JP2003175788A - エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法 - Google Patents

エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法

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JP2003175788A JP2001377583A JP2001377583A JP2003175788A JP 2003175788 A JP2003175788 A JP 2003175788A JP 2001377583 A JP2001377583 A JP 2001377583A JP 2001377583 A JP2001377583 A JP 2001377583A JP 2003175788 A JP2003175788 A JP 2003175788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグの展開特性を容易に良好にする。 【解決手段】 エアバッグ1を平面状に置いた状態か
ら、まず、乗員の頭部に対応する上部展開部21をエアバ
ッグ1の中央部の乗員側に折り畳む。次いで、左右の展
開部22,23を上部展開部21の乗員側に重ねて折り畳む。
最後に、乗員の胸部から腹部に対応する下側展開部22を
先に折り畳んだ展開部21,22,23の乗員側に折り畳む。
さらに、下側展開部22の反乗員側の下側の角部を中心側
に折り込み、折込部Fを形成する。展開時には、折込部
Fが下側展開部22を押し、エアバッグ1は、乗員が前傾
する前に、乗員の胸部とステアリングホイールとの間に
迅速に展開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスが流入して膨
張展開するエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグ
の折畳方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のステアリングホイールに
備えられるエアバッグ装置が用いられている。そして、
このエアバッグ装置は、袋状のエアバッグと、このエア
バッグにガスを供給するインフレータと、折り畳んで収
納されたエアバッグを覆うカバー体となどを備えてい
る。そして、エアバッグについては、製造コストの低減
や、展開特性の向上を図るため、種々の折り畳み方法が
提案されている。例えば、特開平11−278184号
公報に記載されるように、円形状の2枚の基布を縫い合
わせたエアバッグについて、展開をより穏やかにするこ
とを図り、平面状に広げたエアバッグの中央部分を弛ま
せるように折って縦長とし、次いで、上下の部分を中央
に向かってロール状に巻き込んで横長とし、さらに左右
の部分を中央に向かって折り返して最終形状とする構成
が知られている。
【0003】また、台形状のボス部に装着されるエアバ
ッグ装置のエアバッグについて、特開平9−30939
5号公報に記載されるように、角部を中央側に折り込ん
だ構成が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
エアバッグは、ステアリングホイールの軸線すなわちエ
アバッグ装置の正面側に対して、格別な方向性を有する
ことなく展開するが、所定の方向に迅速に展開させるこ
とにより、展開特性を調整する構成が考えられている。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、展開特性の調整が容易にできるエアバッグ、エア
バッグ装置及びエアバッグの折畳方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエアバッ
グの折畳方法は、乗員の頭部に対応する上側展開部、乗
員の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の
左側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に
位置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する
中央展開部を備えたエアバッグの折畳方法であって、前
記上側展開部、前記左側展開部、及び前記右側展開部の
いずれかを前記中央展開部の乗員側に折り重ねる第1の
工程と、この第1の工程で前記上側展開部を前記中央展
開部の乗員側に折り重ねた場合は前記左側展開部及び前
記右側展開部のいずれかを前記第1の工程で折り重ねら
れた展開部の乗員側に折り重ね、前記第1の工程で前記
左側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記中央展
開部の乗員側に折り重ねた場合は前記上側展開部を前記
第1の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ね
る第2の工程と、前記中央展開部の乗員側に折り重ねら
れていない前記左側展開部及び前記右側展開部のいずれ
かを前記第2の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に
折り重ねる第3の工程と、前記前記第3の工程で折り重
ねられた展開部の乗員側に前記下側展開部を折り重ねる
第4の工程と、前記下側展開部の反乗員側に位置する左
右の角部を中央側に折り込み折込部を形成する第5の工
程とを具備したものである。
【0007】そして、この構成では、このエアバッグの
折畳方法で折り畳まれたエアバッグが備えられたエアバ
ッグ装置が作動し、エアバッグ内にガスが供給されエア
バッグが展開する際には、まず、下側展開部が乗員の胸
部から腹部に対応する部分に迅速に展開する。この展開
は、折込部の展開によりさらに助長される。そこで、乗
員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する
部分にエアバッグを大きく展開させることが可能にな
る。
【0008】請求項2記載のエアバッグの折畳方法は、
請求項1記載のエアバッグの折畳方法において、第4の
工程は、下側展開部を巻く工程を有するものである。
【0009】そして、この構成では、エアバッグの展開
時に、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向か
って展開し、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応す
る部分に容易に迅速に展開する。そこで、乗員が前傾し
てくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエア
バッグを大きく展開させることが容易になる。
【0010】請求項3記載のエアバッグは、乗員の頭部
に対応する上側展開部、乗員の胸部に対応する下側展開
部、これら上部及び下部の左側に位置する左側展開部、
前記上部及び下部の右側に位置する右側展開部、及びこ
れら展開部の間に位置する中央展開部を備えたエアバッ
グであって、各展開部は、前記中央展開部の乗員側に、
前記上側展開部、前記左側展開部、及び前記右側展開部
を前記上側展開部が最も乗員側に位置しない適宜の順序
で折り重ね、さらに、これら展開部の乗員側に、前記下
側展開部を折り重ねて折り畳まれるとともに、前記下側
展開部の反乗員側の部分は、中央側に折り込まれて折込
部が形成されたものである。
【0011】そして、この構成では、このエアバッグが
備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッグ内にガ
スが供給されエアバッグが展開する際には、まず、下側
展開部が乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展
開する。この展開は、折込部の展開によりさらに助長さ
れる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部か
ら腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させる
ことが可能になる。
【0012】請求項4記載のエアバッグは、請求項3記
載のエアバッグにおいて、下側展開部は、少なくとも一
部を巻き込んで形成されたものである。
【0013】そして、この構成では、エアバッグの展開
時に、下側展開部が巻き戻されながら所定の方向に向か
って展開し、下側展開部が乗員の胸部から腹部に対応す
る部分に容易に迅速に展開する。そこで、乗員が前傾し
てくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエア
バッグを大きく展開させることが容易になる。
【0014】請求項5記載のエアバッグ装置は、請求項
3または4記載のエアバッグと、このエアバッグを収納
する収納部を備えたカバー体とを具備し、前記カバー体
は、前記エアバッグの折込部を形成した空間を埋める膨
出部と、この膨出部の乗員側に位置する下側展開部を収
納するポケット部とを備えたものである。
【0015】そして、この構成では、請求項3または4
記載のエアバッグを備えるとともに、膨出部が下側展開
部の展開方向を規制するため、下側展開部が乗員の胸部
から腹部に対応する部分に迅速に展開し、乗員が前傾し
てくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエア
バッグを大きく展開させることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエアバッグ、エア
バッグ装置及びエアバッグの折畳方法の一実施の形態を
図面を参照して説明する。
【0017】図1ないし図11において、1はエアバッ
グで、このエアバッグ1は、図2及び図10に一部を示
すエアバッグ装置2を構成している。そして、このエア
バッグ装置2は、エアバッグモジュールとも呼ばれ、運
転席用のもので、図2に示すように、車両としての自動
車のステアリングホイール3を構成する対象部であり被
取付部材としてのステアリングホイール本体4に装着さ
れ、被保護物である乗員Aを衝突などの衝撃から保護す
るようになっている。なお、ステアリングホイール本体
4は、通常傾斜したステアリングシャフトに取り付けら
れ、傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、ス
テアリングホイール3を車両を直進させる位置にした状
態で、車両の後側上方すなわちエアバッグ装置2の正面
側を乗員側(矢印+Z方向)、車両の前側下方すなわちエ
アバッグ装置2の背面側である車体側を反乗員側(矢印
−Z方向)、車両の前側上方すなわちフロントガラス側
を上側(矢印+Y方向)、車両の後側下方すなわち乗員A
の手前側を下側(矢印−Y方向)として説明する。さら
に、図1及び図3(a)に示すように、車両の水平右側を
右側(矢印+X方向)、車両の水平左側を左側(矢印−X
方向)として説明する。
【0018】なお、ステアリングホイール本体4は、円
環状をなすリム部5と、このリム部5の内側に位置する
ボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結する複
数の、本実施の形態では3本のスポーク部7とを備え、
ボス部6に備えた図示しないボスに、ステアリングシャ
フトが嵌着して固定されている。
【0019】また、エアバッグ装置2は、支持部材を構
成するベースプレート(ベース)と、このベースプレート
に取り付けられた袋状のエアバッグ1、ガス発生器であ
るインフレータ、環状の金具であるリテーナ、及び合成
樹脂製のカバー体8などを備えている。そして、カバー
体8は、ベースプレートとともにエアバッグ容器を構成
するもので、図10ないし図12に示すように、3本の
スポーク部7に応じた正面視略3角形状の無底の箱状を
なし、ステアリングホイール3のボス部6及びスポーク
部7の乗員側の一部を覆う被覆部8aと、この被覆部8aの
反乗員側に突設された略筒状の取付片部(基部)8bを備
え、これら被覆部8aと取付片部8bとに囲まれた部分がエ
アバッグ1を収納する収納部9となっている。また、取
付片部8bの外周部には、補強用のリブ部8cが一体に形成
され、さらに、図示しないホーンスイッチなどを取り付
ける部材取付部8dが形成されている。また、取付片部8b
は、乗員側で略4角形状をなすとともに、反乗員側では
下側部が中央側に膨出した略ホームベース状の略6角形
状をなし、中央側に傾斜して膨出した部分が、両側一対
の膨出部8eとなっている。一方、この膨出部8eの乗員側
に隣接する空間は、収納部9を構成するポケット部9aと
なっている。
【0020】そして、このエアバッグ装置2の組立工程
は、例えば、エアバッグ1の内側にリテーナを挿入した
状態で後述するようにエアバッグ1を折り畳み、折り畳
んだエアバッグ1にカバー体8を被せ、すなわちこのカ
バー体8の収納部9にエアバッグ1を収納するととも
に、リテーナから突設したボルトを用いて、ベースプレ
ートにこれらエアバッグ1、リテーナ、及びインフレー
タを固定するようになっている。
【0021】そして、このエアバッグ装置2を備えた自
動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニット
によりインフレータが起動され、インフレータのガス噴
射口からエアバッグ1内に急速にガスが噴射される。す
ると、エアバッグ1は、膨張の圧力によりカバー体8を
破断して突出口を形成し、図2に実線で示すように、こ
の突出口を介して所定の形状に膨張展開し、さらに破線
Bに示すように最終(最大)形状に到達して、二点鎖線A
1で示す前傾してくる乗員を受け止め、乗員Aに加わる
衝撃を緩和するようになっている。
【0022】次に、図1、図3ないし図9を参照して、
エアバッグ1の構成及び折り畳み方法を詳細に説明す
る。
【0023】まず、エアバッグ1は、乗員側に面する部
分(乗員側面部)である乗員側基布11と、この乗員側基布
(表パネル)11に対向する反乗員側面部である反乗員側基
布(裏パネル)12とを備えている。そして、これら2枚の
基布11,12は、互いに略同形状の円形状の基布であり、
周縁部同士を縫い合わせ、扁平な袋状に形成されてい
る。また、反乗員側基布12には、中央部に、インフレー
タが挿入される円孔状のガス導入口14が設けられている
とともに、このガス導入口14の上方に位置して、両側一
対のベントホール(排気口)15が形成されている。また、
図示しないが、ガス導入口14の周囲には、リテーナのボ
ルトが挿入される取付孔が複数形成されているととも
に、ガス導入口14の周囲には、補強布が取り付けられて
いる。
【0024】次に、このエアバッグ1を折り畳む工程を
説明する。
【0025】この折畳工程は、図3ないし図6に示す第
1ないし第5の工程を備え、それぞれ、エアバッグ1の
上下左右を所定の順序でエアバッグ1の中央部の乗員側
に重ねるようになっている。
【0026】すなわち、まず、エアバッグ1は、図3
(a)に示すように、乗員側基布11を上に向け、エアバッ
グ1を平面状の作業テーブル上に平板状に載置する。な
お、この状態で、中心Oで交差する2本の直線は、基準
軸X,Yとなり、左右と上下の各方向を規定する。そし
て、これら基準軸X,Yとエアバッグ1の外周部との交
点付近につき、それぞれ、乗員Aの頭部に対応する上側
展開部21、乗員Aの胸部から腹部に対応する膨張部分で
ある下側展開部22、これら上部及び下部の左側に位置す
る左側展開部23、前記上部及び下部の右側に位置する右
側展開部24、及びこれら展開部の間に位置する中央展開
部26が規定されている。
【0027】そして、第1の工程は、本実施の形態で
は、図3に示すように、上側展開部21を中央展開部26の
乗員側に折り畳む工程で、まず、図3(b)に示すよう
に、ガス導入口14に近接して設定された所定の第1の折
り線21aで上側展開部21を中央展開部26上に折り重ね、
次いで、図3(c)ないし(e)及び図7に示すように、上側
展開部21を外周の先端部から、所定の折り線21b,21c,
21dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返す。
【0028】次に、第2の工程は、本実施の形態では、
図4に示すように、右側展開部24を中央展開部26及び折
り畳まれた上側展開部21の乗員側に折り畳む工程で、ま
ず、図4(a)に示すように、ガス導入口14に近接して設
定された所定の第1の折り線24aで右側展開部24を中央
展開部26上に折り重ね、次いで、図4(b)ないし(d)及び
図8に示すように、右側展開部24を外周の先端部から、
所定の折り線24b,24c,24dで乗員側に重ねて巻き込む
ように折り返す。
【0029】次に、第3の工程は、本実施の形態では、
図5に示すように、左側展開部23を中央展開部26、折り
畳まれた上側展開部21及び右側展開部24の乗員側に折り
畳む工程で、まず、図5(a)に示すように、ガス導入口1
4に近接して設定された所定の第1の折り線23aで左側展
開部23を中央展開部26上に折り重ね、次いで、図5(b)
ないし(d)及び図9に示すように、左側展開部23を外周
の先端部から、所定の折り線23b,23c,23dで乗員側に
重ねて巻き込むように折り返す。
【0030】さらに、第4の工程は、本実施の形態で
は、図6(a)ないし(d)に示すように、下側展開部22を中
央展開部26、折り畳まれた上側展開部21、右側展開部24
及び左側展開部23の乗員側に折り畳む工程で、まず、図
6(a)に示すように、ガス導入口14に近接して設定され
た所定の第1の折り線22aで下側展開部22を中央展開部2
6上に折り重ね、次いで、図6(b)ないし(d)に示すよう
に、下側展開部22を外周の先端部から、所定の折り線22
b,22c,22dで乗員側に重ねて巻き込むように折り返
す。
【0031】そして、この状態で、図1に示すように、
中央展開部26の乗員側に、右側展開部24及び左側展開部
23が重ねられ、さらに、これら展開部23,24,26の乗員
側に、下側展開部22が重ねられている。
【0032】さらに、第5の工程は、本実施の形態で
は、図6(e)に示すように、下側展開部22の反乗員側に
位置する部分の両側の角部E,Eを、矢印e1に示すよう
に、中心Oに向かって波形に折り込み、折込部F,Fを
形成する。
【0033】そして、このように折り畳まれたエアバッ
グ1は、図10に示すように、下側展開部22の両側の角
部をポケット部9aに位置させ、折込部F,Fを形成した
空間を膨出部8eに位置させて、すなわち、エアバッグ1
は、角部を膨出部8eの乗員側に対向させて、収納部9に
収納される。
【0034】そして、このエアバッグ1にガスが供給さ
れた際の展開特性は、図2に実線で示すように、前傾す
る前の乗員Aの胸部から腹部にかけての部位と車体部分
であるステアリングホイール3との間に、他の方向に対
して、より迅速により大きな容量(ボリューム)を有する
ように展開する。
【0035】このように、本実施の形態のエアバッグ
1、エアバッグ1の折畳方法、エアバッグ装置2、及
び、ステアリングホイール3によれば、エアバッグ1の
乗員側基布11を、中央部分の中央展開部26を基準とし
て、上下左右の領域に区画し、第1ないし第3の工程
で、下側展開部22は折り畳まず、上側展開部21、右側展
開部24及び左側展開部23を折り畳み、最後に、第4の工
程で、先の工程で折り畳んだ部分に重ねて下側展開部22
を乗員側に位置させるように折り畳むことにより、乗員
Aの前傾挙動に注目して、展開初期において、胸部から
腹部に対して先に膨張し、乗員Aと車体部分例えばステ
アリングホイール3との間に展開でき、その後、引き続
いて頭部を保護可能に膨張できるエアバッグ1を提供で
きる。
【0036】すなわち、図2に2点鎖線Cに示すよう
に、従来技術に係るエアバッグにおいても、展開の最終
形状は破線Bに示す本願のエアバッグ1の最終形状と同
様であるが、展開過程においては、ステアリングホイー
ル3の中央に格別の方向に対してボリュームを有するこ
となく展開する。これに対し、本実施の形態では、2点
鎖線に示すように乗員A1が前傾するときに、破線Bに
示すようにエアバッグ1は所定の最終(最大形状)に到達
するが、本実施の形態の折畳方法によれば、ステアリン
グホイール3と乗員Aの胸部・腹部に関して、より円滑
かつ速やかな展開を行う点で好ましい展開特性を容易に
実現できる。
【0037】さらに、第3の工程は、必ず右側展開部24
及び左側展開部23のいずれかとすることにより、上記の
乗員Aの前傾挙動に注目して、展開初期において、胸部
から腹部に対して膨張し、その後、引き続いて頭部を保
護可能に膨張するとの効果を補強できる。
【0038】さらに、各折畳工程のうち、少なくとも第
4の折り畳み工程は、巻き込みを伴うものとすることに
より、巻き戻しにより、エアバッグ1の下の部分が展開
時に乗員Aと車体部分の間に展開する特性を高めること
ができる。
【0039】さらに、第5の工程で、下側展開部22の反
乗員側に位置する部分の両側の角部E,Eを、中心Oに
向かって折り込み、折込部F,Fを形成したため、エア
バッグ1にガスが導入されると、初期の段階で、折込部
F,Fが膨張し、下側展開部22を図1(b)に示す矢印f1
方向に引き起こす作用を奏し、エアバッグ1を乗員Aの
胸部・腹部側へより円滑かつ速やかに展開させることが
できる。
【0040】さらに、カバー体8の膨出部8eの左右の側
面は、折り畳まれたエアバッグ1の折込部F,Fの左右
に対向するため、エアバッグ1の左右方向への膨張を抑
制するようにエアバッグ1の展開を案内し、エアバッグ
1の乗員Aの胸部・腹部側への展開すなわち体積増加を
効果的に生起させることができる。
【0041】また、折込部F,Fを形成することによ
り、3本のスポーク部7を備えたステアリングホイール
3などに好適なエアバッグ装置2への収納が容易にな
る。
【0042】また、折畳作業は容易であり、手作業及び
機械折りのいずれについても、工程を簡略化して製造コ
ストを低減できる。
【0043】なお、上記の実施の形態では、第1ないし
第3の工程について、上側展開部21、右側展開部24、左
側展開部23の順としたが、この構成に限られず、右側展
開部24、上側展開部21、左側展開部23の順、あるいは、
左側展開部23、上側展開部21、右側展開部24の順として
も同様に効果を奏することができる。
【0044】また、本発明のエアバッグは、ステアリン
グホイール本体に取り付けられる運転者用の他、インス
ツルメントパネルに設けられる助手席乗員用や、座席の
後部に備えられる後部座席用などのエアバッグ装置に用
いるエアバッグに適用でき、さらに、乗員の衝撃を吸収
するエアバッグ装置のエアバッグに広く適用できる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグの折畳方法に
よれば、このエアバッグの折畳方法で折り畳まれたエア
バッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エアバッ
グ内にガスが供給されエアバッグが展開する際には、ま
ず、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に
迅速に展開させることができる。この展開は、折込部の
展開によりさらに助長できる。そこで、乗員が前傾して
くる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分にエアバ
ッグを大きく展開させることができる。
【0046】請求項2記載のエアバッグの折畳方法によ
れば、請求項1記載の効果に加え、下側展開部が巻き戻
されながら所定の方向に向かって展開し、下側展開部を
乗員の胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開
できる。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部
から腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させ
ることが容易にできる。
【0047】請求項3記載のエアバッグによれば、この
エアバッグが備えられたエアバッグ装置が作動し、エア
バッグ内にガスが供給されエアバッグが展開する際に
は、まず、下側展開部を乗員の胸部から腹部に対応する
部分に迅速に展開させることができる。この展開は、折
込部の展開によりさらに助長できる。そこで、乗員が前
傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に対応する部分に
エアバッグを大きく展開させることができる。
【0048】請求項4記載のエアバッグによれば、請求
項3記載の効果に加え、下側展開部は、少なくとも一部
を巻き込んで形成したため、下側展開部が巻き戻されな
がら所定の方向に向かって展開し、下側展開部を乗員の
胸部から腹部に対応する部分に容易に迅速に展開でき
る。そこで、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から
腹部に対応する部分にエアバッグを大きく展開させるこ
とが容易にできる。
【0049】請求項5記載のエアバッグ装置によれば、
請求項3または4記載のエアバッグを備えるとともに、
膨出部が下側展開部の展開方向を規制するため、下側展
開部を乗員の胸部から腹部に対応する部分に迅速に展開
でき、乗員が前傾してくる前に、乗員の胸部から腹部に
対応する部分にエアバッグを大きく展開させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ及びエアバッグの折畳方法
の一実施の形態を示す折り畳み状態の説明図である。 (a)は展開初期の斜視図 (b)は(a)のi-ii-iii-iv断面図
【図2】同上エアバッグの動作を示す説明図である。
【図3】同上エアバッグの折畳方法の第1の工程を示す
説明図である。
【図4】同上エアバッグの折畳方法の第2の工程を示す
説明図である。
【図5】同上エアバッグの折畳方法の第3の工程を示す
説明図である。
【図6】同上エアバッグの折畳方法の第4及び第5の工
程を示す説明図である。
【図7】同上エアバッグの折畳工程を示す図3(e)のI
−I断面図である。
【図8】同上エアバッグの折畳工程を示す図4(d)のII
−II断面図である。
【図9】同上エアバッグの折畳工程を示す図5(d)のIII
−III断面図である。
【図10】同上エアバッグを備えたエアバッグ装置を示
す一部の断面図である。
【図11】同上エアバッグ装置の展開初期の状態を示す
一部の断面図である。
【図12】同上エアバッグ装置のカバー体を示す反乗員
側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ 2 エアバッグ装置 8 カバー体 8e 膨出部 9 収納部 9a ポケット部 21 上側展開部 22 下側展開部 23 左側展開部 24 右側展開部 26 中央展開部 A 乗員 E 角部 F 折込部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員
    の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左
    側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位
    置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中
    央展開部を備えたエアバッグの折畳方法であって、 前記上側展開部、前記左側展開部、及び前記右側展開部
    のいずれかを前記中央展開部の乗員側に折り重ねる第1
    の工程と、 この第1の工程で前記上側展開部を前記中央展開部の乗
    員側に折り重ねた場合は前記左側展開部及び前記右側展
    開部のいずれかを前記第1の工程で折り重ねられた展開
    部の乗員側に折り重ね、前記第1の工程で前記左側展開
    部及び前記右側展開部のいずれかを前記中央展開部の乗
    員側に折り重ねた場合は前記上側展開部を前記第1の工
    程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第2の
    工程と、 前記中央展開部の乗員側に折り重ねられていない前記左
    側展開部及び前記右側展開部のいずれかを前記第2の工
    程で折り重ねられた展開部の乗員側に折り重ねる第3の
    工程と、 前記前記第3の工程で折り重ねられた展開部の乗員側に
    前記下側展開部を折り重ねる第4の工程と、 前記下側展開部の反乗員側に位置する左右の角部を中央
    側に折り込み折込部を形成する第5の工程とを具備した
    ことを特徴とするエアバッグの折畳方法。
  2. 【請求項2】 第4の工程は、下側展開部を巻く工程を
    有することを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折
    畳方法。
  3. 【請求項3】 乗員の頭部に対応する上側展開部、乗員
    の胸部に対応する下側展開部、これら上部及び下部の左
    側に位置する左側展開部、前記上部及び下部の右側に位
    置する右側展開部、及びこれら展開部の間に位置する中
    央展開部を備えたエアバッグであって、 各展開部は、前記中央展開部の乗員側に、前記上側展開
    部、前記左側展開部、及び前記右側展開部を前記上側展
    開部が最も乗員側に位置しない適宜の順序で折り重ね、
    さらに、これら展開部の乗員側に、前記下側展開部を折
    り重ねて折り畳まれるとともに、前記下側展開部の反乗
    員側の部分は、中央側に折り込まれて折込部が形成され
    たことを特徴とするエアバッグ。
  4. 【請求項4】 下側展開部は、少なくとも一部を巻き込
    んで形成されたことを特徴とする請求項3記載のエアバ
    ッグ。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載のエアバッグと、
    このエアバッグを収納する収納部を備えたカバー体とを
    具備し、 前記カバー体は、前記エアバッグの折込部を形成した空
    間を埋める膨出部と、 この膨出部の乗員側に位置する下側展開部を収納するポ
    ケット部とを備えたことを特徴とするエアバッグ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115320532A (zh) * 2022-08-30 2022-11-11 宁波均胜汽车安全系统有限公司 安全气囊折叠方法及安全气囊装置

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