JP3967901B2 - ペダル開閉式ごみ容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペダル開閉式ごみ容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から上部に開口部を有する容器本体と、開口部を開閉するための蓋と、容器本体の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する回動部材と、回動部材の前端部に取付けられるペダルと、ペダルを踏んで回動部材を回動した際に上方に移動して蓋を開く操作杆とを備えたペダル開閉式ごみ容器が知られている。
【0003】
上記ペダル開閉式ごみ容器においては、操作性の観点などの理由でペダルが容器本体の前面から突出している。ところが、ペダルが容器本体の前面から突出しているため、梱包、搬送に当たり、容器本体から突出するペダルが邪魔になって、梱包が面倒であるばかりでなく、容器本体を複数上下にはめ合わせてコンパクトにした状態で梱包することができないので、梱包コストも高くなり、更に、搬送においてもペダルが邪魔になるだけでなく、容器本体を複数上下にはめ合わせてコンパクトにした状態で搬送できないので、搬送コストが高くなるという問題があった。
【0004】
そこで、たとえば、実用新案登録第3014858号や特開平11−227813号等が提案されている。
【0005】
前者の従来例は、容器本体の下面部にシーソ回動自在に取付けた回動部材の前端部の取付け部を容器本体の前面より少し突出させ、この容器本体の前面より少し突出させた取付け部にペダルを容器本体の外面に沿うように起立自在に取付けるか又は上記容器本体の前面より少し突出させた取付け部にペダルを取り外し可能としたものであり、これにより梱包や搬送に当たって、ペダルが容器本体の外面から使用状態と同様の突出状態とならないようにしようとするものである。しかしながら、この前者の従来例にあっては、ペダルを起立させた場合にはペダルが容器本体の外面から依然として起立状態で突出しており、また、ペダルを取り外した場合でも回動部材の前端部の取付け部を容器本体の前面より突出している。したがって、この従来例にあっては、容器本体の前面からの突出量が少ないとはいえ依然としてペダルや回動部材の前端部が突出していて、これが梱包や搬送の際に邪魔になり、また、突出部分が邪魔になって容器本体同士を上下に多段に嵌め込んでコンパクトにして梱包したり、搬送したりすることができないものである。
【0006】
また、後者の従来例にあっては、容器本体の前面の下端部に凹みを設け、容器本体の下面部にシーソ回動自在に取付けた回動部材の前端部にペダルを起倒自在に取付け、梱包や搬送の際はペダルを起立させて凹み内に位置させ、使用の際にはペダルを倒してペダルの前部を容器本体の前面から前方に突出させるようにしている。この後者の従来例は梱包や搬送時にはペダルが凹み内で起立しているので、容器本体を複数上下に多段に嵌め込んで梱包、搬送が可能である。しかしながら、この後者のような従来例においては、ペダルが回動部材に対して回動自在であるため、ペダルを倒して使用している際、足先がペダルに当たるとペダルが起立する方向に回動したり、あるいはペダルを踏んで離すと反動でペダルが回動部材に対して回動するおそれがあり、ペダルが不安定であり、このため、足で踏んで行うペダル操作がしにくいという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、梱包や搬送に当たってペダル、回動部材が邪魔にならず、しかも、使用時に安定してペダル操作ができるペダル開閉式ごみ容器を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るペダル開閉式ごみ容器は、上部に開口部1を有する容器本体2と、開口部1を開閉するための蓋Aと、容器本体2の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する回動部材Bと、回動部材Bの前端部に取付けられるペダルCと、ペダルCを踏んで回動部材Bを回動した際に上方に移動して蓋Aを開く操作杆51とを備えたペダル開閉式ごみ容器において、容器本体21の前面部の下部に前面よりも背方側に凹んだ凹み60を設け、ペダルCを取付けない状態で回動部材Bの前端部を容器本体2の前面よりも突出しないように凹み60内に位置させ、回動部材Bの前端部に嵌め込み部61を設け、ペダルCの後面に開口する嵌め込み凹部64を形成し、凹み60内に位置する回動部材Bの前端部の嵌め込み部61にペダルCの後面に開口する嵌め込み凹部64を嵌め込むと共に回動部材Bの前端部にペダルCを係止手段Dにより後付け可能に取付け、後付けによりペダルCを回動部材Bの前端部に取付けた状態でペダルCの少なくとも前部を容器本体2の前面よりも前方に突出させて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、梱包、搬送に当たっては、ペダルCを回動部材Bに取付けない状態で梱包、搬送するものであり、この場合、ペダルCが梱包や搬送の邪魔にならないのみならず、回動部材Bの前端部が容器本体2の前面よりも突出しないように凹み60内に位置するので、回動部材Bの前端部も梱包や搬送の邪魔にならないものである。また、使用に当たっては、後付けによりペダルCの後面に開口する嵌め込み凹部64を凹み60内に位置する回動部材Bの前端部の嵌め込み部61に嵌め込むと共に係止手段Dにより取付けることで、簡単且つ確実にペダルCを回動部材Bに取付けることができるものである。
【0009】
また、容器本体2の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する2つの回動部材Bを設け、この2つの回動部材Bの前端部にそれぞれ嵌め込み部61を設けると共に嵌め込み部61の両側に先端が自由端となった弾性を有する係止片62を設け、該係止片62の外面部に係止爪63を突設し、ペダルCの後面に開口する嵌め込み凹部64を形成し、嵌め込み凹部64の両側に係止孔65を設け、2つのペダルCの嵌め込み凹部64をそれぞれ2つの回動部材Bの嵌め込み部61に嵌め込み、係止爪63を係止孔65に係止することが好ましい。このような構成とすることで、2つのペダルCを嵌め込みと係止とによりそれぞれ回動部材Bに取付けることができて、簡単な構成で2つのペダルCを安定して取付けることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0011】
図15乃至図17に容器本体2が示してある。容器本体2は上部に開口部1が形成してあり、この容器本体2の開口部1の周囲には外側方に向けてフランジ部14が設けてあり、開口部1の一端部(図に示す実施形態では開口部1の1辺)における上記フランジ部14部分には上下に貫通した挿通孔15が設けてあり、この挿通孔15を設けたフランジ部14には更に外側方に向けて一対の軸支用突出部16が突出してある。
【0012】
一対の軸支用突出部16の両側にはそれぞれ軸部17が一体に突出しており、一方の軸支用突出部16の外側の軸部17が第1の主軸支部10となり、他方の軸支用突出部16の外側の軸部17が第2の主軸支部11となっている。この一定間隔を隔てて配設された第1の主軸支部10と第2の主軸支部11とで後述の大蓋3の一端部に設けた一対の大蓋側被軸支部6を回動自在に軸支するための大蓋用軸支部7が構成してある。
【0013】
また、一方の軸支用突出部16の内側の軸部17が第1の副軸支部12となり、他方の軸支用突出部16の内側の軸部17が第2の副軸支部13となっている。そして、上記一方の軸支用突出部16の外側の軸部17よりなる第1の主軸支部10と該一方の軸支用突出部16の内側の軸部17よりなる第1の副軸支部12との組みで後述の2枚の小蓋4のうち一方の小蓋4の一端部に設けた一対の小蓋側被軸支部8を回動自在に軸支するための小蓋用軸支部9が構成してあり、また、他方の軸支用突出部16の外側の軸部17よりなる第2の主軸支部11と該他方の軸支用突出部16の内側の軸部17よりなる第2の副軸支部13との組みで後述の2枚の小蓋4のうち他方の小蓋4の一端部に設けた一対の小蓋側被軸支部8を回動自在に軸支するための小蓋用軸支部9が構成してある。
【0014】
大蓋3は図18に示すようなもので、1枚で容器本体2の開口部1を閉じることができる大きさとなっている。大蓋3の一端部には突部18が突設してあり、突部18には一対のU状溝部6aよりなる大蓋側被軸支部6が形成してある。一対のU状溝部6aは少なくとも対向面側に開口し且つ突部18の突出方向に向けて開口しており、U状溝部6aの突部18の突出方向の開口付近にストッパ用凸部6bが設けてある。また、大蓋3の突部18の下面側には一対のU状溝部6a間の中間部分に操作用腕部19が突設してある。
【0015】
小蓋4は図19に示すようなもので、上記大蓋3を2分割した形状をしていて2枚の小蓋4で容器本体2の開口部1を閉じることができるようになっており、各小蓋4の一端部には突部20が突設してあり、突部20には一対のU状溝部8aよりなる小蓋側被軸支部8が形成してある。一対のU状溝部8aは少なくとも対向面側に開口し且つ突部20の突出方向に向けて開口しており、U状溝部8aの突部20の突出方向の開口付近にストッパ用凸部8bが設けてある。また、小蓋4の突部20の下面側には一対のU状溝部8a間の中間部分に操作用腕部21が突設してある。
【0016】
容器本体2の上部の開口部1には1枚の大蓋3又は2枚の小蓋4を選択的に取付け自在となっている。図5乃至図8は1枚の大蓋3を取付けた状態を示し、このように1枚の大蓋3を取付ける場合には、第1の主軸支部10と第2の主軸支部11とよりなる大蓋用軸支部7に、大蓋3の一端部に設けた一対の大蓋側被軸支部6を回動自在に軸支することで取付けるものである。すなわち、図23に示すように、大蓋3を起立した状態で一対の大蓋側被軸支部6を構成する一対のU状溝部6aの下方開口(突部18の突出方向の開口)を第1の主軸支部10を構成する軸部17と第2の主軸支部10を構成する軸部17とに上方から被嵌することで大蓋用軸支部7に大蓋側被軸支部6を回動自在に軸支するものである。この場合、ストッパ用凸部6bを乗り越えて軸部17にU状溝部6aを被嵌するものであり、乗り越える際に弾性的に溝幅が広がったU状溝部6aが弾性的に復元することでストッパ用凸部6bにより軸部17からU状溝部6aが抜けるのを防止している。もちろん、強い力で外すときは大蓋3を取り外すことが可能となるようにしてもよい。
【0017】
また、図10乃至図13には2枚の小蓋4を取付けた状態を示し、このように2枚の小蓋4を取付ける場合には、第1の主軸支部10と第1の副軸支部12の組みで構成される小蓋用軸支部9と、第2の主軸支部11と第2の副軸支部13の組みで構成される小蓋用軸支部9とに、2枚の小蓋4の一端部にそれぞれ設けた一対の小蓋側被軸支部8を着脱自在に軸支することで取付けるものである。すなわち、ここで一方の小蓋4を起立した状態で一対の小蓋側被軸支部8を構成する一対のU状溝部8aの下方開口(突部20の突出方向の開口)を第1の主軸支部10を構成する軸部17と第1の副軸支部12を構成する軸部17とに上方から被嵌することで一方の小蓋用軸支部9に一方の小蓋4の小蓋側被軸支部8を回動自在に軸支するものであり、また、他方の小蓋4を起立した状態で一対の小蓋側被軸支部8を構成する一対のU状溝部8aの下方開口(突部20の突出方向の開口)を第2の主軸支部11を構成する軸部17と第2の副軸支部13を構成する軸部17とに上方から被嵌することで他方の小蓋用軸支部9に他方の小蓋4の小蓋側被軸支部8を回動自在に軸支するものである。この場合、ストッパ用凸部8bを乗り越えて軸部17にU状溝部8aを被嵌するものであり、乗り越える際に弾性的に溝幅が広がったU状溝部8aが弾性的に復元することでストッパ用凸部8bにより軸部17からU状溝部8aが抜けるのを防止している。もちろん、強い力で外すときは小蓋4を取り外すことが可能となるようにしてもよい。
【0018】
なお、添付図面に示す実施形態では大蓋用軸支部7、小蓋用軸支部9を軸(図の例では軸部)により構成し、大蓋側被軸支部6、小蓋側軸支部8を軸受け(図の例ではU状溝部)により構成したが、大蓋用軸支部7、小蓋用軸支部9を軸受けとし、大蓋側被軸支部6、小蓋側軸支部8を軸としてもよいものである。
【0019】
図16に示すように、容器本体2の底面部には前後方向にわたって上方に凹設した凹所22が設けてある。また、容器本体2の前面下端部には凹み60が設けてあり、容器本体2の後面には背方に開口した操作杆配置用の縦長の凹部40が上下方向にわたって設けてあり、上記凹所22の前端開口が凹み60の下部に連通すると共に凹所22の後端開口が凹部40の下部と連通している。
【0020】
凹所22の中央部には凹所22の上底部より下方に向けて中央突部23が設けてある。凹所22の両内壁の中央突部23を介して対向する部分に第1の主枢支部24となる枢支孔と第2の主枢支部25となる枢支孔とを設けてあり、この第1の主枢支部24と第2の主枢支部25とで後述の大蓋用回動部材30の両側に設けた一対の被枢支部31をシーソ回動自在に枢支できる大蓋用回動部材側枢支部26を構成してある。
【0021】
また、第1の主枢支部24と対向する中央突部23の側面に第1の副枢支部27となる枢支孔を設けてあり、第2の主枢支部25と対向する中央突部23の側面に第2の副枢支部28となる枢支孔を設けてある。ここで、第1の主枢支部24と第1の副枢支部27の組みおよび第2の主枢支部25と第2の副枢支部28の組みでそれぞれ後述の2つの小蓋用回動部材32の両側に設けた被枢支部33をそれぞれ独立してシーソ回動自在に枢支できる2組みの小蓋用回動部材側枢支部29を構成してある。
【0022】
回動部材Bとしては図20,図21に示すような大蓋用回動部材30と小蓋用回動部材32とがあり、大蓋用回動部材30と小蓋用回動部材32のいずれも前端部に嵌め込み部61を設けると共に嵌め込み部61の両側にコ字状の切り込み溝を形成し、コ字状の切り込み溝で囲まれた部分がコ字状をした先端が自由端となった弾性を有する係止片62となっており、この係止片62の外面部に係止爪63を突設してある。そして、回動部材Bの前端部には後述のようにしてペダルCを取付ける(大蓋用回動部材30の前端部には大蓋用のペダル34を取付けることができ、また、小蓋用回動部材32の前端部には小蓋用のペダル38を取付けることができる)ようになっている。
【0023】
大蓋用回動部材30の他端部(後端部)に接続用軸部35が設けてあり、前後方向の中央部は横幅が広くなった幅広部36となっていてこの幅広部36の中央部に遊嵌用窓部37が形成してあり、また、幅広部36の両側には一対の被枢支部31を構成する軸がそれぞれ突設してある。
【0024】
また、小蓋用回動部材32の他端部(後端部)に接続用軸部39が設けてあり、前後方向の中央部の両側には一対の被枢支部33を構成する軸がそれぞれ突設してある。
【0025】
ここで、大蓋用回動部材30を容器本体2の下面部において接地面よりも上方位置でシーソ回動自在に取付けるには以下のようにして行う。すなわち、図7に示すように、大蓋用回動部材30の中央部に設けた遊嵌用窓部37を下方から中央突部23に遊嵌した状態で大蓋用回動部材30を容器本体2の下面部の凹所22に入れて大蓋用回動部材30の両側の被枢支部31をそれぞれ第1の主枢支部24と第2の主枢支部25とで構成される大蓋用回動部材側枢支部26にシーソ回動自在に枢支することで取付けることができる。
【0026】
また、2つの小蓋用回動部材32を容器本体2の下面部において接地面よりも上方位置でそれぞれ独立してシーソ回動自在に取付けるには以下のようにして行う。すなわち、図12に示すように、一方の小蓋用回動部材32を凹所22の一方の片側半部に入れて小蓋用回動部材32の両側の被枢支部33をそれぞれ第1の主枢支部24と第1の副枢支部27とで構成される小蓋用回動部材側枢支部29にシーソ回動自在に枢支することで取付け、また、他方の小蓋用回動部材32を凹所22の他方の片側半部に入れて他方の小蓋用回動部材32の両側の被枢支部33をそれぞれ第2の主枢支部25と第2の副枢支部28とで構成される他の小蓋用回動部材側枢支部29にシーソ回動自在に枢支することで取付けるものである。
【0027】
回動部材Bに後付けで取付けることができるペダルCとしては図2(b)に示すような大蓋用のペダル34と図2(c)に示すような小蓋用のペダル38とがある。大蓋用ペダル34の下面部、小蓋用のペダル38の下面部及びにはそれぞれ後面に開口する嵌め込み凹部64を形成し、嵌め込み凹部64の両側に係止孔65を設けてある。
【0028】
上記のように、容器本体2の下面部に1つの大蓋3を開き操作するための1つの大蓋用回動部材30と、2つの小蓋4をそれぞれ独立して開き操作するための2つの小蓋用回動部材32とを選択的に取付けることができるものであって、共通の容器本体2を1つの大蓋3付きのごみ容器と、2つの小蓋4付きのごみ容器として兼用できるものである。また、上記のように大蓋用回動部材側枢支部26を構成する第1の主枢支部24、第2の主枢支部25をそれぞれ小蓋用回動部材側枢支部29の一構成部材として兼用化しているので、構造が簡略化できるものである。
【0029】
なお、添付図面に示す実施形態では大蓋用回動部材側枢支部26、小蓋用回動部材側枢支部29を軸受け(図の例では孔)により構成し、被枢支部31、被枢支部33を軸により構成したが、大蓋用回動部材側枢支部26、小蓋用回動部材側枢支部29を軸とし、被枢支部31、被枢支部33を軸受けとしてもよいものである。
【0030】
図17に示すように、容器本体2の後面に設けた操作杆配置用の縦長の凹部40の下端部は前述のように容器本体2の下面部に形成した凹所22の後端開口と略直交して連通しており、また、凹部40の上部は前述の容器本体2の上部の開口部1の周囲のフランジ部14の一辺に設けた挿通孔15に連通している。
【0031】
挿通孔15は図15に示すように、平面視でフランジ部14の一辺に沿って細長くなっており、該細長孔の対向する長辺のうち一方の長辺の中央部に細長い挿通孔15内に向けて中央ガイド突部41が設けてある。ここで、中央ガイド突部41の両側がそれぞれ第1主ガイド部42、第2主ガイド部43となり、この第1主ガイド部42、第2主ガイド部43で後述の大蓋用操作杆44の両側に設けた被ガイド部45をガイドするための大蓋用操作杆側ガイド部46を構成している。また平面視で細長い挿通孔15の対向する短辺はそれぞれ第1副ガイド部47、第2副ガイド部48となっており、対向する第1主ガイド部42と第1副ガイド部47の組みと対向する第2主ガイド部43と第2副ガイド部48の組みとで後述の2つの小蓋用操作杆49の両側に設けた被ガイド部45をガイドするための2組の小蓋用操作杆側ガイド部50となっている。
【0032】
添付図面に示す実施形態においては図22に示すような共通の操作杆51により大蓋用操作杆44、小蓋用操作杆49が構成してある。大蓋用操作杆44、小蓋用操作杆49となる共通の操作杆51は断面コ字状をした縦長の杆であって、断面コ字状をした操作杆51の両側部が被ガイド部45となっており、また、操作杆51の下端部に断面C字状をした連結部52が設けてあり、操作杆51の上端部に連結用孔部53aを有する押操作部53が設けてある。
【0033】
容器本体2は前述のように、1枚の大蓋3を開閉自在に取付ける蓋付き容器と2枚の小蓋4を開閉自在に取付ける蓋付き容器との2種類の蓋付き容器の本体として兼用できるものであり、梱包、搬送に当たっては、いずれも、図1に示すように、容器本体2に蓋A(1枚の大蓋3又は2枚の小蓋4)を取付けず、更に、ペダルC(1つの大蓋用のペダル34又は2つの小蓋用のペダル38)を取付けず、他の部材である回動部材B(1つの大蓋用回動部材30又は2つの小蓋用回動部材32)及び操作杆51(1つの大蓋用操作杆44又は2つの小蓋用操作杆49)を容器本体2に取付けた状態で梱包、搬送を行うものである。上記のように、蓋A、ペダルCを取付けず、他の部材である回動部材B及び操作杆51を取付けた容器本体2は、回動部材B及び操作杆51が容器本体2の前面や後面から外に突出しないので、梱包がし易く、搬送がしやすいものである。また、上部が開口部1となった容器本体2は合成樹脂により形成してあるので、型抜き等の理由により上に行くほど大径となっているので、下段の容器本体2の上部の開口部1から上段の容器本体2を嵌め込むというように上下にコンパクトにした状態で梱包したり搬送したりすることも可能となるものである。なお、蓋A(大蓋3や小蓋4)は複数枚重ねて梱包し、更に、ペダルCは各容器本体2内に入れて容器本体2と共に梱包する。
【0034】
上記梱包や搬送のために回動部材B及び操作杆51を容器本体2に取付けた際、操作杆51の下端部の断面C字状の連結部52を大蓋用回動部材30の後端部の接続用軸部35又は小蓋用回動部材32の後端部の接続用軸部39に回動自在に嵌め込み、操作杆51の上部は図9や図14に示すように横長の挿通孔15に挿通するものであるが、ここで操作杆51が大蓋用操作杆44の場合には挿通孔15の中央部に挿通するものであり、この場合、断面コ字状をした操作杆51のコ字状溝部54を中央ガイド突部41にスライド自在に被嵌すると共に断面コ字状をした操作杆51の両側部の被ガイド部45を中央ガイド突部41の両側の第1主ガイド部42、第2主ガイド部43よりなる大蓋用操作杆側ガイド部46に小隙間を介して対向させる。また、操作杆51が小蓋用操作杆49の場合には図14に示すように、2つの小蓋用操作杆49の上部を横長の挿通孔15の両側部に挿通するものであり、この場合、一方の小蓋用操作杆49の両端部の被ガイド部45がそれぞれ対向する第1主ガイド部42と第1副ガイド部47の組みで構成される小蓋用操作杆側ガイド部50に上下スライド自在にガイドされるように嵌め込まれ、また、他方の小蓋用操作杆49の両端部の被ガイド部45がそれぞれ対向する第2主ガイド部43と第2副ガイド部48の組みで構成される小蓋用操作杆側ガイド部50に上下スライド自在にガイドされるように嵌め込まれる。
【0035】
蓋付きごみ容器として使用するに当たっては、容器本体2に蓋Aを回動自在に取付け、また、回動部材Bの前端部にペダルCを嵌め込むと共に係止手段Dにより係止して取付ける。
【0036】
1枚の大蓋3を取付ける場合には前述のように、容器本体2の大蓋用軸支部7に大蓋3の大蓋側被軸支部6を回動自在に軸支して取付けるものであり、また、2枚の小蓋4を取付ける場合には前述のように、容器本体2の2組の小蓋用軸支部9にそれぞれ2つの小蓋4の小蓋側被軸支部8をそれぞれ回動自在に軸支して取付けるものである。なお、容器本体2に2つの小蓋4を取付ける場合、容器本体2内に仕切り(図示せず)を着脱自在に嵌め込んで容器本体2内を2つの収納部にわける。
【0037】
一方、使用に当たって回動部材Bに後付けによりペダルCを取付けるには、次のようにして行うものである。すなわち、ペダルCの嵌め込み凹部64を回動部材Bの嵌め込み部61に嵌め込み、係止爪63を係止孔65の縁に係止することによりペダルCを回動部材Bに嵌め込みにより後付けすることができるものである。ここで、係止爪63は係止片62の弾性力により係止孔65の縁に係止して取付けられ、上記係止爪63と係止孔65によりペダルCを回動部材Bに取付けるための係止手段Dが構成される。
【0038】
ペダルCとしては前述のように大蓋用のペダル34と小蓋用のペダル38とがあり、大蓋用のペダル34の場合には1つの大蓋用のペダル34を1つの大蓋用回動部材30の前端部に上記のようにして後付けにより取付けるものであり、また、小蓋用のペダル38の場合には2つの小蓋用のペダル38を2つの小蓋用回動部材32の前端部に上記のようにして後付けにより取付けるものである。
【0039】
しかして、使用に当たっては、図3のように蓋Aにより容器本体2の開口部1を閉じている状態で、ペダル34に足を載せて踏んでペダルCを押し下げると、図4のように大蓋用回動部材30が回動して大蓋用操作杆44を構成する操作杆51が上方に移動し、操作杆51の上端部の押操作部53により操作用腕部19(小蓋4の場合には操作用腕部21)を上方に押し上げ、蓋Aが回動して開くものであり、この状態で容器本体2内にごみを入れるものである。
【0040】
また、ペダル34から足を離すと、蓋Aの自重により蓋Aが逆方向に回動して容器本体2の開口部1を閉じ、また、操作杆51が蓋Aにより下方に押し下げられて回動部材Bを上記と逆方向にシーソ回動し、ペダルCが前端側が上となるように初期位置に復帰する(図3)。
【0041】
なお、2つ小蓋4を取付けた場合には小蓋用の2つのペダル38のいずれかを踏むことでいずれかの小蓋4を独立して開くことができ、また、2つのペダル38を同時に踏むことで2つの小蓋4を同時に開くことができる。
【0042】
なお、上記実施形態においては1つの大蓋3を取付ける蓋付きごみ容器と、2つの小蓋4を取付ける蓋付きごみ容器の各容器本体2として共通のものを使用する例で示したが、1つの大蓋3を取付ける蓋付きごみ容器における容器本体と、2つの小蓋4を取付ける蓋付きごみ容器の各容器本体とが別の構成のものであってもよいものである。
【0043】
また、ペダルCは後付けで取付けて前部を容器本体2の前面よりも前方に突出しているので、ペダルCの前部の形状、大きさは容器本体2の前面下部に設けた凹み60の大きさに規制されることがない。これにより例えば、ペダルCの前部を凹み60よりも大きいものとすることができる。
【0044】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、ペダル開閉式ごみ容器において、容器本体2の前面部の下部に前面よりも背方側に凹んだ凹みを設け、ペダルを取付けない状態で回動部材の前端部を容器本体の前面よりも突出しないように凹み内に位置させ、この回動部材の前端部に嵌め込み部を設け、ペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を形成し、凹み内に位置する回動部材の前端部の嵌め込み部にペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を嵌め込むと共に回動部材の前端部にペダルを係止手段により後付け可能に取付け、後付けによりペダルを回動部材の前端部に取付けた状態でペダルの少なくとも前部を容器本体の前面よりも前方に突出させてあるので、梱包、搬送に当たっては、ペダルを回動部材に取付けない状態で梱包、搬送するものであり、この場合、ペダルが梱包や搬送の邪魔にならないのみならず、回動部材の前端部が容器本体の前面よりも突出しないように凹み内に位置するので、回動部材の前端部も梱包や搬送の邪魔にならないものであり、この結果、梱包や搬送が簡単且つ低コストとなるものであり、また、使用に当たっては、後付けによりペダルの後面に開口する嵌め込み部を凹み内に位置する回動部材の前端部の嵌め込み部に嵌め込むと共に係止手段により取付けることで、簡単且つ確実にペダルを回動部材に取付けることができ、使用時にペダルががたついたり回動したりしないものであって、安定してペダル操作ができるものである。
【0045】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、容器本体の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する2つの回動部材を設け、この2つの回動部材の前端部にそれぞれ嵌め込み部を設けると共に嵌め込み部の両側に先端が自由端となった弾性を有する係止片を設け、該係止片の外面部に係止爪を突設し、ペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を形成し、嵌め込み凹部の両側に係止孔を設け、2つのペダルの嵌め込み凹部をそれぞれ2つの回動部材の嵌め込み部に嵌め込み、係止爪を係止孔に係止してあるので、2つのペダルを嵌め込みと係止とによりそれぞれ2つの回動部材に取付けることができて、嵌め込みという簡単な構成で回動しないように安定して取付けることができると共に係止という簡単な構成で外れないように取付けることができ、2つのペダルの後付けが簡単且つ確実に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペダルを取付ける前の状態の容器本体の断面図である。
【図2】(a)は同上のペダルを回動部材に取付ける前の分解断面図であり、(b)は大蓋用のペダルと回動部材との上下逆にした状態における分解斜視図であり、(c)は小蓋用のペダルと回動部材との上下逆にした状態における分解斜視図である。
【図3】同上の蓋付きごみ容器において開口部を閉じた状態の断面図である。
【図4】同上の開口部を開いた状態の断面図である。
【図5】同上の1枚の大蓋を取付けた蓋付き容器の平面図である。
【図6】同上の1枚の大蓋を取付けた状態の正面図である。
【図7】同上の1つの大蓋用回動部材を取付けた状態の下面図である。
【図8】同上の1つの大蓋用操作杆を取付けた状態の背面図である。
【図9】同上の1つの大蓋用操作杆の挿通孔への挿通部分の断面図である。
【図10】同上の2枚の小蓋を取付けた蓋付き容器の平面図である。
【図11】同上の2枚の小蓋を取付けた状態の正面図である。
【図12】同上の2つの小蓋用回動部材を取付けた状態の下面図である。
【図13】同上の2つの小蓋用操作杆を取付けた状態の背面図である。
【図14】同上の2つの小蓋用操作杆の挿通孔への挿通部分の断面図である。
【図15】同上の容器本体の平面図である。
【図16】同上の容器本体の下面図である。
【図17】同上の容器本体の背面図である。
【図18】同上の大蓋を示し、(a)は平面図であり、(b)は下面図であり、(c)は正面断面図であり、(d)は(c)のX1−X1線断面図であり、(e)は(c)のX2−X2線断面図である。
【図19】同上の小蓋を示し、(a)は平面図であり、(b)は下面図であり、(c)は(a)のY1−Y1線断面図であり、(d)は(a)のY2−Y2線断面図である。
【図20】同上の大蓋用回動部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図21】同上の小蓋用回動部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図22】同上の操作杆を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は断面図である。
【図23】同上の大蓋(小蓋)を取付ける状態を示す説明図のための一部破断した斜視図である。
【符号の説明】
1 開口部
2 容器本体
5 ごみ容器
51 操作杆
60 凹み
61 嵌め込み部
62 係止片
63 係止爪
64 嵌め込み凹部
65 係止孔
A 蓋
B 回動部材
C ペダル
D 係止手段
Claims (2)
- 上部に開口部を有する容器本体と、開口部を開閉するための蓋と、容器本体の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する回動部材と、回動部材の前端部に取付けられるペダルと、ペダルを踏んで回動部材を回動した際に上方に移動して蓋を開く操作杆とを備えたペダル開閉式ごみ容器において、容器本体の前面部の下部に前面よりも背方側に凹んだ凹みを設け、ペダルを取付けない状態で回動部材の前端部を容器本体の前面よりも突出しないように凹み内に位置させ、この回動部材の前端部に嵌め込み部を設け、ペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を形成し、凹み内に位置する回動部材の前端部の嵌め込み部にペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を嵌め込むと共に係止手段により後付け可能に取付け、後付けによりペダルを回動部材の前端部に取付けた状態でペダルの少なくとも前部を容器本体の前面よりも前方に突出させて成ることを特徴とするペダル開閉式ごみ容器。
- 容器本体の下面部の設置面より上方位置においてシーソ回動する2つの回動部材を設け、この2つの回動部材の前端部にそれぞれ嵌め込み部を設けると共に嵌め込み部の両側に先端が自由端となった弾性を有する係止片を設け、該係止片の外面部に係止爪を突設し、ペダルの後面に開口する嵌め込み凹部を形成し、嵌め込み凹部の両側に係止孔を設け、2つのペダルの嵌め込み凹部をそれぞれ2つの回動部材の嵌め込み部に嵌め込み、係止爪を係止孔に係止して成ることを特徴とする請求項1記載のペダル開閉式ごみ容器。
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