JP3961855B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オールシーズン用タイヤとして好適であり、ウエット性能及び雪上性能を維持しながら摩耗性能を向上した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術、および発明が解決しようとする課題】
例えばオールシーズン用等のタイヤでは、ウエット性能および雪上性能を考慮し、トレッド溝の多いブロック主体のパターンを採用しているが、ブロック剛性が低いため偏摩耗が起こりやすく摩耗寿命に劣る傾向にある。
【0003】
特に、トラック等の重荷重用タイヤの駆動輪においては、駆動・制動の影響が大きく作用するため、トレッドセンタ―領域が摩耗しやすく、そのためトレッドショルダー領域にトレッドパターンが残っているにも係わらず、トレッドセンタ―領域の完摩耗により、タイヤの摩耗寿命が終了することが多い。
【0004】
そこで、摩耗寿命の向上を図るため、ブロック剛性のアップおよび溝面積を少なくしてトレッドゴムボリュームをアップさせることが必要となるが、係る場合には、ウエット性能及び雪上性能の低下を招くという問題がある。
【0005】
このような状況に鑑み本発明者が研究した結果、トレッド部を6本のブロック列で形成し、最外側のブロック列であるトレッドショルダー領域の巾を所定範囲に減じる一方、その内側であるトレッドセンタ―領域に配される4本のブロック列のブロックを所定の縦長矩形状として周万向剛性を高めてトレッドセンタ―領域での摩耗の抑制を図るとともに、前記最外側のブロック列のブロックを所定の横長矩形状として横エッジ成分を増加させることが、ウエット性能及び雪上性能を維持しながら、摩耗性能を向上するために重要であることを究明し得た。
【0006】
即ち本発明は、トレッド部を6本のブロック列で形成し、かつ各ブロック列のブロック数、ブロック形状等を規制することを基本として、ウエット性能及び雪上性能を維持しながら、摩耗性能を向上した空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、タイヤ赤道を通る中央の縦主溝と、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる内の縦主溝との間を中央の横主溝により連結することによって形成される中央のブロックからなる中央ブロック列、前記内の縦主溝と、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる外の縦主溝との間を内の横主溝により連結することによって形成される内のブロックからなる内ブロック列、及び前記外の縦主溝と、トレッド接地縁eとの間を外の横主溝により連結することによって形成される外のブロックからなる外ブロック列をトレッド面に具えるとともに、
前記中央の縦主溝及び内の縦主溝はタイヤ周方向に直線状にのびる直線溝、かつ前記外の縦主溝はジグザグ状にのびるジグザグ溝からなり、
前記中央の横主溝はタイヤ周方向に対して55〜85度の角度θcで傾斜し、かつ前記内の横主溝はタイヤ周方向に対して55〜85度の角度θmで前記中央の横主溝とは逆の向きに傾斜するとともに、
前記中央ブロック列のブロック数Ncは、内ブロック列のブロック数Nmと同数、かつ外ブロック列のブロック数Nsは中央ブロック列の前記ブロック数Ncの1.5〜2.5倍とし、
しかも各前記中央のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLcuを、タイヤ軸方向平均巾Wcuの1.6〜2.0倍とした縦長ブロック、各前記内のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLmuを、タイヤ軸方向平均巾Wmuの1.6〜2.0倍とした縦長ブロック、かつ各前記外のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLsuを、タイヤ軸方向平均巾Wsuの0.5〜0.7倍とした横長ブロックとするとともに、
前記タイヤ周方向平均長さLcu、Lmuは、前記タイヤ周方向平均長さLsuの2.0〜2.5倍、
かつ前記外の縦主溝の溝巾中心は、前記トレッド接地縁Teからの距離K1を、トレッド接地巾TWの0.15〜0.25倍を隔てる範囲とすることを特徴としている。
【0008】
又請求項2の発明では、前記内の縦主溝と中央の横主溝との交差位置は、前記内の縦主溝と内の横主溝との交差位置に対して、周方向に位置ずれするとともに、該位置ずれ量L1は、前記中央のブロックの周方向平均長さLcuの0.1〜0.5倍としたことを特徴としている。
【0009】
又請求項3の発明では、前記外の横主溝は、比較的浅い主部とその溝底部に設けたサイピングとを有する第1の外の横主溝と、この第1の外の横主溝と交互に又は混在させて用いられるサイピングを有しない第2の外の横主溝とからなることを特徴としている。
【0010】
なお本明細書において、「トレッド接地巾」とは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した正規内圧状態のタイヤに正規荷重を負荷した時に接地するトレッド接地面のタイヤ軸方向巾を意味する。
【0011】
又前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。また前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。また前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は本発明の空気入りタイヤが重荷重用のオールシーズンタイヤである場合の子午断面図、図2はそのトレッドパターンを示す展開図である。
【0013】
図1において、空気入りタイヤは、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されるベルト層7とを含むコード層によって補強される。
【0014】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば75〜90度の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからなり、その両端は、前記ビードコア5の周りで折返して係止される。なおビード部4には、ビードコア5から半径方向外方に先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配される。
【0015】
又前記ベルト層7は、2枚以上、重荷重用タイヤでは通常3、4枚のベルトプライから形成される。本例では、ベルト層7が、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列した第1のベルトプライ7Aと、その外側に順次配されかつベルトコードを例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜4のベルトプライ7B〜7Dとの4枚構造をなす場合を例示している。
【0016】
そして本実施形態では、ウエット性能及び雪上性能を維持しながら摩耗性能を高めるため、前記トレッド部2に、タイヤ赤道C側の中央ブロック列Rcと、その外側の内ブロック列Rmと、さらにその外側の外ブロック列Rsとの6本のブロック列からなる所定のトレッドパターンを形成している。
【0017】
詳しくは、前記中央ブロック列Rcは、図2、3に拡大して示すように、タイヤ赤道Cを通る中央の縦主溝Gcと、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる内の縦主溝Gmとの間を、中央の横主溝Ycによって区分した中央のブロックBcにより形成される。
【0018】
又前記内ブロック列Rmは、前記内の縦主溝Gmと、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる外の縦主溝Gsとの間を、内の横主溝Ymによって区分した内のブロックBmにより形成される。
【0019】
又前記外ブロック列Rsは、前記外の縦主溝Gsと、トレッド接地縁Teとの間を、外の横主溝Ysによって区分した外のブロックBsにより形成される。
【0020】
ここで、前記中央の縦主溝Gc及び内の縦主溝Gmは、夫々タイヤ周方向に直線状にのびる直線溝であり、かつ前記外の縦主溝Gsは、ジグザグ状にのびるジグザグ溝によって形成している。
【0021】
これは、前記外の縦主溝Gsよりタイヤ軸方向外側で定義されるトレッドショルダー領域は、ウエット性能及び雪上性能に対する寄与が大きく、従って、この外の縦主溝Gsをジグザグ溝とし横エッジ成分を増加させることにより、タイヤ全体としてのウエット性能及び雪上性能を確保している。逆に、外の縦主溝Gsより内側のトレッドトレッドセンタ―領域では、偏摩耗が起こりやすく、従って、中央及び内の縦主溝Gc、Gmを直線溝としてブロック剛性をできるだけ高め、偏摩耗の抑制を図っている。
【0022】
このとき、前記外の縦主溝Gsの溝巾中心(即ちジグザグ中心)は、前記トレッド接地縁Teからの距離K1を、トレッド接地巾TWの0.15〜0.25倍、好ましくは0.19〜0.21倍の範囲まで減じることが必要であり、これによってトレッドトレッドセンタ―領域での接地面積を高めてブロックに作用する外力を相対的に減じ、摩耗性能を高めている。
【0023】
又前記中央の横主溝Ycは、タイヤ周方向に対して55〜85度の角度θcで、本例では左上がりの向きで傾斜するとともに、前記内の横主溝Ymは、タイヤ周方向に対して55〜85度の角度θmで前記中央の横主溝Ycとは逆の向き(本例では右上がりの向き)で傾斜している。
【0024】
これは、ノイズの低減とブロック欠けの防止とを主目的としたものであり、前記角度θc、θmが85度を越える場合、インパクト音、横主溝Yc、Ym内でのポンピング音、及びそれに励起される縦主溝Gc、Gm、Gs内での気柱共鳴などが悪化しノイズ性能の低下を招くからである。逆に角度θc、θmが55度より小となると、横主溝と縦主溝とが挟む鋭角部分でブロック欠けが発生し易くなる。又横主溝Yc、Ymの傾斜の向きを違えることにより、ウエット性能、制動性およびトラクション性のバランスが図られる。
【0025】
又本実施形態では、前記中央ブロック列Rcのブロック数Ncは、内ブロック列Rmのブロック数Nmと同数であり、かつ外ブロック列Rsのブロック数Nsを、中央ブロック列Rcの前記ブロック数Ncの1.5〜2.5倍としている。
【0026】
即ち、中央のブロックBc及び内のブロックBmを、外のブロックBsより縦長とし、周方向剛性を高めることによってトレッドセンタ領域での摩耗性能を高めている。又ウエット性能及び雪上性能に対しては、その寄与が大きいトレッドショルダー領域におけるブロック数Nsを増し、横エッジ成分を増加させることによって、タイヤ全体としてのウエット性能及び雪上性能を確保している。又前記ブロック数Nc、Nm、Nsを前記範囲とすることにより、さらに、ノイズ低減、転がり抵抗性能の向上、旋回性能の向上にも貢献できる。
【0027】
又本実施形態では、特に、前記摩耗性能の向上と、ウエット性能及び雪上性能の確保とを充分に達成するために、図4(A)〜(C)に示す如く、
・中央のブロックBcを、そのタイヤ周方向平均長さLcuがタイヤ軸方向平均巾Wcuの1.6〜2.0倍の範囲の縦長ブロックとし、
・内のブロックBmを、そのタイヤ周方向平均長さLmuがタイヤ軸方向平均巾Wmuの1.6〜2.0倍の範囲の縦長ブロックとし、かつ
・外のブロックBsを、そのタイヤ周方向平均長さLsuがタイヤ軸方向平均巾Wsuの0.5〜0.7倍の範囲の横長ブロックとしている。
【0028】
ここで、タイヤ周方向平均長さLu(前記平均長さLcu、Lmu、Lsuを総称するとき平均長さLuという)とは、ブロックB(ブロックBc、Bm、Bsを総称するときブロックBという)の周方向両側の端縁a1、a2が、図4(A)〜(C)の如く、互いに平行であるときには、各端縁a1、a2間の周方向長さを意味する。又図5に誇張して例示するように、各端縁a1、a2が平行でない場合には、一方の端縁a1と平行をなし、かつ他方の端縁a2上で一方の端縁a1に最も近接する点pを通る平行線a1’を引くとともに、この平行線a1’よりはみ出すブロックBのはみ出し部分B1の重心点g1と、前記一方の端縁a1との間の周方向長さを、前記平均長さLuと定義する。
【0029】
又同様に、タイヤ軸方向平均巾Wu(前記平均巾Wcu、Wmu、Wsuを総称するとき平均巾Wuという)とは、ブロックBのタイヤ軸方向両側の側縁b1、b2が、図4(A)の如く、互いに平行であるときには、各側縁b1、b2間のタイヤ軸方向長さを意味する。又図4(B)、(C)及び、図5に誇張して例示するように、各側縁b1、b2が平行でない場合には、一方の側縁b1と平行をなし、かつ他方の側縁b2上で一方の側縁b1に最も近接する点qを通る平行線b1’を引くとともに、この平行線b1’よりはみ出すブロックBのはみ出し部分B2の重心点g2と、前記一方の側縁b1との間のタイヤ軸方向長さを、前記平均巾Wuと定義する。
【0030】
このように、前記中央のブロックBc、及び内のブロックBmを、夫々、タイヤ軸方向平均巾Wcu、Wmuとタイヤ周方向平均長さLcu、Lmuとの比Wcu/Lcu、及びWmu/Lmuが1.6〜2.0の縦長ブロックとしているため、各ブロックBc、Bmの周方向剛性を大巾に高めることができ、トレッドセンタ領域での摩耗性能を高め、接地面全体での摩耗を均一化できる。なお前記比Wcu/Lcu、及びWmu/Lmuが、夫々2.0を越えると、トレッドセンタ領域での横エッジ成分が過小となってウエット性能が維持できなくなる。又1.6未満となると、周方向剛性が不十分となって、ブロックの動きが増し、ヒール&トゥ摩耗やパンチング摩耗を発生させるとともに、エネルギ損失も大きくなり転がり抵抗性能の低下を招く。
【0031】
又外のブロックBsを、タイヤ軸方向平均巾Wsuとタイヤ周方向平均長さLsuとの比Lsu/Wsuが0.5〜0.7の横長ブロックとしているため、タイヤ全体としてのウエット性能及び雪上性能を確保できる。なお比Lsu/Wsuが0.7を越えると、ウエット性能及び雪上性能を不十分とするとともに、トレッドセンター領域とトレッドショルダー領域との摩耗バランスが崩れ、摩耗寿命が向上できなくなる。逆に0.5未満では、外のブロックBsの剛性が過小となって、ヒール&トゥ摩耗やブロック欠けが生じやすくなる。
【0032】
又同目的のために、前記ブロックBc、Bmのタイヤ周方向平均長さLcu、Lmuを、ブロックBsのタイヤ周方向平均長さLsuの2.0〜2.5倍とすることも重要であり、2.5倍を越えると、前記ブロックBc、BmとブロックBsとの剛性差が大きくなりすぎ、外のブロックBsにヒール&トゥ摩耗やブロック欠けが生じやすくなる。又2.0倍未満では、ウエット性能及び雪上性能の確保と、摩耗性能の向上とを達成することができなくなる。
【0033】
なお本例では、図3の如く、前記外の横主溝Ysは、比較的浅い主部10の溝底部にサイピング11を設けた第1の外の横主溝Ys1と、比較的浅い主部10の溝底部にサイピングを有しない第2の外の横主溝Ys2とから形成され、第2の外の横主溝Ys2は前記第1の外の横主溝Ys1と交互に又は混在して用いられる。
【0034】
この外の横主溝Ys1、Ys2の各主部10は、図6(A)、(B)に示すように、比較的深い副部12を介して前記外の縦主溝Gsに導通しており、本例では、第1の外の横主溝Ys1の溝巾Wys1を、第2の外の横主溝Ys2の溝巾Wys2よりも大に設定している。
【0035】
このように、2種類の外の横主溝Ys1、Ys2を混在、本例では交互に配することによって、外のブロックBsの剛性を確保し、偏摩耗を抑えかつ転がり抵抗性を高めるとともに、旋回性能の向上を図っている。
【0036】
又本例では、図3の如く、前記内の縦主溝Gmと中央の横主溝Ysとの交差位置Q1は、前記内の縦主溝Gmと内の横主溝Ymとの交差位置Q2に対して、周方向に位置ずれするとともに、該位置ずれ量L1を前記中央のブロックBcの周方向平均長さLcuの0.1〜0.5倍としている。このように前記交差位置Q1、Q2を、前記位置ずれ量L1で位置ずれさせているため、前記インパクト音、ポンピング音等を分散せしめ、ノイズの低減を図っている。
【0037】
各縦主溝Gc、Gm、Gsの溝巾Wgc、Wgm、Wgsは、ウエット性能と転がり抵抗との両立のため、溝巾Wgcを前記トレッド接地巾TWの0.02〜0.05倍、溝巾Wgmを前記トレッド接地巾TWの0.02〜0.05倍、かつ溝巾Wgsを前記トレッド接地巾TWの0.05〜0.08倍とするのが好ましい。又同目的で、前記横主溝Ycの溝巾Wycをタイヤ周方向平均長さLcuの0.05〜0.08倍、前記横主溝Ymの溝巾Wymをタイヤ周方向平均長さLmuの0.05〜0.08倍、かつ横主溝Ysの溝巾Wys1、Wys2をタイヤ周方向平均長さLsuの0.1〜0.35倍とするのが好ましい。
【0038】
なお本実施形態におけるウエット性能及び雪上性能を維持しながら摩耗性能を向上する効果は、トレッド接地面に占めるブロックBの外表面の割合である所謂ランド比が75%〜85%としたタイヤにおいて特に有効に発揮でき、ランド比が85%を越えると、ウエット性能及び雪上性能の極端な低下を招来する。又ランド比が75%未満では、摩耗性能および転がり抵抗性能の向上効果が不十分となる。
【0039】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明タイヤとしては、例えばラジアル構造、バイアス構造、セミラジアル構造等の種々の構造のものが採用でき、また乗用車用のほか、小型トラック用、商業用など種々のカテゴリーのタイヤに適用できるなど、図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0040】
【実施例】
図1の構造をなすタイヤサイズ11R22.5の重荷重用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤの転がり抵抗性能、摩耗性能、ウエット性能、雪上性能をテストし、その結果を比較した。
【0041】
(1)転がり抵抗性能;
転がり抵抗試験機を用い、リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、荷重(24.52kN)、速度(80km/h)の条件にて転がり抵抗を測定し、比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。指数は小さい方が良好である。
【0042】
(2)摩耗性能;
タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)の条件にて、2−D・4車両(10トン積みトラック)に装着し、一般ユーザの高速路線車両にて、50%摩耗時まで走行させ、摩耗率(走行距離/摩耗量)を比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。指数は大きい方が摩耗が少なく良好である。
【0043】
(3)ウエット性能;
タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)の条件にて、2−D車両(8トン積みトラック、定積載状態)に装着し、ウエット制動試験路(水を撒いたアスファルト路面)を速度60km/hにて制動した。そしてタイヤがロックしてから停車するまでの制動距離を測定し、比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。指数は大きい方が制動性に優れ良好である。
【0044】
(4)雪上性能;
前記ウエット性能テストで用いた車両を使用し、雪上制動試験路(圧雪路面)を速度60km/hにて制動し、その制動距離を比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。指数は大きい方が制動性に優れ良好である。
【0045】
【表1】
Figure 0003961855
【0046】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成しているため、ウエット性能及び雪上性能を維持しながら摩耗性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのトレッドパターンを示す展開図である。
【図3】その主要部を示す拡大断面図である。
【図4】(A)〜(C)は、中央のブロック、内のブロック、及び外のブロックを拡大して示す平面図である。
【図5】タイヤ周方向平均長さ、及びタイヤ軸方向平均巾を説明する線図である。
【図6】(A)、(B)は、第1、第2の外の横主溝を説明する溝長さ方向の断面図である。
【符号の説明】
Bc 中央のブロック
Bm 内のブロック
Bs 外のブロック
C タイヤ赤道
Gc 中央の縦主溝
Gm 内の縦主溝
Gs 外の縦主溝
Q1、Q2 交差位置
Rc 中央ブロック列
Rm 内ブロック列
Rs 外ブロック列
Te トレッド接地縁
TW トレッド接地巾
Yc 中央の横主溝
Ym 内の横主溝
Ys 外の横主溝
Ys1 第1の外の横主溝
Ys2 第2の外の横主溝

Claims (3)

  1. タイヤ赤道を通る中央の縦主溝と、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる内の縦主溝との間を中央の横主溝により連結することによって形成される中央のブロックからなる中央ブロック列、前記内の縦主溝と、そのタイヤ軸方向外側でタイヤ周方向にのびる外の縦主溝との間を内の横主溝により連結することによって形成される内のブロックからなる内ブロック列、及び前記外の縦主溝と、トレッド接地縁eとの間を外の横主溝により連結することによって形成される外のブロックからなる外ブロック列をトレッド面に具えるとともに、
    前記中央の縦主溝及び内の縦主溝はタイヤ周方向に直線状にのびる直線溝、かつ前記外の縦主溝はジグザグ状にのびるジグザグ溝からなり、
    前記中央の横主溝はタイヤ周方向に対して55〜85度の角度θcで傾斜し、かつ前記内の横主溝はタイヤ周方向に対して55〜85度の角度θmで前記中央の横主溝とは逆の向きに傾斜するとともに、
    前記中央ブロック列のブロック数Ncは、内ブロック列のブロック数Nmと同数、かつ外ブロック列のブロック数Nsは中央ブロック列の前記ブロック数Ncの1.5〜2.5倍とし、
    しかも各前記中央のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLcuを、タイヤ軸方向平均巾Wcuの1.6〜2.0倍とした縦長ブロック、各前記内のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLmuを、タイヤ軸方向平均巾Wmuの1.6〜2.0倍とした縦長ブロック、かつ各前記外のブロックは、そのタイヤ周方向平均長さLsuを、タイヤ軸方向平均巾Wsuの0.5〜0.7倍とした横長ブロックとするとともに、
    前記タイヤ周方向平均長さLcu、Lmuは、前記タイヤ周方向平均長さLsuの2.0〜2.5倍、
    かつ前記外の縦主溝の溝巾中心は、前記トレッド接地縁Teからの距離K1を、トレッド接地巾TWの0.15〜0.25倍を隔てる範囲とすることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記内の縦主溝と中央の横主溝との交差位置は、前記内の縦主溝と内の横主溝との交差位置に対して、周方向に位置ずれするとともに、該位置ずれ量L1は、前記中央のブロックの周方向平均長さLcuの0.1〜0.5倍としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記外の横主溝は、比較的浅い主部とその溝底部に設けたサイピングとを有する第1の外の横主溝と、この第1の外の横主溝と交互に又は混在させて用いられるサイピングを有しない第2の外の横主溝とからなることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
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