JP3959156B2 - 現像装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に用いる現像装置に係り、詳しくは、トナー及び磁性粒子を含む二成分現像剤(以下「現像剤」という)を用いて像担持体に形成された潜像を現像する現像装置に関するものである。更に詳しくは、現像担持体上の現像剤の移動により、該現像剤のトナー濃度に応じて該現像剤中に適宜トナーが取り込まれ、かつ、現像剤中のトナーが摩擦帯電されるようにし、現像剤撹拌搬送部材やトナー濃度センサ等による複雑なトナー濃度制御機構を設けずにトナー濃度及びトナー帯電量が安定した現像剤層を現像剤担持体上に形成するようにした現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の現像装置として、例えば、特公平5−67233号公報では、容器内で現像剤担持体上に磁性粒子層を形成するとともに、容器内のトナー補給部においてこの磁性粒子層に接触するようにトナーを収容し、内部に固定配置された磁石を有する現像剤担持体の回転に伴う磁性粒子層の磁性粒子の移動により、該トナー補給部で磁性粒子層内にトナーを取り込み、トナーと磁性粒子の混合された現像剤を、現像剤規制部材で層厚規制して現像領域に搬送する現像装置において、該磁石は、上記トナー補給部に対向する磁極を持たず、現像剤担持体の回転方向に関して上記トナー補給部の下流側、かつ該規制部材の上流側に磁極を持ち、上記トナー補給部の下流側、かつ上記規制部材の上流側で、該磁極の磁界が及ぶ範囲内の位置に現像剤担持体と対向して設けられ、該現像剤担持体との間に磁性粒子層の充満した領域(以下、現像剤収容部という)を形成する遮蔽部材を有する現像装置が提案されている。
【0003】
この現像装置においては、上記現像剤収容部に滞留する現像剤は、トナー濃度が高く現像剤の嵩が大きい状態になると、現像剤の充填率が高まって動きにくくなり、規制部材を通過する現像剤を除き、現像剤収容部内の現像剤の動きはほとんどなくなる。逆に、トナーの消費によってトナー濃度が低下して現像剤の嵩が小さい状態になると、現像剤収容部内の現像剤の充填率が低くなって現像剤が動きやすくなり、トナーが現像剤内に取り込まれる。そして、現像剤のトナー濃度が上昇して現像剤の嵩が大きくなると、前述同様に再び現像剤収容部内の現像剤がほとんど動かなくなり、トナーの取り込みが停止する。このように、現像剤収容部の現像剤の動きによってトナーの取り込みを行うことでトナー補給量を調節し、トナー濃度センサを特別に設けることなく現像領域に供給されるトナー濃度を制御することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来提案されていた現像装置においては、現像剤収容部内の現像剤の分布状態や現像剤の動きによって、現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向で、現像剤のトナー濃度やトナー帯電量に偏差(ばらつき)が生じてしまう。つまり、現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向で、現像剤の量が少ない個所では、現像剤の動きが活発になり、現像剤収容部内に向けて部分的に多くのトナーが取り込まれてしまうため、この個所のトナー濃度が上昇し、逆にこの個所のトナー帯電量が低化してしまう。また、現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向で、現像剤の量が多い個所では、現像剤の動きが悪くなり、現像剤収容部内に向けて部分的にトナーが入り込めなくなるため、この個所のトナー濃度が低下し、逆にこの個所のトナー帯電量が上昇してしまう。
【0005】
そして、このようなトナー濃度やトナー帯電量に偏差のある現像剤が、十分に撹拌されないまま現像剤担持体により現像領域に搬送されると、該トナー濃度やトナー帯電量の偏差が、そのまま現像された画像上の濃度むらとなって現われることになる。
【0006】
なお、この問題点を解消するために、回転軸の周囲に複数の撹拌羽を設けた現像剤撹拌部材を上記現像剤収容部内に配設した現像装置が提案されているが、この現像装置では、該現像剤撹拌部材の撹拌羽の回転軌道が、現像剤搬送方向と平行な方向になるため、この現像剤撹拌によって現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤のトナー濃度やトナー帯電量の偏差を解消するためにはある程度の時間を要する。また、この現像装置では、現像剤収容部に現像剤撹拌部材の回転駆動機構や支持体などを配設する必要があるため、装置の大型重量化及び高価格化を招くという問題がある。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤担持体上での現像剤搬送に伴う現像剤の移動でトナー濃度に応じて現像剤中にトナーを取り込むトナー濃度の自己制御可能な現像装置であって、現像剤担持体の現像剤搬送方向と直交する方向でのトナー濃度やトナー帯電量の偏差の発生を抑えることができる現像装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー及び磁性粒子を含む二成分現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体の内側に配置され該現像剤担持体上に該現像剤を担持させるための磁界を発生する磁界発生手段と、該現像剤担持体に担持されて搬送される現像剤の量を規制する第一現像剤規制部材と、該第一現像剤規制部材に現像剤搬送方向上流側から隣接する該現像剤を収容した現像剤収容部と、該現像剤収容部に現像剤搬送方向上流側から隣接し該現像剤担持体に対向する位置にトナーを補給するためのトナー補給口を有するトナー収容部と、該現像剤収容部の上流側、かつ、該トナー補給口の下流側で該現像剤担持体上のトナー濃度の変化に応じて、該現像剤担持体上の現像剤の規制状態が変化するように設定されている第二現像剤規制部材とを備え、該現像剤担持体上での現像剤搬送に伴う現像剤の移動により、該トナー収容部内のトナーを該トナー補給口から該現像剤中に取り込む現像装置において、上記第一現像剤規制部材と上記第二現像剤規制部材との間に、上記現像剤担持体上の現像剤に対して均一な圧力で当接する当接部材を設けたことを特徴とするものである。
この現像装置においては、上記第一現像剤規制部材と上記第二現像剤規制部材との間に設けられた当接部材が、上記現像剤担持体上の現像剤に対して均一な圧力で当接することにより、現像剤収容部内の現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤の分布及び動きが略均等な状態となるように矯正されるので、該当接部材と現像剤担持体との間からは必要以上の余分なトナーが取り込まれなくなり、トナー濃度の部分的な上昇が解消され、該現像剤搬送方向と直交する方向における現像剤収容部内へのトナーの取り込み量、及び、現像剤収容部内に取り込まれたトナーの帯電量が平均化される。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記当接部材は、シートまたはフィルム状の弾性部材からなり、該当接部材の基部が上記現像剤収容部の内壁部に固定されることにより、該当接部材の先端部が上記現像剤担持体に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接することを特徴とするものである。
この現像装置においては、上記当接部材の基部が上記現像剤収容部の内壁部に固定されることにより、該当接部材の先端部が上記現像剤担持体に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接するので、該当接部材の取り付け構造が簡素化されるとともに、現像剤担持体上の現像剤とトナー補給口から取り込まれたトナーが、該当接部材との接触部で擦り合わされて摩擦帯電されるので、トナー帯電量の部分的な低下が解消される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、複写機という)に用いる現像装置に適用した一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る現像装置の概略構成図である。この現像装置2は、潜像担持体である円筒状の感光体ドラム1の側方に配設され、感光体ドラム1に向けて開口部が形成された現像器ケース3、該開口部から一部が露出した、トナー及び磁性粒子を含む現像剤9を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性材質からなる現像スリーブ4、現像スリーブ4の内部に図示の磁極N1、N2、N3、S1、S2を有するように固定配置された磁界発生手段としてのマグネットローラ5、現像スリーブ4上に担持されて搬送されている現像剤の量を規制する第一現像剤規制部材としてのドクタ6、該ドクタ6に現像剤搬送方向上流側から隣接する現像剤収容部を形成するための現像剤収容ケース7、トナー収容部としてのトナーホッパ8等を備えている。
【0014】
上記現像剤収容ケース7は、感光体ドラム1側の端部にドクタ6が固定され、トナーホッパ8の一部分に兼用されるように後述のトナー補給口8a側に延びた自由端部(以下「プレドクタ」という。)7aを有している。この現像剤収容ケース7等によって現像スリーブ4との間に形成される現像剤収容部には、感光体ドラム1と対向する現像領域側に搬送されずにドクタ6で進行が妨げられた現像剤9が収容される。また、現像スリーブ4の右側方に位置する現像器ケース3の一部は、上記プレドクタ7aとともに、トナー10を収容するトナーホッパ8を形成している。該トナーホッパ8は、上記現像剤収容部に現像剤搬送方向上流側から隣接し、上記現像器ケース2の内壁面とプレドクタ7aの下方先端とによって形成されるトナー補給口8aを有している。
【0015】
また、上記プレドクタ7aの先端部は、現像スリーブ上での現像剤搬送方向で該ドクタ6より上流側で間隙をもって該現像スリーブ上の現像剤を規制する第二現像剤規制部材としての機能を有するように形成されている。本実施形態においては、この間隙は、後述のように該現像スリーブ4上のトナー濃度の変化に応じて、該現像スリーブ4上の現像剤の規制状態が変化するように設定されている。さらに、本実施形態の現像装置においては、上記第二現像剤規制部材としての上記プレドクタ7aの先端部が、上記現像スリーブ4上の現像剤の規制状態の変化により、トナー補給口8aから補給されるトナーと現像スリーブ4によって搬送される現像剤との接触状態が変化する、具体的には、該規制状態の変化により上記トナーと現像剤とが接触する状態と接触しない状態とを取り得るように配設されている。
【0016】
また、上記トナーホッパ8のトナー補給口8aに隣合ったスペースには、トナー10をトナー補給口8aに向けて撹拌しながら送り出すトナー撹拌部材としてのトナーアジテータ11が配設されている。このトナーアジテータ11は現像スリーブ4に連動して回動させることが望ましい。また、先端部にトナーホッパ8内壁面に近接または接触しても負荷が過剰にならないように、PETフィルム(100〜200μm)を取り付けたものを用いるのが望ましい。
【0017】
次に、この現像装置における現像動作について説明する。図2乃至図4は現像動作時における現像剤9の挙動の説明図である。
まず、現像装置に初期剤、例えばトナー濃度10wt%、キャリア35gの現像剤をセットして、現像スリーブ4を回転駆動すると、図2に示すように、現像剤は現像スリーブ4の表面に磁着されるものと現像剤収容部12内に収容されるものとに分かれる。現像剤収容部12内に収容された現像剤は、現像スリーブ4の矢印a方向への回転に伴い、現像スリーブ4内からの磁力によって矢印b方向へ、1mm/s以上の移動速度で循環移動する。そして、現像スリーブ4の表面に磁着された現像剤の表面と現像剤収容部12内で移動する現像剤の表面との境界部において界面Xが形成される。
【0018】
次に、トナーホッパー8にトナー10がセットされると、トナー補給口8aより現像スリーブ4に担持された現像剤にトナー10が供給される。トナーが供給された現像スリーブ4上の現像剤は、該トナーと共に現像剤収容部12へ搬送される。そして、搬送途中で、上記現像剤に供給されたトナーは現像スリーブ4の軸中心方向へ若干入り込み、現像剤の間の該トナーが入り込んだ部分では、現像スリーブ4の軸中心側の現像剤から外側の現像剤に与える摩擦力が低下する。そして、これにより、現像スリーブ4の軸中心側の現像剤から外側の現像剤に付与する搬送力が低下する。
【0019】
現像剤収容部12内では、収容されている現像剤9の重力及び磁力により、現像スリーブ4によって搬送される現像剤9に対して、その搬送を停止させようとする力が働いている。そして、現像スリーブ4に担持された現像剤9の表面に存在するトナー10が界面Xへ搬送されると、界面X近傍における現像剤9間の摩擦力が低下して界面X近傍の現像剤9の搬送力が低下し、これにより界面X近傍での現像剤9の搬送量が減少する。
【0020】
一方、合流点Yより現像スリーブ4の回転方向上流側の現像剤9には、上述の現像剤収容部12内とは異なり重力が作用しないので、現像スリーブ4によって搬送される現像剤9に対して作用する、その搬送を停止させるような力が収容部12内に比して小さい。このため、合流点Yへ搬送されてきた現像剤9と界面Xを搬送される現像剤9との搬送量のバランスが崩れて現像剤9の玉突状態が発生し、該現像スリーブ4による搬送に追従できない現像剤が現像スリーブ4表面の外側に逃げる。そして、このような現像剤9により、図3に示すように、合流点Yの位置が上昇して界面Xを含む現像剤9の層厚が増加する。また、ドクタ6を通過した現像剤9の層厚も徐々に増加し、図4に示すように、この層厚が増加した現像剤9がプレドクタ7aの先端部によって規制される状態となる。そして、該プレドクタ7aと現像スリーブ4との間隙を通過しない現像剤9が掻き落とされる。
【0021】
そして、ドクタ6を通過した現像剤9が所定のトナー濃度に達すると、図4に示すように、プレドクタ7aの先端部による規制により掻き落とされて層状となった増加分の現像剤9がトナー補給口8aを塞ぎ、現像スリーブにより搬送される現像剤とトナーホッパ内からのトナーとが接触しなくなる。そして、この状態でトナー10の取り込みが終了する。このとき、現像剤収容部12内ではトナー濃度が高くなることにより現像剤9の嵩が大きくなり、この結果、現像剤収容部12内の空間が狭くなることにより、現像剤9が図の矢印b方向に循環移動する移動速度も低下する。
【0022】
上記状態の現像装置において、上記現像スリーブ4の矢印方向の回転により搬送される現像剤9のうち、現像スリーブ4とドクタ6との間のギャップを通過した現像剤9は、矢印方向に回転している感光体ドラム1と対向する現像領域に搬送される。そして、現像領域では、感光体ドラム1上に形成されている静電潜像にトナーが供給され、該静電潜像の可視像化が行われる。
(以下、余白)
【0023】
次に、トナーが消費されたときの動作について説明する。
上記トナーの取り込みが終了してトナー濃度が一定となった後に、現像によって現像スリーブ4上のトナーが消費されると、上記トナー補給口8aを塞ぐように形成された現像剤層中のトナーが消費されることとなる。そして、この部分のトナー濃度が減少し、現像スリーブ4によって現像剤に作用する搬送力が増加する。また、現像剤収容部12においてもトナーが消費されることとなり、トナー濃度が減少して現像スリーブ4によって現像剤に作用する搬送力が増加する。そして、上記プレドクタ7aの先端部によって規制される層が減少し、トナー補給口8a付近に溜まっていた現像剤9の層が減少してくる。そして、トナー補給口8aにおいて、現像スリーブ4により搬送される現像剤9とトナーホッパ8内からのトナー10とが接触することとなり、再度トナーが取り込まれて上述のように現像剤のトナー濃度が増加する。
【0024】
以上のように、該現像スリーブ4上のトナー濃度の変化に応じて、該現像スリーブ4上の現像剤の上記プレドクタ7aによる規制状態が変化し、トナー濃度が自己制御される。そしてこれにより、現像剤9のトナー濃度が常にほぼ一定濃度の範囲となるように保たれる。このため、トナー濃度センサやトナー補給部材などの複雑なトナー濃度制御機構が不要となる。
【0025】
なお、このトナー補給口8aを塞ぐように形成された現像剤9の層において、プレドクタ7a先端部に掻き落とされた現像剤9は、図4に矢印cで示すように、速度1mm/s以上の移動速度で移動して底壁部分3aで受けられる。この底壁部分3aが現像スリーブ4側が低くなるように所定角度で傾斜し、かつ所定の長さを有しているため、現像剤9の層の移動による、トナーホッパ8への現像剤9の落下を防止することができる。よって、現像剤9の量を常に一定に保つことができ、トナー補給を常時一定に自己制御することが可能となる。
【0026】
ところで、この種の現像装置においては、現像剤収容部12内の現像剤9の分布状態や現像剤9の動きによって、現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向で、現像剤9のトナー濃度やトナー帯電量に偏差(ばらつき)が生じてしまう。つまり、現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向で、現像剤9の量が少ない個所では、現像剤9の動きが活発になり、現像剤収容部12内に向けて部分的に多くのトナーが取り込まれてしまうため、この個所のトナー濃度が上昇し、逆にこの個所のトナー帯電量が低化してしまう。また、現像スリーブ4による現像剤9搬送方向と直交する方向で、現像剤9の量が多い個所では、現像剤9の動きが悪くなり、現像剤収容部12内に向けて部分的にトナーが入り込めなくなるため、この個所のトナー濃度が低下し、逆にこの個所のトナー帯電量が上昇してしまう。
【0027】
そして、このようなトナー濃度やトナー帯電量に偏差のある現像剤9が、十分に撹拌されないまま現像スリーブ4により現像領域に搬送されると、該トナー濃度やトナー帯電量の偏差が、そのまま現像された画像上の濃度むらとなって現われることになる。
【0028】
そこで、本実施形態の現像装置においては、現像スリーブ4による現像剤9搬送方向で、トナー補給口8aよりも下流側で、かつ、ドクタ6よりも上流側の現像剤収容部12に、上記現像スリーブ4上の現像剤9に対して所定の圧力で当接する当接部材13を設ける。
【0029】
この現像装置においては、上記現像剤規制部材と上記トナー補給口との間に設けられた当接部材13が、上記現像スリーブ4上の現像剤9に対して所定の圧力で当接することにより、現像剤収容部12内の現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤9の分布及び動きが略均等な状態となるように矯正され、該現像剤搬送方向と直交する方向における現像剤収容部12内へのトナーの取り込み量、及び、現像剤収容部12内に取り込まれたトナーの帯電量が平均化される。
【0030】
すなわち、図1に示すように、現像スリーブ4は矢印方向に回転しており、現像剤収容部12内の現像剤9は、現像スリーブ4とは逆方向に回転している。そして、現像スリーブ4上の現像剤9によりトナー補給口8aから取り込まれたトナー10は、上記当接部材13との接触によりその移動が規制される。これにより、該当接部材13と現像スリーブ4との間からは必要以上の余分なトナーが取り込まれなくなり、トナー濃度の部分的な上昇が解消される。また、現像スリーブ4上の現像剤9とトナー補給口8aから取り込まれたトナー10は、上記当接部材13との接触部で擦り合わされて摩擦帯電されるので、このトナーの部分的な帯電量の低下も解消される。
【0031】
ここで、当接部材13は、上記現像スリーブ4上の現像剤9に対して所定の均一な圧力で当接する必要がある。つまり、上記現像スリーブ4上の現像剤9に対して当接部材13が不均一な圧力で当接すると、当接圧力が高い個所ではトナー濃度が低くトナー帯電量が上昇し、逆に当接圧力が低い個所ではトナー濃度が高くトナー帯電量が下がってしまう。
【0032】
また、上記当接部材13の取り付け構造としては、図1に示すように、該当接部材13をシートまたはフィルム状の弾性部材で形成し、該当接部材13の基部を上記現像剤収容部12の内壁部(この例では、プレドクタ7aの側面)に固定するとともに、該当接部材13の先端部を上記現像スリーブ4に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接させるようにすることが望ましい。
【0033】
このように、上記当接部材13の基部を上記現像剤収容部12の内壁部に固定し、該当接部材13の先端部を上記現像スリーブ4に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接させることにより、該当接部材13の取り付け構造を簡素化できる。また、この構成によれば、現像スリーブ4上の現像剤9とトナー補給口8aから取り込まれたトナー10と、上記当接部材13との接触領域が大きくなるので、現像スリーブ4上の現像剤9とトナー補給口8aから取り込まれたトナー10との該接触領域での擦り合わせによる摩擦帯電効率が向上される。
【0034】
この弾性部材からなる当接部材13としては、例えば、厚さ0.1mm〜0.2mm程度のナイロンシートやPETなどの樹脂フィルム、あるいは、厚さ0.02mm〜0.05mm程度の金属板などが適している。
【0035】
一方、上記の問題点を解消するために、回転軸の周囲に複数の撹拌羽を設けた現像剤撹拌部材を上記現像剤収容部内に配設した現像装置が提案されているが、この現像装置では、該現像剤撹拌部材の撹拌羽の回転軌道が、現像剤搬送方向と平行な方向になるため、この現像剤撹拌によって現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤のトナー濃度やトナー帯電量の偏差を解消するためにはある程度の時間を要する。また、この現像装置では、現像剤収容部に現像剤撹拌部材の回転駆動機構や支持体などを配設する必要があるため、装置の大型重量化及び高価格化を招くという問題がある。
【0036】
そこで、本実施形態に係る現像装置では、上記現像剤収容部12に、該現像剤収容部12内の現像剤9を上記現像スリーブ4の現像剤搬送方向と直交する方向に沿って手動により撹拌する現像剤撹拌部材14を設ける。
【0037】
上記現像剤撹拌部材14は、例えば、図5に示すように、その外端部14aが上記現像剤収容部12の手前側の側壁(図示せず)を貫通して該現像剤収容部12外方に延在する上記現像スリーブ4の現像剤搬送方向と直交する方向に沿って配置された軸部14bと、該軸部14bが該現像剤収容部12内に押し込まれた状態で該現像剤収容部12内の現像剤搬送領域外に退避される該軸部14bの内端部14cに設けられた現像剤撹拌部14dとを有し、該軸部14bの外端部14aを手動で操作することにより、該現像剤撹拌部14dを現像剤搬送方向と直交する方向に往復動させて、上記現像剤収容部12内の現像剤9を撹拌するように構成されている。図6(a),(b)に、上記現像剤撹拌部材14の現像剤撹拌部14dの形状例を示す。
【0038】
そして、現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤9のトナー濃度やトナー帯電量に偏差が生じた場合には、現像剤撹拌部材14の外端部14aを手操作により図5の手前側に引き出す。そして、現像剤撹拌部材14の現像剤撹拌部14dが上記現像剤収容部12の手前側の側壁に当接して(あるいは、図示しないストッパが働いて)、外端部14aを引き出せなくなったら、この外端部14aを現像剤収容部12内に押し込んで、現像剤撹拌部材14を元の位置に戻す。
【0039】
この操作により、上記現像剤撹拌部材14の現像剤撹拌部14dが、上記現像剤収容部12内で、現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向に往復動され、該現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤9の分布が略均等化される。
【0040】
このように、この現像装置においては、上記現像剤収容部12内の現像剤9が、上記現像スリーブ4の現像剤搬送方向と直交する方向に沿って、該現像剤収容部12に設けられた現像剤撹拌部材14により手動で撹拌されるので、現像スリーブ4による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤9のトナー濃度やトナー帯電量の偏差を短時間で修復させることができる。また、上記現像剤撹拌部材14は、手動により操作されるので、その構造を安価且つ簡素に構成することができる。
このように、上記現像剤収容部内の現像剤を、上記現像剤担持体の現像剤搬送方向と直交する方向に沿って、該現像剤収容部に設けた現像剤撹拌部材により手動で撹拌できるので、現像剤撹拌手段を安価且つ簡素に構成できるとともに、現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤のトナー濃度やトナー帯電量の偏差を必要に応じて短時間で修復でき、濃度ムラの無い良好な画像を得ることができる。
【0041】
特に、図5に示した現像剤撹拌部材14は、その軸部14bが上記現像剤収容部12内に押し込まれた状態で、現像剤撹拌部14dが該現像剤収容部12内の現像剤搬送領域外に退避されるので、この現像剤撹拌部材14の存在が該現像剤収容部12内での現像剤9の動きの障碍となることがない。
このように、上記現像剤撹拌部材の軸部を上記現像剤収容部内に押し込んだ状態で、該現像剤撹拌部材の現像剤撹拌部を、該現像剤収容部内の現像剤搬送領域外に退避させることができるので、該現像剤撹拌部材が該現像剤収容部内での現像剤の動きの障碍となることがない。
【0042】
【発明の効果】
請求項1及び2の発明によれば、上記第一現像剤規制部材と上記第二現像剤規制部材との間に設けられた当接部材が、上記現像剤担持体上の現像剤に対して均一な圧力で当接することにより、現像剤収容部内の現像剤担持体による現像剤搬送方向と直交する方向の現像剤の分布及び動きが略均等な状態となるように矯正され、該当接部材と現像剤担持体との間からは必要以上の余分なトナーが取り込まれなくなるので、トナー濃度の部分的な上昇が解消され、該現像剤搬送方向と直交する方向におけるトナーの帯電量も均一化される。これにより、該現像剤搬送方向と直交する方向におけるトナー濃度及びトナー帯電量の偏差を少なくすることができ、濃度ムラの無い良好な画像を得ることができるという優れた効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、上記当接部材の基部が上記現像剤収容部の内壁部に固定されることにより、該当接部材の先端部が上記現像剤担持体に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接するので、該当接部材の取り付け構造を簡素化できるとともに、現像剤担持体上の現像剤とトナー補給口から取り込まれたトナーを、該当接部材との接触部での擦り合わせにより効率良く摩擦帯電させることができるので、トナー帯電量の部分的な低下を解消できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図。
【図2】図1の現像装置の現像剤収容部内の現像剤の挙動を説明するための概略断面図。
【図3】図1の現像装置の現像剤収容部内の現像剤の他の挙動を説明するための概略断面図。
【図4】図1の現像装置の現像剤収容部内の現像剤の更に他の挙動を説明するための概略断面図。
【図5】同現像装置の現像剤撹拌部材の取り付け構造を説明するための概略斜視図。
【図6】(a)は、同現像剤撹拌部材の形状例を示す概略斜視図。
(b)は、同現像剤撹拌部材の他の形状例を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 現像装置
3 現像器ケース
4 現像スリーブ
5 マグネットローラ
6 ドクタ
7 現像剤収容ケース
7a プレドクタ
8 トナーホッパ
8a トナー補給口
9 現像剤
10 トナー
11 トナーアジテータ
12 現像剤収容部
13 当接部材
14 現像剤撹拌部材
14a 現像剤撹拌部材の軸部の外端部
14b 現像剤撹拌部材の軸部
14c 現像剤撹拌部材の軸部の内端部
14d 現像剤撹拌部材の現像剤撹拌部
Claims (2)
- トナー及び磁性粒子を含む二成分現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体の内側に配置され該現像剤担持体上に該現像剤を担持させるための磁界を発生する磁界発生手段と、該現像剤担持体に担持されて搬送される現像剤の量を規制する第一現像剤規制部材と、該第一現像剤規制部材に現像剤搬送方向上流側から隣接する該現像剤を収容した現像剤収容部と、該現像剤収容部に現像剤搬送方向上流側から隣接し該現像剤担持体に対向する位置にトナーを補給するためのトナー補給口を有するトナー収容部と、該現像剤収容部の上流側、かつ、該トナー補給口の下流側で該現像剤担持体上のトナー濃度の変化に応じて、該現像剤担持体上の現像剤の規制状態が変化するように設定されている第二現像剤規制部材とを備え、該現像剤担持体上での現像剤搬送に伴う現像剤の移動により、該トナー収容部内のトナーを該トナー補給口から該現像剤中に取り込む現像装置において、
上記第一現像剤規制部材と上記第二現像剤規制部材との間に、上記現像剤担持体上の現像剤に対して均一な圧力で当接する当接部材を設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記当接部材は、シートまたはフィルム状の弾性部材からなり、該当接部材の基部が上記現像剤収容部の内壁部に固定されることにより、該当接部材の先端部が上記現像剤担持体に対して現像剤搬送方向上流側から自己の弾性により当接することを特徴とする現像装置。
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