JP3967335B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は記録装置に関し、特に、コンタクト・スタート・ストップ(CSS)方式のヘッドスライダを備えた磁気記録装置(磁気ディスク装置)や光記録装置(光ディスク装置)などの記録装置に関する。
磁気ディスク装置においては、浮動型ヘッドを用いるCSS方式が採用されることが多い。CSS方式は、磁気ディスク装置の停止時及び起動時に磁気ヘッドを磁気ディスクの面に接触させ、情報の記録又は再生の時には磁気ディスク表面から磁気ヘッドのスライダを浮上させるものである。浮上した磁気ヘッドのスライダは、サスペンションによって支持されながら磁気ディスク面の上方を移動される。そのスライダには、一般に読出し用及び書込み用の磁気ヘッド素子が取付けられる。
磁気ヘッドのスライダが浮上するのは、磁気ディスクの回転によって磁気ディスク表面に生じる空気流の作用、即ち磁気ディスク表面での動圧空気軸受けの原理によるものである。
スライダを浮上させるために、スライダのうち磁気ディスクに対向する側の面に空気流により浮上力を発生する凸部が形成してあり、空気流の流入端にテーパを形成する構造を有している。その凸部は、一般にレール面(浮上面)と呼ばれる。
そのスライダのレール面は、磁気ディスクの起動時(立ち上がり時)と停止時(立ち下がり時)に磁気ディスクに摺接する。
そこで、磁気ディスク面の磨耗や損傷を防止するために、磁気ディスクの記録層の上にはカーボン等の硬い材料からなる保護膜を形成している。また、その保護膜上に潤滑層を形成して保護膜の摩擦及び磨耗を低減し、保護膜の耐久性を向上している。
また、磁気ディスク装置の高記録密度化及び小型化に伴って、磁気ヘッドと磁気ディスクとの浮上量(スペーシング量)を小さくする傾向にある。浮上量を小さくしようとする場合には、浮上状態の磁気ヘッドと磁気ディスクとの接触を回避するために磁気ディスクの表面の粗さをできるだけ小さくする必要がある。
しかし、磁気ディスクの停止状態においては、磁気ディスクの表面が平滑になるほど磁気ディスクとスライダとの接触面積が大きくなってスライダと磁気ディスクの吸着が生じ易くなってしまう。
そのような吸着の力が大きければ、磁気ディスクを回転させるスピンドルモータの始動時の負荷が大きくなったり、また、磁気ディスクの回転起動の際にスライダ支持用のサスペンションや磁気ヘッド素子や磁気ディスク記録層が破損し易くなる。
そのような吸着力を小さくするために、磁気ヘッドのスライダのうちの磁気ディスクと対向するレール面(空気軸受面)に突起を設けて磁気ディスクとの接触面積を小さくすることが、例えば特開昭63−37874号公報に記載されている。
磁気ディスク装置の小型化に伴ってスライダの平面サイズは2mm四方又はそれ以下と小さくなっているので、突起が形成されるレール面の幅も数百μm程度となる。また、浮上量は100nm以下となっている。
このため、レール面のエッチング時間の制御によって突起の高さを精度良く調整することは難しくなり、歩留りが低下するといった問題がある。また、スライダの浮上開始又は浮上停止の際の安定動作をさらに向上するために、突起の高さを精度良く形成するとともに突起の配置等の適正化を図る必要がある。また、スライダに関しては、光ディスク装置でも、磁気ディスク装置と同じような状況下にある。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑みなされたもので、ヘッドスライダに搭載するトランスジューサの記録媒体への距離を小さくすることができる記録装置を提供することを目的とする。
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明によれば、図5に例示するように、浮力発生のためのレール面3b及び該レール面3bに形成された突起6a,6bを有するスライダと、前記スライダの空気流出端に取付けられたトランスジューサ2と、前記レール面3b及び前記トランスジューサ2に対向して配置される記録媒体13とを有する記録装置において、前記スライダが前記記録媒体13から浮上している状態で、前記空気流出端寄りの突起6a,6bの浮上量が、前記トランスジューサ2の浮上量よりも大きくなっていることを特徴とする記録装置が提供される。
本発明に係る記録装置によって得られる利点については、以下に記述する詳細な実施の形態を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの製造工程について、図1〜図3を参照しながら説明する。
まず、図1(a) に示すように、アルミナチタンカーバイド(Al2O3TiC)、フェライト或いはチタン酸カルシウムなどの材料からなるウェハ1の主面に磁気トランスジューサ2を縦横に複数個形成する。磁気トランスジューサ2は、例えば磁気抵抗効果素子、インダクタンス素子などからなり、1対の端子に接続されている。
次に、ダイシングソーを用いてウェハ1を図1(a) の破線に沿って切断することにより、磁気トランスジューサ2を複数の列に分割する。これにより、図1(b) に示すように、磁気トランスジューサ2が一列に並んだ棒状体3が1枚のウェハ1から複数個得られる。この棒状体3は、複数に分割されて磁気ヘッドのスライダとなるので、予め空気流の流入端側にテーパを予め形成しておく。
続いて、図1(c) に示すように、ホルダー4の上に複数の棒状体3を載置、固定する。この場合、磁気トランスジューサ2が形成された面を横向きにし、磁気トランスジューサ2の書込み及び読出し側の端部を上側にする。これにより、棒状体3の磁気トランスジューサ2が形成されてない面(以下、基板面という)3aが上向きになる。なお、ホルダー4の周囲は段状になっていて棒状体3の移動を規制している。
次に、図2(a) に示すように、棒状体3の基板面3a上にシリコン膜(中間層)5を5nmの厚さに形成し、さらにシリコン膜5の上にダイヤモンドライクカーボン(以下、DLCという)膜6を30nmの厚さに形成する。シリコン膜5は、DLC膜6と棒状体3との密着性を向上するために介在されている。なお、これらの膜は、スパッタ法又はCVD法によって形成する。
続いて、ラミネータを用いて第一のフィルムレジスト7をDLC膜6の上に積層する。この後に、第一のフィルムレジスト7を露光、現像することにより、図2(b) に示すように、第一のフィルムレジスト7を磁気ディスクと磁気ヘッドの接触部分となる突起形成部分に円形状に残す。パターニングの形状は、ここで円形としたが、浮上時の空気流を乱さない形状であれば楕円形や放物線形など、他の形状でもかわまない。パターニングされた第一のフィルムレジスト7は第一のマスクとして使用される。
なお、図中符号8は、ラミネータのローラを示している。
次に、図2(c) に示すように、第一のマスク7から露出したDLC膜6を酸素プラズマによりエッチングし、パターニングされたDLC膜6をスライダ上の突起6aとして使用する。DLC膜6の厚さは突起6aの高さとなる。このパターニング工程において、酸素プラズマによるシリコン膜5のエッチングレートは極めて小さいか零であるために、シリコン膜5は棒状体3上にそのまま残存する。これによりDLC膜6のエッチング深さの管理が容易になる。
この後に、図2(d) に示すように、再びラミネータを使用して第二のフィルムレジスト9を棒状体3上に積層し、これにより第一のフィルムレジスト7、シリコン膜5及び突起6aを覆う。ついで、第二のフィルムレジスト9を露光、現像し、これにより少なくとも棒状体3の幅方向に延びる略ストライプ状の窓9aを磁気トランスジューサ2の両側に形成する。これにより、図3(a) に示すように、第二のフィルムレジスト9は、磁気トランスジューサ2から延びる領域と磁気トランスジューサ2の間の中央を通る領域とに残される。第二のフィルムレジスト9が残される領域には突起6aが存在する。
次に、ストライプ状の第二のフィルムレジスト9を第二のマスクとして使用し、この第二のマスクの窓9aを通してシリコン膜5と基板面3aをイオンミリングによりエッチングして凹部10を形成する。これにより、図3(b) に示すように、少なくとも磁気トランスジューサ2から延びる領域と、2つの磁気トランスジューサ2の間の領域とに残された基板面3aは、凹部10によって仕切られることになる。凹部10の両側の凸状の基板面3a又はその上のシリコン膜5が、レール面3bとなる。
次に、図3(c) に示すように、第一及び第二のフィルムレジスト7,9を除去した後に、DLC、SiO2、Al2O3 などからなる保護膜11をスパッタ又はCVDにより形成し、棒状体3の突起6aが形成されている側の面を保護膜11により覆う。保護膜11の下層には、保護膜11の密着性を向上させるためのシリコン膜又はシリコンカーバイド膜などからなる密着層を形成してもよい。
保護膜11は、トランスジューサ2のレール面3b側への露出部を保護するとともに、レール面3bの最表面となるシリコン膜5の汚染を防止する機能を有する。汚染物としては、磁気ディスクから飛散する潤滑剤、突起から発生した炭素などがある。
この後に、1つおきに凹部10にダイシングソーを入れて棒状体3を複数に分割して、図3(d) に示すようなヘッドスライダ12の形状にする。
以上のように、本実施例では、DLC膜6をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、これをレール面3b上の突起6aとして適用しているので、突起6aとしての加工が容易になり、大きさや位置の精度が向上する。
また、突起6aを形成する際にマスクとして膜厚のバラツキが少ないフィルムレジスト7を使用しているので、突起6aの寸法精度が良く、しかも量産性が向上する。フィルムレジストの代わりに液状のレジストを使用すると、棒状体3上でのレジストの膜厚のバラツキが大きくなり、露光、現像後のパターン精度が悪くなり、ひいては突起6aの寸法の精度も低下する。
さらに、本実施例では、レール面3b上に突起6aを形成した後に、突起6aから離れた領域にに凹部10を形成しているので、第一のフィルムレジスト7を除去せずにその上に第二のフィルムレジスト9を積層することができ、フィルムレジストの除去工程が1回で済むために工程が短くなる。
これによって形成されたヘッドスライダ12の具体例を示すと図4のようになる。図4において、レール面3b,3上の保護膜11は省略している。 このスライダ12において、磁気ディスク(磁気記録媒体)13に対向する側のスライダ12の面には、その両側の縁部に沿って2つの略ストライプ状のレール面3bが突出し、また、それらのストライプ状のレール面3bの間の凹部10のうち空気流の流入端側には島状のレール面3bが存在する。
ストライプ状のレール面3bのうち空気流の流出端寄りには、上記した工程によって突起6aが1つずつ形成されている。また、島状のレール面3cには1つの突起6bが形成されている。これにより、突起6aを結ぶ線は三角形状になるので、磁気ディスクの回転が停止している状態では、スライダ12は磁気ディスク13上に安定に載置されることになる。なお、3つの突起6a,6bは同一工程において形成される。
また、スライダ12が磁気ディスク13から浮上する際には、空気流の流入端側の突起6bが流出端側の突起6aよりも早く浮上するので、浮上初期において流出端側の2つの突起6aによってスライダ12は磁気ディスク13上で安定である。しかも、空気流の流入端側の突起6bが1つであるので、停止状態での磁気ディスク13と突起6a,6bのトータルな接触面積、即ち吸着力は小さくなり、円滑な起動が行われる。
ところで、空気流の流入端側では、島状のレール面3cとストライプ状のレール面3bの間に狭いスリット10aが存在している。これにより、スライダ12の凹部10における圧力は、空気流の流入端側よりも流出端側の方が小さくなるので、浮上状態にあるスライダ12は流出端側が磁気ディスク13に最も近くなる。この結果、流出端に形成された磁気トランスジューサ2と磁気ディスク12の間隙が小さくなる。
スライダ12の凹部10の空気流の流出端寄りには幅の狭い島状の突出部14が形成され、その大きさを変えることにより空気流の流出端側の圧力を調整することが可能となる。
なお、図4において、符号3dは、テーパ面を示している。
ところで、浮上状態のスライダ12の傾きなどの一例を次に説明する。
スライダ12が浮上している状態において、空気流流出端寄りの突起6aの浮上量は、磁気トランスジューサ2の浮上量又はスライダ12の空気流流出端の浮上量よりも大きくなるのが好ましい。このような浮上量は、図5に示すように、スライダ12の傾斜角θと、空気流流出端からその近傍の突起6a中心までの距離Lと、突起6aの高さhを調整することによって得られる。
これは、スライダ浮上状態において、レール面3bに形成された突起6aを磁気トランスジューサ2よりも磁気ディスク13側に突出させると、スライダ12と磁気ディスク13の距離は突起6aの浮上量によって決まるので、磁気トランスジューサ2と磁気ディスク13との距離を十分に小さくできなくなるからである。
一方、レール面3b上に突起6aを形成すると、スライダ2と磁気ディスク13との接触面積は減るが、その反対に接触面の圧力が増加して接触部分の磨耗が激しくなる。このために、スライダ12と磁気ディスク13の接触状態で、支持バネ20によるスライダ12の磁気ディスク13への押しつけ荷重を2gf、望ましくは1gf以下に小さくする必要がある。押しつけ荷重を小さくするためには、また、磁気トランスジューサ2を含むスライダ12の質量を6mg以下、好ましくは2m以下にする必要がある。また、押しつけ荷重を小さくするためには、負圧部分を設けるのが有利である。負圧部分としては、例えば図4に示すようなスリット10aの空気流流出端側の領域や、レール面内に形成される凹部領域のようなものがある。
磁気トランスジューサ2の浮上量を可能な限り小さくすることにより、記録再生に有利になり、磁気記録装置の高記録密度が可能になる。
例えば、図5において、直径66μmの突起6aを有し且つサイズ1,25×1×0.3mm、質量1.5mgのスライダにおいては、傾斜角θを0.006°、距離Lを350μm、突起高さhを30nmとすると突起6aよりも磁気トランスジューサ2の浮上量が小さくなる。この場合、磁気トランスジューサ2の浮上量Gを50nmとする。
このようなスライダ12の傾き、突起高さなどの条件は、図4に示すように突起が3つ形成されたものに限るものではない。
(第2実施例)
本発明の第2実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの製造工程について、図6及び図7を参照しながら説明する。
まず、第1実施例と同様に、図1(c) のように磁気トランスジューサ2が形成された棒状体3をホルダー4の上に載置、固定する。ここまでの工程は、第1実施例と同じであるので省略する。
次に、図6(a) に示すように、棒状体3のレール面が形成される側の面(以下、基板面という)3a上にDLC、SiO2、Al2O3 などからなる保護膜15を10nm以下の厚さに形成し、保護膜15の上にシリコン膜5を5nmの厚さに形成し、さらにシリコン膜5の上にDLC膜6を30nmの厚さに形成する。これらの膜は、スパッタ法、CVD法により形成する。
保護膜15は、磁気トランスジューサ2の基板面3a側への露出部と後述するレール面3bとを覆い保護するために形成されるものである。
続いて、ラミネータを用いて第一のフィルムレジスト7をDLC膜5の上に積層する。この後に、第一のフィルムレジスト7を露光、現像し、図6(b) に示すように、第一のフィルムレジスト7を磁気ディスクと磁気ヘッドの接触部分となる突起形成部分に円形状に残す。パターニングされた第一のフィルムレジスト7は第一のマスクとして使用される。
次に、図6(c) に示すように、第一のマスク7から露出したDLC膜6を酸素プラズマによりエッチングし、パターニングされたDLC膜6を突起6aとして使用する。DLC膜6の厚さは突起6aの高さとなる。酸素プラズマによるDLC膜6のエッチング深さの誤差は±10nm程度であるので、エッチング時間により突起6aの高さを制御することは困難である。しかし、シリコン膜5は酸素プラズマによりエッチングされないので、エッチングストパーとして機能し、エッチングの管理が容易になる。
なお、保護膜15がDLCにより形成されている場合でも、シリコン膜5の存在により酸素プラズマによる保護膜15のエッチングが防止される。
突起6aの周囲に露出したシリコン膜5は、潤滑剤、炭素などにより汚染され易いので、除去する必要がある。
そこで、突起6aを形成した後に、図6(d) に示すように、CF4 プラズマによりマスク7から露出したシリコン膜5を除去する。CF4 プラズマでは保護膜15は殆どエッチングされないので、シリコン膜5のエッチング深さの制御を時間で行う必要はなく、プロセスを簡略化できる。
この後に、図7(a) に示すように、再びラミネータを使用して第二のフィルムレジスト9を棒状体3の上に積層し、これにより第一のフィルムレジスト7、保護膜15、突起6aなどを覆う。
ついで、第二のフィルムレジスト9を露光、現像し、これにより少なくとも棒状体3の幅方向に延びる略ストライプ状の窓9aを磁気トランスジューサ2の両側に形成する。これにより、図7(b) に示すように、第二のフィルムレジスト9は、磁気トランスジューサ2から延びる領域と磁気トランスジューサ2の間の中央を通る領域に残される。第二のフィルムレジスト9が残される領域には突起6aが存在する。
次に、ストライプ状の第二のフィルムレジスト9から第二のマスクを形成し、この第二のマスクの窓9aを通してDLC膜15と基板面3aをイオンミリングによりエッチングして凹部10を形成する。これにより、図7(c) に示すように、少なくとも磁気トランスジューサ2から延びる領域と、磁気トランスジューサ2の間から延びる領域に凸状に残された基板面3a又はDLC膜15が浮上面(レール面)3bとなる。
図7(d) に示すように、第一及び第二のフィルムレジスト7,9を除去した後に、1つおきに凹部10にダイシングソーを入れて棒状体3を複数に分割し、これによりヘッドスライダ16の形状にする。
以上のように、本実施例でも、フォトリソグラフィー法によりLDC膜6をパターニングすることによりレール面3bに突起6aを形成しているので、突起6aの大きさや形成位置の精度が向上する。
また、突起6aを形成する際に膜厚のバラツキが少ないフィルムレジスト7を使用しているので、突起6aの寸法精度が良く、しかも量産性が向上する。
さらに、本実施例でも、レール面3a上に突起6aを形成した後で、突起6aから離れた領域に凹部10を形成しているので、第一のフィルムレジスト7を除去せずにその上に第二のフィルムレジスト9を積層しても支障がなく、フィルムレジストの除去工程が1回で済むために工程が短くなる。
本実施例では、第1実施例と異なり、レール面3b側での磁気トランスジューサ2の露出部とレール面3bとを覆う保護膜15を、シリコン膜5を形成する前に形成しているので、1つのスパッタ成膜装置によって連続して保護膜15が形成でき、第1実施例に比べて膜形成の手間がかからなくなる。
なお、保護膜と棒状体との間に炭化シリコン(SiC )膜又はシリコン(Si)膜を介在させると、保護膜と棒状体との密着性が高くなる。
(その他の実施例)
上記した実施例では、突起6a,6bを形成する際に使用した第一のフィルムレジスト7からなる円形状又は楕円形状などのパターンを除去せずに、その上に第二のフィルムレジスト9を積層している。その第一のパターンが厚くその径が60μm以上となる場合には、第二のフィルムレジスト9を形成した後に円形状の第一のフルムレジスト7の回りには環状の気泡が発生する。この気泡が、凹部10を形成しようとする領域にかかると、ドライエッチングによる凹部10の形状(残そうとするレール面3aのパターンの形状)が不良となり、歩留り低下の原因になる。
このような気泡は、第一のフィルムレジスト7の厚さが10μm以下の場合にはほとんど発生しない。突起6aを形成した後に第一のフィルムレジスト7が10μm以上となる場合には、突起6aを形成した後にさらに酸素プラズマを供給し続けて第一のフィルムレジスト7を薄層化すればよい。
また、上記した実施例では、ヘッドスライダに凹部10を形成する際にフィルムレジストを使用しているが、その代わりに液状のレジストを塗布、ベークしたものを使用してもよい。これは、寸法の許容誤差が、突起6a,6bよりも凹部10の方が大きいからである。
上記した突起を形成するための材料としては、磁気ディスクとの摺動に耐えうる硬さのものであればよく、DLCに限定されるものではない。
上記した実施例では突起6aを形成した後に凹部10を形成しているが、凹部10を形成した後に突起6aを形成してもよい。この場合、突起6aを形成する前に、凹部10の形成に使用するレジストを除去する必要がある。
なお、上記した浮上型のスライダは、光情報の読出し又は書込みのための素子を取付けて光記録装置に用いてもよい。この場合、スライダの空気流の流出端又はその近傍に光情報の読出し又は書込み用のトランスジューサを取り付けることになる。
図1において、(a)はトランスジューサが形成されたウェハを示す斜視図、(b)はウェハを分割した棒状体を示す斜視図、(c)は棒状体をホルダーに収納した状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの形成工程を示す側面図(その1)である。 本発明の第1実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの形成工程を示す側面図(その2)である。 図4において、(a)は本発明の第1実施例に係るヘッドスライダの一例を示す上面図、(b)はそのI−I線断面図である。 本発明の第1実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの浮上状態を示す側面図である。 本発明の第2実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの形成工程を示す側面図(その1)である。 本発明の第2実施例に係る記録装置に用いられるヘッドスライダの形成工程を示す側面図(その2)である。
符号の説明
1…ウェハ、
2…磁気トランスジューサ、
3…棒状体、
3a…基板面、
3b,3c…レール面、
4…ホルダー、
5…シリコン層(中間層)、
6…DLC膜(突起形成用膜)、
6a,6b…突起、
7,9…フィルムレジスト、
10…凹部、
11,15…保護膜、
12,16…スライダ、
13…磁気ディスク(記録媒体)、
14…突出部。

Claims (1)

  1. 浮力発生のためのレール面及び該レール面に形成された突起を有するスライダと、前記スライダの空気流出端に取付けられたトランスジューサと、前記レール面及び前記トランスジューサに対向して配置される記録媒体とを有する記録装置において、
    前記スライダが前記記録媒体から浮上している状態で、前記空気流出端寄りの前記突起の浮上量が、前記トランスジューサの浮上量よりも大きくなっていることを特徴とする記録装置。
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