JP3967913B2 - エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスが流入して膨張展開するエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のステアリングホイールに備えられるエアバッグ装置が用いられている。そして、このエアバッグ装置は、袋状のエアバッグと、このエアバッグにガスを供給するインフレータと、折り畳んで収納されたエアバッグを覆うカバー体となどを備えている。そして、エアバッグについては、製造コストの低減や、展開特性の向上を図るため、種々の折り畳み方法が提案されている。例えば、特開平11−278184号公報に記載されるように、円形状の2枚の基布を縫い合わせたエアバッグについて、展開をより穏やかにすることを図り、平面状に広げたエアバッグの中央部分を弛ませるように折って縦長とし、次いで、上下の部分を中央に向かってロール状に巻き込んで横長とし、さらに左右の部分を中央に向かって折り返して最終形状とする構成が知られている。
【0003】
また、台形状のボス部に装着されるエアバッグ装置のエアバッグについて、特開平9−309395号公報に記載されるように、角部を中央側に折り込んだ構成が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、エアバッグは、ステアリングホイールの軸線すなわちエアバッグ装置の正面側に対して、格別な方向性を有することなく展開するが、所定の方向に迅速に展開させることにより、展開特性を調整する構成が考えられている。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、展開特性の調整が容易にできるエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のエアバッグの折畳方法は、乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中央展開部を備えたエアバッグの折畳方法であって、前記上側展開部を前記中央展開部の乗員側に折り重ねる第1の工程と、前記左側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記第1の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第2の工程と、前記中央展開部の乗員側に折り重ねられていない前記左側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記第2の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第3の工程と、前記第3の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に前記下側展開部を折り重ねる第4の工程と、前記下側展開部の反乗員側に位置する左右の角部を中央側に折り込み折込部を形成する第5の工程とを具備したものである。
【0007】
そして、この構成では、このエアバッグの折畳方法で折り畳まれたエアバッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッグ内にガスが供給されエアバッグが展開する際には、まず、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開する。この展開は、折込部の展開によりさらに助長される。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが可能になる。
【0008】
請求項2記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1記載のエアバッグの折畳方法において、第4の工程は、下側展開部を巻く工程を有するものである。
【0009】
そして、この構成では、エアバッグの展開時に、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向かって展開し、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開する。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが容易になる。
【0010】
請求項3記載のエアバッグは、乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中央展開部を備えたエアバッグであって、各展開部は、前記中央展開部の乗員側に、前記上側展開部を折り重ね、前記左側展開部、及び前記右側展開部を前記上側展開部の乗員側に適宜の順序で折り重ね、さらに、これら展開部の乗員側に、前記下側展開部を折り重ねて折り畳まれるとともに、前記下側展開部の反乗員側の部分は、中央側に折り込まれて折込部が形成されたものである。
【0011】
そして、この構成では、このエアバッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッグ内にガスが供給されエアバッグが展開する際には、まず、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開する。この展開は、折込部の展開によりさらに助長される。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが可能になる。
【0012】
請求項4記載のエアバッグは、請求項3記載のエアバッグにおいて、下側展開部は、少なくとも一部を巻き込んで形成されたものである。
【0013】
そして、この構成では、エアバッグの展開時に、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向かって展開し、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開する。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが容易になる。
【0014】
請求項5記載のエアバッグ装置は、請求項3または4記載のエアバッグと、このエアバッグを収納する収納部を備えたカバー体とを具備し、前記カバー体は、前記エアバッグの折込部を形成した空間を埋める膨出部と、この膨出部の乗員側に位置する下側展開部を収納するポケット部とを備えたものである。
【0015】
そして、この構成では、請求項3または4記載のエアバッグを備えるとともに、膨出部が下側展開部の展開方向を規制するため、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開し、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1ないし図11において、1はエアバッグで、このエアバッグ1は、図2及び図10に一部を示すエアバッグ装置2を構成している。そして、このエアバッグ装置2は、エアバッグモジュールとも呼ばれ、運転席用のもので、図2に示すように、車両としての自動車のステアリングホイール3を構成する対象部であり被取付部材としてのステアリングホイール本体4に装着され、被保護物である乗員Aを衝突などの衝撃から保護するようになっている。なお、ステアリングホイール本体4は、通常傾斜したステアリングシャフトに取り付けられ、傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、ステアリングホイール3を車両を直進させる位置にした状態で、車両の後側上方すなわちエアバッグ装置2の正面側を乗員側(矢印+Z方向)、車両の前側下方すなわちエアバッグ装置2の背面側である車体側を反乗員側(矢印−Z方向)、車両の前側上方すなわちフロントガラス側を上側(矢印+Y方向)、車両の後側下方すなわち乗員Aの手前側を下側(矢印−Y方向)として説明する。さらに、図1及び図3(a)に示すように、車両の水平右側を右側(矢印+X方向)、車両の水平左側を左側(矢印−X方向)として説明する。
【0018】
なお、ステアリングホイール本体4は、円環状をなすリム部5と、このリム部5の内側に位置するボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結する複数の、本実施の形態では3本のスポーク部7とを備え、ボス部6に備えた図示しないボスに、ステアリングシャフトが嵌着して固定されている。
【0019】
また、エアバッグ装置2は、支持部材を構成するベースプレート(ベース)と、このベースプレートに取り付けられた袋状のエアバッグ1、ガス発生器であるインフレータ、環状の金具であるリテーナ、及び合成樹脂製のカバー体8などを備えている。そして、カバー体8は、ベースプレートとともにエアバッグ容器を構成するもので、図10ないし図12に示すように、3本のスポーク部7に応じた正面視略3角形状の無底の箱状をなし、ステアリングホイール3のボス部6及びスポーク部7の乗員側の一部を覆う被覆部8aと、この被覆部8aの反乗員側に突設された略筒状の取付片部(基部)8bを備え、これら被覆部8aと取付片部8bとに囲まれた部分がエアバッグ1を収納する収納部9となっている。また、取付片部8bの外周部には、補強用のリブ部8cが一体に形成され、さらに、図示しないホーンスイッチなどを取り付ける部材取付部8dが形成されている。また、取付片部8bは、乗員側で略4角形状をなすとともに、反乗員側では下側部が中央側に膨出した略ホームベース状の略6角形状をなし、中央側に傾斜して膨出した部分が、両側一対の膨出部8eとなっている。一方、この膨出部8eの乗員側に隣接する空間は、収納部9を構成するポケット部9aとなっている。
【0020】
そして、このエアバッグ装置2の組立工程は、例えば、エアバッグ1の内側にリテーナを挿入した状態で後述するようにエアバッグ1を折り畳み、折り畳んだエアバッグ1にカバー体8を被せ、すなわちこのカバー体8の収納部9にエアバッグ1を収納するとともに、リテーナから突設したボルトを用いて、ベースプレートにこれらエアバッグ1、リテーナ、及びインフレータを固定するようになっている。
【0021】
そして、このエアバッグ装置2を備えた自動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニットによりインフレータが起動され、インフレータのガス噴射口からエアバッグ1内に急速にガスが噴射される。すると、エアバッグ1は、膨張の圧力によりカバー体8を破断して突出口を形成し、図2に実線で示すように、この突出口を介して所定の形状に膨張展開し、さらに破線Bに示すように最終(最大)形状に到達して、二点鎖線A1で示す前傾してくる乗員を受け止め、乗員Aに加わる衝撃を緩和するようになっている。
【0022】
次に、図1、図3ないし図9を参照して、エアバッグ1の構成及び折り畳み方法を詳細に説明する。
【0023】
まず、エアバッグ1は、乗員側に面する部分(乗員側面部)である乗員側基布11と、この乗員側基布(表パネル)11に対向する反乗員側面部である反乗員側基布(裏パネル)12とを備えている。そして、これら2枚の基布11,12は、互いに略同形状の円形状の基布であり、周縁部同士を縫い合わせ、扁平な袋状に形成されている。また、反乗員側基布12には、中央部に、インフレータが挿入される円孔状のガス導入口14が設けられているとともに、このガス導入口14の上方に位置して、両側一対のベントホール(排気口)15が形成されている。また、図示しないが、ガス導入口14の周囲には、リテーナのボルトが挿入される取付孔が複数形成されているとともに、ガス導入口14の周囲には、補強布が取り付けられている。
【0024】
次に、このエアバッグ1を折り畳む工程を説明する。
【0025】
この折畳工程は、図3ないし図6に示す第1ないし第5の工程を備え、それぞれ、エアバッグ1の上下左右を所定の順序でエアバッグ1の中央部の乗員側に重ねるようになっている。
【0026】
すなわち、まず、エアバッグ1は、図3(a)に示すように、乗員側基布11を上に向け、エアバッグ1を平面状の作業テーブル上に平板状に載置する。なお、この状態で、中心Oで交差する2本の直線は、基準軸X,Yとなり、左右と上下の各方向を規定する。そして、これら基準軸X,Yとエアバッグ1の外周部との交点付近につき、それぞれ、乗員Aの頭部に対応する上側展開部21、乗員Aの胸部から腹部に対応する膨張部分である下側展開部22、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部23、前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部24、及びこれら展開部の間に位置する中央展開部26が規定されている。
【0027】
そして、第1の工程は、本実施の形態では、図3に示すように、上側展開部21を中央展開部26の乗員側に折り畳む工程で、まず、図3(b)に示すように、ガス導入口14に近接して設定された所定の第1の折り線21aで上側展開部21を中央展開部26上に折り重ね、次いで、図3(c)ないし(e)及び図7に示すように、上側展開部21を外周の先端部から、所定の折り線21b,21c,21dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返す。
【0028】
次に、第2の工程は、本実施の形態では、図4に示すように、右側展開部24を中央展開部26及び折り畳まれた上側展開部21の乗員側に折り畳む工程で、まず、図4(a)に示すように、ガス導入口14に近接して設定された所定の第1の折り線24aで右側展開部24を中央展開部26上に折り重ね、次いで、図4(b)ないし(d)及び図8に示すように、右側展開部24を外周の先端部から、所定の折り線24b,24c,24dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返す。
【0029】
次に、第3の工程は、本実施の形態では、図5に示すように、左側展開部23を中央展開部26、折り畳まれた上側展開部21及び右側展開部24の乗員側に折り畳む工程で、まず、図5(a)に示すように、ガス導入口14に近接して設定された所定の第1の折り線23aで左側展開部23を中央展開部26上に折り重ね、次いで、図5(b)ないし(d)及び図9に示すように、左側展開部23を外周の先端部から、所定の折り線23b,23c,23dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返す。
【0030】
さらに、第4の工程は、本実施の形態では、図6(a)ないし(d)に示すように、下側展開部22を中央展開部26、折り畳まれた上側展開部21、右側展開部24及び左側展開部23の乗員側に折り畳む工程で、まず、図6(a)に示すように、ガス導入口14に近接して設定された所定の第1の折り線22aで下側展開部22を中央展開部26上に折り重ね、次いで、図6(b)ないし(d)に示すように、下側展開部22を外周の先端部から、所定の折り線22b,22c,22dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返す。
【0031】
そして、この状態で、図1に示すように、中央展開部26の乗員側に、右側展開部24及び左側展開部23が重ねられ、さらに、これら展開部23,24,26の乗員側に、下側展開部22が重ねられている。
【0032】
さらに、第5の工程は、本実施の形態では、図6(e)に示すように、下側展開部22の反乗員側に位置する部分の両側の角部E,Eを、矢印e1に示すように、中心Oに向かって波形に折り込み、折込部F,Fを形成する。
【0033】
そして、このように折り畳まれたエアバッグ1は、図10に示すように、下側展開部22の両側の角部をポケット部9aに位置させ、折込部F,Fを形成した空間を膨出部8eに位置させて、すなわち、エアバッグ1は、角部を膨出部8eの乗員側に対向させて、収納部9に収納される。
【0034】
そして、このエアバッグ1にガスが供給された際の展開特性は、図2に実線で示すように、前傾する前の乗員Aの胸部から腹部にかけての部位と車体部分であるステアリングホイール3との間に、他の方向に対して、より迅速により大きな容量(ボリューム)を有するように展開する。
【0035】
このように、本実施の形態のエアバッグ1、エアバッグ1の折畳方法、エアバッグ装置2、及び、ステアリングホイール3によれば、エアバッグ1の乗員側基布11を、中央部分の中央展開部26を基準として、上下左右の領域に区画し、第1ないし第3の工程で、下側展開部22は折り畳まず、上側展開部21、右側展開部24及び左側展開部23を折り畳み、最後に、第4の工程で、先の工程で折り畳んだ部分に重ねて下側展開部22を乗員側に位置させるように折り畳むことにより、乗員Aの前傾挙動に注目して、展開初期において、胸部から腹部に対して先に膨張し、乗員Aと車体部分例えばステアリングホイール3との間に展開でき、その後、引き続いて頭部を保護可能に膨張できるエアバッグ1を提供できる。
【0036】
すなわち、図2に2点鎖線Cに示すように、従来技術に係るエアバッグにおいても、展開の最終形状は破線Bに示す本願のエアバッグ1の最終形状と同様であるが、展開過程においては、ステアリングホイール3の中央に格別の方向に対してボリュームを有することなく展開する。これに対し、本実施の形態では、2点鎖線に示すように乗員A1が前傾するときに、破線Bに示すようにエアバッグ1は所定の最終(最大形状)に到達するが、本実施の形態の折畳方法によれば、ステアリングホイール3と乗員Aの胸部・腹部に関して、より円滑かつ速やかな展開を行う点で好ましい展開特性を容易に実現できる。
【0037】
さらに、第3の工程は、必ず右側展開部24及び左側展開部23のいずれかとすることにより、上記の乗員Aの前傾挙動に注目して、展開初期において、胸部から腹部に対して膨張し、その後、引き続いて頭部を保護可能に膨張するとの効果を補強できる。
【0038】
さらに、各折畳工程のうち、少なくとも第4の折り畳み工程は、巻き込みを伴うものとすることにより、巻き戻しにより、エアバッグ1の下の部分が展開時に乗員Aと車体部分の間に展開する特性を高めることができる。
【0039】
さらに、第5の工程で、下側展開部22の反乗員側に位置する部分の両側の角部E,Eを、中心Oに向かって折り込み、折込部F,Fを形成したため、エアバッグ1にガスが導入されると、初期の段階で、折込部F,Fが膨張し、下側展開部22を図1(b)に示す矢印f1方向に引き起こす作用を奏し、エアバッグ1を乗員Aの胸部・腹部側へより円滑かつ速やかに展開させることができる。
【0040】
さらに、カバー体8の膨出部8eの左右の側面は、折り畳まれたエアバッグ1の折込部F,Fの左右に対向するため、エアバッグ1の左右方向への膨張を抑制するようにエアバッグ1の展開を案内し、エアバッグ1の乗員Aの胸部・腹部側への展開すなわち体積増加を効果的に生起させることができる。
【0041】
また、折込部F,Fを形成することにより、3本のスポーク部7を備えたステアリングホイール3などに好適なエアバッグ装置2への収納が容易になる。
【0042】
また、折畳作業は容易であり、手作業及び機械折りのいずれについても、工程を簡略化して製造コストを低減できる。
【0043】
また、本発明のエアバッグは、ステアリングホイール本体に取り付けられる運転者用の他、インスツルメントパネルに設けられる助手席乗員用や、座席の後部に備えられる後部座席用などのエアバッグ装置に用いるエアバッグに適用でき、さらに、乗員の衝撃を吸収するエアバッグ装置のエアバッグに広く適用できる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載のエアバッグの折畳方法によれば、このエアバッグの折畳方法で折り畳まれたエアバッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッグ内にガスが供給されエアバッグが展開する際には、まず、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開させることができる。この展開は、折込部の展開によりさらに助長できる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることができる。
【0045】
請求項2記載のエアバッグの折畳方法によれば、請求項1記載の効果に加え、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向かって展開し、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開できる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが容易にできる。
【0046】
請求項3記載のエアバッグによれば、このエアバッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッグ内にガスが供給されエアバッグが展開する際には、まず、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開させることができる。この展開は、折込部の展開によりさらに助長できる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることができる。
【0047】
請求項4記載のエアバッグによれば、請求項3記載の効果に加え、下側展開部は、少なくとも一部を巻き込んで形成したため、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向かって展開し、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開できる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることが容易にできる。
【0048】
請求項5記載のエアバッグ装置によれば、請求項3または4記載のエアバッグを備えるとともに、膨出部が下側展開部の展開方向を規制するため、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開でき、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエアバッグ及びエアバッグの折畳方法の一実施の形態を示す折り畳み状態の説明図である。
(a)は展開初期の斜視図
(b)は(a)のi-ii-iii-iv断面図
【図2】 同上エアバッグの動作を示す説明図である。
【図3】 同上エアバッグの折畳方法の第1の工程を示す説明図である。
【図4】 同上エアバッグの折畳方法の第2の工程を示す説明図である。
【図5】 同上エアバッグの折畳方法の第3の工程を示す説明図である。
【図6】 同上エアバッグの折畳方法の第4及び第5の工程を示す説明図である。
【図7】 同上エアバッグの折畳工程を示す図3(e)のI−I断面図である。
【図8】 同上エアバッグの折畳工程を示す図4(d)のII−II断面図である。
【図9】 同上エアバッグの折畳工程を示す図5(d)のIII−III断面図である。
【図10】 同上エアバッグを備えたエアバッグ装置を示す一部の断面図である。
【図11】 同上エアバッグ装置の展開初期の状態を示す一部の断面図である。
【図12】 同上エアバッグ装置のカバー体を示す反乗員側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ
2 エアバッグ装置
8 カバー体
8e 膨出部
9 収納部
9a ポケット部
21 上側展開部
22 下側展開部
23 左側展開部
24 右側展開部
26 中央展開部
A 乗員
E 角部
F 折込部
Claims (5)
- 乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中央展開部を備えたエアバッグの折畳方法であって、
前記上側展開部を前記中央展開部の乗員側に折り重ねる第1の工程と、
前記左側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記第1の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第2の工程と、
前記中央展開部の乗員側に折り重ねられていない前記左側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記第2の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第3の工程と、
前記第3の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に前記下側展開部を折り重ねる第4の工程と、
前記下側展開部の反乗員側に位置する左右の角部を中央側に折り込み折込部を形成する第5の工程と
を具備したことを特徴とするエアバッグの折畳方法。 - 第4の工程は、下側展開部を巻く工程を有する
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折畳方法。 - 乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中央展開部を備えたエアバッグであって、
各展開部は、前記中央展開部の乗員側に、前記上側展開部を折り重ね、前記左側展開部、及び前記右側展開部を前記上側展開部の乗員側に適宜の順序で折り重ね、さらに、これら展開部の乗員側に、前記下側展開部を折り重ねて折り畳まれるとともに、前記下側展開部の反乗員側の部分は、中央側に折り込まれて折込部が形成された
ことを特徴とするエアバッグ。 - 下側展開部は、少なくとも一部を巻き込んで形成された
ことを特徴とする請求項3記載のエアバッグ。 - 請求項3または4記載のエアバッグと、このエアバッグを収納する収納部を備えたカバー体とを具備し、
前記カバー体は、前記エアバッグの折込部を形成した空間を埋める膨出部と、
この膨出部の乗員側に位置する下側展開部を収納するポケット部とを備えた
ことを特徴とするエアバッグ装置。
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