対の手順を遡ることにより、固定板227 より取外すことができる。
【0110】
ここで、伝動ケース19は、両端部にそれぞれ歯数の異なるスプロケットを設け、両スプロケット間にチェンを巻回して構成することができる。
【0111】
そして、取外した伝動ケース19は、固定ピン232 を中心に180度反転させてPTO軸15と入力軸170 とに付替えることにより、入力軸170 の変速を簡単に行なうことができる。
【0112】
なお、図1、図3、及び図12中、240 はマフラー、241 はエアクリーナである。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0114】
求項1記載の本発明では、ミッション部に左右側前車輪をデフ装置を介して連動連結する一方、ミッション部に左右側後車輪をサイドクラッチ装置とサイドブレーキ装置を介して連動連結し、上記ミッション部に、デフ装置のデフ機能をロックするためのデフロック手段を設けて、ハンドルの操舵角の大きさに比例して左右側前車輪の切角を大きくすると共に、サイドクラッチ装置→サイドブレーキ装置→デフロック手段を順次作動させるべく構成しているために、ハンドルの操舵角を大きくして、デフロック手段が作動した状態では、左右側前車輪が同一回転数で回転して、スリップの発生を防止することができる。
【0115】
そして、ぬかるみ等に一方の前車輪がはまり込んだ場合にも、デフロック手段が作動することにより、両前車輪が同一回転数で回転して、ぬかるみ等から容易に機体を脱出させることができる。
【0116】
さらに、ミッション部に、デフロック手段のデフロックを解除するためのデフロック解除手段を設けているために、デフロック解除手段を作動させることにより、適宜、デフロックを解除することができて、ぬかるみ等から機体を速やかに脱出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る小型乗用作業機の側面図。
【図2】同小型乗用作業機の平面図。
【図3】機体フレームの平面図。
【図4】ブレーキペダルの側面図。
【図5】ブレーキペダルの平面図。
【図6】主変速操作レバーの側面説明図。
【図7】同主変速操作レバーの平面説明図。
【図8】同主変速操作レバーの正面説明図。
【図9】ミッション部の底面図。
【図10】同ミッション部の底面断面図。
【図11】デフロック解除手段の背面説明図。
【図12】昇降機構の側面図。
【図13】ヒッチ部の一部切欠側面図。
【図14】前側ヒッチ形成体の断面図。
【図15】他の実施例としてのデフロック手段の底面説明図。
【図16】他の実施例としての昇降機構の側面説明図。
【図17】同昇降機構の平面説明図。
【符号の説明】
A 小型乗用作業機
1 機体フレーム
2 ミッション部
3 前車輪伝動軸ケース
4 前車輪
5 後車輪伝動ケース
6 伝動シャフトケース
7 後車輪
8 車体支持構造体
9 運転部
10 エンジン

Claims (1)

  1. 機体フレーム上に、運転部と、原動機部と、同原動機部に連動連結したミッション部とを設けると共に、機体フレームの前部左右側方と後部左右側方とにそれぞれ左右側前車輪と左右側後車輪とを設けて、これら左右側前・後車輪をミッション部に連動連結し、かつ、運転部に設けたハンドルに左右側前車輪を前車輪操舵機構を介して連動連結した小型乗用作業機において、
    ミッション部に左右側前車輪をデフ装置を介して連動連結する一方、ミッション部に左右側後車輪を左右側サイドクラッチ装置と左右側サイドブレーキ装置を介して連動連結し、ミッション部に、デフ装置のデフ機能をロックするためのデフロック手段を設けて、ハンドルの操舵角の大きさに比例して左右側前車輪の切角を大きくすると共に、左右側サイドクラッチ装置→左右側サイドブレーキ装置→デフロック手段を順次作動させるべく構成し、
    ハンドルの回動が伝達される操舵アームの左右端部と、左右側サイドクラッチ装置を操作するサイドクラッチ操作アームとが、左右側サイドクラッチ操作ロッドを介して連動連結されており、
    前記デフロック手段は、前記ミッション部のケース本体の外部に、左右側のアーム支軸にスプライン嵌合された前記サイドクラッチ操作アームの各基部より前方へ突設された作用片を備え、前記ケース本体の内部に、前記デフ装置のリングギヤに一体成形された固定側デフロック爪と、同固定側デフロック爪と接離自在であると共に左側の前車輪駆動軸にスプライン嵌合された可動側デフロック爪と、同可動側デフロック爪をデフロック解除用スプリングの付勢に抗して固定側デフロック爪に噛合させるデフロックシャフトとを備えると共に、前記ケース本体の外部へ突出させたデフロックシャフトの下端に基端部が連動連設されたデフロックアームと、前記ケース本体の下面中央部を支点に揺動自在に取付けたデフロック揺動アームと、デフロックアームの先端部とデフロック揺動アームの一端部とを連動連結する連結ロッドとを備えるものであり、
    ハンドルを、左右側サイドブレーキ装置をブレーキ制動させる操舵角以上に操舵すると、作用片がデフロックアーム若しくはデフロック揺動アームのいずれかに作用してデフロックシャフトが回動し、同デフロックシャフトが可動側デフロック爪をデフロック解除用スプリングの付勢に抗して固定側デフロック爪に噛合させてデフ装置をデフロック状態となすようになっており、
    ミッション部に、デフロック手段のデフロックを解除するためのデフロック解除手段を設けたことを特徴とする小型乗用作業機。
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