JP3970016B2 - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録技術、特にバブルジェット記録技術はオフィスの印刷においてカラー化、パーソナル化が進展するに従って急速に普及してきた。つまり、バブルジェット記録ヘッドは高密度化、多ノズル化、小液滴化が容易であり、記録装置のコンパクト化、低価格化、高品質化が非常に容易であること、又、ヘッドの設計変更のみで様々な用途に対して容易に対応できる等の特徴を有しており、このためにオフィスの主流となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような高品質化、特に高画質化に関しては、インク液滴を吐出する際の液滴を同一方向に吐出する性能が高画質化に大きく影響している。即ち、インク液滴を吐出する際の吐出方向のずれ(ヨレ)がインクを着弾させる媒体(多くの場合は紙)に到達するまでに本来着弾すべき位置(理想着弾点)からずれて着弾した際、その部分にインクが定着することがないため、すじ状に印字されない部分が生じることがある。
【0004】
上記すじは人間の視覚上認識され易いため、画像の劣化要因として重要であり、インクジェット記録において重要課題の一つとなっている。具体的には、例えば8plの吐出量を有する記録ヘッドで印字した場合、印字のモードにもよるが、媒体上で数10μmずれると十分にすじとして認識される。この吐出方向のずれはインク液滴が吐出される方向とインク吐出口と媒体との距離とで決定される。即ち、吐出方向が理想着弾に近ければ近いほど、又、インク吐出口と媒体との距離が近ければ近いほど、前記ずれは小さくなる。
【0005】
インク吐出口と媒体との距離は近似的に0であれば、吐出方向によらずずれは0になる訳であるが、以下の理由で上記距離を小さくすることは困難であった。
1.媒体に対してヘッド吐出口が接触した場合、ヘッド吐出口に障害を生じることがある。又、媒体に着弾したインクが擦過して画像を劣化させる。
2.上記のようにヘッド吐出口が媒体に接触しないまでも、近づけることに対してインクが着弾した媒体がインクを吸収することにより、膨張して凸凹となり(コックリング)、前記インク吐出口と媒体との距離が不定となり、最悪の場合、上記1.に述べたような障害を発生させることがある。又、ヘッド側はインク吐出口よりも媒体側に凸となっている部分があるため、媒体とインク吐出口との距離を凸になっている分だけ広げる必要がある。該凸部分は、インク流路及びインクを吐出させるエネルギー発生体を形成した絶縁基体上に、該エネルギー発生体に電気的信号や電力を送るために形成した電気的接続電極をインクから保護するための封止材となる。封止材が無い場合、インクは電解液であることが多いので、絶縁基体上に形成されたエネルギー発生体を駆動するために必要な配線電極や前記電気的接続電極を腐食若しくは溶解させる等の障書を生じることがある。
3.そのため、封止材が必要となるが、インク吐出口と媒体との距離が1〜2mmの距離の中で、封止材の高さが0.2〜0.6mm程度は必要であり、前記すじとなる着弾ずれに対して影響していた。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、封止材が吐出口が開口する位置よりも上方へは飛び出さないような構成とすることによって信頼性向上を図ることができるインクジェット記録へッド及びインクジェット記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録へッドは、端面と、それぞれ該端面に比べて大きな面積を有する表側の主平面と裏側の主平面と、を有する平板状の基板と、インクが吐出される開口であって、前記表側の主平面上に形成された吐出口と、前記表側の主平面上に形成された、前記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生体と、前記表側の主平面の上に形成された、前記エネルギー発生体に接続される配線電極と、前記基板の端部に、前記基板の厚さを前記基板側へ薄くすることで前記表側の主平面より低く設けた別の基板面と、前記配線電極に接続されて前記別の基板面に設けられ、前記基板外から供給される電気信号を受ける接続電極と、前記接続電極にバンプ電極を介して重ねて接続された電気配線部材と、前記別の基板面の上に順に重ねて接合された前記接続電極と前記バンプ電極と前記電気配線部材とを覆って封止する封止材と、を有し、前記封止材は、前記吐出口が開口する位置よりも上方へは飛び出さないことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0009】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録ヘッドの部分断面図である。
【0010】
本実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドは、平板状の絶縁基体である基板10と、該基板10上に形成されたエネルギー発生体(本実施の形態ではヒータ:電気熱変換体)21と、該ヒータに電気的に接続するための配線電極20と、ヒータ上にインクを吐出するためのインク流路30と、該インク流路30にインクを供給するための不図示のインク液室と、インクの吐出方向を決定するインク吐出口40と、前記配線電極20に電気的信号若しくは電力を外部から供給するための接続電極50と、該接続電極50に電気的に接続して成る電気配線基板(例えば、フレキシブルプリント基板、TAB等)60と、接続電極50と電気配線基板60との接続部を封止するための封止部材70を有している。基板10は、端面11aと該端面に比べて大きな面積を有する表裏二つの主平面とを有する。前記配線電極20を形成している基板10に段差を設けて、インク吐出口を形成した平面と接続電極50を配置した平面とが別平面となっている。接続電極50を配置した平面は、基板の表側の主平面に対して平行な平面である。
【0011】
本実施の形態では、配線電極20を形成している基板10の材料としてSiを選定し、段差を形成する方法を異方性エッチングによっている。ここで、その形成方法について説明する。
【0012】
絶縁基板10として使用するSi基板は単結晶Si基板であり、且つ、その面方位は(100)であることが望ましい。その基板10を使用して第1にSi基板上に所望の形状にエッチングするためのレジスト材をフォトリソ工程によりパターン形成する。
【0013】
次に、レジストパターンをマスクにして、エッチング液(KOH等)に所定の時間だけ浸漬する。エッチング後、エッチング液を洗浄し、レジストを剥離し、形成された段差に絶縁材料をコーティングする。絶縁方法としては、例えばポリイミド等の有機絶縁材料を塗布して加熱硬化させる方法、SiO等の無機絶縁材料をスパッタリング等の真空成膜法により形成する方法等がある。
【0014】
次に、絶縁膜90上に前記エネルギー発生体を接続して電気信号を供給する配線電極20に接続し、前記段差状に形成する電気接続材料をパターン形成する。尚、電気接続材料のパターン形成には、Al、Cu等を真空成膜する方法やAu、Pd等の厚膜を印刷する方法等があり、又、パターニングにはスクリーン印刷による方法やフォトリソグラフィによる方法等がある。
【0015】
次に、接続電極50上にバンプ状の電極80を形成する。バンプ電極80の形成は必ずしも必須とは言えないが、バンプ電極80を形成することにより、該電極80へ供給される電気信号等を接続する配線基板60との接続信頼性が格段に向上するために形成することが望ましい。バンプ電極80の形成方法としては、Auの細線ワイヤーからボールボンディングにより形成する方法(スタッドボンディング)やAu、Pt等の電鋳による方法等がある。
【0016】
このバンプ電極80上に、所望のパターンを形成した配線基板(TAB、PPC等)60を位置合わせして接合する。配線基板60を接合する方法には、金属結合、ACF(異方性導電フィルム)による接合、Agペーストによる接合等がある。
【0017】
バンプ電極80と配線基板60との接合後、該接続部を漏れなく覆うように封止材70によって封止する。封止材70は様々な材料があるが、ここでは信頼性を得やすいエポキシ系の封止材料を塗布して加熱により反応、硬化させている。このとき、前述にように形成した段差により、封止材70の凸部はインク吐出口40より飛び出すことはなく、インク吐出口40と媒体との間の距離に影響を及ぼすことはない。
【0018】
関連技術の実施の形態>
次に、本発明に関連する技術の実施の形態を図2に基づいて説明する。尚、図2は本実施の形態に係るインクジェット記録へッドの部分断面図である。
【0019】
本実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドは、絶縁基体である基板10と該基板10上に形成されたエネルギー発生体(本実施の形態ではヒータ)と、該ヒータに電気的に接続するための配線電極20と、ヒータ上にインクを吐出するためのインク流路30と、該インク流路30にインクを供給するためのインク液室と、インクの吐出方向を決定するインク吐出口40と、前記配線電極20に電気的信号若しくは電力を外部から供給するための接続電極50と、該接続電極50に電気的に接続して成る電気配線基板(例えば、フレキシブルプリント基板、TAB等)60と、接続電極50と配線基板60との接続部を封止するための封止材70を有している。前記配線電極20を形成している基板10にほぼ垂直(略90°)の平面を設け、その垂直な端面に前記配線基板60を接続するための接続電極50を形成している。
【0020】
従って、インク吐出口40を形成している平面と接続電極50を形成した平面とが別平面となっている。
【0021】
本実施の形態において使用した基板10は、面方位が(100)の単結晶Si基板であり、その形成方法は前記実施の形態1に示した通りである。
【0022】
<実施の形態
次に、本発明の実施の形態を図3に基づいて説明する。尚、図3は本実施の形態に係るインクジェット記録へッドの部分断面図である。
【0023】
本実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドは、絶縁基体である基板10と該基板10上に形成されたエネルギー発生体(本実施の形態ではヒータ)と、該ヒータに電気的に接続するための配線電極20と、ヒータ上にインクを吐出するためのインク流路30と、該インク流路30にインクを供給するためのインク液室と、インクの吐出方向を決定するインク吐出口40と、前記配線電極20に電気的信号若しくは電力を外部から供給するための接続電極50と、該接続電極50に電気的に接続して成る電気配線基板(例えば、フレキシブルプリント基板、TAB等)60と、接続電極50と配線基板60との接続部を封止するための封止材70を有している。前記配線電極20を形成している基板10に略54°傾いた平面を設け、該平面に前記線基板60を接続するための接続電極50を形成している。
【0024】
従って、インク吐出口40を形成している平面と接続電極50を形成した平面とが別平面となっている。
【0025】
本実施の形態において使用した基板10は、面方位が(100)の単結晶Si基板であり、その形成方法は前記実施の形態1に示した通りである。
【0026】
本発明の実施形態におけるインクジェットヘッド11の全体的外観を図5に示し、その要部であるヘッドチップ12を図4に破断状態で示す。ヘッドチップ12は、例えば厚さ0.5〜1mmのSiウェハを用いて製造され、相互に平行に配列する6本の細長いインク供給口15がこのインクジェットヘッド11で用いられる6色のインクに対応して形成されている。
【0027】
各インク供給口15には、このインク供給口15の長手方向に沿って所定間隔で配列するインク室13が当該インク供給口15を挟むように2列に形成されており、各インク室13には電気熱変換素子14とこの電気熱変換素子14と対向してインクを滴として吐出するための吐出口16とが設けられている。
【0028】
本実施形態では、インク供給口15を挟んで相互に平行な2列の吐出口16を相互に半ピッチずらしていわゆる千鳥状に配列しており、各列の吐出口16に対応するインク室13の間隔を600dpiのピッチでそれぞれ配列させているため、各色のインクに対応してインク供給口15の長手方向に沿って配列する吐出口16の間隔は、見かけ上、1200dpiの高密度に配置された状態となっている。また、電気熱変換素子14およびAlなどで形成されて電気熱変換素子14に電力を供給する電極配線17は、成膜技術によりSiウェハの表面に形成され、電極配線17の他方の端末は、Auなどで形成されて発熱基板12の表面から突出するバンプ18となっている。図4においては省略されているが、本発明ではこのバンブ18の周辺領域が、図1〜3で説明した様な電気的接続構造をとっている。
【0029】
本実施形態における電気熱変換素子14は、Alなどで形成される電極配線17によって覆われていない、例えばTaN,TaSiN,Ta,Alなどで形成される発熱抵抗体層19の一部であり、53Ωのシート抵抗値を有する。また、これら電気熱変換素子14および電極配線17は、4000Åの厚みのSiNで形成された保護層20で覆われ、さらに電気熱変換素子14の上の保護層20の表面は、2300Åの厚みのTaによる耐キャビテーション層21が成膜されている。
【0030】
上述したインク供給口15は、発熱基板12として用いられるSiウェハの結晶方位を利用し、異方性エッチングにより形成される。つまり、Siウェハの表面が<100>で、その厚さ方向に<111>の結晶方位を持つ場合、例えばKOHやテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)あるいはヒドラジンなどのアルカリ系異方性エッチング液を用い、エッチング方向に選択性を持たせて所望の深さにエッチングを行う。また、インク室13および吐出口16は、フォトリソグラフィ技術によって形成され、電気熱変換素子14に電力を供給することによって、例えば4ピコリットルのインク滴を吐出口16から吐出させる。
【0031】
図6および図7にインクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。
【0032】
図6において、この実施形態におけるプリンタの外殻をなす装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003および排出トレイM1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシャシーM3019(図7参照)とから構成される。
【0033】
前記シャシーM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
【0034】
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置上本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部および前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0035】
さらに、前記排出トレイM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0036】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジあるいはインクタンクなどの交換が可能となる。なお、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0037】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018およびレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯して記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0021をならすことによりプリンタのトラブルなどをオペレータに知らせるなど種々の表示機能を有する。なお、トラブルなどが解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0038】
次に、上記プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、搬送部M3029に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部と、前記記録部などに対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。記録部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジとから主に構成される。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、順に重ねて接合された接続電極とバンプ電極と電気配線部材とを覆って封止する封止材が、吐出口が開口する位置よりも上方へは飛び出さないので、インクジェット記録へッドの信頼性向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録ヘッドの部分断面図である。
【図2】 本発明に関連する技術の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの部分断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの部分断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの要部を示す部分的破断斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの全体的概観を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体的概観を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 基板(絶縁基体)
20 配線電極
30 インク流路
40 インク吐出口
50 接続電極
60 電気配線基板
70 封止材
80 バンプ電極
90 絶縁膜

Claims (7)

  1. 端面と、それぞれ該端面に比べて大きな面積を有する表側の主平面と裏側の主平面と、を有する平板状の基板と、
    インクが吐出される開口であって、前記表側の主平面上に形成された吐出口と、
    前記表側の主平面上に形成された、前記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生体と、
    前記表側の主平面の上に形成された、前記エネルギー発生体に接続される配線電極と、
    前記基板の端部に、前記基板の厚さを薄くすることで前記表側の主平面より低く設けた別の基板面と、
    前記配線電極に接続されて前記別の面に設けられ、前記基板外から供給される電気信号を受ける接続電極と、
    前記接続電極にバンプ電極を介して重ねて接続された電気配線部材と、
    前記別の基板面の上に順に重ねて接合された前記接続電極と前記バンプ電極と前記電気配線部材とを覆って封止する封止材と、
    を有し、前記封止材は、前記吐出口が開口する位置よりも上方へは飛び出さないことを特徴とするインクジェット記録へッド。
  2. 前記基板が単結晶Siを基材とし該基材の表面が絶縁性を有しており、前記別の基板面が異方性エッチングによって形成されたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記別の基板面が前記基板の前記表側の主平面に対して段差状に低い平行な平面であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記別の基板面が前記基板の前記表側の主平面に対して略54度の角度傾いた平面であることを特徴とする請求項1または記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記エネルギー発生体は、熱エネルギーを発生する電気熱変換体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録へッド。
  6. 前記吐出口と前記エネルギー発生体とは対面して配されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録へッド。
  7. 端面と、それぞれ該端面に比べて大きな面積を有する表側の主平面と裏側の主平面と、を有する平板状の基板と、インクが吐出される開口であって、前記表側の主平面上に形成された吐出口と、前記表側の主平面上に形成された、前記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生体と、前記表側の主平面の上に形成された、前記エネルギー発生体に接続される配線電極と、前記基板の端部に、前記基板の厚さを前記基板側へ薄くすることで前記表側の主平面より低く設けた別の基板面と、前記配線電極に接続されて前記別の基板面に設けられ、前記基板外から供給される電気信号を受ける接続電極と、前記接続電極にバンプ電極を介して重ねて接続された電気配線部材と、前記別の基板面の上に順に重ねて接合された前記接続電極と前記バンプ電極と前記電気配線部材とを覆って封止する封止材と、を有し、前記封止材は、前記吐出口が開口する位置よりも上方へは飛び出さないインクジェット記録へッドと、
    前記インクジェット記録へッドを載置するための部材と、
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
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