JP3966817B2 - 歯のう蝕を治療する装置 - Google Patents

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Description

【０００１】
【技術分野】
本発明は、全体として、歯のう蝕の治療、より具体的には、酸化ガスを利用して歯のう蝕を治療する装置に関する。
【０００２】
例えば、歯のう蝕内にある連鎖状球菌のような特定の微生物の作用については、十分に文献に記載されている。かかる微生物によって生成された酵素は、食物又は飲物と共に、口内を通る蔗糖からデキストランを合成し、その結果、歯垢及び歯のう蝕が形成される。
【０００３】
歯のう蝕は、歯の表面に付着する細菌によって作出された有機質酸によりエナメル表面の鉱物質が除去されることに起因する歯の腐食である。
従来、歯のう蝕は、従来の研磨ハンドビーズ、レーザ及び空気ブラスト装置を使用して除去していた。しかし、高速度のタービンドリル又は低速度のドリルは、不都合なことに、う歯及び健全な象牙質の双方を研磨してしまう。従って、歯科医は、う歯のみを選び且つ研磨しなければならず、従って、この方法は、この歯科医の技術に依存する。う歯を除去するため、レーザが使用されているが、種々の理由のため、広く成功するには至っていない。例えば、黒く焦げた組織は、レーザ光線を妨害する一方にて、レーザがその下方のう蝕部分に達するのを妨げる。更に、加熱は、融除過程を中断することにもなる。
【０００４】
う歯の空気ブラスト治療法に関しては、健全な象牙質もまた容易に除去され、従って、歯科医の技術が最も重要となる。
本発明は、上述した従来技術の不利益な点のないう歯の治療法を提供するものである。
【０００５】
【発明の概要】
本発明による歯のう蝕を治療する装置は、全体として、酸化ガスの供給源と、ガスを歯に供給するハンドピースとを有している。ガスを受け取り且つ歯の選んだ領域をガスに曝すため、ハンドピースに取り付けられたカップが提供される。
【０００６】
該カップは、ガスがその周囲から逃げるのを防止するため、選んだ領域の周りにて歯に密封可能に係合する弾性端縁を有することができる。これと代替的に、カップと歯との間に密封係合状態を提供するため適宜なシーラントを利用してもよい。このことは、ガスを歯に付与する完全な閉システムを提供することを可能にする。
【０００７】
酸化ガスの供給源は、オゾン発生器と、オゾンポンプとを有することができる。ハンドピースに接続された吸引管と共に、吸引ポンプを提供し、カップ端縁の範囲を画成するカップチャンバ内へ及び該カップチャンバ外へガスを循環させることを可能にすることができる。この点に関して、歯との間の密封係合部分を通ってガスが逃げるには不十分な圧力にてガスをカップチャンバ内へ及びカップチャンバ外へ循環させるためオゾン及び吸引ポンプを調節するコントローラを提供することができる。
【０００８】
本装置は、カップチャンバと流体的に連通した還元剤供給源を更に有することができ、また、酸化ガスをカップチャンバから吸引管内へフラッシングするため還元剤を、カップチャンバを通じて循環させるべく還元剤ポンプを提供することができる。
【０００９】
還元剤を受け取るため、廃物アキュムレータを提供し且つ吸引管に接続することができる。更に、吸引管から酸化ガスの全ての残留物を除去するフィルタを提供することができる。
【００１０】
本発明の一実施例において、カップ端縁は、咬頭と歯肉との間にて歯に密封可能に係合するように比較的均一な周縁を有している。本発明の別の実施例において、カップ端縁は、隣接する歯と密封可能に係合することを可能にする外形部を有することができる。より具体的には、カップ付き端縁は、隣接する歯の咬頭に密封可能に係合する外形部とした周縁を有することができる。
【００１１】
【詳細な説明】
図１から図４を参照すると、酸化ガス、好ましくは、オゾンの供給源１２と、ガスを歯（図１から図３に図示せず）に供給するハンドピース１６（図２参照）とを有する、歯のう蝕を治療する、本発明による装置１０が図示されている。オゾンのような酸化ガスの効果は、エドワード・リンチ（Ｅｄｗａｒｄ Ｌｙｎｃｈ）による、「歯のう蝕治療薬物を形成するオゾンの使用（Ｕｓｅ ｏｆ Ｏｚｏｎｅ ｆｏｒ ＴｈｅＰｒｅｐａｒａｔｉｏｎ Ｏｆ Ｍｅｄｉｃａｍｅｎｔｓ Ｆｏｒ Ｔｈｅ Ｔｒｅａｔｍｅｎｔ ｏｆ Ｄｅｎｔａｌ Ｃａｒｉｅｓ）」という名称の出願係属中の国際特許出願ＰＣＴ／ＥＰ９９／０４０３５号、現在、米国特許出願第０９／７００，２７５号に記載されている。この出願は、全ての明細書及び図面を含むその全体を参考として引用し本明細書に含める。
【００１２】
図１に図示するように、オゾン供給源１２は、オゾン発生器２０と、オゾンを管２４から供給するオゾンポンプ２２と、コネクタ２８と、ハンドピース１６への管３０とを有している。本明細書で「オゾン」とは、任意の適宜な酸化ガス、純粋オゾン、イオン注入空気、及びその他のオゾンのガス状混合体を包含する。
【００１３】
参考として引用した国際特許出願に記載されているように、う蝕組織に侵入し且つう蝕病変部内の微生物の実質的に全てを死滅させるのに十分な圧力、濃度及び時間にてオゾンが供給される。オゾンを使用する場合の特定の例が引用した特許出願に記載され且つ特定の引用によって本明細書に含めてある。
【００１４】
図２及び図３に図示するように、ガスを受け取り且つ歯４０の選んだ領域３８を露呈させるため、ハンドピース１６に取り付けたカップ３４、３６が提供される。図３を参照。カップ３４は、任意の従来の仕方にてハンドピース１６に取り付けることができ、また、歯４０と密封可能に係合してガスがその周囲から逃げるのを防止する弾性端縁すなわち側壁４４を有している。
【００１５】
例えば、図３に図示するような、多くの異なる寸法及び形状のカップを利用することができ、カップ３６は、図４に図示するように、カップ３６を選んだ領域３８の上に配置することを容易にし得るようにアーチ形の幹部分５０を有している。カップ３４、３６は、図４に図示するように、咬頭５８と歯肉６０との間で歯４０に密封可能に係合し得るように比較的均一な周縁５２、５４を有することができる。
【００１６】
図６の断面図に示した更なるカップの実施の形態６４は、酸化ガスを歯４０の小さい選んだ面積（図示せず）に施すために使用されるテーパー付きの側壁６６を有している。
【００１７】
カップを歯４０の選んだ領域３８に接続するため弾性端縁すなわち側壁を使用することができるが、カップ６４と歯４０とを密封可能に係合させるため別個のシーラント６８（図６参照）を利用することができることを理解すべきである。この場合、側壁６６は弾性である必要はない。
【００１８】
図８に図示するように、隣接する歯７４、７６と密封可能に係合することを可能にするような外形部とされた壁７２を有するカップ７０の別の実施の形態が図７の断面図に図示されている。図８に図示するように、カップ端縁８０は、隣接する歯７４、７６の咬頭８６、８８と密封可能に係合する周縁外形部８２を有している。
【００１９】
図５から図７に断面図で図示したカップ３４、６４、７０の全ては、カップ端縁９８、１００、１０２の範囲を画成するカップチャンバ９２、９４、９６を有している。図示するように、カップ３４、６４、７０の各々は、チャンバ９２、９４、９６を画成する壁４４、６６、７２を有し、これら壁は壁４４、６６、７２をハンドピース１６に密封可能に接続する第１周縁１０６、１０８、１１０を有している。第２周縁１１２、１１４、１１６は、壁４４、６６、７２を歯４０に接続し且つ選んだ領域３８をチャンバ９２、９４、９６内へ循環するガスに曝す。
【００２０】
図６に図示するように、第１周縁１０８の実施例６４は、第２周縁１１５よりも大きくし又は図７に図示するように、第１周縁１１０を第２周縁１１６よりも小さくすることができる。従って、このカップ６４、７０の設計変更は、酸化ガスを任意数の歯外形部に施し且つ、酸化ガスを上述した複数の歯に施すことを可能にする。
【００２１】
図１を再度参照すると、装置１２は、吸引ポンプ１２０と、オゾンをカップチャンバ９２、９４、９６内へ及び該カップチャンバ外へ循環させることを可能にし得るようにハンドピース１６に接続された管３０、１２２、１２４とを有している。
【００２２】
オゾン及び吸引ポンプ２２、１２０を調節してカップ３４、６４、７０と歯４０、８６、８８との間の密封係合部分を経てガスが逃げるのを許容するのに不十分な圧力にてガスをカップチャンバ９２、９４、９６内へ及びそこから外へ循環させ得るように、任意の従来回路の設計とすることのできるコントローラ１２６が提供される。コントローラ１２６により調節される弁１２７を通じてガスの流量を制御することも可能である。
【００２３】
更に、装置１０は、管３０、１３０を通じてカップチャンバ９２、９４、９６と流体的に連通する還元剤供給源１２８と、蠕動ポンプ１３１とを有することができる。チオシアン酸塩又はペパーミントの溶液とすることのできる還元剤は、カップチャンバ９２、９４、９６から酸化ガスをフラッシングするために利用される。歯４０、８６、８８をオゾン治療した後、酸化ガスが吸引管１２２内にフラッシングされる。次に、還元剤を、管１２２を通じ且つ廃物アキュムレータ１３２内に吸引する。
【００２４】
次に、アキュムレータ１３２から管１２４を通じ且つ管１３６を通じて容器１３４内に全ての残留オゾンを吸引し最終的にオゾンを除去する。このように、装置１２は、歯４０、８６、８８に対しオゾンを施し且つこれらの歯からオゾンを除去するため完全閉システムを提供する。
【００２５】
歯４０、１３８（図４に図示せず）の間にカップ３４、３６、６４が利用されるとき、歯４０、１３０間治療のために選んだ領域をカップ３４、３６、６４（図４に図示せず）が完全に取り囲むことを可能にし得るように必要に応じて別個のダム１４０を利用することができることも理解すべきである。
【００２６】
【実施例１】
生体内で１０秒又は２０秒、オゾンを施した後、オゾン分析器を使用してカップ周囲のオゾンを検出する（ｐｐｍ）；
研究又は試験：生体内で１０秒又は２０秒、オゾンを施した後、オゾン分析器を使用してカップ３４周囲のオゾンを検出する（ｐｐｍ）；
目的：生体内で１０秒又は２０秒、オゾンを施した後、カップ３４の周囲の検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）を評価すること；
試験又は試験法：断面の研究を行ったとき、一次的な歯根う蝕病変部（ＰＲＣＬｓ）を２０箇所、無作為に選んだ。センサの先端は、常に、カップの端縁から２ｍｍ以内に保持し、カップの歯列弓近心側と咬合側との中間に配置した。１０秒間、オゾンを施した後、オゾン分析器を使用して抽出歯からカップ周囲の検出可能なオゾンの最大濃度（ｐｐｍ）を測定した。使用したオゾン分析器は、英国、エンビロテクノロジーズ（ＥＮＶＩＲＯ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙｓ）から入手可能なＡＰＩ ４５０モデルとし、また、納入の前週に販売業者が較正し、この装置は、途中でこの実験以外の目的には使用しなかった。
【００２７】
次に、水を潤滑剤として使用し、標準型の細かいナイロン繊維から成る滅菌手持ち型歯ブラシを使用して、沈着する歯垢を除去した。滅菌綿ウールロール及び歯科用７．６２ｃｍ（３インチ）長さの空気―注射器を使用して歯の各々を乾燥させた。歯肉／咬合側の最大面積を亙って歯の長軸と直線状に病変部を横断するため、エキスカベータブレードを使用した。病変部の各々の半分を、滅菌エキスカベータを使用して除去した。その後、室温（２３℃）にて、１０秒又は２０秒、残りの病変部をオゾンガスに曝し、このオゾン分析器を使用して検出可能な最大オゾン濃度も測定した。
【００２８】
試験結果：
歯根う蝕病変部を治療する間、１０秒（表１及び図１）又は２０秒（表２及び図２）の時間、オゾンを施したとき、病変部からカップの周囲への検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）は、次の通りであった。
【００２９】
表１ １０秒間、オゾンを施した後の検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）
歯の型式 箇所 検出オゾン（１０秒間）
上左側切歯 歯列弓近心側 ０．０６６
上右側１．小臼歯 頬側 ０．００１
上右側犬歯 遠位側 ０．００２
上右側１．大臼歯 頬側 ０．００６
上左側２．小臼歯 頬側 ０．０７６
下右側２．小臼歯 歯列弓近心側 ０．０５８
下左側１．小臼歯 頬側 ０．１６９
下左外側歯 頬側 ０．１０６
上右外側歯 遠位側 ０．００１
下左犬歯 口唇側 ０．１４７
表２ ２０秒間、オゾンを施した後の検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）
歯の型式 箇所 検出オゾン（２０秒間）
下左外側歯 口唇側 ０．１３７
下左側１．小臼歯 頬側 ０．１７７
下右側切歯 口唇側 ０．０６９
上右側犬歯 口唇側 ０．０３３
上右外側歯 口唇側 ０．０７９
下左側２．小臼歯 頬側 ０．００２
下右側１．大臼歯 頬側 ０．０８３
上左外側歯 口 口唇側 ０．００４
下左側犬歯 口唇側 ０．０５６
上左側１．小臼歯 歯列弓近心側 ０．００１
結論：歯根のう蝕病変部にて１０秒又は２０秒の時間、オゾンを施すとき、カップを使用することはオゾンを供給する安全な方法である。
【００３０】
【実施例２】
１０秒間、オゾンを使用した後、抽出歯の最大オゾン濃度の評価−生体外試験報告書
研究又は試験：生体外で１０秒間、オゾンを使用した後、抽出歯からカップに隣接して検出された検出可能な最大オゾン濃度を評価すること；
目的：１０秒間、オゾンを施した後、抽出歯から検出された、カップ周囲の検出可能な最大オゾン濃度を評価すること；
１．試験又は試験法：１４本の抽出歯を選んだ。センサの先端は、常に、カップの端縁から２ｍｍ以内に保持し、カップの歯列弓近心側とカップの咬合側との中間に配置した。オゾン分析器を使用し、発生器を最大レベル１０に設定して１０秒間、オゾンを施す間、抽出歯からのカップの周囲の検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）を記録した。使用したオゾン分析器は、ＡＰＩ ４５０モデルとし、この分析器は、納入の前週、納入業者が較正した。この装置は、途中にてこの実験以外の目的に使用しなかった。
【００３１】
オゾンの供給システム
２つの滅菌綿ウールロールにより歯垢を除去した後、標準型の７．６２ｃｍ（３インチ）長さの歯科用注射器にて３秒間、病変部を乾燥させた後、抽出歯の各々における各一次的な歯根のう蝕病変部に１０秒間、オゾンを供給した。
【００３２】
試験結果：
歯根のう蝕病変部を治療する間、１０秒間、オゾンを施した後、抽出歯からカップ周囲の検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）；
表３．検出可能な最大オゾン濃度（ｐｐｍ）
歯の型式 箇所 検出オゾン
上側切歯 歯列弓近心側 ０．００５
上外側切歯 頬側 ０．００４
上側犬歯 遠位側 ０．００３
上側１．小臼歯 頬側 ０．００６
上側２．小臼歯 頬側 ０．００２
上側１．大臼歯 頬側 ０．００３
上側２．大臼歯 頬側 ０
下側切歯 歯列弓近心側 ０．００７
下外側切歯 頬側 ０．００１
下側犬歯 遠位側 ０
下側１．小臼歯 頬側 ０．００９
下側２．小臼歯 頬側 ０．０１８
下側１．大臼歯 頬側 ０．０１６
下側２．大臼歯 頬側 ０．００５
結論：抽出歯の歯根う蝕病変部に１０秒間、オゾンを施すとき、カップを使用することはオゾンを供給する安全な方法である。
【００３３】
【実施例３】
ハンドピースからのオゾンの測定
オゾン発生器２０からのハンドピース１６を入口管のミニ−ハイコン（Ｍｉｎｉ−ＨｉＣｏｎ）（商標名）オゾン検出器（図示せず）に直接取り付けた。
【００３４】
ミニ−ハイコン（商標名）からの最高測定値（ｇ／Ｎｍ3）
時間（秒） ５ １０ ２０ ３０ ６０
測定値１（ｇ／Ｎｍ3） ５．４ ４．７ ４．９ ６．３ ６．６
測定値２（ｇ／Ｎｍ3） ５．３ ４．８ ５．９ ６．５ ７．０
測定値３（ｇ／Ｎｍ3） ５．４ ４．６ ６．３ ６．３ ７．０
測定値４（ｇ／Ｎｍ3） ４．３ ３．５ ６．３ ６．６ ６．７
測定値５（ｇ／Ｎｍ3） ５．２ ４．４
測定値６（ｇ／Ｎｍ3） ５．２ ４．５
平均値（ｇ／Ｎｍ3） ５．１ ４．４ ５．９ ６．４ ６．８
ミニ−ハイコン（商標名）からの最高測定値（ｐｐｍ）
時間（秒） ５ １０ ２０ ３０ ６０
測定値１（ｐｐｍ） ２５２２ ２１９５ ２２８８ ２９４２ ３０８２ 測定値２（ｐｐｍ） ２４７５ ２２４２ ２７５５ ３０３６ ３２６９ 測定値３（ｐｐｍ） ２５２２ ２１４８ ２９４２ ２９４２ ３２６９ 測定値４（ｐｐｍ） ２００８ １６３５ ２９４２ ３０８２ ３１２９ 測定値５（ｐｐｍ） ２４２８ ２０５５
測定値６（ｐｐｍ） ２４２８ ２１０２
平均値（ｐｐｍ） ２３９７ ３０６３ ２７３２ ３０００ ３１８７ ８秒後（５秒間だけ発生器を作動させた後でも）、最高測定値が得られ、多分、２０秒以上の時間、発生器／検出器の組み合わせ体が安定化する前の「行き過ぎ」を表わすものと考えられる。その後、濃度は、３．６から４．７ｇ／Ｎｍ3の間の範囲でかなり一定であった。
【００３５】
ｇ／ｍ3からｐｐｍへの変換：
オゾンの式量は４８ｇであり、従ってオゾン１ｇは１／４８モルである。
理想ガス（標準温度及び圧力にある）のモル容積は、０．０２２４１３８ｍ3／モルである。
【００３６】
０．０２２４１３８／４８＝４６７×１０-6ｍ3である。
従って、空気中の１ｇ／ｍ3のオゾンは、４６７ｐｐｍである（オゾン検出器は、標準的な温度及び圧力に対し「正規化」されたｇ／Ｎｍ3として測定値を与える）。
【００３７】
ヨー化カリウム溶液中に溶解したオゾンの測定
上記の時間、パラフィンで覆った２５０ｍｌの円錐形フラスコ内で２０ｍＭヨー化カリウム溶液１００ｍｌ中に浸漬させたハンドピース１６にオゾンを通した。次に、ハンドピースを除去し、フラスコをネオプレン栓で密封し且つ強く振った。１．５０ｍｌのアリコットを除去し、その電子吸収スペクトルを得た（これら測定は、ディフューザを取り付ける前に行った）。発生器の設定値は次の通りとした、すなわち、空気＝１、Ｏ3＝１、ｖａｃ＝０、赤＝０、調節弁の設定値＝１０。
【００３８】
時間 λ最大 λ最大 λ最大 λ最大
（秒） （３５１ｎｍ）（３５１ｎｍ）（３５１ｎｍ）（３５１ｎｍ）
吸収率 吸収率 吸収率 平均吸収率
１ ０．０６ ０．０８ ０．１１ ０．０８
２ ０．５０ ０．４４ ０．２６ ０．４０
３ ０．７０ ０．５６ ０．４２ ０．５６
４ ０．７７ ０．６９ ０．５０ ０．６５
５ ０．９０ ０．８４ ０．５１ ０．７５
６ １．０８ ０．９９ ０．６８ ０．９２
７ １．１７ １．１１ ０．７５ １．０１
８ １．３０ １．２７ ０．９５ １．１７
９ １．４０ １．４０ １．１９ １．３３
１０ １．５７ １．４３ １．３８ １．４６
最高吸収率から濃度の計算：
Ａ＝Ｅ×Ｃ×Ｌ、ここで、Ｌ＝セル経路長さ（１ｃｍ）
Ｃ＝濃度（モル）
Ｅ＝吸光係数
Ａ＝吸収率
１Ｍに対するＥ＝２．９７×１０4
１μＭに対するＥ＝０．０２９７
Ｃ＝Ａ÷Ｅ ⇒ μモル／１内の濃度は吸収率／０．０２９７
時間 λ最大 濃度 全溶解 オゾン 空気／オゾン（秒） 吸収率 （μモル オゾン （μｇ） 混合体の容積 （３つの ／１） （μモル） （ｍｌ）
平均値）
１ ０．０８ ２．６９ ０．２６９ １３ ８
２ ０．４０ １３．４７ １．３４７ ６５ １６
３ ０．５０ １８．８６ １．８８６ ９１ ２４
４ ０．６５ ２１．８９ ２．１８９ １０５ ３２
５ ０．７５ ２５．２５ ２．５２５ １２１ ４０
６ ０．９２ ３０．９８ ３．０９８ １４９ ４８
７ １．０１ ３４．３９ ３．４３９ １６５ ５６
８ １．１７ ３９．３９ ３．９３９ １８９ ６４
９ １．３３ ４４．７９ ４．４７９ ２１５ ７２
１０ １．４６ ４９．１６ ４．９１６ ２３６ ８０
空気中のオゾン 空気中のオゾン
（μｇ／ｍｌ＝ｇ／ｍ3） （ｐｐｍ）
１．６２５ ７５９
４．０６３ １８９７
３．７９２ １７７１
３．２８１ １５３２
３．０２５ １４１３
３．１０４ １４５０
２．９４６ １３７６
２．９５３ １３７９
２．９８６ １３９４
２．９５０ １３７８
歯垢／う蝕部分のＮＭＲ分析
１．ボランティアの人から歯垢の試料を得て、その試料の各々を２つに分けた。各試料の半分は、オゾンにて処理し、もう１つの半分は、対照として未処理のままにした；
２．試料の各々を計量した。次に、６００μｌの０．５ＭＨＣ１Ｏ4を試料の各々に添加し且つ回転混合させた；
３．試料を遠心分離し且つ上澄み液を保持した；
４．試料を６から８のｐＨ範囲に中和し且つ使用したＫＯＨの量を調べた；
５．試料を再度、遠心分離し、分析のため、６００μｌの上澄み液を得た；
６．ＮＭＲを分析する前、７０μｌのＤ2Ｏ及び３０μｌの３−トリメチルシリル−（２、２、３、３、−2Ｈ4）−プロピオン酸塩ナトリウムを添加した（Ｄ2Ｏ中に５ｍＭ）。
【００３９】
唾液のＮＭＲ分析
１．ボランティアの人から唾液試料を得て、その試料の各々を２つに分けた。各試料の半分は、オゾンにて処理し、もう１つの半分は、対照として未処理のままにした；
２．試料を遠心分離し且つ上澄み液を保持した；
３．ＮＭＲを分析する前、７０μｌのＤ2Ｏ及び３０μｌの３−トリメチルシリル−（２、２、３、３、−2Ｈ4）−プロピオン酸塩ナトリウムを添加した（Ｄ2Ｏ中に５ｍＭ）。
【００４０】
ヨー素標準（２０ｍＭ ヨー化カリウム中）
ヨー素濃度 ３５１ｎｍにおける吸収率
４ｕＭ ０．１１４４
５ｕＭ ０．１４１０
７ｕＭ ０．１６９０
１０ｕＭ ０．２００２
【図面の簡単な説明】
【図１】全体として、酸化ガス供給源と、吸引ポンプと、還元剤供給源と、還元剤ポンプと、酸化ガスをハンドピースに提供するコントローラとを備える、本発明に従ってう歯を治療する装置のブロック図である。
【図２】ガスを受け取り得るようにハンドピースに取り付けられたカップを全体として示す、ガスを歯に供給する本発明によるハンドピースの図である。
【図３】歯への酸化ガスの付与を容易にし得るようアーチ形形状の代替的なカップの実施の形態を備えるハンドピースの図である。
【図４】図３に図示したハンドピース及びカップを利用して咬頭と歯肉との間にて酸化ガスを歯に付与する状態を示す概略図である。
【図５】本発明にて使用するのに適した図２に図示したカップの断面図である。
【図６】歯の選んだ領域を酸化ガスに曝すカップの代替的な実施の形態の断面図である。
【図７】隣接する歯を酸化ガスに曝す、本発明によるカップの代替的な実施の形態を示す断面概略図である。
【図８】隣接する歯に適用することのできる、図７に図示したカップの使用状態の図である。

Claims (15)

  1. 歯のう蝕を治療する装置（１０）において、
    酸化ガスの供給源（１２）と、
    ガスを歯（４０、７４、７８）に供給するハンドピース（１６）と、
    ガスを受け取り且つ歯（４０、７４、７８）の選んだ領域（３８）をガスに曝らすべく前記ハンドピース（１６）に取り付けられたカップ（３４、３６、６４、７０）であって、ガスがその周囲を通って逃げるのを防止し得るよう選んだ領域（３８）の周りで歯（４０、７４、７８）に密封可能に係合する弾性カップ端縁（４４、８０、９８、１００、１０２）を有する前記カップ（３４、３６、６４、７０）とを備え、
    前記酸化ガスの供給源（１２）が、
    オゾンポンプ（２２）と、
    吸引ポンプ（１２０）と、
    前記弾性カップ端縁（９８、１００、１０２）の範囲を画成するカップチャンバ（９２、９４、９６）内へ及び該カップチャンバ外へのガス循環を可能にすべく、前記ハンドピース（１６）に接続された吸引管（１２２）とを備え、
    該カップチャンバ（９２、９４、９６）と流体的に連通した還元剤供給源（１２８）が提供されることを特徴とする、歯のう蝕を治療する装置。
  2. 請求項１に記載の装置において、酸化ガスがオゾンであることを特徴とする、装置。
  3. 請求項１に記載の装置において、弾性カップ端縁（４４）が、咬頭（５８）と歯肉（６０）との間にて歯（４０）に密封可能に係合する均一な周縁（５２、５４）を有することを特徴とする、装置。
  4. 請求項１に記載の装置において、弾性カップ端縁（８０）が、隣接する歯（７４、７６）と密封可能に係合することを可能にする外形部（８２）を有することを特徴とする、装置。
  5. 請求項１に記載の装置において、弾性カップ端縁（４４、９８、１００、１０２）が、歯の咬頭（５８）と密封可能に係合する外形とされた周縁（１０６、１０８、１１０）を有することを特徴とする、装置。
  6. 請求項１に記載の装置において、弾性カップ端縁（８０）が、隣接する歯（７４、７６）の咬頭（８６、８８）と密封可能に係合し得る外形とされた周縁（８２）を有することを特徴とする、装置。
  7. 請求項１に記載の装置において、カップ（３４、３６、６４、７０）と歯（４０、７４、７６）との密封係合部分を経てガスが逃げるのに不十分な圧力にてカップチャンバ（９２、９４、９６）内へ且つカップチャンバ外へガスを循環させ得るようにオゾン及び吸引ポンプ（２２、１２０）を調節するコントローラ（１２６）が提供されることを特徴とする、装置。
  8. 請求項１に記載の装置において、カップチャンバ（９２、９４、９６）から前記吸引管（１２２）内に酸化ガスをフラッシングし得るように還元剤をカップチャンバ（９２、９４、９６）を通じて循環させる還元剤ポンプ（１３１）が提供されることを特徴とする、装置。
  9. 請求項８に記載の装置において、廃物アキュムレータ（１３２）が、還元剤を受け入れ得るように吸引管（１２２）に接続されることを特徴とする、装置。
  10. 請求項９に記載の装置において、吸引管（１２２）から全ての残留酸化ガスを除去するフィルタ（１３４）が提供されることを特徴とする、装置。
  11. 請求項１に記載の装置において、カップ（３４、３６、６４、７０）が、ガスを受け取り得るように前記ハンドピース（１６）に取り付けられ且つガスを歯（４０）の選んだ領域（３８）に向ける側壁（６６）を備えることを特徴とする、装置。
  12. 請求項１１に記載の装置において、側壁（６６）が選んだ領域（３８）の周りで密封されることを特徴とする、装置。
  13. 請求項１２に記載の装置において、選んだ領域（３８）の周りの側壁（６６）がシーラントを備えることを特徴とする、装置。
  14. 請求項１から３及び請求項７から１３までの任意の一項に記載の装置（１０）において、前記カップが、
    ハンドピース（１６）と歯の表面との間にチャンバ（９２、９４、９６）を画成する壁（４４、６６、７２）と、
    前記壁（４４、６６、７２）をハンドピース（１６）に密封可能に結合し且つ酸化ガスを前記ハンドピース（１６）から前記チャンバ（９２、９４、９６）内に導入することを可能にする前記壁（４４、６６、７２）の第１周縁（１０６、１０８、１１０）と、
    前記壁（４４、６６、７２）を歯（４０）に密封可能に結合し且つ歯（４０）の選んだ領域（３８）を前記チャンバ（９２、９４、９６）内に配置されたガスに対して曝す壁（４４、６６、７２）の第２弾性周縁（１１２、１１４、１１６）とを備え、
    該第２周縁（１１２、１１４、１１６）が、咬頭（５８）と歯肉（６０）との間にて前記歯（４０）に密封可能に係合する外形部を有することを特徴とする、装置。
  15. 請求項１、請求項２、請求項４、及び請求項６から１３までの任意の一項に記載の装置（１０）において、前記カップが、
    ハンドピース（１６）と歯の表面との間にチャンバ（９２、９４、９６）を画成する壁（４４、６６、７２）と、
    前記壁（４４、６６、７２）をハンドピース（１６）に密封可能に結合し且つ酸化ガスを前記ハンドピース（１６）から前記チャンバ（９２、９４、９６）内に導入することを可能にする前記壁（４４、６６、７２）の第１周縁（１０６、１０８、１１０）と、
    前記壁（４４、６６、７２）を歯（４０）に密封可能に結合し且つ歯（４０）の選んだ領域（３８）を前記チャンバ（９２、９４、９６）内に配置された酸化ガスに対して曝す壁（４４、６６、７２）の第２弾性周縁（１１２、１１４、１１６）とを備え、
    該第２周縁（１１２、１１４、１１６）が、隣接する歯（７４、７６）に密封可能に係合する外形部を有することを特徴とする、装置。
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