JP3970557B2 - フレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用のワイヤハーネス等に用いられるフラットケーブル等のフレキシブルプリント回路ハーネスに関し、特に大電流回路に使用することができるフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、欧米を中心に展開されている自動車用電装部品のモジュール化の動きは、既存の部品同士を組み合わせるアセンブリ型モジュールから、補機類やユニット間の機能を統合する統合型モジュールへと進化を遂げ、最終的には補機類やユニットと、それらを繋ぐワイヤハーネスとを一体化する融合型モジュールに移行すると言われている。この融合型モジュールを開発する上で、フレキシブルプリント回路(Flexible Printed Circuits:FPC)ハーネスは、ユニットや補機類、スイッチ等の回路部品の実装が可能であり、且つ軽量で高密度配線も可能であるため、融合型モジュール配線の本命と考えられている。
【0003】
FPCハーネスは、通常、図12に示すように構成されている。即ち、FPCハーネス100は、ポリエステルフィルム(PET)やポリイミドフィルム(PI)等からなるベース材101の上に接着材104によって銅箔からなる導体パターン102をラミネートし、その上に導体保護及び絶縁のための合成樹脂等からなるカバーレイ103を接着材105を介して被覆してなる。図13及び図14は、このFPCハーネス100の製造工程を示すフローチャートであり、前工程では、まず、銅箔表面の洗浄等を含む整面工程を経た後(S1)、銅箔とベース材であるドライフィルムとをラミネートするドライフィルムラミネート処理(S12)が行われる。このラミネート処理は、図15に示すように、接着材104が上部に塗布されたベース材101の上に、銅箔106を載置し、これらを熱ロール装置のワークロール301a,301bを通過させることにより熱ロールプレスして加圧・加熱接着及びキュア(乾燥・硬化)し、銅張積層板200を形成する工程で行われる。このような工程を経て作製された銅張積層板200に配線パターンを形成するため、次に銅箔106の表面にレジスト材を塗布した後、露光(S13)、現像(S14)、修正(S15)、エッチング(S16)及び中間検査(S17)を経て、所定の導体パターン102が形成される。
【0004】
後工程では、図14に示すように、導体パターン102の表面研磨(S21)の後、導体パターン102の表面の保護のため、カバーレイフィルムがラミネートされる(S22)。このカバーレイフィルムのラミネート処理は、図16に示すように、導体パターン102が形成された銅張積層板201の上に、接着材105が下面に塗布されたカバーレイフィルム103を載置し、これらを熱ロール装置のワークロール302a,302bを通過させることにより熱ロールプレスして加圧・加熱接着してFPCハーネス100を形成する工程である。その後、所定の温度でキュアし(S23)、導体パターン102のカバーレイが形成されていない部分をメッキ(S24)した後、パンチ(S25)、トリム抜き(S26)及び外形抜き(S27)を経て、最後に完成品検査(S28)が行われてFPCハーネス100が完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなFPCハーネスの製造方法では、ベース材101と銅箔106及びカバーレイ103との間に、接着材104,105を塗布する工程や、銅張積層板200を形成するためにエッチングを行う工程等が必要になるため、製造工程が多くなり、材料の歩留まりが低く、廃液処理等の設備費がかかり、結果的にコストが高くなるという問題がある。また、FPCハーネス100を、電源線や図17に示すような電気接続箱250等の比較的大きな電流を使用する回路に適用する場合、製造上の制約等から銅箔の厚みは70μm程度が限界となるため、回路幅を広くして対応しなければならず、電流値が大きくなるものに対してのFPCハーネスの適用が困難であるという問題もある。
【0006】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、安価に製造可能で大電流回路に適用することができるFPCハーネスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る第1のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法は、ベース材の上に銅箔からなる導体パターンを形成してなるフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法であって、前記導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するように重合し、(2)3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が前記粗面化処理が施された面に密着するように順次重合し、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃が形成され、前記メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で前記重合した銅箔を加圧して前記導体パターン部分のみをカッティングしつつ前記複数の銅箔を互いに熱圧着して導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、この導体パターン形成工程で形成された導体パターンに絶縁フィルムからなるベース材をラミネートするベース材ラミネート工程と、このベース材ラミネート工程でラミネートされたベース材の前記導体パターンとの接触側と反対側に断熱板を設置し、前記ベース材の軟化点以上の温度に加熱した金型で前記導体パターンを前記断熱板に向かって加圧しつつ前記ベース材に熱圧着する導体パターン圧着工程とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明に係る第2のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法は、ベース材の上に銅箔からなる導体パターンを形成してなるフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法であって、前記導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)別途用意された樹脂部材上で2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するとともに、前記粗面化処理が施された面が前記樹脂部材と接触するように重合し、(2)別途用意された樹脂部材上で3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が前記粗面化処理が施された面に密着するように順次重合するとともに、その最外側の前記粗面化処理が施された面が前記樹脂部材と接触するように重合し、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃が形成され、前記メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で前記重合した銅箔を前記樹脂部材に向かって加圧して前記導体パターン部分のみをカッティングしつつ前記複数の銅箔を互いに熱圧着すると共に、前記樹脂部材に熱圧着して導体パターンを前記樹脂部材上に直接形成する導体パターン形成工程と、この導体パターン形成工程で形成された導体パターンに絶縁フィルムからなるベース材をラミネートするベース材ラミネート工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明の第1の製造方法によれば、導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するように重合し、(2)3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が粗面化処理が施された面に密着するように順次重合して、形成すべき導体パターンに合わせた刃が形成され、メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で導体パターン部分のみをカッティングしつつ複数の銅箔を互いに熱圧着して導体パターンを形成し、この導体パターンにベース材をラミネートしてベース材の軟化点以上の温度に加熱した金型で導体パターンをベース材に熱圧着してFPCハーネスを製造する。このため、エッチングによる廃液処理等の設備費が必要なくなり、製造コストを削減することができると共に、導体パターンの導体厚(銅箔の厚み)を従来より厚くすることができ、大電流回路に適用することができるFPCハーネスを製造することができる。
【0010】
この発明の第2の製造方法によれば、導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)別途用意された樹脂部材上で2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するとともに、粗面化処理が施された面が樹脂部材と接触するように重合し、(2)別途用意された樹脂部材上で3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が粗面化処理が施された面に密着するように順次重合するとともに、その最外側の粗面化処理が施された面が樹脂部材と接触するように重合して、形成すべき導体パターンに合わせた刃が形成され、メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で導体パターン部分のみをカッティングしつつ複数の銅箔を互いに熱圧着すると共に、樹脂部材に熱圧着して導体パターンを樹脂部材に直接形成し、この導体パターンにベース材をラミネートしてFPCハーネスを製造する。このため、エッチングによる廃液処理等の設備費を削減することができる。これにより、大電流回路に適用することができるFPCハーネスを樹脂部材に直接形成することが可能となる。
【0011】
なお、前記銅箔施される金属メッキの材料は、低融点金属であることが望ましい。例えば、すずや半田等が考えられる。これらの金属(低融点金属)をメッキ材料とすれば、重合した銅箔同士を容易に熱圧着することができるからである。
【0013】
また、前記樹脂部材は、自動車用インナーパネル、ルーフパネル、バックドアパネル及びドアトリムのうちの少なくとも一つであると良い。これらの部材に大電流に適用できる導体パターンを直接形成することで、FPCハーネスの製造工程数を少なくし、製造コストを削減することができるからである。
【0014】
なお、前記導体パターン形成工程で形成される導体パターンは、ダイスタンピング法による熱プレス加工で形成されるものである。ダイスタンピング法で導体パターンを形成すれば、エッチングによる廃液処理等の設備費が必要なくなり、製造コストを削減することができるからである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造工程を示すフローチャートである。
まず、図2に示すように、例えば研磨溶液や研磨剤等を用いて一方の面の表面に銅の微細な粒を析出させる粗面化処理を施し、すずや半田等の低融点金属からなる金属材料を用いて他方の面にメッキを施した圧延銅箔、電解銅箔等の銅箔を複数重合する(S1)。複数の銅箔を重合するに際して、例えば2枚の銅箔を重合する場合は、図3(a)に示すように、銅箔10a,10bの金属メッキ11a,11b側を互いに密着するように重合し、枚以上の銅箔を重合する場合は、同図(b)に示すように、銅箔10a,10bのいずれか一方の銅箔(この例では10a)に金属メッキ11c側が密着するように枚目以降の銅箔10cを重合し、この要領で必要な分の銅箔を順次重合する。なお、この例では2枚の銅箔10a,10bを重合した場合について説明する。ステップS1で銅箔10a,10bを重合したら、図4に示すように、重合した銅箔10a,10bをワークテーブル15上に載置し、例えば金属メッキ11a,11bに使用された金属材料の融点以上の温度に加熱され、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃13が形成された金型14で、銅箔10a,10bをプレス加工して導体パターンを形成する(S2)。このステップでのプレス加工としては、例えばダイスタンピング法等のプレス加工が用いられる。ここで、図5は、一般的に用いられるダイスタンピング法による導体パターンの形成方法を説明するための図であり、例えばダイスタンプ用金型37の加工面33には、導体パターン31をパターン形成してインナーパネル等の樹脂部材21に熱圧着するための凸部又は突条からなる回路形成用の刃34が形成されている。このダイスタンプ用金型37を予め所定の温度に加熱した後、樹脂部材21に載置された銅箔35に圧接することにより、刃34が当接した部分の銅箔35は樹脂部材21に熱圧着され、その他の部分の銅箔35をリサイクルロール(図示せず)等で樹脂部材21上から取り除くことにより、導体パターン31が樹脂部材21に直接形成される。ステップS2のプレス加工では、金属メッキ11a,11bの金属材料の融点以上の温度に加熱された金型14の刃13により、導体パターン12となるべき部分の金属メッキ11a,11bを溶融して金属メッキ層23を形成し、銅箔10a,10bを熱圧着して導体パターン12を形成する。
【0016】
ステップS2で導体パターン12を形成した後、図6に示すように、ポリエステルフィルム(PET)やポリイミドフィルム(PI)等の絶縁フィルムからなるベース材16を導体パターン12上にラミネートする(S3)。このラミネート処理では、同図に示すように、例えば導体パターン12を載置したワークテーブル15を移動させつつロール17からベース材16を導体パターン12上に供給し、ワークロール18でベース材16を導体パターン12に押え付けることによりベース材16を導体パターン12にラミネートする。ステップ3で導体パターン12にベース材16をラミネートした後、図7に示すように、ラミネートしたベース材16側に断熱板19を設置し、導体パターン12側からベース材16に用いられる材料の軟化点以上の温度に加熱された金型20を導体パターン12に当接し、熱プレス加工によりベース材16に導体パターン12を熱圧着する(S4)。最後に、所望の形状(回路形状等)となるように長さや幅を決定して外形抜き等を行い、FPCハーネスを製造する。なお、図8に示すように、ステップS4でベース材16に導体パターン12を熱圧着した後に、ベース材16と導体パターン12からなるFPCハーネス40に、合成樹脂等の絶縁フィルムからなる導体保護のためのカバーレイ22をラミネートし、その後外形抜き等をするようにしても良い。
【0017】
図9は、この発明の他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための一部を断面で示す側面図である。なお、既に説明した部分と重複する説明は割愛する。
同図に示すように、一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキ11a,11bを施した複数の銅箔10a,10bを用意し、例えば金属メッキ11a,11b側が互いに密着するように重合して、ワークテーブル15上に載置された自動車用のインナーパネル等の樹脂部材21上に載置する。そして、金属メッキ11a,11bの金属材料の融点以上の温度に加熱され、形成すべき導体パターンに合わせた刃13が形成された金型14で銅箔10a,10bをプレス加工して、銅箔10a,10bを、溶融した金属メッキ層23を介して熱圧着すると共に、導体パターン12を樹脂部材21に直接パターン形成する。なお、このようにして導体パターン12を樹脂部材21上に直接形成した後、導体パターン12上に、導体保護等の目的のため、更にカバーレイ22をラミネートするようにしても良い。このように導体パターン12を直接形成すれば、銅箔10a,10bの圧着工程と樹脂部材21への圧着工程とを一体化することができるため、製造工程を少なくすることができる。
【0018】
図10及び図11は、この発明の更に他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための概略的な側面図である。
図10に示すように、供給ロール39,41から一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキ11a,11bを施した複数の銅箔10a,10bを、互いの金属メッキ11a,11b側が密着するように重合して供給する。そして、金属メッキ11a,11bの融点以上の温度に加熱され、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃51が周方向に形成された加熱ロール50とワークロール52とで銅箔10a,10bを熱圧着する。導体パターン12とならない部分の銅箔10a,10bは、巻取りロール42,43で巻き取られてリサイクルに供される。その後、形成された導体パターン12と供給ロール44から供給されるベース材16とを重合し、ベース材16の材料の軟化点以上の温度に加熱された加熱ロール53とワークロール54とで、導体パターン12をベース材16に熱圧着する。こうして形成したFPCハーネス40に、導体保護のためのホットメルト樹脂等からなるカバーレイ22を塗布装置(図示せず)の塗布先端部55から塗布して冷やした後、巻取りロール56で巻取るようにしてカバーレイ22を備えたFPCハーネス40を製造する。
【0019】
一方、図11に示すように、銅箔10a,10b同士を熱圧着して導体パターン12を形成するのと同時に形成した導体パターン12をベース材16に熱圧着するようにしても良い。この方法では、供給ロール39,41,44から銅箔10a,10bとベース材16とを一遍に加熱ロール57とワークロール58とに供給する。加熱ロール57は、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃59が周方向に形成されると共に、銅箔10a,10bの金属メッキ11a,11bの融点より高く、ベース材の材料の軟化点より高い温度に加熱されているため、銅箔10a,10bの金属メッキ11a,11bを溶融して熱圧着してカッティングをすると同時に、ベース材16に導体パターン12を熱圧着することができる。導体パターン12とならない部分の銅箔10a,10bは、巻取りロール42,43で巻き取られてリサイクルに供される。こうして形成したFPCハーネス40に、導体保護のためのホットメルト樹脂等からなるカバーレイ22を塗布装置(図示せず)の塗布先端部55から塗布して冷やした後、巻取りロール56で巻取るようにしてカバーレイ22を備えたFPCハーネス40を製造する。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の第1のFPCハーネスの製造方法によれば、導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するように重合し、(2)3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が粗面化処理が施された面に密着するように順次重合して、形成すべき導体パターンに合わせた刃が形成され、メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で導体パターン部分のみをカッティングしつつ複数の銅箔を互いに熱圧着して導体パターンを形成し、この導体パターンにベース材をラミネートしてベース材の軟化点以上の温度に加熱した金型で導体パターンをベース材に熱圧着してFPCハーネスを製造する。このため、エッチングによる廃液処理等の設備費が必要なくなり、製造コストを削減することができると共に、導体パターンの導体厚(銅箔の厚み)を従来より厚くすることができ、大電流回路に適用することができるFPCハーネスを製造することができるという効果を奏する。
【0021】
また、この発明の第2のFPCハーネスの製造方法によれば、導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)別途用意された樹脂部材上で2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するとともに、粗面化処理が施された面が樹脂部材と接触するように重合し、(2)別途用意された樹脂部材上で3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が粗面化処理が施された面に密着するように順次重合するとともに、その最外側の粗面化処理が施された面が樹脂部材と接触するように重合して、形成すべき導体パターンに合わせた刃が形成され、メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で導体パターン部分のみをカッティングしつつ複数の銅箔を互いに熱圧着すると共に、樹脂部材に熱圧着して導体パターンを樹脂部材に直接形成し、この導体パターンにベース材をラミネートしてFPCハーネスを製造する。このため、エッチングによる廃液処理等の設備費を削減することができる。これにより、大電流回路に適用することができるFPCハーネスを樹脂部材に直接形成することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造工程を示すフローチャートである。
【図2】 粗面化処理の前後の銅箔表面の顕微鏡写真を示す図である。
【図3】 同工程において製造される銅箔の重合例を示す断面図である。
【図4】 同工程において製造される導体パターンの製造方式を説明するための一部を断面で示す側面図である。
【図5】 ダイスタンピング法による導体パターンの製造方式を説明するための一部を断面で示す側面図である。
【図6】 同工程において製造された導体パターンにベース材をラミネートする様子を一部を断面で示す概略的な側面図である。
【図7】 同工程で導体パターンをベース材に熱圧着する様子を一部を断面で示す概略的な側面図である。
【図8】 カバーレイを有するフレキシブルプリント回路ハーネスを示す断面図である。
【図9】 この発明の他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための一部を断面で示す側面図である。
【図10】 この発明の更に他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための概略的な側面図である。
【図11】 この発明の更に他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための概略的な側面図である。
【図12】 フレキシブルプリント回路ハーネスの平面図、横断面図及び縦断面図である。
【図13】 従来のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造工程のうち前工程を示すフローチャートである。
【図14】 従来のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造工程のうち後工程を示すフローチャートである。
【図15】 従来のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための概略的な側面図である。
【図16】 従来のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法を説明するための概略的な側面図である。
【図17】 電気接続箱を説明するための分解斜視図である。
【符号の説明】
10…銅箔、11…金属メッキ、12…導体パターン、13…刃、14,20…金型、15…ワークテーブル、16…ベース材、17…ロール、18…ワークロール、19…断熱板、22…カバーレイ、23…金属メッキ層。

Claims (5)

  1. ベース材の上に銅箔からなる導体パターンを形成してなるフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法であって、
    前記導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するように重合し、(2)3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が前記粗面化処理が施された面に密着するように順次重合し、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃が形成され、前記メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で前記重合した銅箔を加圧して前記導体パターン部分のみをカッティングしつつ前記複数の銅箔を互いに熱圧着して導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、
    この導体パターン形成工程で形成された導体パターンに絶縁フィルムからなるベース材をラミネートするベース材ラミネート工程と、
    このベース材ラミネート工程でラミネートされたベース材の前記導体パターンとの接触側と反対側に断熱板を設置し、前記ベース材の軟化点以上の温度に加熱した金型で前記導体パターンを前記断熱板に向かって加圧しつつ前記ベース材に熱圧着する導体パターン圧着工程とを備えた
    ことを特徴とするフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法。
  2. ベース材の上に銅箔からなる導体パターンを形成してなるフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法であって、
    前記導体パターンを形成する銅箔の一方の面に粗面化処理を施し、他方の面に金属メッキを施した複数の銅箔を、(1)別途用意された樹脂部材上で2枚を重合するときは、金属メッキを施した面側が互いに密着するとともに、前記粗面化処理が施された面が前記樹脂部材と接触するように重合し、(2)別途用意された樹脂部材上で3枚以上を重合するときは、2枚の銅箔の金属メッキを施した面側が互いに密着し、3枚目以降の銅箔の金属メッキを施した面が前記粗面化処理が施された面に密着するように順次重合するとともに、その最外側の前記粗面化処理が施された面が前記樹脂部材と接触するように重合し、形成すべき導体パターンに合わせた凸部又は突条からなる刃が形成され、前記メッキされた金属の融点以上の温度に加熱された金型で前記重合した銅箔を前記樹脂部材に向かって加圧して前記導体パターン部分のみをカッティングしつつ前記複数の銅箔を互いに熱圧着すると共に、前記樹脂部材に熱圧着して導体パターンを前記樹脂部材上に直接形成する導体パターン形成工程と、
    この導体パターン形成工程で形成された導体パターンに絶縁フィルムからなるベース材をラミネートするベース材ラミネート工程とを備えた
    ことを特徴とするフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法。
  3. 前記銅箔施される金属メッキの材料は、低融点金属であることを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法。
  4. 前記樹脂部材は、自動車用インナーパネル、ルーフパネル、バックドアパネル及びドアトリムのうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法。
  5. 前記導体パターン形成工程で形成される導体パターンは、ダイスタンピング法による熱プレス加工で形成されるものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のフレキシブルプリント回路ハーネスの製造方法。
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