JP3962534B2 - チェーン取替え用治具 - Google Patents
チェーン取替え用治具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3962534B2 JP3962534B2 JP2000224287A JP2000224287A JP3962534B2 JP 3962534 B2 JP3962534 B2 JP 3962534B2 JP 2000224287 A JP2000224287 A JP 2000224287A JP 2000224287 A JP2000224287 A JP 2000224287A JP 3962534 B2 JP3962534 B2 JP 3962534B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chain
- sprocket gear
- jig
- pair
- guides
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Escalators And Moving Walkways (AREA)
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えばエスカレータ用のチェーン用移動手摺りの駆動手段として用いられるスプロケット歯車に掛けられたチェーンを取り替えるための治具、特に、スプロケット歯車からチェーンを取り外し、新規チェーンに取り替える際のチェーンの脱落を防止し、短時間で作業を行えるチェーン取替え用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スプロケット歯車とこれに掛けられたチェーンとの組合せによるエスカレータ用移動手摺り等の駆動装置に置いて、チェーンのみを交換する場合、スプロケット歯車を回転させながら、旧チェーンを外し、新チェーンを取り付けていました。
【0003】
図16には、一般的なエスカレータ用手摺りの駆動部周辺の一部透視図を含む側面図が示されている。駆動装置21は、エスカレータ本体を全体的に駆動させる駆動装置であって、メインチェーン22を駆動させる。メインチェーン22は、メインスプロケット歯車23に噛み合い、メインスプロケット歯車23を回転駆動させる。スプロケット歯車18は、メインスプロケット歯車23と同軸構造で一体に回転し、スプロケット歯車18に噛み合うことによって、チェーン5は駆動される。一方、スプロケット歯車24aは、チェーン5と噛み合うことによって回転駆動され、スプロケット歯車24aと噛み合うことによって、チェーン26が駆動される。そして、チェーン26の駆動によって、ナイロン製ローラ27が回転駆動される。また、エスカレータの移動手摺り28は、ローラ27の外周に当接するように駆動される。また、チェーン5は、チェーン連結部29によって連結されている。
【0004】
そして、駆動装置21を駆動させることによって、メインチェーン22が駆動し、これによりメインスプロケット歯車23が回転駆動して、この回転駆動に連動してスプロケット歯車18が回転駆動する。このスプロケット歯車18の回転駆動により、チェーン5が駆動し、スプロケット24aが回転駆動し、チェーン26が駆動して、ローラ27が回転し、これによって移動手摺り28が駆動する。
【0005】
次に、上述のようなエスカレータのチェーン5を取り替える作業について、図8〜図15を用い、特開平9−42394号公報に記載されたチェーン取替え用治具を例に取って説明する。
【0006】
図8および図9に示されているように、チェーン取替え用治具100(以下「治具100」という)は、断面コ字状の上板11と下板12とが背面で接合されている。この治具100は、上板11の先端11aが、下板12の先端12aより所定距離D分だけ突き出すように接合され、上板11と下板12には、その重ね時に、その各中心線に沿って同位置に複数の長穴13が形成されている。この長穴13を介して、上板11と下板12とをワイヤによって連結させることによって、上述したように、上板11と下板12とが背面で接合される。
【0007】
図10に示すように、上板11及び下板12を断面コ字形状とすることによって、治具100が、チェーン5及びスプロケット歯車18の歯部6(図5)から外れないようになっている。
【0008】
図11〜図15を用いて、上述の治具100を用いたチェーン5の取り替え作業について説明する。
【0009】
チェーン取替え作業は、ブレーキを手動で開放するととも駆動装置21を動かす作業員(図示せず)と、旧チェーン5と新チェーン50とを入れ替える作業員P1,P2との3名で行われる。
【0010】
エスカレータの移動手摺り28を駆動させるチェーン5を取替える場合、駆動装置21を停止させ、エスカレータ昇降口のマンホールを開けて、図16に示すメインチェーン22及びメインスプロケット歯車23を動かすことによって、エスカレータを手動で下降移動させ、連結部29の位置に対応したエスカレータの踏段を、連結部29を中心に上下3段ずつ計任意の段数6段分取り外す(S202)。 次に、チェーン5の張力を最大限に弛め、径の小さいスプロケット歯車24aの歯からチェーン5を取り外す(S204)。その後、図11及び図12に示すように、治具100をスプロケット歯車18の上部に取り付けて差し込む(S206)。その際、治具100が、スプロケット歯車18とチェーン5との間に挿入されることによって、治具100の下板12の下面は、スプロケット歯車18の歯部6に接触し、歯部6を両側から挟み込むように装着され、下板12は、チェーン5を上方に持ち上げ、歯部6に対するチェーン5の噛み合い状態を解除しながら移動し、スプロケット歯車18の外周に沿って湾曲しながら、図13のように進む。
【0011】
次いで、エスカレータを手動で駆動しながらチェーン5を移動させ、連結部29を作業員P1,P2の位置まで移動させた後、連結部29からチェーン5の一端を取外し、図14に示す矢印方向にチェーン5を回収すると共に、新規のチェーン50を連結部29に接続し、エスカレータを手動で駆動しながら、チェーン50を矢印方向に移動させ、新旧チェーン5,50を取り替える(S208)。
【0012】
図13に示すように、治具100がスプロケット歯車18の円周の約1/4〜1/3まで進むと、それから先は、チェーン5の自重によりスプロケット歯車18との噛み合い状態が外れる。これにより、チェーン5は、スプロケット歯車18の歯部6から完全に分離し、チェーン5単体で自在かつ迅速に移動させることができる。
【0013】
そして、新規のチェーン50をスプロケット歯車24aの軸に回し、連結部29から古いチェーン5の他端を取り外して新規のチェーン50の他端を接続して、新規のチェーン50の連結を完了させる(S210)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
図8〜15に示す従来のチェーン取替え用治具は、チェーン5がコ字状の上板11に乗せられているだけである。したがって、チェーン5に張力があって、チェーン5が下板12とスプロケット歯車18の歯部6とを押しつけている場合は、歯部6と下板12とが噛み合った状態となり、上述したように、チェーン5が上板11上にのって、歯部6との噛み合いがスムーズに外れていく。
【0015】
しかしながら、チェーン5の張力が弛むと、チェーン5が下板12から脱落したり、チェーン5による下板12への押圧力が減少して下板12と歯部6との噛み合いが弛み、取替え作業中に治具100がスプロケット歯車18から脱落したりするという可能性があった。
【0016】
本発明は上記従来の課題に鑑みたものであり、その目的は、取替え作業中にチェーンが治具上から脱落したり、治具がスプロケット歯車から脱落したりすることを防止するチェーン取替え用治具を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するために、本発明に係るチェーン取替え用治具は、以下の特徴を有する。
【0018】
(1)スプロケット歯車と噛み合って駆動させるチェーンを取り替えるための治具であって、前記チェーンの少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むように設けられた一対のチェーンガイドと、前記一対のチェーンガイドの上部を連結するとともに前記一対のチェーンガイドの挟持幅を調整する調整具と、前記一対のチェーンガイドの対向面のそれぞれ設けられた一対の溝と、前記スプロケット歯車とチェーンとの間に挿入するために前記一対の溝に差し込まる板部と、を有する。
【0019】
チェーンの両側に一対のチェーンガイドに配し、調整具によってチェーンガイドによってチェーンを挟むようにようにするので、チェーンがチェーン取替え用治具(以下「治具」という)から脱落する可能性が少なくなる。更に、チェーンガイドの上部、例えばチェーンの上方を跨ぐようにして調整具が取り付けられるため、チェーンの張力が弛み、チェーンが上方に移動しても、調整具によって押さえられ、治具から脱落することはない。更に、スプロケット歯車の歯部とチェーンとの間に板部を挿入することによって、簡単に歯部とチェーンとの噛み合い状態を解除することができる。また、板部は構造が簡単で狭い場所でも取扱いが容易である。更に、板部をチェーンガイドの溝に差し込むことによって、板部の位置決めができると共に、治具に対する板部の脱落を防止することができる。これらにより、チェーンの取替え作業中に、チェーンを治具から脱落させることなく、簡便にチェーンとスプロケット歯車の歯部との噛み合わせを解除することができる。
【0020】
(2)スプロケット歯車と噛み合って駆動させるチェーンを取り替えるための治具であって、前記チェーンの少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むように前記チェーンの上方から取り付けられる断面コ字状のチェーンガイドと、前記チェーンガイドの挟持対向面のそれぞれ設けられた一対の溝と、前記スプロケット歯車とチェーンとの間に挿入するために前記一対の溝に差し込まる板部と、を有する。
【0021】
チェーンの両側を挟むようにしながら、チェーンの上方から断面コ字上のチェーンガイドが装着されるので、チェーンの張力が弛んだとしても、チェーンがチェーン取替え用治具(以下「治具」という)から脱落する可能性がない。更に、スプロケット歯車の歯部とチェーンとの間に板部を挿入することによって、簡単に歯部とチェーンとの噛み合い状態を解除することができる。また、板部は構造が簡単で狭い場所でも取扱いが容易である。更に、板部をチェーンガイドの溝に差し込むことによって、板部の位置決めができると共に、治具に対する板部の脱落を防止することができる。これらにより、チェーンの取替え作業中に、チェーンを治具から脱落させることなく、簡便にチェーンとスプロケット歯車の歯部との噛み合わせを解除することができる。
【0022】
(3)上記(1)または(2)に記載のチェーン取替え用治具において、更に、前記一対のチェーンガイド又は断面コ字状のチェーンガイドの少なくとも一方の溝に連通する孔と、前記孔に挿入し前記板部を固定する板部固定具と、を有する。
【0023】
板部を板部固定具によって固定することによって、スプロケット歯車の歯部とチェーンとを容易に分離させておくことができる。これにより、更に取替え作業が円滑に行える。
【0024】
(4)上記(1)または(2)に記載のチェーン取替え用治具において、更に、前記一対のチェーンガイド又は断面コ字状のチェーンガイドの対向面のそれぞれに設けられた連通孔と、前記連通孔に挿入され前記スプロケット歯車と係合させて前記一対のチェーンガイド又はチェーンガイドを前記スプロケット歯車に固定するガイド固定具と、を有する。
【0025】
チェーンガイドをガイド固定具によってスプロケット歯車に固定することによって、取替え作業中に、治具がスプロケット歯車から脱落することを抑制できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施の形態を説明する。なお、従来の治具と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
第1実施形態.
図1〜図6を用いて第1の実施形態のチェーン取替え用治具について説明する。
【0028】
図1〜図3に示すように、第1の実施形態のチェーン取替え用治具10(以下「治具10」という)は、エスカレータの移動手摺りを駆動させるためのスプロケット歯車の歯部6と噛み合って駆動させるチェーン5を取り替えるための治具である。この治具10には、チェーン5の少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むように一対のチェーンガイド2a,2bが設けられている。また、一対のチェーンガイド2a,2bの上部には、それぞれに孔16a,16bが設けられ、この孔16a,16bに調整具が挿入固定されて、チェーンガイド2a,2bが上部で連結されると共に、一対のチェーンガイド2a,2bの挟持幅が調整される。この調整具は、ボルト8と、ナット15a,15b,15cとからなり、ボルト8は、チェーンガイド2a,2bのそれぞれに設けられた孔16a,16bに挿入され、ナット15a,15b,15cによってチェーンガイド2a,2bに固定されるとともに、このボルト8の締め具合によって、一対のチェーンガイド2a,2bの挟持幅を調整することができる。更に、一対のチェーンガイド2a,2bの対向面には、それぞれ溝7a,7bが設けられ、板部9は、スプロケット歯車の歯部6とチェーン5との間に挿入するように、溝7a,7bに差し込まれる。この板部9は、可撓性を有する部材が好ましい。
【0029】
このように、一対のチェーンガイド2a,2bが設けられているので、治具10に対するチェーン5の横方向の脱落を防止できる。更に、チェーンガイド2a,2bの上部連結し、チェーン5の上方を跨ぐようにしてボルト8に取り付けられるため、チェーン5の張力が弛み、チェーン5が上方に脱落しかけたとしても、ボルト8によって押さえることができ、治具10からのチェーン5の脱落を防止できる。また、スプロケット歯車の歯部6とチェーン5との間に板部9を挿入することにより、歯部6とチェーン5との噛み合い状態を解除することができる。また、板部9をチェーンガイド2a,2bに設けられた溝7a,7bに差し込むことによって、板部9の位置決めができると共に、治具10に対する板部9の脱落を防止することもできる。これらにより、チェーン5の取替え作業中に、チェーン5を治具10から脱落させることなく、簡便にチェーン5とスプロケット歯車の歯部6との噛み合わせを解除することができる。
【0030】
更に、治具10には、一対のチェーンガイド2a,2bの溝7a,7bの少なくとも一方の溝(図1では溝7a)に連通する孔17が設けられ、板部固定具でである固定ボルト3を孔17に挿入しかしめることによって、板部9を治具10内に固定することができる。板部9の位置を安定させることができ、スプロケット歯車の歯部6とチェーン5とを容易に分離させておくことができる。
【0031】
更に、治具10には、一対のチェーンガイド2a,2bの下端にそれぞれに連通孔18a,18bが設けられている。この連通孔18a,18bに、ガイド固定具であるガイド固定ボルト4を挿入し、ガイド固定ボルト4をスプロケット歯車の歯部6と係合させることによって、一対のチェーンガイド2a,2bをスプロケット歯車に固定することができる。その結果、治具10がスプロケット歯車に固定され、取替え作業中に、治具10がスプロケット歯車から脱落することを防止できる。
【0032】
次に、本実施の形態の治具の取り付け動作及び本実施の形態の治具を用いたチェーンの取り替え作業について、図4〜図6及び図14、図16を用いて説明する。
【0033】
チェーン取替え作業は、ブレーキを手動で開放するととも駆動装置21を動かす作業員(図示せず)と、旧チェーン5と新チェーン50とを入れ替える作業員P1,P2との3名で行われる。
【0034】
エスカレータの移動手摺り28を駆動させるチェーン5を取替える場合、駆動装置21を停止させ、エスカレータ昇降口のマンホールを開けて、図16に示すメインチェーン22及びメインスプロケット歯車23を動かすことによって、エスカレータを手動で下降移動させ、連結部29の位置に対応したエスカレータの踏段を、連結部29を中心に上下3段ずつ計任意の段数6段分取り外す。
【0035】
次に、チェーン5の張力を最大限に弛め、径の小さいスプロケット歯車24aの歯からチェーン5を取り外す。その後、図3及び図4に示すように、治具10の一対のチェーンガイド2a,2bをチェーン5とスプロケット歯車18の両側に取り付ける(S102)。次いで、チェーンガイド2a,2bの孔16a,16bにボルト8を挿入し、ボルト8をナット15a,15b,15cを用いて固定してチェーンガイド2a,2bを連結させると共に、ボルト8の締め具合によって、一対のチェーンガイド2a,2bの挟持幅を調整する。
【0036】
次に、チェーンガイド2a,2bの下端の連通孔18a,18bにガイド固定ボルト4を挿入し、ガイド固定ボルト4をスプロケット歯車の歯部6と係合させることによって、一対のチェーンガイド2a,2bをスプロケット歯車に固定する。その結果、治具10がスプロケット歯車に固定される(S104)。
【0037】
続いて、治具10の溝7a,7bに板部9を差し込み、板部9をスプロケット歯車の歯部6とチェーン5との間に挿入することによって、チェーン5を上方にに持ち上げ、歯部6に対するチェーン5の噛み合い状態を解除しながら板部9を移動させ、スプロケット歯車18の外周に沿って湾曲させながら、板部9を送る。そして、任意の位置で板部9を固定ボルト3によって治具10に固定する(S108)。
【0038】
図4に示すように、板部9を送りながら、複数の治具10を上述同様にスプロケット歯車18に固定し、複数の治具10に順次板部9を差し込みながら、スプロケット歯車18の歯部6とチェーン5とを分離させていく。
【0039】
次いで、エスカレータを手動で駆動しながらチェーン5を移動させ、連結部29を作業員P1,P2の位置まで移動させた後、連結部29からチェーン5の一端を取外し、図14に示す矢印方向にチェーン5を回収すると共に、新規のチェーン50を連結部29に接続し、エスカレータを手動で駆動しながら、チェーン50を矢印方向に移動させ、新旧チェーン10,50を取り替える(S110)。
【0040】
そして、新規のチェーン50をスプロケット歯車24aの軸に回し、連結部29から古いチェーン5の他端を取り外して新規のチェーン50の他端を接続して、新規のチェーン50の連結を完了させる(S112)。
【0041】
第2実施形態.
図7を用いて第2の実施形態のチェーン取替え用治具について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成には、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0042】
本実施の形態の治具30は、図7に示すように、上述の第1の実施の形態の治具10(図1に示す)の一対のチェーンガイド2a,2bとボルト8の代わりに、チェーン5の少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むようにチェーン5の上方から取り付けられる断面コ字状のチェーンガイド32を有する。
【0043】
このチェーンガイド32は、チェーン5を上方の脱落を抑える屋根部材と、チェーン5の横方向の脱落を抑制する壁部材とが一体に形成されており、第1の実施の形態に比べ、治具の取付をより簡略化することができる。なお、本実施の形態の治具30も、上述同様に、複数個スプロケット歯車に固定させて用いてもよい。
【0044】
本実施の形態の治具30によるチェーンの取替え作業は、第1の実施の形態の治具を用いたチェーンの取り替え作業とほぼ同様にして行われる。
【0045】
すなわち、図6のS102の動作の代わりに、チェーン5の張力を最大限に弛め、径の小さいスプロケット歯車24aの歯からチェーン5を取り外した後、治具30の断面コ字状のチェーンガイド32をチェーン5を上方から覆うようにしてスプロケット歯車18の両側に取り付ける。
【0046】
次いで、チェーンガイド32の下端の連通孔18a,18bにガイド固定ボルト4を挿入し、ガイド固定ボルト4をスプロケット歯車の歯部6と係合させ、チェーンガイド32をスプロケット歯車に固定する。
【0047】
次に、治具30の溝7a,7bに板部9を差し込み、板部9をスプロケット歯車の歯部6とチェーン5との間に挿入することによって、チェーン5を上方に持ち上げ、歯部6に対するチェーン5の噛み合い状態を解除しながら板部9を移動させ、スプロケット歯車18の外周に沿って湾曲させながら、板部9を送る。また、板部9を固定ボルト3によって治具30に固定する。更に、板部9を送りながら、複数の治具30を上述同様にスプロケット歯車18に固定し、複数の治具30に順次板部9を差し込みながら、スプロケット歯車18の歯部6とチェーン5とを分離させていく。そして、古いチェーン5と新規のチェーンとを取り替える。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るチェーン取替え用治具によれば、チェーンの上方向および横方向の脱落を防止しながら、スプロケット歯車の歯部との噛み合い状態を容易に解除することができる。更に、治具のチェーンガイドの下端が、スプロケット歯車に固定されているので、治具がスプロケット歯車から脱落することなく、安定に取り付けることができる。また、スプロケット歯車の歯部とチェーンとを板部によって、分離させていくが、この板部の構造は単純で狭い場所でも、取扱いが容易で作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具の構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具の構成を示す斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具に板部を挿入していく状態を説明する側面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具の取付状態を示す図である。
【図5】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具の板部を用いたチェーンとスプロケット歯車の噛み合い解除動作を説明する側面図である。
【図6】 本発明の第1実施形態のチェーン取替え用治具を用いたチェーン取り替え作業のフロー図である。
【図7】 本発明の第2実施形態のチェーン取替え用治具の構成を示す断面図である。
【図8】 従来のチェーン取替え用治具の構成を示す斜視図である。
【図9】 従来のチェーン取替え用治具の構成を示す平面図である。
【図10】 従来のチェーン取替え用治具の構成を示す正面図である。
【図11】 従来のチェーン取替え用治具を用いたチェーン取り替え作業の状態を示す拡大斜視図である。
【図12】 従来のチェーン取替え用治具を用いたチェーン取り替え作業の状態を示す拡大側面図である。
【図13】 従来のチェーン取替え用治具を用いたチェーン取り替え作業の状態を示す一部断面図を含む側面図である。
【図14】 チェーン取替え作業を説明する図である。
【図15】 従来のチェーン取替え作業手順を示すフロー図である。
【図16】 一般的なエスカレータの駆動装置の概要を説明する図である。
【符号の説明】
2a,2b チェーンガイド、5 チェーン、6 歯部、7a,7b 溝、8ボルト、9 板部、10 チェーン取替え用治具、15a,15b,15c ナット、16a,16b,17 孔、18a,18b 連通孔。
Claims (4)
- スプロケット歯車と噛み合って駆動させるチェーンを取り替えるための治具であって、
前記チェーンの少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むように設けられた一対のチェーンガイドと、
前記一対のチェーンガイドの上部を連結するとともに前記一対のチェーンガイドの挟持幅を調整する調整具と、
前記一対のチェーンガイドの対向面のそれぞれ設けられた一対の溝と、
前記スプロケット歯車とチェーンとの間に挿入するために前記一対の溝に差し込まる板部と、
を有することを特徴とするチェーン取替え用治具。 - スプロケット歯車と噛み合って駆動させるチェーンを取り替えるための治具であって、
前記チェーンの少なくとも1部を前記チェーン駆動時のチェーン走行方向に直交するチェーン幅方向から挟むように前記チェーンの上方から取り付けられる断面コ字状のチェーンガイドと、
前記チェーンガイドの挟持対向面のそれぞれ設けられた一対の溝と、
前記スプロケット歯車とチェーンとの間に挿入するために前記一対の溝に差し込まる板部と、
を有することを特徴とするチェーン取替え用治具。 - 請求項1または請求項2に記載のチェーン取替え用治具において、
更に、前記一対のチェーンガイド又は断面コ字状のチェーンガイドの少なくとも一方の溝に連通する孔と、
前記孔に挿入し前記板部を固定する板部固定具と、
を有することを特徴とするチェーン取替え用治具。 - 請求項1または請求項2に記載のチェーン取替え用治具において、
更に、前記一対のチェーンガイド又は断面コ字状のチェーンガイドの対向面のそれぞれに設けられた連通孔と、
前記連通孔に挿入され前記スプロケット歯車と係合させて前記一対のチェーンガイド又はチェーンガイドを前記スプロケット歯車に固定するガイド固定具と、
を有することを特徴とするチェーン取替え用治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000224287A JP3962534B2 (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | チェーン取替え用治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000224287A JP3962534B2 (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | チェーン取替え用治具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002039301A JP2002039301A (ja) | 2002-02-06 |
JP3962534B2 true JP3962534B2 (ja) | 2007-08-22 |
Family
ID=18718275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000224287A Expired - Fee Related JP3962534B2 (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | チェーン取替え用治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3962534B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5216300B2 (ja) * | 2007-10-30 | 2013-06-19 | 株式会社ダイフク | 昇降チェーン交換装置、及び、昇降チェーン交換装置の使用方法 |
JP6671251B2 (ja) * | 2016-06-15 | 2020-03-25 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | チェーン位置決め治具 |
JP7156196B2 (ja) * | 2019-07-24 | 2022-10-19 | Jfeスチール株式会社 | チェーンカシメ装置およびカシメ方法 |
CN117412917A (zh) * | 2021-04-01 | 2024-01-16 | 三菱电机楼宇解决方案株式会社 | 驱动链条更换辅具 |
CN113681500A (zh) * | 2021-08-30 | 2021-11-23 | 河钢股份有限公司承德分公司 | 链式悬挂输送机用换链辅助装置及换链方法 |
CN113978601B (zh) * | 2021-11-15 | 2023-09-26 | 昆山德钜源运动科技有限公司 | 一种自行车自动上链机构 |
-
2000
- 2000-07-25 JP JP2000224287A patent/JP3962534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002039301A (ja) | 2002-02-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4030430B2 (ja) | エスカレータ用ベルト駆動装置バックアップ装置 | |
JP3962534B2 (ja) | チェーン取替え用治具 | |
JP6014470B2 (ja) | 昇降式駐輪機 | |
FR2625159A1 (fr) | Trolley de transporteur ou chariot de transport d'objets, suspendu a un rail de guidage, dont la fixation des roues empeche leur degagement dans une trajectoire horizontale courbe | |
KR100827179B1 (ko) | 승객용 컨베이어의 발판 요소 체결부 | |
FR2555093A1 (fr) | Guide de tronconneuse | |
US20030200600A1 (en) | Sheet winding machine for a toilet stool | |
CN113926959A (zh) | 一种用于电线电缆高效切割装置 | |
JPH09301667A (ja) | ギヤ脱着治具 | |
FR2539730A1 (fr) | Treuil a adherence | |
JP2007106517A (ja) | 金車用安全カバー | |
BE1000418A4 (fr) | Bras haveur. | |
CN213496918U (zh) | 一种型材夹持锁紧装置 | |
JP4663458B2 (ja) | マンコンベア用移動手摺の加圧ローラ着脱装置及びその方法 | |
JP2023148219A (ja) | ゴムクローラの取り付け方法および取り付け治具 | |
WO2022208844A1 (ja) | ドライブチェーン取替治具 | |
JP6583564B1 (ja) | ロック機構付き乗客コンベア用ステップ | |
KR100218392B1 (ko) | 에스컬레이터의 스텝 결합 구조 | |
JP3084213B2 (ja) | チェーン取替用治具 | |
AU2022283643B2 (en) | Cleaning device for a drive chain | |
JP3779498B2 (ja) | 乗客コンベアのハンドレール用ドライブチェーンの交換方法 | |
JP2007314961A (ja) | 除雪機 | |
KR101877561B1 (ko) | 콤바인 및 핀 연결 구조 | |
JP4104360B2 (ja) | 巻上牽引装置 | |
JPH0536345Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070307 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070515 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070521 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |